JP3139467U - 耳時計 - Google Patents

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【課題】目に難点を有する人に役立つ,小型,軽量,低価格な耳時計を実現する。
【解決手段】音声で時刻を通知する音声時計に関し,骨伝導素子または拡声部材で構成する音声通知部の近傍に,接触タイプ,または近接タイプのタッチセンサー回路のタッチ部を形成し,音声通知部を身体の所定位置に当ててタッチ部が身体に所定時間継続して接触または近接するタッチ操作により,時刻を音声制御回路から読み出して,骨伝導素子,または拡声部材により所定回数繰り返して音声通知するタッチ機能を備え,タッチ操作とは無関係にイヤホンなどの外部拡声器により所定の音声通知を行うノンタッチ機能を備えるとともに,年,月,日,時,分などを設定する場合に,設定する項目,項目順序,桁数,ならびに桁順序を指定して,スイッチを操作することにより,指定された項目順,桁順に,音声制御回路から順次読み出される音声数値をイヤホンなどで確認し,各項目に適合する数値を記憶させることにより,設定から通知までの全てを音声で処理する機能を備える。
【選択図】図1

Description

音声で時刻を通知する音声時計に関し,骨伝導素子,または拡声部材で構成する音声通知部近傍に,接触タイプ,または近接タイプのタッチセンサー回路のタッチ部を形成し,音声通知部を身体の所定位置に当ててタッチ部が身体に所定時間接触または近接するタッチ操作により,時刻が時刻処理回路で読み出され,骨伝導素子,または拡声部材により音声通知するタッチ機能と,イヤホンなどで,タッチ操作とは無関係に所定の音声通知を行うノンタッチ機能を備えるとともに,年,月,日,時,分などを設定する場合に,設定する項目,項目順序,桁数,ならびに桁順序を指定して,設定するためのスイッチを操作することにより,指定された項目順,桁順に,音声通知機能から順次読み出される音声数値をイヤホンなどで確認し,各項目に適合する数値を設定,記憶させる機能を備えた,軽量,小型な耳時計。
目覚まし時計は,設定時間になれば自動的にアラームを発生させるが,時刻を確認する場合は,文字盤を目で見て確認するか,音声通知時計では通知スイッチを押して,音声通知を聞くことにより確認する方法が採られる。このため,就寝途中に現在時刻を確認するためには,暗闇の中で時計の所在を探したり,布団から身体を出して時計を手元に取り寄せたり,文字盤の照明スイッチを押したり,さらに,眼鏡を常用している人は時刻を確認するために眼鏡を掛けなければならないなどの動作で完全に目覚めてしまうとともに,通知する音声が同室に寝ている人を起こしてしまうなど,就寝途中における現在時刻の確認は煩わしい問題がある。
イヤホンタイプで耳に掛ける音声目覚まし時計も提案されているが,時刻を確認するためには,通知スイッチを押す必要が有るとともに,就寝時に時計を耳に掛けることは寝返りなどにより脱落する可能性が高く,就寝時には耳に掛けタイプではなく,据え置きタイプが必要である。さらに,一般的な音声時計では,年,月,日,時,分などを設定する場合は,設定方法などをガイドする音声機能は備えているものは有るが,設定数値自体は音声にはよらず,液晶表示器などの表示機能を利用して行うため,視力に難点を持つ人にとっては問題が有り,真の音声時計とは言えない。
考案が解決しようとする課題
就寝途中に時刻を確認するための据え置きタイプの音声時計として,目を開けて時刻の文字盤を確認する必要が無く,通知スイッチを押さずに時刻の確認が出来,かつ,同室に寝ている人を起こすことも無く,電車内などの騒音の大きい環境でも良く聞き取れ,カバンなどに入れて携帯する場合,ならびに手で保持する場合などに誤作動が少なく,かつ,非就寝時に,定刻,設定時刻到達などを音声通知により確認できるとともに,年,月,日,時,分などの設定から通知までの全てを音声で処理することにより,目に難点を有する人に役立つ,小型,軽量,低価格な耳時計を実現する。
課題を解決するための手段
音声で時刻を通知する音声時計に関し,骨伝導素子または拡声部材で構成する音声通知部の近傍に,接触タイプ,または近接タイプのタッチセンサー回路のタッチ部を形成し,音声通知部を身体の所定位置に当ててタッチ部が身体に所定時間継続して接触または近接するタッチ操作により,時刻を音声制御回路から読み出して,骨伝導素子,または拡声部材により所定回数繰り返して音声通知するタッチ機能を備え,タッチ操作とは無関係にイヤホンなどの外部拡声器により所定の音声通知を行うノンタッチ機能を備えるとともに,年,月,日,時,分などを設定する場合に,設定する項目,項目順序,桁数,ならびに桁順序を指定して,スイッチを操作することにより,指定された項目順,桁順に,音声制御回路から順次読み出される音声数値をイヤホンなど確認し,各項目に適合する数値を記憶させることにより,設定から通知までの全てを音声で処理する機能を備える。
考案の効果
骨伝導素子,または拡声部材で構成する音声通知部の近傍に配置されるタッチ部が,身体への接触または近接を検知して時刻を通知するため,音声通知部を身体の所定部分に当てるだけで,時刻を知ることができるタッチ機能により,極めて操作性に優れるとともに,通知音声が周囲に漏れないため,同室に寝ている人を起こすこともなく,電車内などの騒音の大きい環境でも良く聞き取れるとともに,タッチ部が身体に接触または近接しない限り音声通知は作動しないため,カバンなどに入れて携帯する場合,ならびに手で保持する場合などに誤作動する可能性が少ない。
就寝途中に時刻を確認するための据え置きタイプの音声時計は現在時刻,設定時刻までの経過時間,残り時間などの音声通知は出来るが,定刻,設定時刻到達などはLCDやLED,バイブレーターなどの表示機能を備えない場合は通知できないため,用途が限られる弱点を有している。タッチ機能とは無関係に,イヤホンなどの外部拡声器により所定の音声通知を行うノンタッチ機能はこの弱点を解決するものであり,非就寝時にイヤホンを耳に装着しておけば,定刻やアラーム時刻到達などを音声通知することが出来る。
また,音声制御回路から,年,月,日,時,分などの各設定項目に設定するための数値を音声数値で順次読み出して適合する数値を設定,記憶する場合に,耳時計を耳に接触させた状態で各種のスイッチを操作することは難しいため,イヤホンなどで音声数値を確認しながら手元でスイッチを操作することが望ましく,この操作方法により,設定から通知までの全てを音声で処理することが出来,音声時計を必要とする視力に難点を持つ人にとって極めて有効で,操作性に優れる。
図1は請求項3,4の概観斜視図を示す。音声通知部1は骨伝導素子または拡声部材で構成され,身体の所定位置に当てて音声通知するタッチ部2は音声通知部の近傍に形成され,方式により,タッチ部の導電材を身体に直接接触して作動させるタイプと,非導電材を介して近接により作動させるタイプが有る。各種設定のためのセットスイッチとして,選択スイッチ3,設定スイッチ4,モードスイッチ5,アラームスイッチ6,通知スイッチ7が配置され,8は音量調節,9はイヤホンコネクター,10は夜間などに蛍光体での位置を表示する所在表示であり,11は合成樹脂などで構成する筐体を示す。請求項1,2の場合は,セットスイッチの構成,機能が相違し,表示機能として大型のLCDなどが付加される。
身体の所定位置に当てて音声を通知する音声通知部は,音の振動を骨から聴覚神経に伝える骨伝導タイプ,音の振動を機械振動に変えて可聴音として聞かせるヘッドホンタイプ,イヤホンタイプなどで構成される。骨伝導タイプは骨伝導素子が使用され,マグネチック型,圧電素子型などがあり,外耳道を直接塞がないため時刻通知を聞いている状況でも周囲の音を聞くことが出来るとともに,音漏れが少なく,騒がしい場所でより明瞭に聞くことが出来る。骨伝導タイプでは,音声通知部をこめかみや耳の後ろなどに押し当てて通知を聞くが,ヘッドホンタイプは音声通知部を耳に当て,イヤホンタイプは音声通知部を外耳道に差し込んで通知を聞く。
時刻の通知は,音声通知部を身体の所定位置に当てることにより,タッチセンサー回路のタッチ部が身体に接触または近接するタッチ操作により,時刻を読み出して音声通知部から伝えるため,従来の音声時計のように通知スイッチを押す煩わしさが無いとともに,タッチ部が身体に接触または近接しない限り音声通知は作動しないため,カバンなどに入れて携帯する場合,ならびに手で保持する場合などに誤作動する可能性が少ない特長を備えている。ただし,タッチ部が身体に接触または近接しない限り音声通知が作動しない機能は,反面,タッチ操作が無いと時刻が通知されないため,定刻を知りたい場合などに難点を有する。このため,タッチ部に接触,接近するタッチ操作が無くても,イヤホンをイヤホンコネクター9に装着して耳に挿入しておくことにより,タッチ操作には無関係に定刻,経過時刻,設定時刻到達などの音声通知を可能とするノンタッチ機能を備える。
図2は音声通知機能の概略構成図を示す。音声通知処理は全て音声制御回路12で処理される。時刻通知,音声数値などの音声はデジタル化されて音声ROM13に書き込まれている。タッチセンサー回路17に接続されるタッチ部2が身体への接触,近接を検知すると,ROM13から時刻のデジタル音声が読み出され,これをアナログ変換して駆動回路14により音声通知部16を駆動して通知し,音量調節15で通知音量を調節する。年,月,日,時,分などの各設定項目は,選択,設定などのセットスイッチ18を操作することにより,指定された項目順,桁順に,音声制御回路から順次読み出される音声数値をイヤホンコネクタ9に接続するイヤホンなどで確認し,各項目に適合する数値を記憶させることにより,設定から通知までの全てを音声で処理する。
図3は現在時刻の音声通知を作動させるタッチセンサー回路の概略構成図を示す。本例はタッチ部2が身体に接触して作動するタイプを例としている。発振回路19で発振した信号を同調回路20で同調し,平滑回路21で平滑する。タッチ部2は同調回路のコンデンサに接続されているため,タッチ部が身体に接触した場合に,同調回路の容量が変化して同調周波数がずらされて平滑出力の電圧が変化するため,この電圧値の変化を検知して現在時刻の音声通知を作動させる。
設定項目や順序などは予め指定されて音声制御回路の記憶部に記憶されており,大項目順,年は西暦で4桁,月,日,時,分は二桁,24時間表示,設定は上桁から順に行われ,モードスイッチ5を一回押下すると,年,月,日,時,分を設定項目として,各設定項目に順次数値を設定するモードとなり,二回連続押下すると,年,月,日を飛ばして,時,分を設定項目として,各設定項目に数値を順次設定するモードとなる。アラームスイッチ6を一回押下すると,アラーム時刻の時,分の各設定項目に数値を順次設定するモードとなる。通知スイッチ7は一回押下すると現在時刻,二回連続押下するとアラーム設定時刻までの残り時間,三回連続押下するとアラームを設定した時刻からの経過時間を音声通知する。
図4にアラームスイッチを押下して5時23分の設定を行う手順を示し,選択スイッチ3を押下する度に,ゼロ,イチ,ニ,サン,シ,ゴ,ロク,シチ,ハチ,キュウと音声数値が順次通知され,所定の数値の通知中,または次の選択スイッチを押下する以前に,設定スイッチ4を押下することにより,適合した数値が音声制御回路の記憶部に設定,記憶される。また,余白は設定スイッチを二回連続押下して設定する。このようにして,時の二桁の設定が終わると,分の二桁の設定に移行し,分の設定が終わると全ての設定が完了したとみなす。また,形状を小型化,簡易化するために液晶表示器などの表示機能を保有しない構造にする場合などに,耳に接触させながら各種の設定を行う煩わしさを解決するために,イヤホンコネクター9にイヤホンなどを接続して,音声数値を聞きながら各種の設定を行う構成とする。
図5に,図4とは異なるアラーム時刻の設定手順例を示し,選択スイッチ3を押下すると,所定の時間間隔で(ゼロ,ポーズ),(イチ,ポーズ),(ニ,ポーズ)と所定のポーズを挟みながら,音声数値の通知が順次進行するため,それぞれの音声通知中または空白のポーズ内に設定スイッチ4を押下することにより,適合した数値が音声制御回路の記憶部に設定,記憶される。また,余白は設定スイッチ4を二回連続押下して設定する。このようにして,時の二桁,ならびに分の二桁の設定が終わると全ての設定が完了したとみなす。
通知スイッチ7は押下する回数により,現在時刻,アラーム設定時刻までの残り時間,ならびに経過時間を音声通知するとともに,定刻通知や,アラーム設定状態では,一定の間隔ごとに残り時間を通知するなど,液晶表示器などの表示機能を保有しない場合の弱点を補う対策がなされる。また,何れの設定においても,例えば設定の桁数などが異なる場合や,選択スイッチ,設定スイッチの押下するタイミングが相違する場合などは,音声で相違を通知するとともに,正常に設定が行われたときには,設定結果を音声で通知するなど使い勝手の配慮がされる。一個のスイッチで数値を選択,設定する場合は,選択スイッチと設定スイッチを兼ねさせて,スイッチの押す回数を一回押下すれば選択,二回連続押下すれば設定,三回連続押下すれば余白設定と判断する構成とする。また,それぞれのスイッチを所定時間以上押下し続けた場合は,そのスイッチに関係する諸機能,数値がクリアされる。
タッチ機能に適した音声情報としては,▲1▼現在時刻,▲2▼予め設定した時刻からの経過時間,▲3▼予め設定した時刻への残り時間,などであり,ノンタッチ機能に適した音声通知情報としては▲4▼定刻,▲5▼予め設定した時刻への到達,▲6▼所定時間間隔などであり,これらの音声通知情報は,予め音声制御回路に設定され,指定した機能として設定された通知情報を選択利用する。なお,ノンタッチ機能で利用できる情報は,LCD,LED,バイブレーターなどで表示することによりタッチ機能でも利用出来る。
筐体はプラスチック材で形成し,タッチ部は防錆を配慮してステンレス材により音声通知部の外周輪郭部に形成した。タッチ部は直接身体に接触するため,バリスタによる静電保護22を組み込んである。なお,近接タイプのタッチセンサーはタッチ部が非導電材で被覆されているため,導体が直接身体に触れることがないため,静電気などに対して有利である。また,誤作動を防ぐため,タッチ検出部に身体が2秒以上継続して接触した状態で時刻の通知を行うとともに,同一時刻を三回繰り返して通知し,さらに音量を次第に大きくして聞き漏らしを防いだ。タッチ機能,ノンタッチ機能の判定は,イヤホンなどをコネクターに挿入した状態はノンタッチ,非挿入の状態をタッチと判定した。なお,ノンタッチ機能での音声通知にはイヤホンが最も適しているが,イヤホンに限定されず,拡声機能を有する音響機器など,種々考えられる。年,月,日,時,分などの各設定項目に設定する項目,項目順序,桁数,ならびに桁順序は予め指定,記憶されているが,スイッチ操作などにより,任意に指定する構成も可能である。アラーム時刻5時23分の設定例を二通り提示したが,設定手順はこの例に限定されるものではなく,タッチ機能,ノンタッチ機能における音声通知情報に関しても例示した内容に限定されず種々考えられる。またイヤホンをコネクターに接続する形式ではなく,ケーブル付のイヤホンを耳時計に組み込んでも良いなど,各種の素材,スイッチの数,ディメンジョン,機能仕様などは適宜変更が可能であり,本考案の趣旨を逸脱しない範囲であれば種々変形実施が可能である。
耳時計の概観斜視図を示す。 音声通知機能の概略構成図を示す。 タッチセンサー回路の概略構成図を示す。 アラーム時刻5時23分の設定を行う手順を示す。 アラーム時刻5時23分の設定を行う第二の手順を示す。
符号の説明
1 音声通知部 12 音声制御回路
2 タッチ部 13 音声ROM
3 選択スイッチ 14 駆動回路
4 設定スイッチ 15 音量調節
5 モードスイッチ 16 音声通知部
6 アラームスイッチ 17 タッチセンサー回路
7 通知スイッチ 18 セットスイッチ
8 音量スイッチ 19 発振回路
9 イヤホンコネクター 20 同調回路
10 所在表示 21 平滑回路
11 筺体 22 静電保護

Claims (4)

  1. 骨伝導素子で構成する音声通知部の近傍に,接触タイプ,または近接タイプのタッチセンサー回路のタッチ部を形成し,音声通知部を身体の所定位置に当て,タッチ部が所定時間継続して身体に接触または近接するタッチ操作を検知した場合に,音声制御回路から時刻などの音声通知情報を駆動回路,音声通知部に伝え,所定回数繰り返して音声通知するタッチ機能と,タッチ操作とは無関係に,音声制御回路から時刻などの音声通知情報をイヤホンなどにより音声通知するノンタッチ機能を備え,タッチ,ノンタッチそれぞれの機能に適した音声通知情報を予め音声制御回路に設定し,指定した機能に設定された通知情報を選択利用する,小型,軽量,低価格な耳時計。
  2. 骨伝導素子ではなく,鼓膜を通して音声で時刻を通知する,ヘッドホンタイプ,イヤホンタイプなどの拡声部材で構成する音声通知部を採用した,請求項1に記載する,小型,軽量,低価格な耳時計。
  3. 年,月,日,時,分などの各項目への所要数値の設定に関し,設定する項目,項目順序,桁数,ならびに桁順序などを指定して記憶する手段,音声制御回路から読み出す音声数値を選択,設定するスイッチ,および設定数値を記憶する手段を備え,スイッチを操作することにより,指定された項目順,桁順に音声制御回路から読み出される音声数値をイヤホンなどで確認し,適合する数値を設定,記憶する,請求項1に記載する,小型,軽量,低価格な耳時計。
  4. 年,月,日,時,分などの各項目への所要数値の設定に関し,設定する項目,項目順序,桁数,ならびに桁順序などを指定して記憶する手段,音声制御回路から読み出す音声数値を選択,設定するスイッチ,および設定数値を記憶する手段を備え,スイッチを操作することにより,指定された項目順,桁順に音声制御回路から読み出される音声数値をイヤホンなどで確認し,適合する数値を設定,記憶する,請求項2に記載する,小型,軽量,低価格な耳時計。
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