JP3128464U - 有機廃棄物処理炉 - Google Patents
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Abstract
【課題】経済的で効率よく熱回収する装置を備えた、より実用的な有機廃棄物処理炉を提供する。
【解決手段】本考案は、永久磁石の磁場によってマイナスイオンを発生させた空気を炉内へ供給し、有機廃棄物を酸素不足の状態で無火炎燃焼させて有機廃棄物を処理するとともに、有機廃棄物処理炉1内に熱回収管8を側壁から離し有機廃棄物を囲むように配置し、有機廃棄物の処理に伴って発生する熱を効率的に回収して利用できるようにしたものである。
【選択図】図1
【解決手段】本考案は、永久磁石の磁場によってマイナスイオンを発生させた空気を炉内へ供給し、有機廃棄物を酸素不足の状態で無火炎燃焼させて有機廃棄物を処理するとともに、有機廃棄物処理炉1内に熱回収管8を側壁から離し有機廃棄物を囲むように配置し、有機廃棄物の処理に伴って発生する熱を効率的に回収して利用できるようにしたものである。
【選択図】図1
Description
本考案は、有機廃棄物を無火炎燃焼によってセラミックス灰に処理する炉に関するものである。
従来、野菜屑、残飯、紙屑、植物の剪定屑など有機廃棄物は、焼却炉で高温で焼却されているが、ダイオキシンの発生が問題となり、再燃焼装置を付けるなどのほか、十分な管理をして焼却を行う必要があり、小型のものは不経済で実用的なものはできなくなっている。
この点に鑑み、近年、無火炎燃焼によって有機廃棄物を処理する小型の処理炉が開発されている(特許文献1,2)。
特許文献1,2の有機廃棄物処理炉は、燃焼空気の吸気通路に磁石を設け、有機廃棄物をマイナスイオンの雰囲気中で酸素不足の状態で無火炎燃焼させることにより、ダイオキシン類の発生を抑制している。
特許文献1,2の有機廃棄物処理炉は、燃焼空気の吸気通路に磁石を設け、有機廃棄物をマイナスイオンの雰囲気中で酸素不足の状態で無火炎燃焼させることにより、ダイオキシン類の発生を抑制している。
特許文献の有機廃棄物処理炉は、大量のセラミックス灰を必要とし、大量の有機廃棄物を処理することはできないが、ダイオキシンなどの有害物質の生成がなく、燃料や廃棄物の撹拌などの動力も必要とせず、運転管理も簡素なので、農家や病院など小規模の事業所で使用するには好適なものといえる。
しかし、単に有機廃棄物を処理するだけでなく、熱エネルギを回収して利用できるようにしてほしいという要望がある。
しかし、単に有機廃棄物を処理するだけでなく、熱エネルギを回収して利用できるようにしてほしいという要望がある。
そこで、本考案は、経済的で効率よく熱回収する装置を備えた、より実用的な有機廃棄物処理炉を提供することを目的としている。
本考案の有機廃棄物処理炉は、上記の目的を達成するため次の手段を採った。すなわち、永久磁石の磁場を通過させてマイナスイオンを発生させた空気を炉内へ供給し、有機廃棄物を酸素不足の状態で無火炎燃焼させて処理する有機廃棄物処理炉において、炉内に熱回収管を側壁から離し有機廃棄物を囲むように配置したことを特徴としている。
永久磁石の磁場を通過させてマイナスイオンを発生させた空気を炉内へ供給する手段は、先端に永久磁石を配置した外気を取り入れる吸気管を炉の側壁に複数付設したものでよい。なお、吸気量の調整ができるようにしたものが望ましい。
有機廃棄物処理炉の形状は直方体、円筒体など特に問わない。
有機廃棄物処理炉の形状は直方体、円筒体など特に問わない。
熱回収管は、側壁から離して側壁に沿うように配置する。側壁から離す距離は、伝熱効率の点から、10cm以上にするのが望ましい。なお、熱回収管は有機廃棄物を囲むように配置するが、周囲すべてを囲わなくてもよい。
熱回収管は縦に折り返して側壁に沿うように設けてもよいが、請求項2に記載のように側壁に沿うように螺旋状に上方へ巻回するように設けるのが望ましい。
熱回収管は縦に折り返して側壁に沿うように設けてもよいが、請求項2に記載のように側壁に沿うように螺旋状に上方へ巻回するように設けるのが望ましい。
熱回収管は銅管やステンレス鋼管など耐腐食性の強い材料を使用する。なお、形状は円筒形でなくてもよい。また、熱回収管は、直径8〜16mmを使用するとよい。また、熱回収する媒体は、水が一般的であるが、他の液体でもよく、また空気でもよい。
本考案の有機廃棄物処理炉は、上記説明したように、永久磁石の磁場を通過させてマイナスイオンを発生させた空気を炉内へ供給し、有機廃棄物を酸素不足の状態で無火炎燃焼させて処理する炉内に、熱回収管を側壁から離し有機廃棄物を囲むように配置したので、有機廃棄物の処理に伴い、経済的に効率よく熱を回収できる。
また、熱回収管は、請求項2に記載のように、側壁に沿うように螺旋状に上方へ巻回すれば、有機廃棄物の投入の邪魔にならず、炉内の空気に接触する面積が大きく、効率よく熱を回収でき、また、簡便に炉内に配置することができる。
さらに、本考案はその実施にあたり炉体の改造や特別にスペースを設けることも必要とせず、既設の有機廃棄物処理炉にも簡便に適用できる。
さらに、本考案はその実施にあたり炉体の改造や特別にスペースを設けることも必要とせず、既設の有機廃棄物処理炉にも簡便に適用できる。
本考案の有機廃棄物処理炉の実施の形態を、図1〜図6に基づいて以下に具体的に説明する。
図5は、本考案の実施例の有機廃棄物処理炉の全体を示す斜視図で、図1は断面図である。
処理炉1は1.8m×1.8m×1.8mの立方体状であり、側壁は断熱を図るため2重構造としている。そして、上部に廃棄物を投入するための投入口2と、燃焼ガスを導入して処理する処理水槽3が設けられている。図において、4は、処理済みの排気を放出するための煙突である。
図5は、本考案の実施例の有機廃棄物処理炉の全体を示す斜視図で、図1は断面図である。
処理炉1は1.8m×1.8m×1.8mの立方体状であり、側壁は断熱を図るため2重構造としている。そして、上部に廃棄物を投入するための投入口2と、燃焼ガスを導入して処理する処理水槽3が設けられている。図において、4は、処理済みの排気を放出するための煙突である。
処理炉1の最下部には、火種を入れる開口11が設けられ、それより若干上の高さの位置に複数の吸気バルブ5が設けられている。この吸気バルブ5は、マイナスイオンを含む外気を炉内へ自然流入させるためのものであり、先端部に永久磁石を備えるとともに、吸入量を調整するハンドルを備えている。
炉内には熱回収管8が配設されており、6は、その始端に接続された水供給口、また、7は、その終端に接続された熱水取出口である。
熱回収管8は、図2に示すように、銅管(直径12mm、長さ560m)を1.5mの正方形状に巻回し螺旋状に上方へ重ねたものであり、炉内に側壁から10〜15cm離して配置されている。なお、8aは支柱であり、熱回収管を正方形状に巻回し易いようにガイドとなり、また、形状を補強している。
熱回収管8は、図2に示すように、銅管(直径12mm、長さ560m)を1.5mの正方形状に巻回し螺旋状に上方へ重ねたものであり、炉内に側壁から10〜15cm離して配置されている。なお、8aは支柱であり、熱回収管を正方形状に巻回し易いようにガイドとなり、また、形状を補強している。
このように、構成された有機廃棄物処理炉の作用について次に説明する。
有機廃棄物は、朝と夕方に投入し、有機廃棄物処理炉を連続して稼働させる。
処理炉1内の下部には、有機廃棄物が処理されたセラミックス灰が溜まっており、通常はこのセラミック灰は取り出さずにそのまま利用する。
有機廃棄物は、朝と夕方に投入し、有機廃棄物処理炉を連続して稼働させる。
処理炉1内の下部には、有機廃棄物が処理されたセラミックス灰が溜まっており、通常はこのセラミック灰は取り出さずにそのまま利用する。
まず、投入口2を開放して有機廃棄物を上方から投入する。有機廃棄物は、例えば、ビニールや塩ビなどの石油製品および紙や段ボールなど燃え易いものは下になるように、また、野菜屑や残飯など水分の多いものは上になるようにして投入する。投入が終わったら、投入口2を閉鎖して、種火(新聞紙を丸めて点火)を開口11を開けてセラミック灰に投入する。そして、炉内温度を見ながら、吸気バルブ5を調整して吸入外気を制御する。また、熱水取出口7の取り出す量を制御する。
有機廃棄物は、図6に示す、A〜Eの段階を経て処理される。Aは、野菜屑、紙屑、剪定屑など、Bは、塩化ビニールや発泡スチロールなどの合成樹脂製包装材で、A,Bとも投入されて時間が経っておらず未処理状態である。
Cは、投入されてから一定時間が経過した有機廃棄物であって、下部からの熱と炉内温度により乾燥が行われている状態のものである。この段階では、乾留ガスが発生し、側壁にタールとして付着する。
Dは処理中のもので、ここでは、酸素不足の状況下にあってセラミックス灰の蓄熱作用とマイナスイオンの作用とによって有機廃棄物を熱分解して炭化させる。そしてEはセラミック灰の状態である。
Cは、投入されてから一定時間が経過した有機廃棄物であって、下部からの熱と炉内温度により乾燥が行われている状態のものである。この段階では、乾留ガスが発生し、側壁にタールとして付着する。
Dは処理中のもので、ここでは、酸素不足の状況下にあってセラミックス灰の蓄熱作用とマイナスイオンの作用とによって有機廃棄物を熱分解して炭化させる。そしてEはセラミック灰の状態である。
投入された有機廃棄物は処理が進むにつれ、体積が減少し下降するので、上からゴミを継ぎ足すことが可能である。なお、金属やビンなどのガラスは、処理できないが、誤って投入しても、処理されずにそのまま残るので後で取除くことができる。
処理中に発生した排気ガスは、処理炉1の上部の処理水槽3へ導かれ、処理水槽3内を循環し未燃性ガスが除去され、煙突から排出される。この際、処理水槽3内に貯水された水は濃縮磁気イオン液へ変化し、木酢と同様なものになる。
処理中に発生した排気ガスは、処理炉1の上部の処理水槽3へ導かれ、処理水槽3内を循環し未燃性ガスが除去され、煙突から排出される。この際、処理水槽3内に貯水された水は濃縮磁気イオン液へ変化し、木酢と同様なものになる。
熱回収管8に供給された水(ここでは井戸水を使用)は、循環しながら周囲から熱を吸収して昇温し熱水取出口7から取り出される。この熱源は暖房に使用するほか、発電に使用するなど用途は自由である。
なお、有機廃棄物を投入したときは、炉内温度は急激に低くなるが、時間の経過とともに高くなるので、熱回収管8の水は炉内温度と連動させて供給水量を制御すればよい。また、炉内温度は通常、350度Cより高くはならないので、熱回収管の耐熱対策は必要ない。
なお、有機廃棄物を投入したときは、炉内温度は急激に低くなるが、時間の経過とともに高くなるので、熱回収管8の水は炉内温度と連動させて供給水量を制御すればよい。また、炉内温度は通常、350度Cより高くはならないので、熱回収管の耐熱対策は必要ない。
考案者等は、処理炉の性能を損なわずにより効率よく熱を回収する手段を検討し種々実験したが、これによれば、供給水量を1.3〜1.4リットル/分とした場合水蒸気(100度C)となることもあり、また、有機廃棄物の投入時には50度C以下になることも少なくなかった。したがって、一定温度のものを取り出すには、供給量の制御を行う必要がある。
なお、熱回収管を配置した場合と、これが無い場合について有機廃棄物の処理効率を調査したが、ほとんど差は見られなかった。この点については、有機廃棄物の性状が大きく関係しており、処理する有機廃棄物と種々ある有機廃棄物の混合の仕方によって処理効率が変化する。なお、処理効率を上げるようにすれば、熱源の回収量も大きくなる傾向にある。
図3は、熱回収管の別の実施例を示すもので、縦方向へ順次折り返しながら炉内の側壁に沿わせて、配置したものである。また、図4は、熱回収管を縦方向へ2重になるように順次折り返しながら配置するものである。なお、図4では一辺しか記載してないが、四方とも設けられている。
なお、図3および図4のように縦方向へ折り返しながら配置するようにした場合は、有機廃棄物の周囲全部ではなく、例えば、三方のみを囲うといったこともできる。
なお、図3および図4のように縦方向へ折り返しながら配置するようにした場合は、有機廃棄物の周囲全部ではなく、例えば、三方のみを囲うといったこともできる。
1 処理炉
2 投入口
3 処理水槽
3a 排出口
4 煙突
5 吸気バルブ
6 水供給口
7 熱水取出口
8 熱回収管
8a 支柱
9 熱回収管
10 熱回収管
11 開口
2 投入口
3 処理水槽
3a 排出口
4 煙突
5 吸気バルブ
6 水供給口
7 熱水取出口
8 熱回収管
8a 支柱
9 熱回収管
10 熱回収管
11 開口
Claims (2)
- 永久磁石の磁場を通過させてマイナスイオンを発生させた空気を炉内へ供給し、有機廃棄物を酸素不足の状態で無火炎燃焼させて処理する有機廃棄物処理炉において、炉内に熱回収管を側壁から離し有機廃棄物を囲むように配置したことを特徴とする有機廃棄物処理炉。
- 前記熱回収管は、前記側壁に沿うように螺旋状に上方へ巻回したことを特徴とする請求項1記載のゴミ処理炉。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006004396U JP3128464U (ja) | 2006-06-07 | 2006-06-07 | 有機廃棄物処理炉 |
PCT/JP2007/061110 WO2007142120A1 (ja) | 2006-06-07 | 2007-05-31 | 有機廃棄物処理炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006004396U JP3128464U (ja) | 2006-06-07 | 2006-06-07 | 有機廃棄物処理炉 |
Publications (1)
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JP3128464U true JP3128464U (ja) | 2007-01-18 |
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2006
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