JP3132020B2 - 光源装置およびこれを用いた投射型表示装置 - Google Patents

光源装置およびこれを用いた投射型表示装置

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JP3132020B2 JP03028440A JP2844091A JP3132020B2 JP 3132020 B2 JP3132020 B2 JP 3132020B2 JP 03028440 A JP03028440 A JP 03028440A JP 2844091 A JP2844091 A JP 2844091A JP 3132020 B2 JP3132020 B2 JP 3132020B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶ライトバルブによ
る投射型表示装置に用いる光源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ライトバルブの映像を拡大表示する
投射型表示装置には、ほぼ平行な白色光束を出射する光
源装置を用いる。従来、この光源装置では、光源ランプ
の放射光束を放物面反射鏡により平行化するというもの
が一般的である。この光源装置の構成を図6(A)に示
す。点光源とみなせる光源ランプ11から放射される光
束は、光源位置を焦点とする放物面反射鏡61により反
射されて、ほぼ平行な光束62となる。この光束62は
集光レンズ31を経て液晶ライトバルブ32に入射し投
射レンズ33に効率よく入射する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし前述の従来技術
では、液晶ライトバルブ32上の照度分布が図6(B)
に示すように、中心ほど高照度となり、従って、図6
(B)のスクリーン34上においても中心が明るく周辺
が暗い映像となり、不自然な感じになる。
【0004】そこで、本発明はこのような問題点を解決
するもので、その目的とするところは、液晶ライトバル
ブに均一に光束を照射し、スクリーン上に輝度むらが殆
どない映像を表示できる光源装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の光源装置は、光
源と、前記光源から出射された光を所定の光束照射面に
向けて反射する反射鏡とを備えた光源装置であって、前
記反射鏡は、前記反射鏡に呑み込まれる範囲内における
光度をIとし、反射鏡の断面における2つの端点と光源
点とを結ぶ直線が光軸となす角度をそれぞれθ1、θ2
し、前記光束照射面が半径aの円形面であるとしたとき
に、前記光束照射面と同心円である半径r(r≦a)の
円内に入射する光束φ(r)が、
【数3】 となるように設定された連続曲面を有することを特徴と
する。また、本発明の投射型表示装置は、光源装置と、
前記光源装置から出射された光を変調するライトバルブ
と、前記ライトバルブによって変調された光を結像する
投射レンズとを備えた投射型表示装置であって、前記光
源装置は、光源と、前記光源から出射された光を所定の
光束照射面に向けて反射する反射鏡とを備え、前記反射
鏡は、前記反射鏡に呑み込まれる範囲内における光度を
Iとし、反射鏡の断面における2つの端点と光源点とを
結ぶ直線が光軸となす角度をそれぞれθ1、θ2とし、前
記光束照射面が半径aの円形面であるとしたときに、前
記光束照射面と同心円である半径r(r≦a)の円内に
入射する光束φ(r)が、
【数4】 となるように設定された連続曲面を有することを特徴と
する。
【0006】
【実施例】(実施例1) はじめに本発明による光源装置について説明する。図1
(A)は、本発明による光源装置の構成を示す断面模式
図である。光源ランプ11(キセノンランプ、メタルハ
ライドランプなど)から放射される光束は、後に示す条
件で設定された連続曲面を有する反射鏡12により反射
され、この光束13は反射鏡12が放物面反射鏡である
場合よりも平行度が悪いが、光束照射面14に均一照度
で入射する。図1(B)は本発明による反射鏡12と従
来の放物面反射鏡15の形状を比較したものである。こ
の図では、反射鏡の外径と光源光の呑込み量をそれぞれ
の反射鏡で同じとし、光束照射面が反射鏡の外径と同じ
直径の円形面であり、またその距離が反射鏡の外径の
2.6倍である場合について比較している。光源11か
ら最も遠い反射面と、光源11に最も近い反射面の近傍
の一部では、反射鏡の傾きが両者で完全に一致するが、
その他の部分ではわずかに異なっている。次に、反射鏡
12の設定方法を説明する。図2は光源ランプを、発光
管の軸方向が、照射面14の中心と光源点21を結ぶ光
軸と一致するように置いた場合の光度分布を示した図で
ある。図のように、光度分布22は扇形状の分布となる
(キセノンランプの場合)ので、反射鏡に呑込まれる範
囲内においては、均一な分布とみなせる。この光度をI
[cd]とする。また、反射鏡12の断面における二つ
の端点と光源点21とを結ぶ直線が光軸23となす角度
を、それぞれθ1、θ2とし、光束照射面14が半径aの
円形面であるとする。このとき、反射鏡12の形状は、
光束照射面14と同心円である半径r(r≦a)の円内
に入射する光束φ(r)[lm]が、
【0007】
【数5】
【0008】を常に満たすように設計される(光度分布
が光軸23となす角度θに依存する場合は、光度をI
(θ)として被積分項に入れる)。実際の設計において
は、反射鏡12の傾きを端から順次決めていく。なお、
図1(B)の反射鏡はこのような条件で、計算機により
自動的に求めた結果である。図3は、この光源装置を投
射型表示装置に用いた場合の基本構成を示す構成模式図
である。光源装置を出た光束13は、集光レンズ31を
経て透過型液晶ライトバルブ32に入射する。そして、
変調された光束は、集光レンズ31のほぼ焦点位置にあ
る投射レンズ33に入射し、スクリーン34上には液晶
ライトバルブ32に電気的に入力された画像が結像す
る。スクリーン34での照度分布は、液晶ライトバルブ
32での照度分布とほぼ等しくなるので、表示像は輝度
が均一で見やすい画像となる。
【0009】(実施例2)請求項2に記載された光源装
置では、図4に示すように、均一照射面に非球面レンズ
41が配置される。非球面レンズ41の各部分に入射す
る光束は、どの部分においても、その入射角度範囲がき
わめて小さくなっており、その光束が非球面レンズ41
を透過後に、光軸43と平行に出射するように非球面レ
ンズの形状が設計されている。従って、非球面レンズ4
1を透過した光束42は、平行で均一な理想的光束であ
る。
【0010】図5は、この光源装置を投射型表示装置に
利用した場合の構成例を示す構成斜視図である。光源装
置から出射する、平行かつ均一な光束51は、はじめに
青反射ダイクロイックミラー52によって青色光と黄色
光に分離される。黄色光は次に赤反射ダイクロイックミ
ラー53で赤色光と緑色光に分離され、緑色光はミラー
54で反射される。このように、分離された三原色光
は、それぞれ偏光ビームスプリッター55B,55R,
55Gに入射し、s−偏光が選択反射されて、それぞれ
反射型液晶パネル56B,56R,56Gに入射する。
反射型液晶パネル56B,56R,56Gにより変調さ
れた光束は偏光ビームスプリッター55B,55R,5
5Gによりp−偏光が選択透過されて、投射レンズ57
B,57R,57Gを経てスクリーン上に結像する。ス
クリーン上では三原色それぞれの映像が正確に位置合わ
せされるので、カラー映像が表示される。一般に偏光ビ
ームスプリッターは角度依存性が大きいので、コントラ
スト比を高くするためには平行性の高い光束を利用する
必要がある。従って、従来の光源装置を用いる場合で
は、輝度分布が均一でコントラスト比の高い映像を得る
ために、光束の利用効率を下げねばならないという問題
点があった。しかし、本発明の光源装置を用いれば、光
束の利用効率を下げずに、均一輝度でコントラスト比の
高い映像を得ることができる。
【0011】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、最適
設計された反射鏡により、液晶ライトバルブを均一に照
射するので、スクリーン上に輝度むらのほとんどない、
高品位な映像を表示できる。また、非球面レンズを組み
合わせれば、光束の平行性が改善されるので、偏光ビー
ムスプリッターを用いた液晶ライトバルブの場合であっ
てもコントラスト比が高く、輝度が均一な映像が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)本発明の実施例1における構成を示す断
面模式図。 (B)本発明による反射鏡と放物面反射鏡を比較した
図。
【図2】光源光の放射光度分布を示す図。
【図3】実施例1を、投射型表示装置に用いた場合の基
本構成を示す模式図。
【図4】本発明の実施例2における構成を示す断面模式
図。
【図5】実施例2を、投射型表示装置に用いた場合の構
成を示す射視図。
【図6】(A)従来の投射型表示装置に用いられた光源
装置の構成を示す断面図。 (B)従来構成における、液晶ライトバルブ上の照度分
布を示す図。
【符号の説明】
11・・・・・光源ランプ 12・・・・・反射鏡 31・・・・・集光レンズ 32・・・・・液晶ライトバルブ 33・・・・・投射レンズ 34・・・・・スクリーン 41・・・・・非球面レンズ 52,53・・・・・ダイクロイックミラー 55B,55R,55G・・・偏光ビームスプリッター 61・・・・・放物面反射鏡
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G09F 9/00 G02B 17/00 G03B 21/00 G03B 21/14

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、 前記光源から出射された光を所定の光束照射面に向けて
    反射する反射鏡とを備えた光源装置であって、 前記反射鏡は、 前記反射鏡に呑み込まれる範囲内における光度をIと
    し、 反射鏡の断面における2つの端点と光源点とを結ぶ直線
    が光軸となす角度をそれぞれθ1、θ2とし、 前記光束照射面が半径aの円形面であるとしたときに、 前記光束照射面と同心円である半径r(r≦a)の円内
    に入射する光束φ(r)が、 【数1】 となるように設定された連続曲面を有することを特徴と
    する光源装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光源装置において、 前記反射鏡によって反射された光を前記光軸に対して平
    行にする非球面レンズを有することを特徴とする光源装
    置。
  3. 【請求項3】 光源装置と、前記光源装置から出射され
    た光を変調するライトバルブと、前記ライトバルブによ
    って変調された光を結像する投射レンズとを備えた投射
    型表示装置であって、 前記光源装置は、 光源と、 前記光源から出射された光を所定の光束照射面に向けて
    反射する反射鏡とを備え、 前記反射鏡は、 前記反射鏡に呑み込まれる範囲内における光度をIと
    し、 反射鏡の断面における2つの端点と光源点とを結ぶ直線
    が光軸となす角度をそれぞれθ1、θ2とし、 前記光束照射面が半径aの円形面であるとしたときに、 前記光束照射面と同心円である半径r(r≦a)の円内
    に入射する光束φ(r)が、 【数2】 となるように設定された連続曲面を有することを特徴と
    する投射型表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の投射型表示装置におい
    て、 前記光源装置は、前記反射鏡によって反射された光を前
    記光軸に対して平行にする非球面レンズを有することを
    特徴とする投射型表示装置。
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