JP3134670U - フェンスの構造。 - Google Patents

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保彦 若生
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石菱コンクリート株式会社
若生工業株式会社
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Abstract

【課題】設置が簡単で経済的なフェンスの構造を提供する。
【解決手段】フェンス1と、基礎コンクリート2と、受けブロック3とによって構成する。フェンス1は、格子枠によりなる枠部11と、この枠部11の下端から下方に向けて突設した支柱12とによって構成する。基礎コンクリート2は、壁部21と基礎部22とによって構成する。受けブロック3は、フェンス1の支柱12を挿入する受け穴31と、受け穴31と直交方向に向けて形成したボルト穴32とによって構成する。地上に設置した基礎コンクリート2の壁部21の垂直面に、受けブロック3を固定し、固定した受けブロック3の上部に開口した受け穴31の内部に、フェンス1の支柱12を挿入してフェンス1を設置する。
【選択図】 図1

Description

本考案はフェンスの構造に関するものである。
地震時に住宅の外囲いとして設置されているブロック塀や万年塀の倒壊が多く報告されている。
従来のブロック塀は、基礎から立ち上げた鉄筋を、ブロックの穴を貫通させて積み上げ、穴にはコンクリートを打設して一体化させる構造であった。
したがって、ブロックの段数が多いほど倒壊の危険性が高く、そのために1.2m以上のブロック塀ではその裏側に倒壊防止の控壁を取り付ける必要があり、その分、用地を占領する不経済なものであった。
さらにコンクリートブロックの上にフェンスを取り付ける構造があるが、その際にはブロックの穴を利用して、その穴にフェンスの支柱を差し込むような構造が一般的であった。(特許文献1)
そのような工事ではブロックを積み上げる熟練工が必要となり、工事期間も長くなり勝ちで、品質が安定せず不経済なものであった。
特開平11−81445号公報
本考案は、従来のブロック塀やブロック積みの構造と異なり、倒壊しにくく、現場での作業量が少なく、施工費の低減、施工期間の短縮を図ることができるフェンスの構造を提供する。
上記の課題を解決するために、本考案のフェンスの構造は、フェンスと、基礎コンクリートと、受けブロックとによって構成し、フェンスは、格子と周囲の枠によりなる枠部と、この枠部の下端から下方に向けて突設した支柱とによって構成し、基礎コンクリートは、ほぼ鉛直の壁部と、ほぼ水平の基礎部とによって構成し、受けブロックは、フェンスの支柱を挿入する受け穴と、受け穴と直交方向へ貫通したボルト穴とによって構成し、地上に設置した基礎コンクリートの壁部の垂直面に、受けブロックのボルト穴を貫通したボルトをねじ込むことによって受けブロックを固定し、固定した受けブロックの上部に開口した受け穴の内部に、フェンスの支柱を挿入してフェンスを設置したことを特徴とする。
また本考案のフェンスの構造は、フェンスと、基礎コンクリートと、受けブロックとによって構成し、フェンスは、格子と周囲の枠によりなる枠部と、この枠部の下端から下方に向けて突設した支柱とによって構成し、基礎コンクリートは、壁部と基礎部とによって構成し、受けブロックは、フェンスの支柱を挿入する受け穴と、受け穴と直交方向に向けて形成した有底ボルト穴とによって構成し、地上に設置した基礎コンクリートの壁部の垂直面に、埋め込みボルトの一部を埋め込み、基礎コンクリートの壁部から露出した埋め込みボルトの露出部に、接着剤を収納した有底ボルト穴を嵌合して受けブロックを固定し、固定した受けブロックの上部に開口した受け穴の内部に、フェンスの支柱を挿入してフェンスを設置したことを特徴とする。
本考案は上記したようになるから、次のような効果を期待することができる。
<1> ほぼ鉛直の壁部と、ほぼ水平の基礎部とによって構成してあるから、大きい震度の地震によっても倒壊を避けることができる。
<2> 工場生産によるコンクリート製品を使用するために、現場で積み上げるブロックと異なり、大きな区画であっても短時間に仕上げることができ、施工期間の短縮、施工費の削減を行うことができる。
<3> 工場生産のコンクリート製品であるから、現場で積み上げるブロックと異なり、品質が良好である。
<4> コンクリート製品を現場でならべて連結するだけなので、現場で積み上げるような熟練を必要としない。
<5> コンクリートの二次製品であるため、強度計算に基づいた高い品質の製品を使用することができ、現場で積み上げるブロックと比較してスリムでかつ高い強度を期待することができる。
<6> 水平方向のせん断強度が期待できるから、フェンスの裏側に盛土を行うことができ、壁としてだけではなく、土留めとしても使用できる。
<7> 設計値に基づく品質の高い寸法の製品を利用できるから、現場で熟練工が積み上げるブロック積みに比較して掘削土量が少なく、隣地に接近した構築が可能である。
<8> 基礎コンクリートを設置するだけで、基礎部分と壁面とを同時に完成することができ、施工の省力化が図れる。
<9> ブロックを積み上げる塀と比較して、基礎はコンクリート製品、その上は格子枠であるフェンスを組み合わせているから、視覚性、通気性に優れており、閉塞感が感じることがない。
<10> 基礎コンクリートも、フェンス部分も、受けブロックも完成品であるから現場にトラック運搬したらすぐに地上に据え付けて組み立てることができる。
<11> 取り付けボルトを使用せず、接着剤をボルト穴に充填して取り付けることができるので、ボルトを外部に露出させずにフェンスの取付を行うことも可能である。
<12> 外側から受けブロックを貫通させて取り付ける場合でも、接着剤を併用して強固に取り付けることでき、その外側の表面をプラスチック製のキャップで閉塞してボルトの頭部を外部に露出させずに取り付けることができる。
<13> 従来のブロック積みのように大量の間詰めコンクリートを使用することがないから、作業が迅速で経済的である。
<14> 支柱を突設させたフェンスであればどのようなフェンスも取り付けることができる。
<15> フェンスと基礎コンクリートの間に介在させる受けブロックは、基礎コンクリートのどの位置へでも取り付けることができるから、フェンスの寸法に合わせて自由に取り付け位置を調整することができる。
<1>全体の構成。
本考案のフェンスの構造は、フェンス1と、基礎コンクリート2と、受けブロック3とによって構成する。
<2>フェンス。
フェンス1は枠部11と、支柱12によって構成する。
枠部11は、周囲に強度の大きい矩形状の枠があり、その枠の内部に複数の桟を平行にあるいは格子状に配置してある。
そして、この枠部11の下端から下方に向けて複数本の支柱12を突設する。
<3>基礎コンクリート。
基礎コンクリート2は、ほぼ鉛直の壁部21と、ほぼ水平の基礎部22とによってL字状あるいはT字状に形成した工場生産のコンクリート部材である。
このほぼ水平の基礎部22を地中に、あるいは地表面に設置して埋め戻すことによって安定した鉛直部を維持する。
この鉛直の壁部21が従来のブロックを順次積み上げて形成するブロック塀などに代わる構造体となる。
安定した管理の下に工場で製造したプレキャストコンクリートの部材であるから、現場に運搬して設置したらそのまま構造体が完成することになる。
<4>受けブロック。
受けブロック3は、フェンス1を基礎コンクリート2に取り付ける際に使用する介在部材であり、やはり工場生産したコンクリートのプレキャスト部材である。
受けブロック3は直方体、立方体のコンクリートのブロックであるが、特に受け穴31とボルト穴32を貫通してある。
受け穴31は、前記したフェンス1の支柱12を挿入するための穴である。
したがって受けブロック3を基礎コンクリート2に取り付けた際の上面に向けて開口しており、かつ底面を備えている。
図の実施例では受け穴31の基礎コンクリート2側の面は開放しているが、閉塞してあってもよい。
ボルト穴32は、受け穴31の方向とは直交する方向へ貫通した貫通孔である。
ボルト穴32以外に、ボルトを貫通せず、ボルトの一部を挿入するだけの有底ボルト穴33を形成する。
この有底ボルト穴33は、受けブロック3の基礎コンクリート2側の面に1箇所、あるいは複数個所に形成する。
<5>組み立て方法。
次に、フェンス1と基礎コンクリート2との組み立てについて説明する。
<6>基礎コンクリート2の設置。
基礎コンクリート2のほぼ水平の基礎部22を掘削した地中、あるいは地表面に設置する。
<7>受けブロック3の取り付け。
地上に設置した基礎コンクリート2の壁部21の垂直面に、受けブロック3を取り付ける。
受けブロック3は、受け穴31の開口側が上に向いて開口するような配置で基礎コンクリート2に取り付ける。
受けブロック3の取り付け位置、取り付け間隔は、設置するフェンス1の寸法に合わせることができるから、各種の形状、寸法のフェンス1を取り付けの対象とすることができる。
基礎コンクリート2に工場で事前にナットを埋め込んでおけば、そのナットにボルト穴32を貫通したボルトを、受けブロック3の外側からねじ込むことによって受けブロック3を固定することができる。
あるいは、基礎コンクリート2の表面に現場で位置合わせをしてドリルで削孔してナットを挿入固定し、このナットにボルト穴32を貫通したボルトをねじ込むことによって受けブロック3を固定することができる。
その場合にボルト穴32の内部に接着剤を注入しておけばより強固に取り付けることができる。
頭なしボルトをボルト穴32の内部までねじ込み、その外側をプラスチック製のキャップで閉塞すればボルトが外部から見えず、さらにボルトが錆びることを防止できる。
<8>フェンス1の取り付け。
こうして基礎コンクリート2の表面に受けブロック3を固定したら、固定した受けブロック3の上部に開口した受け穴31の内部に、フェンス1の支柱12を挿入する。
それと前後して受け穴31の内部にモルタルを充填して硬化させる。
こうして基礎コンクリート2の側面に受けブロック3を介在させてフェンス1を設置することができる。
<9>他の固定方法。(図4)
以上の実施例では受けブロック3の外側から、受けブロック3のボルト穴32を貫通させてボルトを基礎コンクリート2にねじ込む取り付け方法であった。
それ以外に、基礎コンクリート2側に頭部のない埋め込みボルト4の一部を露出させておき、基礎コンクリート2の壁部21から露出した埋め込みボルト4の露出部に、接着剤を収納した有底ボルト穴33を嵌合して受けブロック3を固定する方法を採用することもできる。
フェンスと基礎コンクリートを組み立てる前の説明図。 フェンスと基礎コンクリートを、受けブロックを介して取り付けた状態の説明図。 受けブロックの説明図。 取り付け構造の他の実施例の説明図。 フェンスと基礎コンクリートの他の実施例の説明図。
符号の説明
1:フェンス
2:基礎コンクリート
3:受けブロック
31:受け穴

Claims (2)

  1. フェンスと、基礎コンクリートと、受けブロックとによって構成し、
    フェンスは、格子と周囲の枠によりなる枠部と、
    この枠部の下端から下方に向けて突設した支柱とによって構成し、
    基礎コンクリートは、ほぼ鉛直の壁部と、ほぼ水平の基礎部とによって構成し、
    受けブロックは、フェンスの支柱を挿入する受け穴と、
    受け穴と直交方向へ貫通したボルト穴とによって構成し、
    地上に設置した基礎コンクリートの壁部の垂直面に、
    受けブロックのボルト穴を貫通したボルトをねじ込むことによって受けブロックを固定し、
    固定した受けブロックの上部に開口した受け穴の内部に、フェンスの支柱を挿入してフェンスを設置した、フェンスの構造。
  2. フェンスと、基礎コンクリートと、受けブロックとによって構成し、
    フェンスは、格子と周囲の枠によりなる枠部と、
    この枠部の下端から下方に向けて突設した支柱とによって構成し、
    基礎コンクリートは、壁部と基礎部とによって構成し、
    受けブロックは、フェンスの支柱を挿入する受け穴と、
    受け穴と直交方向に向けて形成した有底ボルト穴とによって構成し、
    地上に設置した基礎コンクリートの壁部の垂直面に、埋め込みボルトの一部を埋め込み、
    基礎コンクリートの壁部から露出した埋め込みボルトの露出部に、接着剤を収納した有底ボルト穴を嵌合して受けブロックを固定し、
    固定した受けブロックの上部に開口した受け穴の内部に、フェンスの支柱を挿入してフェンスを設置した、フェンスの構造。
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