JP3132289U - 歯科鋳造用リングライナー - Google Patents

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文信 久保
貴之 上野
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Abstract

【課題】
歯科用鋳造リングの内面に内張りしてクッションシートとして用いた際、埋没材の固化膨脹および加熱膨脹を吸収することができ、しかも発がん性がなく、歯科用鋳造リングに内張りするのに好適な歯科鋳造用リングライナーを提供する。
【解決手段】
耐熱性繊維製の不織布からなる歯科鋳造用リングライナーにおいて、上記の耐熱性繊維として、欧州連合の発がん性分類でカテゴリー0の「発がん性なし」に分類されている生体溶解性繊維の中で耐熱性に優れた繊維、例えばカルシア・マグネシア・シリケート質の無機繊維を用いる。
【選択図】 図1

Description

この考案は、歯科鋳造用リングの内面にクッション材として内張りするのに好適な歯科鋳造用リングライナーに関するものである。
歯科用の鋳型を製造する方法が下記の特許文献1に記載されている。この方法によれば、図1において、ゴム製円錐台10の中央凸部10aにスプルー線11を介してワックスパタン12を固定し、上記ゴム製円錐台10の外周円筒部内面に円筒形の鋳造リング13を嵌合する。この鋳造リング13の内面にはクッションシート14が内張りされており、このクッションシート14の内側に泥状の埋没材を充填して上記ワックスパタン12を埋没させ、この埋没材が固化した後、上記のゴム製円錐台10とスプルー線11を除去して湯口と湯道を形成し、更にワックスパタン12を焼却してキャビティを形成し、鋳造リング13を外して鋳型とする。
実公平7−1136号公報
上記のクッションシート14は、リングライナーまたはキャスティングライナーとも呼ばれているが、泥状の埋没材を充填した後に生じる埋没材の固化膨脹およびワックスパタン12の焼却時に生じる埋没材の加熱膨脹を吸収するために使用するものであり、耐熱性を必要とするため、従来はアスベストからなる厚さ0.5〜2.0mmの紙もしくは不織布状シートが使用されていたが、このアスベストは発がん性の問題があるため、セラミックファイバー等の無機繊維を使用するようになった。例えば、下記の特許文献2には、無機繊維とガラス繊維と無機粉末とを主成分とし、無機バインダーと有機バインダーで結着してシートに成形した歯科鋳造用ライニング材が開示されている。
特公平7−34809号公報
しかしながら、欧州連合の発がん性分類によれば、カテゴリー1の石綿が「発がん性あり」に、カテゴリー2のセラミックファイバーが「確率的に発がん性あり」に、カテゴリー3のロックウール・グラスウールが「発がん性の可能性あり」にそれぞれ分類されているので、上記特許文献2に記載のライニング材も、ヒトに対する発がん性を解消するものではなかった。
この考案は、歯科用鋳造リングの内面に内張りしてクッションシートとして用いた際、埋没材の固化膨脹および加熱膨脹を吸収することができ、しかも発がん性がなく、歯科用鋳造リングに内張りするのに好適な歯科鋳造用リングライナーを提供するものである。
この考案に係る歯科鋳造用リングライナーは、耐熱性繊維を用いて製造された不織布からなり、歯科鋳造用リングの内面にクッション材として内張りするための歯科鋳造用リングライナーにおいて、上記の耐熱性繊維が生体溶解性繊維であることを特徴とする。すなわち、耐熱性繊維として、従来のアスベストやセラミックファイバーに代えて、前記欧州連合の発がん性分類でカテゴリー0の「発がん性なし」に分類される生体溶解性繊維の中で耐熱性に優れた繊維を用いるものである。
上記耐熱性の生体溶解性繊維としては、カルシア・マグネシア・シリケート質の無機繊維が例示される。このカルシア・マグネシア・シリケート質の無機繊維は、カルシア、マグネシアおよびシリカの混合物を溶融し、遠心力で繊維化して製造され、高温用断熱繊維として知られており、特にシリカ60〜70%、カルシア25〜35%およびマグネシア4〜7%の組成からなる無機繊維(新日化サーマルセラミックス株式会社製、商品名「SUPERWOOL」)が好ましい。
上記のカルシア・マグネシア・シリケート質の無機繊維からなる不織布は、上記無機繊維のみからなり、上記無機繊維相互の接触部が該無機繊維の融着により接合されている、いわゆる乾式不織布、または抄造法(または紙すき法)で製造された湿式不織布のいずれでもよく、湿式不織布としては、カルシア・マグネシア・シリケート質の無機繊維相互の接触部がラテックス系バインダーで接着されたものが好ましい。このラテックス系バインダーの配合量は、不織布の全量に対して2〜10%が好ましく、2%未満では接着力が不足して不織布が分解し易くなり、反対に10%を超えると、クッション性が不足する。
上記のカルシア・マグネシア・シリケート質の無機繊維からなる不織布は、吸水性を備えているため、埋没材の充填時に埋没材の水を吸収し、この水が固化後の埋没材に戻って埋没材が膨脹する。この埋没材の吸水膨脹は、鋳造金属の種類、鋳造品の形状または埋没材の種類によっては、鋳造の障害になることがあるので、これを防ぐため、上記の不織布に対してシリコーン系樹脂で撥水処理を施すことができる。この撥水処理は、不織布に対して噴霧によって行なうことができるが、湿式不織布の場合は、ラテックス系バインダーにシリコーン系樹脂からなる撥水剤を添加して行なうこともできる。上記シリコーン系樹脂の噴霧量または添加量は、不織布の全量に対して0.1〜2.0%が好ましく、0.1%未満では効果がなく、反対に2.0%を超えると、リングライナーとしてのクッション性が不足する。
この考案に係る歯科鋳造用リングライナーは、耐熱性の生体溶解性繊維からなる不織布であり、耐熱性を備え、かつクッション性を備えているので、歯科用鋳造リングの内面に内張りしてクッションシートとして用いた際、埋没材の固化膨脹および加熱膨脹を吸収することができ、しかも生体溶解性であるから発がん性がなく、歯科用鋳造リングに内張りするのに好適である。特に請求項2に係る考案は、生体溶解性繊維がカルシア・マグネシア・シリケート質の無機繊維であるから、入手が容易であり、かつ安全に利用することができる。また、請求項3に係る考案は、カルシア・マグネシア・シリケート質の無機繊維のみからなり、有機系バインダーを含まないため、加熱時に有害ガスを発生することがない。また、請求項4に係る考案は、不織布を構成する繊維相互の接触部をラテックス系バインダーで接着したものであるから、鋳型の焼却時に燃えて消失する反面、埋没材充填時のクッション性が良好である。また、請求項5に係る考案は、シリコーン系樹脂で撥水処理を行なったものであるから、埋没材の吸水膨脹を軽減することができる。
図2において、14は歯科鋳造用リングライナーであり、シリカ60〜70%、カルシア25〜35%およびマグネシア4〜7%からなるカルシア・マグネシア・シリケート質の無機繊維(新日化サーマルセラミックス株式会社製、商品名「SUPERWOOL」)を用いて製造した厚さ0.5〜3.0mmの乾式不織布であり、上記無機繊維相互の接触部が無機繊維自体の融着により接合されている。なお、必要に応じ、上記の不織布14にシリコーン系樹脂の噴霧による撥水加工を施すことができる。その噴霧量は、不織布全量に対して0.5〜2.0%に設定される。
上記の歯科鋳造用リングライナー14は、上記カルシア・マグネシア・シリケート質の無機繊維とラテックス系バインダーとかなる湿式不織布とすることができる。この場合、歯科鋳造用リングライナー14は、その全量に対し90〜98%の無機繊維と2〜10%のラテックス系バインダーとで構成され、無機繊維はラテックス系バインダーで被覆され、無機繊維相互の接触部がラテックス系バインダーの接着により接合される。なお、前記の撥水加工は、前記の噴霧でも可能であるが、ラテックス系バインダーを用いて抄造する際、不織布全量に対して0.5〜2.0%のシリコーン系樹脂を添加配合して行なうこともできる。
上記の乾式不織布および湿式不織布からなる歯科鋳造用リングライナー14を、それぞれ常法にしたがって、図1に示すように円筒形の鋳造リング13の内面に内張りし、ゴム製円錐台10上に、その外周円筒部内面に嵌合することによって立設した。上記ゴム製円錐台10の中央凸部10aには、あらかじめワックススプルー線11を介してワックスパタン12を固定した。そして、上記リングライナー14の内側に石こう系埋没材を充填し、この埋没材の固化後に上記のゴム製円錐台10を除去し、更にワックススプルー線11、ワックスパタン12を温度700℃で焼却して鋳型とし、この鋳型を用いて金銀パラジューム合金を温度1150℃で溶解し鋳造したところ、乾式不織布および湿式不織布のいずれにおいても、何ら支障がなかった。
前記の歯科鋳造用リングライナー14で内張りされた鋳造リング13を平坦な水平台上に立設し、この歯科鋳造用リングライナー14の内側に石こう系埋没材を充填し、その充填高さを上記ライナー14の上端と一致させ、かつ水平にならした後、埋没材を室温で乾燥固化し、その膨脹による盛り上がりから埋没材の膨脹率を算出したところ、上記ライナー14に従来のセラミックファイバーと無機バインダーからなる不織布を用いた比較例は、膨脹率が0.75%、SUPERWOOLからなる乾式不織布を用いた実施例1は、膨脹率が1.2%、この実施例1の乾式不織布にシリコーン系樹脂の噴霧で撥水加工を施した実施例2は、膨脹率が0.85%であった。
ゴム製円錐台に立設した歯科鋳造用リングの断面図である。 歯科鋳造用リングライナーの斜視図である。
符号の説明
10:ゴム製円錐台
10a:中央凸部
11:ワックススプルー線
12:ワックスパタン
13:鋳造リング
14:歯科鋳造用リングライナー(クッションシート)








Claims (5)

  1. 耐熱性繊維を用いて製造された不織布からなり、歯科鋳造用リングの内面にクッション材として内張りするための歯科鋳造用リングライナーにおいて、上記の耐熱性繊維が生体溶解性繊維であることを特徴とする歯科鋳造用リングライナー。
  2. 不織布を構成する生体溶解性繊維がカルシア・マグネシア・シリケート質の無機繊維であり、該無機繊維の全量に対して60〜70%のシリカ、25〜35%のカルシアおよび4〜7%のマグネシアからなる請求項1記載の歯科鋳造用リングライナー。
  3. カルシア・マグネシア・シリケート質の無機繊維からなる不織布が上記無機繊維のみからなり、上記無機繊維相互の接触部が該無機繊維の融着により接合されている請求項2に記載の歯科鋳造用リングライナー。
  4. カルシア・マグネシア・シリケート質の無機繊維からなる不織布が該不織布の全量に対して2〜10%のラテックス系バインダーを含有し、上記無機繊維相互の接触部がラテックス系バインダーで接着されている請求項2に記載の歯科鋳造用リングライナー。
  5. カルシア・マグネシア・シリケート質の無機繊維からなる不織布がシリコーン系樹脂で撥水処理を施したものであり、該シリコーン系樹脂の含有量が不織布の全量に対して0.1〜2.0%である請求項3または4に記載の歯科鋳造用リングライナー。
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