JP3135355B2 - 化合物半導体単結晶の製造方法及び製造装置 - Google Patents

化合物半導体単結晶の製造方法及び製造装置

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JP3135355B2 JP04101619A JP10161992A JP3135355B2 JP 3135355 B2 JP3135355 B2 JP 3135355B2 JP 04101619 A JP04101619 A JP 04101619A JP 10161992 A JP10161992 A JP 10161992A JP 3135355 B2 JP3135355 B2 JP 3135355B2
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浩一 村田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水平ブリッジマン法
(HB法)や温度傾斜法(GF法)等のボート法によっ
て水平方向に結晶を成長させる化合物半導体単結晶の製
造装置及び製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ボート法による化合物半導体単結
晶の育成においては、単結晶の結晶方位のうち<111
>方向をボート長手方向に平行に、結晶のウエハ面が
(100)面となるよう、結晶の長手方向(成長方向)
に対して所定の角度で斜めにウエハを切り出していた。
また、生産性の点から結晶成長方向に垂直にウエハを切
り出せるように、<100>方向で成長させる方法が一
部行われている。しかし、<100>方向の成長は<1
11>方向成長に比べ結晶欠陥である双晶欠陥が発生し
やすく、歩留の低下を招いていた。
【0003】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術が有していた前述の問題点、即ち<100>方向の
成長は<111>方向成長に比べ結晶欠陥である双晶欠
陥が発生しやすく、したがって歩留の著しい低下を招い
ていたという問題点を解消しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の問題点
を解決すべくなされたものであり、第1の発明として、
閃亜鉛鉱型の結晶構造を有するAB型化合物半導体単結
晶をボート法を用いて製造する方法であって、AB型化
合物半導体単結晶の1つの<100>等価方向と結晶の
成長方向とのなす角度が30度以内である製造方法にお
いて、育成すべきAB型化合物半導体単結晶の肩部を取
り囲む球を想定し、種結晶側を前記球の北極方向に向
け、結晶の成長方向を北極と南極を結ぶ軸に合わせたス
テレオ投影法により描かれるステレオ投影図上で、4つ
の(110)等価面の対面する面をそれぞれ結ぶ2本の
直線あるいは曲線の少なくとも1本と、結晶とボートが
接触しない結晶自由表面を示す曲線とが交わり、かつ、
結晶とボートが直接接触する結晶外形を示す曲線が前記
2本の直線あるいは曲線のどちらか1本と交わる点によ
って表される結晶表面と、成長方向にほぼ垂直な1つの
(100)等価面とのなす角が54.7度以下であり、
前記結晶とボートが直接接触する結晶外形を示す曲線が
前記2本の直線あるいは曲線の他の1本と交わる点によ
って表される結晶表面と、前記1つの(100)等価面
とのなす角が54.7度以上であることを特徴とする化
合物半導体単結晶の製造方法を提供する。
【0006】第2の発明として、第1の発明の育成すべ
き前記AB型化合物半導体単結晶が3−5族化合物であ
り、前記ステレオ投影図上で、前記4つの(110)等
価面の対面する面をそれぞれ結ぶ2本の直線あるいは曲
線のうち、前記2本の直線あるいは曲線上に存在する前
記交点によって表される結晶表面が、成長方向にほぼ垂
直な1つの(100)等価面となす角が54.7度以下
である方の1本の直線あるいは曲線上に、3族元素面で
ある(111)等価面が存在する化合物半導体単結晶の
製造方法を提供する。 第3の発明として、第1の発明又
は第2の発明の1つの<100>等価方向が、結晶成長
方向に一致するように種結晶を設置する化合物半導体単
結晶の製造方法を提供する。
【0007】第の発明として、閃亜鉛鉱型の結晶構造
を有するAB型化合物半導体単結晶をボート法を用いて
製造するための装置であって、前記AB型化合物半導体
単結晶の1つの<100>等価方向が結晶の成長方向と
なす角度が30度以内である製造装置において、育成す
べき前記AB型化合物半導体結晶の肩部を取り囲む球を
想定し、種結晶側を前記球の北極方向に向け、結晶
長方向を北極と南極を結ぶ軸に合わせた、ステレオ投影
法により描かれるステレオ投影図上で、4つの(11
0)等価面の対面する面をそれぞれ結ぶ2本の直線ある
いは曲線の少なくとも1本と、結晶とボートが接触しな
い結晶自由表面を示す曲線とが交わり、かつ、結晶とボ
ートが直接接触する結晶外形を示す曲線が前記2本の直
線あるいは曲線のどちらか1本と交わる点によって表さ
れる結晶表面と、成長方向にほぼ垂直な1つの(10
0)等価面とのなす角が54.7度以下であり、前記結
晶とボートが直接接触する結晶外形を示す曲線が前記2
本の直線あるいは曲線の他の1本と交わる点によって表
される結晶表面と、前記1つの(100)等価面とのな
す角が54.7度以上であるように、結晶肩部の形状と
方位が設定されてなることを特徴とする化合物半導体単
結晶の製造装置を提供する。
【0008】第5の発明として、第4の発明の育成すべ
き前記AB型化合物半導体単結晶が3−5族化合物であ
り、前記ステレオ投影図上で、前記4つの(110)等
価面の対面する面をそれぞれ結ぶ2本の直線あるいは曲
線のうち、前記2本の直線あるいは曲線上に存在する前
記交点によって表される結晶表面が、成長方向にほぼ垂
直な1つの(100)等価面となす角が54.7度以下
である方の1本の直線あるいは曲線上に、3族元素面で
ある(111)等価面が存在するように、結晶肩部の形
状と方位が設定されてなる化合物半導体単結晶の製造装
置を提供する。 第6の発明として、第4の発明又は第5
の発明の1つの<100>等価方向が、結晶成長方向に
一致するように種結晶が設置されている化合物半導体単
結晶の製造装置を提供する。
【0009】以下、本発明の構成を詳しく説明する。ス
テレオ投影法の概念図を図14に示す。結晶を取り囲む
ことのできるある大きさの球を想定し、この球の中心に
結晶を置き、結晶面に降ろした球心を通る法線の延長線
が球面と交わる点pを求め、その点pと球の南極Sとを
結び、線分pSと赤道面との交点qを求めることによっ
て前記結晶面の傾き角を求める。
【0010】図5には、育成すべき前記AB型化合物半
導体結晶の結晶長手方向である結晶成長方向を北極と南
極を結ぶ軸に合わせ、種結晶側を北極方向に向けた場合
にステレオ投影図円中心に現れる、成長方向と垂直な平
面と30度以内の角度をなす平面の範囲を斜線部4で示
した。種結晶の(100)等価結晶面をこの成長方向と
垂直な平面に対して30度以内になるように設置する。
【0011】前記成長方向と垂直な平面と(100)等
価結晶面がほぼ平行になるように種結晶方位を選ぶこと
により、育成した結晶の長手方向にほぼ垂直に(10
0)面のウエハを切り出せるためにより好ましい。
【0012】前記ステレオ投影法において、育成すべき
結晶の肩部表面の外形を示すと図1のように連続した1
つの曲線となる。ただし、結晶の肩部が半径方向以外に
曲率をもつような曲面で構成される場合には、前記曲線
はある幅をもった領域で表される。この場合、結晶の外
形の特徴を最もよく表すことのできる部分の曲線あるい
は領域が、結晶形状の規定に重要な役割をはたす。種結
晶側の肩部で肩部全長の1/3程度以下の部分において
双晶欠陥が発生しやすいため、この部分の結晶形状が特
に重要になる。
【0013】図1では1例として種結晶の<100>等
価方向を結晶長手方向(成長方向)に一致させた場合を
示した。また別の結晶形状の場合を図2、3に示した。
ここで、結晶とボートが直接接触する部分を実線1で、
直接接触しない自由表面部分を破線2で示した。図1、
2は種結晶の<100>等価方向(図中黒塗の四角印)
を結晶成長方向に一致させた場合を、図3は一致させな
い場合の1例を示した。(100)等価面(<100>
等価方向に垂直な平面)、(110)等価面(図中4つ
の黒塗りの楕円印)、(111)等価面(図中4つの黒
塗りの三角印)も同時に示した。
【0014】成長方向と垂直に近い(100)等価面に
垂直な4個の(110)等価面(図中黒塗の楕円印)
の、対面するそれぞれを結んだ直交する2本の直線は、
ステレオ投影図の外周部にある(110)等価面の一つ
と直交する平面群を表す。この直線は図3に示すよう
に、成長方向と<100>方向が一致しない場合には曲
線として表される。結晶学的にこの直線あるいは曲線上
には(111)等価面(図中黒塗りの三角印)が図のよ
うに存在し、それぞれ(100)等価面とは54.7度
の角度をなす。
【0015】ここで、4個の(110)等価面を結ぶ2
本の直線あるいは曲線の少なくとも1つが、結晶とボー
トの直接接触しない自由表面部分を示す曲線2と交わる
ように設置する。図1〜3で示すように、(110)等
価面を結ぶ直線の一つをボートの鉛直方向に一致するよ
うに設置することが双晶欠陥低減のためにより好まし
い。
【0016】4個の(110)等価面を結ぶ2本の直線
あるいは曲線のどちらか1本と前記曲線1とが交わる点
によって表される結晶表面と、(100)等価面のなす
角が54.7度以下であるように、かつ、4個の(11
0)等価面を結ぶ2本の直線あるいは曲線の他方の1本
と前記曲線1の交わる点の示す結晶表面と、(100)
等価面のなす角が54.7度以上であるように、結晶形
状及び結晶方位を設定する。この例として図1〜3を示
した。このとき、(100)等価面と54.7度以下と
すべき前記結晶表面を50度以下とし、54.7度以上
とすべき前記結晶表面を60度以上とすることが、双晶
欠陥低減の効果は大きくなるので好ましい。
【0017】図1には1例として、水平方向の(11
0)面を結ぶ直線と結晶肩部外形の曲線1が交わる点
1 2 によって表される結晶表面と、(100)面と
のなす角が54.7度以上であり、垂直方向(この場合
鉛直方向に等しい)の(110)面を結ぶ直線と結晶肩
部外形の曲線1が交わる点 1 によって表される結晶表
面と、(100)面とのなす角が54.7度以下となる
場合のステレオ投影図を示した。図6、7にはそれぞれ
結晶側面図と上面図を示した。図1に示した結晶外形
は、図7に示すように水平方向の肩部角度θh(結晶の
長手方向に垂直な面に対する角度)を54.7度以上に
し、図6に示すように垂直方向の肩部角度θv(結晶の
長手方向に垂直な面に対する角度)を54.7度以下に
することにより実現できる。
【0018】図2には、水平方向の(110)面を結ぶ
直線と結晶肩部外形の曲線1が交わる点 3 4 によ
って表される結晶表面と、(100)面とのなす角が5
4.7度以下であり、垂直方向(鉛直方向に等しい)の
(110)面を結ぶ直線と結晶肩部外形の曲線1が交わ
る点 2 に表される結晶表面と、(100)面とのなす
角が54.7度以上となる場合のステレオ投影図を示し
た。図2に示した結晶外形は、水平方向の肩角度θhを
54.7度以下にし、垂直方向の肩角度θvを54.7
度以上にすることにより実現できる。
【0019】図3には、<100>等価方向を結晶長手
方向に一致させない場合の1例で、結晶肩部の水平方向
角度θhと垂直方向角度θvが同じなるようにした場合
のステレオ投影図を示した。この場合<100>等価方
向は結晶長手方向よりもやや上向き、ボートの上面側へ
傾いていることになる。
【0020】ボート長手方向に垂直な断面形状としては
U字型、あるいは円弧、楕円弧、5角形や6角形等の多
角形、長円等の、ボートの中央部が上部と底部より幅の
広い形状を用いることができる。結晶成長方位と結晶を
スライスして作成するウエハの形状からみて、結晶の加
工ロスを少なくするようにボートを設計することが好ま
しい。また、ボートの長手方向に垂直な断面において、
上部が開口してありその開口部の幅が中央部最大幅の1
0〜90%である開口部を設けること、ボートへの原
料のチャージを容易にすることや、育成中の結晶を観察
できることなどから好ましい。
【0021】また、育成すべき前記AB型化合物半導体
単結晶が、2−6族化合物あるいは3−5族化合物であ
る場合において、前記ステレオ投影図上で、曲線1に対
して外周側にある(111)等価面(図1では(10
0)等価面の下方にある(111)等価面、図2では
(100)等価面を挟んで水平方向にある2つの(11
1)等価面)が、2−6族化合物の場合には2族元素
面、3−5族化合物の場合には3族元素面であることが
双晶欠陥低減のためにより好ましい。
【0022】3−5族化合物の例としてGaAsの場合
で説明すると、図1のような結晶方位で(111)等価
Ga元素面を曲線1の外周側にもってきた場合、結晶長
手方向にほぼ垂直な(100)断面(図11)を溶融水
酸化カリウムでエッチングしたときの1つのエッチピッ
ト形状は、種結晶側(図11のS方向)から観察すると
図12のように、またテール側(図11のT方向)から
観察すると図13のようになる。また、図2のような結
晶方位の場合、(100)断面(図11)を溶融水酸化
カリウムでエッチングしたときの1つのエッチピット形
状は、種結晶側(図11のS方向)から観察すると図1
3のように、またテール側(図11のT方向)から観察
すると図12のようになる。
【0023】さらに、前述のようにステレオ投影図上
で、結晶とボートの直接接触しない結晶自由表面を示す
曲線2と交点を持ち、かつ対向する(110)等価面を
結ぶ曲線あるいは直線上に存在する(111)等価面
が、2−6族化合物の場合には2族元素面、3−5族化
合物の場合には3族元素面であって、曲線1の外周側に
ある(111)等価面が、2−6族化合物の場合には2
族元素面、3−5族化合物の場合には3族元素面である
ように結晶方位を選択することが、さらに双晶欠陥低減
のために好ましい。
【0024】このときの結晶形状及び方位はステレオ投
影図上で図1のように示すことができる。3−5族化合
物の例としてGaAsの場合で説明すると、結晶長手方
向にほぼ垂直な(100)断面を溶融水酸化カリウムに
よってエッチングした1つのエッチピット形状を、図1
1における種結晶側(S方向)から観察すると図12の
ように、また図11のテール側(T方向)から観察する
と図13のように種結晶方位を選択することにより実現
できる。
【0025】また、閃亜鉛鉱型の結晶構造を有するAB
型化合物半導体単結晶を垂直ブリッジマン法や、結晶引
き上げ法などの略鉛直方向に成長させる方法を用いて製
造する場合においても、ほぼ前記ボート法の場合と同様
である。
【0026】以下垂直ブリッジマン法の場合について簡
単に説明する。育成すべきAB型化合物半導体結晶の結
晶長手方向である結晶成長方向を、北極と南極を結ぶ軸
に合わせる。種結晶側を北極方向に向けた場合に、ステ
レオ投影図円中心に現れる成長方向と垂直な平面と30
度以内の角度を持つ平面の範囲(図5の斜線部)になる
ように、結晶面を設定する。また、成長方向と垂直な平
面と(100)結晶面が平行になるように種結晶方位を
選ぶことに、育成した結晶の長手方向に垂直に(10
0)面のウエハを切り出せるためにより好ましい。
【0027】前記ステレオ投影法において、育成すべき
結晶の肩部表面の外形を示すと図4のように連続した1
つの曲線となる。ただし、結晶の肩部が半径方向以外に
曲率をもつような曲面で構成される場合には、前記曲線
はある幅をもった領域で表される。この場合、結晶の外
形の特徴を最もよく表すことのできる部分の曲線あるい
は領域が、結晶形状の規定に重要な役割をはたす。種結
晶側の肩部で肩部全長の1/3程度以下の部分において
双晶欠陥が発生しやすいため、この部分の結晶形状が特
に重要になる。
【0028】図4では1例として種結晶の<100>等
価方向を結晶長手方向(成長方向)に一致させた場合を
示した。(100)等価面に垂直な4個の(110)等
価面の対面する面をそれぞれを結んで得られる直交する
2本の直線のどちらか1本と曲線3との交点によって表
される結晶表面と、(100)面とのなす角が54.7
度以下であるように、かつ、前記(110)等価面を結
ぶ2本の直線のうち他の1本と曲線3との交点によって
表される結晶表面と、(100)面とのなす角が54.
7度以上であるように、結晶形状及び結晶方位を設定す
る。なお、図中の黒塗りの四角印、楕円印、三角印は図
1の説明と同じである。
【0029】このとき、(100)等価面と54.7度
以下とすべき前記結晶表面を50度以下とし、54.7
度以上とすべき前記結晶表面を60度以上とすること、
即ちその差が60−50の10度以上とすることが双晶
欠陥低減の効果は大きくなるために好ましい。また、前
記2つの結晶表面の角度の差は大きいほうが好ましく、
10〜30度とするのがよい。
【0030】ここで、4個の(110)等価面の対面す
る面をそれぞれ結んで得られる直交する2本の直線は、
1つの(100)等価方向が結晶の成長方向に一致して
いる場合は直線であるが、成長方向に一致していない場
合はいずれか1本もしくは両方とも曲線として表され
る。いずれか1本が曲線として表されるのは、前記<1
00>等価方向が、曲線で結ばれた(110)等価面に
平行な面内で成長方向に対してずれている場合である。
【0031】図4で示した例を実現するための結晶形状
の1例として、図8に結晶肩部の成長方向に垂直な断面
形状を示した。図8においてa−a1及び、b−b1の
結晶断面形状を図9、10にそれぞれ示した。結晶外形
は、a−a1断面における成長方向に垂直な面に対する
肩部の角度θa(図9)を54.7度以上に、またb−
b1断面における成長方向に垂直な面に対する肩部の角
度θb(図10)を54.7度以下にすることにより実
現できる。
【0032】また、育成すべきAB型化合物半導体単結
晶が2−6族化合物あるいは3−5族化合物である場合
において、図4のステレオ投影図上で、結晶表面を示す
曲線3の外周側にある(111)等価面(図4で(10
0)等価面を挟んで水平方向にある2つの(111)等
価面)が、2−6族化合物の場合には2族元素面、3−
5族化合物の場合には3族元素面であることが双晶欠陥
低減のためにより好ましい。
【0033】本発明における閃亜鉛鉱型の結晶構造を有
するAB型化合物半導体単結晶としては、GaAs、I
nP等の3−5族化合物半導体単結晶、ZnSe等の2
−6族化合物半導体単結晶が用いられる。
【0034】
【作用】本発明において、種結晶方位と結晶形状を前述
のように選ぶことにより双晶欠陥が低減し、結晶の歩留
が向上することが実験的には確かめられたが、その詳細
な作用機構については必ずしも明確ではなく次のように
推察される。
【0035】閃亜鉛鉱型化合物半導体単結晶育成中に発
生する双晶欠陥は(111)面に平行に発生し、多くの
場合その起点は結晶表面付近の(111)ファセットで
ある。また、双晶欠陥は結晶肩部で発生しやすく、特に
ボート法で結晶を育成する場合には、ボートと直接接触
する(111)ファセットを起点に発生する場合が多
い。
【0036】<100>成長方向の場合、閃亜鉛鉱型化
合物半導体単結晶に発生する晶癖(ファセット)の発生
位置は、<100>成長方向と<111>方向のなす平
面に、結晶表面の法線方向がほぼ平行になる部分に発生
する。このファセット発生位置をステレオ投影図上で表
すと、成長方向の(100)面と垂直な4つの(11
0)等価面の対面する面を結ぶ2本の直線(あるいは曲
線)上になる。
【0037】ステレオ投影図において、ファセットの発
生しやすい対面する(110)等価面を結ぶ2本の直線
あるいは曲線の少なくとも1本と、育成すべき結晶のボ
ートと接触しない結晶自由表面を示す曲線2とが交わる
ことにより、結晶自由表面に(111)ファセットの1
つを発生させることができる。その結果、ボートと直接
接触する可能性のあるファセットの個数を減らすことが
可能で、双晶欠陥の発生の抑制につながる。
【0038】また、AB型閃亜鉛鉱型結晶化合物半導体
の場合、双晶欠陥の発生しやすい(111)等価面ファ
セット面が、A元素面あるいはB元素面に片寄って発生
する傾向にある。このことから、育成すべき結晶内に双
晶欠陥となりやすい種類の(111)ファセットが、結
晶内のボートと接触する部分に発生しないようにするこ
とで、双晶欠陥の発生を抑制できると考えられる。ま
た、双晶欠陥の発生し い結晶肩部(特に種結晶に近
い部分)において、この双晶欠陥となりやすい種類のフ
ァセットを結晶内に発生しないようにすることがより効
果がある。
【0039】ステレオ投影図に置いて、結晶肩部外形を
示す曲線1の外周側にある(111)ファセットは結晶
内部に発生し、その曲線1の内周側にある(111)フ
ァセットは結晶表面から外に延びることになるので発生
しないことになる。しかも、前記ファセットの発生部位
となる、対面する(110)等価面を結ぶ直線あるいは
曲線上で、結晶外形を示す曲線1の外周側にありしかも
曲線1にもっとも近い(111)面が、ボートと直接接
触するファセットとして発生することになる。前述のよ
うに、この直接ボートと接触するファセットが双晶欠陥
となりやすいため、このファセットの種類を双晶欠陥と
なりにくい種類の(111)等価ファセットとすること
で、双晶欠陥の発生を抑制できると考えられる。
【0040】以上のようなことから、結晶肩部外形を示
す曲線1の外周側には、双晶欠陥となりにくい種類の
(111)等価面を、内周側に双晶欠陥となりやす
(111)等価面となるように、種結晶方位、育成すべ
き結晶形状を選ぶことで、双晶欠陥の発生が抑制されて
いると考えられる。
【0041】閃亜鉛鉱型化合物半導体の1例としてGa
Asの場合には、(111)As面が双晶欠陥となり
いので、結晶肩部外形を示す曲線1の外周側に(11
1)Ga面を、内周側に(111)As面を配置するよ
うな状態で結晶を育成することにより、双晶欠陥の発生
を抑制できる。
【0042】閃亜鉛鉱型化合物半導体の別の例としてI
nPの場合には、(111)P面が双晶欠陥となりやす
いために、結晶肩部外形を示す曲線の外周側に(11
1)In面を、内周側に(111)P面を配置するよう
な状態で結晶を育成することにより、双晶欠陥の発生を
抑制できる。
【0043】晶学的にみて<100>方向に等価な方
位、すなわち<010>、<001>、<−100>、
<0−10>、<00−1>方向(−は逆方向を示す)
に対して行っても当然同じ結果になり、他の結晶方位に
ついても結晶学的に等価な結晶方位群となるので、同じ
結果となることは言うまでもない。
【0044】
【実施例】以下、GaAsの単結晶を製造する場合の実
施例について説明する。図1〜3には、ボート法で育成
した典型的な結晶肩部外形と結晶面の関係を示すステレ
オ投影図を示した。図6、7には育成した結晶の側面図
と上面図を示した。図において1はボートと直接接触す
る結晶肩部の外形を示す曲線、2はボートと直接接触し
ない結晶肩部自由表面の外形を示す曲線、5は種結晶、
6は結晶を示している。
【0045】(実施例1) 図1に示したような結晶肩部形状と種結晶方位の組み合
わせで結晶育成を行った。このステレオ投影図上で、ボ
ートと接触する結晶肩部外形を示す曲線1の外周側にあ
る(111)等価面を(111)Ga元素面とし、内周
側にある(111)等価面を(111)As元素面とし
た。このとき、育成すべき結晶の長手方向に垂直な(1
00)面(図11)の溶融水酸化カリウムエッチングで
得られる1つのエッチピット形状は、種結晶側(S方
向)から観察すると図12のようになる。また、図6に
示した側面からみた結晶肩部の角度θvを45度に、図
7に示した上面からみた結晶肩部の角度がθhを65度
になるようにした形状のボートを使用した。
【0046】ボートの中にGaを2100gを入れ、反
応容器の他端にAsを2300g入れ反応容器内を真空
状態に減圧し封じきる。次に反応容器を結晶育成炉に
れ、反応容器内のAsを600℃に加熱し、反応容器内
のAs蒸気圧を1atmに維持し、反応容器内ボート部
を1200℃とし、GaとAs蒸気を反応させGaAs
を合成する。
【0047】その後、さらに昇温し種結晶温度を123
8℃、GaAs融液中の温度勾配を0.5℃/cm程度
にし、種結晶とGaAs融液を接触させる。その後、融
液の温度を徐々に下げて冷却し結晶の育成を行う。完全
に固化後さらに温度を室温まで下げて、結晶を取り出す
ことによりGaAs単結晶4150gを得ることができ
た。得られた結晶は、双晶欠陥もなく良質なものであ
り、転位密度(EPD)は概ね5002000cm -2
であった。
【0048】(実施例2) 図2に示したような、結晶肩部形状と種結晶方位の組み
合わせで結晶育成を行った。このステレオ投影図上で、
ボートと接触する結晶肩部外形を示す曲線の外周側にあ
る(111)等価面を(111)Ga元素面とし、内周
側にある(111)等価面を(111)As元素面とし
た。この種結晶方位は、実施例1に対して結晶長手方向
を回転軸にして90度回転させたものであり、図11の
S方向から見た(100)断面の溶融水酸化カリウムエ
ッチングによるピットは、図13のようになる。また、
図6に示した側面からみた結晶肩部の角度θvが65度
に、図7に示した上面からみた結晶肩部の角度θhが4
5度になるような形状のボートを使用した。
【0049】以下、実施例1と同様に結晶育成を行っ
た。その結果得られた結晶は、双晶欠陥もほとんどなく
実施例1と同様に良質なものであった。
【0050】(実施例3) 図3に示したような結晶肩部形状と種結晶方位の組み合
わせで結晶育成を行った。ここで、結晶長手方向である
結晶成長方向に垂直な面と(100)等価面のなす角を
30度とした。このステレオ投影図上で、曲線1の外周
側にある(111)等価面を(111)Ga元素面と
し、曲線1の内周側にある(111)等価面を(11
1)As元素面とした。このとき、図11のS方向から
た(100)断面の溶融水酸化カリウムエッチングに
よるピット形状は、図12のようになる。また、図6の
結晶肩部の角度θvと、図7のθhはともに65度にな
るような形状のボートを使用した。
【0051】以下、実施例1と同様に結晶育成を行っ
た。その結果得られた結晶は、双晶欠陥もほとんどなく
実施例1と同等の良質なものであった。
【0052】(比較例1) 図1に示したような結晶肩部形状と種結晶方位の組み合
わせで結晶育成を行った。図6の側面からみた結晶肩部
の角度θvが45度に、図7の上面からみた結晶肩部の
角度θhが65度になるような実施例1と同等形状のボ
ートを使用した。また、図1のステレオ投影図上で、ボ
ートと接触する結晶肩部外形を示す曲線1の内周側にあ
る(111)等価面を(111)Ga元素面とし、外周
側にある(111)等価面を(111)As元素面とし
た。これは実施例1に対して、種結晶方位を結晶長手方
向を回転軸に90度回転させたものであり、図11のS
方向からみた(100)断面の溶融水酸化カリウムエッ
チングピット形状は図13のようになる。
【0053】以下、実施例1と同様に結晶育成を行っ
た。育成中の結晶肩部に双晶欠陥の発生が観測され、そ
の双晶欠陥を無くすために育成中の結晶を溶かし戻し再
度成長させること(メルトバック)を行った。この結晶
育成中に双晶欠陥によるメルトバックを7回繰り返した
が、双晶欠陥の無い結晶は得られなかった。
【0054】(参考例) 以下垂直ブリッジマン法により結晶育成を行った場合
を示す。垂直ブリッジマン法による育成すべき結晶の
肩部の、結晶成長方向と垂直な断面図を図8に示す。a
−a1断面及びb−b1断面の結晶成長方向の断面図
を、図9、10に示す。
【0055】図4に示したような結晶肩部形状と種結晶
方位の組み合わせで結晶育成を行った。このステレオ投
影図上で、結晶肩部外形を示す曲線3の外周側にある
(111)等価面を(111)Ga元素面とし、内周側
にある(111)等価面を(111)As元素面とし
た。このとき、育成すべき結晶の長手方向に垂直な(1
00)断面の溶融水酸化カリウムエッチングで得られる
1つのエッチピット形状は、種結晶側から観察するとa
−a1方向に伸ばされた形になる。また、図9に示した
側面(a−a1断面)からみた結晶肩部の角度θaを6
5度に、図10に示した側面(b−b1断面)からみた
結晶肩部の角度θbを45度になるような形状のルツボ
を使用した。
【0056】ルツボ底部に種結晶5を配置した。次に、
約2000gの原料GaAs結晶及び約260gの液体
封止材( 2 3 )を充填する。以後、通常の垂直ブリッ
ジマン炉において加熱を行い、液体封止材の軟化、原料
結晶の上部よりの融解、種付け工程を経て結晶育成を行
った。その後、下部より徐々に結晶を固化させ結晶育成
を行った。ルツボより結晶を取り出すことによりGaA
s単結晶2000gを得ることができた。得られた結晶
は双晶欠陥もほとんどなく、EPDは1000〜500
cm -2 程度の良質なものであった。
【0057】(比較例2) 図4に示したような結晶肩部形状と種結晶方位の組み合
わせで結晶育成を行った。このステレオ投影図上で、結
晶肩部外形を示す曲線の内周側にある(111)等価面
を(111)Ga元素面とし、外周側にある(111)
等価面を(111)As元素面とした。このとき、育成
すべき結晶の長手方向に垂直な(100)断面の溶融水
酸化カリウムエッチングで得られる1つのエッチピット
形状は、種結晶側から観察するとb−b1方向に伸ばさ
れた形状になる。また、ルツボは参考例と同等のものを
使用した。
【0058】以下、参考例と同様に結晶育成を行った。
育成された結晶肩部に双晶欠陥が発生していた。この比
較例と同様の実験を5回行ったが双晶欠陥は4回の育成
実験で発生した。
【0059】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は次のような
優れた効果がある。 (1)双晶欠陥の発生頻度が小さくなり歩留とスループ
ットが向上する。特に双晶欠陥の発生しやすいInP等
の育成には効果が大きい。
【0060】(2)種結晶方位を<111>で育成する
場合に比べ、(100)面のウエハを結晶から切り出す
際に、結晶の長手方向に垂直な方向に近い方向で切り出
せる。このため、加工ロスを低減することができ、一つ
の結晶から切り出せるウエハ枚数も多くなる。
【0061】(3)ボートの長手方向に垂直な断面の形
状が、低部の幅が狭く中央部の幅が広く上部の幅が再度
狭くなっているような形状、特に円形に近い形にするこ
とにより、得られる結晶の(100)面方向の断面形状
が円形に近い形になる。したがって、結晶より(10
0)面の円形ウエハを求める場合、結晶をスライスして
そのまま円形ウエハに近い形状が得られることから、切
削による損失を小さくすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示し、ボート法による
結晶成長で成長方向を<100>方向にした場合の結晶
肩部外形状及び結晶面を示すステレオ投影図。
【図2】本発明の第2の実施例を示し、ボート法による
結晶成長で成長方向を<100>方向にした場合の結晶
肩部外形状及び結晶面を示すステレオ投影図。
【図3】本発明の第3の実施例を示し、ボート法による
結晶成長で成長方向に対して<100>方向を結晶自由
表面側に30度ずらした場合の結晶肩部外形状及び結晶
面を示すステレオ投影図。
【図4】参考例を示し、垂直ブリッジマン法によるり結
晶成長で成長方向を<100>にした場合の結晶肩部外
形状及び結晶面を示すステレオ投影図。
【図5】参考例を示し、結晶の成長方向に垂直な平面を
ステレオ投影図中心(赤道面)とし、種結晶の(10
0)面と成長方向と垂直な平面とのなす角が30度以内
の面の範囲を示すステレオ投影図。
【図6】ボート法により育成すべき結晶の側面図。
【図7】ボート法により育成すべき結晶の上面図。
【図8】垂直ブリッジマン法により育成すべき結晶肩部
の結晶成長方向に垂直な断面図。
【図9】垂直ブリッジマン法により育成すべき結晶(図
8)のa−a1断面図。
【図10】垂直ブリッジマン法により育成すべき結晶
(図8)のb−b1断面図。
【図11】ボート法により育成すべき結晶外形と(10
0)断面を示す斜視図。
【図12】GaAs(100)断面を溶融水酸化カリウ
ムエッチングして得られる典型的な横長な1つのエッチ
ピット形状の正面図
【図13】GaAs(100)断面を溶融水酸化カリウ
ムエッチングして得られる典型的な縦長な1つのエッチ
ピット形状の正面図
【図14】ステレオ投影法概念図。
【符号の説明】
1:ボート法により育成すべき結晶がボートと直接接触
する結晶肩部の外形を表す曲線 2:ボート法により育成すべき結晶がボートと直接接触
しない結晶肩部の自由表面の外形を表す曲線。 3:垂直ブリッジマン法により育成すべき結晶肩部外形
を示す曲線 4:成長方向から30度以内の領域 5:種結晶 6:育成すべき結晶
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−17278(JP,A) 特開 平5−221772(JP,A) 特開 平1−139223(JP,A) T.Suzuki et al.," Development of Lar ge Size ”Dislocati on−Free” GaAs Sing le Crystal”,Sumito mo Electric Techni cal Review,No.18,De c.1978,pp.105−111 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C30B 1/00 - 35/00 CA(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】閃亜鉛鉱型の結晶構造を有するAB型化合
    物半導体単結晶をボート法を用いて製造する方法であっ
    て、AB型化合物半導体単結晶の1つの<100>等価
    方向と結晶の成長方向とのなす角度が30度以内である
    製造方法において、 育成すべきAB型化合物半導体単結晶の肩部を取り囲む
    球を想定し、種結晶側を前記球の北極方向に向け、結晶
    の成長方向を北極と南極を結ぶ軸に合わせたステレオ投
    影法により描かれるステレオ投影図上で、 4つの(110)等価面の対面する面をそれぞれ結ぶ2
    本の直線あるいは曲線の少なくとも1本と、結晶とボー
    トが接触しない結晶自由表面を示す曲線とが交わり、か
    つ、結晶とボートが直接接触する結晶外形を示す曲線が
    前記2本の直線あるいは曲線のどちらか1本と交わる点
    によって表される結晶表面と、成長方向にほぼ垂直な1
    つの(100)等価面とのなす角が54.7度以下であ
    り、前記結晶とボートが直接接触する結晶外形を示す曲
    線が前記2本の直線あるいは曲線の他の1本と交わる点
    によって表される結晶表面と、前記1つの(100)等
    価面とのなす角が54.7度以上であることを特徴とす
    る化合物半導体単結晶の製造方法。
  2. 【請求項2】育成すべき前記AB型化合物半導体単結晶
    が3−5族化合物であ、前記ステレオ投影図上で、前
    記4つの(110)等価面の対面する面をそれぞれ結ぶ
    2本の直線あるいは曲線のうち、前記2本の直線あるい
    は曲線上に存在する前記交点によって表される結晶表面
    が、成長方向にほぼ垂直な1つの(100)等価面とな
    す角が54.7度以下である方の1本の直線あるいは曲
    線上に、3族元素面である(111)等価面が存在する
    請求項1に記載の化合物半導体単結晶の製造方法。
  3. 【請求項3】1つの<100>等価方向が、結晶成長方
    向に一致するように種結晶を設置する請求項1又は2に
    記載の化合物半導体単結晶の製造方法。
  4. 【請求項4】閃亜鉛鉱型の結晶構造を有するAB型化合
    物半導体単結晶をボート法を用いて製造するための装置
    であって、前記AB型化合物半導体単結晶の1つの<1
    00>等価方向が結晶の成長方向となす角度が30度以
    内である製造装置において、 育成すべき前記AB型化合物半導体結晶の肩部を取り囲
    む球を想定し、種結晶側を前記球の北極方向に向け、結
    成長方向を北極と南極を結ぶ軸に合わせた、ステレ
    オ投影法により描かれるステレオ投影図上で、 4つの(110)等価面の対面する面をそれぞれ結ぶ2
    本の直線あるいは曲線の少なくとも1本と、結晶とボー
    トが接触しない結晶自由表面を示す曲線とが交わり、か
    つ、結晶とボートが直接接触する結晶外形を示す曲線が
    前記2本の直線あるいは曲線のどちらか1本と交わる点
    によって表される結晶表面と、成長方向にほぼ垂直な1
    つの(100)等価面とのなす角が54.7度以下であ
    り、前記結晶とボートが直接接触する結晶外形を示す曲
    線が前記2本の直線あるいは曲線の他の1本と交わる点
    によって表される結晶表面と、前記1つの(100)等
    価面とのなす角が54.7度以上であるように、結晶肩
    部の形状と方位が設定されてなることを特徴とする化合
    物半導体単結晶の製造装置。
  5. 【請求項5】育成すべき前記AB型化合物半導体単結晶
    が3−5族化合物であ、前記ステレオ投影図上で、前
    記4つの(110)等価面の対面する面をそれぞれ結ぶ
    2本の直線あるいは曲線のうち、前記2本の直線あるい
    は曲線上に存在する前記交点によって表される結晶表面
    が、成長方向にほぼ垂直な1つの(100)等価面とな
    す角が54.7度以下である方の1本の直線あるいは曲
    線上に、3族元素面である(111)等価面が存在する
    ように、結晶肩部の形状と方位が設定されてなる請求項
    4に記載の化合物半導体単結晶の製造装置。
  6. 【請求項6】1つの<100>等価方向が、結晶成長方
    向に一致するように種結晶が設置されている請求項4又
    は5に記載の化合物半導体単結晶の製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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T.Suzuki et al.,"Development of Large Size "Dislocation−Free" GaAs Single Crystal",Sumitomo Electric Technical Review,No.18,Dec.1978,pp.105−111

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