JP3128454B2 - デジタルコードレス電話 - Google Patents

デジタルコードレス電話

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JP3128454B2
JP3128454B2 JP07032564A JP3256495A JP3128454B2 JP 3128454 B2 JP3128454 B2 JP 3128454B2 JP 07032564 A JP07032564 A JP 07032564A JP 3256495 A JP3256495 A JP 3256495A JP 3128454 B2 JP3128454 B2 JP 3128454B2
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祐三 木下
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、子機間直接通話(トラ
ンシーバ)機能を有するデジタルコードレス電話装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】家庭内に普及が進んでいるコードレス電
話をデジタル化し、子機を屋外に持ち出して携帯電話の
ように公衆サービスを利用できるようにしたシステム
は、簡易型携帯電話システム、或いは、PHS(パーソ
ナルハンディホンシステム)と呼ばれ、まさに、そのサ
ービスが開始されようとしている。
【0003】PHSでは、屋外に基地局を多数設置する
ことにより、子機をどこへ持ち出してもいずれかの基地
局エリアに入ることを前提として、小さな電力の子機を
携帯電話としても使用できるようになっている。その詳
細については、(財)電波システム開発センターの、R
CR STD−28に標準化がなされている。具体的に
は、使用周波数帯域としては準マイクロ波の1.9GH
z帯が割り当てられており、アクセス方式については4
波多重のTDMA方式(時分割多元接続方式)が、伝送
方式についてはTDD方式(時分割双方向伝送方式)
が、変調方式についてはπ/4シフトQPSK方式(4
値位相変調方式)が夫々採用されている。また、屋内基
地局となる親機や移動局となる子機の各空中線電力につ
いては、共に微弱電力の10mW以下とされている。そ
して、音声については32Kビット/秒のADPCM
(適応差分PCM)方式による圧縮が行われて伝送され
るようになっている。
【0004】一方、PHSでは、その補助的通信機能と
して、子機間において直接通話(即ち、親機或いは基地
局を介さずに行われるPS間通話)が行えるように、子
機間直接通話モード(トランシーバモード)が備えられ
ている。なお、その場合の通信可能距離については、お
およそ100〜150m程度となっている。このトラン
シーバモードでは、同一の親機に登録された複数の子機
間において、発呼側となる子機が、記憶されている29
bitのシステム呼出符号と13bitの対向局PS呼
出番号とから42ビットの着識別符号を形成し、更に、
これに28ビットの発識別符号(送信局PS呼出符号で
あって、無線管理に必要な符号である)を加えたものを
発着信のための識別符号として発呼をかけるようになっ
ている。その場合、送信を開始する前に、自営用として
設定された10チャネル程度の通話チャネルをスキャン
して空きチャネルを選択する(これをキャリアセンスと
言う)ようになっている。
【0005】また、被呼側となる子機では、全通話チャ
ネルをスキャンして発呼されている通話チャネルを検出
して、送信されてきた着識別符号内のシステム呼出符号
が自己の保有するものと一致する場合にのみ、その通話
チャネルを通じて相手との通話を行うようになってい
る。なお、1つの通話チャネルを長く占有しないよう
に、通話時間は3分以内に制限されており、その時間計
測が行われるようになっている。そして、発呼してから
或いは着呼してから3分を経過した場合には、自動的に
通話チャネルが切断され、その後は2秒以上の休止時間
がおかれるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような子機間直接通話方式によれば、保有するシステ
ム呼出符号が異なる他の子機との間においては、子機間
直接通話を行うことはできない。即ち、発呼側子機と着
呼側子機とが同じ家庭用親機(又は、事業所用電話の親
機)に登録されていない限りは子機間直接通話を行うこ
とはできない。従って、「いつでも、どこでも、誰とで
も」の通信を、トラシーバモードにおいて実現すること
ができず、使い勝手において問題を残している。
【0007】本発明は、かかる現状に鑑みてなされたも
のであり、異なるシステム呼出符号を有する子機間にお
いても、直接通話を行うことが可能なデジタルコードレ
ス電話装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、無線通信により、親機や移動先の公衆基
地局を介して相手先との通話が可能である子機を有し、
更に、複数の子機間にて直接通話を行うことが可能なデ
ジタルコードレス電話装置であって、前記子機が、同一
親機に登録された複数の子機間にて直接通話を行うこと
が可能な第1の子機間直接通話モードで使用する第1の
システム呼出符号を記憶する第1のシステム呼出符号記
憶手段と、前記第1のシステム呼出符号とは異なるシス
テム呼出符号を有する複数の子機間にて直接通話を行う
ことが可能な第2の子機間直接通話モードで使用する第
2のシステム呼出符号を記憶する第2のシステム呼出符
号記憶手段と、設定された通話モードを検出する通話モ
ード検出手段と、前記第1の子機間直接通話モード又は
電話モードが設定されていることが検出された場合に、
前記第1のシステム呼出符号を読み出すように制御し、
前記第2の子機間直接通話モードが設定されていること
が検出された場合に、前記第2のシステム呼出符号を読
み出すように制御するシステム呼出符号読出制御手段
と、読み出されたシステム呼出符号を使用して、発呼に
必要な着識別符号を作成する着識別符号作成手段と、着
呼動作に入るか否かを決定するために、受信した着識別
符号中のシステム呼出符号が前記第1又は第2のシステ
ム呼出符号記憶手段に記憶されたシステム呼出符号と一
致するか否かを判定するシステム呼出符号判定手段と、
を備えていることを特徴としている。
【0009】
【作用】上記構成によれば、本デジタルコードレス電話
装置では、無線通信によって、親機や移動先の公衆基地
局を介して相手先との通話が可能となっている。また、
複数の子機間にて直接通話を行うことが可能となってい
る。また、本デジタルコードレス電話装置では、使用可
能な通話モードとして、自営用システム及び屋外公衆シ
ステムで使用される各電話モードと、同一親機に登録さ
れた複数の子機間にて直接通話を行うことが可能な第1
の子機間直接通話モードと、異なるシステム呼出符号を
有する複数の子機間にて直接通話を行うことが可能な第
2の子機間直接通話モードが備えられている。
【0010】そして、第1のシステム呼出符号記憶手段
によって、第1のシステム呼出符号が記憶され、第2の
システム呼出符号記憶手段によって、第2のシステム呼
出符号が記憶されるようになっている。また、通話モー
ド検出手段によって、設定された通話モードが何れのモ
ードであるかが検出されるようになっている。そして、
システム呼出符号読出制御手段によって、第1の子機間
直接通話モード又は電話モードが設定されていることが
検出された場合には、第1のシステム呼出符号が読み出
され、第2の子機間直接通話モードが設定されているこ
とが検出された場合には、第2のシステム呼出符号が読
み出されるように制御される。更に、着識別符号生成手
段によって、読み出されたシステム呼出符号を使用し
て、発呼に必要な着識別符号が生成される。
【0011】また、着呼動作に入るか否かを決定するた
め、システム呼出符号判定手段によって、受信した着識
別符号中のシステム呼出符号が、記憶された第1又は第
2のシステム呼出符号と一致するか否かについての判定
が行われる。以上の結果、記憶されたシステム呼出符号
が異なる子機間においても、専用の子機間直接通話用第
2のシステム呼出符号を使用することによって、子機間
直接通話を行うことが可能となる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図面に従い具体
的に説明する。図1は、本発明にかかるデジタルコード
レス電話装置の要部の構成を示すブロック図である。こ
の装置は、RCR STDー28に準処した通信機とな
っており、その一般的な回路構成としての無線ブロック
1、ベースバンドブロック2、マンマシンインタフェー
スブロック3、制御装置4に加えて、新たに子機間直接
通話用システム呼出符号記憶装置5、システム呼出符号
記憶装置6、システム呼出符号切替スイッチ7、モード
検出スイッチ8とが備えられている。そして、図中、破
線で囲む内部の構成が、本発明を実施するために必要な
ブロック構成となっている。また、図中、実線矢印はデ
ータの流れを、また、二重線矢印は制御の流れを夫々示
している。
【0013】制御装置4は、無線ブロック1、ベースバ
ンドブロック2、マンマシンインタフェースブロック
3、子機間直接通話用システム呼出符号記憶装置5、シ
ステム呼出符号記憶装置6、システム呼出符号切替スイ
ッチ7を統合的に制御する。また、子機間直接通話用シ
ステム呼出符号記憶装置5は、子機間直接通話用システ
ム呼出符号、即ち、本装置特有のシステム呼出符号であ
って、システム呼出符号を異にする子機間での直接通話
を行うときに使用される専用のシステム呼出符号を記憶
するようになっている。また、システム呼出符号記憶装
置6は、自営用システム、並びに、通常の子機間直接通
話(即ち、システム呼出符号を同じくする子機間での直
接通話)を行うときに使用されるシステム呼出符号を記
憶するようになっている。
【0014】子機間直接通話用システム呼出符号記憶装
置5への子機間直接通話用システム呼出符号の記憶につ
いては、工場における生産時に、またはマンマシンイン
ターフェースブロック3からのユーザーによる操作によ
って行われるようになっており、制御装置4によってそ
の制御が行われる。また、システム呼出符号記憶装置6
へのシステム呼出符号の記憶については、工場における
生産時に記憶され、ユーザーによって容易に書き替える
ことができないようになっている。
【0015】なお、本装置の有する通話モードには、電
話モード(屋外公衆システム及び自営用システム)と、
トランシーバモード1(システム呼出符号を同じくする
子機間での直接通話、即ち、従来の子機間直接通話を実
行するためのモード)と、トランシーバモード2(シス
テム呼出符号を異にする子機間での直接通話、即ち、本
装置特有の子機間直接通話を実行するためのモード)と
があり、何れかの通話モードをユーザが選択して使用す
るものとしている。
【0016】システム呼出符号切替スイッチ7は、モー
ド検出スイッチ8で検出された通話モードに従い、制御
装置4によって切り替え制御が行われる。そして、この
切り替えによって、子機間直接通話用システム呼出符号
或いはシステム呼出符号の何れかがベースバンドブロッ
ク2へ出力される。図2は、図1に示すデジタルコード
レス電話装置において、通話モード別に行われる通話制
御を示すフローチャートである。先ず、モード検出スイ
ッチ8にて、ユーザによって選択された通話モードが何
であるかを検出する(S1)。そこで、電話モードまた
はトランシーバモード1が選択されていない場合(S2
においてNoの場合)には、システム呼出符号切替スイ
ッチ7を、子機間直接通話用システム呼出符号記憶装置
5側に切り替える(S3)。また、電話モードまたはト
ランシーバモード1が選択された場合(S2においてY
esの場合)には、システム呼出符号切替スイッチ7
を、システム呼出符号記憶装置6側に切り替える(S
4)。
【0017】次に、発呼操作が行われたか否かを検出す
る(S5)。そして、発呼操作が行われていない場合
(S5においてNoの場合)には、待ち受け制御を行う
(S7)。そこで、着信を検出した場合(S8において
Yesの場合)には、ひき続き着呼処理を行い(S
9)、着信がない場合には、ステップS1の処理に戻
る。また、発呼操作が行われた場合(S5においてYe
sの場合)には、ひき続き発呼処理を行う(S6)。
【0018】図3は、図2に示すステップS6の発呼処
理の内容を示すフローチャートである。先ず、設定され
ている通話モードを確認して(S11)、各通話モード
別に以下の制御を行う。トランシーバモード1またはト
ランシーバモード2が設定されている場合には、記憶し
ているシステム呼出符号を使用して発着識別符号を生成
して(S12)、トランシーバモードでの発呼制御を行
う(S13)。また、自営用システムでの電話モードが
設定されている場合には、システム呼出符号を使用して
発着識別符号を生成して(S14)、電話モードでの発
呼制御を行う(S16)。また、屋外公衆システムでの
電話モードが設定されている場合には、9ビットの事業
者識別符合を使用して、基地局を呼び出すための発着識
別符号を生成し(S15)、電話モードでの発呼制御を
行う(S16)。
【0019】図4は、図2に示すステップS9の着呼処
理の内容を示すフローチャートである。先ず、設定され
ている通話モードを確認して(S21)、各通話モード
別に以下の制御を行う。トランシーバモード1またはト
ランシーバモード2が設定されている場合には、送信さ
れてきた着識別符号中のシステム呼出符号が、記憶して
いるシステム呼出符合と一致するか否かを調べる(S2
2)。そして、一致する場合(S22においてYesの
場合)には、トランシーバモードでの着呼制御を行う
(S23)。また、一致しない場合(S22においてN
oの場合)には、ステップS1の処理に戻る。
【0020】また、自営用システムでの電話モードが設
定されている場合には、送信されてきた着識別符号中の
システム呼出符号が、記憶しているシステム呼出符合と
一致するか否かを調べる(S24)。そして、一致する
場合(S24においてYesの場合)には、電話モード
での着呼制御を行う(S26)。また、一致しない場合
(S24においてNoの場合)には、ステップS1の処
理に戻る。
【0021】また、屋外公衆システムでの電話モードが
設定されている場合には、送信されてきた着識別符号中
の事業者識別符号が、記憶している事業者識別符号と一
致するか否かを調べる(S25)。そして、一致する場
合(S25においてYesの場合)には、電話モードで
の着呼制御を行う(S26)。また、一致しない場合
(S25においてNoの場合)には、ステップS1の処
理に戻る。
【0022】なお、各通話モードでの発呼制御シーケン
ス及び着呼制御シーケンス、並びに回線切断シーケンス
については、RCR STD−28にその詳細が記載さ
れているので、ここでの説明を省略する。
【0023】
【発明の効果】以上の本発明によれば、システム呼出符
号を異にする、即ち、親機を異にする子機間直接通話で
使用する専用のシステム呼出符号を使用することによっ
て、従来のトランシーバ機能を更に高めて、いつでも、
どこでも、誰とでもの通話目標を子機間直接通話におい
ても実現することが可能となる。
【0024】従って、PHSのように、基地局の通信エ
リア内にあることを前提とする使用条件をはみ出して、
公衆回線を使用しない簡易な通話が柔軟に行えることに
なる。このため、ユーザに対しては、大変使い勝手の良
いデジタルコードレス電話を提供することができるよう
になる。また、回路構成的には、若干の改良を加えるだ
けで以て足り、しかも簡単なソフトウェアの変更だけで
済むので、目的のデジタルコードレス電話を極めて安価
に製作できるという副次的な効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるデジタルコードレス電話装置の
要部の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示すデジタルコードレス電話装置におい
て、通話モード別に行われる通話制御を示すフローチャ
ートである。
【図3】図2に示すステップS6の発呼処理の内容を示
すフローチャートである。
【図4】図2に示すステップS9の着呼処理の内容を示
すフローチャートである。
【符号の説明】
1 無線ブロック 2 ベースバンドブロック 3 マンマシンインタフェースブロック 4 制御装置 5 子機間直接通話用システム呼出符号記憶装置 6 システム呼出符号記憶装置 7 システム呼出符号切替スイッチ 8 モード検出スイッチ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無線通信により、親機や移動先の公衆基
    地局を介して相手先との通話が可能である子機を有し、
    更に、複数の子機間にて直接通話を行うことが可能なデ
    ジタルコードレス電話装置であって、 前記子機が、 同一親機に登録された複数の子機間にて直接通話を行う
    ことが可能な第1の子機間直接通話モードで使用する第
    1のシステム呼出符号を記憶する第1のシステム呼出符
    号記憶手段と、 前記第1のシステム呼出符号とは異なるシステム呼出符
    号を有する複数の子機間にて直接通話を行うことが可能
    な第2の子機間直接通話モードで使用する第2のシステ
    ム呼出符号を記憶する第2のシステム呼出符号記憶手段
    と、 設定された通話モードを検出する通話モード検出手段
    と、 前記第1の子機間直接通話モード又は電話モードが設定
    されていることが検出された場合に、前記第1のシステ
    ム呼出符号を読み出すように制御し、前記第2の子機間
    直接通話モードが設定されていることが検出された場合
    に、前記第2のシステム呼出符号を読み出すように制御
    するシステム呼出符号読出制御手段と、 読み出されたシステム呼出符号を使用して、発呼に必要
    な着識別符号を生成する着識別符号生成手段と、 着呼動作に入るか否かを決定するために、受信した着識
    別符号中のシステム呼出符号が前記第1又は第2のシス
    テム呼出符号記憶手段に記憶されたシステム呼出符号と
    一致するか否かを判定するシステム呼出符号判定手段
    と、 を備えていることを特徴とするデジタルコードレス電話
    装置。
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