JP3135836B2 - センサ回路 - Google Patents

センサ回路

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JP3135836B2
JP3135836B2 JP08031377A JP3137796A JP3135836B2 JP 3135836 B2 JP3135836 B2 JP 3135836B2 JP 08031377 A JP08031377 A JP 08031377A JP 3137796 A JP3137796 A JP 3137796A JP 3135836 B2 JP3135836 B2 JP 3135836B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、測定対象とする検
出量を基準光の変調として検出するセンサ回路に関する
ものであり、特にこの基準光の安定化が図られたセンサ
回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のセンサ回路としては、例
えば、取り引き電力量を計量する電子式積算電力量計の
電流計測部に用いられている電流センサ回路がある。
【0003】図3はこの電流センサ回路の構成を示すブ
ロック図である。発光ダイオード(LED)1から光フ
ァイバ2を介して光電流センサ3へ直流基準光が照射さ
れている。光電流センサ3は、図示しない引き込み電線
に流れる電流の量をこの電流が作る磁界の強さによって
検出し、照射される基準光に対して検出電流量に応じた
変調を加える。つまり、光電流センサ3は、検出電流量
が大きいときには基準光の光量を増大して出力し、ま
た、検出電流量が小さいときには基準光の光量を低下さ
せて出力する。このように変調が加えられた基準光は光
ファイバ4を介してフォトセンサ5に伝えられ、フォト
センサ5は受光した光信号を電流Ipに光電変換する。
この電流Ipは、直流基準光に相当する直流成分と、光
電流センサ3によって変調が加えられて生じた交流成分
とからなる。この交流成分が検出量つまり測定電流量に
相当している。
【0004】電流差引回路6はこのフォトセンサ5の出
力電流Ipから、直流基準光の大部分に相当する直流電
流成分(Iref−Iα)を減算する。ここで、直流基準
光の全てに相当する直流電流成分Irefを減算しない理
由は、以下に説明するように、直流電流成分Iαをフィ
ードバックすることによって、光電流センサ3に照射さ
れる基準光の光量を一定に保つためである。このよう減
算された電流は電流/電圧変換器7で電圧信号に変換さ
れ、センシング電圧Vsとして図示しない乗算器へ出力
される。乗算器では、電子式電力量計の電圧計測部で測
定された電圧値と、電流/電圧変換器7から出力された
電圧値とが乗算され、使用電力量が算出される。また、
電流/電圧変換器7の出力はローパスフィルタ8にも与
えられており、このローパスフィルタ8において、セン
シング電圧Vsに含まれている直流(DC)電圧成分V
off が取り出される。このDC電圧成分Voff は上記の
直流電流成分Iαに相当しており、電圧/電流変換器9
で再び電流Ioff に変換される。LED1はDC電圧成
分Voff に対応したこの電流Ioffによって駆動され、
直流基準光を出射する。
【0005】このようなセンサ回路において、LED1
から光電流センサ3に照射される直流基準光の光量が何
らかの原因によって変動した場合、この変動はセンシン
グ電圧Vs中のDC電圧成分Voff の変化となって現
れ、ローパスフィルタ8によって取り出される。このD
C電圧成分Voff の変化により、電圧/電流変換器9で
生じるLED駆動電流Ioff がフィードバック制御さ
れ、LED1から光電流センサ3に照射される光量は常
に一定量に保たれている。つまり、このセンサ回路では
基準光の直流成分がフィードバックループを形成してい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のセンサ回路においては、この閉ループをフィードバ
ックする基準光の直流成分が、電流/電圧変換器7のセ
ンシング電圧出力にDC電圧成分Voff となって現れ
る。このDC電圧成分Voff はもともと小さな値である
が、乗算器へ出力されるセンシング電圧出力にこのDC
電圧成分Voff が重畳していると、測定電力量に計量誤
差を生じる要因になる。例えば、検出電流の低電流域に
おいては、センシング電圧Vs中にこのDC電圧成分V
off の占める割合が高くなり、測定誤差を生じる。この
ため、従来のセンサ回路は、広範囲のダイナミックレン
ジで高精度に電流計測をする能力が要求される電子式電
力量計には適していなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
を解決するためのなされたもので、直流基準光を出射す
る発光手段と、照射されたこの直流基準光に検出量に応
じた変調を加える検出手段と、この検出手段によって変
調が加えられた光信号を電気信号に変換する光電変換手
段と、この光電変換手段の電気信号出力から直流基準光
に相当する一定の直流電気成分を除去して検出手段で検
出された変調を電気信号として抽出する信号抽出手段
と、この信号抽出手段の出力から直流電気成分を補償電
流として取り出す直流成分監視手段と、発光手段が直流
基準光を出射するのに必要な基準光電流を発生する電流
源と、補償電流および基準光電流を加算してこの加算電
流で発光手段を駆動する発光駆動手段と、信号抽出手段
の出力から取り出される直流電気成分が所定の許容範囲
を超過したときに直流成分監視手段から発光駆動手段へ
供給される補償電流を停止させる補償電流停止手段とを
備え、センサ回路を構成した。
【0008】また、上記光電変換手段を光信号を電流信
号に変換するホトダイオードで構成し、上記信号抽出手
段を、このホトダイオードの出力電流から直流基準光に
相当する一定の直流電流成分を減算する減算器と、この
減算器から出力される電流信号を電圧信号に変換する電
流電圧変換器とから構成し、上記直流成分監視手段を、
この電流電圧変換器の出力から直流電圧成分を通過させ
る濾波器と、この濾波器の出力電圧を補償電流に変換す
る抵抗器とから構成し、また、上記補償電流停止手段
を、濾波器および抵抗器間に設けられたアナログスイッ
チと、上記直流電気成分の所定許容範囲と濾波器の出力
電圧との比較結果に応じてアナログスイッチの開閉動作
を制御する比較器とから構成した。
【0009】また、上記検出手段は検出量が電流量であ
り、電流が作る磁界の強さに応じた変調を直流基準光に
加えることを特徴とする。
【0010】信号抽出手段では光電変換手段の電気信号
出力から直流基準光の全直流成分に相当する直流電気成
分が除去される。従って、この信号抽出手段からは、検
出手段で直流基準光に加えられた変調成分のみが取り出
されるので、その検出出力には直流電気成分は現れな
い。よって、直流成分監視手段からは直流電気成分は取
り出されない。
【0011】一方、検出手段に照射されて検出される直
流基準光の光量に変動が生じると、光電変換手段から出
力される電気信号の直流成分にはこの光量変動に応じた
変化が生じる。信号抽出手段では光電変換手段の電気信
号出力から一定の直流電気成分を除去しているため、信
号抽出手段の検出出力にはこの光量変動に応じた直流電
気成分が現れる。従って、直流成分監視手段はこの光量
変動に応じた直流電気成分を補償電流として出力する。
【0012】発光手段は、直流成分監視手段からの補償
電流および電流源からの基準光電流の加算電流によって
駆動される。従って、光量変動がないときには電流源か
らの基準光電流のみによって発光手段は駆動されてい
る。しかし、光量変動が生じて直流成分監視手段から直
流電気成分が取り出されると、電流源が出力する基準光
電流に直流成分監視手段から出力される補償電流が加算
された電流により、発光手段は駆動されるようになる。
従って、発光手段から検出手段に照射される直流基準光
の光量は、生じた光量変動が打ち消される光量にフィー
ドバック制御される。
【0013】また、検出手段の検出量に直流成分が加わ
り、信号抽出手段から取り出される直流電気成分が所定
の許容範囲を超過したときには、補償電流停止手段は直
流成分監視手段から発光駆動手段へ供給される補償電流
を停止させる。従って、発光駆動手段は電流源からの基
準光電流のみで発光手段を駆動するようになり、検出手
段の検出量に加わった直流成分に起因するフィードバッ
ク動作は停止される。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明によるセンサ回路を
電子式積算電力量計の電流計測部に適用した一実施形態
について説明する。
【0015】図1は本実施形態によるセンサ回路の構成
を示すブロック図である。LED11は図2(a)のグ
ラフに示す一定の直流基準光を出射している。ここで同
グラフの横軸は時間であり、縦軸はLED11の出射光
の光量である。この直流基準光は光ファイバ12を伝播
して光電流センサ13に照射される。光電流センサ13
には、電子式積算電力量計に引き込まれている電線に流
れる電流が作る磁界が印加されている。光電流センサ1
3は照射される直流基準光を印加磁界に応じて偏光す
る。印加磁界の強さは引き込み電線に流れる電流量に比
例して変化するため、光電流センサ13は印加磁界の強
さに応じた変調つまり検出電流量に応じた変調を直流基
準光に加える。図2(b)はこのように変調を加えられ
た直流基準光を示すグラフである。ここで、同グラフの
横軸は時間であり、縦軸は光電流センサ13の出射光の
光量である。同グラフに示すように、加えられた変調は
直流基準光の交流振幅となって現れ、同図(a)に示す
直流基準光の直流成分に変調分が交流成分として重畳す
る。
【0016】光電流センサ13によって変調が加えられ
た基準光は光ファイバ14によってフォトセンサ15に
伝播される。光電変換手段を構成するフォトセンサ15
はピンホトダイオードからなり、変調が加えられた基準
光を電流Ipに変換する。減算器を構成する電流差引回
路16はこのフォトセンサ15の出力電流Ipから一定
の直流電流成分Iref を減算する。この直流電流成分I
ref はLED11から出射される直流基準光の図2
(a)に示す直流分に相当している。電流差引回路16
によるこの減算は、実際にはフォトセンサ15の出力電
流Ipに電流成分−Iref が加算されることによって行
われる。この減算結果は電流/電圧変換器17に与えら
れ、電流信号は電圧信号に変換される。これら電流差引
回路16と電流/電圧変換器17とは、光電流センサ1
3で検出された変調を電気信号として抽出する信号抽出
手段を構成している。電流/電圧変換器17のセンシン
グ電圧出力は図示しない乗算器へ与えられ、電子式積算
電力量計の電圧計測部で検出される電圧値と乗算され、
使用電力量が算出される。
【0017】また、電圧/電流変換器17の出力はロー
パスフィルタ18にも与えられており、ローパスフィル
タ18は電流/電圧変換器17の出力センシング電圧V
sからDC電圧成分Voff を取り出す。取り出されたD
C電圧成分Voff はアナログスイッチ19を介して電圧
/電流変換器を構成する抵抗器21に与えられて補償電
流Ioff に変換される。これらローパスフィルタ18と
抵抗器21とは、信号抽出手段の出力から直流電気成分
を補償電流Ioffとして取り出す直流成分監視手段を構
成している。
【0018】ローパスフィルタ18から取り出されたD
C電圧成分Voff は、比較器20によって所定の許容電
圧範囲以内にあるか否かが常時監視されている。この許
容電圧範囲は、LED11の発光量の安定化のために行
われるフィードバック制御に必要とされる、DC電圧V
off の許容変動範囲に相当している。比較器20は、D
C電圧成分Voff がこの許容電圧範囲以内にある場合に
は、アナログスイッチ19に接点を閉じる制御信号Cを
与えている。通常、アナログスイッチ19の接点は閉じ
た状態にある。また、DC電圧成分Voff が所定の許容
電圧範囲を超過した場合には、比較器20はアナログス
イッチ19に接点を開く制御信号Cを出力し、発光量安
定化のためのフィードバックループを遮断する。これら
アナログスイッチ19および比較器20は、信号抽出手
段の出力から取り出される直流電気成分であるDC電圧
成分Voffが所定の許容範囲を超過したときに、直流成
分監視手段から発光駆動手段へ供給される補償電流を停
止させる補償電流停止手段を構成している。
【0019】抵抗器19によって変換された補償電流I
off は電流加算器22に与えられている。また、電流加
算器22には、基準光用電流源23で発生される一定電
流である基準光電流I1も与えられている。この基準光
電流I1は、フィードバックループの安定時に電流/電
圧変換器17から出力されるセンシング電圧Vs中に、
DC電圧成分Voff が現れないように調整されて得られ
る電流であり、LED11が図2(a)に示す直流基準
光を出射するのに必要な電流である。ここで電流調整
は、基準光用電流源23を構成する可変抵抗器(ボリュ
ーム)の調整や、ディップスイッチの設定等によって行
われる。発光駆動手段を構成する電流加算器22は、抵
抗器21から出力される補償電流Ioff と基準光用電流
源23から出力される基準光電流I1とを加算し、この
加算電流を増幅した電流でLED11を駆動している。
【0020】このような構成の本実施形態によるセンサ
回路では、上記のように、電流差引回路16によってフ
ォトセンサ15の出力電流Ipから直流基準光の全直流
成分に相当する直流電流成分Iref が除去されている。
従って、図2(c)のグラフに示す電流/電圧変換器1
7のセンシング電圧出力には直流成分は現れず、光電流
センサ13で直流基準光に加えられた変調成分のみが取
り出されている。ここで、同グラフの横軸は時間であ
り、縦軸は電圧である。よって、ローパスフィルタ18
からは直流電気成分が取り出されず、抵抗器21から出
力される補償電流Ioff はゼロになっている。すなわ
ち、LED11は基準光用電流源23で発生される基準
光電流I1のみによって通常駆動されており、LED1
1は図2(a)に示す一定光量の直流基準光を出射して
いる。
【0021】しかし、LED11から照射されて光電流
センサ13で検出される直流基準光の光量は変動するこ
とがある。この変動を生じる要因としては、例えばLE
D11や光電流センサ13の経年変化が挙げられる。L
ED11自体の発光量は経年変化によって低下し、ま
た、光電流センサ13を形成するセンサ光学素子の経年
変化によって光電流センサ13が感じ取る光量は低下す
る。また、直流基準光を伝播する光ファイバ12に曲げ
等による歪みが生じると、この歪みが基準光の光量変動
の要因になることもある。つまり、この歪みによって光
ファイバ12の屈折率が変化すると、この屈折率変化に
伴って光ファイバ12を伝播する光の減衰量が変化し、
光電流センサ13に照射される光量が変動する。
【0022】光電流センサ13で検出される直流基準光
の光量に上述したような要因によって変動が生じると、
フォトセンサ15から出力される電流Ipの直流成分に
はこの光量変動に応じた変化が生じる。フォトセンサ1
5の出力からは電流差引回路16によって一定の直流電
流成分Iref が除去されているため、電流/電圧変換器
17のセンシング電圧出力には光量変動に応じたDC電
圧成分Voff が現れる。従って、ローパスフィルタ18
によってこのDC電圧成分Voff が取り出され、アナロ
グスイッチ19を介する抵抗器21からは、光量変動に
応じた正または負の直流電流である補償電流Ioff が出
力される。このため、電流加算器22の出力電流は、基
準光用電流源23の発生する基準光電流I1に抵抗器2
1からの補償電流Ioff が加えられた電流I1+Ioff
となり、LED11はこの加算電流によって駆動され
る。従って、LED11から出射される直流基準光の光
量は生じた光量変化に応じて増加または減少し、光電流
センサ13で検出される直流基準光の光量は変動前の一
定光量に調整される。すなわち、本実施形態よるセンサ
回路においても、LED11から出射される基準光の光
量は生じた変動を打ち消す光量にフィードバック制御さ
れ、光電流センサ13には常に一定光量の直流基準光が
検出される。
【0023】本実施形態のセンサ回路と従来のセンサ回
路との相違は次のように説明することができる。つま
り、従来のセンサ回路におけるLEDは、センシング電
圧出力に常時現れるDC電圧成分Voff に応じた直流電
流Ioff をLED駆動電流ILE D としていた(ILED
off )。しかし、本実施形態によるセンサ回路では、
上述の加算電流I1+Ioff をLED駆動電流としてい
る(ILED =I1+Ioff)。LEDの発光量を本実施形
態でも従来と同じにするためには、ILED は従来でも本
実施形態でも一定値でなければならない。従って、本実
施形態では、前述のように基準光用電流源23が発生す
る基準光電流I1を調整してこの電流I1を従来のLED
駆動電流ILED と等しく設定すると共に、抵抗器21か
ら出力される補償電流Ioff をゼロにすることによっ
て、LED駆動電流ILED を従来と同じ電流値に保って
いる。ここで、抵抗器21から出力される補償電流I
off がゼロということはセンシング電圧Vs中に従来含
まれていたDC電圧成分Voff がゼロということであ
り、本実施形態によればセンシング電圧Vs中に従来含
まれていたDC電圧成分Voff は除去される。
【0024】このように本実施形態によるセンサ回路に
おいては、電流/電圧変換器17から出力されるセンシ
ング電圧VsにDC電圧成分Voff は通常現れない。こ
のため、乗算器へは光電流センサ13で検出された交流
信号成分のみが出力され、従来と違って、LED駆動の
ためのDC電圧成分Voff が出力されることはない。従
って、本実施形態では、乗算器において正確な検出量に
基づいた乗算が行われ、使用電力量は正確に算出され
る。
【0025】また、光電流センサ13で検出される光量
に変動が生じた場合には、センシング電圧Vsに光量変
動に応じたDC電圧成分Voff が現れるが、通常、この
DC電圧成分Voff はフィードバックループを安定させ
るのに必要な僅かな成分である。つまり、このDC電圧
成分Voff は、従来の電流/電圧変換器のセンシング電
圧出力に常時現れる、LED駆動のためのDC電圧成分
off に比べて極小さなものである。従って、光量変動
が生じてセンシング電圧VsにDC電圧成分Vo ff が現
れ、このDC電圧成分Voff が乗算器に出力されたとし
ても、生じる計量誤差は従来の計量誤差に比較して微々
たるものである。よって、本実施形態によるセンサ回路
によれば、光電流センサ13に照射される基準光の光量
安定精度を従前と同様に維持しながら、検出電流の低電
流域において、センシング電圧Vs中にDC電圧成分V
off が占める割合を大きく低下させることができる。
【0026】また、前述した要因によって光電流センサ
13に照射されて検出される光量に生じる変動の幅は、
それほど大きなものではない。従って、ローパスフィル
タ18から出力されるDC電圧成分Voff が極小さいこ
とは上述のとおりである。しかし、光電流センサ13の
検出電流そのものに直流成分が加わった場合には、光電
流センサ13の出力光に含まれる直流成分は、前述した
要因による変動範囲を超過して大きく増加または減少す
る。このため、ローパスフィルタ18によって取り出さ
れるDC電圧成分Voff は大きく変動し、本実施形態に
よる補償電流停止手段が設けられていない場合には、電
流加算器22には大きな補償電流Ioffが加わる。この
ため、光電流センサ13に照射されて検出される基準光
量に大きな変動が生じていないのにもかかわらず、LE
D11の駆動電流が大きく変化し、LED11から出射
される直流基準光は大きく変動する。
【0027】すなわち、本実施形態による補償電流停止
手段が設けられていない場合には、検出電流そのものに
直流成分が加わった場合においても、前述した要因によ
る光量変動が生じたときと同様なフィードバック制御が
なされ、センサ回路においてはこの光量変動を打ち消す
回路動作がなされてしまう。従って、光電流センサ13
に検出される被測定対象の直流電流成分がセンシング電
圧Vsに現れなくなり、測定すべき被測定対象の電流変
化が正確に乗算器に与えられない不都合が生じる。
【0028】本実施形態ではこのような不都合を解消す
るため、補償電流停止手段を構成する比較器20によ
り、ローパスフィルタ18から出力されるDC電圧V
off が所定の許容電圧範囲内にあるか否かが監視されて
いる。DC電圧Voff が正方向または負方向で許容電圧
範囲を超過した場合には、比較器20から出力される制
御信号Cにより、通常閉じているアナログスイッチ19
の接点が開かれる。よって、許容電圧範囲を超えるDC
電圧Voff によって生じる補償電流Ioff が、電流加算
器22へ出力されることが停止される。電流加算器22
に対する補償電流Iof fの入力がこのように停止される
結果、電流加算器22は、基準光用電流源23の出力す
る基準光電流I1のみでLED11を駆動する。つま
り、LED11は、光電流センサ13で検出される直流
電流成分による補償電流Ioff の影響を受けなくなり、
LED11の出射光量が過大に変動することはない。
【0029】光電流センサ13の検出電流に直流成分が
加わっている間は、上記のように補償電流Ioff が電流
加算器22に与えられないので、LED11の発光量を
一定に維持するためのフィードバックループは機能せ
ず、従って、センシング電圧Vsの安定性は若干損なわ
れる。しかし、光電流センサ13に検出された直流電流
成分を含む被測定電流に正確に対応したセンシング電圧
Vsが乗算器に出力される。また、光電流センサ13の
検出電流に直流成分がなくなり、ローパスフィルタ18
から出力されるDC電圧成分Voff が許容電圧範囲内に
収まれば、アナログスイッチ19の接点を閉じる制御信
号Cが比較器20から出力される。よって、再び補償電
流Ioff が電流加算器22に与えられるようになり、L
ED11の発光光量を安定化させるフィードバック制御
機能が働くようになる。
【0030】このように本実施形態によれば、光量安定
化の目的精度を維持しつつ、センシング電圧Vsに含ま
れるオフセット電圧Voffを少ない追加部品で容易にゼ
ロにすることができる。このため、従来に比較して測定
電力量の計量精度を格段と向上させることができるセン
サ回路が簡易に実現され、広範囲のダイナミックレンジ
で高精度に電流計測をする電子式電力量計に適した高精
度な電流センサ回路を提供することが可能となる。
【0031】さらに本実施形態によれば、光電流センサ
13の検出電流に直流成分が加わり、ローパスフィルタ
18から出力されるDC電圧Voffが、所定の許容電圧
範囲を超過した場合には、前述のように、電流加算器2
2への補償電流Ioffの入力が停止される。従って、光
電流センサ13の検出電流に加わった直流成分に起因す
るフィードバック動作が停止され、この直流成分を含む
測定電流量に比例したセンシング電圧Vsが乗算器に与
えられるようになる。このため、交流電流計測時に直流
電流成分による誤動作が防止できると共に、直流電流成
分の検出ができる電流センサ回路が簡単な回路構成で提
供され、交直両用電流計測が可能となる。
【0032】なお、上記実施形態では本発明を電子式積
算電力量計の電流計測部に適用した場合について説明し
たが、本発明によるセンサ回路はこのような電流計測セ
ンサ回路に限定されるものではない。すなわち、検出量
に応じて基準光に変調を加えるセンサ素子を備えたセン
サ回路であればよく、測定対象は必ずしも電流量に限定
されるものではない。例えば、電圧量を検出量とするセ
ンサ回路に適用してもよい。この場合には、電圧が作る
電界の強さに応じた変調をセンサ素子によって直流基準
光に加えることにより、上記実施形態と同様にして電圧
量を測定することが出来る。このような測定対象の異な
るセンサ回路に本発明を適用した場合においても、上記
実施形態と同様な効果が奏される。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、信
号抽出手段からは、検出手段で直流基準光に加えられた
変調成分のみが取り出され、検出出力には原則として直
流電気成分は現れない。また、検出手段に照射されて検
出される直流基準光の光量に変動が生じた場合には、信
号抽出手段の検出出力に直流成分が現れるが、この直流
電気成分は光量変動に応じた僅かなものである。このた
め、検出手段に照射されて検出される光量の安定精度を
維持しながら、検出量を正確に計測することができるセ
ンサ回路が簡易な構成で提供される。
【0034】また、検出手段の検出量に直流成分が加わ
り、信号抽出手段の出力から取り出される直流電気成分
が所定の許容範囲を超過したときには、補償電流停止手
段は直流成分監視手段から発光駆動手段へ供給される補
償電流を停止させる。従って、発光駆動手段は電流源か
らの基準光電流のみで発光手段を駆動するようになり、
検出手段の検出量に加わった直流成分に起因するフィー
ドバック動作は停止される。このため、検出手段の検出
量に加わった直流成分を含む信号を信号抽出手段によっ
て抽出でき、検出量は簡単な回路構成で正確に計測され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるセンサ回路の構成を
示すブロック図である。
【図2】本実施形態によるセンサ回路各部の信号波形を
示すグラフである。
【図3】従来のセンサ回路の構成を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
11…発光ダイオード(LED) 12,14…光ファイバ 13…光電流センサ 15…フォトセンサ 16…電流差引回路 17…電流/電圧変換器 18…ローパスフィルタ 19…アナログスイッチ 20…比較器 21…抵抗器 22…電流加算器 23…基準光用電流源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−89947(JP,A) 特開 平6−109773(JP,A) 特開 平5−223854(JP,A) 特開 平5−126867(JP,A) 特開 平6−130089(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 21/06 G01R 19/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流基準光を出射する発光手段と、照射
    されたこの直流基準光に検出量に応じた変調を加える検
    出手段と、この検出手段によって変調が加えられた光信
    号を電気信号に変換する光電変換手段と、この光電変換
    手段の電気信号出力から前記直流基準光に相当する一定
    の直流電気成分を除去して前記検出手段で検出された変
    調を電気信号として抽出する信号抽出手段と、この信号
    抽出手段の出力から直流電気成分を補償電流として取り
    出す直流成分監視手段と、前記発光手段が前記直流基準
    光を出射するのに必要な基準光電流を発生する電流源
    と、前記補償電流および前記基準光電流を加算してこの
    加算電流で前記発光手段を駆動する発光駆動手段と、前
    記信号抽出手段の出力から取り出される前記直流電気成
    分が所定の許容範囲を超過したときに前記直流成分監視
    手段から前記発光駆動手段へ供給される前記補償電流を
    停止させる補償電流停止手段とを備えて構成されたセン
    サ回路。
  2. 【請求項2】 前記光電変換手段は光信号を電流信号に
    変換するホトダイオードからなり、 前記信号抽出手段は、このホトダイオードの出力電流か
    ら前記直流基準光に相当する一定の直流電流成分を減算
    する減算器と、この減算器から出力される電流信号を電
    圧信号に変換する電流電圧変換器とからなり、 前記直流成分監視手段は、この電流電圧変換器の出力か
    ら直流電圧成分を通過させる濾波器と、この濾波器の出
    力電圧を前記補償電流に変換する抵抗器とからなり、 前記補償電流停止手段は、前記濾波器および前記抵抗器
    間に設けられたアナログスイッチと、前記直流電気成分
    の所定許容範囲と前記濾波器の出力電圧との比較結果に
    応じて前記アナログスイッチの開閉動作を制御する比較
    器とからなることを特徴とする請求項1記載のセンサ回
    路。
  3. 【請求項3】 前記検出手段は検出量が電流量または電
    圧量であり、電流が作る磁界の強さまたは電圧が作る電
    界の強さに応じた変調を前記直流基準光に加えることを
    特徴とする請求項2記載のセンサ回路。
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