JP3130962B2 - 高融点活性金属鋳造用鋳型およびその製造方法 - Google Patents

高融点活性金属鋳造用鋳型およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チタン、チタン合金等
の高融点活性金属鋳造用鋳型およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】チタン、チタン合金等の高融点活性金属
を鋳造するに際して用いるロストワックス鋳型は、通
常、溶湯と接するキャビティー面(フェースコート)
と、その外側に位置し、鋳型自体の形状を維持すると共
に鋳型に強度を付与するバックアップコートからなる。
【0003】このようなロストワックス鋳型の溶湯と接
するキャビティー面(フェースコート)には、通常は耐
火性材料が用いられており、そのような耐火性材料とし
ては、W、Mo等の高融点金属と、ZrO2 、CaO等
の酸化物が知られている。ところが、耐火性材料として
前者を用いると、鋳造前の鋳型焼成段階で水素還元を行
なう必要があるため、設備が大型化し、制御が複雑にな
るという問題点を有する。一方、後者のうち、ZrO2
を用いると、ZrO2 は鋳込み金属と反応して鋳造品表
面に多大の反応硬化層を生成するために、その除去に多
大の工数を必要とし、また、寸法精度を補償しえなくな
るという問題点を有し、CaOを用いると、CaOは吸
湿性が強いため、造型および造型後の取り扱いが難しい
という問題点を有している。そこで、鋳型フェースコー
トに用いる耐火性材料として、チタン合金等の高融点活
性金属との反応が極めて小さいといわれているイットリ
アの使用が提案された。
【0004】具体的に述べると、まず第一に、高融点活
性金属鋳造用鋳型のフェースコート用材料として、Y2
3 スラリーを用いるというSchulyerらの報告がある
(D.R.Schulyer, J.A.Petrusha and W.R.Keu, Proceedin
gs Vac. Metall.Conf., R.C.Krutenat 編,Scientific
発行,Princeton, NJ., 1977年,475 〜 503) 。Schuly
erらの報告では、細粒状イットリアを分散させたコロイ
ド状珪酸カリウム液に粗粒状イットリアを加えたもの
を、鋳型の表面被覆剤として用いている。Schulyerら
は、「この表面被覆剤によって形成された表面被覆層
は、工場の技術水準における正常品と比較してなめらか
ではなく、気泡やピットがあり、スタッコが各所に見ら
れた。」と報告している。
【0005】また、特開昭62−143864号公報に
は、溶媒として水、バインダーとしてY2 3 ゾルを使
用したフェースコート用材料(スラリー)が開示されて
いる。そして、特開昭62−143864号公報では、
バインダーとしてZrO2 ゾルを使用した場合について
も言及している。特開昭62−143864号公報によ
れば、このようなスラリーを使用して作製した鋳型で鋳
造された鋳造品は、表面の反応硬化層が薄いので良いと
記してある。しかし、バインダーとしてZrO 2 ゾルを
使用している前記公報の実施例をみると、鋳型焼成後の
フェースコートの組成は言及されていない。
【0006】何らかの形でZrO2 を含むスラリーをフ
ェースコートスラリーとして使用する場合、鋳型焼成後
にZrO2 単体がフェースコート中に存在しないように
することが必要である。なぜなら、フェースコート中に
一部でもZrO2 単体が存在していると、そのZrO2
単体は鋳込み金属と反応して、鋳造品表面に多大の反応
硬化層を生成させるからである。そして、特開昭62−
143864号公報での実験の名称G,F,I,J,K
は、そのスラリー組成から判断して鋳型焼成後のフェー
スコートにはZrO2 単体が多少なりとも存在してい
る。
【0007】前述のように、フェースコート中に一部で
もZrO2 単体が存在していると、その部分に接した鋳
造品表面に多大の反応硬化層が生成するのでよくない。
従って、特開昭62−143864号公報に示されてい
る方法では、鋳造品表面に生成する反応硬化層が一部で
多大に厚くなるという問題点があった。
【0008】さらに、特開昭63−115644号公報
には、Y2 3 、溶媒としてのアルコールおよびバイン
ダーとしてのSiO2ゾルを使用したフェースコート用
材料(スラリー)が開示され、比較例として、溶媒を水
にかえた例が記載されている。この公報によれば、この
ようなスラリーを使用して作製した鋳型で鋳造された鋳
造品は、表面の反応硬化層が薄いので良いと記されてい
る。しかし、SiO2 はチタンおよびチタン合金溶湯に
対する安定性がZrO2 より劣るので、SiO 2 ゾルを
使用した場合はZrO2 ゾルを使用した場合よりもよく
ないと考えられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記特開昭63−11
5644号公報には、Y2 3 粉末またはY2 3 −Z
rO2 固溶体粉末とZrO2 ゾルを用いたフェースコー
ト用材料(スラリー)が開示されている。しかしこの方
法では、ZrO2 ゾル中のZrO2 が鋳型焼成後にフェ
ースコート層中に残留し、その残留したZrO2 が鋳型
内表面に析出している部分では、ZrO2と鋳込み金属
が反応して、その部分の鋳造品表面に生成する反応硬化
層が厚くなるという問題点があった。
【0010】本発明は、フェースコートスラリー中にZ
rO2 ゾルを用いた場合でも鋳型焼成後に鋳込み金属溶
湯と接するキャビティー面(フェースコート)にZrO
2 単体が析出しないようにし、Zr3 4 12、または
Zr3 4 12とY2 3 とからなるようにし、チタ
ン、チタン合金等の高融点活性金属溶湯とフェースコー
ト耐火材の反応により生成する反応硬化層を減少させた
高融点活性金属鋳造用鋳型およびその製造方法を提供す
ることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の第1の態様によれば、高融点活性金属溶湯を
鋳造するためのロストワックス鋳型であって、前記溶湯
と接するキャビティー面となるフェースコートの組成
が、実質的にZrO2 単体を含まず、Zr3 4 12
またはZr3 4 12とY2 3 からなることを特徴と
する高融点活性金属鋳造用鋳型が提供される。また、本
発明の第2の態様によれば、フェースコートを形成する
に際し、Zr 3 4 12粉末、Y2 3粉末およびバイ
ンダーであるZrO2 ゾルを含有し、Y2 3 がZrO
2 に対しモル比で2/3以上であるスラリーをワックス
模型表面に塗布して第1被覆層を形成し、この第1被覆
層上にセラミックス粒状物を付着させる工程を1回以上
行ったのち、その表面に耐火性材料による第2被覆層を
形成して乾燥する工程と、これに続いてワックスを溶出
し、1400℃以上の温度で焼成する工程とを有してな
ることを特徴とする高融点活性金属鋳造用鋳型の製造方
法が提供される。また、本発明の第3の態様によれば、
前期フェースコートを形成するに際し、Y2 3 粉末、
ZrO2 粉末およびバインダーであるZrO2 ゾルを含
有し、Y 2 3 がZrO2 に対しモル比で2/3以上で
あるスラリーをワックス模型表面に塗布して第1被覆層
を形成し、この第1被覆層上にセラミックス粒状物を付
着させる工程を1回以上行ったのち、その表面に耐火性
材料による第2被覆層を形成して乾燥する工程と、これ
に続いてワックスを溶出し、1400℃以上の温度で焼
成する工程とを有してなることを特徴とする高融点活性
金属鋳造用鋳型の製造方法が提供される。また、本発明
の第4の態様によれば、前期フェースコートを形成する
に際し、Y2 3 粉末およびバインダーであるZrO2
ゾルを含有し、Y2 3 がZrO 2 に対しモル比で2/
3以上であるスラリーをワックス模型表面に塗布して第
1被覆層を形成し、この第1被覆層上にセラミックス粒
状物を付着させる工程を1回以上行ったのち、その表面
に耐火性材料による第2被覆層を形成して乾燥する工程
と、これに続いてワックスを溶出し、1400℃以上の
温度で焼成する工程とを有してなることを特徴とする高
融点活性金属鋳造用鋳型の製造方法が提供される。ここ
で、前記バインダーであるZrO2 ゾルは、pH7.0
以上であるのが好ましい。
【0012】
【作用】以下に本発明をさらに詳細に説明する。
【0013】まず、本発明の第1の態様について説明す
る。
【0014】本発明は、高融点活性金属として、例えば
チタン、チタン合金等の溶湯を鋳造するためのロストワ
ックス鋳型の材質を規定することにより、この鋳型を用
いて高融点活性金属を鋳造した際に、鋳造品表面に反応
硬化層が一部で厚く形成するのを防止したものである。
すなわち、本発明の鋳型は、前記溶湯と接するキャビテ
ィー面となるフェースコートが実質的にZrO2 単体を
含まず、全て化合物Zr3 4 12またはZr 3 4
12とY2 3となるようにしたものである。つまり、鋳
型キャビティー面にZrO2単体が一部でも析出してい
ると、その部分に接した鋳造品表面に生成する反応硬化
層が厚くなるという現象があったが、Zr3 4 12
ZrO2 単体よりチタンおよびチタン合金等の高融点活
性金属溶湯に対して安定であるので、上記の現象が抑え
られる。
【0015】Zr3 4 12がZrO2 単体より高融点
活性金属溶湯に対して安定であるという知見は以下の実
験により得られた。a)ZrO2 粉、b)Zr3 4
12粉、c)Y2 3 粉をプレス成形(圧力200Kgf/cm
2 )し、直径20mm、高さ10mmのペレットとし
た。それを電気炉にて1600℃に3時間保持し、十分
に焼結させ焼成体試料を得た。そして、上記3種類の焼
成体試料を埋めこんだ鋳型をロストワックス法で作製し
た後、電子ビーム溶解炉によりチタン合金(Ti−6A
l−4V)を溶解・鋳造し、鋳造試験片を作製した。こ
の試験片のマイクロビッカース硬度変化を焼成体との反
応面から深さ方向に測定し、前記試験片の鋳造体表面の
最高硬度および反応硬化層深さを求めた。その結果を表
1に示す。表1より、チタン合金溶湯を鋳造する際、溶
湯がZr3 4 12ペレットと接触した方がZrO2
レットと接触したものより鋳造品表面に生成する反応硬
化層深さが浅く、また、最高硬度の値も小さいことがわ
かる。このことよりZr3 4 12はZrO2 単体より
チタン合金等の高融点活性金属溶湯に対して安定である
ことがわかる。また、その安定性はY2 3 の場合と大
きな差はないことがわかる。
【0016】次に本発明の第2〜4の態様について説明
する。本発明の第2〜4の態様は、上記本発明の第1の
態様の高融点活性金属鋳造用鋳型の製造方法である。す
なわち、高融点活性金属溶湯を鋳造するためのロストワ
ックス鋳型の前記溶湯と接するキャビティー面となるフ
ェースコートの好適な形成方法である。
【0017】本発明によれば、チタン、チタン合金等の
高融点活性金属を鋳造するロストワックス鋳型の作製に
おいて、まずフェースコートスラリー中のバインダーと
してZrO2 ゾルを用いた場合、それに対応する所定量
以上のY2 3 粉末をスラリー中に配合し、このスラリ
ーをワックス模型表面に塗布して第1被覆層を形成す
る。次にこの第1被覆層上にセラミックスとして、例え
ばイットリア粉(平均粒径250μm)をスタッコとし
て付着させる。以上の工程(フェースコートの形成)は
特別なものではなく公知の方法でよい。つまり、目的と
する鋳造品と同じ大きさ、形状のワックス模型を1個以
上準備し、これをワックス製の湯口、湯道に接着し、い
わゆるツリーとする。ここで用いるワックスは、パラフ
ィンを主体とする公知のものでよいが、それに限定され
るものではない。前記ツリーに前記スラリーを塗布し、
ワックス模型表面に第1被覆層を形成させる。
【0018】ワックス模型表面に形成された第1被覆層
が乾く前に、前記第1被覆層上にセラミックス粒状物
(スタッコ)を万遍なく付着させる。ここで用いるセラ
ミックス粒状物は、耐火度の高い耐火性材料であればそ
の種類は問わない。上記の工程を、必要によりさらに1
回以上繰返す。
【0019】本発明では上記スラリー中にZr3 4
12粉末、Y2 3 粉末およびバインダーであるZrO2
ゾルを含有し(第2の態様)、またはY2 3粉末、Z
rO 2 粉末およびバインダーであるZrO2 ゾルを含有
し(第3の態様)、またはY 2 3 粉末およびバインダ
ーであるZrO2 ゾルを含有し(第4の態様)ている。
これら各態様においてY2 3 はZrO2 に対しモル比
で2/3以上とする。Y2 3 が2/3未満では後工程
で焼成した後に実質的にZrO2 単体が残留してしま
う。
【0020】上記フェースコートの形成に続いてバック
アップコートの形成が行なわれる。フェースコートを形
成したワックス模型を、コロイダルシリカまたはエチル
シリケート加水分解液、およびアルミナ粉末または溶融
シリカフラワー等のセラミックス粒状物を含有する公知
のバックアップコート用スラリーに浸漬した後、ムライ
ト質のセラミックス(耐火性材料)にて第2被覆層を形
成する(バックアップコートの形成)。上記の工程を、
第2被覆層が所定の厚さとなるまで繰返す。第2被覆層
を十分に乾燥する。
【0021】次に、約180℃程度でワックスを溶出さ
せた後、1400℃以上の温度で鋳型を焼成する(焼
成)。ZrO2 に対しY2 3 をモル比で2/3以上と
することにより、1400℃以上の鋳型焼成でスラリー
中のZrO2 単体が全て化合物Zr3 4 12となるよ
うにしたので、鋳型キャビティー面にZrO2 単体は析
出することがなくなった。その結果、チタンおよびチタ
ン合金等の高融点活性金属を鋳造した際に鋳造品表面に
生成する反応硬化層が、一部で厚くなるという現象を防
止することができる。1400℃未満の焼成温度では、
スラリー中に存在するZrO2 単体が、フィラー中のY
2 3 と十分に反応せず、スラリー中のZrO2 単体が
全て化合物Zr3 4 12とならないからである。
【0022】また、ZrO2 ゾルのpHを7.0以上と
する理由は、pH7未満のZrO2 ゾルを使用するとス
ラリーが非常に短時間に固化してしまい、使用できるス
ラリーが調整できないからである。
【0023】次に、チタンまたはチタン合金等の高融点
活性金属を溶解し、前記鋳型に注湯する(鋳造)。前記
金属の溶融方法は問わないが、真空または非酸化性雰囲
気中での溶解が望ましい。鋳型内で金属が冷却、凝固し
た後、鋳型を除去して鋳造品を取出し、湯道、湯口等を
除去して製品とする。
【0024】なお、上記工程のうちバックアップコート
の形成以下の工程は、従来から実施されている公知の方
法がいずれも適用可能である。
【0025】
【実施例】以下に、本発明を実施例に基づき具体的に説
明する。
【0026】(実施例1)フィラーとしてZr3 4
12粉94.5重量部とY2 3 粉17.5重量部とをボ
ールミルに入れ、これにZrO2 ゾル(ZrO2 濃度2
7重量%)35重量部、イオン交換水10重量部、アク
リルスチレン系樹脂エマルジョン5重量部、界面活性剤
0.1重量部、消泡材0.05重量部を添加して50分
間混練し、スラリーを作製した。次に、30mm×10
0mm×20mmのワックス製の模型を準備し、前記ス
ラリーにこの模型を浸漬し、模型表面に第1被覆層を形
成させ、スラリーが乾く前に、この第1被覆層の上から
イットリア粉(平均粒径250μm)をスタッコとして
付着させ、フェースコートを形成した。そのあとは、従
来から実施されている公知の方法に基づいて処理を行っ
た。すなわち、フェースコート形成後の模型について、
これをコロイダルシリカおよびアルミナ粉末からなるス
ラリーに浸漬した後、ムライト質スタッコにより第2被
覆層を形成するという工程を7回行い、バックアップコ
ートを形成した。乾燥後、オートクレーブで180℃に
て脱ロウし、続いて電気炉にて1400℃で6時間焼成
して試験鋳型を得た。1400℃で焼成することによ
り、ZrO 2 ゾル中のZrO2 は全てフィラー中のY2
3 と反応して、化合物Zr3 4 12となった。
【0027】その結果、鋳型キャビティー面の組成はZ
3 412単一相となった。電子ビーム溶解炉にて、
Al6wt%とV4wt%とを含むチタン合金を溶解
し、これを鋳込み温度1950℃で、真空(10-3To
rr)にて上記試験鋳型に注湯した。チタン合金が冷
却、凝固後、試験鋳型を除去し、サンドブラストにて鋳
造品表面を仕上げた後、鋳造品の表面から深さ方向の硬
さをマイクロビッカース硬度計にて測定し、反応硬化層
深さを求め、その結果を表2に示した。
【0028】(実施例2)フィラーとしてY2 3 粉7
0重量部、ZrO2 粉42重量部を用いた以外は実施例
1と同様に実施した。なお、試験鋳型を1400℃で焼
成することにより、ZrO2 ゾル中のZrO 2 とフィラ
ーとして添加したZrO2 は、全てフィラー中のY2
3 と反応して化合物Zr3 4 12となった。その結
果、鋳型キャビティー面の組成はZr3 4 12単一相
となった。
【0029】(実施例3)フィラーとしてY2 3 粉1
12重量部を用いた以外は実施例1と同様に実施した。
なお、試験鋳型を1400℃で焼成することにより、Z
rO2 ゾル中のZrO 2 は全てフィラー中のY2 3
反応して化合物Zr3 4 12となった。その結果、鋳
型キャビティー面の組成は化合物Zr3 4 12とY2
3 単体の混在物となった。
【0030】(比較例1)フィラーとしてZrO2 粉1
30重量部を用いた以外は実施例1と同様に実施した。
【0031】(比較例2)試験片鋳型の焼成温度を13
00℃とする以外は実施例1と同様に実施した。この
際、鋳型キャビティー面の組成はZr3 4 12とZr
2 とY2 3の混在物となった。
【0032】(比較例3)試験片鋳型の焼成温度を13
00℃とする以外は実施例2と同様に実施した。この
際、鋳型キャビティー面の組成はY2 3 とZrO2
混在物となった。
【0033】(比較例4)試験片鋳型の焼成温度を13
00℃とする以外は実施例3と同様に実施した。この
際、鋳型キャビティー面の組成はY2 3 とZrO2
混在物となった。
【0034】(比較例5)フィラーとして、溶融40Y
2 3 −60ZrO2 (Y2 3 40重量%およびZr
2 60重量%の溶融混合物)120重量部を用いて、
試験片鋳型の焼成温度を1370℃とする以外は実施例
1と同様に実施した。この比較例5は特開昭62−14
3864号公報の実験名称K(スラリー番号410)に
準じるものである。ただし、ZrO2 ゾルのpHは8の
ものを使用した。その理由は、酸性タイプのゾルを使用
したところ、スラリーがすぐ固化してしまったらであ
る。この際、鋳型キャビティー面の組成はY2 3 −Z
rO2 固溶体とZrO2 の混在物となった。
【0035】以上のようにして得られた各サンプルにつ
いての作製条件および結果を表2に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、チタン・チタン合金等の高融点活性金属を
鋳造するに際して用いるロストワックス鋳型の作製にお
いて、フェースコートスラリー中のバインダーとしてZ
rO2 ゾルを用いた場合、それに対応する所定量以上の
2 3 粉末をスラリー中に配合し、1400℃以上で
の鋳型焼成によりスラリー中のZrO2 が全て化合物Z
3 4 12となるようにしたので、チタンおよびチタ
ン合金等の高融点活性金属を鋳造した際に鋳造品表面に
生成する反応硬化層がうすくて均一な鋳造品が得られる
ようになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−8534(JP,A) 特開 平3−207777(JP,A) 特開 平2−247037(JP,A) 特開 昭62−54543(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22C 1/00 - 3/00 B22C 9/04

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高融点活性金属溶湯を鋳造するためのロ
    ストワックス鋳型であって、前記溶湯と接するキャビテ
    ィー面となるフェースコートの組成が、実質的にZrO
    2 単体を含まず、Zr3 4 12、またはZr3 4
    12とY2 3 からなることを特徴とする高融点活性金属
    鋳造用鋳型。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のフェースコートを形成
    するに際し、Zr3 4 12粉末、Y2 3 粉末および
    バインダーであるZrO2 ゾルを含有し、Y2 3 がZ
    rO2 に対しモル比で2/3以上であるスラリーをワッ
    クス模型表面に塗布して第1被覆層を形成し、この第1
    被覆層上にセラミックス粒状物を付着させる工程を1回
    以上行ったのち、その表面に耐火性材料による第2被覆
    層を形成して乾燥する工程と、これに続いてワックスを
    溶出し、1400℃以上の温度で焼成する工程とを有し
    てなることを特徴とする高融点活性金属鋳造用鋳型の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のフェースコートを形成
    するに際し、Y2 3 粉末、ZrO2 粉末およびバイン
    ダーであるZrO2 ゾルを含有し、Y2 3 がZrO2
    に対しモル比で2/3以上であるスラリーをワックス模
    型表面に塗布して第1被覆層を形成し、この第1被覆層
    上にセラミックス粒状物を付着させる工程を1回以上行
    ったのち、その表面に耐火性材料による第2被覆層を形
    成して乾燥する工程と、これに続いてワックスを溶出
    し、1400℃以上の温度で焼成する工程とを有してな
    ることを特徴とする高融点活性金属鋳造用鋳型の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のフェースコートを形成
    するに際し、Y2 3 粉末およびバインダーであるZr
    2 ゾルを含有し、Y2 3 がZrO2 に対しモル比で
    2/3以上であるスラリーをワックス模型表面に塗布し
    て第1被覆層を形成し、この第1被覆層上にセラミック
    ス粒状物を付着させる工程を1回以上行ったのち、その
    表面に耐火性材料による第2被覆層を形成して乾燥する
    工程と、これに続いてワックスを溶出し、1400℃以
    上の温度で焼成する工程とを有してなることを特徴とす
    る高融点活性金属鋳造用鋳型の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記バインダーであるZrO2 ゾルは、
    pH7.0以上である請求項2〜4のいずれかに記載の
    高融点活性金属鋳造用鋳型の製造方法。
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