JP3133829B2 - Elディスプレイ素子の製造方法 - Google Patents
Elディスプレイ素子の製造方法Info
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- JP3133829B2 JP3133829B2 JP04197590A JP19759092A JP3133829B2 JP 3133829 B2 JP3133829 B2 JP 3133829B2 JP 04197590 A JP04197590 A JP 04197590A JP 19759092 A JP19759092 A JP 19759092A JP 3133829 B2 JP3133829 B2 JP 3133829B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、計器類のバッ
クライト用の面発光源などに使用されるEL(Electrolu
minescence)ディスプレイ素子の製造方法に関する。
クライト用の面発光源などに使用されるEL(Electrolu
minescence)ディスプレイ素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】薄膜ELディスプレイ素子の製造方法とし
て、有機亜鉛化合物とH2S 又は有機硫黄化合物などを
用いた有機金属気相成長(Metal Organic Chemical Vapo
r Deposition:以下、MOCVDという)法が、高品質
の薄膜が均一で且つ、大面積なものが安価に製造できる
として注目されつつある。
て、有機亜鉛化合物とH2S 又は有機硫黄化合物などを
用いた有機金属気相成長(Metal Organic Chemical Vapo
r Deposition:以下、MOCVDという)法が、高品質
の薄膜が均一で且つ、大面積なものが安価に製造できる
として注目されつつある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来方法において、発
光層の母体材料として硫化亜鉛(ZnS)に発光中心物質
としてマンガン(Mn)を添加して黄橙色の発光が得られ
る薄膜ELディスプレイ素子は比較的容易に高輝度なも
のを製造することができる。これは、発光中心物質であ
るMn の価数が母体材料であるZnS のZn の価数と等
しく置換し易いことによる。ところが、発光層の母体材
料として例えば、母体材料ZnS から成る薄膜中に他の
発光色が得られる発光中心物質を均質に添加することは
困難であった。この理由としては、発光中心物質Mn の
価数に比べ他の発光色が得られる発光中心物質の価数が
母体材料ZnS のZn の価数と異なることによる。つま
り、Mn 以外の発光中心物質は母体材料ZnS のZn と
置換し難く、母体材料中に格子欠陥が生じてしまってい
た。即ち、見かけ上、Mn 以外の発光中心物質を母体材
料ZnS から成る薄膜中に添加することができても、そ
の発光中心物質は小さなかたまりの状態で添加されてい
るにすぎないのであった。このため、黄橙色以外の発光
色を呈する高輝度な薄膜ELディスプレイ素子を製造す
ることはできなかった。
光層の母体材料として硫化亜鉛(ZnS)に発光中心物質
としてマンガン(Mn)を添加して黄橙色の発光が得られ
る薄膜ELディスプレイ素子は比較的容易に高輝度なも
のを製造することができる。これは、発光中心物質であ
るMn の価数が母体材料であるZnS のZn の価数と等
しく置換し易いことによる。ところが、発光層の母体材
料として例えば、母体材料ZnS から成る薄膜中に他の
発光色が得られる発光中心物質を均質に添加することは
困難であった。この理由としては、発光中心物質Mn の
価数に比べ他の発光色が得られる発光中心物質の価数が
母体材料ZnS のZn の価数と異なることによる。つま
り、Mn 以外の発光中心物質は母体材料ZnS のZn と
置換し難く、母体材料中に格子欠陥が生じてしまってい
た。即ち、見かけ上、Mn 以外の発光中心物質を母体材
料ZnS から成る薄膜中に添加することができても、そ
の発光中心物質は小さなかたまりの状態で添加されてい
るにすぎないのであった。このため、黄橙色以外の発光
色を呈する高輝度な薄膜ELディスプレイ素子を製造す
ることはできなかった。
【0004】本発明は、上記の課題を解決するために成
されたものであり、その目的とするところは、発光層母
体材料中に発光中心元素が均一に分散されて高輝度な発
光色を呈するELディスプレイ素子の製造方法を提供す
ることである。
されたものであり、その目的とするところは、発光層母
体材料中に発光中心元素が均一に分散されて高輝度な発
光色を呈するELディスプレイ素子の製造方法を提供す
ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の発明の第1の構成は、発光層母体材料となるII族元素
原料ガス、VI族元素原料ガス、及び発光中心元素原料ガ
スをそれぞれ反応炉内で反応させる気相成長法を用いて
発光層を形成するELディスプレイ素子の製造方法であ
って、発光中心元素原料ガスとなる、より高い価数のハ
ロゲン化物ガスを、還元性を有するガスにて還元するこ
とにより、価数を制御された、より低い価数のハロゲン
化物ガスとして、反応炉内に導入することを特徴とす
る。また、第2の構成は、より高い価数のハロゲン化物
ガスは3価であり、より低い価数のハロゲン化物ガスは
2価であることを特徴とする。また、第3の構成は、還
元性を有するガスを、より高い価数のハロゲン化物ガス
のキャリアガスとして用いることを特徴とする。
の発明の第1の構成は、発光層母体材料となるII族元素
原料ガス、VI族元素原料ガス、及び発光中心元素原料ガ
スをそれぞれ反応炉内で反応させる気相成長法を用いて
発光層を形成するELディスプレイ素子の製造方法であ
って、発光中心元素原料ガスとなる、より高い価数のハ
ロゲン化物ガスを、還元性を有するガスにて還元するこ
とにより、価数を制御された、より低い価数のハロゲン
化物ガスとして、反応炉内に導入することを特徴とす
る。また、第2の構成は、より高い価数のハロゲン化物
ガスは3価であり、より低い価数のハロゲン化物ガスは
2価であることを特徴とする。また、第3の構成は、還
元性を有するガスを、より高い価数のハロゲン化物ガス
のキャリアガスとして用いることを特徴とする。
【0006】
【作用及び効果】上記の第1の手段によれば、還元性を
有するガスでより高い価数のハロゲン化物ガスから価数
を制御されたより低い価数のハロゲン化物ガスとされた
発光中心元素原料ガスが発光層の母体材料であるII族元
素原料ガス中に混合される。これにより、発光中心元素
が母体材料中で置換し易くなり、母体材料中の発光中心
元素が所定のドーピング濃度となるように制御性良く添
加される。即ち、本発明のELディスプレイ素子の製造
方法を用いて形成されたELディスプレイ素子は母体材
料中に発光中心元素が均一に分布された発光層を有した
ものとなる。従って、本発明のELディスプレイ素子の
製造方法にて製造されたELディスプレイ素子において
は、高輝度発光となり、高耐圧で耐久性に優れたものと
なる。
有するガスでより高い価数のハロゲン化物ガスから価数
を制御されたより低い価数のハロゲン化物ガスとされた
発光中心元素原料ガスが発光層の母体材料であるII族元
素原料ガス中に混合される。これにより、発光中心元素
が母体材料中で置換し易くなり、母体材料中の発光中心
元素が所定のドーピング濃度となるように制御性良く添
加される。即ち、本発明のELディスプレイ素子の製造
方法を用いて形成されたELディスプレイ素子は母体材
料中に発光中心元素が均一に分布された発光層を有した
ものとなる。従って、本発明のELディスプレイ素子の
製造方法にて製造されたELディスプレイ素子において
は、高輝度発光となり、高耐圧で耐久性に優れたものと
なる。
【0007】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説
明する。図2は本発明に係る薄膜ELディスプレイ素子
の製造方法を用いて形成された薄膜ELディスプレイ素
子の断面構造を示した模式図である。薄膜ELディスプ
レイ素子10は、絶縁性基板であるガラス基板1上に順
次、以下の薄膜が積層形成され構成されている。光学的
に透明な酸化亜鉛(ZnO)から成る透明電極2が形成さ
れ、その上面には、光学的に透明な五酸化タンタル(T
a2O5)から成る第1絶縁層3、サマリウム(Sm)が添加
された硫化亜鉛(ZnS)から成る発光層4、窒化シリコ
ン(Si3N4)から成る第2絶縁層5、アルミニウム(A
l)から成る背面電極6が形成されている。
明する。図2は本発明に係る薄膜ELディスプレイ素子
の製造方法を用いて形成された薄膜ELディスプレイ素
子の断面構造を示した模式図である。薄膜ELディスプ
レイ素子10は、絶縁性基板であるガラス基板1上に順
次、以下の薄膜が積層形成され構成されている。光学的
に透明な酸化亜鉛(ZnO)から成る透明電極2が形成さ
れ、その上面には、光学的に透明な五酸化タンタル(T
a2O5)から成る第1絶縁層3、サマリウム(Sm)が添加
された硫化亜鉛(ZnS)から成る発光層4、窒化シリコ
ン(Si3N4)から成る第2絶縁層5、アルミニウム(A
l)から成る背面電極6が形成されている。
【0008】図1は、上述の薄膜ELディスプレイ素子
10の製造装置であるMOCVD装置を示した概略図で
ある。母体材料として硫化亜鉛(ZnS)、塩化サマリウ
ム(SmCl3)から成る発光中心物質17を用いて薄膜E
Lディスプレイ素子の発光層を形成する場合について以
下に説明する。尚、塩化サマリウム(SmCl3)から成る
発光中心物質17を還元すると共に反応炉11内へ輸送
するためのガスに水素(H2)を使用した。又、母体材料
を形成する主原料にはジエチルジンク(DEZ:有機亜
鉛化合物)及び硫化水素(H2S)を使用してZnS:Sm
から成る薄膜(発光層)を製造した。MOCVD装置1
00は、反応炉11の下部よりDEZを供給するための
ノズル12とH2S を供給するノズル13とを有してい
る。又、上部には回転可能なサセプタ18が設けられて
おり、このサセプタ18には薄膜が形成される基板19
が配置されている。又、反応炉11の側面には、発光中
心物質17を供給するためのノズル14が設けられてい
る。更に、ノズル14の上流側には発光中心物質17を
還元するための反応室15が配置されている。そして、
上記ノズル14及び反応室15の周囲にはそれら内部雰
囲気温度を一定に保つことのできる加熱ヒータ16が巻
装されている。更に、反応炉11には図示しない真空ポ
ンプが接続されている。
10の製造装置であるMOCVD装置を示した概略図で
ある。母体材料として硫化亜鉛(ZnS)、塩化サマリウ
ム(SmCl3)から成る発光中心物質17を用いて薄膜E
Lディスプレイ素子の発光層を形成する場合について以
下に説明する。尚、塩化サマリウム(SmCl3)から成る
発光中心物質17を還元すると共に反応炉11内へ輸送
するためのガスに水素(H2)を使用した。又、母体材料
を形成する主原料にはジエチルジンク(DEZ:有機亜
鉛化合物)及び硫化水素(H2S)を使用してZnS:Sm
から成る薄膜(発光層)を製造した。MOCVD装置1
00は、反応炉11の下部よりDEZを供給するための
ノズル12とH2S を供給するノズル13とを有してい
る。又、上部には回転可能なサセプタ18が設けられて
おり、このサセプタ18には薄膜が形成される基板19
が配置されている。又、反応炉11の側面には、発光中
心物質17を供給するためのノズル14が設けられてい
る。更に、ノズル14の上流側には発光中心物質17を
還元するための反応室15が配置されている。そして、
上記ノズル14及び反応室15の周囲にはそれら内部雰
囲気温度を一定に保つことのできる加熱ヒータ16が巻
装されている。更に、反応炉11には図示しない真空ポ
ンプが接続されている。
【0009】上述の構成から成るMOCVD装置100
を用いて、基板19上に前述の薄膜ELディスプレイ素
子10における発光層4となるZnS:Sm膜を形成し
た。尚、ZnS:Sm膜の成膜条件としては、基板温度35
0℃、SmCl3加熱温度800℃、SmCl3キャリヤガス流量
100sccm、反応室内圧力1Torr、DEZ導入速度1×10
-7mol/min、H2S導入速度6.2×10-6mol/minとした。上
記各条件に設定した後、気相反応させたところ基板19
上にZnS:Sm膜が形成された。又、同時に反応室4内
でH2ガスにより還元された発光中心物質SmClx(x<
3)は加熱蒸発し、その蒸発したSmClxは上記H2ガス
により反応炉11内に輸送される。この時、SmCl3加
熱温度、キャリヤガス流量を調節することにより、母体
材料のZnSのZnと同じ価数をもつSmCl2を生成する
ことができる。このように生成されたSmCl2蒸気はZn
Sから成る気相中に取り込まれ、上記ZnS膜中のZnの
一部と容易に置換してZnS:Smから成る薄膜(発光
層)を形成することができた。つまり、還元しない状態
の発光中心物質SmCl3にて母体材料ZnSから成る気相
中に取り込まれるのに比べ、所定のドーピング濃度とな
るように母体材料ZnS中の格子内に取り込まれること
になる。
を用いて、基板19上に前述の薄膜ELディスプレイ素
子10における発光層4となるZnS:Sm膜を形成し
た。尚、ZnS:Sm膜の成膜条件としては、基板温度35
0℃、SmCl3加熱温度800℃、SmCl3キャリヤガス流量
100sccm、反応室内圧力1Torr、DEZ導入速度1×10
-7mol/min、H2S導入速度6.2×10-6mol/minとした。上
記各条件に設定した後、気相反応させたところ基板19
上にZnS:Sm膜が形成された。又、同時に反応室4内
でH2ガスにより還元された発光中心物質SmClx(x<
3)は加熱蒸発し、その蒸発したSmClxは上記H2ガス
により反応炉11内に輸送される。この時、SmCl3加
熱温度、キャリヤガス流量を調節することにより、母体
材料のZnSのZnと同じ価数をもつSmCl2を生成する
ことができる。このように生成されたSmCl2蒸気はZn
Sから成る気相中に取り込まれ、上記ZnS膜中のZnの
一部と容易に置換してZnS:Smから成る薄膜(発光
層)を形成することができた。つまり、還元しない状態
の発光中心物質SmCl3にて母体材料ZnSから成る気相
中に取り込まれるのに比べ、所定のドーピング濃度とな
るように母体材料ZnS中の格子内に取り込まれること
になる。
【0010】図3は、このようにして得られた発光層を
用いた薄膜ELディスプレイ素子10の印加電圧と発光
輝度との関係を示した特性図である。尚、還元作用なし
の状態で母体材料ZnS 膜中に発光中心物質を添加した
ものを発光層として用いた薄膜ELディスプレイ素子を
従来品として示した。図から明らかなように、本発明の
薄膜ELディスプレイ素子の製造方法を用いて形成され
た薄膜ELディスプレイ素子(本発明品)の発光輝度は
従来品に比べ1.7倍に向上した。
用いた薄膜ELディスプレイ素子10の印加電圧と発光
輝度との関係を示した特性図である。尚、還元作用なし
の状態で母体材料ZnS 膜中に発光中心物質を添加した
ものを発光層として用いた薄膜ELディスプレイ素子を
従来品として示した。図から明らかなように、本発明の
薄膜ELディスプレイ素子の製造方法を用いて形成され
た薄膜ELディスプレイ素子(本発明品)の発光輝度は
従来品に比べ1.7倍に向上した。
【0011】図4は、上述の薄膜ELディスプレイ素子
10の製造装置であるMOCVD装置の第2の実施例を
示した概略図である。尚、上述の実施例と同様の構成部
分については同じ符号を付してその説明を省略する。M
OCVD装置200は、発光中心物質17を配置する反
応室15が反応炉11内に入り込んだ構造であることの
みが上述のMOCVD装置100と異なっている。本M
OCVD装置200を使用した場合、反応室15の圧力
は反応炉11の圧力と同等となるため、発光中心物質1
7の必要な蒸気量を得るための加熱温度を常圧のときよ
り大幅に低下させることができる。このため、所定のド
ーピング濃度となるように制御性良く発光中心物質17
の供給が行われることから母体材料中にその発光中心物
質17が均一に分布された発光層を得ることができた。
このMOCVD装置200を使用して製造された薄膜E
Lディスプレイ素子は黄橙色以外の発光色を呈する発光
層を有するものであっても高輝度を再現性良く得ること
ができた。
10の製造装置であるMOCVD装置の第2の実施例を
示した概略図である。尚、上述の実施例と同様の構成部
分については同じ符号を付してその説明を省略する。M
OCVD装置200は、発光中心物質17を配置する反
応室15が反応炉11内に入り込んだ構造であることの
みが上述のMOCVD装置100と異なっている。本M
OCVD装置200を使用した場合、反応室15の圧力
は反応炉11の圧力と同等となるため、発光中心物質1
7の必要な蒸気量を得るための加熱温度を常圧のときよ
り大幅に低下させることができる。このため、所定のド
ーピング濃度となるように制御性良く発光中心物質17
の供給が行われることから母体材料中にその発光中心物
質17が均一に分布された発光層を得ることができた。
このMOCVD装置200を使用して製造された薄膜E
Lディスプレイ素子は黄橙色以外の発光色を呈する発光
層を有するものであっても高輝度を再現性良く得ること
ができた。
【0012】図5は、上述の薄膜ELディスプレイ素子
10の製造装置であるMOCVD装置の第3の実施例を
示した概略図である。尚、上述の実施例と同様の構成部
分については同じ符号を付してその説明を省略する。本
実施例のMOCVD装置300は、反応炉11内の気流
を乱すことがないように、基板19に対して垂直方向
(下方)から発光中心物質17を反応炉11内に供給で
きるようにしたものである。その他の構成は図1と同等
である。このMOCVD装置300を使用して製造され
た薄膜ELディスプレイ素子においても、黄橙色以外の
発光色を呈する発光層を有するものであっても高輝度を
再現性良く得ることができた。
10の製造装置であるMOCVD装置の第3の実施例を
示した概略図である。尚、上述の実施例と同様の構成部
分については同じ符号を付してその説明を省略する。本
実施例のMOCVD装置300は、反応炉11内の気流
を乱すことがないように、基板19に対して垂直方向
(下方)から発光中心物質17を反応炉11内に供給で
きるようにしたものである。その他の構成は図1と同等
である。このMOCVD装置300を使用して製造され
た薄膜ELディスプレイ素子においても、黄橙色以外の
発光色を呈する発光層を有するものであっても高輝度を
再現性良く得ることができた。
【0013】本発明は上記の実施例に限定されるもので
はなく、以下のような種々の変形が可能である。 (1) 発光層の母体材料として硫化亜鉛(ZnS)を用いた
が、その他、セレン化亜鉛、硫化ストロンチウムとして
も良い。 (2) 発光中心物質として塩化サマリウム(SmCl3)を用
いたが、発光色を考慮し、Tb,Sm,Tm,Ce の各フッ化
物、塩化物又は有機化合物としても良い。 (3) 還元性を有するガスとして水素(H2)を用いたが、
その他、SiH4,NH 3 ,PH3,B2H6としても良い。 (4) 上記実施例では、薄膜ELディスプレイ素子の一方
向側より光を放出させたが、電極及び絶縁層の材質を適
宜変更することにより、両方向側からの光の放出も可能
である。
はなく、以下のような種々の変形が可能である。 (1) 発光層の母体材料として硫化亜鉛(ZnS)を用いた
が、その他、セレン化亜鉛、硫化ストロンチウムとして
も良い。 (2) 発光中心物質として塩化サマリウム(SmCl3)を用
いたが、発光色を考慮し、Tb,Sm,Tm,Ce の各フッ化
物、塩化物又は有機化合物としても良い。 (3) 還元性を有するガスとして水素(H2)を用いたが、
その他、SiH4,NH 3 ,PH3,B2H6としても良い。 (4) 上記実施例では、薄膜ELディスプレイ素子の一方
向側より光を放出させたが、電極及び絶縁層の材質を適
宜変更することにより、両方向側からの光の放出も可能
である。
【図1】本発明の具体的な一実施例に係る薄膜ELディ
スプレイ素子の製造方法を達成するための製造装置であ
るMOCVD装置を示した概略図である。
スプレイ素子の製造方法を達成するための製造装置であ
るMOCVD装置を示した概略図である。
【図2】同実施例装置により形成された薄膜ELディス
プレイ素子の断面構造を示した模式図である。
プレイ素子の断面構造を示した模式図である。
【図3】本発明品と従来品との薄膜ELディスプレイ素
子における印加電圧と発光輝度との関係を示した特性図
である。
子における印加電圧と発光輝度との関係を示した特性図
である。
【図4】本発明に係る薄膜ELディスプレイ素子の製造
方法を達成するMOCVD装置の第2の実施例を示した
概略図である。
方法を達成するMOCVD装置の第2の実施例を示した
概略図である。
【図5】本発明に係る薄膜ELディスプレイ素子の製造
方法を達成するMOCVD装置の第3の実施例を示した
概略図である。
方法を達成するMOCVD装置の第3の実施例を示した
概略図である。
11…反応炉 12,13,14…ノズル 15…反応室 16…加熱ヒータ 17…発光中心物質 18…サセプタ 19…基板 100…MOCVD装置(有機金属気相成長装置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 有 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 伊藤 信衛 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−152191(JP,A) 特開 平3−196643(JP,A) 特開 平3−34290(JP,A) 特開 昭63−248092(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 33/00 - 33/28
Claims (3)
- 【請求項1】 発光層母体材料となるII族元素原料ガ
ス、VI族元素原料ガス、及び発光中心元素原料ガスをそ
れぞれ反応炉内で反応させる気相成長法を用いて発光層
を形成するELディスプレイ素子の製造方法であって、 前記発光中心元素原料ガスとなる、より高い価数のハロ
ゲン化物ガスを、 還元性を有するガスにて還元すること
により、価数を制御された、より低い価数のハロゲン化
物ガスとして、前記反応炉内に導入することを特徴とす
るELディスプレイ素子の製造方法。 - 【請求項2】 前記より高い価数のハロゲン化物ガスは
3価であり、前記より低い価数のハロゲン化物ガスは2
価であることを特徴とする請求項1に記載のELディス
プレイ素子の製造方法。 - 【請求項3】 前記還元性を有するガスを、前記より高
い価数のハロゲン化物ガスのキャリアガスとして用いる
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のELデ
ィスプレイ素子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04197590A JP3133829B2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | Elディスプレイ素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04197590A JP3133829B2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | Elディスプレイ素子の製造方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10081437A Division JP2928773B2 (ja) | 1998-03-27 | 1998-03-27 | Elディスプレイ素子の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0620775A JPH0620775A (ja) | 1994-01-28 |
JP3133829B2 true JP3133829B2 (ja) | 2001-02-13 |
Family
ID=16377021
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04197590A Expired - Fee Related JP3133829B2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | Elディスプレイ素子の製造方法 |
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---|---|
JP (1) | JP3133829B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2900814B2 (ja) * | 1994-04-26 | 1999-06-02 | 株式会社デンソー | エレクトロルミネッセンス素子の製造方法及び製造装置 |
US6004618A (en) * | 1994-04-26 | 1999-12-21 | Nippondenso., Ltd. | Method and apparatus for fabricating electroluminescent device |
-
1992
- 1992-06-30 JP JP04197590A patent/JP3133829B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0620775A (ja) | 1994-01-28 |
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