JP3136901U - ベビーキャリア - Google Patents

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Abstract

【課題】使用者の両肩に加わる負担を低減し、しかも、乳幼児をより安定良く、安全に保持することができるように改良された左右の肩掛け帯紐を備えているベビーキャリアを提供する。
【解決手段】乳幼児bの尻から背中にかけて包み込むように保持するキャリア本体1を、使用者Bの体正面に支持するために、使用者Bの両肩から背中にかけて掛け渡される左右の肩掛け帯紐2を、使用者Bの首筋から両腕にかけての広い面積を有する幅広状にそれぞれ形成し、また、両肩に掛けられている左右の肩掛け帯紐2の幅広部分を両肩から両腕に沿わせてそれぞれ密着させるための絞込み操作環6を左右の肩掛け帯紐2にスライド可能にそれぞれ備えている。
【選択図】図4

Description

本考案は、乳幼児を対面抱っこや前向き抱っこの状態で保持(サポート)する使用の形態で用いられるベビーキャリアに係り、特に、使用者の両肩から背中にかけて略X字状に交差するように掛け渡される左右の肩掛け帯紐を備えているベビーキャリアに関する。
乳幼児を対面抱っこや前向き抱っこの状態で保持することができるように形成されているベビーキャリアとしては種々の形態が知られている(例えば、特許文献1参照)
この特許文献1に記載されているベビーキャリアは、キャリア本体(背当布)の上端に沿わせて縫着により設けられている背当紐の両端に、左右の肩掛け紐の一端側を縫着し、この左右の肩掛け紐の表面側にそれぞれ取り付けられている左右の肩掛けベルトの下端を、キャリア本体の下端に沿わせて縫着により設けられている帯紐の両側に係脱自在に連結するように構成されている。
これにより、乳幼児を対面抱っこ状態などで保持するときに、特許文献1の図1および図8に示されているように、使用者の両肩から背中にかけて略X字状に交差するように左右の肩掛け紐が掛けられることにより、乳幼児を保持するためのキャリア本体が使用者の胸から腹部に至る体の前側に装着されるようになっている。
特開2006−192221号公報(段落番号0017〜0019、および図5A、図5C参照)
ところで、使用者の両肩から背中にかけて左右の肩掛け紐が略X字状に掛けられることにより装着されて、体前のキャリア本体で乳幼児を対面抱っこや前向き抱っこなどの状態で抱かかえ保持するように使用される形態のベビーキャリアでは、使用者の両肩から背中にかけて乳幼児の重さ(荷重)が加わる。
しかしながら、特許文献1に記載のベビーキャリアは、左右の肩掛け紐(肩掛けベルト)の幅が狭い故に、長時間にわたる使用において、使用者の両肩に加わる負担が大きく疲れやすい。つまり、乳幼児の重さは幅が狭い肩掛け紐によって両肩の一部に集中して加わることとなり、また、長時間にわたり使用し続けると、幅の狭い肩掛け紐が使用者の肩に徐々に食い込むようになる。そのために、使用者の両肩に圧迫感や違和感を与えるなどによって負担が大きいものとなっていた。
そこで、本考案は、前記課題を解消するために創案されたものであり、乳幼児を対面抱っこなどの状態で保持するように形成されているベビーキャリアであって、使用者の両肩に加わる負担を低減し、しかも、乳幼児をより安定良く、安全に保持(サポート)することができるように改良された左右の肩掛け帯紐を備えているベビーキャリアを提供することにある。
前記課題を解決するために、本考案では、乳幼児の尻から背中にかけて包み込むように保持するためのキャリア本体と、このキャリア本体の上端両側に一端側がそれぞれ縫着されるとともに、他端側が前記キャリア本体の下端両側に係脱自在にそれぞれ連結されて、使用者の両肩から背中にかけて装着される左右の肩掛け帯紐とを備えて、乳幼児を対面抱っこや前向き抱っこの状態で保持するように形成されているベビーキャリアであって、
前記左右の肩掛け帯紐は、少なくとも使用者の首筋から両腕にかかる程度の広い面積にて両肩に掛けられる幅広状にそれぞれ形成されていることを特徴とする。
ここで、前記左右の肩掛け帯紐の他端側は、キャリア本体の下端両側に、バックルを介して係脱自在に連結されるように形成されていることが好適なものとなる。
このような構成によれば、使用者の両肩から背中にかけて略X字状に交差するように掛けられる左右の肩掛け帯紐は、使用者の両肩の略全体のみならず、両腕に至る広い面積でそれぞれ掛けられ、なおかつ、背中側では背中の略全体を覆うようにそれぞれ宛がわれる。
これにより、乳幼児の重み(荷重)は、使用者の両肩全体から両腕にかけての広い面積に分散される。
また、本考案では、前記キャリア本体に縫着される前記左右の肩掛け帯紐の一端側に絞込み操作環をスライド可能に備え、
前記絞込み操作環は、前記肩掛け帯紐の前記一端側の縫着根元側から使用者の肩方向に向けてスライドされることにより、前記肩掛け帯紐を肩全体に沿わせて密着させるように、前記肩掛け帯紐を絞り込むことができる口径を有する略リング形状に形成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、左右の肩掛け帯紐の一端側にそれぞれ備えられている絞込み操作環を、キャリア本体に対する前記一端側の縫着根元側から使用者の肩方向に向けてそれぞれスライドさせることで、使用者の両肩から両腕に至る広い面積で掛けられている左右の肩掛け帯紐は、使用者の両肩から両腕に沿うようにそれぞれ絞り込まれる。
これにより、左右の肩掛け帯紐は、使用者の体型に合わせて両肩から両腕の広い面積に沿って密着される。つまり、左右の肩掛け帯紐が両肩から外側へずり落ちるなどが阻止され、また、乳幼児の尻から背中にかけて包み込むように保持(サポート)するキャリア本体と使用者の胸や腹部との間が大きく開いてしまうなどが確実に防止される。
本考案のベビーキャリアは以上のように構成されていることで、乳幼児の重み(体重)を、使用者の両肩から両腕にかけての広い面積に分散させることができる。つまり、従来のベビーキャリアに比べて、使用者の両肩に加わる負担を大幅に低減させることができる。
これにより、対面抱っこなどによる使用状態を長時間にわたり継続した場合でも使用者の両肩に対する負担が少なく疲れにくいものとなる。
また、絞込み操作環をスライドさせることにより、肩幅が広い、狭いなどの使用者の体格に合わせて左右の肩掛け帯紐を両肩にそれぞれ密着させることができる。
これにより、乳幼児の尻から背中にかけて包み込まれるように保持するキャリア本体を左右の肩掛け帯紐で確実に支持し、キャリア本体と使用者の胸や腹部との間が大きく開いてしまうことを確実に防ぐことができる。
よって、キャリア本体と使用者の胸や腹部との間で保持される乳幼児の抱っこ姿勢が大きくずれることや、またはキャリア本体と使用者との間からずれ落ちるなどのことがなく、乳幼児をより安定良く、安全に保持(サポート)することができる。換言すれば、使用者は片手又は両手で乳幼児をキャリア本体の外側から支えることなく、例えば、買い物袋などを両手に持って持ち運ぶなどの使用においても乳幼児を安全に保持することができる。
また、左右の肩掛け帯紐を両肩にそれぞれ密着させるために絞込み操作環により絞り込んだ肩掛け帯紐の絞込み状態を取り除くときには片手で行うことができる。例えば、右側の肩掛け帯紐の絞込み状態を取り除くときには、左手1本で行うことができる。これにより、使用上における取扱い性においても簡便なベビーキャリアを提供することができる。
以下、本考案の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係るベビーキャリアを示す展開図であり、図2は、左右の肩掛け帯紐の他端側を、キャリア本体の下端両側にそれぞれ連結させた状態を示す正面図であり、図3は、使用者に装着したときの状態を正面斜め後方から見たときの要部を示す斜視図であり、図4は、乳幼児を保持させたときの状態を示す同斜視図である。
≪ベビーキャリアの構成≫
ベビーキャリアAは、図1および図4に示すように、乳幼児bを保持(サポート)するためのキャリア本体1と、このキャリア本体1の上端両側に一端側がそれぞれ縫着される左右の肩掛け帯紐2とを備えて構成されている。
また、ベビーキャリアAは、左右の肩掛け帯紐2の他端側を、キャリア本体1の下端両側に係脱自在に連結するためのバックル3をそれぞれ備えている。
≪キャリア本体の構成≫
キャリア本体1は、例えば、通気性に優れ、柔らかなディンプル生地などから内張り素材を施しているシート地材を用いて形成されている。
そして、キャリア本体1は、図1および図4に示すように、乳幼児bの尻から背中全体をすっぽりと包み込むように、上端側を広く、下端側に至るにしたがって狭くなる縦長で逆向きの略台形形状に形成されている。
このように、乳幼児bの尻から背中全体をすっぽりと包み込むように形成されているキャリア本体1の上端両側に左右の肩掛け帯紐2の一端側が縫着によってそれぞれ取り付けられ、下端両側には図1に示すように、バックル3の雌側係止部材3aがシート地材からなる短片部材4を介してそれぞれ取り付けられる。
≪肩掛け帯紐の構成≫
肩掛け帯紐2は、キャリア本体1と同じく、ディンプル生地などから内張り素材を施しているシート地材を用いて、図3および図4に示すように、使用者の両肩から背中にかけて掛け渡されたときに、少なくとも使用者Bの首筋から両腕の一部にかかる程度の広い面積となるように幅広状にそれぞれ形成されている。
そして、この肩掛け帯紐2は、図1に示すように、長さ方向の両端側に向けて幅が徐々に狭くなるように、幅方向の両側縁を略弓なり形状に形成されているとともに、その長さ方向の一端側がキャリア本体1の上端両側に縫着によってそれぞれ取り付けられるように形成されている。
そして、肩掛け帯紐2の他端側は、図1に示すように、一定の幅にて延設されており、この延設部5の長さ方向に沿って適宜移動自在にバックル3の雄側係止部材3aが備えられている。
これにより、使用者Aの体型や乳幼児bに大きさに合わせて、左右の肩掛け帯紐2によるキャリア本体1の支持長さを適宜調節し得るようにしている。
そして、本実施形態では、このように幅広状に形成されている左右の肩掛け帯紐2の一端縫着側に、図1から図4に示すように、絞込み操作環をそれぞれ備えている。
≪絞込み操作環の構成≫
絞込み操作環6は、図3の(a)に示す位置(キャリア本体1に対する縫着根元側)から、図3の(b)に示す位置(使用者Bの肩側)へとスライドにより移動されることにより、幅広状に形成されている左右の肩掛け帯紐2の幅を絞り込む。これにより、使用者Bの両肩にそれぞれ掛けられている左右の肩掛け帯紐2を、図3の(b)や図4に示すように、使用者Bの首筋から両側の腕に沿わせて密着させる役目を成す。
この絞込み操作環6は、キャリア本体1や左右の肩掛け帯紐2と同じく、シート地材を用いて、左右の肩掛け帯紐の幅広部分を、図3に示すように、キャリア本体に縫着されている一端側の幅よりもさらに狭い状態まで絞り込むことができる口径にてリング形状に形成されている。
これにより、絞込み操作環6を、図3の(a)に示す位置から矢印X方向にスライドさせることにより、使用者Bの両肩にそれぞれ掛けられている左右の肩掛け帯紐2の幅広部分を除いて、図3の(b)に示すように、正面視で略扇型形状に絞り込むことができる。
[ベビーキャリアの作用説明]
つぎに、以上のように構成されている本実施形態に係るベビーキャリアAの使用について簡単に説明する。ここでは、図1から図4を適宜参照しながら説明する。
図3の(a)に示すように、左右の肩掛け帯紐2を両肩にそれぞれ掛けるとともに、両肩から背中にかけて略X字状に交差するように渡された左右の肩掛け帯紐2の他端側を、バックル3を介してキャリア本体1の下端両側にそれぞれ連結することで(図2参照)。図4に示すように、キャリア本体1によって尻から背中にかけて包み込まれる乳幼児bを使用者Bの正面(胸側)に向けた対面抱っこの状態で保持するキャリア姿勢をとることがきる。
このとき、使用者Bの両肩に掛けられた左右の肩掛け帯紐2は、図3の(a)に示すように、使用者Bの首筋から両腕の一部にかかる広い面積にて使用者Bの両肩に掛けられる。
これにより、乳幼児bの重さ(荷重)は、使用者Bの両肩の略全体から両腕にかけての広い面積に分散されることで、対面抱っこなどによる使用状態を長時間にわたり継続した場合でも使用者の両肩に対する負担が少なく疲れにくいものとなる。
また、左右の肩掛け帯紐2にそれぞれ備えられている絞込み操作環6を、図3の(a)に示す位置から矢印X方向に向けてスライドにより移動させることで、使用者Bの両肩に掛けられている左右の肩掛け帯紐2の幅広部分を除いて、図3の(b)および図4に示すように、正面視で略扇型形状に左右の肩掛け帯紐2を絞り込むことができる。
これにより、使用者Bの体型に合わせて両肩から両腕にかけての広い面積にて左右の肩掛け帯紐2を両肩、両腕に沿ってそれぞれ密着させたキャリア姿勢をとることができる。つまり、左右の肩掛け帯紐2が使用者Bの両肩から外側へずり落ちることや、キャリア本体1と使用者Bの胸や腹部との間が大きく開いてしまうことなどを確実に防止することができる。換言すれば、使用者Bは片手又は両手で乳幼児bをキャリア本体1の外側から支えることなく、例えば、買い物袋などを両手に持って持ち運ぶなどの使用において、乳幼児bを安定よく、安全に保持(サポート)することができる。
なお、本考案の実施形態の具体的な構成は、前記した実施形態に限られるものではなく、請求項1および請求項3に記載の本考案の要旨を逸脱しない範囲で設計変更などがあっても本考案に含まれるものである。
例えば、左右の肩掛け帯紐2にスライド可能にそれぞれ備えられる絞込み操作環6は、左右の肩掛け帯紐2に対し、1個に限らず、2個ずつ備えることができる。また、口径(リング径)を変えた複数個を備えることもできる。
また、絞込み操作環6は、一端開口側(図3において下側開口)の口径を前記した実施形態のように形成し、他端開口側(図3において上側開口)に至るにしたがって漸次大径となるようなラッパ形状とすることができる。
本実施形態に係るベビーキャリアを示す展開図である。 左右の肩掛け帯紐の他端側を、キャリア本体の下端両側にそれぞれ連結させた状態を示す正面図である。 同ベビーキャリアを使用者に装着したときの状態を正面斜め後方から見たときの要部を示す斜視図であり、(a)は、絞込み操作環によって左右の肩掛け帯紐を絞り込む前の状態を示し、(b)は、左右の肩掛け帯紐を絞込み操作環によって絞り込んだ状態を示す。 乳幼児を保持させたときの状態を正面斜め後方から見たときの要部を示す斜視図である。
符号の説明
A ベビーキャリア
1 キャリア本体
2 肩掛け帯紐
3 バックル
6 絞込み操作環

Claims (3)

  1. 乳幼児の尻から背中にかけて包み込むように保持するためのキャリア本体と、
    このキャリア本体の上端両側に一端側がそれぞれ縫着されているとともに、他端側が前記キャリア本体の下端両側に係脱自在にそれぞれ連結されて、使用者の両肩から背中にかけて装着される左右の肩掛け帯紐と、を備え、
    乳幼児を対面抱っこや前向き抱っこの状態で保持するように形成されているベビーキャリアであって、
    前記左右の肩掛け帯紐は、少なくとも使用者の首筋から両腕にかかる程度の広い面積にて両肩に掛けられる幅広状にそれぞれ形成されていることを特徴とするベビーキャリア。
  2. 前記キャリア本体に縫着される前記左右の肩掛け帯紐の一端側に、絞込み操作環をそれぞれスライド可能に備え、
    前記絞込み操作環は、前記肩掛け帯紐が使用者の両肩にそれぞれ掛けられた装着の状態において、前記キャリア本体に対する縫着根元側から使用者の肩方向に向けてスライドされることにより、使用者の両肩にそれぞれ沿わせて密着させるように、幅広状の前記肩掛け帯紐を絞り込む程度の口径を有する略リング形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のベビーキャリア。
  3. 前記左右の肩掛け帯紐の他端側は、キャリア本体の下端両側に、バックルを介して係脱自在に連結されるように形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のベビーキャリア。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2022512147A (ja) * 2018-12-04 2022-02-02 シャヒトナー ファムーグンスファヴァルトゥンス ゲーエムベーハー ウント コー カーゲー 乳児または幼児を収容するための運搬装置

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