JP3132955U - 編機における給糸装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のシザースを有する単位給糸装置において、糸から発生する分離繊維或いは塵埃などの前記装置内への堆積を取り除くため、給糸装置の内部のメンテナンスを容易に行うことが出来るように、給糸装置を編機に取り付けたままその内面を所定角度開放すること、或いは、編機から給糸装置を容易に取り外すことを可能とする。
【解決手段】シザース選択手段とシザース開閉手段操作手段とをトップパートに、シザースアッセンブリと,シザース揺動手段と,シザース開閉手段とをボトムパートに、それぞれ設けると共に、トップパートとボトムパートとの間にわたって、ボトムパート開放固定手段をボトムパートの開放角度を変更し、得るようにして設けた。
【選択図】図1

Description

本考案は、丸編機における給糸装置に関する。
丸編機においては一般に、針を支持するシリンダーの外周の複数位置に単位給糸装置を配し、各単位給糸装置ごとに複数のシザースを保持し、適宜編成する編地の柄等に応じて、上記単位給糸装置のシザースを切替えて所定の糸を給糸している。
選択されたシザースは揺動し保持する糸を編成位置に出し、保持を開いて給糸し編成を開始すると共に、編成が終了した糸は、編成位置に出ているシザースを退去させて糸を待機位置に退去させているが、上記の編糸の切替時に新旧糸の開放保持動作がタイミング的に斉一に行われないと、給糸不納糸切れ等のトラブルの原因となってしまう。
また上記の、切替えるべき複数の糸を保持している単位給糸装置は編機シリンダの外周面或いはその上位に接近して設けられており、その内部は、給糸すべき複数の糸それぞれを案内するカム,レバー,プレート等が積層状態にセットされており、かつ、糸を取り扱う関係上極めて塵埃の発生を多く見る処でもあり、その塵埃を除くために、強力なエアを吹き付けるなどの保善作業が行われているが、給糸装置内部を直接に清浄化することは出来なかった(特許文献1参照)。
特開2004−131908号公報
本考案は上記の点に鑑みて、単位給糸装置が複数のシザースを有し、その内の選択されたシザースが揺動して新たに給糸を開始し、給糸を行っていたシザースが待機姿勢に戻るようにした単位給糸装置において、扱う糸の走行により糸から発生する分離繊維或いは塵埃などの前記装置内への堆積を取り除くための、給糸装置の内部のメンテナンスを容易に行うことが出来るように、給糸装置を編機に取り付けたままその内面を所定角度開放すること、或いは、編機から給糸装置を容易に取り外すことを可能としている。
請求項1記載の編機における給糸装置は、シザース選択手段100とシザース開閉手段操作手段400とをトップパート4に、シザースを有するシザースアッセンブリ200と,シザース揺動手段300と,シザース開閉手段500とをボトムパート5に、トップパート4とボトムパート5との間にわたって、ボトムパート開放固定手段600をそれぞれ設け、トップパート4下部にボトムパート5を取り外し自在に枢着支持すると共に、トップパート4とボトムパート5とを固定するロック部材61を設けてなり、ボトムパート開放手段600は、ガイド溝73を有しガイド溝73の1側縁には複数の凹陥溝部75,76を設け、ガイド溝73の他側縁にはピン逃し切欠73aを設けたステー72を、前記ピン逃し切欠73a側に向け揺動するよう付勢してトップパート4からボトムパート5に垂下し、ボトムパート5のサイドプレート2bに設けたピン74を前記ガイド溝73に摺動嵌合させてなる。
請求項2記載の編機における給糸装置は、請求項1記載の給糸装置におけるシザース選択手段とシザース揺動手段との接続を、シザース選択手段100のスライドプレート50に設けた袋状の凹陥部50bに、シザース揺動手段300のカップリングアーム34の先端部を挿入することにより行っている。
本考案は、シザース選択手段とシザース開閉手段操作手段とをトップパートに、シザースを有するシザースアッセンブリと,シザース揺動手段と,シザース開閉手段とをボトムパートに、トップパートとボトムパートとの間にわたって、ボトムパート開放固定手段をそれぞれ設け、トップパート下部にボトムパートを取り外し自在に枢着支持すると共に、トップパートとボトムパートとを固定するロック部材を設けてなり、ボトムパート開放手段は、ガイド溝を有しガイド溝の1側縁には複数の凹陥溝部を設け、ガイド溝の他側縁にはピン逃し切欠を設けたステーを、前記ピン逃し切欠側に向け揺動するよう付勢してトップパートからボトムパートに垂下し、ボトムパートのサイドプレートに設けたピンを前記ガイド溝に摺動嵌合したため、ボトムパートを上挙し、その内部を開放する際に、ステー72に設けたガイド溝73の複数の凹陥溝部75を適宜選択してボトムパート5に設けたピン74と係合させることで開放角度を適宜選択しメンテナンスを行うことが出来る。
また、前記ピン74とガイド溝73との係合を、ピン74をピン逃し切欠73aからガイド溝73から外す事によりピン74とステー72との係合を解くことが出来るので、ボトムパート5を揺動支持しているピン65を取り去るだけで、ボトムパート5をトップパート4から取り外すことも可能である。
本考案の実施の形態を図面と共に次に説明する。
図1は本考案給糸装置1の側面図である。図1に示す給糸装置1は、その1側のトップサイドプレート2a及びボトムサイドプレート2bを取り外した状態を示している。給糸装置1の下位に示すシリンダ針3は、シリンダ針列の1本を示し、針列は図面紙面と直交する方向に環状に延びている。ダイヤル針は省略している。
本考案給糸装置1は、トップパート4とボトムパート5とよりなり、トップパート4には給糸すべき糸を切断保持し案内するシザース35を選択するシザース選択手段100と、シザース開閉手段操作手段400と、給糸装置1内部のメンテナンスを容易とするために給糸装置1のボトムパート5を開く開放手段600とを有し、ボトムパート5には選択された糸を保持し、該糸を針3に案内するシザース35を有するシザースアッセンブリ200と、シザース揺動手段300と、シザース開閉手段500とを有し、トップパート4とボトムパート5とに渡って、トップパート4に対しボトムパート5を固定し或いは固定を開放し取り外しを可能とするボトムパート開放固定手段600を有している。トップパート4は機台前面側に設けられるフロントブラケット6と、それと対をなして設けられるリヤブラケット7の両側にトップサイドプレート2aを設け、その内部に前記したシザース選択手段100及びシザース開閉手段操作手段400を配し、対のトップサイドプレート2aのいずれか一方の下縁からボトムパート開放固定手段600を垂下している。ボトムパート5は2枚のボトムサイドプレート2b間を適宜位置に設けたシャフト9,9・・・により所定の間隔を持ち、その間に糸保持案内手段のシザースアッセンブリ200,シザース揺動手段300,シザース開閉手段500を配し、トップパート4のトップサイドプレート2aからボトムパート開放固定手段600を垂下している。そして、ボトムパート5はトップパート4のフロントブラケット6にシャフト10により取り外し可能にかつ揺動可能に枢着支持されている。
本考案給糸装置1の図示した例においては、給糸する糸の種類(本数)を6種類(6本)としている。従って、シザース選択手段100,糸切断保持案内手段のシザースアッセンブリ200,シザース揺動手段300等の各手段を構成する単位体は6組ずつ設けられているが、シザース開放手段操作手段400,シザース開閉手段500は各単位共通としているので1組とする。そして、給糸装置1はシリンダ針列の上位に環状に複数台設けられている。
トップパート4について説明する。
トップパート4は、フロントブラケット6及びリヤブラケット7とによって丸編機フレーム11に取り付けられている。トップパート4の上位には、シリンダ針3を支持するシリンダ(図示せず)と同期回転するようにアクチエーター12が設けられている。
アクチエーター12は、選択すべき編糸の種類数に応じた数の揺動爪13を有し、所定の糸に対応する揺動爪13を揺動させることにより、該爪13を、アクチエーター12の下位に設けられアクチエーター12と共に糸選択手段を構成するセレクター14のセレクタープレート14aのセレクターバット14bに当接し、セレクタープレート14aを押し下げるようにしている。
セレクター14は所定枚数(本実施例では6枚)のセレクタープレート14aをセレクターガイド14cにより等間隔に並列し、かつ、上下に摺動自在に支持している。セレクター14の詳細を説明すると、各セレクタープレート14aの上縁にはそれぞれ位置を変えたセレクターバット14bが設けられセレクターバット14bのそれぞれが、セレクター14の上位に設けられたアクチエーター12の揺動爪13と対応している。そして、揺動爪13が揺動した状態のもとで編機の回転により揺動爪13がセレクターバット14と当接すると当該セレクタープレート14aは選択されてセレクターガイド14c内を押し下げられることになる。セレクタープレート14aの下縁両端には突部14dが設けられている。
前記突部14dは、フロントブラケット6,リヤブラケット7間を覆っているトップカバー8に設けた、セレクタープレート14aの間隔に等しい間隔で明けられたスリット8aから下方に突出することが出来るよう支持されている。
セレクター14の下位の、各セレクタープレート14aに接する位置に、フィンガープレート15がセレクタープレート14aと同様にセパレーター52により等間隔に並列状態にかつそれぞれが個別に独自に摺動出来るように設けられている。フィンガープレート15は、上部両端に突出させてフィンガープレートバット15a,15bを有し、同フィンガープレートバット15a,15bは前記トップカバー8のスリット8aからトップカバー8外に突出可能としている。そしてフィンガープレート15は、それぞれ左右一対の横手方向に延びる長孔15cを穿設し、かつ下縁の一側端縁には案内板状体15dを下方に突出し、他側縁には位置決め用の凹欠部15eを上下に2個所設けている。フィンガープレート15は、その側面に密接してスライドプレート50を設け両者をピン51で枢着する。スライドプレート50の一側下端縁に設けた突出部50aには、逆U字形の凹陥部50bを、また、他側下端縁には端縁下部を支点とする爪部材50cを枢着する。前記爪部材50cは前記したフィンガープレート15の上下の位置決め用凹欠部15eのいずれかに嵌合しフィンガープレート15とスライドプレート50の位置を固定する。爪部材50cとフィンガープレート15との間にはスプリング50dを掛け渡している。
上記の如く、重ね合わせピン51で枢着した1組のスライドプレート50とフィンガープレート15とを複数組(本実施例では6組)セパレーター52で区画してプロック状のシザース選択手段100としているが、シザース選択手段100はシザース揺動手段300と次の如く接続される。
シザース選択手段100において、重なり合うスライドプレート50とフィンガープレート15とはスライドプレート50の突出部50aとフィンガープレート15の案内板状体15dとが接し合うことになり、更に前記の重なりに加え、セパレーター52がスライドプレート50に重なることにより、スライドプレート50は、フィンガープレート15とセパレーター52とによって挟まれ、スライドプレート50の突出部50aのU字形の凹陥部50bは、その両側を、フィンガーフーレート15の案内板状体15dで塞がれた袋状を呈することになり、この凹陥部50bに、前述のシザース揺動手段300のカップリングアーム34の先端部を挿入することにより、シザース選択手段100はシザース揺動手段に接続されシザース選択手段100のスライドプレート50,フィンガープレート15の横行動の動きを、シザース揺動手段300に伝えることが出来る。
前記フィンガープレート15の下部の長孔15c内と、スライドプレート50の長孔50cとのそれぞれにピン15gを通し案内部材としている。
フィンガープレートバット15a,15bがトップカバー8のスリット8aから突出した際に、フィンガープレートバット15aと当接する位置にリセットカム17を、フィンガープレートバット15bと当接する位置にダウンカム18をそれぞれアクチエーター12と同様手段で設けている。
更に、トップパート4には後述するボトムパート5に設けられているシザース開閉手段500操作用の、コントロールレバー21とそれを作動するソレノイド22とよりなるシザース開閉手段操作手段400が設けられている。
ボトムパート5は、それぞれが糸を保持しており、その内の選択されたものが揺動し編成針に編糸を給糸する複数のシザースアッセンブリ200と、前記各シザースアッセンブリ200を個別に揺動する複数のシザース揺動手段300と、シザース開閉手段500とを有し、トップパート4とボトムパート5とにわたってメンテナンスの為にボトムパート5内部を開いた状態で固定し或いはボトムパート5をトップパート4から取り外すことが出来るようにすることを可能にしたボトムパート開放固定手段600とを有している。
シザースアッセンブリ200について説明する。シザースアッセンブリ200は、先端部位に凹陥部を形成し、該部を糸道37とした角柱状の固定刃35aの、前記糸道37を先端部で被うように可動刃35bを固定刃35aの一側に重ねてシザース35とし、固定刃35aの他側面には糸押さえプレート38と該プレート38に固定刃35aに押し当てる板ばね39をそれぞれ重ね、固定刃35aに摺動自在に支持されたスライダ40に、前記可動刃35b,糸押さえプレート38,板ばね39が固定されている。
スライダ40は、2枚の同形の側板41,41の間にスペーサー40a,40bを介して作られた空間内に前記固定刃35aを中心にしてその一側に可動刃35bを、他側に糸押えプレート38,板ばね39を重ねた状態に挿入している。そして、可動刃35b,糸押えプレート38,板ばね39の側縁に突出した突部36,38a,39aをスライダ40の側板41,41のいずれか一方又は双方に設けた窓部41aに係合突出させることによって可動刃35b,糸押えプレート38,板ばね39とスライダ40を一体化し、固定刃35aと糸押えプレート38との間に位置させた固定刃35aに対し、スライダ40の位置を上下動することにより固定刃35aに対し可動刃36及び糸押えプレート38,板ばね39の位置を上下させ得るように支持している。スライダ40には、後述するシザース開閉手段500のコントロールアーム55a,55bに設けたバー55c,55dが係合する上向きの凹部41bと下向きの凹部41cとが設けられている。
シザースアッセンブリ200は角柱状の固定刃35aの上部がシザースプレート32に固定されている。固定手段は次の如くである。図3Bに示す如くシザースプレート32の一面に浅い溝32aを切削し、固定刃35aの端部を該溝32aに嵌合し両者を一体化する。前記溝32aの上下両端付近の両側に方形の小穴32b,32c,32d,32eを設け、小穴32b,32c間及び32d,32e間にほぼM字状に屈曲した弾性板状態よりなるシザースクリップ32fを図3BのB−B断面図に示す如く架け渡すことにより、シザースクリップ32fの中央部32gとシザースクリップ32fの両端の足状部のフランジ32hとによってシザースクリップ32fの弾性加圧の元で固定刃35aをシザースプレート32に固定している。
シザースアッセンブリ200が待機位置にあるときは、固定刃35aに対し可動刃35b及び糸押えプレート38は進出し、糸端を切断すると共に糸端を固定刃35a頭部と糸押えプレート38とによりニップし保持している。
シザースアッセンブリ200を支持するシザースプレート32は後述するシザース揺動手段300のカップリングアーム34に枢支にされている。
シザース揺動手段300につき説明する。ボトムパート5のサイドプレート2a,2a間に亘って設けた軸31に、シザース揺動手段300として複数(本実施例では6枚)のシザースプレート32がスプリング33により図1において反時計針方向に旋回するよう付勢されて揺動自在に支持される。シザースプレート32に前述の如くシザースアッセンブリ200が設けられている。シザースプレート32には軸34aで揺動自在に支持されたカップリングアーム34を枢着している。カップリングアーム34の上部先端部分は円板状をなしており、トップパート4のシザース選択手段100のスライドプレート50に形成された袋状の凹陥部50bに挿入嵌合されている。そのためスライドプレート50の左右動に従ってカップリングアーム34が揺動し、それと連結されているシザースプレート32も往復揺動をすることになり、シザースプレート32に支持されたシザースアッセンブリ200も待機位置と給糸位置との間を揺動する。
尚、上記カップリングアーム34の先端部の、スライドプレート50の凹陥部50bへの挿入は、トップパート4とボトムパート5との間を開放する際に、トップパート4のシザース選択手段100とボトムパート5のシザース揺動手段300との連係を解くのに容易に行えるようにしたために、両者を接続するときは凹陥部50bにカップリングアーム34の先端を挿入するだけで良く、両者の接続を解くときは単にカップリングアームを引き抜くだけで良い。
シザースアッセンブリ200の可動刃35bの操作を行うシザース開閉手段500は次の如く構成されている。
シザースプレート32の上位に断面倒コ字形のコントロールブロック55を軸56で揺動自在に支持し、コントロールブロック55の4隅から4本のコントロールアーム55a,55a,55b,55bを垂下する。コントロールアーム55a,55aの間隔、同55b,55b,の間隔は複数枚並設したシザースプレート32の間隔より大で、並設したシザースプレート32の外側に垂下するようにしている。コントロールアーム55a,55aの下端間にはバー55cを、コントロールアーム55b,55bの下端間にはバー55dをそれぞれ設ける。コントロールブロック55にはスプリング57を設け図1において反時計針方向に旋回するよう付勢している。前記コントロールプロック55の揺動時にコントロールブロック端部の上下する動きに従って上下動するバー55c,55dの動きを規制するための長孔55e,55fを両サイドプレート2a,2aに設け、長孔55e,55fとバー55c,55dが係合し、長孔55e内を下降するバー55cがシザース200のスライダ40の上向きに開かれた凹部41bに嵌合し可動刃35bを押し下げ、シザース200が図1において時計針方向に旋回したとき、長孔55fの内を上昇するバー55dがシザースアッセンブリ200のスライダ40の下向きに開かれた凹部41cに嵌合し、可動刃36を引き上げる。
前記コントロールブロック55には、垂直上向にコントロールプレート58が枢支されている。コントロールプレート58の頂部58aは、トップパート4に設けられソレノイド22と共にシザース開閉手段操作手段400を構成するコントロールレバー21と接している。コントロールレバー21は垂直方向に上下動可能に支持され、コントロールレバー21の上位にはソレノイド22が、アクチエーター12,リセットカム17,ダウンカム18と同様に支持されて位置しておりソレノイド22の作動時はコントロールレバー21は押し下げられるので、その動きはコントロールプレート58に伝えられコントロールブロック55が図1において時計針方向に旋回動することになる。
ボトムパート旋回固定手段600について説明する。ボトムパート旋回固定手段600は、ボトムパートのメンテナンス時などにボトムパート5を開いた状態に位置を固定するための手段であって、ボトムパート5を通常使用状態にロックするロック部材61と、開放状態を固定するための開放位置固定部材62とよりなる。
ロック部材61はボトムパート5の上位にその幅方向に摺動可能に設けられた一対の平行したラッチレバー63よりなり、前記対のレバー63は両端部においてピン64,65で互いに連結され4角の枠組を構成している。そして、ピン64,65はボトムパート5のボトムサイドプレート2b,2bに設けた横長孔66,67に摺動自在に嵌合している。そしてピン65にはスプリング68を設けることによりラッチレバー63が図1において常に左行するように付勢されている。そしてラッチレバー63の左端部(図1において)のピン64は常態にあってはトップパート4のリヤブラケット7の下方に延びている鉤部69と係合している。そして、上記鉤部69とピン64とが外れると、ボトムパート5は、ボトムパート5とトップパート4とを枢支しているシャフト10を中心に図1において反時計針方向に旋回することになる。
上記旋回時に旋回位置(角度)を2個所に固定できる例を図1,図5に図示している。トップサイドプレート2a,2aがボトムサイドプレート2b,2b側に突出した部分に設けた軸71によって開放位置固定部材62のステー72を垂下する。ステー72は中央部に延びるガイド溝73を有し、ガイド溝73にボトムパート5のサイドプレート2b,2bに設けたピン74を摺動自在に嵌合している。前記ガイド溝73複数の、実施例では中央部と端部とに凹陥溝部75,76を設けてあり、前記ピン74が端部の凹陥溝部76に嵌合した場合ボトムパート5は90°開いて固定され中央の凹部75に嵌合した場合はボトムパート5は45°開いて固定される。前記凹陥溝部75,76を設けた反対側縁にはステー72を切欠してピン逃し切欠73aを構成する。ピン逃し切欠73aは、ステー72のガイド溝73に係合しているピン74をステー72の溝から外しステー72とピン74の係合を解くために設けたものである。
次に給糸装置1の作用につき説明する。
給糸装置1のシザースアッセンブリ200が待機位置にある場合は図1に示す如くすべてのシザース200は糸道37及び刃先部分を上挙している。その内の1つのシザースアッセンブリ200を選択し、給糸位置に揺動しようとする場合、当該シザースアッセンブリ200に対応するアクチエーター12の揺動爪13を作動させる。例えば、最左端のアクチエーターの揺動爪13を揺動して、編機の回転によりセレクターバット14bと接触させセレクターバット14bをを押し込み、セレクタープレート14aの下端縁の突部14dをフィンガープレート15に押し当て、フィンガープレート15をピン51を中心に時計針方向に揺動し、フィンガープレートバット15bを突出させる。この動きによりフィンガープレートバット15bは、回転するダウンカム18と当接し同カムにより図1右方向に移動させられる。
上記フィンガープレート15の右行により、フィンガープレート15と一体のスライドプレート50も右行するから、スライドプレート50の下縁端部に設けられた袋状の凹陥部50bに先端頭部が嵌合しているカップリングアーム34が軸34aを中心に時計針方向に旋回し、カップリングアーム34と連結しているシザースプレート32も、軸31を中心として時計針方向に旋回する。この動きによって、シザースプレート32に支持されているシザースアッセンブリ200は垂直方向に向いた給糸位置となる。上記動作がシザース選択手段100とシザース揺動手段300とよりなるシザース揺動作動系装置の動きである。
次にシザース開閉手段500とシザース開閉手段操作手段400とよりなるシザース開閉作動系装置の動きを説明する。前記シザースアッセンブリ200の給糸位置への揺動と同期してソレノイド22を作動させ、コントロールレバー21を介してコントロールプレート58を押し下げ、コントロールブロック55を軸56を中心に図1において時計針方向に旋回する。このときシザースアッセンブリ200は垂直の給糸位置をとっているが、シザースアッセンブリ200の可動刃36と一体のスライダ40の下向きの凹部41cとコントロールブロック55から垂下しているコトロールアーム55b先端のバー55dとが係合し、コントロールブロック55の時計針方向への動きにつれてスライダ40を上昇し、スライダ40と一体の可動刃35bを引き上げる。可動刃35bの上昇動と糸押えプレート38,糸ばね39の上昇とは一体的に行われ固定刃36の糸道37にニップされていた糸は開放されニードル3に給糸される。
メンテナンス等のためにボトムパート5を開き、或いは取り外すための操作について説明する。
図1に示す如く、ボトムパート5はトップパート4にシャフト10によりヒンジ付けされており、トップパート5のリヤブラケット7に設けた鉤部69内に、ロック部材61のラッチレバー63に設けられているピン64がスプリング68に引かれて嵌合し、ボトムパート5はトップパート4に固定されている。そこでラッチレバー63を給糸装置1の正面側(図1において右側)からラッチレバー63に設けられているピン65を、スプリング68の引力に抗して引くことによりラッチレバー63のピン64とトップパート4の鈎部67との係合を解きロックを開放する。
ピン64が鉤部69と外れるとボトムパート5は自重でシャフト10を中心に図1において反時計針方向に旋回するので、トップパート4から垂下しているステー72のガイド溝73内をボトムパート5のピン74が摺動し、ステー72がスプリング77により時計針方向に旋回するよう引かれていため同ピン74はガイド溝73の凹陥部75と嵌合し、ボトムパート5の旋回動は固定される。その位置は図5に一点鎖線で示されるボトムパート5が45°揺動した位置となる。ボトムパート5を90°揺動する際は、ステー72を手動でスプリング77に抗して、図5において反時計針方向に旋回し凹陥部75とピン74の係合を解いた上でピン74をガイド溝73内をガイド溝73の先端まで移動しピン74と凹陥部76とを係合させ、図5の2点鎖線に示す位置にすることが出来る。
メンテナンスの都合上ボトムパート5をトップパート4から取り外す場合は、前記同様にロック部材61の開放を行い、トップパート4の鉤部69とラッチレバー63のピン64を係合を解きボトムパート5を旋回動させボトムパートのピン74をステー72のガイド溝73に沿って移動し、ガイド溝73のピン逃し切欠73aからピン74を溝73外に出すことによピン74とステー72との係合を解き、その上でボトムパート5をトップパート4に枢支しているシャフト10を取り外してボトムパート5をトップパート4から取り外する。
本考案装置は上記の如くステー72のガイド溝73にピン逃し切欠73aを設けることによっ、ガイド溝72に嵌合しているボトムパート位置固定用のピン74をガイド溝72から溝外に出すことが出来、それによってピン74とステー72と係合を解くことが出来、ボトムパート5とトップパート4の分離が可能となった。
本考案装置の要部を示す側面図。 本考案装置のシザースの側面図。 Aは図2におけるA−A線断面図、Bは図2におけるB−B線断面図、Cは図2におけるC−C線断面図。 Aは固定刃の側面図、Bは固定刃の正面図、Cは可動刃の側面図、Dは可動刃の正面図、Eは糸押さえプレートの側面図、Fは糸押えプレートの正面図、Gは板ばねの側面図、Hは板ばねの正面図。 本考案装置のボトムパート開放固定手段の動作説明図。 Aはスライドプレートの側面図、Bはフィンガープレートの側面図、Cはセパレーターの側面図。
符号の説明
1 給糸装置
2b ボトムパートサイドプレート
4 トップパート
5 ボトムパート
34 カップリングアーム
50 スライドプレート
50b 凹陥部
61 ロック部材
72 ステー
73 ガイド溝
73a ピン逃し切欠
74 ピン
75,76 凹陥溝部
100 シザース選択手段
200 シザースアッセンブリ
300 シザース揺動手段
400 シザース開閉手段操作手段
500 シザース開閉手段
600 ボトムパート開放固定手段

Claims (2)

  1. シザース選択手段とシザース開閉手段操作手段とをトップパートに、シザースを有するシザースアッセンブリと,シザース揺動手段と,シザース開閉手段とをボトムパートに、トップパートとボトムパートとの間にわたって、ボトムパート開放固定手段をそれぞれ設け、トップパート下部にボトムパートを取り外し自在に枢着支持すると共に、トップパートとボトムパートとを固定するロック部材を設けてなり、ボトムパート開放手段は、ガイド溝を有しガイド溝の1側縁には複数の凹陥溝部を設け、ガイド溝の他側縁にはピン逃し切欠を設けたステーを、前記ピン逃し切欠側に向け揺動するよう付勢してトップパートからボトムパートに垂下し、ボトムパートのサイドプレートに設けたピンを前記ガイド溝に摺動嵌合させてなる編機における給糸装置。
  2. シザース選択手段とシザース揺動手段との接続は、シザース選択手段のスライドプレートに設けた袋状の凹陥部に、シザース揺動手段のカップリングアームの先端部を挿入することにより行うことを特徴とする請求項1記載の編機における給糸装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008146413A1 (ja) * 2007-05-29 2008-12-04 Matsuzaki Matrixtechno Co., Ltd. 丸編機における給糸切替装置
WO2008149765A1 (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Matsuzaki Matrixtechno Co., Ltd. 編み機における給糸切替装置
CN113201853A (zh) * 2021-05-20 2021-08-03 绍兴迪阳纺织品有限公司 一种大圆机用导丝机构

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