JP3133871U - 小型船舶の減揺装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型船体の船底に取り付ける減揺装置を、船体の横揺れを効果的に低減して航走の安定性を高めるように構成する。
【解決手段】船体(1)の船底(2)に設けた船体前後方向に長い凹所(3)内に、下方に向けたロッド(4a)を伸縮させる昇降機構(4)を設置するとともに、前記ロッド(4a)の先端に波受け板(5)を取り付けて、凹所(3)内から船底(2)下方に亘って波受け板(5)を上下に昇降自在に支持した構成を有する減揺装置において、前記波受け板(5)は船底外板(2a)に沿った断面形状に形成されており、昇降機構(4)により波受け板(5)が凹所(3)内に引き上げられたときに、凹所(3)周辺の船底外板(2a)と波受け板(5)の外面とが連続した面となり、波受け板(5)が凹所(3)開口面を閉塞するように構成する。
【選択図】図1
【解決手段】船体(1)の船底(2)に設けた船体前後方向に長い凹所(3)内に、下方に向けたロッド(4a)を伸縮させる昇降機構(4)を設置するとともに、前記ロッド(4a)の先端に波受け板(5)を取り付けて、凹所(3)内から船底(2)下方に亘って波受け板(5)を上下に昇降自在に支持した構成を有する減揺装置において、前記波受け板(5)は船底外板(2a)に沿った断面形状に形成されており、昇降機構(4)により波受け板(5)が凹所(3)内に引き上げられたときに、凹所(3)周辺の船底外板(2a)と波受け板(5)の外面とが連続した面となり、波受け板(5)が凹所(3)開口面を閉塞するように構成する。
【選択図】図1
Description
本考案は、小型船舶の航走を安定させるために船底に設置される減揺装置に関する。
小型船舶の航走を安定させるための装置として、例えば図8に示されるように、船舶100の船底101の中央に、前後方向に延びたスリットを形成し、このスリット内にキール部102aとウエイト部102bからなるキール板102を挿入し、これを上下に移動自在に設置した構成のものが知られている(例えば特許文献1参照)。
図示した装置は、キール板102を船底101の下方に突出させることにより船体の横流れや揺れ、傾きを抑えるものであるが、キール板102が船体前後方向に長い板状に形成されているため、キール板102は船底101の下方に突出させた状態で、海中で大きな抵抗となり、横波を受けると却って船体の揺れが増してしまい、横波に対する減揺効果は得られないものであった。
また、キール板102を引き上げた状態でも、キール板102のウエイト部102bが船底101の下側に突出しているため、これが航走の際に抵抗となり、推進力を低下させてしまうという問題があった。
また、キール板102を引き上げた状態でも、キール板102のウエイト部102bが船底101の下側に突出しているため、これが航走の際に抵抗となり、推進力を低下させてしまうという問題があった。
本考案は、従来技術の有するこのような問題点に鑑み、小型船体の船底に取り付ける減揺装置において、船体の横揺れを効果的に低減して航走の安定性を高めることを課題とする。
前記課題を解決するため本考案の小型船舶の減揺装置は、船体の船底に設けた船体前後方向に長い凹所内に、下方に向けたロッドを伸縮させる昇降機構を設置するとともに、前記ロッドの先端に波受け板を取り付けて、凹所内から船底下方に亘って波受け板を上下に昇降自在に支持した構成を有する減揺装置であって、
前記波受け板は船底外板に沿った断面形状に形成されており、昇降機構により波受け板が凹所内に引き上げられたときに、凹所周辺の船底外板と波受け板の外面とが連続した面となり、波受け板が凹所開口面を閉塞するように構成されていることを特徴とする。
これによれば、船底に波受け板が昇降自在に設置してあるので、波高やうねりが高いときは、波受け板を凹所内から下降させて船底下方に突出させ、海中の波を波受け板で消波して船体の横揺れを低減させ、また、海面が穏やかなどきには、船底下方から波受け板を上昇させて凹所内に収納すれば、船底の外面は突出物のない連続した面となるので、安定且つ円滑な航走が可能となる。
前記波受け板は船底外板に沿った断面形状に形成されており、昇降機構により波受け板が凹所内に引き上げられたときに、凹所周辺の船底外板と波受け板の外面とが連続した面となり、波受け板が凹所開口面を閉塞するように構成されていることを特徴とする。
これによれば、船底に波受け板が昇降自在に設置してあるので、波高やうねりが高いときは、波受け板を凹所内から下降させて船底下方に突出させ、海中の波を波受け板で消波して船体の横揺れを低減させ、また、海面が穏やかなどきには、船底下方から波受け板を上昇させて凹所内に収納すれば、船底の外面は突出物のない連続した面となるので、安定且つ円滑な航走が可能となる。
前記構成において、波受け板は、船体前後方向に長い長尺な鋼板からなり、その短手幅中央部を最下端として両側が長手幅方向に沿って略V字形に屈曲し、且つ両側部上端に長手幅方向に沿って内側上方へ鋭角に屈曲した折れ部を設けて形成されており、昇降機構により波受け板が凹所内に引き上げられたときに折れ部が凹所内に収納されるように構成することができる。
これによれば、波受け板はその断面が「く」の字を左右対称に配した如き形状となり、横波を波受け板の外面で消波するとともに、波受け板の「く」の字形に折れた内面でも消波するので、船体の横揺れを効果的に低減することができる。
これによれば、波受け板はその断面が「く」の字を左右対称に配した如き形状となり、横波を波受け板の外面で消波するとともに、波受け板の「く」の字形に折れた内面でも消波するので、船体の横揺れを効果的に低減することができる。
また、波受け板は、船体前後方向に長い長尺な鋼板をその短手幅中央部を最下端として両側を長手幅方向に沿って略V字形に屈曲してなり、その中央部上面に前記昇降機構のロッドの先端が取り付けられてなる台座と、船体前後方向に長い長尺な鋼板であって前記台座上面のロッド取り付け部の両側にそれぞれ一端が回転自在にヒンジ結合してなる一対の可動板により構成し、前記凹部内の昇降機構の両側には、下方に向けたロッドを伸縮させる一対の開閉機構をその上端を回転自在にヒンジ結合し且つロッドを昇降機構のロッドに対して交差するように向けてそれぞれ設置するとともに、両ロッドの先端と前記両可動板の上面とを回転自在にヒンジ結合し、前記昇降機構及び両開閉機構のロッドを伸長させると台座の両側に両可動板が適宜な角度で展開して波受け板が船底下方に突出し、各機構のロッドを萎縮させると台座の上面に両可動板が平行に起立して波受け板が凹所内に収納されるように構成してもよい。
波受け板を台座と開閉自在な可動板とにより構成すれば、波高やうねりの高さに応じて可動板の展開角度を適宜に設定して、船体が横揺れするのを効果的に防止することが可能である。
波受け板を台座と開閉自在な可動板とにより構成すれば、波高やうねりの高さに応じて可動板の展開角度を適宜に設定して、船体が横揺れするのを効果的に防止することが可能である。
前記構成において、船体前側の船底に凹所と波受け板を設け、船体後側の船底中央に、船体前後方向に延びた垂直壁板を船内から船底下方に亘って上下に進退自在に設置することが好ましい。
船底の前側に波受け板、後側に垂直壁板をそれぞれ上下に移動自在に設ければ、航走中に誤って船体が浅瀬に乗り上げたとしても、波受け板、垂直壁板の一方又は両方を船底下方に出没させながら船体を前後に推進させれば、船体を浅瀬から脱出させることが可能である。
船底の前側に波受け板、後側に垂直壁板をそれぞれ上下に移動自在に設ければ、航走中に誤って船体が浅瀬に乗り上げたとしても、波受け板、垂直壁板の一方又は両方を船底下方に出没させながら船体を前後に推進させれば、船体を浅瀬から脱出させることが可能である。
なお、本考案の減揺装置は、総排水量が20トン未満の小型船舶での使用に適しているが、20トン以上の排水量の船舶に使用してもよい。また、本考案の減揺装置が取り付けられる船舶は、ボートやヨット、モーターボート、釣り舟、漁船、遊覧船など、その種類や船体構造、用途などは問わない。
本考案の好適な実施の形態を図面を参照して説明する。
図1〜図4は本考案の第1実形態を示しており、図1は減揺装置を取り付けた船舶の概略側面図(A)と底面図(B)、図2は図1の船舶の船底の概略断面図、図3は波受け板と垂直壁板を船底下方へ突出させた状態の船舶の概略側面図、図4は図3の船舶の船底の概略断面図である。
図1〜図4は本考案の第1実形態を示しており、図1は減揺装置を取り付けた船舶の概略側面図(A)と底面図(B)、図2は図1の船舶の船底の概略断面図、図3は波受け板と垂直壁板を船底下方へ突出させた状態の船舶の概略側面図、図4は図3の船舶の船底の概略断面図である。
図1に示されるように、本形態の減揺装置は、船体1の前側の船底2に船体前後方向に長い凹所3を設け、この凹所3内に昇降機構である油圧シリンダー4、4をそれぞれ伸縮ロッド4aを下方に向けて設置するとともに、凹所3と同様に船体前後方向に長く形成された波受け板5を前記ロッド4a、4aの先端に一体に取り付けて、凹所3内から船底2の下方に亘って波受け板5を上下に昇降自在に支持した構成のものである。
波受け板5は、図2に示されるように、船底2の外板2aに沿った断面形状に形成されており、油圧シリンダー4、4により波受け板5が凹所3内に引き上げられたときに、凹所3周辺の船底外板2aと波受け板5の外面とが連続した面となり、波受け板5が凹所3の開口面を閉塞するように形成してある。
より詳しくは、波受け板5は、船体前後方向に長い長尺な鋼板からなり、その短手幅中央部5aを最下端として両側が長手幅方向に沿って略V字形に屈曲し、且つ両側部5b、5bの上端に、長手幅方向に沿って内側上方へ鋭角に屈曲した折れ部5c、5cを設けて形成されており、前記中央部5aの上面に油圧シリンダー4のロッド4aの先端を固着してある。そして、油圧シリンダー4、4により波受け板5が凹所3内に引き上げられたときに、折れ部5c、5cが凹所3内に収納されるようになっている。
なお、凹所3の下側は、隔壁部3aで閉鎖してあり、この隔壁部3aを貫通して油圧シリンダー4が下方に突出させてあるとともに、波受け板5上方へ引き上げた際に、折れ部5c、5cの外面が隔壁部3aの下側に接合するように設けてある(図4参照)。
より詳しくは、波受け板5は、船体前後方向に長い長尺な鋼板からなり、その短手幅中央部5aを最下端として両側が長手幅方向に沿って略V字形に屈曲し、且つ両側部5b、5bの上端に、長手幅方向に沿って内側上方へ鋭角に屈曲した折れ部5c、5cを設けて形成されており、前記中央部5aの上面に油圧シリンダー4のロッド4aの先端を固着してある。そして、油圧シリンダー4、4により波受け板5が凹所3内に引き上げられたときに、折れ部5c、5cが凹所3内に収納されるようになっている。
なお、凹所3の下側は、隔壁部3aで閉鎖してあり、この隔壁部3aを貫通して油圧シリンダー4が下方に突出させてあるとともに、波受け板5上方へ引き上げた際に、折れ部5c、5cの外面が隔壁部3aの下側に接合するように設けてある(図4参照)。
また、船体1の後側の船底2には、その中央に船体前後方向に長いスリット6を設け、このスリット6内に垂直壁板7を装填し、垂直壁板7の上端に、スリット6の上方の船体内部に設けた油圧シリンダー8、8の伸縮ロッド8aを一体に取り付けて、船内から船底2の下方に亘って垂直壁板7を上下に進退自在に設置してある。
このように構成された本形態の減揺装置によれば、海面が穏やかなときは、図1及び図2に示されるように、波受け板5と垂直壁板7を船体1内に収納することで、船底2の外面2aは突出物のない連続した面となり、安定且つ円滑に船体1を航走させることが可能である。
そして、航走中に海面のうねりが高くなってきたならば、図3及び図4に示されるように、波受け板5を支持する油圧シリンダー4のロッド4aと垂直壁板5を支持する油圧シリンダー8のロッド8aとをそれぞれ伸長させれば、波受け板5と垂直壁板7は船底2の下方で船底外枠2aから適宜な間隔を開けて支持され、両板で船体1に衝突する海中の横波を消波せしめて船体1の横揺れを低減させ、航走を安定化させることができる。
波受け板5は、図4に示されるように、その両側部5b、5bの上端に内折れした折れ部5c、5cを設けて、中央部5aの両側に「く」の字形の板を左右対称に配した如き断面形状に形成してあるので、海中で船底2の外板2aと波受け板5との間に流入した波を、凹部3下部の隔壁部3aと折れ部5c、5cとの間で効果的に消波することが可能である。
また、航走中に誤って船体が浅瀬に乗り上げてしまっても、波受け板又は垂直壁板を上下に進退させ、船底2を浅瀬から浮かして船体1を推進させれば、船体1を浅瀬から脱出させることが可能である。
そして、航走中に海面のうねりが高くなってきたならば、図3及び図4に示されるように、波受け板5を支持する油圧シリンダー4のロッド4aと垂直壁板5を支持する油圧シリンダー8のロッド8aとをそれぞれ伸長させれば、波受け板5と垂直壁板7は船底2の下方で船底外枠2aから適宜な間隔を開けて支持され、両板で船体1に衝突する海中の横波を消波せしめて船体1の横揺れを低減させ、航走を安定化させることができる。
波受け板5は、図4に示されるように、その両側部5b、5bの上端に内折れした折れ部5c、5cを設けて、中央部5aの両側に「く」の字形の板を左右対称に配した如き断面形状に形成してあるので、海中で船底2の外板2aと波受け板5との間に流入した波を、凹部3下部の隔壁部3aと折れ部5c、5cとの間で効果的に消波することが可能である。
また、航走中に誤って船体が浅瀬に乗り上げてしまっても、波受け板又は垂直壁板を上下に進退させ、船底2を浅瀬から浮かして船体1を推進させれば、船体1を浅瀬から脱出させることが可能である。
図5〜図7は本考案の第2実形態を示しており、図5は減揺装置を取り付けた船舶の船体の概略断面図、図6は図5の拡大図、図7は図5の船舶の前側の概略側面図である。
第2実施形態の減揺装置は、前記形態とは波受け板5の構成が異なるものであり、図5及び図6に示されるように、本形態の波受け板5は、断面略V字形の台座51と、台座51の両側に回転自在に取り付けられた可動板52、52により構成してある。
より詳しくは、台座51は、船体1の前後方向に長い長尺な鋼板をその短手幅中央部を最下端として両側を長手幅方向に沿って略V字形に屈曲してなり、その中央部上面に油圧シリンダー4のロッド4aの先端を一体に取り付けて、油圧シリンダー4の作動により、凹所3内から船底2の下方に亘って上下に昇降自在に設けてある。台座51は、凹所3内に引き上げられたときに、凹所3周辺の船底外板2aと台座51の外面とが連続した面となって凹所3の開口面を閉塞するように形成してある。
可動板52、52は、台座51と同様に船体1の前後方向に長い長尺な鋼板であり、台座51上面中央のロッド4aの取り付け部の両側に、それぞれ一端を回転ヒンジ9、9で回転自在に結合させてある。また、可動板52、52の上面には回転ヒンジ10、10がそれぞれ設けられ、両回転ヒンジ10、10には凹所3内に設置された、開閉機構である油圧シリンダー11、11の伸縮ロッド11a、11aの先端をそれぞれ回転自在に結合させてある。
前記凹所3内に設置された油圧シリンダー11、11は、図7に示されるように、台座51を上下動させる前記油圧シリンダー4の前後に配置されており、それぞれ、図5に示されるように、元端部を凹所3内のコーナ−部に設けた水平方向の支軸3b、3bに回転自在に結合し、且つ下方に向けた伸縮ロッド11a、11aを油圧シリンダー4のロッド4aに対してそれぞれ交差する向きに配して、その先端を可動板52、52の上面にヒンジ結合してある。
このように構成された本形態の波受け板5は、油圧シリンダー11、11のロッド11a、11aを萎縮させると、図5に示されるように可動板52、52が油圧シリンダー8の両側に起立して平行に折れ、この状態で油圧シリンダー4のロッド4aも萎縮させれば、台座51とともに可動板52、52がそのまま上方へ引き上げられて凹所3内に収納され、凹所3の開口面は台座51の下面で閉塞される。
また、凹所3内に収納された状態から、油圧シリンダー4のロッド4aを伸長させれば、台座51及び可動板52、52が船底2の下方に突出し、さらに油圧シリンダー11、11のロッド11aを伸長させれば、図6中で示す矢印の方向に可動板51、51が折れて台座51の両側にV字状に展開する。
従って、海面が穏やかなときは、波受け板5を船体1内に収納して安定且つ円滑に船体1を航走させることができ、また、航走中に海面のうねりが高くなってきたならば、前記各油圧シリンダーのロッドを伸長作動させて船底2の下方に台座51と可動板52、52とを下降させ、且つ台座51の両側に可動板52、52を張り出させれば、波受け板5は略V字形に保形されてその表面で海中の横波を消波せしめ、航走を安定化させることができる。
この場合に、波高やうねりの高さに応じて、可動板52、52の展開角度を調節することにより、船体1の横揺れを効果的に低減することが可能である。
また、凹所3内に収納された状態から、油圧シリンダー4のロッド4aを伸長させれば、台座51及び可動板52、52が船底2の下方に突出し、さらに油圧シリンダー11、11のロッド11aを伸長させれば、図6中で示す矢印の方向に可動板51、51が折れて台座51の両側にV字状に展開する。
従って、海面が穏やかなときは、波受け板5を船体1内に収納して安定且つ円滑に船体1を航走させることができ、また、航走中に海面のうねりが高くなってきたならば、前記各油圧シリンダーのロッドを伸長作動させて船底2の下方に台座51と可動板52、52とを下降させ、且つ台座51の両側に可動板52、52を張り出させれば、波受け板5は略V字形に保形されてその表面で海中の横波を消波せしめ、航走を安定化させることができる。
この場合に、波高やうねりの高さに応じて、可動板52、52の展開角度を調節することにより、船体1の横揺れを効果的に低減することが可能である。
なお、図示した減揺装置の形態は一例であり、本考案はこれに限定されず、船体の形状及び寸法、構造などに応じて、他の適宜な形態に設けることが可能である。また、波受け板を昇降させる機構及び可動板を開閉させる機構として油圧シリンダーを用いたが、これに代えて他の昇降機構や開閉機構を用いてもよい。
1 船体、2 船底、3 凹所、4 油圧シリンダー(昇降機構)、5 波受け板、6 スリット、7 垂直壁板、8 油圧シリンダー(昇降機構)、9 回転ヒンジ、10 回転ヒンジ、11 油圧シリンダー(開閉機構)、51 台座、52 可動板
Claims (4)
- 船体(1)の船底(2)に設けた船体前後方向に長い凹所(3)内に、下方に向けたロッド(4a)を伸縮させる昇降機構(4)を設置するとともに、前記ロッド(4a)の先端に波受け板(5)を取り付けて、凹所(3)内から船底(2)下方に亘って波受け板(5)を上下に昇降自在に支持した構成を有する減揺装置であって、
前記波受け板(5)は船底外板(2a)に沿った断面形状に形成されており、昇降機構(4)により波受け板(5)が凹所(3)内に引き上げられたときに、凹所(3)周辺の船底外板(2a)と波受け板(5)の外面とが連続した面となり、波受け板(5)が凹所(3)開口面を閉塞するように構成されていることを特徴とする小型船舶の減揺装置。 - 波受け板(5)は、船体(1)前後方向に長い長尺な鋼板からなり、その短手幅中央部(5a)を最下端として両側(5b、5b)が長手幅方向に沿って略V字形に屈曲し、且つ両側部上端に長手幅方向に沿って内側上方へ鋭角に屈曲した折れ部(5c、5c)を設けて形成されており、昇降機構(4)により波受け板(5)が凹所(3)内に引き上げられたときに折れ部(5c、5c)が凹所(3)内に収納されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の小型船舶の減揺装置。
- 波受け板(5)は、船体(1)前後方向に長い長尺な鋼板をその短手幅中央部を最下端として両側を長手幅方向に沿って略V字形に屈曲してなり、その中央部上面に前記昇降機構(4)のロッド(4a)の先端が取り付けられてなる台座(51)と、
船体(1)前後方向に長い長尺な鋼板であって前記台座(51)上面のロッド(4a)の取り付け部の両側にそれぞれ一端が回転自在にヒンジ結合してなる一対の可動板(52、52)により構成されており、
前記凹部(3)内の昇降機構(4)の両側には、下方に向けたロッド(11a)を伸縮させる一対の開閉機構(11、11)をその上端を回転自在にヒンジ結合し且つロッド(11a)を昇降機構(4)のロッド(4a)に対して交差するように向けてそれぞれ設置するとともに、両ロッド(11a、11a)の先端と前記両可動板(52、52)の上面とを回転自在にヒンジ結合し、
前記昇降機構(4)及び両開閉機構(11、11)のロッド(4a、11a)を伸長させると台座(51)の両側に両可動板(52、52)が適宜な角度で展開して波受け板(5)が船底(2)の下方に突出し、各機構のロッドを萎縮させると台座(51)の上面に両可動板(52、52)が平行に起立して波受け板(5)が凹所(3)内に収納されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の小型船舶の減揺装置。 - 船体(1)前側の船底(2)に凹所(3)と波受け板(5)を設け、船体(1)後側の船底(2)中央に、船体(1)前後方向に延びた垂直壁板(7)を船内から船底(2)下方に亘って上下に進退自在に設置してなる請求項1から3の何れかに記載の小型船舶の減揺装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007003475U JP3133871U (ja) | 2007-05-15 | 2007-05-15 | 小型船舶の減揺装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007003475U JP3133871U (ja) | 2007-05-15 | 2007-05-15 | 小型船舶の減揺装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3133871U true JP3133871U (ja) | 2007-07-26 |
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ID=43284500
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Country | Link |
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2007
- 2007-05-15 JP JP2007003475U patent/JP3133871U/ja not_active Expired - Lifetime
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