JP3129998U - 合成樹脂製フィルム封筒 - Google Patents

合成樹脂製フィルム封筒

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Abstract

【課題】開封後に再利用するときの利便性を向上すると共に、長期に亘って再利用できる合成樹脂製フィルム封筒を提供する。
【解決手段】上部に開口部2を有する物品収納室3を挟んで配置された合成樹脂製の表裏フィルム4,5により袋体6を構成し、表フィルム4に開口部を超えて上方に延設したフラップ7を設け、該フラップ7を折り曲げて裏フィルム5と接合させることにより開口部2を閉鎖するようにした構成において、フラップ7と裏フィルム5の接合手段は、フラップ7の先端部7aと裏フィルム5の相互に設けた封緘用粘着部材10と、先端部7aと折曲部8の間に位置するフラップ7の中間部7bと裏フィルム5の相互に設けた着脱自在なファスナー部材11とから構成される。
【選択図】図1

Description

本考案は、郵便や宅配便等において取扱いが可能な封筒に関し、特にカタログやパンフレット等の小冊子を送付するのに適した合成樹脂製フィルム封筒に関する。
近年、通信販売カタログや製品パンフレット等の小冊子を郵便や宅配便によって送付する際、薄手の合成樹脂フィルムから成る封筒が使用される。この種の封筒は、例えば、上部に開口部を有する物品収納室を挟んで配置された表裏フィルムにより袋体が構成されており、表裏フィルムのうち一方のフィルムに開口部を超えて上方に延びるフラップが設けられ、該フラップを折り曲げて袋体の表面に接着することにより封緘できるようになっている。このような合成樹脂製フィルム封筒は届先に配送されると、フラップが袋体の表面から引き剥がされることによって開封され、物品収納室から小冊子等の物品が抜き取られた後、廃棄処分となる。従って、従来の合成樹脂製フィルム封筒は、配送時のみに使用されることを前提としている。
特開2006−103710号公報
上記のような合成樹脂製フィルム封筒は近年増加の傾向にあり、配送後、合成樹脂製フィルム封筒を廃棄処分すると、資源の浪費に繋がると共に、焼却処分が為されれば環境問題を引き起こす。そのため、配送物を抜き取った後も、合成樹脂製フィルム封筒を書類用フォルダ等として再利用することが望まれる。
しかしながら、従来の合成樹脂製フィルム封筒は、粘着材によってフラップが袋体に接着されており、開封時にフラップを袋体から引き剥がすと、フラップや袋体に粘着材が残留する。そのため、封筒を再利用するために書類を封筒内に収めようとすると、フラップに残留した粘着材が書類に付着するなどし、スムーズに書類を収納することができない。また、再利用の初期においては、フラップや袋体に残留した粘着材はフラップと袋体の接着手段として有効に機能するが、フラップの開閉操作を繰り返す度に粘着材による接着力は低下し、いずれフラップを袋体に固定することができなくなる。それ故、従来の封筒は、再利用時の利便性に欠けると共に、長期に亘って再利用できるものではなかった。
本考案は、上記従来の問題点を解決することを目的としてなされたものであり、開封後に再利用するときの利便性を向上すると共に、長期に亘って再利用できる合成樹脂製フィルム封筒を提供するものである。
上記目的を達成するため、請求項1に係る考案が解決手段として採用したところは、上部に開口部(2)を有する物品収納室(3)を挟んで配置された合成樹脂製の表裏フィルム(4,5)により袋体(6)を構成し、前記表裏フィルム(4,5)のうち一方のフィルム(4)に前記開口部(2)を超えて上方に延びるフラップ(7)を設け、該フラップ(7)を前記開口部(2)の開口縁近傍に設けた折曲部(8)を介して折り曲げ、他方のフィルム(5)に対向させた状態で接合させることにより前記開口部(2)を閉鎖するようにした合成樹脂製フィルム封筒において、前記フラップ(7)と他方のフィルム(5)の接合手段は、該フラップ(7)の先端部(7a)と他方のフィルム(5)の相互に設けた封緘用粘着部材(10)と、前記先端部(7a)と折曲部(8)の間に位置するフラップ(7)の中間部(7b)と他方のフィルム(5)の相互に設けた着脱自在なファスナー部材(11)とから構成した点にある。
また請求項2に係る考案が解決手段として採用したところは、請求項1記載の合成樹脂製フィルム封筒において、前記フラップ(7)が、ファスナー部材(11)を設けた中間部(7b)から封緘用粘着部材(10)を設けた先端部(7a)を切り離し自在とする分離線手段(12)を備えた構成にある。
尚、より好ましい形態は、上部に開口部(2)を有する物品収納室(3)を挟んで配置された合成樹脂製の表裏フィルム(4,5)により袋体(6)を構成し、前記表裏フィルム(4,5)のうち一方のフィルム(4)に前記開口部(2)を超えて上方に延びるフラップ(7)を設け、該フラップ(7)を前記開口部(2)の開口縁近傍に設けた折曲部(8)を介して折り曲げ、他方のフィルム(5)に対向させた状態で接合させることにより前記開口部(2)を閉鎖するようにした合成樹脂製フィルム封筒において、前記フラップ(7)と他方のフィルム(5)の接合手段が、該フラップ(7)の先端部(7a)に設けた封緘用粘着部材(10)と、前記先端部(7a)と折曲部(8)の間に位置するフラップ(7)の中間部(7b)と他方のフィルム(5)の両面に設けた着脱自在なファスナー部材(11)とから構成されており、前記フラップ(7)が、ファスナー部材(11)を設けた中間部(7b)から封緘用粘着部材(10)を設けた先端部(7a)を切り離し自在とする分離線手段(12)を備えた構成である。かかる好ましい構成の場合には、封筒の受領者が袋体(6)を書類等保管用袋として再利用する場合、粘着力が残存する封緘用粘着部材(10)を備えた先端部(7a)をフラップ(7)から切り離すことができるので、該先端部(7a)を切り離した状態でフラップ(7)による開閉が可能になる。
本考案によれば、袋体6を送付用の封筒として使用するときには、折り曲げたフラップ7を封緘用粘着部材10で他方のフィルムに接着すれば、開口部2が封緘されるので、従来の封筒と同様に使用することができる。そして該封筒の受領者は、開封後、袋体6をフォルダのような書類等保管用袋として再利用できるので、省資源と環境維持に貢献する。この際、封緘用粘着部材10は開封により粘着力を低下ないし喪失しているが、折り曲げたとき対向するフラップ7と他方のフィルム5の相互に着脱自在なファスナー部材11が設けられているので、開口部2の開閉を繰り返して行うことができる。
特に、請求項2に記載の考案によれば、フラップ7に分離線手段12を設けているので、封筒の受領者が袋体6を書類等保管用袋として再利用する場合、フラップ7の先端部7aを切り離した状態でフラップ7による開閉が可能になり、物品の出し入れが行い易く、利便性が向上する。
以下図面に基づいて本考案に係る合成樹脂製フィルム封筒の好ましい実施形態を詳述する。
(第1実施形態)
図1乃至図4は第1実施形態における合成樹脂製フィルム封筒1を示す図である。図1において、合成樹脂製フィルム封筒1は、上部に開口部2を有する物品収納室3を挟んで配置された表裏フィルム4、5により袋体6を構成し、表フィルム4は開口部2を超えて上方に延設したフラップ7を備えている。本実施形態において表フィルム4及び裏フィルム5は、1枚の合成樹脂製フィルムを袋体6の底部6aで折り返した半折フィルムによって形成されており、袋体6の両サイドにおいて溶断その他の方法により熱溶着され、サイドシール部15、15を形成している。そしてフラップ7は表フィルム4に対して一体的に設けられている。
フラップ7を含む表裏フィルム4、5は、延伸ポリプロピレン(OPP)と無延伸ポリプロピレン(CPP)を適宜選択したドライラミネートフィルムとするのが好ましいが、これに限定されるものではなく、任意の合成樹脂製フィルムによって構成される。表フィルム4は全面或いは一部が透明であり、図2(b)に示す如く、送付時の宛先を表示するための表示部4aが設けられる。表示部4aは例えば宛先を印刷したラベルを貼付したものであっても良いし、透明窓として物品収納室3に収納される送り状の宛先を外部から視認可能としたものであっても良い。また裏フィルム5の全面或いは一部に、広告や絵柄等をグラビア印刷で表しても良いが、全体を透明としても良い。
フラップ7は開口部2の開口縁近傍に設けた折曲部8を介して折曲自在となっており、開口部2を被うように折り曲げることにより、裏フィルム5と接合させて袋体6の開口部2を閉鎖するように構成されている。本実施形態においてフラップ7と裏フィルム5を接合する接合手段は、フラップ7の先端部7aと裏フィルム5の相互に設けた封緘用粘着部材10と、先端部7aと折曲部8の間に位置するフラップ7の中間部7bと裏フィルム5の相互に設けた着脱自在なファスナー部材11とから構成されている。
裏フィルム5との接合面におけるフラップ7の先端部7aに、剥離シート9に被覆された封緘用粘着部材10が帯状に設けられている。この封緘用粘着部材10が設けられた先端部7aと折曲部8の間のフラップ7の中間部7bには面ファスナー部材11aが設けられる。更にフラップ7は、封緘用粘着部材10を設けた先端部7aと面ファスナー部材11aを設けた中間部7bとの間に、両者を切り離すためのミシン目や線状溝等の分離線手段12が設けられている。
一方、裏フィルム5には、封緘用粘着部材10と接着する部分に帯状の封緘確認テープ13が設けられる。封緘確認テープ13は、不正開封を防止するためのものであり、フラップ7の封緘用粘着部材10と接着した後、フラップ7が引き剥がされると、封緘確認テープ13の表層部分が封緘用粘着部材10に付着したまま剥離し、内層部分から開封済みであることを示す表示が現れるテープである。また裏フィルム5において、封緘確認テープ13と開口部2の開口縁との間には面ファスナー部材11bが設けられる。面ファスナー部材11bは、フラップ7に設けた面ファスナー部材11aと共に一対の面ファスナーを構成し、フラップ7と裏フィルム5とを着脱自在に係着させるファスナー部材11を構成する。尚、図例では、ファスナー部材11は合成樹脂製フィルム封筒1の幅方向中央に設けているが、これに限られるものではなく、長尺のファスナー部材11を幅方向の全域にわたって設けても良いし、また複数のファスナー部材11を幅方向に沿って配置しても良い。またファスナー部材11は面ファスナーであることに限定されるものではなく、例えば着脱自在なボタン式のファスナーであってもよい。
また図例では、フラップ7の先端部7aに封緘用粘着部材10を設け、裏フィルム5に封緘確認テープ13を設ける構成としているが、これとは逆に、フラップ7の先端部7aに封緘確認テープ13を設け、裏フィルム5に封緘用粘着部材10を設けた構成としても良い。また封緘確認テープ13は必須のものではなく、不正開封を防止する必要がない場合には特に設けなくとも良い。すなわち、本実施形態においてはフラップ7の先端部7aが封緘用粘着部材10によって裏フィルム5に固着される構成であれば良い。
上記構成の合成樹脂製フィルム封筒1は、開口部3を介してカタログ等の小冊子を物品収納室3に収納した後、剥離シート9を剥がしてフラップ7を折曲部8で折り曲げることにより、フラップ7の先端部7aに設けた封緘用粘着部材10が裏フィルム5の封緘確認テープ13に固着され、封緘される。図2及び図3は封緘状態を示す図である。小冊子等の物品14を収納して封緘した状態においては、フラップ7の先端部7aが封緘用粘着部材10によって裏フィルム5に固着されると共に、フラップ7の先端部7aと折曲部8の間の中間部7bがファスナー部材11によって裏フィルム5に係着された構成となる。この封緘状態で合成樹脂製フィルム封筒1は投函され、郵便や宅配便によって配送される。
そして届先に配送された後、受領者により合成樹脂製フィルム封筒1が開封される。このとき、フラップ7の先端部7aを裏フィルム5(厳密には封緘確認テープ13)から引き剥がすことにより開封される。そして開封後、分離線手段12に沿ってフラップ7を分断することによりフラップ7の先端部7aを中間部7bから引き離す。但し、本実施形態においてはフラップ7の先端部7aと中間部7bとの間に分離線手段12を設けているので、該分離線手段12に沿ってフラップ7を分断することにより開封しても良い。図4は開封状態を示す図であり、(a)はフラップ7の先端部7aを裏フィルム5から引き剥がした後、先端部7aを取り除く状態を示している。図例に示すようにフラップ7を裏フィルム5から引き剥がした後、分離線手段12に沿って先端部7aをフラップ7から分離することにより、フラップ7から封緘用粘着部材10が付着した先端部7aを取り除くことができる。また図4(b)は分離線手段12に沿ってフラップ7の先端部7aと中間部7bとを切り離すことにより開封した状態を示している。図4(b)のような開封態様であっても、開封後のフラップ7には封緘用粘着部材10が付着した先端部7aが除かれる。そして図4(a)及び(b)に示す開封状態で開口部5から物品14が取り出され、その後、合成樹脂製フィルム封筒1はフォルダ等の書類保管用袋として再利用される。
再利用の際、合成樹脂製フィルム封筒1の物品収納室3には書類等の物品が収められる。フラップ7から先端部7aを分離しておけば、フラップ7には粘着部材が存在しない状態となるため、書類の出し入れ時に粘着部材が書類に付着することはない。但し、フラップ7から先端部7aを分離していない場合であっても、本実施形態では封緘用粘着部材10の表面に封緘確認テープ13の表層部分が付着しているので、開口部2を介して書類を出し入れしても粘着部材10が書類に付着することはない。そのため、合成樹脂製フィルム封筒1は、再利用の際、書類の出し入れをスムーズに行うことができる。そして書類を収納した後、折曲部8を介してフラップ7を折り曲げることにより、開口部2が閉鎖される。このとき、フラップ7に設けた面ファスナー部材11aと裏フィルム5に設けた面ファスナー部材11bが互いに係着してフラップ7が固定され、開口部2の閉鎖状態を保持するので、合成樹脂製フィルム封筒1を持ち運ぶ場合であっても物品収納室3に収納した書類が封筒から落下することがない。従って、合成樹脂製フィルム封筒1は、再利用時の書類の出し入れがスムーズであると共に、フラップ7がファスナー部材11によって裏フィルム5に係着され、開口部2を閉鎖状態で保持するので、使い勝手が良い。
またファスナー部材11を構成する面ファスナー部材11a、11bは互いに着脱自在であるので、ファスナー部材11によってフラップ7を裏フィルム5に着脱することにより、合成樹脂製フィルム封筒1の開口部2を開閉自在である。そのため、物品収納室3に収納した書類を取り出す際には、フラップ7と裏フィルム5との係着状態を解除して開口部2を開放すれば、容易に書類を取り出せる。また書類を保管する際には、書類を収納してフラップ7を折り曲げ、ファスナー部材11を介してフラップ7と裏フィルム5とを係着させれば、書類にゴミ等が付くこともなく、保管に適した態様となる。そしてフラップ7の着脱操作を繰り返した場合であっても、ファスナー部材11による着脱自在な効果は低下しないので、長期間に亘って再利用できるようになっている。
図5は本実施形態における合成樹脂製フィルム封筒1の製造方法を示す図である。例えば、必要な部分にグラビア印刷が施され、ドライラミネート加工されたシート状フィルムを原反から繰り出し、図5(a)に示すように半折重合状態とされたシート状フィルムから成る表裏フィルム4、5の連続帯状体が帯長手方向に間欠移送される。この際、表フィルム4は裏フィルム5を超えて延びるフラップ7を備えている。フラップ7は連続帯状体の帯長手方向に沿って延設された封緘用粘着部材10を備えており、この封緘用粘着部材10は剥離テープ9に被覆されている。またフラップ7には封緘用粘着部材10と平行して分離線手段12が設けられている。裏フィルム5は、連続帯状体の帯長手方向に沿って配置された封緘確認テープ13を備えている。更にフラップ7と裏フィルム5のそれぞれは、帯長手方向に所定間隔で設けられた面ファスナー部材11a、11bを備えている。
このような半折状態の表裏フィルム4、5を所定幅W毎に間欠移送させながら帯幅方向の溶断線Cに沿って溶断することにより、溶断線Cに沿って表裏フィルム4、5が熱溶着されたサイドシール部15、15を形成して、図5(b)に示すように合成樹脂製フィルム封筒1の完成品を一枚ずつ得る。但し、サイドシール部15、15は熱溶着シールとして形成する場合の他、超音波シールとして形成しても良い。
このようにして得られる合成樹脂製フィルム封筒1は、上述したように封緘用粘着部材10によりフラップ7を裏フィルム5に固着した封緘状態として郵便や宅配便による配送が可能であり、また開封後は面ファスナー部材11a、11bで構成されるファスナー部材11によりフラップ7を裏フィルム5に着脱することで開口部2が開閉自在であり、書類用フォルダ等として長期に亘って再利用できるように構成される。
尚、本実施形態においては、表フィルム4がフラップ7を備える場合を例示したが、これに限られるものではなく、裏フィルム5がフラップ7を備える構成としても良い。
(第2実施形態)
図6は第2実施形態における合成樹脂製フィルム封筒1Aを示す図である。図6において、合成樹脂製フィルム封筒1Aは、上部に開口部2を有する物品収納室3を挟んで配置された表裏フィルム4、5により袋体6を構成し、表フィルム4は開口部2を超えて上方に延設したフラップ7を備えている。本実施形態では、表フィルム4及び裏フィルム5のそれぞれが1枚の合成樹脂製フィルムで構成され、袋体6の底部6aで表裏フィルム4、5が互いに熱溶着されて底部シール部16を構成している。また袋体6の両サイドにおいては表裏フィルム4、5が互いに熱溶着され、袋体6のサイドシール部15、15を構成している。尚、合成樹脂製フィルム封筒1Aのその他の構成は、第1実施形態の合成樹脂製フィルム封筒1と同様である。
図7は本実施形態における合成樹脂製フィルム封筒1Aの製造方法を示す図である。例えば、片面にグラビア印刷及びドライラミネート加工した裏フィルム用シート状フィルムと、片面が無地のドライラミネート加工した表フィルム用シート状フィルムをそれぞれ原反から繰り出し、図7(a)に示すように重合状態とされた2枚のシート状フィルムから成る表裏フィルム4、5の連続帯状体が帯長手方向に間欠移送される。この際、表フィルム4は裏フィルム5を超えて延びるフラップ7を備えている。フラップ7は連続帯状体の帯長手方向に沿って延設された封緘用粘着部材10を備えており、この封緘用粘着部材10は剥離テープ9に被覆されている。またフラップ7には封緘用粘着部材10と平行して分離線手段12が設けられている。裏フィルム5は、連続帯状体の帯長手方向に沿って配置された封緘確認テープ13を備えている。更にフラップ7と裏フィルム5のそれぞれは、帯長手方向に所定間隔で設けられた面ファスナー部材11a、11bを備えている。
尚、裏フィルム用シート状フィルムにグラビア印刷を施す際、帯幅方向に封筒2枚分の長さを有する裏フィルム用シート状フィルムを用意し、これにグラビア印刷を施せば同時に2面を印刷できるので印刷コストが半減する。この場合、印刷後、帯幅方向の中央で分断することにより、図7(a)に示す表裏フィルム4、5の連続帯状体が得られる。
このような重合状態の表裏フィルム4、5を所定幅W毎に間欠移送させながら帯幅方向の溶断線Cに沿って溶断することにより、溶断線Cに沿って表裏フィルム4、5が熱溶着されたサイドシール部15、15を形成して、図7(b)に示すような袋体6の半製品を一枚ずつ得る。尚、本実施形態においてもサイドシール部15、15は熱溶着シールとして形成する場合の他、超音波シールとして形成しても良い。そして図7(c)に示すように袋体6の底部6aで表フィルム4を裏フィルム5に重合させるように折曲して熱溶着し、底部シール部16を形成し、合成樹脂製フィルム封筒1Aの完成品を得る。但し、表フィルム4と裏フィルム5の端部を揃え、折曲することなく重合させた状態のままで熱溶着した底部シール部16を形成し、袋体6の底部6aを構成しても良い。
このようにして得られる合成樹脂製フィルム封筒1Aは、第1実施形態と同様に、封緘用粘着部材10によりフラップ7を裏フィルム5に固着した封緘状態として郵便や宅配便による配送が可能であり、また開封後は面ファスナー部材11a、11bで構成されるファスナー部材11によりフラップ7を裏フィルム5に着脱することで開口部2が開閉自在であり、書類用フォルダ等として長期に亘って再利用できるように構成される。
第1実施形態における合成樹脂製フィルム封筒を示す図であり、(a)は封筒平面図を示し、(b)は(a)のA−A断面図を示す。 封緘状態における合成樹脂製フィルム封筒の斜視図であり、(a)は裏フィルム側の斜視図を示し、(b)は表フィルム側の斜視図を示す。 封緘状態における合成樹脂製フィルム封筒の断面図である。 開封状態における合成樹脂製フィルム封筒の斜視図であり、(a)はフラップの先端部を裏フィルムから引き剥がした後、フラップ先端部を取り除いた開封状態を、(b)はミシン目に沿ってフラップの先端部と中央部を切り離すことにより開封した状態を示す。 第1実施形態における合成樹脂製フィルム封筒の製造方法を示す図である。 第2実施形態における合成樹脂製フィルム封筒を示す図であり、(a)は封筒平面図を示し、(b)は(a)のB−B断面図を示す。 第2実施形態における合成樹脂製フィルム封筒の製造方法を示す図である。
符号の説明
1,1A 合成樹脂製フィルム封筒
2 開口部
3 物品収納室
4 表フィルム
5 裏フィルム
6 袋体
7 フラップ
7a 先端部
7b 中間部
8 折曲部
10 封緘用粘着部材
11 ファスナー部材
11a,11b 面ファスナー部材
12 分離線手段

Claims (2)

  1. 上部に開口部(2)を有する物品収納室(3)を挟んで配置された合成樹脂製の表裏フィルム(4,5)により袋体(6)を構成し、前記表裏フィルム(4,5)のうち一方のフィルム(4)に前記開口部(2)を超えて上方に延びるフラップ(7)を設け、該フラップ(7)を前記開口部(2)の開口縁近傍に設けた折曲部(8)を介して折り曲げ、他方のフィルム(5)に対向させた状態で接合させることにより前記開口部(2)を閉鎖するようにした合成樹脂製フィルム封筒において、
    前記フラップ(7)と他方のフィルム(5)の接合手段は、該フラップ(7)の先端部(7a)と他方のフィルム(5)の相互に設けた封緘用粘着部材(10)と、前記先端部(7a)と折曲部(8)の間に位置するフラップ(7)の中間部(7b)と他方のフィルム(5)の相互に設けた着脱自在なファスナー部材(11)とから構成されていることを特徴とする合成樹脂製フィルム封筒。
  2. 前記フラップ(7)は、ファスナー部材(11)を設けた中間部(7b)から封緘用粘着部材(10)を設けた先端部(7a)を切り離し自在とする分離線手段(12)を備えていることを特徴とする請求項1記載の合成樹脂製フィルム封筒。
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