JP3133359B2 - 表面散乱型密度測定方法及びそれを用いた表面散乱型密度測定装置 - Google Patents

表面散乱型密度測定方法及びそれを用いた表面散乱型密度測定装置

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JP3133359B2 JP6605491A JP6605491A JP3133359B2 JP 3133359 B2 JP3133359 B2 JP 3133359B2 JP 6605491 A JP6605491 A JP 6605491A JP 6605491 A JP6605491 A JP 6605491A JP 3133359 B2 JP3133359 B2 JP 3133359B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、γ線パルスを被測定試
料に放射してその被測定試料中から散乱してきたγ線パ
ルスの数を計数し、その計数値から被測定試料の密度を
求める表面散乱型密度測定方法及び表面散乱型密度測定
装置に関し、特に、被測定試料の粒度を考慮した補正処
理を行うことによって実際に即した密度測定を実現する
表面散乱型密度測定方法及び表面散乱型密度測定装置に
関する。
【0002】
【従来例】従来、道路舗装用アスファルトやコンクリー
ト等の試料の密度を測定するための密度測定装置が知ら
れている。このような密度測定装置は、被測定試料へγ
線パルスを放射する放射線源と、放射線源から夫々異な
った間隔で配置された一対の検出センサ(NaIシンチ
レ−ションカウンタ)とを該被測定試料面に設置し、被
測定試料中を通過して来たγ線パルスを各検出センサで
検出して、夫々の単位時間当たりのパルス数を計数す
る。そして、夫々の検出センサの各計数値N1とN2に
ついて、次式(1)の演算を行うことにより、試料密度
ρを算出していた。
【0003】
【数1】
【0004】又、このような一対の検出センサを使用す
るのではなく、一個の検出センサのみでパルス数を計数
し、この計数値を次式(2)に適用することによって直
接に密度を求めるものもあった。
【0005】
【数2】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の密度測定装置にあっては、被測定試料の粒度
を考慮していない、即ち粒度がγ線密度測定に対して影
響しないと見なして測定を行っていたので、実際の試料
の密度とは誤差を生じていた。又は、このような誤差が
最小となるように、予め被測定試料と同様のものを作成
し、その試料毎に密度測定装置の感度調整等を行った後
に密度測定を行っていたが、極めて煩雑であった。
【0007】試料の密度測定を行う場合に試料の粒度を
考慮することの必要性を説明する。図6に示すように、
舗装用アスファルトやコンクリートのような被測定試料
は間隔Pで分布した多数の粒子群(q1,q2など)の
集まりとみなし、各粒子の間は空隙であると仮定するこ
とができる。そして、被測定試料の表面に設けた放射線
源1からγ線パルスを放射し、被測定試料中を通過して
きたγ線パルスの数を検出センサ2で計数すると、γ線
パルスが被測定試料の浅い部分(即ち、放射線源から近
い部分)の粒子群q1で一次散乱する散乱エネルギー
と、γ線パルスが被測定試料の深い部分(即ち、放射線
源から遠い部分)の粒子群q2で一次散乱する散乱エネ
ルギーとを比較した場合には、粒子によって散乱される
γ線パルスのエネルギーEγと散乱角θとの関係は、放
射線源1の放射時における既知のエネルギーをE0とす
れば、
【0008】
【数3】
【0009】
【数4】
【0010】の式(3),(4)で表すことができ、一
次散乱では散乱角θに応じて散乱エネルギーが変化す
る。したがって、図7に示すように、ある特定の粒子q
1とq2についての散乱モデルを考えた場合、放射線源
1から深さD1の粒子q1に向かって放射されるγ線パ
ルスと一次散乱によって検出センサ2へ向かって散乱さ
れる散乱γ線パルスとの成す角度(散乱角)をθ1とす
れば、この角度θ1は、放射線源1と検出センサ2及び
粒子q1の位置を頂点とする三角形の外周円C1の円周
角となり、この外周円C1上に位置する粒子による一次
散乱の散乱エネルギーは、何れの散乱エネルギーも等し
くなる。
【0011】同様に、深さD2(D2>D1)の粒子q
2に向かって放射されるγ線パルスと一次散乱によって
検出センサ2へ向かって散乱される散乱γ線パルスとの
成す角度(散乱角)をθ2とすれば、この角度θ2は、
放射線源1と検出センサ2及び粒子q2の位置を頂点と
する三角形の外周円C2の円周角となり、この外周円C
2上に位置する粒子による一次散乱の散乱エネルギー
は、何れの散乱エネルギーも等しくなる。
【0012】そして、深さがD2>D1の関係であれ
ば、散乱角はθ2>θ1の関係となると共に、深さD1
の場合の散乱γ線パルスのエネルギーEγ1と深さD2
の場合のγ線パルスのエネルギーEγ2の関係は、Eγ
1>Eγ2となる。更に、図6及び図7は二次元的モデ
ルであるが、実際の三次元的な場合においてもこの関係
は成立し、D2>D1、θ2>θ1ならばEγ1>Eγ
2の関係を満足する。
【0013】このように、試料の浅い部分と深い部分の
粒子による散乱γ線パルスのエネルギーは異なるが、よ
り実際的な密度測定を行うためには、以下の理由から
の粒度を考慮する必要がある。表面散乱型密度計測の場
合は、特に線源と試料間の空隙、検出器と試料間の空隙
は、その試料を構成する砕石などの粒度により変化し、
その傾向は、粒度大の時、空隙大となる傾向がある。
発明における深さD1とD2で散乱するγ線はその試料
中を通過する経路の長さが異なるので、この経路長に対
する上記の空隙の割合が、散乱γ線エネルギーの大きさ
毎で異なることになり、密度測定値は、散乱γ線エネル
ギー毎に、同一の粒度に対して異なる誤差を発生する事
になる。本発明はこのような従来の課題に鑑みてなされ
たものであり、実際に即した試料密度の測定を行い得る
密度測定方法及び密度測定装置を提供することを目的と
する。
【0014】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本発明は、被測定試料の表面に置かれた放射線
源からγ線パルスを放射し、被測定試料中から散乱して
きたγ線パルスの単位時間あたりの数を計数して、その
計数値から試料の密度を求める表面散乱型密度測定方法
及び表面散乱型密度測定装置を対象とする。
【0015】そして、本発明は検出センサで検出したγ
線パルスの計数値を複数のエネルギー範囲毎に求め、更
に、粒度の変数を導入した後述の近似式にこれらの計数
値を代入することによって試料の実際の粒度の変数値を
求め、更に、この変数値を密度算出のための演算式に代
入することによって真の密度を求めるようにした。
【0016】
【作用】ここで、ある2つの異なるエネルギー範囲内で
計測された散乱γ線により、前述の方法で算出された密
度を考えた場合に、その算出された密度をρH, ρL と
する。粒度の影響により、実際に計測されたものをρH
′, ρL ′とすると、
【0017】
【数5】
【0018】
【数6】
【0019】のように、EL ,EH 分だけ誤差を発生し
たとする。この時、(6)式を(5)式で割ると、
【0020】
【数7】
【0021】となるが、ρL /ρH の値は、計測系の幾
何的配置が変化しなければ、常に一定の値をとると思わ
れるので定数とする。また、一般に、EH とEL を比較
した場合には、
【0022】
【数8】
【0023】の関係があり、EL が、EH の2次以上の
関数として表せるのであれば、
【0024】
【数9】
【0025】として、(5)式は、
【0026】
【数10】
【0027】のように書ける。関数f(β)の形が不変
である限りは、β即ち、ρL ′/ρH ′を求める事が出
来れば、真の密度を求めることが出来る。従ってこの関
数f(β)として妥当と考えられる近似式を導入し、粒
度による影響を補正することにより、従来の粒度を考慮
しない場合と比較して、より現実に即した結果を得るこ
とができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の一実施例による密度測定装置
を図2に基づいて説明する。図2において、3は被測定
試料の表面に設置する表面型密度測定装置であり、筺体
4内には、被測定試料にγ線パルスを放射するための放
射線源5が設けられると共に、放射線源5から異なった
距離L1,L2の位置に、被測定試料を通ってきたγ線
パルスを検出するための一対の検出センサ6,7が設け
られている。
【0029】尚、これらの検出センサ6,7はNaIシ
ンチレーションカウンタが適用され、予め設定されるエ
ネルギー範囲(図1においてはET〜EMの範囲)でエ
ネルギーの検出レベルを順次に変化させ、夫々のエネル
ギー値におけるγ線パルスの数を計数するという走査処
理を行う、或いは全計測散乱γ線エネルギー範囲の複数
のウィンドウについて、一括計数を行うことで、パルス
ハイト図に相当する計数値のデータを得る。
【0030】更に、各検出センサ6,7で計数されたγ
線パルスの計数値のデータS1,S2は、図3に示すよ
うに、第1の演算部18及び補正演算部19を有する処
理部に入力されて、密度ρT の計測データを出力する。
尚、これらの演算部18,19は、マイクロプロセサ等
の演算処理装置で構成されている。又、図1で示したエ
ネルギー範囲WLとWHに分けるための基準のエネルギ
ー値EWは、適宜に設定される。
【0031】まず、実施例による密度測定の原理を図1
に示すパルスハイト図と共に説明する。図1は、被測定
試料の表面にγ線パルスを放射する放射線源を設置する
と共に、該放射線源から夫々異なった距離L1,L2
(但し、L1<L2)の位置に一対の検出センサを設置
して、夫々の検出センサに到達する散乱γ線パルスの単
位時間当たりの数を計数し、横軸を散乱γ線パルスのエ
ネルギー、縦軸を各エネルギー毎の計数値として示して
ある。又、グラフ(A)は放射線源から近い距離L1に
設置された検出センサによる計測結果、グラフ(B)は
放射線源から遠い距離L2に設置された検出センサによ
る計測結果を示す。更に、放射線源から発せられるγ線
パルスの弁別エネルギーレベルEM、エネルギーレベル
ETは密度測定装置の測定限界であり、この範囲内での
計測結果を示す。
【0032】このようなパルスハイト図において、適宜
のエネルギーレベルEWを基準とした場合に、EWとE
Mの間のエネルギー範囲WH内の計数値は被測定試料の
浅い部分に関する値が優勢であり、ETとEWの間のエ
ネルギー範囲WL内の計数値は被測定試料の深い部分に
関する値が優勢となる。したがって、まず、グラフ
(A)についてのエネルギー範囲WHにおける全計数値
をNH1、エネルギー範囲WLにおける全計数値をNL1、
全範囲WL÷WHにおける全計数値をN1 、グラフ
(A)を関数f(Eγ)とすれば、次の式(11),
(12),(13)で表せる。
【0033】
【数11】
【0034】
【数12】
【0035】
【数13】
【0036】同様に、グラフ(B)についてのエネルギ
ー範囲WHでの全計数値をNH2、エネルギー範囲WLに
おける全計数値をNL2、全範囲WL+WHにおける全計
数値をN2、グラフ(B)を関数g(Eγ)で示せば、
式(14),(15),(16)で表せる。
【0037】
【数14】
【0038】
【数15】
【0039】
【数16】
【0040】そして、夫々の計数値N1 ,NH1,NL1,
N2 ,NH2,NL2から各エネルギー範囲毎に密度を算出
すると、範囲WHの計測結果からの密度ρH 、範囲WL
の計測結果からの密度ρL 、範囲WH+WLの計測結果
からの密度ρHLは、
【0041】
【数17】
【0042】
【数18】
【0043】
【数19】
【0044】から求まる。尚、上記式(17)〜(1
9)中、AH ,AL ,A,BH ,BL ,Bは定数値であ
る。ここで、従来のように粒度の影響がないものと見な
して密度測定を行った場合には、ρH =ρL =ρHLが成
立することとなるが、実際の試料測定では前述したよう
に粒度を考慮する必要がある。
【0045】そこで、本実施例の原理では、次式(2
0)〜(22)の近似式で示されるように、補正前の試
料の密度と真の密度との関係については、試料の粒度に
関するパラメータを導入した近似式が成立すると仮定し
た。
【0046】
【数20】
【0047】
【数21】
【0048】
【数22】
【0049】尚、ρT は被測定試料の真の密度であり被
測定試料の質量吸収計数の逆数に比例する。又、ρH は
エネルギー範囲WHの計測結果から求まる補正前の実測
の密度、ρL はエネルギー範囲WLの計測結果から求ま
る補正前の実測の密度、ρHLはエネルギー範囲WHLの
計測結果から求まる補正前の実測の密度である。更に、
RD は被測定試料の粒度に関する未知変数、XH ,XL
,XHLは定数である。
【0050】ここで、被測定試料の各エネルギー範囲毎
(即ち、試料の深さ毎)に求まる密度ρH ,ρL ,ρHL
がこれらの式(20)〜(22)で成立すると仮定し
た場合において、上記式(20)と(21)の比をとれ
ば、
【0051】
【数23】
【0052】の近似式が成り立ち、式(23)の右辺の
第3項以降は極めて小さな値となるので無視するものと
すれば、粒度に関する未知変数RD の値を求められる。
そして、このように確定した変数値RD を上記式(2
2)に代入すると、真の密度ρT を求めることができ
る。
【0053】
【数24】
【0054】このように、本実施例の原理は、ある深さ
毎に求める実測の試料密度は、真の試料密度と粒度及び
深さの変数で規定されるものとし、近似式中の粒度に関
する未知変数と深さに関連する未知変数を特定化してお
き、実測の試料密度から真の密度を求めるものである。
即ち、実際の処理手順に従って更に説明すれば、まず、
密度測定装置を初期の時点で校正する際等に、予め密度
ρT が既知で粒度が均質な被測定試料(以下、基準試料
という)について各エネルギー範囲WH,WL,WHL
についての密度ρH ,ρL ,ρHLを測定し、次に、式
(20)〜(22)に測定結果を代入して、逆算するこ
とにより未知の定数XH ,XL ,XHLを求める。即ち、
既知の試料にあっては、変数RD は定数、密度ρT 及び
ρH ,ρL,ρHLは既知であるから、ここで未知の定数
XH ,XL ,XHLが求まる。そして、求められたこれら
の変数を上記式(20)〜(22)に代入する。
【0055】次に、実際に密度を求めようとする被測定
試料の計測を行い、この計測で実測された各エネルギー
範囲WH,WL,WHLについての密度ρH ,ρL ,ρ
HLを上記式(20)〜(22)に代入し、先に求めた定
数XH ,XL ,XHLを使って更に式(23)の演算を行
うことによって被測定試料の未知変数値RD を求める。
即ち、ここで式(23)の演算を行うことにより、実際
に密度を求めようとする被測定試料の粒度の変数値RD
が確定することとなる。
【0056】そして、この変数値RD 及び先に求めた定
数XHL及びρHLを式(24)に代入することにより、実
際に密度を求めようとする被測定試料の真の密度ρT が
もとまることとなる。更に、他の実施例を図4と共に説
明する。この実施例は、他の種類の検出センサを適用し
た場合である。
【0057】前実施例では、上記式(17)〜(19)
に示すように、検出センサを一対設けて夫々の計数値の
比から密度を求めるものであるが、検出センサを1個だ
けにして、該検出センサから求まる各エネルギー範囲毎
の実測の計数値NL ,NH ,NHLを次式(25)〜(2
7)に代入し、これらの式から求まる補正前の密度ρL
,ρH ,ρHLを上記式(20)〜(24)に適用して
も粒度を考慮した補正処理を行うことができる。
【0058】
【数25】
【0059】
【数26】
【0060】
【数27】
【0061】このように上記近似式(20)〜(24)
を導入して、これらの式中の未知変数を特定化してお
き、更に実測した密度の測定値をこれらの式に代入・演
算処理すると、従来の粒度を考慮しない場合と比較し
て、より実現に即し且つ精度の良い結果を得ることがで
きる。即ち、同図において、3は被測定試料の表面に設
置する表面型密度測定装置であり、筺体4内には、被測
定試料にγ線パルスを放射するための放射線源5が設け
られると共に、被測定試料を通ってきたγ線パルスを検
出するための検出センサ(NaIシンチレーションカウ
ンタ)8が放射線源5から適宜の間隔で設けられてい
る。
【0062】検出センサ8は、予め設定されるエネルギ
ー範囲においてエネルギーの検出レベルを順次に変化さ
せ、夫々のエネルギー値におけるγ線パルスの数を計数
するという走査処理を行う、或いは全計測散乱γ線エネ
ルギー範囲の複数のウィンドウについて、一括計数を行
うことで、図1に示すようなパルスハイト図に相当する
計数値のデータを得る。
【0063】そして、この実施例では、検出センサ8が
一個だけであるから、一種類の計数値のデータを求め
る。そして、演算部(図示せず)が、該検出センサ8か
ら求まる各エネルギー範囲毎の実測の計数値NL ,NH
,NHLを前記式(25)〜(27)に代入し、これらの
式から求まる補正前の密度ρL ,ρH ,ρHLを上記式
(20)〜(24)に適用することにより真の密度ρT
を求める演算処理を行う。
【0064】更に、演算部(図示せず)は、上記式(2
3)及び(24)における未知の変数を、前記実施例に
おいて説明したように、近似式(20)〜(22)を適
用して予め装置の校正時等において確定し、該校正後の
実測処理においては、式(23)及び(24)だけで補
正処理を行うことによって、未知の被測定試料の真の密
度を算出する。
【0065】更に他の実施例を図5と共に説明する。こ
の密度測定装置3は、筐体4内に放射線源5を設けると
共に、コリメーター機能を有する遮蔽材9に収容された
一対のGM管10,11が異なった位置に設けられてい
る。そして演算部(図示せず)がこれらの検出センサか
ら得られた計数値に基づいて演算処理することにより試
料の密度を算出する。尚、各GM管10,11のγ線パ
ルスの入射角θ1,θ2が異なるように設置されてい
る。
【0066】このGM管自体は、γ線パルスの散乱エネ
ルギー別の計数値を直接計数するものではないが、被測
定試料を通ってGM管10,11に達するγ線パルスの
散乱γ線エネルギーEγと散乱角θの関係が、前記式
(3),(4)で表すことのできる特性を有している。
したがって、異なった入射角θ1とθ2に設定されたこ
れらのGM管10,11には、夫々の散乱角に応じたエ
ネルギーEγに対応するγ線が検出されることとなり、
夫々のGM管10,11で前記第1の実施例同様に計数
値を求めることができる。
【0067】そして、GM管10,11による計数値に
ついて、演算部(図示せず)が、前記式(20)〜(2
4)の演算を行うことにより真の密度ρT を求める。
尚、上記式(23)及び(24)における未知の変数
は、前記原理説明において説明したように、演算部(図
示せず)が、近似式(20)〜(22)を適用して予め
装置の校正時等において確定しておき、該校正後の実測
作業においては、式(23)及び(24)だけで補正処
理を行うことにより未知の被測定試料の真の密度を算出
する。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、被
測定試料に対して放射線源からγ線パルスを放射し,被
測定試料中を通過してきたγ線パルスの単位時間当たり
の数を計数して、その計数値から試料の密度を求める密
度測定方法及び密度測定装置において、該検出センサで
検出したγ線パルスの計数値を複数のエネルギー範囲毎
に求め、更に、粒度の変数を導入した近似式にこれらの
計数値を代入することによって試料の実際の粒度の変数
値を求め、更に、この変数値を密度算出のための演算式
に代入することによって真の密度を求めるので、試料の
粒度のパラメータを導入して実際に即した試料密度を求
めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の密度測定の原理を説明するためのパル
スハイト図である。
【図2】本発明の一実施例の密度測定装置の構成を示す
概略構成説明図である。
【図3】図2に示す密度測定装置の演算処理部の構成を
示すブロック図である。
【図4】本発明の他の実施例の密度測定装置の構成を示
す概略構成説明図である。
【図5】本発明の更に他の実施例の密度測定装置の構成
を示す概略構成説明図である。
【図6】密度測定において粒度を考慮すべきことを説明
するための説明図である。
【図7】密度測定において粒度を考慮すべきことを説明
するための他の説明図である。
【符号の説明】
WL;散乱γ線パルスの低エネルギー範囲 WH;散乱γ線パルスの高エネルギー範囲 3;密度測定装置 4;筐体 5;放射線源 6,7;検出センサ 10,11;GM管 18;第1の演算部 19;補正処理演算部
フロントページの続き (72)発明者 大山 達夫 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株 式会社トキメック内 (56)参考文献 特開 昭63−298141(JP,A) 特開 昭58−135437(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 9/00 - 9/36 G01T 1/20 JICSTファイル(JOIS)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被測定試料の表面に置かれた放射線源から
    γ線パルスを放射し、前記被測定試料中から散乱してき
    たγ線パルスの単位時間あたりの数を計数して、その計
    数値から前記被測定試料の密度を求める表面散乱型密度
    測定方法において、 前記計数値を複数のエネルギー範囲毎に求め、粒度の変
    数を導入した近似式にこれらの計数値を代入することに
    よって前記被測定試料の粒度の変数値を求め、該変数値
    を密度算出のための演算式に代入することによって補正
    した密度を求めることを特徴とする表面散乱型密度測定
    方法。
  2. 【請求項2】被測定試料の表面に置かれた放射線源から
    γ線パルスを放射し、前記被測定試料中から散乱してき
    たγ線パルスの単位時間あたりの数を計数して、その計
    数値から前記被測定試料の密度を求める表面散乱型密度
    測定装置において、 前記γ線パルスの単位時間あたりの計数値を複数のエネ
    ルギー範囲毎に検出する検出手段と、 粒度の変数を導入した近似式に該検出手段からの前記
    数値を代入することによって前記被測定試料の粒度の変
    数値を求める第1の演算手段と、 該変数値を密度算出のための演算式に代入することによ
    って補正した密度を求める補正演算手段を有することを
    特徴とする表面散乱型密度測定装置。
JP6605491A 1991-03-29 1991-03-29 表面散乱型密度測定方法及びそれを用いた表面散乱型密度測定装置 Expired - Fee Related JP3133359B2 (ja)

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