JP3133088U - 壁 - Google Patents
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Abstract
【課題】 竹の粉粒体を有効利用することのできる壁を提供する。
【解決手段】 下地面に塗布されている壁材の表面に、壁材に混入されている竹の粉粒体が露出して、その竹の粉粒体そのものの色及び表面性状を表面に現出させる。竹の粉粒体には、天然竹を粉砕、切削又は研磨することにより発生した竹の粉粒体を用いることが可能である。
【選択図】 図1
【解決手段】 下地面に塗布されている壁材の表面に、壁材に混入されている竹の粉粒体が露出して、その竹の粉粒体そのものの色及び表面性状を表面に現出させる。竹の粉粒体には、天然竹を粉砕、切削又は研磨することにより発生した竹の粉粒体を用いることが可能である。
【選択図】 図1
Description
本考案は、竹を表面の着色などに利用することのできる壁に関する。
従来、乾燥させた竹をあく抜きした後(乾燥させた後)、細かく裁断したりパウダー状にしたりすることによって得られる数cm以下のサイズの破砕物又は粉砕物、具体的には竹の粉と数mm〜数cmの竹の棒体との混合物をグリーン、赤、黄色などに人工的に着色し、そのように着色した竹の破砕物又は粉砕物を、ケイ砂などの骨材、土や石膏や水溶性樹脂などの水硬性固化材と共に水と混合することによって壁材(壁塗り材に相当する)を得ることが公知であった(特許文献1参照)。そして、この特許文献1には、主材としての珪藻土及び粉体5.0kg、水硬性固化材としてのCMC(カルボキシメチルセルロース)を0.2kg、色粉としての黄色顔料を0.1kg、骨材としてのケイ砂を10.0kg、竹材を0.1kg、水8.0kgを適宜混合することによって上記壁材を具体的に調製することが記載されている。また、そのように調製した上記壁材を下地調整した壁面に厚さ8mmにこて塗りすると、落ちついた自然な感じが出たことなどが記載されている。さらに、この特許文献1には、当該壁材に含まれる竹の破砕物又は粉砕物が人工的に着色されているので、壁面に塗ることによりその破砕物又は粉砕物の色が壁の表面に現れて美観に優れた壁を形成することができる、旨の記載もなされている。
以上より、特許文献1によって提案されている壁材は、主材として珪藻土などの水硬性固化材が選択されているのに対し、竹の破砕物又は粉砕物は、壁をカラー化してその美観を高めるための補助的材料として用いられていると云える。言い換えると、特許文献1に記載されている技術は、所謂「土壁」を形成するための壁材を提供することを基本とし、土壁を形成するための珪藻土などの水硬性固化材でなる主材だけでは表現することのできない壁のカラー化を、添加物としての竹の破砕物又は粉砕物を人工的に着色することによって達成しようとしているものであると云える。
一方、竹を材料として用いる産業分野の1つに、竹の編み針を製造する分野がある。この分野で行われている竹の編み針の製造工程の概略を図1に示してあり、同図のように、この製造工程では、竹藪から切り出した竹を切り揃えて節を取り除き、乾燥後に竹を割って割り竹を得るという前処理工程1と、前処理工程1で得られた割り竹を丸棒に成形するための抜き工程2と、抜き工程後の乾燥、切揃え、選別などの各処理を行う中間工程3と、竹の丸棒をサンドペーパを用いる数段階のサイジング処理を行って徐々に細くするサイジング工程4と、サイジング工程4を経た竹の丸棒を切り揃えて長さの寸法出しを行って選別する寸法出し工程5と、寸法出し工程を経た竹の丸棒の端部に針先を形作る数段階の先付け工程6と、その後の多くの工程を含む諸工程7が行われる。
図1に示した各工程の中で、竹の丸棒の太さを徐々に細くするサイジング工程4と、針先を形作るための先付け工程6とでは、図2又は図3に説明的に示した研磨処理が竹の丸棒に対して施される。
すなわち、図2(A)(B)は上記サイジング工程4(図1参照)を示している。同図において、11は定位置走行するサンドペーパ、12は送りタイヤである。サイジング工程では、サンドペーパ11を走行させながらそのサンドペーパ11と送りタイヤ12との間に竹の丸棒100を挟み込む。そして、送りタイヤ12の作用で丸棒100を同図(B)の矢印F1方向に送出しながらサンドペーパ11で丸棒100の表面をその丸棒100の繊維長方向に対して直交する方向に研磨し、そうすることによって丸棒100を段階的に削って所定の太さになるまで徐々に細くしていく。このサイジング工程では、丸棒100の表面がサンドペーパ11により削られて200メッシュ以下の大きさの微細な竹の粉粒体が発生する。
図3(A)(B)は先付け工程6(図1参照)を示している。同図において、21は定位置走行するサンドペーパである。先付け工程6では、サンドペーパ21を走行させ、かつ、竹の丸棒100を矢印F2方向に移動させながら、サンドペーパ21に丸棒100の端部を押し付けてその端部を丸棒100の繊維長方向に研磨し、そうすることによって丸棒100の端部を尖らせる。この先付け工程6では、丸棒100の端部表面がサンドペーパ21により削られてパン粉程度の大きさの竹の粉粒体が発生する。
そして、従来は、図2や図3を参照して説明したサイジング工程及び先付け工程で発生する竹の粉粒体を産業廃棄物として処理することを余儀なくされていた。
特開2003−129634号公報
しかしながら、図1〜図3を参照して説明した竹の編み針の製造工程で発生した竹の粉粒体を産業廃棄物として処理することにはコストがかかるという問題があった。
そこで、本願考案者は、竹の編み針の製造工程で発生する竹の粉粒体を、竹の持つ特質を生かすことのできる用途に有効利用するという観点から鋭意研究を重ね、本考案を完成させるに至った。
すなわち、本考案は、上記した竹の編み針の製造工程で天然竹を研磨することにより発生した竹の粉粒体を有効利用することのできる壁を提供することを目的とする。
また、本考案は、竹の粉粒体を大量に消費することのできる壁を提供することによって、産業廃棄物として処理しなければならない竹の粉粒体の量を削減したり無くしたりすることを目的とする。
本考案に係る壁は、下地面に塗布されている壁材の表面に、前記壁材に混入されている、天然竹を粉砕、切削又は研磨することにより発生した竹の粉粒体が露出され、その竹の粉粒体そのものの色及び表面性状を表面に現出させてあるというものである。
本考案に係る壁において、下地面に塗布される上記壁材は、水と混ぜることによってペースト状の壁塗り材に調製されるものであり、天然竹を粉砕、切削又は研磨することにより発生した竹の粉粒体を主材として含むものを使用することが可能である。ここでいうペースト状とは粘土状を含む意味である。
そして、上記壁が、天然竹を粉砕、切削又は研磨することにより発生した竹の粉粒体を主材とする壁材を下地面に塗布したものとして構成されていると、壁材の主材として竹の粉粒体が有効利用される。しかも、冒頭で説明した特許文献1に見られるように竹の破砕物又は粉砕物を土壁の補助的材料として用いるようなものではないので、竹の粉粒体の必要使用量が増大し、たとえば、竹の編み針の製造工程で発生するところの、産業廃棄物として処理しなければならない竹の粉粒体の量を大幅に削減したり無くしたりすることが可能になる。加えて、壁材の表面に露出している天然竹の粉粒体が、竹の特質、たとえばアンモニアやホルムアルデヒドなどの生活有害物質の吸着除去作用や殺菌作用、脱臭作用などの人間が生活する上で有益になる特性を十分に発揮するという利点がある。
本考案の壁に用いられている壁材は、竹の粉粒体と共に難燃材、繊維質素材、糊、防黴剤から選ばれる1種又は2種以上の機能性添加剤を含んでいてもよい。竹は特に乾燥していると燃えやすい性質を発揮するので、難燃材を混ぜることによって壁の難燃性が高まる。また、繊維質素材を混ぜると、壁のひび割れが起こりにくくなる。さらに、糊を混ぜるとその糊が竹の粉粒体の粘着力を高めることに役立つので、ペースト状の壁塗り材を壁に塗る作業が容易になるほか、ひび割れも起こりにくくなる。さらに、竹の粉粒体はデンプンなどの栄養分を豊富に含むために黴の発生が懸念されるけれども、この点は、防黴材を混ぜることによって黴の発生を十分に抑えることが可能になる。
本考案の壁において、その壁材に含まれる竹の粉粒体には、天然竹を材料とする編み針の製造工程で発生する粉粒体を好適に用いることができる。天然竹を材料とする編み針の製造工程については図1〜図3を参照して既述したところである。そして、この製造工程では、特にサイジング工程や先付け加工で多量の竹の粉粒体が発生するので、その粉粒体を本考案に係る壁材の主材として用いることにより、産業廃棄物としての処理が要求される粉粒体の量を大幅に削減したり皆無にしたりすることが可能になる。
ところで、冒頭で説明したように、竹の編み針の製造工程中のサイジング工程では、竹の丸棒をその繊維長方向に対して直交する方向に研磨するので、200メッシュ以下の大きさの微細な竹の粉粒体が発生するのに対し、先付け工程では、竹の丸棒の端部を繊維長方向に研磨するので、パン粉程度の大きさの竹の粉粒体が発生する。このうち、サイジング工程で発生する200メッシュ以下の大きさの竹の粉粒体だけを壁材とし、それを水と混ぜることによって調製したペースト状の壁塗り材を塗り上げることによって形成される壁は、竹の粉粒体そのものの色が壁の表面に現出し、壁の表面性状がいわゆる白壁に見られるような高度の平滑性を有するようになる。また、サイジング工程で発生する200メッシュ以下の大きさの竹の粉粒体に、先付け工程で発生するパン粉程度の大きさの竹の粉粒体を混ぜ合わせて壁材とし、それを水と混ぜることによって調製したペースト状の壁塗り材を塗り上げることによって形成される壁は、先付け工程で発生する竹の粉粒体の配合割合に見合ってその表面性状にざらつき感が具備される。具体的には、先付け工程で発生する竹の粉粒体の配合割合が多くなるほど壁の表面性状のざらつき感が顕著になる。
本考案に係る壁にあっては、上記した壁材を、こて塗り工程、吹付け工程又はローラ塗り工程を経て壁面に保持させることができる。
以上のように、本考案に係る壁によれば、下地面に塗布されている竹の粉粒体を含む壁材の表面に、竹の粉粒体そのものの色及び表面性状が現出しているために、従来になかった色や表面性状を持つ壁を形成することが可能になる。併せて、壁に、竹の特質であるアンモニアやアルデヒドなどの生活有害物質の吸着除去作用や殺菌作用、脱臭作用などの人間が生活する上で有益になる特性を具備させることもできるようになる。
特に、竹の編み針の製造工程で発生する竹の粉粒体を用いることにより、産業廃棄物として処理しなければならない竹の粉粒体の量を削減したり無くしたりすることが可能になるという卓越した効果が得られるだけでなく、従来は産業廃棄物として処理されていた竹の粉粒体を有効利用する途が開かれるという効果が奏される。
この実施形態に係る壁は、天然竹を材料とする編み針の製造工程で発生する竹の粉粒体を混入した壁材を下地面に塗布してある。すなわち、上記壁材は、水に混ぜることによってペースト状の壁塗り材に調製された後、下地面に塗布されているのである。また、多くの場合には、壁材に、竹の粉粒体と共に難燃材、繊維質素材、糊、防黴剤から選ばれる1種又は2種以上の機能性添加剤を含ませ、その主材と機能性添加剤との混合物を水に混ぜることによってペースト状の壁塗り材を調製して、それを下地面に塗布してある。
天然竹には、真竹、孟宗竹、破竹などの、植物分類学上の竹類に属するものであれば使用できる。
天然竹を材料とする編み針の製造工程は図1を参照して既述した通りであり、その工程中のサイジング工程4や先付け工程6では、図2又は図3を参照して説明した研磨処理が行われるため、その研磨処理によって発生した大量の竹の粉粒体を混入した壁材を用い、それを水と混ぜることによってペースト状の壁塗り材を調製する。こうして調製される壁塗り材の粘度は、水量を加減することにより、従来より多用されている周知の土壁を塗る場合の壁塗り材と同程度の粘度を有するように調節することが可能である。したがって、ペースト状の壁塗り材とは、こて塗りに適する粘土状の壁塗り材を含んでいることは勿論、スプレーガンを用いてスプレー吹付けを行うのに適する粘性の低い壁塗り材や、ローラ塗りに適する粘性の壁塗り材をも含んでいる。
壁材に混ぜ合わされる水の量は、こて塗りが対象になるときには竹の粉粒体1部に対し水を2〜5部、スプレー吹付けが対象になるときには竹の粉粒体1部に対し水を5〜10部にすることが好ましく、そのような配合量を選定することによって円滑な壁塗り作業を行うことができる。
既述したように、竹の編み針の製造工程中のサイジング工程では、200メッシュ以下の大きさの微細な竹の粉粒体が発生し、先付け工程では、パン粉程度の大きさの竹の粉粒体が発生する。このうち、サイジング工程で発生する200メッシュ以下の大きさの竹粉体だけを壁材とし、それを水と混ぜることによって調製したペースト状の壁塗り材を塗り上げることによって形成される壁は、竹の粉粒体そのものの色が壁の表面に現出し、壁の表面性状がいわゆる白壁に見られるような高度の平滑性を有するようになる。
また、サイジング工程で発生する200メッシュ以下の大きさの竹粉体に、先付け工程で発生するパン粉程度の大きさの竹の粉粒体を混ぜ合わせて壁材とし、それを水と混ぜることによって調製したペースト状の壁塗り材を塗り上げることによって形成される壁は、先付け工程で発生する竹の粉粒体の配合割合に見合ってその表面性状にざらつき感が具備される。したがって、先付け工程で発生する竹の粉粒体の配合割合を増減調節することにより、壁の表面性状のざらつき感を調節することが可能である。
竹の粉粒体と共に、難燃材、繊維質素材、糊、防黴剤を含む機能性添加剤を水に混ぜて壁材を調製する場合、竹の粉粒体の配合量は、竹の粉粒体と機能性添加材とを合わせた量の80%以上であることが望ましく、竹の粉粒体の量を80%以上にしておくことによって、竹の粉粒体の使用量が増大して産業廃棄物としての竹廃材の量の大幅な削減効果を期待できるようになる。
機能性添加材のうち、難燃材は、主材として竹の粉粒体の易燃性を制限することに役立ち、壁塗りによって形成した壁の難燃化を高めることに役立つ。難燃材には、硼砂や硼酸などを用い得る。
繊維質素材は、塗り上げた壁のひび割れを抑制する作用を発揮する。繊維質素材には、木材パルプ、竹や木綿、麻のような天然植物繊維、羊毛のような天然動物繊維を好適に用い得るほか、ナイロン(登録商標)やポリエステルといった合成繊維、レーヨンなどの再生繊維、ガラス繊維をはじめとする無機質繊維などを用いることも可能である。ひび割れ防止には、主材としての竹の粉粒体100部に対し、繊維質素材を1部以上を配合することが必要であり、特に2〜15部を配合することが望ましい。繊維質素材が1部より少ないと十分なひび割れ防止効果が得られず、15部を越えると繊維質素材が多くなりすぎて竹の粉粒体を主材として用いる意味合いが希薄になる。
糊は、主材である竹の粉粒体の粘着力を高めることに役立つ。糊にはデンプンやこんにゃく、グアーなどから得られる多糖類、ラテックスなどの天然糊、ポリ酢酸ビニルエマルジョンやポリビニルアルコールなどの合成糊が含まれことは勿論、その他にも、カルボキシメチルセルロースのような汎用的な増粘剤を糊として用いることも可能である。糊は、竹の粉粒体100部に対し1部以上配合しておけばよく、2〜10部の配合が最も好ましい。糊が1部より少ないと粘着力増大作用が発揮されにくく、10部を越えると、糊量が多すぎる。
防黴剤は、デンプンなどの栄養分を豊富に含んでいる竹の粉粒体に黴が繁殖することを防ぐことに役立つ。防黴剤には、パラオキシ安息香酸メチル、同エチル並びに同ブチルのようなパラペンと云われている食品あるいは化粧品用の保存剤を好適に用い得る。防黴剤は、竹の粉粒体100部に対し0.2部以上を配合しておけばその効果が認められ、特に1〜15部を配合しておけば、黴の発生がほぼ完全に抑えられることが判っている。
実施例1
天然竹を材料とする編み針の製造工程で行われる研削加工によって発生した気乾後の竹の粉粒体(含水率7%)を主材とし、その主材100部に対して水280部を加えて混ぜ合わせることによって壁材を調製した。この壁材を合板ボードの下地面に直塗りすることによって形成した壁は、その表面に竹の粉粒体が露出してその竹の粉粒体そのものの色が壁色として認識された。また、この考案品1を使った壁を1週間自然乾燥したところ、細かなひび割れを全体に生じていることが知見された。
天然竹を材料とする編み針の製造工程で行われる研削加工によって発生した気乾後の竹の粉粒体(含水率7%)を主材とし、その主材100部に対して水280部を加えて混ぜ合わせることによって壁材を調製した。この壁材を合板ボードの下地面に直塗りすることによって形成した壁は、その表面に竹の粉粒体が露出してその竹の粉粒体そのものの色が壁色として認識された。また、この考案品1を使った壁を1週間自然乾燥したところ、細かなひび割れを全体に生じていることが知見された。
実施例2
実施例1で用いたものと同じ粉粒体100部に対し、糊としてグアーガムの粉を4部、無機質としてアロフェン10部、水300部を添加して壁材を調製した後、こてを用いて構造用合板の下地面に直塗りした壁を作った。この壁を1週間自然乾燥したところ、細かなひび割れを部分的に生じていることが知見された。
実施例1で用いたものと同じ粉粒体100部に対し、糊としてグアーガムの粉を4部、無機質としてアロフェン10部、水300部を添加して壁材を調製した後、こてを用いて構造用合板の下地面に直塗りした壁を作った。この壁を1週間自然乾燥したところ、細かなひび割れを部分的に生じていることが知見された。
実施例3
実施例1で用いたものと同じ粉粒体100部に対し、糊としてグアーガムの粉を4部、無機質としてアロフェン10部、繊維質素材として針葉樹クラフトパルプを6部、水320部を添加して壁材を調製した後、こてを用いて構造用合板の下地面に直塗りした壁を作った。この壁では、十分な乾燥後でもひび割れが生じている箇所は見いだせなかった。
実施例1で用いたものと同じ粉粒体100部に対し、糊としてグアーガムの粉を4部、無機質としてアロフェン10部、繊維質素材として針葉樹クラフトパルプを6部、水320部を添加して壁材を調製した後、こてを用いて構造用合板の下地面に直塗りした壁を作った。この壁では、十分な乾燥後でもひび割れが生じている箇所は見いだせなかった。
実施例4
実施例3で使った壁材をビニル袋に入れ、28℃で相対湿度85%の室内に放置したところ、1週間で黴が発生した。
実施例3で使った壁材をビニル袋に入れ、28℃で相対湿度85%の室内に放置したところ、1週間で黴が発生した。
実施例5
実施例3で使った壁材にエチルアルコール6部を添加したが、防黴の効果は認められなかった。
実施例3で使った壁材にエチルアルコール6部を添加したが、防黴の効果は認められなかった。
実施例6
実施例3で使った壁材に、1.8部のパラオキシ安息香酸エチルを6部のアチルアルコールで溶解して添加したところ、28℃で相対湿度85%の室内での放置期間が6か月を過ぎても黴の発生が認められなかった。
実施例3で使った壁材に、1.8部のパラオキシ安息香酸エチルを6部のアチルアルコールで溶解して添加したところ、28℃で相対湿度85%の室内での放置期間が6か月を過ぎても黴の発生が認められなかった。
実施例7
実施例6で使った壁材に含まれる針葉樹クラフトパルプに代えて、市販のロールティッシュを同比率で添加した壁材を調製した後、こてを用いて構造用合板の下地面に直塗りした壁を作った。この壁は、十分に乾燥した後でもひび割れは生じていなかった。
実施例6で使った壁材に含まれる針葉樹クラフトパルプに代えて、市販のロールティッシュを同比率で添加した壁材を調製した後、こてを用いて構造用合板の下地面に直塗りした壁を作った。この壁は、十分に乾燥した後でもひび割れは生じていなかった。
実施例8
浴室壁用の下地壁材を塗った石膏ボードに、実施例6で使った壁材をこて塗りして十分に乾燥させた。この壁にひび割れは生じなかった。
浴室壁用の下地壁材を塗った石膏ボードに、実施例6で使った壁材をこて塗りして十分に乾燥させた。この壁にひび割れは生じなかった。
以上説明した実施形態又は実施例1〜8では、竹の編み針の製造工程で発生する竹の粉粒体を主材とする壁材を用いているけれども、本考案に係る壁に用いられる壁材の主材としての竹の粉粒体は、これに限定されず、一般的に竹を粉砕、切削又は研磨することによって得られる粉粒体を主材として用いことができることは勿論である。
また、竹工芸品、たとえば、茶道具の柄杓などを製作する工程で発生する竹の粉粒体を主材として用いても良いことは勿論である。
また、竹工芸品、たとえば、茶道具の柄杓などを製作する工程で発生する竹の粉粒体を主材として用いても良いことは勿論である。
Claims (1)
- 下地面に塗布されている壁材の表面に、前記壁材に混入されている、天然竹を粉砕、切削又は研磨することにより発生した竹の粉粒体が露出され、その竹の粉粒体そのものの色及び表面性状を表面に現出させてあることを特徴とする壁。
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JP2007002807U JP3133088U (ja) | 2007-04-19 | 2007-04-19 | 壁 |
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