JP3128867B2 - 塗料組成物 - Google Patents

塗料組成物

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JP3128867B2 JP03173148A JP17314891A JP3128867B2 JP 3128867 B2 JP3128867 B2 JP 3128867B2 JP 03173148 A JP03173148 A JP 03173148A JP 17314891 A JP17314891 A JP 17314891A JP 3128867 B2 JP3128867 B2 JP 3128867B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水中に浸漬される各種
水中物体への水中生物の付着を防止する塗料組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】水中に浸漬されている船底、ブイ、漁網
(養殖網や定置網など)、水中汚濁防止膜、冷却のため
の各種吸排水管などの水中物体の表面には、フジツボ、
セルプラ、イガイ、藻類などの付着によつて種々の支障
が起こる。それらの生物による汚損を防止するために、
水中浸漬物の表面に防汚被覆剤が塗布されることはよく
知られている。
【0003】現在、表面張力が小さいというシリコ―ン
ゴムの物理特性を利用したところの防汚被覆剤として
は、たとえば特公昭53−35974号公報に、加硫シ
リコ―ンゴムを被覆剤として用いたものが開示されてお
り、また特開昭51−96830号公報には、ヒドロキ
シル末端基を有するオリゴマ―状シリコ―ンゴムとシリ
コ―ンオイルとの混合物を使つたものが示されている。
【0004】さらに、特開昭53−79980号公報に
は、加硫シリコ―ンゴムと、金属やシリコンを含まない
流動性の有機化合物との混合物が示されている。また、
特公昭60−3433号公報には、オリゴマ―状常温硬
化型シリコ―ンゴムと、流動パラフインまたはペトロラ
タムとを混合したものが示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これら従来公知の防汚
被覆剤は、いずれも、シリコ―ンゴム被覆表面の低表面
張力を利用して、上記表面への水中生物の付着を防止す
るようにしたものであるが、その問題点として、シリコ
―ンゴム単独膜では、低表面張力を発揮する、いわゆる
防汚性能に関与するシロキサン部分が、その両端を架橋
により固定されてしまうため、自由度がなく、浸漬期間
中の低表面張力を長期にわたつて維持できなくなること
があげられる。
【0006】また、シリコ―ンゴムにシリコ―ンオイ
ル、ペトロラタムなどの種々の流動体を物理的に混合さ
せて得た被膜も、その物理的混合ゆえに、塗膜を海水中
に浸漬したときに、シリコ―ンゴム表面からこれらの流
動体が経時的に海中へ放出されることになる。したがつ
て、長期的にはシリコ―ンゴム単独膜の有する前記欠点
を、やはり示すことになる。
【0007】これらのことから、いずれのタイプにおい
ても防汚効果、特に長期防汚持続性に難点が認められ
た。本発明は、従来技術の有する上記の欠点がなく、防
汚性能の良好な塗料組成物を提供することを目的として
いる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、以上の点
につき鋭意研究した結果、シリコ―ンゴムの持つ前記特
徴を維持しながら、防汚持続性に顕著な効果を示す塗料
組成物を得ることに成功し、本発明を完成させた。
【0009】すなわち、本発明は、A)反応硬化型シリ
コ―ンゴムと、B)この反応硬化型シリコ―ンゴムに対
して反応性を有するシラノ―ル基を分子中に一つだけ含
むポリシロキサンと、C)つぎの一般式(1); (R)n −Ph−(OH)m …(1) (式中、Phはベンゼン環、Rはアルキル基、nは0〜
3の整数、mは1〜3の整数であつて、RおよびOH基
はベンゼン環を形成する6つの炭素原子のいずれにも結
合しうる)にて示される化合物と、D)有機アミン化合
物とを含有することを特徴とする塗料組成物、および上
記のA〜D四成分のほかに、さらにE)表面滑性剤を含
有することを特徴とする塗料組成物に係るものである。
【0010】
【発明の構成・作用】本発明に用いられるA成分の反応
硬化型シリコ―ンゴムは、大気中に曝すことで、または
触媒を混ぜたり、加熱したり、紫外線照射したりするこ
とによつて、化学反応により硬化してゴム状弾性体を与
える、シロキサン結合を有するポリオルガノシロキサン
を主成分としたものである。
【0011】このA成分の市販品の例としては、たとえ
ば、東芝シリコ―ン(株)製の商品名TSE370RT
V、YE3085、TSE382RTV、TSE388
W、TSE385RTV、TSE3851、トスシ―ル
371、トスシ―ル381、トスシ―ル380、トスシ
―ル10、トスコ―ト10、TSE3033、TSJ3
130、TSJ3150、TSE350RTV、TSE
3562、トスシ―ル361、TSE3434RTV、
YE5626、TSE322、TSE325、TSE3
360、TLM1025、TUV6000、TUV60
20、YE5505などや、信越化学工業(株)製の商
品名KE41、KE42S、KE44、KE45、KE
45S、KE445、KE347、KE3475など
や、東レ・ダウコ―ニング・シリコ―ン(株)製の商品
名SE5004、SE9175、SE9176、SE9
185、SE9186、SE9188、SE9189、
SH780、SH781、SE792、SE5070な
どが挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるもので
はない。
【0012】本発明に用いられるB成分のポリシロキサ
ンは、A成分の反応硬化型シリコ―ンゴムに対して反応
性を有するシラノ―ル基を分子中に一つだけ含むもので
あつて、上記A成分との組み合わせにより、水中浸漬時
に、シリコ―ンゴムの撥水性と相まつて、さらに長期間
にわたつて撥水性を維持し、すぐれた防汚効果を発揮す
る。これは、シラノ―ル基を分子中に一つだけ含むた
め、シリコ―ンゴム中で1点でのみ結合し、これにより
片端のみが固定されたポリシロキサン基は塗膜表面を自
由に動くことができ、一方片端が固定されているために
シリコ―ンゴム塗膜より簡単には離脱せず、その低表面
張力が長期的に維持されて、防汚性能に対し良好な塗膜
表面を与えるためである。
【0013】このようなB成分のポリシロキサンとして
は、シリコン原子に結合する有機基が、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、フエニ
ル基などのアリ―ル基、フロロ置換のアルキル基および
アリ―ル基などからなるものが挙げられる。市販品とし
ては、たとえば、チツソ(株)製の商品名FM−091
1、FM−0921、FM−0925などが挙げられ、
その1種または2種以上が選択使用されるが、必ずしも
これらに限定されるものでない。
【0014】B成分のポリシロキサンの使用量は、A成
分の反応硬化型シリコ―ンゴムに基づく乾燥性、密着性
などの性能とさらに防汚性能とを勘案して、適宜に設定
される。一般的には、A,B両成分の合計量中に占める
B成分の割合が、通常0.1〜90重量%、好ましくは
0.5〜86重量%の範囲にあるのがよい。
【0015】本発明においては、上記のA,B両成分と
ともに、C成分の一般式(1)にて示される化合物と、
D成分の有機アミン化合物とを組み合わせ使用すること
により、シリコ―ンゴム被膜の防汚性能にさらに良好な
結果を与えて、防汚性とその持続性とをより一段と向上
させることができる。
【0016】C成分の一般式(1)にて示される化合物
としては、たとえば、メチルフエノ―ル、エチルフエノ
―ル、ブチルフエノ―ル、オクチルフエノ―ル、ノニル
フエノ―ル、デシルフエノ―ル、ドデシルフエノ―ルな
どの直鎖状、分枝状のアルキル基を有するオルト、メ
タ、パラ位のアルキルフエノ―ルが挙げられる。また、
上記同様のアルキル基からなるジアルキルフエノ―ル
類、トリアルキルフエノ―ル類、モノアルキルカテコ―
ル類、ジアルキルカテコ―ル類、トリアルキルカテコ―
ル類、モノアルキルレソルシノ―ル類、ジアルキルレソ
ルシノ―ル類、トリアルキルレソルシノ―ル類、モノア
ルキルヒドロキノン類、ジアルキルヒドロキノン類、ト
リアルキルヒドロキノン類、モノアルキルピロガロ―ル
類、ジアルキルピロガロ―ル類、トリアルキルピロガロ
―ル類、モノアルキルフロログルシノ―ル類、ジアルキ
ルフロログルシノ―ル類、トリアルキルフロログルシノ
―ル類、モノアルキルヒドロキシヒドロキノン類、ジア
ルキルヒドロキシヒドロキノン類、トリアルキルヒドロ
キシヒドロキノン類や、フエノ―ル、カテコ―ル、レソ
ルシノ―ル、ヒドロキノン、ピロガロ―ル、フロログル
シノ―ル、ヒドロキシヒドロキノンなどが挙げられ、こ
れらの1種または2種以上が選択使用されるが、必ずし
もこれらに限定されるものでない。
【0017】D成分の有機アミン化合物としては、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、オクチル基、ノニル基、
ドデシル基などの直鎖状、分岐状、環状のアルキル基の
1種または2種以上を含有する1級、2級または3級の
アルキルアミン類、エチレンジアミン、ヘキサメチレン
ジアミン、トリエチレンジアミンなどの1級、2級また
は3級のアルキレンジアミン類、アニリン、メチルアニ
リン、ニトロアニリン、クロロアニリン、ブロモアニリ
ンなどのオルト、メタ、パラ置換のアニリン類、メチル
−ジアミノベンゼン、ハロゲノ−ジアミノベンゼンなど
のフエニレンジアミン類、さらにエポキシ硬化剤として
使用されるような脂肪族変性アミン類や芳香族変性アミ
ン類などが挙げられ、これらの1種または2種以上が選
択使用されるが、必ずしもこれらに限定されるものでな
い。
【0018】C成分の一般式(1)にて示される化合物
と、D成分の有機アミン化合物との使用量は、A成分の
反応硬化型シリコ―ンゴムに基づく乾燥性、密着性など
の性能とさらに防汚性能、また併用するB成分のポリシ
ロキサンの相乗効果などを勘案して、適宜に設定され
る。一般的には、A〜D四成分の合計量中に占める、C
成分およびD成分の合計の割合が、通常0.1〜95重
量%、好適には0.5〜90重量%の範囲にあるのがよ
い。また、この範囲内で、A〜D四成分の合計量中に占
める、C成分の割合が、通常0.1〜90重量%、好ま
しくは0.5〜85重量%で、D成分の割合が、通常
0.1〜90重量%、好ましくは0.5〜85重量%で
あるのがよい。
【0019】本発明においては、上記のA〜D四成分の
組み合わせによつて、すぐれた防汚性を発揮できるが、
これら四成分に加えて、さらにE成分の表面滑性剤を用
いることにより、防汚性とその持続性をより一段と向上
させることができる。
【0020】このE成分の表面滑性剤としては、被膜に
表面滑り性を付与するものとして知られる種々の物質が
用いられる。その代表的な例としては、JIS−K2
235に規定される石油ワツクス、JIS−K223
1で規定される流動パラフイン、25℃において55
000センチスト―クス以下の動粘度を有するシリコ―
ンオイル、−5℃以上の融点を有する炭素数8以上の
脂肪酸およびそのエステル、26℃において6000
0センチスト―クス以下の動粘度を有するポリブテンな
どがある。
【0021】上記の具体例としては、JIS−K22
35の120P、125P、130P、135P、14
0P、145P、150P、155Pなどのパラフイン
ワツクス、JIS−K2235の150M、160M、
170M、180M、190Mなどのマイクロクリスタ
リンワツクス、JIS−K2235の1号、2号、3
号、4号などのペトロラタムなどが挙げられる。
【0022】上記の具体例としてはISOVG10、
ISOVG15、ISOVG32、ISOVG68、I
SOVG100の各相当品などが挙げられる。
【0023】上記の具体例としては、信越化学工業
(株)製の商品名KF96L−0.65、KF96L−
2.0、KF96−30、KF96−100、KF96
H−50000、KF965、KF50、KF54、K
F69、FL100など、東芝シリコ―ン(株)製の商
品名TSF440、TSF410、TSF4440、T
SF431、TSF433、TSF404、TFA42
00、YF3860、YF3818、YF3965、Y
F3841、YF3953、TSF451、TSF40
0、FQF501など、東レ・ダウコ―ニング・シリコ
―ン(株)製の商品名SH200、SH510、SH3
531、SH230、FS1265などが挙げられる。
【0024】上記のシリコ―ンオイルは、ジメチルシ
リコ―ンオイルが最も一般的であるが、その他メチルフ
エニルシリコ―ンオイル、ポリエ―テルシリコ―ンオイ
ル、環状ポリシロキサンオイル、アルキル変性シリコ―
ンオイル、メチル塩素化フエニルシリコ―ンオイル、高
級脂肪酸変性シリコ―ンオイル、フロロシリコ―ンオイ
ルなどの他のものであつてもよい。
【0025】上記の具体例としては、カプリル酸、カ
プリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、
ラウロレイン酸、オレイン酸、バクセン酸、ガドレイン
酸、鯨油酸、鮫油酸、ジユニペリン酸などが挙げられ
る。また、これらカルボン酸のエステルとしては、ステ
アリルステアレ―ト、ブチルラウレ―ト、オクチルパル
ミテ―ト、ブチルステアレ―ト、イソプロピルステアレ
―ト、セチルパルミテ―ト、セリルセロテ―ト、ミリシ
ルパルミテ―ト、メリシルメリセ―ト、鯨蝋、蜜蝋、カ
ルナウバ蝋、モンタン蝋、蟲白蝋、トリステアリン、ト
リパルミチン、トリオレイン、ミリストジラウリン、カ
プリロラウロミリスチン、ステアロパルミトオレイン、
モノステアリン、モノパルミチン、ジステアリン、ジパ
ルミチン、牛脂、豚脂、馬脂、羊脂、鱈肝油、ヤシ油、
パ―ム油、木蝋、カポツク油、カカオ油、カカオ脂、支
那脂、イリツペ脂などが挙げられる。
【0026】上記の具体例としては、日本油脂(株)
製の商品名ニツサンポリブテン0N、06N、015
N、3N、5N、10N、30N、200N、0SH、
06SH、015SH、3SH、5SH、10SH、3
0SH、200SHなどが挙げられる。
【0027】本発明においては、上記の各種の表面滑性
剤の中から、その1種または2種以上を選択使用する
が、その使用量は、A成分の反応硬化型シリコ―ンゴム
に基づく乾燥性、密着性などの性能とさらに防汚性能、
また併用するB〜D成分の相乗効果などを勘案して適宜
に設定される。一般的には、A〜E五成分の合計量中に
占める、E成分の表面滑性剤の割合が、通常80重量%
以下、特に70重量%以下であるのが好ましい。
【0028】本発明の塗料組成物は、以上のA〜D四成
分、またはA〜E五成分を必須成分として含有すること
を特徴とするものであり、通常はこれら成分を含む組成
物を有機溶剤にて希釈して使用する。
【0029】この目的で使用する有機溶剤としては、た
とえば、キシレン、トルエンなどの芳香族炭化水素系溶
剤、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系溶剤、
酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤、イソプ
ロピルアルコ―ル、ブチルアルコ―ルなどのアルコ―ル
系溶剤、ジオキサン、ジエチルエ―テルなどのエ―テル
系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
などのケトン系溶剤、メチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、セロソルブアセテ―トなどのセロソルブ系溶剤な
どが挙げられ、これらの1種または2種以上が用いられ
る。
【0030】本発明の塗料組成物には、必要に応じて、
着色顔料、体質顔料、防食顔料、染料、タレ止め剤、可
塑剤、色分かれ防止剤、沈降防止剤、消泡剤、防汚剤な
どの種々の配合剤を、加えても差し支えない。
【0031】
【発明の効果】以上のように、本発明の塗料組成物は、
A〜D四成分またはA〜E五成分を組み合わせ使用した
ことにより、従来のシリコ―ンゴム単独またはシリコ―
ンオイルやペトロラタムなどとの併用に較べて、防汚効
果が著しく向上し、かつその防汚性が長期にわたり維持
される。このため、水中生物汚損の防止が必要な船底
部、魚網や各種冷却水管などの水中構造物、さらに海洋
汚濁防止膜などにおいて、本発明の塗料組成物より得ら
れる被膜は、極めて良好な防汚効果を示し、水中没水基
材の生物付着汚損を長期にわたつて防止できる。
【0032】
【実施例】つぎに、本発明の実施例および比較例を記載
して、より具体的に説明する。なお、例中の部は、いず
れも重量部である。
【0033】実施例1〜19 A〜D四成分あるいはA〜E五成分を用いて、つぎの表
1〜5に示す配合組成(表中の数値は重量%)により、
2000rpm のホモミキサ―で混合分散して、19種の
塗料組成物を調製した。
【0034】なお、配合成分中、A成分として用いた、
KE45S(50重量%トルエン溶液)、KE42、K
E445は、いずれも信越化学工業(株)製の商品名、
同SE5004は東レ・ダウコ―ニング・シリコ―ン
(株)製の商品名、同YE5505(50重量%トルエ
ン溶液)は東芝シリコ―ン(株)製の商品名である。B
成分として用いた、FM−0911、FM−0921、
FM−0925は、いずれもチツソ(株)製の商品名で
ある。
【0035】また、E成分として用いた、ペトロラタム
1号はJIS−K2235の石油ワツクス、同ISOV
G10はJIS−K2231の流動パラフイン、同KF
96−100、KF54、FL100〔いずれも信越化
学工業(株)製の商品名〕はシリコ―ンオイル、同ニツ
サンポリブテン06N〔日本油脂(株)製の商品名〕は
ポリブテンである。
【0036】また、デイスパロン6900−20X〔楠
本化成(株)製の商品名〕およびアエロジ―ル300
〔日本アエロジ―ル(株)製の商品名〕は、いずれもタ
レ止め用添加剤である。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】
【表5】
【0042】比較例1〜4 実施例1〜19と同様にして、つぎの表6に示す配合組
成により、4種の塗料組成物を調製した。
【0043】
【表6】
【0044】以上の実施例1〜19および比較例1〜4
の各塗料組成物につき、以下に示す防汚性能試験を行つ
た。その結果を、後記の表7に示す。
【0045】<防汚性能試験>各塗料組成物を、サンド
ブラスト処理鋼板に予めタ―ルビニル系防錆塗料を塗布
してなる塗装板(100mm×200mm×1mm)の両面
に、乾燥膜厚が片面120μmとなるようにスプレ―塗
りにより2回塗装したのち、7日間室内にて自然乾燥さ
せて、試験板を作製した。この試験板につき、兵庫県洲
本市由良湾にて、24ケ月の水中浸漬を行い、試験板上
の付着生物の占有面積(付着面積)の割合を経時的に測
定した。
【0046】
【表7】
【0047】上記の表7の結果から、実施例1〜19で
は24ケ月経過後も生物の付着は全くなく、本発明の塗
料組成物が長期においてもすぐれた防汚性能を保持する
ことは明らかである。これに対し、比較例1では3ケ月
経過後に既に生物の付着が認められ、また比較例2〜4
でも6ケ月経過後に生物の付着が認められており、防汚
性能としては不良であつた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 5/14 C09D 183/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A)反応硬化型シリコ―ンゴムと、B)
    この反応硬化型シリコ―ンゴムに対して反応性を有する
    シラノ―ル基を分子中に一つだけ含むポリシロキサン
    と、C)つぎの一般式(1); (R)n −Ph−(OH)m …(1) (式中、Phはベンゼン環、Rはアルキル基、nは0〜
    3の整数、mは1〜3の整数であつて、RおよびOH基
    はベンゼン環を形成する6つの炭素原子のいずれにも結
    合しうる)にて示される化合物と、D)有機アミン化合
    物とを含有することを特徴とする塗料組成物。
  2. 【請求項2】 A〜D四成分のほかに、さらにE)表面
    滑性剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の塗
    料組成物。
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