JP3130582U - 電気抵抗スポット溶接機用電極 - Google Patents

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Abstract

【課題】整形する必要がなく、簡単に修復可能な電気抵抗スポット溶接機用電極を提供する。
【解決手段】先端が被溶接部材3との接触面とされた交換電極2と、交換電極2をその先端に形成された嵌合凹部1bで保持する電極本体1とから構成され、交換電極2を交換可能にする。なお、電極本体1を純銅とし、交換電極2の材質をクロム銅等として、それぞれの電極に最適な材料を選択することが好ましい。
【選択図】図1

Description

本考案は、電気抵抗溶接機の電極が消耗した場合に、整形する必要がなく、簡単に修復可能な電気抵抗スポット溶接機用電極に関する考案である。
従来、非特許文献1に示されるように電気抵抗スポット溶接機は、上部電極と下部電極間にワークを挟んで加圧、通電して、ワーク(被溶接部材)に流れる電機抵抗熱でワークを溶かして溶接するものであり、自動車のホワイトボデー等を溶接する場合に広く使用されている。
この電気抵抗スポット溶接機に使用される電極は、使用に伴って、その先端部の形状が加圧力や摩耗により変形する。電極が変形すると、ワークに傷がついたり、溶着不良やスパッタの原因となる。このため、所定の溶接回数毎(例えば1500回〜5000回)に、熟練工が旋盤機やボール盤等を用いて再切削を施して整形する必要がある。このため、熟練工を溶接現場に常駐させなければならないという問題があった。
また、切削するごとに電極が減少することから、切削する回数にも限度があり、所定回数切削した場合には、電極全体を交換する必要がありランニングコストが高くなるという問題があった。また、電気抵抗スポット溶接機に使用される電極は、ワークの形状、溶接条件に合わせた形状の電極を用意する必要があり、これらの電極を所定回数切削した後に、電極を交換する必要があることから、ワークの形状、溶接条件に合わせた形状の電極を常時在庫としてストックしておく必要があり、在庫管理が大変であるという問題があった。
株式会社中央製作所 電気抵抗スポット溶接機カタログ
整形する必要がなく、簡単に修復可能な電気抵抗スポット溶接機用電極を提供する。
上記課題を解決するためになされた本考案は、先端が被溶接部材の接触面とされた交換電極と、この交換電極をその先端で保持する電極本体とから構成され、交換電極を交換可能にしたことを特徴とする。
なお、電極本体の先端に交換電極が嵌合する嵌合凹部を形成したことが好ましい。
また、交換電極を円柱形状とし、嵌合凹部を前記交換電極の基部に対応させた形状としたことが好ましい。
また、センターピン収納部を有する略円筒形状の電極本体と、前記センターピン収納部に収納され、その先端部がセンターピン収納部を通して電極本体の先端から突出して、ウェルドナットのねじ穴に挿入されてウェルドナットを保持するセンターピンと、先端が被溶接部材との接触面とされて、センターピンに挿通された状態で電極本体の先端で保持された略円筒形状の交換電極から構成され、交換電極を交換可能にしたことが好ましい。
また、センターピンを、センターピン収納部の軸方向に摺動自在に配設したことが好ましい。
また、センターピンは、常時センターピンの先端方向に付勢されていることが好ましい。
また、センターピンの基端に、センターピンの外径よりも大きい外径のフランジ部を設け、電極本体のセンターピン収納部の下側に、前記フランジ部を摺動可能に受容する受容部を、センターピン収納部と同軸に設けたことが好ましい。
また、電極本体の受容部の上端に、リング状のパッキンを、センターピンが挿通された状態で配設したことが好ましい。
また、ボルト挿入部を有する略円筒形状の電極本体と、先端が被溶接部材との接触面とされて、前記ボルト挿入部と同軸に電極本体の先端で保持された略円筒形状の交換電極から構成され、交換電極を交換可能にしたことが好ましい。
また、ボルト挿入部の内部に略円筒形状の絶縁部材を配設することが好ましい。
また、電極本体と、交換電極の材質を異なる材質にすることが好ましい。
また、交換電極の材質をクロム銅にすることが好ましい。
また、交換電極の材質をベリリウム銅にすることが好ましい。
また、交換電極の材質をカドミウム銅、ジルコニウム銅、クロムジルコニウム銅、チタニウム銅、アルミナ分散強化銅、焼結銅のいずれかにすることが好ましい。
また、電極本体の材質を純銅にすることが好ましい。
先端が被溶接部材の接触面とされた交換電極と、この交換電極をその先端で保持する電極本体とから構成され、交換電極を交換可能にしたので、電極が消耗した場合に、交換電極を交換するだけで電極の修復作業が終了するので、整形する必要がなく、簡単に修復可能な電気抵抗スポット溶接機用電極を提供することが可能となる。また、交換電極のみを交換すればいいので、ランニングコストを低減させることが可能となる。また、ワークの形状、溶接条件に合わせた形状の電極を常時在庫としてストックしておく必要がなく、各電極に共通の交換電極のみを在庫としてストックしておけばよく、在庫管理が楽になる。
なお、電極本体の先端に交換電極が嵌合する嵌合凹部を形成すると、簡単に交換電極を交換することが可能となる。
また、交換電極を円柱形状とし、嵌合凹部を前記交換電極の基部に対応させた形状とすると、電極本体に嵌合凹部を形成する際に、ボール盤や旋盤等で穴ぐり加工するだけで嵌合凹部を形成することができ、また、交換電極は、板状の部材からプレス加工で打ち抜くだけで製作が完了するので、製作が容易となる。
また、センターピン収納部を有する略円筒形状の電極本体と、前記センターピン収納部に収納され、その先端部がセンターピン収納部を通して電極本体の先端から突出して、ウェルドナットのねじ穴に挿入されてウェルドナットを保持するセンターピンと、先端が被溶接部材との接触面とされて、センターピンに挿通された状態で電極本体の先端で保持された略円筒形状の交換電極から構成され、交換電極を交換可能にしたので、このようなウェルドナット溶接用の電極であっても、電極が消耗した場合に、交換電極を交換するだけで電極の修復作業が終了するので、整形する必要がなく、簡単に修復可能な電気抵抗スポット溶接機用電極を提供することが可能となる。
また、センターピンを、センターピン収納部の軸方向に摺動自在に配設し、常時センターピンの先端方向に付勢すると、ウェルドナットをセンターピンで保持した際に、ウェルドナットのセンター出しをすることが可能となり、溶接不良を防止することが可能となる。また、このような構成にしたので、センターピンの下側から、ブローエアを吹き込むと、溶接時に発生するスパッタを吹き飛ばして、スパッタがセンターピンや交換電極、電極本体に付着することを防止して、また、スパッタがセンターピン収納部側に入ることを防止することが可能となる。また、センターピン収納部とセンターピンの間にブローエアが導通するので、センターピンや交換電極、電極本体が冷却されて、これらセンターピンや交換電極、電極本体の寿命が長くなる。
また、センターピンの基端に、センターピンの外径よりも大きい外径のフランジ部を設け、電極本体のセンターピン収納部の下側に、前記フランジ部を摺動可能に受容する受容部を、センターピン収納部と同軸に設けると、摺動凹部にブローエアを吹き込むことにより、センターピンを、センターピンの先端方向に付勢することが可能となる。
また、電極本体の受容部の上端に、リング状のパッキンを、センターピンが挿通された状態で配設すると、センターピンのフランジ部が前記パッキンを押圧して、ブローエアが漏洩することを防止して、確実にセンターピンを先端方向へ付勢することが可能となる。また、フランジ部と受容部の上端が直接接触することを防止して、フランジ部が摩耗したり割れたりすることを防止することが可能となる。
また、ボルト挿入部を有する略円筒形状の電極本体と、先端が被溶接部材との接触面とされて、前記ボルト挿入部と同軸に電極本体の先端で保持された略円筒形状の交換電極から構成され、交換電極を交換可能にしたので、このようなウェルドボルト溶接用の電極であっても、電極が消耗した場合に、交換電極を交換するだけで電極の修復作業が終了するので、整形する必要がなく、簡単に修復可能な電気抵抗スポット溶接機用電極を提供することが可能となる。
また、ボルト挿入部の内部に略円筒形状の絶縁部材を配設すると、ウェルドボルトのねじ部と、電極本体のボルト挿入部の間での、放電を防止することが可能となり、ねじ部のねじ山を保護して、傷がつくことを防止することが可能となる。
また、電極本体と、交換電極の材質を異なる材質にすると、電極本体と交換電極それぞれ最適な材質を選択することが可能となる。このため、交換電極を高温でも変形が少ない材質とし、電極本体を電気抵抗率が低い材質とすることが可能となる。また、クロム銅は純銅に比べて約2.5倍の価格であり、ベリリウム銅は純銅に比べて約10倍の価格であるが、材料の使用量が多い電極本体にこのような高価な材料を使用する必要がなく、大幅なコストダウンが可能となる。
また、交換電極の材質をクロム銅にすると、高温での電極の軟化を抑制し、高温での変形を抑制することが可能となる。
また、交換電極の材質をベリリウム銅にすると、高温での変形を抑制することが可能となるだけでなく、常温での硬度が高いので、高い加圧力で溶接することが可能となる。
また、交換電極の材質をカドミウム銅、ジルコニウム銅、クロムジルコニウム銅、チタニウム銅、アルミナ分散強化銅、焼結銅のいずれかにすること、高温での変形を抑制することが可能となる。
また、電極本体の材質を低電気抵抗の純銅にすると、電極本体での発熱を抑え、効率を向上させることが可能となる。
以下に、図面を参照しつつ本発明の好ましい実施の形態(第1の実施形態)を示す。
図1は、本考案の電気抵抗溶接機用電極の正面図である。第1の実施形態の電気抵抗スポット溶接機用電極は、電極本体1と交換電極2とから構成されている。なお、3は被溶接部材である。
電極本体1は、略円柱形状をしていて、電極本体1の基部側は、電極ホルダー(図示せず)に取り付けられるために、基端につれて外径が小さくなるテーパー形状をしている。電極本体1には、電極本体1の基端に開口している冷却水通路1aが設けられている。この冷却水通路1aに、電極ホルダーから冷却水が導入されて、電極本体1を冷却するようにしている。電極本体1の先端には、嵌合凹部1bが円柱形状に凹陥形成されている。電極本体1の材質は、電気抵抗率が低い純銅であることが好ましいが、後述する交換電極2と同じ材質であっても差し支えない。
交換電極2は、嵌合凹部1bの内径と殆ど同じ外径の略円柱形状をしていて、電極本体1の嵌合凹部1bに嵌合されて保持されている。言い換えると、電極本体1の嵌合凹部1bは、交換電極2の基部に対応した形状となっている。この交換電極2の先端は、被溶接部材3と接触する接触面2aとされていて、この接触面2aから被溶接部材3に電流を流すようになっている。この交換電極2の材質は、溶接中の変形を少なくするために、高温でも変形が少ない材質である、クロム銅(銅に0.5〜1%のクロムを添加した銅)やベリリウム銅(銅に0.5〜1.5%のベリリウムと2〜2.5%のコバルトを添加した銅)を用いることが好ましい。なお、ベリリウム銅にはニッケル・ベリリウム銅(銅に0.2〜0.5のベリリウムと1.2〜1.6%のニッケルを添加した銅)が含まれる。また、交換電極2の材料は、カドミウム銅(銅に0.5〜1%のカドミウムを添加した銅)やジルコニウム銅、クロムジルコニウム銅、チタニウム銅、アルミナ分散強化銅、焼結銅等であっても差し支えない。ここで、アルミナ分散強化銅とは、銅にアルミナ(Al)の微粒子を分散させて強化した銅であり、焼結銅とは、粉末状の銅と、タングステンを焼結した銅である。
このように、電気抵抗スポット溶接機用電極を、電極本体1と交換可能な交換電極2とから構成したので、電極本体1と交換電極2を異なる材質で構成することが可能となり、それぞれに最適な材質を選択することが可能となる。
溶接を繰り返して所定の溶接回数が経過して交換電極2が変形すると、交換電極2を取り外して、新しい交換電極2に交換することにより、電極の修復が完了する。なお、交換電極2をボール盤や旋盤等で切削して使用することとしても差し支えない。
図2に第2の実施形態を示し、第2の実施形態について説明をする。この実施形態では、電極本体1が略J字形状をしている。この第2の実施形態の電気抵抗スポット溶接機用電極は、主に溶接ガンに使用される。
図3に第3の実施形態の正面図を示し、図4に第3の実施形態の上面図を示し、第3の実施形態を説明する。第3の実施形態の電気抵抗スポット溶接機用電極は、図3や図4に示されるように、電極本体4と交換電極5から構成されている。なお、7は被溶接部材である。電極本体4は、図3や図4に示されるように、先端が丸まった略三角形状で板状をしている。電極本体4の先端部分には、嵌合凹部4aが円柱形状に凹陥形成されている。
交換電極5は、嵌合凹部4aの内径と殆ど同じ外径の略円柱形状をしていて、電極本体4の嵌合凹部4aに嵌合されて保持されている。このような構造により、交換電極5は、交換可能になっている。交換電極5の先端は被溶接部材7と接触する接触面5aとされていて、この接触面5aから被溶接部材7に電流を流すようになっている。電極本体4には、電極ホルダー6に取り付けるための、六角穴付きボルト用穴4bが並列して形成されている。なお、電極本体4の材質は、第1の実施形態の電極本体1と同じであり、交換電極5の材質は第1の実施形態の交換電極2と同じである。この第3の実施形態の電気抵抗スポット溶接機用電極は、図3に示されるように、断面形状が略コの字形状部分を有する被溶接部材7を溶接する場合等に使用される。
図5に第4の実施形態の正面図を示し、第4の実施形態について説明する。第4の実施形態の電気抵抗スポット溶接機用電極は、電極本体上部8、電極本体下部9、センターピン10、交換電極11から構成されている。なお、12は被溶接部材であり、13はウェルドナットであり、その座面にプロジェクション13aが複数個突設されている。このプロジェクション13aは、電気抵抗スポット溶接する際に電流を集中させ、溶接時に溶融して被溶接部材12の溶融金属と溶け合い被溶接部材12と一体化して取り付けられるものである。
電極本体上部8は略円筒形状をして、この円筒の内部は、センターピン収納部8cとなっている。電極本体上部8の下端部分8aは、この下端部分8a以外の外径よりも小さくなっていてねじ山が形成されている。電極本体下部9は略円柱形状をしていて、上部に開口した略円柱形状のエア導通口9aが形成されている。電極本体下部9の側面から、エア導通口9aの連通するエア導入口9bが形成されている。エア導通口9aの上部には、ねじ山が形成されていて、電極本体上部8の下端部分8aに形成されたねじ山と係合することにより、電極本体上部8が電極本体下部9に一体となって取り付けられている。電極本体下部9の基端側には、電極本体下部9の基端に開口する、略円柱形状の冷却水通路9cが形成されている。
10は、センターピンであり、円柱形状の軸部10aと、この軸部10aの先端に形成された先端部10bと、軸部10aの基端に設けられたフランジ部10cとから構成されている。このセンターピン10は、KCF(ステンレス系の金属で、その表面に絶縁被膜処理を施したもの)、セラミックス等の絶縁物でできている。
センターピン10の先端部10bの外径は、軸部10aの外径よりも細くなっている。軸部10aの上端から先端部10bに向かって除々に外径が細くなるテーパー面10dが形成されている。
フランジ部10cは、センターピン10の基端から下側に徐々に外径が大きくなっているテーパー部分を有し、このテーパー部分の下側は、略円柱形状となっている。センターピン10は、この軸部10aが電極本体8のセンターピン収納部8cに、摺動可能に収納されている。センターピン10の先端部10aは、センターピン収納部8cを通して、電極本体上部8の先端から突出している。センターピン収納部8cの外径は、センターピン10の軸部10aの外径よりも僅かに大きくなっていて、センターピン収納部8cとセンターピン10の軸部10aの間を後述するブローエアが導通可能な構造になっている。
電極本体上部8のセンターピン収納部8cの下側に、センターピン10のフランジ部10aの外径よりも僅かに大きい外径で、フランジ部10aを摺動可能に受容する、受容部8dが、センターピン収納部8cと同軸に設けられている。この受容部8dは、電極本体下部9のエア導通孔9aと連通している。
受容部8dの上端には、リング状のパッキン14が、センターピン10の軸部10aが挿通された状態で配設されている。常時エア導入口9bからブローエアが、エア導通口9aに導通され、センターピン10のフランジ部10cを押圧して、センターピン10を、センターピン10の先端方向に付勢している。センターピン10のフランジ部10cがパッキン14を押圧して、ブローエアが漏洩することを防止して、確実にセンターピン10を先端方向へ付勢している。パッキン14は、フランジ部10cと受容部8dの上端が直接接触することを防止して、フランジ部10cが摩耗したり割れたりすることを防止している。
電極本体上部8の先端には、嵌合凹部8bが円柱形状に凹陥形成されている。交換電極11は、嵌合凹部8bと殆ど同じ外径の、肉厚の略円筒形状をしている。交換電極11の内径は、センターピン10の外径よりも、僅かに大きくなっている。交換電極11は、センターピン10に挿通された状態で、電極本体上部8に形成された嵌合凹部8bに嵌合されて保持されている。このような構造により、交換電極11は交換可能になっている。交換電極11の先端は、被溶接部材12と接触する接触面11aとされていて、この接触面11aから被溶接部材12に電流を流すようになっている。
ウェルドナット13は、そのねじ穴がセンターピン10の先端部10aに挿入されて保持される。前述したように、ブローエアがセンターピン10のフランジ部10aを押圧し、センターピン10が持ち上がった状態となっている。ウェルドナット13もまた、持ち上がった状態となり、この際に、ウェルドナット20のねじ穴13bの下端に形成されたテーパー面13cと、センターピン10のテーパー面10cとが当接して、ウェルドナット13がセンターピン10の軸中心に配設されて、センター出しが行われるようになっている。
また、プロジェクション13aも、被溶接部材12から浮いた状態となっている。この状態で、上部電極(図示せず)でウェルドナット13を押さえて、下側に加圧すると、プロジェクション13aが被溶接部材12と接触して、ウェルドナット13と被溶接部材12とが通電し、プロジェクション13aが溶融して、ウェルドナット13が被溶接部材12に溶接される。この際にスパッタが発生するが、溶接時には、センターピン10が上部電極に押されて下側に摺動し、センターピン10のフランジ部10cが、パッキン14と離れることにより、エア導通口9aから供給されたブローエアが、センターピン10とセンターピン収納部8cの間を導通して排出され、スパッタを外部に吹き飛ばして、スパッタがセンターピン10や、交換電極11、電極本体上部8に付着することを防止したり、電極本体上部8の内部に入ること防止している。また、センターピン10とセンターピン収納部8cの間に導通するブローエアにより、電極本体上部8及びセンターピン10が冷却されるようになっている。このように、電極本体上部8及びセンターピン10が冷却されるので、これら電極本体上部8及びセンターピン10の寿命が長くなる。
なお、電極本体上部8及び電極本体下部9の材質は、第1の実施形態の電極本体1の材質と同じ材質であり、交換電極11の材質は、第1の実施形態の交換電極2と同じ材質である。
図6に第5の実施形態の正面図を示して、第5の実施形態を説明する。この第5の実施形態の電気抵抗スポット溶接機用電極は、電極本体上部15、電極本体下部16、交換電極17、絶縁部材18から構成されている。なお、19は被溶接部材であり、20はウェルドボルトであり、その頭部20cのねじ部20b側にはプロジェクション20aが複数個突設されている。
電極本体上部15は、略円筒形状をしていて、この円筒の内部がボルト挿入部15bとなっている。電極本体上部15の下端部分15aは、この下端部分15a以外の外径よりも小さくなっていてねじ山が形成されている。電極本体下部16は略円柱形状をしていて、上部に開口した略円柱形状のエア導通口16aが形成されている。電極本体下部16の側面から、エア導通口16aの連通するエア導入口16bが形成されている。エア導通口16aの上部には、ねじ山が形成されていて、電極本体上部15の下端部分15aに形成されたねじ山と係合することにより、電極本体上部15が電極本体下部16に一体となって取り付けられている。電極本体下部16の基端側には、電極本体下部16の基端に開口する、略円柱形状の冷却水通路16cが形成されている。
電極本体上部15の先端には、嵌合凹部15cが円柱形状に凹陥形成されている。交換電極17は、嵌合凹部15cの内径と殆ど同じ外径の、肉厚の略円筒形状をしている。交換電極17の内径は、ウェルドボルト20のねじ部20bよりも大きくなっている。交換電極17は、ボルト挿入部15bと同軸に配設され、電極本体上部15に形成された嵌合凹部15cに嵌合されて保持されている。このような構造により、交換電極17は、交換可能になっている。交換電極17の先端は、被溶接部材19と接触する接触面17aとされていて、この接触面17aから被溶接部材19に電流を流すようになっている。
電極本体上部15のボルト挿入部15bの内部には、略円筒形状の絶縁部材18が配設されている。この絶縁部材18は、ベークライト、KCF(ステンレス系の金属で、その表面に絶縁被膜処理を施したもの)、セラミックス等の絶縁物でできている。
被溶接部材19を上部電極17の上に載せた状態で、ウェルドボルト20のねじ部2020aを上部電極17、ボルト挿入部15bに挿入する。この状態では、ウェルドボルト20のねじ部20bは、絶縁部材18で周囲が覆われた状態となっている。この状態で、上部電極(図示せず)でウェルドボルト20の頭部20cを押さえて加圧し、上部電極と交換電極17の間を通電させると、プロジェクション20aが溶融して、ウェルドボルト20が被溶接部材19に溶接される。この際にスパッタが発生するが、溶接直後にブローエアがエア導入口16bから供給され、このブローエアがウェルドボルト20のねじ部20bと絶縁部材18の間に導通して排出されることにより、スパッタを外部に吹き飛ばして、スパッタが交換電極17や電極本体上部15に付着することを防止したり、スパッタが絶縁部材18側に入ること防止している。また、ウェルドボルト20のねじ部20bと絶縁部材18の間に導通するブローエアにより、電極本体上部15が冷却される。このように、電極本体上部15が冷却されるので、電極本体上部15の寿命が長くなる。溶接時には、ウェルドボルト20のねじ部20bは、絶縁部材18で周囲が覆われた状態となっているので、ウェルドボルト20のねじ部20bと、ボルト挿入部15bとの間の放電を防止して、ねじ部20bを保護している。
第5の実施形態で溶接するウェルドボルトには、図7に示されるような、頭部25cのねじ部25bと反対側に突出したプロジェクション25aを有するウェルドボルト25も含まれる。ウェルドボルト25のねじ部25bをボルト挿入部15bに挿入し、被溶接部材であるウェルドボルト25の頭部25cと交換電極17の接触面17aが接触した状態で、溶接部材26をウェルドボルト25の頭部25c上に配置して、上部電極(図示せず)で、被溶接部材26を押さえて加圧すると、上部電極と交換電極17の間に電流が流れて、プロジェクション25aが溶融して、ウェルドボルト25が被溶接部材26に溶接される。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ好ましいと思われる実施形態に関連して本考案を説明したが、本考案は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる考案の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気抵抗スポット溶接機用電極もまた技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
第1の実施形態の正面図である。 第2の実施形態の正面図である。 第3の実施形態の正面図である。 第3の実施形態の上面図である。 第4の実施形態の正面図である。 第5の実施形態の正面図である。 第5の実施形態の正面図である。
符号の説明
1 電極本体(第1の実施形態、第2の実施形態)
1a 冷却水通路
1b 嵌合凹部
2 交換電極(第1の実施形態、第2の実施形態)
2a 接触面
3 被溶接部材
4 電極本体(第3の実施形態)
4a 嵌合凹部
4b 六角穴付きボルト用穴
5 交換電極(第3の実施形態)
5a 接触面
6 電極ホルダー
7 被溶接部材(第3の実施形態)
8 電極本体上部(第4の実施形態)
8a 下端部分
8b 嵌合凹部
8c センターピン収納部
8d 受容部
9 電極本体下部(第4の実施形態)
9a エア導通口
9b エア導入口
9c 冷却水通路
10 センターピン
10a 軸部
10b 先端部
10c フランジ部
10d テーパー面
11 交換電極(第4の実施形態)
11a 接触面
12 被溶接部材(第4の実施形態)
13 ウェルドナット
13a プロジェクション
13b ねじ穴
13c テーパー面
14 パッキン
15 電極本体上部(第5の実施形態)
15a 下端部分
15b ボルト挿入部
15c 嵌合凹部
16 電極本体下部(第5の実施形態)
16a エア導通口
16b エア導入口
16c 冷却水通路
17 交換電極(第5の実施形態)
17a 接触面
18 絶縁部材
19 被溶接部材
20 ウェルドボルト
20a プロジェクション
20b ねじ部
20c 頭部
25 ウェルドボルト
25a プロジェクション
25b ねじ部
25c 頭部

Claims (15)

  1. 先端が被溶接部材の接触面とされた交換電極と、
    この交換電極をその先端で保持する電極本体とから構成され、
    交換電極を交換可能にしたことを特徴とする電気抵抗スポット溶接機用電極。
  2. 電極本体の先端に交換電極が嵌合する嵌合凹部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の電気抵抗スポット溶接機用電極。
  3. 交換電極を円柱形状とし、嵌合凹部を前記交換電極の基部に対応させた形状としたことを特徴とする請求項2に記載の電気抵抗スポット溶接機用電極。
  4. センターピン収納部を有する略円筒形状の電極本体と、
    前記センターピン収納部に収納され、その先端部がセンターピン収納部を通して電極本体の先端から突出して、ウェルドナットのねじ穴に挿入されてウェルドナットを保持するセンターピンと、
    先端が被溶接部材との接触面とされて、センターピンに挿通された状態で電極本体の先端で保持された略円筒形状の交換電極から構成され、
    交換電極を交換可能にしたことを特徴とするウェルドナット溶接用の電気抵抗スポット溶接機用電極。
  5. センターピンを、センターピン収納部の軸方向に摺動自在に配設したことを特徴とする請求項4に記載のウェルドナット溶接用の電気抵抗スポット溶接機用電極。
  6. センターピンは、常時センターピンの先端方向に付勢されていることを特徴とする請求項5に記載のウェルドナット溶接用の電気抵抗スポット溶接機用電極。
  7. センターピンの基端に、センターピンの外径よりも大きい外径のフランジ部を設け、電極本体のセンターピン収納部の下側に、前記フランジ部を摺動可能に受容する受容部を、センターピン収納部と同軸に設けたことを特徴とする請求項6に記載のウェルドナット溶接用の電気抵抗スポット溶接機用電極。
  8. 電極本体の受容部の上端に、リング状のパッキンを、センターピンが挿通された状態で配設したことを特徴とする請求項7に記載のウェルドナット溶接用の電気抵抗スポット溶接機用電極。
  9. ボルト挿入部を有する略円筒形状の電極本体と、
    先端が被溶接部材との接触面とされて、前記ボルト挿入部と同軸に電極本体の先端で保持された略円筒形状の交換電極から構成され、
    交換電極を交換可能にしたことを特徴とするウェルドボルト溶接用の電気抵抗スポット溶接機用電極。
  10. ボルト挿入部の内部に略円筒形状の絶縁部材を配設したことを特徴とする請求項9に記載のウェルドボルト溶接用の電気抵抗溶接機用電極。
  11. 電極本体と、交換電極の材質を異なる材質にしたことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の電気抵抗スポット溶接機用電極。
  12. 交換電極の材質はクロム銅であることを特徴とする請求項11に記載の電気抵抗スポット溶接機用電極。
  13. 交換電極の材質はベリリウム銅であることを特徴とする請求項11に記載の電気抵抗スポット溶接機用電極。
  14. 交換電極の材質はカドミウム銅、ジルコニウム銅、クロムジルコニウム銅、チタニウム銅、アルミナ分散強化銅、焼結銅のいずれかであることを特徴とする請求項11に記載の電気抵抗スポット溶接機用電極。
  15. 電極本体の材質は純銅であることを特徴とする請求項11〜請求項14のいずれかに記載の電気抵抗スポット溶接機用電極。
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