JP3137720B2 - 光電変換デバイスおよびそれを用いた光論理演算デバイス - Google Patents
光電変換デバイスおよびそれを用いた光論理演算デバイスInfo
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光信号を検出しこれを
電気信号に変換する光電変換デバイスおよびそれを用い
た光論理演算デバイスに関する。
電気信号に変換する光電変換デバイスおよびそれを用い
た光論理演算デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光電変換素子として、アバランシ
ェフォトダイオード(APD)やSi−PIN型フォト
ダイオード(Si−PIN型PD)が知られている。A
PDは、電子なだれによる光電流の増倍作用があり、こ
れによって、一般に良好な受光感度を有している。一
方、Si−PIN型PDは、通常のフォトダイオード
(PD)のp層とn層との間に高抵抗層(i層)を設
け、PIN型にして受光感度の向上を図っているが、A
PDと比べると受光感度は低い。従って、高い受光感度
の必要な用途では、APDが使われる。
ェフォトダイオード(APD)やSi−PIN型フォト
ダイオード(Si−PIN型PD)が知られている。A
PDは、電子なだれによる光電流の増倍作用があり、こ
れによって、一般に良好な受光感度を有している。一
方、Si−PIN型PDは、通常のフォトダイオード
(PD)のp層とn層との間に高抵抗層(i層)を設
け、PIN型にして受光感度の向上を図っているが、A
PDと比べると受光感度は低い。従って、高い受光感度
の必要な用途では、APDが使われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、APD
は、Ga等を用いており作成が難かしく、また温度依存
性が高いので、量産に適しないという欠点があった。ま
た、従来の光電変換素子では、光論理演算デバイス等の
設計を行なう際、小型集積化が困難であった。
は、Ga等を用いており作成が難かしく、また温度依存
性が高いので、量産に適しないという欠点があった。ま
た、従来の光電変換素子では、光論理演算デバイス等の
設計を行なう際、小型集積化が困難であった。
【0004】本発明は、光信号を効率良く電気信号に変
換することができ、かつ量産に適し小型集積化の可能な
光電変換デバイスおよびそれを用いた光論理演算デバイ
スを提供することを目的としている。
換することができ、かつ量産に適し小型集積化の可能な
光電変換デバイスおよびそれを用いた光論理演算デバイ
スを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、円筒状の外周面が受光面と
して機能するように形成された光信号検出部と、光信号
検出部の円筒状の外周面に形成された複数の環状光導波
路と、前記各環状光導波路に光信号を入力するための搬
送用光導波路とを備えていることを特徴としている。
に、請求項1記載の発明は、円筒状の外周面が受光面と
して機能するように形成された光信号検出部と、光信号
検出部の円筒状の外周面に形成された複数の環状光導波
路と、前記各環状光導波路に光信号を入力するための搬
送用光導波路とを備えていることを特徴としている。
【0006】請求項2記載の光電変換デバイスでは、上
記光信号検出部が、p型半導体層と、真性半導体層と、
n型半導体層とが中心から同心円的に順次に配置され、
受光面の屈折率が、前記環状光導波路の屈折率よりも小
さいものとなっていることを特徴としている。
記光信号検出部が、p型半導体層と、真性半導体層と、
n型半導体層とが中心から同心円的に順次に配置され、
受光面の屈折率が、前記環状光導波路の屈折率よりも小
さいものとなっていることを特徴としている。
【0007】また、請求項3記載の光電変換デバイスで
は、上記環状光導波路および搬送用光導波路の外周を覆
う光遮蔽部がさらに設けられており、該光遮蔽部の屈折
率が、前記環状光導波路の屈折率よりも小さいものとな
っていることを特徴としている。
は、上記環状光導波路および搬送用光導波路の外周を覆
う光遮蔽部がさらに設けられており、該光遮蔽部の屈折
率が、前記環状光導波路の屈折率よりも小さいものとな
っていることを特徴としている。
【0008】また、請求項4記載の光電変換デバイスで
は、上記環状光導波路に入力した光信号が定在波状態と
なるように、環状光導波路の半径が設定されていること
を特徴としている。
は、上記環状光導波路に入力した光信号が定在波状態と
なるように、環状光導波路の半径が設定されていること
を特徴としている。
【0009】また、請求項5記載の光電変換デバイスで
は、上記環状光導波路と上記搬送用光導波路との接続部
に、局所的に屈折率の異なる材料で形成されたハーフミ
ラーが設けられていることを特徴としている。
は、上記環状光導波路と上記搬送用光導波路との接続部
に、局所的に屈折率の異なる材料で形成されたハーフミ
ラーが設けられていることを特徴としている。
【0010】また、請求項6記載の光電変換デバイスで
は、請求項1記載の光電変換デバイスが2次元的に複数
配備されて、集積型アレイデバイスとして構成されてい
ることを特徴としている。
は、請求項1記載の光電変換デバイスが2次元的に複数
配備されて、集積型アレイデバイスとして構成されてい
ることを特徴としている。
【0011】また、請求項7記載の光電変換デバイスで
は、2次元的に配置された上記光電変換デバイスの光信
号検出部の一方の電極がアレイの片面全体に密着して設
けられていることを特徴としている。
は、2次元的に配置された上記光電変換デバイスの光信
号検出部の一方の電極がアレイの片面全体に密着して設
けられていることを特徴としている。
【0012】また、請求項8記載の発明では、請求項1
記載の光電変換デバイスに加えてさらに演算手段が設け
られており、該演算手段は、光電変換デバイスの光信号
検出部で検知されたレベルに基づき論理和,論理積演算
を行なうようになっていることを特徴としている。
記載の光電変換デバイスに加えてさらに演算手段が設け
られており、該演算手段は、光電変換デバイスの光信号
検出部で検知されたレベルに基づき論理和,論理積演算
を行なうようになっていることを特徴としている。
【0013】
【作用】本発明の光電変換デバイスでは、複数の環状光
導波路に光信号がそれぞれ入力すると、入力した各光信
号は、各環状光導波路を還流し、光信号検出部の円筒形
の対応した受光面にそれぞれ入力し、光信号検出部で加
算された形で検出される。
導波路に光信号がそれぞれ入力すると、入力した各光信
号は、各環状光導波路を還流し、光信号検出部の円筒形
の対応した受光面にそれぞれ入力し、光信号検出部で加
算された形で検出される。
【0014】また、本発明の光論理演算デバイスは、上
記光電変換デバイスの光信号検出部で加算されたレベル
を例えば所定の閾値と比較することで、論理和,論理積
演算を行なう。
記光電変換デバイスの光信号検出部で加算されたレベル
を例えば所定の閾値と比較することで、論理和,論理積
演算を行なう。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明に係る光電変換デバイスの一実施例
の構成図である。図1の光電変換デバイス1は、受光感
度をもつ材料で円筒状に形成された光信号検出部2と、
円筒形状の光信号検出部2の外周面に密着して形成され
たX信号,Y信号用の2つの円筒環状の環状光導波路
3,4と、各環状光導波路3,4の一部にそれぞれ密接
して形成されたX信号,Y信号用の2つの搬送用光導波
路5,6とを有している。
する。図1は本発明に係る光電変換デバイスの一実施例
の構成図である。図1の光電変換デバイス1は、受光感
度をもつ材料で円筒状に形成された光信号検出部2と、
円筒形状の光信号検出部2の外周面に密着して形成され
たX信号,Y信号用の2つの円筒環状の環状光導波路
3,4と、各環状光導波路3,4の一部にそれぞれ密接
して形成されたX信号,Y信号用の2つの搬送用光導波
路5,6とを有している。
【0016】図2(a)は図1の光電変換デバイス1の
詳細断面図、図2(b)は光電変換デバイス1の光信号
検出部2についての部分詳細断面図である。図2
(a),(b)を参照すると、光信号検出部2は、p型
半導体層10と、真性半導体層(i層)11と、n型半
導体層12とが中心から同心円的に順次に配置されて円
筒形状に形成されており、その上面と底面とにはそれぞ
れ電極13,14が形成されている。すなわち、光信号
検出部2は、PIN型構造をもつ受光体として構成さ
れ、また、円筒状の外周面全てが受光面として機能する
ようになっている。
詳細断面図、図2(b)は光電変換デバイス1の光信号
検出部2についての部分詳細断面図である。図2
(a),(b)を参照すると、光信号検出部2は、p型
半導体層10と、真性半導体層(i層)11と、n型半
導体層12とが中心から同心円的に順次に配置されて円
筒形状に形成されており、その上面と底面とにはそれぞ
れ電極13,14が形成されている。すなわち、光信号
検出部2は、PIN型構造をもつ受光体として構成さ
れ、また、円筒状の外周面全てが受光面として機能する
ようになっている。
【0017】また、環状光導波路3,4および搬送用光
導波路5,6(図2(a),(b)では搬送用光導波路
5,6を図示せず)の周りには、これらを外部と光遮蔽
するために光遮蔽部15が設けられ、また、環状光導波
路3と環状光導波路4との間にもこれらの導波路3,4
間での光信号の漏れを防ぐため、光遮蔽部16が設けら
れている。
導波路5,6(図2(a),(b)では搬送用光導波路
5,6を図示せず)の周りには、これらを外部と光遮蔽
するために光遮蔽部15が設けられ、また、環状光導波
路3と環状光導波路4との間にもこれらの導波路3,4
間での光信号の漏れを防ぐため、光遮蔽部16が設けら
れている。
【0018】より詳しくは、環状光導波路3,4および
搬送用光導波路5,6は、光遮蔽部15,16を形成す
る材料の屈折率よりも高い屈折率をもつ材料で形成さ
れ、光導波路と光遮蔽部との境界において光導波路内の
光信号が全反射に近く漏れ光が少ない状態にするのに必
要な材料で形成されている。なお、このかわりに、上記
境界にクラッド層を配置してこの境界での屈折率の変化
を調整することによって、境界で全反射に近い状態にす
ることも可能である。また、光信号検出部2について
は、これを環状光導波路3,4の屈折率よりも小さな屈
折率の材料で形成するのが良く、従って、環状光導波路
3,4と光信号検出部2との境界においても環状光導波
路3,4内の光信号が全反射に近い状態となるようにす
るのが望ましいが、光信号検出部2の受光感度に見合う
小さな割合で光信号検出部2への漏れ光が存在するよう
にする必要がある。
搬送用光導波路5,6は、光遮蔽部15,16を形成す
る材料の屈折率よりも高い屈折率をもつ材料で形成さ
れ、光導波路と光遮蔽部との境界において光導波路内の
光信号が全反射に近く漏れ光が少ない状態にするのに必
要な材料で形成されている。なお、このかわりに、上記
境界にクラッド層を配置してこの境界での屈折率の変化
を調整することによって、境界で全反射に近い状態にす
ることも可能である。また、光信号検出部2について
は、これを環状光導波路3,4の屈折率よりも小さな屈
折率の材料で形成するのが良く、従って、環状光導波路
3,4と光信号検出部2との境界においても環状光導波
路3,4内の光信号が全反射に近い状態となるようにす
るのが望ましいが、光信号検出部2の受光感度に見合う
小さな割合で光信号検出部2への漏れ光が存在するよう
にする必要がある。
【0019】具体的には、光導波路3,4,5,6の材
料には屈折率が約2程度のSiOが用いられ、また光遮
蔽部15,16には、SiOの屈折率(〜2)に比べて
低い屈折率(〜1.5)をもつSiO2が用いられる。ま
た、光信号検出部2の材料には、多結晶シリコンが用い
られる。
料には屈折率が約2程度のSiOが用いられ、また光遮
蔽部15,16には、SiOの屈折率(〜2)に比べて
低い屈折率(〜1.5)をもつSiO2が用いられる。ま
た、光信号検出部2の材料には、多結晶シリコンが用い
られる。
【0020】また、各環状光導波路3,4は、環状光導
波路3,4の各円周が各光信号の中心波長の整数倍とな
るように、各半径が設定される。例えば光信号の中心波
長が650nmの場合には、半径は1μmに設定され
る。この場合には、各環状光導波路3,4内を還流する
光信号を定在波状態にすることができる。
波路3,4の各円周が各光信号の中心波長の整数倍とな
るように、各半径が設定される。例えば光信号の中心波
長が650nmの場合には、半径は1μmに設定され
る。この場合には、各環状光導波路3,4内を還流する
光信号を定在波状態にすることができる。
【0021】図3A(a)乃至(f),図3B(g)乃
至(k)は図1,図2(a),(b)の光電変換デバイ
ス1の作成工程の一例を示す図である。この作成例で
は、先づ、図3A(a)に示すように、Si基板20上
にAlを蒸着し、下部電極14を形成する。なお、電極
14の材料としてはAlの他に、融点の高いW等を用い
ることもできる。次いで、下部電極14上にCVD法等
でp型多結晶シリコン層21を堆積する。このとき、C
VD反応器には、例えばジボランガスB2H6/SiH4を
原料として、基板20を例えば250℃で加熱する。
至(k)は図1,図2(a),(b)の光電変換デバイ
ス1の作成工程の一例を示す図である。この作成例で
は、先づ、図3A(a)に示すように、Si基板20上
にAlを蒸着し、下部電極14を形成する。なお、電極
14の材料としてはAlの他に、融点の高いW等を用い
ることもできる。次いで、下部電極14上にCVD法等
でp型多結晶シリコン層21を堆積する。このとき、C
VD反応器には、例えばジボランガスB2H6/SiH4を
原料として、基板20を例えば250℃で加熱する。
【0022】このようにして、p型多結晶シリコン層2
1を形成した後、図3A(b)に示すように、p型多結
晶シリコンを光信号検出部2のp型半導体層10として
中心に残すよう、p型多結晶シリコン層21に対しエネ
ルギーが150KeVで、ドーズ量1×1015個の/cm
2の条件で、燐P+イオン注入を円筒状に行なう。これに
より、光信号検出部2の真性半導体層11となる真性半
導体層部分22を形成する。また、この工程で、光遮蔽
部15が同時に形成される。この場合には、光遮蔽部1
5は光信号検出部2の真性半導体層11と同じ材料で形
成されることになる。
1を形成した後、図3A(b)に示すように、p型多結
晶シリコンを光信号検出部2のp型半導体層10として
中心に残すよう、p型多結晶シリコン層21に対しエネ
ルギーが150KeVで、ドーズ量1×1015個の/cm
2の条件で、燐P+イオン注入を円筒状に行なう。これに
より、光信号検出部2の真性半導体層11となる真性半
導体層部分22を形成する。また、この工程で、光遮蔽
部15が同時に形成される。この場合には、光遮蔽部1
5は光信号検出部2の真性半導体層11と同じ材料で形
成されることになる。
【0023】次いで、図3A(c)に示すように、注入
エネルギーを120KeVに下げドーズ量を1×1016
個/cm2に上げた条件で上記真性半導体層部分22に対
し燐P+イオン注入を引き続き行ない、円筒島状の真性
半導体層11が内側に形成されるようにn型半導体層1
2となるべき円筒状のn型層部分23を作成する。次に
図3A(d)に示すように、光信号検出部2となるべき
部分の上部と光遮蔽部15となるべき部分の上部とにマ
スク24を付し、エッチングを施すことによって、Y信
号に対応した光信号検出部2の部分と光遮蔽部15の部
分とを画定し、これらの間にY信号用の光導波路4,6
を形成するための溝25を作る。次いで、図3A(e)
に示すように、マスク24をそのまま残した状態で、溝
25内にSiOをスパッタ法で堆積し、Y信号用の環状
光導波路4と搬送用光導波路6とを形成する。しかる
後、図3A(f)に示すように、図3A(e)の工程で
堆積されたSiO上部に、SiOの屈折率(〜2)に比べ
て低い屈折率(〜1.5)をもつSiO2をスパッタ法で
堆積して光遮蔽部16を形成する。
エネルギーを120KeVに下げドーズ量を1×1016
個/cm2に上げた条件で上記真性半導体層部分22に対
し燐P+イオン注入を引き続き行ない、円筒島状の真性
半導体層11が内側に形成されるようにn型半導体層1
2となるべき円筒状のn型層部分23を作成する。次に
図3A(d)に示すように、光信号検出部2となるべき
部分の上部と光遮蔽部15となるべき部分の上部とにマ
スク24を付し、エッチングを施すことによって、Y信
号に対応した光信号検出部2の部分と光遮蔽部15の部
分とを画定し、これらの間にY信号用の光導波路4,6
を形成するための溝25を作る。次いで、図3A(e)
に示すように、マスク24をそのまま残した状態で、溝
25内にSiOをスパッタ法で堆積し、Y信号用の環状
光導波路4と搬送用光導波路6とを形成する。しかる
後、図3A(f)に示すように、図3A(e)の工程で
堆積されたSiO上部に、SiOの屈折率(〜2)に比べ
て低い屈折率(〜1.5)をもつSiO2をスパッタ法で
堆積して光遮蔽部16を形成する。
【0024】このようにしてY信号用の部分を形成した
後、マスク24を取り除き、次いで、図3B(g),
(h)に示すように、X信号用の部分をY信号用の部分
の作成と同様の手順で形成する。なお、この際に、X信
号に対応した光信号検出部2の部分は、Y信号に対応し
た光信号検出部2の部分と連続体となるように形成さ
れ、また、X信号に対応した光遮蔽部15の部分は、Y
信号に対応した光遮蔽部15の部分と連続体となるよう
に形成される。すなわち、図3B(g),(h)の工程
を行なうことにより、光信号検出部2,光遮蔽部15の
基本構造が最終的に形成される。
後、マスク24を取り除き、次いで、図3B(g),
(h)に示すように、X信号用の部分をY信号用の部分
の作成と同様の手順で形成する。なお、この際に、X信
号に対応した光信号検出部2の部分は、Y信号に対応し
た光信号検出部2の部分と連続体となるように形成さ
れ、また、X信号に対応した光遮蔽部15の部分は、Y
信号に対応した光遮蔽部15の部分と連続体となるよう
に形成される。すなわち、図3B(g),(h)の工程
を行なうことにより、光信号検出部2,光遮蔽部15の
基本構造が最終的に形成される。
【0025】しかる後、島状の光信号検出部2の最上部
に、そのn型半導体層12と真性半導体層11とにまた
がるようにマスク材27を堆積し(図3B(h)参
照)、この状態において図3B(i)に示すようにSi
O2層28をスパッタ法で堆積する。次いで、図3B
(j)に示すように、上記マスク材27を除去し、光信
号検出部2の最上部においてn型半導体層12と真性半
導体層11とを露出させ、新たなマスク材29をSiO2
層28上に形成する。この状態において、図3B(k)
に示すように、露出したn型半導体層12と真性半導体
層11の最上部にAlを蒸着法で堆積して上部電極13
を形成し、マスク材29を取り除く。これにより、図
1,図2(a),(b)の光電変換デバイスを完成させ
ることができる。なお、上記例では、光導波路3,4,
5,6をSiOで形成するとしたが、これを無定形C膜
(屈折率〜2)で形成することもできる。
に、そのn型半導体層12と真性半導体層11とにまた
がるようにマスク材27を堆積し(図3B(h)参
照)、この状態において図3B(i)に示すようにSi
O2層28をスパッタ法で堆積する。次いで、図3B
(j)に示すように、上記マスク材27を除去し、光信
号検出部2の最上部においてn型半導体層12と真性半
導体層11とを露出させ、新たなマスク材29をSiO2
層28上に形成する。この状態において、図3B(k)
に示すように、露出したn型半導体層12と真性半導体
層11の最上部にAlを蒸着法で堆積して上部電極13
を形成し、マスク材29を取り除く。これにより、図
1,図2(a),(b)の光電変換デバイスを完成させ
ることができる。なお、上記例では、光導波路3,4,
5,6をSiOで形成するとしたが、これを無定形C膜
(屈折率〜2)で形成することもできる。
【0026】次にこのような構成の光電変換デバイスの
動作について説明する。X信号,Y信号用の搬送用光導
波路5,6にそれぞれX,Yの光信号を導波させると、
これらの光信号X,Yの一部は、搬送用光導波路5,6
から対応した環状光導波路3,4にそれぞれ移行する。
なお、この際、光導波路3,4,5,6の外周には光遮
蔽部15が設けられており、光遮蔽部15は光導波路
3,4,5,6よりも屈折率の低い材料で形成されてい
るので、光導波路3,4,5,6を導波中、X信号,Y
信号は光導波路3,4,5,6と光遮蔽部15との境界
でほぼ全反射し、外部にはほとんど漏れずに環状光導波
路3,4を還流する。また、このときに、光信号検出部
2も上記光遮蔽部15と同様に、環状光導波路3,4よ
りも屈折率の低い材料で形成されているので、環状光導
波路3,4を還流するX信号,Y信号は、環状光導波路
3,4と光信号検出部2との境界においても全反射に近
い状態で反射するが、その一部は、光信号検出部2の受
光感度に見合う程度に光信号検出部2に漏れ光として入
射する。光信号検出部2に漏れ光が入射すると、光信号
検出部2ではこれを光電変換し、漏れ光の光強度に応じ
たレベルの電気信号に変換する。変換された電気信号
は、電極13,14から電圧レベルとして取り出すこと
ができる。
動作について説明する。X信号,Y信号用の搬送用光導
波路5,6にそれぞれX,Yの光信号を導波させると、
これらの光信号X,Yの一部は、搬送用光導波路5,6
から対応した環状光導波路3,4にそれぞれ移行する。
なお、この際、光導波路3,4,5,6の外周には光遮
蔽部15が設けられており、光遮蔽部15は光導波路
3,4,5,6よりも屈折率の低い材料で形成されてい
るので、光導波路3,4,5,6を導波中、X信号,Y
信号は光導波路3,4,5,6と光遮蔽部15との境界
でほぼ全反射し、外部にはほとんど漏れずに環状光導波
路3,4を還流する。また、このときに、光信号検出部
2も上記光遮蔽部15と同様に、環状光導波路3,4よ
りも屈折率の低い材料で形成されているので、環状光導
波路3,4を還流するX信号,Y信号は、環状光導波路
3,4と光信号検出部2との境界においても全反射に近
い状態で反射するが、その一部は、光信号検出部2の受
光感度に見合う程度に光信号検出部2に漏れ光として入
射する。光信号検出部2に漏れ光が入射すると、光信号
検出部2ではこれを光電変換し、漏れ光の光強度に応じ
たレベルの電気信号に変換する。変換された電気信号
は、電極13,14から電圧レベルとして取り出すこと
ができる。
【0027】ところで、本実施例の光信号検出部2は、
PIN型構造をもつ多結晶シリコンの受光体として構成
されているが、円筒形状の外周面全てが受光面として機
能するので、漏れ光が少ない場合であっても、これを高
感度に検知することができる。すなわち、本実施例の光
信号検出部2は基本的にPIN型のものであって、従来
のAPDに比べて容易に作成可能であり(量産可能であ
り)、また小型な構造のものであるが、これにもかかわ
らず、従来のSi−PIN型フォトダイオードに比べは
るかに広い受光面をもっていることにより、高い受光感
度のものとなっており、光導波路3,4からの光信号
X,Yの漏れ光を高感度に検知することができる。
PIN型構造をもつ多結晶シリコンの受光体として構成
されているが、円筒形状の外周面全てが受光面として機
能するので、漏れ光が少ない場合であっても、これを高
感度に検知することができる。すなわち、本実施例の光
信号検出部2は基本的にPIN型のものであって、従来
のAPDに比べて容易に作成可能であり(量産可能であ
り)、また小型な構造のものであるが、これにもかかわ
らず、従来のSi−PIN型フォトダイオードに比べは
るかに広い受光面をもっていることにより、高い受光感
度のものとなっており、光導波路3,4からの光信号
X,Yの漏れ光を高感度に検知することができる。
【0028】また、円筒状の広い受光面を有しているこ
とによって、2種類以上の光信号を光導波路において互
いに交差させることなく受光面に同時に入射させること
ができ、これらの光信号を同時に検知することができ
る。すなわち、従来の小型な構造の受光素子では、受光
面が小面積であるので、これを用いて2種類以上の光信
号を受光面に同時に入射させようとする場合には、2種
類以上の光信号を互いに交差させずに導波させるよう各
光導波路を設計するのが極めて困難であり、各光導波路
間で光信号が交差するという問題があったが、本実施例
では、光信号検出部2の受光面が円筒状の広い面積のも
のとなっているので、この広い受光面に複数の光導波路
を互いに所定の間隔を隔てて接続することができ、これ
によって複数の光導波路間での光信号の交差を回避する
ことができる。
とによって、2種類以上の光信号を光導波路において互
いに交差させることなく受光面に同時に入射させること
ができ、これらの光信号を同時に検知することができ
る。すなわち、従来の小型な構造の受光素子では、受光
面が小面積であるので、これを用いて2種類以上の光信
号を受光面に同時に入射させようとする場合には、2種
類以上の光信号を互いに交差させずに導波させるよう各
光導波路を設計するのが極めて困難であり、各光導波路
間で光信号が交差するという問題があったが、本実施例
では、光信号検出部2の受光面が円筒状の広い面積のも
のとなっているので、この広い受光面に複数の光導波路
を互いに所定の間隔を隔てて接続することができ、これ
によって複数の光導波路間での光信号の交差を回避する
ことができる。
【0029】このように、本実施例の光信号検出部2
は、小型にもかかわらず光信号を効率良く電気信号に変
換することができ、またこれに複数の光導波路を容易に
接続することができて、これにより、量産可能な小型集
積設計された高性能の光電変換デバイスを提供すること
ができる。
は、小型にもかかわらず光信号を効率良く電気信号に変
換することができ、またこれに複数の光導波路を容易に
接続することができて、これにより、量産可能な小型集
積設計された高性能の光電変換デバイスを提供すること
ができる。
【0030】また、本実施例の光電変換デバイスは、光
演算デバイス(より具体的には光加算演算デバイス)と
して動作する。すなわち、環状光導波路3,4に光信号
X,Yのいずれもが存在しないときには、光信号検出部
2の受光面に入射する光信号の強度は“0”であるの
で、光信号検出部2からは“0”レベルの電気信号が出
力される。これに対し、環状光導波路3,4に光信号
X,Yのいずれか1つが存在するときには、光信号検出
部2の受光面に入射する光信号の強度は、例えば相対的
強度で“1”であるので、光信号検出部2からは“1”
レベルの電気信号が出力される。また、環状光導波路
3,4に光信号X,Yの両方が存在するときには、光信
号検出部2の受光面に入射する光信号の強度は、光信号
X,Yの各強度を加算したものとなり相対的強度で
“2”となって光信号検出部2からは“2”レベルの電
気信号が出力される。このように、図1,図2(a),
(b)の光電変換デバイスは、2つの光信号X,Yを加
算して電気信号に変換する光加算演算素子として機能す
る。
演算デバイス(より具体的には光加算演算デバイス)と
して動作する。すなわち、環状光導波路3,4に光信号
X,Yのいずれもが存在しないときには、光信号検出部
2の受光面に入射する光信号の強度は“0”であるの
で、光信号検出部2からは“0”レベルの電気信号が出
力される。これに対し、環状光導波路3,4に光信号
X,Yのいずれか1つが存在するときには、光信号検出
部2の受光面に入射する光信号の強度は、例えば相対的
強度で“1”であるので、光信号検出部2からは“1”
レベルの電気信号が出力される。また、環状光導波路
3,4に光信号X,Yの両方が存在するときには、光信
号検出部2の受光面に入射する光信号の強度は、光信号
X,Yの各強度を加算したものとなり相対的強度で
“2”となって光信号検出部2からは“2”レベルの電
気信号が出力される。このように、図1,図2(a),
(b)の光電変換デバイスは、2つの光信号X,Yを加
算して電気信号に変換する光加算演算素子として機能す
る。
【0031】なお、図1,図2(a),(b)の構成に
おいて、X信号,Y信号用の環状光導波路3,4の各円
周が光信号の中心波長の整数倍に設定されているときに
は、光導波路3,4を還流するX信号,Y信号は定在波
状態となり、これにより、光導波路3,4内においてこ
れらの光信号が減衰することを低減できて、光信号を効
率良く光信号検出部2に入射させることができ、光電変
換デバイスをより良好に動作させることができる。
おいて、X信号,Y信号用の環状光導波路3,4の各円
周が光信号の中心波長の整数倍に設定されているときに
は、光導波路3,4を還流するX信号,Y信号は定在波
状態となり、これにより、光導波路3,4内においてこ
れらの光信号が減衰することを低減できて、光信号を効
率良く光信号検出部2に入射させることができ、光電変
換デバイスをより良好に動作させることができる。
【0032】また、図4に示すように、環状光導波路
3,4と搬送用光導波路5,6との各接続部に、ハーフ
ミラー40を形成することもできる。なお、このハーフ
ミラー40は、SiOからなる環状光導波路3,4と搬
送用光導波路5,6との各接続部に拡散法によりAlを
注入することによって作成することができる。このよう
なハーフミラー40を形成することによって、環状導波
路3,4への信号光の入力強度をより高めることがで
き、光信号を一層効率良く光信号検出部2に入射させる
ことができる。
3,4と搬送用光導波路5,6との各接続部に、ハーフ
ミラー40を形成することもできる。なお、このハーフ
ミラー40は、SiOからなる環状光導波路3,4と搬
送用光導波路5,6との各接続部に拡散法によりAlを
注入することによって作成することができる。このよう
なハーフミラー40を形成することによって、環状導波
路3,4への信号光の入力強度をより高めることがで
き、光信号を一層効率良く光信号検出部2に入射させる
ことができる。
【0033】また、図5に示すように、図1,図2
(a)(b)の構成の光電変換デバイスを2次元的な配
列に拡張し、集積型アレイデバイスとして構成すること
もできる。すなわち、図5では、複数のX信号,Y信号
用の搬送用光導波路5−1乃至5−n,6−1乃至6−
nを2次元的に配置し、これらの各交点に環状光導波
路,光信号検出部2を一体形成している。この場合、各
交点に形成された各光信号検出部では、図1と同様に、
2つの光信号Xi,Yiの光加算演算がなされ、これによ
り、2次元的な複数の光信号を使った演算が可能とな
る。なお、図5の構成では、2次元的に配置された光信
号検出部の一方の電極がアレイの片面に密着して設けら
れている。
(a)(b)の構成の光電変換デバイスを2次元的な配
列に拡張し、集積型アレイデバイスとして構成すること
もできる。すなわち、図5では、複数のX信号,Y信号
用の搬送用光導波路5−1乃至5−n,6−1乃至6−
nを2次元的に配置し、これらの各交点に環状光導波
路,光信号検出部2を一体形成している。この場合、各
交点に形成された各光信号検出部では、図1と同様に、
2つの光信号Xi,Yiの光加算演算がなされ、これによ
り、2次元的な複数の光信号を使った演算が可能とな
る。なお、図5の構成では、2次元的に配置された光信
号検出部の一方の電極がアレイの片面に密着して設けら
れている。
【0034】また、図1,図2(a),(b)の構成で
は、光信号検出部2の受光面を上下2つの領域に機能的
に分割し、それぞれに光導波路3,4;5,6を割り当
てて、2つの光信号X,Yを入射させるようにしている
が、図6に示すように、光信号検出部2の受光面をn
(>2)個に機能的に分割し、n個に機能的に分割され
た各受光面にn本の光導波路30−1,30−2,…,
30−nをそれぞれ割り当てて、n種の光信号を光信号
検出部2に入射させるように構成することもできる。こ
の場合には、n種の光信号に対する光加算演算素子とし
て機能させることができる。
は、光信号検出部2の受光面を上下2つの領域に機能的
に分割し、それぞれに光導波路3,4;5,6を割り当
てて、2つの光信号X,Yを入射させるようにしている
が、図6に示すように、光信号検出部2の受光面をn
(>2)個に機能的に分割し、n個に機能的に分割され
た各受光面にn本の光導波路30−1,30−2,…,
30−nをそれぞれ割り当てて、n種の光信号を光信号
検出部2に入射させるように構成することもできる。こ
の場合には、n種の光信号に対する光加算演算素子とし
て機能させることができる。
【0035】図7は本発明に係る光論理演算デバイスの
構成例を示す図であり、図7の光論理演算デバイスは、
図1,図2(a),(b)に示した光電変換デバイス1
を用い、光信号の論理和,論理積演算を行なうようにな
っている。すなわち、この光論理演算デバイスは、光電
変換デバイス1の光信号検出部2で検知された電圧レベ
ルを判定し論理演算を行なう電圧レベル判定回路42を
さらに有している。図7の例では、電圧レベル判定回路
42は、論理和,論理積のレベルを設定するレベル設定
部43と、光信号検出部2で検知された電圧レベルをレ
ベル設定部43で設定されたレベルと比較し、検知され
た電圧レベルがレベル設定部43で設定されたレベルに
等しいかこれよりも大きければ“1”を出力し、小さけ
れば“0”を出力する比較判別部44とを備えている。
構成例を示す図であり、図7の光論理演算デバイスは、
図1,図2(a),(b)に示した光電変換デバイス1
を用い、光信号の論理和,論理積演算を行なうようにな
っている。すなわち、この光論理演算デバイスは、光電
変換デバイス1の光信号検出部2で検知された電圧レベ
ルを判定し論理演算を行なう電圧レベル判定回路42を
さらに有している。図7の例では、電圧レベル判定回路
42は、論理和,論理積のレベルを設定するレベル設定
部43と、光信号検出部2で検知された電圧レベルをレ
ベル設定部43で設定されたレベルと比較し、検知され
た電圧レベルがレベル設定部43で設定されたレベルに
等しいかこれよりも大きければ“1”を出力し、小さけ
れば“0”を出力する比較判別部44とを備えている。
【0036】このような構成において、レベル設定部4
3でレベルが“1”に設定されると、光信号検出部2に
おいてX信号,Y信号が共に検出されず電圧レベルが
“0”のときには、電圧レベル判定回路42からは
“0”が出力され、X信号,Y信号のいずれかが検出さ
れ、電圧レベルが“1”あるいは“1”以上のときに
は、電圧レベル判定回路42からは“1”が出力され
る。これにより、論理和光演算がなされる。
3でレベルが“1”に設定されると、光信号検出部2に
おいてX信号,Y信号が共に検出されず電圧レベルが
“0”のときには、電圧レベル判定回路42からは
“0”が出力され、X信号,Y信号のいずれかが検出さ
れ、電圧レベルが“1”あるいは“1”以上のときに
は、電圧レベル判定回路42からは“1”が出力され
る。これにより、論理和光演算がなされる。
【0037】これに対し、レベル設定部43でレベルが
“2”に設定されると、光信号検出部2において、X信
号,Y信号のいずれかが検出されず、電圧レベルが
“1”あるいは“1”以下のときには、電圧レベル判定
回路42からは“0”が出力され、X信号,Y信号が共
に検出され、電圧レベルが“2”となるときには、電圧
レベルが判定回路42からは“1”が出力される。これ
により、論理積光演算がなされる。
“2”に設定されると、光信号検出部2において、X信
号,Y信号のいずれかが検出されず、電圧レベルが
“1”あるいは“1”以下のときには、電圧レベル判定
回路42からは“0”が出力され、X信号,Y信号が共
に検出され、電圧レベルが“2”となるときには、電圧
レベルが判定回路42からは“1”が出力される。これ
により、論理積光演算がなされる。
【0038】このように、図7の光論理演算デバイスで
は、小型集積設計されたものであるにもかかわらず、光
信号の論理和演算と論理積演算との両方を行なうことが
できる。
は、小型集積設計されたものであるにもかかわらず、光
信号の論理和演算と論理積演算との両方を行なうことが
できる。
【0039】また、図5,あるいは図6に示した光電変
換デバイスを用いて上述したと同様の原理で光論理演算
デバイスを構成するときには、より高度かつ複雑な演算
処理を行なわせることができる。
換デバイスを用いて上述したと同様の原理で光論理演算
デバイスを構成するときには、より高度かつ複雑な演算
処理を行なわせることができる。
【0040】
【発明の効果】以上に説明したように請求項1記載の発
明によれば、光信号検出部を円筒状のものにし、その外
周面を受光面として機能させるように形成しており、光
信号検出部の円筒状の外周面に複数の環状光導波路を形
成し、光信号を入力するための搬送用光導波路を各環状
光導波路に接続しているので、量産かつ小型集積化が可
能であって、量産かつ小型集積化が可能であるにもかか
わらず、その広い面積の受光面によって高性能,高機能
のデバイスを提供することができ、複数種類の光信号を
効率良く電気信号に変換することができる。
明によれば、光信号検出部を円筒状のものにし、その外
周面を受光面として機能させるように形成しており、光
信号検出部の円筒状の外周面に複数の環状光導波路を形
成し、光信号を入力するための搬送用光導波路を各環状
光導波路に接続しているので、量産かつ小型集積化が可
能であって、量産かつ小型集積化が可能であるにもかか
わらず、その広い面積の受光面によって高性能,高機能
のデバイスを提供することができ、複数種類の光信号を
効率良く電気信号に変換することができる。
【0041】また、請求項2記載の発明によれば、上記
光信号検出部が、p型半導体層と、真性半導体層と、n
型半導体層とが中心から同心円的に順次に配置され、受
光面の屈折率が、前記環状光導波路の屈折率よりも小さ
いものとなっているので、環状光導波路と光信号検出部
との境界面において環状光導波路内の光信号を全反射に
近い状態にする一方で、光信号検出部の受光面感度にか
なう小さな割合で受光面への漏れ光が存在するようにす
ることができる。
光信号検出部が、p型半導体層と、真性半導体層と、n
型半導体層とが中心から同心円的に順次に配置され、受
光面の屈折率が、前記環状光導波路の屈折率よりも小さ
いものとなっているので、環状光導波路と光信号検出部
との境界面において環状光導波路内の光信号を全反射に
近い状態にする一方で、光信号検出部の受光面感度にか
なう小さな割合で受光面への漏れ光が存在するようにす
ることができる。
【0042】また、請求項3記載の発明によれば、上記
環状光導波路および搬送用光導波路の外周を覆う光遮蔽
部がさらに設けられており、該光遮蔽部の屈折率が、前
記環状光導波路の屈折率よりも小さいものとなっている
ので、光導波路からの光信号の外部への漏れを低減する
ことができる。
環状光導波路および搬送用光導波路の外周を覆う光遮蔽
部がさらに設けられており、該光遮蔽部の屈折率が、前
記環状光導波路の屈折率よりも小さいものとなっている
ので、光導波路からの光信号の外部への漏れを低減する
ことができる。
【0043】また、請求項4記載の発明によれば、上記
環状光導波路に入力した光信号が定在波状態となるよう
に、環状光導波路の半径が設定されているので、環状光
導波路内において光信号の減衰を防止し、光信号を効率
良く光信号検出部の受光面に入射させることができる。
環状光導波路に入力した光信号が定在波状態となるよう
に、環状光導波路の半径が設定されているので、環状光
導波路内において光信号の減衰を防止し、光信号を効率
良く光信号検出部の受光面に入射させることができる。
【0044】また、請求項5記載の発明によれば、上記
環状光導波路と上記搬送用光導波路との接続部に、局所
的に屈折率の異なる材料で形成されたハーフミラーが設
けられているので、ハーフミラーにより環状光導波路内
に光信号を効率良く入力することができ、これによっ
て、光信号をより効率良く受光面に入射させることがで
きる。
環状光導波路と上記搬送用光導波路との接続部に、局所
的に屈折率の異なる材料で形成されたハーフミラーが設
けられているので、ハーフミラーにより環状光導波路内
に光信号を効率良く入力することができ、これによっ
て、光信号をより効率良く受光面に入射させることがで
きる。
【0045】また、請求項6,7記載の発明によれば、
請求項1記載の光電変換デバイスが2次元的に複数配備
されて、集積型アレイデバイスとして構成されているの
で、複数の光信号を使った演算が可能になる。
請求項1記載の光電変換デバイスが2次元的に複数配備
されて、集積型アレイデバイスとして構成されているの
で、複数の光信号を使った演算が可能になる。
【0046】また、請求項8記載の発明によれば、請求
項1記載の光電変換デバイスに加えてさらに演算手段が
設けられており、該演算手段は、光電変換デバイスの光
信号検出部で検知されたレベルに基づき論理和,論理積
演算を行なうようになっているので、小型集積化された
デバイスであるにもかかわらず、光信号の論理和,論理
積の演算を容易に行なうことができる。
項1記載の光電変換デバイスに加えてさらに演算手段が
設けられており、該演算手段は、光電変換デバイスの光
信号検出部で検知されたレベルに基づき論理和,論理積
演算を行なうようになっているので、小型集積化された
デバイスであるにもかかわらず、光信号の論理和,論理
積の演算を容易に行なうことができる。
【図1】本発明に係る光電変換デバイスの一実施例の構
成図である。
成図である。
【図2】(a),(b)は図1の光電変換デバイスの詳
細断面図である。
細断面図である。
【図3A】(a)乃至(f)は図1,図2(a),
(b)の光電変換デバイスの作成工程の一例を示す図で
ある。
(b)の光電変換デバイスの作成工程の一例を示す図で
ある。
【図3B】(g)乃至(k)は図1,図2(a),
(b)の光電変換デバイスの作成工程の一例を示す図で
ある。
(b)の光電変換デバイスの作成工程の一例を示す図で
ある。
【図4】図1,図2(a),(b)の光電変換デバイス
の変形例を示す図である。
の変形例を示す図である。
【図5】図1,図2(a),(b)の光電変換デバイス
を2次元的な配列に拡張した光電変換デバイスの構成例
を示す図である。
を2次元的な配列に拡張した光電変換デバイスの構成例
を示す図である。
【図6】図1,図2(a),(b)の光電変換デバイス
の他の変形例を示す図である。
の他の変形例を示す図である。
【図7】本発明に係る光論理演算デバイスの構成例を示
す図である。
す図である。
1 光電変換デバイス 2 光信号検出部 3,4 環状光導波路 5,6 搬送光導波路 10 p型半導体層 11 真性半導体層 12 n型半導体層 13,14 電極 15,16 光遮蔽部 40 ハーフミラー 42 電圧レベル判定回路 43 レベル設定部 44 比較判定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−96784(JP,A) 特開 平2−10667(JP,A) 特開 平2−276285(JP,A) 特開 平5−175521(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 31/00 - 31/119 G02B 6/42
Claims (8)
- 【請求項1】 円筒状の外周面が受光面として機能する
ように形成された光信号検出部と、光信号検出部の円筒
状の外周面に形成された複数の環状光導波路と、前記各
環状光導波路に光信号を入力するための搬送用光導波路
とを備えていることを特徴とする光電変換デバイス。 - 【請求項2】 請求項1記載の光電変換デバイスにおい
て、前記光信号検出部は、p型半導体層と、真性半導体
層と、n型半導体層とが、中心から同心円的に順次に配
置されたものであり、光信号検出部の受光面の屈折率
は、前記環状光導波路の屈折率よりも小さいものとなっ
ていることを特徴とする光電変換デバイス。 - 【請求項3】 請求項1記載の光電変換デバイスにおい
て、前記環状光導波路および搬送用光導波路の外周を覆
う光遮蔽部がさらに設けられており、該光遮蔽部の屈折
率は、前記環状光導波路の屈折率よりも小さいものとな
っていることを特徴とする光電変換デバイス。 - 【請求項4】 請求項1記載の光電変換デバイスにおい
て、前記環状光導波路は、これに入力した光信号が環状
光導波路内で定在波状態となるように、半径が設定され
ていることを特徴とする光電変換デバイス。 - 【請求項5】 請求項1記載の光電変換デバイスにおい
て、前記環状光導波路と前記搬送用光導波路との接続部
には、局所的に屈折率の異なる材料で形成されたハーフ
ミラーが設けられていることを特徴とする光電変換デバ
イス。 - 【請求項6】 請求項1記載の光電変換デバイスが2次
元的に複数配備されて、集積型アレイデバイスとして構
成されていることを特徴とする光電変換デバイス。 - 【請求項7】 請求項6記載の光電変換デバイスにおい
て、2次元的に配置された光電変換デバイスの光信号検
出部の一方の電極がアレイの片面全体に密着して設けら
れていることを特徴とする光電変換デバイス。 - 【請求項8】 請求項1記載の光電変換デバイスに加え
てさらに演算手段が設けられ、該演算手段は、光電変換
デバイスの光信号検出部で検知されたレベルに基づき論
理和,論理積演算を行なうようになっていることを特徴
とする光論理演算デバイス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04084761A JP3137720B2 (ja) | 1992-03-06 | 1992-03-06 | 光電変換デバイスおよびそれを用いた光論理演算デバイス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04084761A JP3137720B2 (ja) | 1992-03-06 | 1992-03-06 | 光電変換デバイスおよびそれを用いた光論理演算デバイス |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05251729A JPH05251729A (ja) | 1993-09-28 |
JP3137720B2 true JP3137720B2 (ja) | 2001-02-26 |
Family
ID=13839671
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04084761A Expired - Fee Related JP3137720B2 (ja) | 1992-03-06 | 1992-03-06 | 光電変換デバイスおよびそれを用いた光論理演算デバイス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3137720B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
GB0012167D0 (en) * | 2000-05-20 | 2000-07-12 | Secr Defence Brit | Improvements in photo detectors |
JP5471684B2 (ja) * | 2010-03-24 | 2014-04-16 | 日本電気株式会社 | 光導波路型波長フィルタ及びその製造方法 |
JP5653270B2 (ja) * | 2011-03-28 | 2015-01-14 | 株式会社東芝 | 受光素子、その製造方法、および光送受信ユニット |
-
1992
- 1992-03-06 JP JP04084761A patent/JP3137720B2/ja not_active Expired - Fee Related
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