JP3136658U - 摺動部材 - Google Patents

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直行 今瀬
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Abstract

【課題】面圧不足や焼き付きを効果的に防止して耐摩耗性、耐食性を向上させる。
【解決手段】ピンブッシュ3は、炭素鋼鋼材(S45C)からなる母材5の内周面に、熱間ダイス鋼の中間層6を形成し、その中間層6の表面に、イオン窒化処理による窒化層7を形成している。また、ピン4は、炭素鋼鋼材(S45C)からなる母材8の外周面に、熱間ダイス鋼の中間層9を形成し、その中間層9の表面に、イオン窒化処理による窒化層10を形成している。
【選択図】図2

Description

本考案は、機械器具の軸受部や連結部等に用いられる金属製の摺動部材に関する。
軸受部や連結部等に用いられる金属製の摺動部材は、安価で入手しやすい圧延鋼材や炭素鋼鋼材に高周波焼き入れ等の表面処理を施して使用される場合が多い。例えばS45C材に高周波焼き入れを行った場合、表面硬度はHV750〜800程度となる。
しかし、建機用シリンダの連結に用いられるピンブッシュとピン等のように、高荷重が加わる摺動部材では、摺動面に面圧不足や初期摩耗による焼き付きが生じるおそれがあり、従来の表面処理のみでは耐摩耗性や耐食性が不充分となる場合があった。
そこで、本考案は、高荷重が加わるような場合でも面圧不足や焼き付きを効果的に防止でき、耐摩耗性、耐食性に優れる摺動部材を提供することを目的としたものである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の考案は、金属製の母材における少なくとも摺動面に、熱間ダイス鋼の中間層が形成され、その中間層の表面に、プラズマ窒化処理による窒化層が形成されてなる摺動部材としたものである。
請求項2に記載の考案は、請求項1の構成において、母材がスリーブ状であって、内周面に中間層と窒化層とが形成されてなる摺動部材としたものである。
請求項3に記載の考案は、請求項1の構成において、母材が軸状であって、外周面に中間層と窒化層とが形成されてなる摺動部材としたものである。
なお、「摺動部材」とは、部材自身が動作して相手側部材と当接する摺動面を有するものは勿論、部材自身が動作しなくても相手側部材の動作によって相対的な摺動面を有することになるものも含む。
本考案によれば、中間層と窒化層との形成によって表面硬度HVが1100以上となり、高荷重が加わる摺動面であっても、面圧が確保されると共に、初期摩擦による焼き付きが効果的に防止され、耐摩耗性及び耐食性が向上する。
以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、建機用シリンダを示す説明図で、建機用シリンダ1の端部に形成された連結部2には、ピンブッシュ3が圧入されてそのピンブッシュ3にピン4が挿入されるようになっている。このピンブッシュ3及びピン4が摺動部材となる。
ピンブッシュ3は、図2(A)に示すように、炭素鋼鋼材(S45C)からなる母材5の内周面に、熱間ダイス鋼(SKD61相当)を1〜3mm程度溶着させた中間層6を形成し、その中間層6の表面に、数μmの窒化層7を形成したものである。この窒化層7は、プラズマ窒化処理の一例である周知のイオン窒化処理によって形成されるもので、中間層6を形成したピンブッシュ3を炉内に設置し、定圧の窒素ガス雰囲気中で炉体を陽極、ピンブッシュ3を陰極としてグロー放電を発生させることで、プラズマ中に発生する陰イオンが鋼材表面を改質して、内側の拡散層と外側の化合物層とからなる窒化層を形成するものである。
同様にピン4も、図2(B)に示すように、炭素鋼鋼材(S45C)からなる母材8の外周面に、熱間ダイス鋼(SKD61相当)を1〜3mm程度溶着させた中間層9を形成し、その中間層9の表面に、イオン窒化処理によって数μmの窒化層10を形成したものである。
このように、ピンブッシュ3及びピン4においては、イオン窒化処理効果が表れやすい成分Cr、Mo、Vが含まれる熱間ダイス鋼の中間層を形成した後にイオン窒化処理を行っているため、窒化層の表面硬度が高くなる。
図3〜5は、硬さ分布を示すグラフで、縦軸がMHV硬さ、横軸が表面からの距離となる。ここでは図3が、ピンブッシュを550℃で5時間のサイクルでイオン窒化処理を行った場合で、化合物層の深さは7.5μm、図4が、ピンを530℃で10時間のサイクルでイオン窒化処理を行った場合で、化合物層の深さは8.5μm、図5が、ピンを530℃で20時間のサイクルでイオン窒化処理を行った場合で、化合物層の深さは8.1μmとなっている。何れの場合も化合物層の表面硬度は1100以上となっていることが確認できる。
このように、上記形態のピンブッシュ及びピンによれば、母材における少なくとも摺動面に、熱間ダイス鋼の中間層が形成され、その中間層の表面に、イオン窒化処理による窒化層が形成されてなる構成としたことで、表面硬度HVが1100以上となり、高荷重が加わる摺動面であっても、面圧が確保されると共に、初期摩擦による焼き付きが効果的に防止され、耐摩耗性及び耐食性が向上する。
なお、母材の種類、中間層や窒化層の厚さ等は上記形態に限らず、本考案の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
また、プラズマ窒化処理としてはイオン窒化処理に限らず、ラジカル窒化処理(アンモニアと水素の混合ガスを用いて真空容器中の母材の表面にグロー放電を行ない、プラズマ中の窒素イオンを母材と反応させるもの)も採用できる。この場合、母材の表面には、拡散層からなる窒化層が形成される。
さらに、摺動部材としては、上記建機用シリンダのピンブッシュ及びピンに限らず、エンジンのクランクシャフトやカムシャフト、ピストンリング、伝導装置のインターナルギアやウォーム、ブレーキディスク、軸受スリーブ、工作機械のドライブシャフトやスプラインシャフト、アクチュエータのシリンダとシリンダロッド等、他の機械器具の軸受部や連結部に使用される摺動部材にも本考案は適用可能である。
建機用シリンダの説明図である。 (A)がピンブッシュの断面図、(B)がピンの断面図である。 ピンブッシュの硬さ分布を示すグラフである。 ピンの硬さ分布を示すグラフである。 ピンの硬さ分布を示すグラフである。
符号の説明
1・・建機用シリンダ、2・・連結部、3・・ピンブッシュ、4・・ピン、5,8・・母材、6,9・・中間層、7,10・・窒化層。

Claims (3)

  1. 金属製の母材における少なくとも摺動面に、熱間ダイス鋼の中間層が形成され、その中間層の表面に、プラズマ窒化処理による窒化層が形成されてなる摺動部材。
  2. 母材がスリーブ状であって、内周面に中間層と窒化層とが形成されてなる請求項1に記載の摺動部材。
  3. 母材が軸状であって、外周面に中間層と窒化層とが形成されてなる請求項1に記載の摺動部材。
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