JP3134486U - 墓前台および墓 - Google Patents

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Abstract

【課題】物を置く場所をきれいに保ちやすく、かつ、物を置くスペースを拡げることができる墓前台および墓を提供する。
【解決手段】台本体が、内部に収納室26を有し、収納室26に前部開口27を有している。台本体は、底板21と1対の花立て22と蓋23とを有している。底板21は、収納室26の床を形成している。各花立て22は、収納室26の側壁を形成するよう、底板21の上に所定の間隔をあけて設けられている。蓋23は、収納室26の上方を被覆して、各花立て22の上部に開閉可能に設けられている。前部扉24が、前部開口27の下縁に沿った横方向の軸線を中心として縦方向に回転して、前部開口27を開閉可能に設けられている。前部扉24は、前部開口27を開いたとき、物を載せることができる載置部24dを有している。
【選択図】図2

Description

本考案は、墓前台および墓に関する。
従来の墓として、納骨室の上部に配置され、前面に観音開きの開閉扉が設けられて箱体状に形成された納骨香炉台を有するものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−68426号公報
特許文献1記載の墓では、納骨香炉台の上面に経本などを載せることができるが、風雨などにより納骨香炉台の上面が濡れたり汚れたりしやすいという課題があった。このため、使用前に納骨香炉台の上面を清掃する必要があった。また、納骨香炉台しか置けないような狭い墓地では、納骨香炉台の上面にしか物を載せことができず、物を載せるスペースが狭いという課題があった。
本考案は、このような課題に着目してなされたもので、物を置く場所をきれいに保ちやすく、かつ、物を置くスペースを拡げることができる墓前台および墓を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本考案に係る墓前台は、台本体と前部扉とを有し、前記台本体は両側部と前記両側部で支持された天板とを備えて前部開口を有し、前記前部扉は、前記前部開口の下縁に沿った横方向の軸線を中心として回転して前記前部開口を開閉可能に前記両側部の下部に取り付けられ、上部を前方に開いたとき水平に支持される載置部を背面に有することを、特徴とする。
本考案に係る墓前台は、好適には下台や中台の前に置いて使用される。前部扉を、前部開口の下縁に沿った横方向の軸線を中心として回転させ、前方に開くことができる。このとき、前部扉を前机として使用し、載置部に経本などを載せることができる。前部扉は、回転させて前部開口を閉じることができる。前部扉を閉じたとき、載置部は台本体の内側を向くため、外側からの風雨により載置部が濡れたり汚れたりしにくい。
また、台本体の上だけでなく、前方に前部扉を開くことにより載置部にも物を置くことができるので、物を置くスペースを拡げることができる。載置部を前机として使用することにより、前机を省略することができる。台本体の内部には、香炉等を収納することができる。なお、本考案に係る墓前台は、石製が好ましいが、他の材質から成っていてもよい。前部扉の前面に、家紋や模様が彫り込まれていてもよい。前部扉は、前部開口を閉じた状態で保持するための保持機構や、前部開口を開くときの勢いを抑えるためのブレーキ機構を有していてもよい。
本考案に係る墓前台で、前記台本体は底板を有し、前記両側部は前記底板の両端に取り付けられた1対の花立てから成り、前記天板は前記両側部の上部に開閉可能に設けられた蓋から成り、前記前部扉は上部を前方に開いたとき前記底板の上に載って前記載置部が水平に支持される構成を有することが好ましい。この場合、花立てを有するため、別々に設置する場合に比べて、設置スペースを節約することができる。また、天板が蓋から成るため、天板を取り外して台本体の内部への物の収納を容易にすることができる。前部扉は上部を前方に開いたとき底板の上に載るので、載置部を安定させることができる。
本考案に係る墓は、納骨堂と本考案に係る墓前台とを有し、前記納骨堂は上部に納骨用開口を有し、前記底板は貫通口を有し、前記墓前台は前記貫通口を開閉可能な中蓋を有し、前記貫通口が前記納骨用開口に連通するよう前記納骨堂の上に設けられていることを、特徴とする。
本考案に係る墓は、貫通口が納骨用開口に連通しているため、前部扉を開けて中蓋を取り外し、前部開口から貫通口、納骨用開口を通して納骨堂の内部に骨壺を納めることができる。納骨後、中蓋で貫通口を覆い、前部扉を閉じることにより、納骨用開口を隠すことができる。
本考案によれば、物を置く場所をきれいに保ちやすく、かつ、物を置くスペースを拡げることができる墓前台および墓を提供することができる。
以下、図面に基づき本考案の実施の形態について説明する。
図1乃至図6は、本考案の実施の形態の墓前台および墓を示している。
図1に示すように、墓1は、納骨堂2と墓前台3とを有している。
なお、図1に示すように、墓1は、その他に、地表を覆う床材4と、床材4の上に載せられた下台5と、下台5の上の後ろ寄りに載せられた中台6と、中台6の上に載せられた上台7と、上台7の上に立てられた棹8とを有している。これらの墓1の構成部材は、すべて石材から成っている。
図1に示すように、納骨堂2は、床材4の下の地中に函形に形成され、側壁11と底部12とを有している。納骨堂2は、側壁11と底部12と床材4とで取り囲まれた内側に納骨室13を有し、納骨室13の上部の床材4および下台5に納骨用開口14を有している。納骨用開口14は、矩形状で、床材4および下台5を厚さ方向に貫通して、中台6の前の下台5の上面に設けられている。納骨用開口14は、骨壺を両手で持って納骨室13に収容することができる程度の大きさに形成されている。
図2乃至図6に示すように、墓前台3は、底板21と1対の花立て22と蓋23と前部扉24と中蓋25とを有している。底板21と各花立て22と蓋23とは、台本体を構成している。底板21は、所定の厚みを有し、ほぼ矩形状の外形を成している。底板21は、前部側面の中央に、矩形状に前方に突出して設けられた前台部21aを有している。底板21は、ほぼ中央に、厚さ方向に貫通した矩形状の貫通口21bを有している。
各花立て22は、ほぼ縦長の直方体形状を成し、間に貫通口21bを挟むよう底板21の上に所定の間隔を開けて配置されている。各花立て22は、背面を底板21の後部側面にそろえて配置されている。各花立て22は、前面の下部に前方に突出して設けられた軸用突出部22aを有している。各花立て22の軸用突出部22aは、互いに対向するよう設けられた軸用対向面22bを有し、軸用対向面22bに所定の深さを有する軸用孔22cを有している。各花立て22は、前面の外側の側縁部に、滑らかな曲面で形成された嵌合凹部22dを有している。また、各花立て22は、上面に花を生けるための花立孔22eを有している。
蓋23は、底板21よりやや大きい矩形の平板状を成し、所定の厚みを有している。蓋23は、上面の前縁および両側縁に、装飾用の段部23aが形成されている。蓋23は、上面の前縁および両側縁の角、ならびに前面の両端部の角が、すべて面取りされている。蓋23は、各花立て22の上部に架け渡されて配置されている。蓋23は、後部側面を各花立て22の背面にそろえて配置されている。
図2乃至図6に示すように、墓前台3は、底板21と各花立て22と蓋23とで囲まれた内部に収納室26を有し、収納室26の前方に矩形状の前部開口27を有している。墓前台3は、底板21が収納室26の床を形成し、各花立て22が収納室26の側壁を形成している。また、墓前台3は、蓋23が収納室26の上方を開閉可能に被覆している。なお、墓前台3は、収納室26の後方に、底板21と各花立て22と蓋23とで囲まれた後部開口28を有している。
前部扉24は、所定の厚さを有する板状で、ほぼ矩形の平面形状を成している。前部扉24は、各花立て22の高さよりやや短い幅と、各花立て22の外側面の間隔と同じ長さを有している。前部扉24は、一方の側面の中央に、各花立て22の軸用突出部22aの高さと同じ突出量で、矩形状に突出した回転突出部24aを有している。回転突出部24aは、前部扉24の長さ方向に沿って、各花立て22の軸用対向面22bの間隔よりわずかに短い長さを有している。回転突出部24aは、長さ方向の互いに外側に向いた面に、互いに反対方向に突出して設けられ、各花立て22の軸用孔22cに挿入可能な円柱状の回転軸部24bを有している。なお、前部扉24は、前面に花模様(図示せず)が彫り込まれている。
前部扉24は、各回転軸部24bが各花立て22の軸用孔22cに挿入され、各回転軸部24bを中心として収納室26の外側で縦方向に回転して、前部開口27を開閉可能に設けられている。これにより、前部扉24は、前部開口27の下縁に沿った横方向(水平方向)の軸線を中心として回転可能になっている。前部扉24は、前部開口27を閉じたときに収納室26の側になる内側面の両端に、前部開口27を閉じたとき、各花立て22の嵌合凹部22dに嵌合するよう設けられた縁部24cを有している。前部扉24は、収納室26の外側に向かって前部開口27を開いたとき、内側面がほぼ水平になるよう構成されている。前部扉24は、内側面の各縁部24cの間が載置部24dを成しており、収納室26の外側に向かって前部開口27を開いたとき、内側面の各縁部24cの間に物を載せることができる。また、前部扉24は、前部開口27を閉じたときの上部側面に、蓋23との間で指を挿入可能に設けられた切込部24eを有している。前部扉24は、切込部24eに指を入れて容易に開閉できるようになっている。
中蓋25は、薄い矩形板から成り、貫通口21bを覆うよう、収納室26の内部で底板21の上に着脱可能に配置されている。
図1に示すように、墓前台3は、貫通口21bが納骨用開口14に連通するよう、中台6の前の下台5の上の、納骨用開口14の上に設けられている。墓前台3は、後部開口28が中台6で塞がれるよう配置されている。
次に、作用について説明する。
墓前台3は、前部扉24を、前部開口27の下縁に沿った横方向の軸線を中心として、収納室26の外側に向かって下方向に回転させることにより、前部開口27を容易に開けることができ、収納室26の内部に香炉などの物を収納することができる。このとき、載置部24dに経本などの物を置くことができ、前部扉24を前机などの物を載せる台として使用可能である。前部扉24を上方向に回転させることにより、前部開口27を閉じることができる。前部扉24を閉じたとき、載置部24dが収納室26の側に位置して外部に現れないため、風雨により載置部24dが濡れたり汚れたりしない。このため、物を置く載置部24dをきれいに保ちやすい。
また、台本体の底板21の面積分のスペースしかないような狭い墓地であっても、台本体の蓋23の上だけでなく、収納室26の外側に向かって前部扉24を開くことにより載置部24dにも物を置くことができ、物を置くスペースを拡げることができる。載置部24dを前机として使用することにより、前机を省略することができる。収納室26の内部には、香炉等を収納することができる。前机として使用できる載置部24dと花立て22とが一体化しているため、別々に設置する場合に比べて、狭いスペースでも設置することができる。
墓1は、貫通口21bが納骨用開口14に連通するよう、墓前台3が納骨用開口14の上に設けられているため、前部扉24を開けて中蓋25を取り外し、前部開口27から貫通口21b、収納室26、納骨用開口14を通して納骨堂2の内部に骨壺を納めることができる。納骨後、中蓋25で貫通口21bを覆い、前部扉24を閉じることにより、納骨用開口14を隠すことができる。
本考案の実施の形態の墓を示す一部を断面表示した側面図である。 本考案の実施の形態の墓前台を示す(a)正面図、(b)前部扉を開けた使用状態を示す正面図である。 図2に示す墓前台の(a)右側面図、(b)前部扉を開けた使用状態を示す右側面図である。 図2に示す墓前台の(a)平面図、(b)蓋を取り外し、前部扉を開けた使用状態を示す平面図である。 図2に示す墓前台の背面図である。 図2に示す墓前台の底面図である。
符号の説明
1 墓
2 納骨堂
3 墓前台
21 底板
22 花立て
23 蓋
24 前部扉
25 中蓋
26 収納室
27 前部開口

Claims (3)

  1. 台本体と前部扉とを有し、
    前記台本体は両側部と前記両側部で支持された天板とを備えて前部開口を有し、
    前記前部扉は、前記前部開口の下縁に沿った横方向の軸線を中心として回転して前記前部開口を開閉可能に前記両側部の下部に取り付けられ、上部を前方に開いたとき水平に支持される載置部を背面に有することを、
    特徴とする墓前台。
  2. 前記台本体は底板を有し、
    前記両側部は前記底板の両端に取り付けられた1対の花立てから成り、
    前記天板は前記両側部の上部に開閉可能に設けられた蓋から成り、
    前記前部扉は上部を前方に開いたとき前記底板の上に載って前記載置部が水平に支持される構成を有することを、
    特徴とする請求項1記載の墓前台。
  3. 納骨堂と請求項2記載の墓前台とを有し、
    前記納骨堂は上部に納骨用開口を有し、
    前記底板は貫通口を有し、
    前記墓前台は前記貫通口を開閉可能な中蓋を有し、前記貫通口が前記納骨用開口に連通するよう前記納骨堂の上に設けられていることを、
    特徴とする墓。
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