JP3128386U - Frp製浮揚漁礁 - Google Patents
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Abstract
【課題】 廃FRP船や廃棄物であるカキ殻を再利用し磯焼けしない低コストの漁礁を提供する。
【解決手段】収納容器と浮揚容器とこれらを固定する杭とからなる漁礁であって、収納容器には、カキ殻や活性炭塗布FRPチップが搭載されている。 カキ殻や活性炭は海藻類の着生育成の床になるとともに海水の浄化にも寄与することができる。そこで沿岸部や海苔養殖場の近くに設置することにより多目的の漁礁としての効果が期待される。さらに廃FRP船や廃棄物であるカキ殻の再利用することも可能である。
【選択図】図4
【解決手段】収納容器と浮揚容器とこれらを固定する杭とからなる漁礁であって、収納容器には、カキ殻や活性炭塗布FRPチップが搭載されている。 カキ殻や活性炭は海藻類の着生育成の床になるとともに海水の浄化にも寄与することができる。そこで沿岸部や海苔養殖場の近くに設置することにより多目的の漁礁としての効果が期待される。さらに廃FRP船や廃棄物であるカキ殻の再利用することも可能である。
【選択図】図4
Description
本考案は、廃FRP船の再利用を考慮すると共に、海水、陸水の浄化を兼ねた漁礁を提供するものである。
海や湖の中では、海底あるいは湖底から突き出た岩山のようなところに魚が多く集まっていて、これを漁礁といっている。漁礁は、魚の隠れ場、休み場、産卵場、餌場として、陸上の森や林の役割を果たしている。同じ機能を発揮するようにコンクリートブロックや鋼製の構造物を海底あるいは湖底に沈めて人工漁礁としている。廃船を沈めて人工漁礁としている例も多くある。魚介類は、ふ化後の幼稚仔と呼ばれる一定期間、海藻類、その他の微生物を餌料として成長するため、魚介類の増殖を目的とする漁礁は、海藻類、微生物が良好に付着していることが不可欠の条件となる。海藻類、微生物の着生、成長には酸素と共に太陽光が必要であり太陽光が到達しない水深20m以下ではこれらの着生は見られない。そのため、魚介類の増殖を目的とする漁礁は、水面から20m以内の深さに設置する必要がある。
強度や安定性のため、防波堤はコンクリートで構成され、漁礁もコンクリートで造られている場合も見受けられる。コンクリートはその表面からアルカリ成分が溶出し海藻類、微生物の着生、成長の妨げとなり、またアルカリ成分等で海藻類が死滅すると、いわゆる有節石灰層という石灰石層となり、これが表面に堆積すると海藻類は全く付着できなくなり、これを通称磯焼け現象と呼んでいる。コンクリート製の漁礁ではこの磯焼け現象の生ずる恐れがある。一方FRP製船舶に通常見られるように、FRP表面には海藻類やフジツボが付着しやすいことが知られている。
不飽和ポリエステル樹脂とガラス繊維を混ぜたFRP(Fiberglass Reinforced Plastics ガラス繊維強化プラスチック)は、常温で金型等に流し込み、各種の形に成形でき、固化するとその強度は極めて高く耐久性があり安価なことから、船舶、バスユニット、浄化槽等多方面に使用されている。一方耐久性がありガラス繊維とプラスチックという異なった素材からできているため、そのリサイクルが困難であるという欠点を有している。廃FRP船が海岸等に放置され、地方自治体等がその処分に困っていることは社会問題化されている。こうした中で、社団法人日本舟艇工業会が「FRP船リサイクルシステム」を提唱し、廃FRP船の処理が実行されつつある。この「FRP船リサイクルシステム」では、廃FRP船を収集し、粗解体した後、粉砕選別してセメント焼成の原燃料とするものである。しかし前述のようにFRPの需要は多く、今後さらに廃棄物となるFRP製品は多くなるものと予想され、新たな再利用の途を拡げる必要がある。
このような状況下にあって、廃FRP船を漁礁に利用した先行技術は多数見受けられる。外周に窓孔を有するコンクリート製又は金属製の箱体に廃FRP船の一部又は全部を収納し箱体と結合させて海底に沈める方法(特許文献1)、廃FRP船を漁礁の骨格あるいは基体としその一部の接水面にはフェライト系素材をコーティングして漁礁とする方法(特許文献2)、廃FRP船の装備品を取り除き機密性にして浮き人工漁礁としたり、錨をつけて海底に沈め漁礁とする方法(特許文献3)、廃FRP船処理設備を備えた水上浮揚構造物に廃FRP船を積み込み、金属等の不溶物を除去した後、炭化賦活炉に導入し、FRP表面を賦活させて予定海域にこの処理された廃FRP船を沈める方法等がある(特許文献4)。これらの廃FRP船を漁礁として利用する方法は、その設備等が大きくなりかなりの資本を必要とするのが難点である。
特許公開2000−207925
特許公開平7−236383
特許公開平7−298805
特許公開2001−71987
カキ殻も廃棄物として多量に生ずる。このカキ殻の再利用についても広く研究されている。カキ殻の主成分がカルシウムであることに着目し、水溶性有機カルシウムの製造方法(特許文献5)、カキ殻の表面微細構造が微生物を着生繁殖させる特性に着目し、工場排水のBOD処理に用いる方法(特許文献6)、カキ殻による水浄化と焼成したカキ殻の抗菌作用についての報告(非特許文献1)、カキ殻を利用した浜名湖浄化技術(非特許文献2)等多数ある。
特許公開平11−103821
特許公開2005−254109
広島県立大学人間文化学部健康学科増山悦子著「牡蠣殻の再利用化に関する研究及び繊毛運動機構の解明」
株式会社フジタ技術センター環境研究部「カキ殻を有効利用した浜名湖浄化技術」
活性炭は、単位重量あたり多くの微細孔と表面積を有しその吸着性能により多くの分野で利用されている。液相用としては、上水道などの浄化処理、工場排水や汚染された地下水などの排水処理、気相用では大気汚染物質の浄化、ガスマスク、有機溶剤の回収等がある。さらに活性炭の微細孔は微生物を着生、増殖作用があることから海水の浄化装置に使用する方法(特許文献7)がある。
特許公開2005−118653
長年漁業関係に携わってきた考案者らは、FRPに海藻類が付着しやすいことに注目し、また廃FRP船や廃棄物であるカキ殻の処分に困っている現状から、これらを有効的に再利用した低コストの漁礁を考案するに至った。
本考案の課題は、磯焼けしない低コストの魚介類増殖用の漁礁を提供するとともに、廃FRP船のFRPチップや廃棄物であるカキ殻を利用して、さらにその漁礁に海水や陸水の浄化機能を付加しようとするものである。
本考案は、海藻類(陸水では藻類と言い換えるものとする。)の付着しやすいFRPを材料とした漁礁を作り、その漁礁の収納部には海水(湖や河川では陸水と読み替えるものとする。)を浄化させ、さらに微生物を繁殖させるカキ殻や活性炭塗布FRPチップを搭載することを特徴とするものである。
すなわち第1の考案は、円柱形、円錐形、多角柱形、又は多角錐形であってその内部を空洞とし開口部を有する収納容器と、その収納容器を載せて収納容器を浮揚させる円柱形、円錐形、多角柱形、又は多角錐形であってその内部を密閉空洞とする浮揚容器と、その収納容器及び浮揚容器の中心を貫通してその収納容器と浮揚容器を固定し、かつ、先端の一方を海底、湖底あるいは川底に埋設する杭とからなる漁礁である。
円錐形、多角錐形といっても先端部まで尖っている形状ではなく、先端部は除かれ側面から見たときには、台形のようになっている場合も含むものである。収納容器の内部を空洞としたのは、幼稚仔を外敵から守る隠れ家としまた後述するカキ殻等を搭載するためである。また海水の流入出をさせるためである。浮揚容器は収納容器を水面近くに浮揚させるものであり浮力を生じさせるため密閉空洞としている。杭とは海底(湖や河川では湖底あるいは川底と読み替えるものとする。)に固定され、海底から立ち上がって収納容器や浮揚容器を固定するものをいう。なお、杭の海底への固定方法としては埋設することやコンクリートブロックに杭の先端をコンクリートで固め海中に設置する場合などがある。漁礁は魚礁と同じ意味でありここでは漁礁に統一する。
円錐形、多角錐形といっても先端部まで尖っている形状ではなく、先端部は除かれ側面から見たときには、台形のようになっている場合も含むものである。収納容器の内部を空洞としたのは、幼稚仔を外敵から守る隠れ家としまた後述するカキ殻等を搭載するためである。また海水の流入出をさせるためである。浮揚容器は収納容器を水面近くに浮揚させるものであり浮力を生じさせるため密閉空洞としている。杭とは海底(湖や河川では湖底あるいは川底と読み替えるものとする。)に固定され、海底から立ち上がって収納容器や浮揚容器を固定するものをいう。なお、杭の海底への固定方法としては埋設することやコンクリートブロックに杭の先端をコンクリートで固め海中に設置する場合などがある。漁礁は魚礁と同じ意味でありここでは漁礁に統一する。
第2の考案は、 前記収納容器と前記浮揚容器が一体としてとして成形された請求項1の漁礁である。工場での生産では、収納容器と浮揚容器を一体として成形して生産する方が効率的であり、さらにより堅固になる場合もあるからである。
第3の考案は、前記収納容器及び浮揚容器が前記杭に沿って上下運動することができ、かつ収納容器が又は収納容器と浮揚容器が杭を中心として回転することができる請求項1ないし請求項2の漁礁である。潮の干満等による水位の上下に連動して収納容器、浮揚容器が上下運動し、併せて収納容器等に杭を中心として回転運動させ、収納容器内での海水が滞留することなく、海水の入れ替えを促進するためである。さらに収納容器の上下運動、回転運動により収納容器、浮揚容器の表面や後述するカキ殻、活性炭塗布FRPチップの表面に付着した汚れを落とすためである。収納容器だけでなく浮揚容器も収納容器と共に回転する場合もあり、「収納容器が又は収納容器と浮揚容器が」とした。
第4の考案は、1つの前記収納容器と1つの前記浮揚容器を組み合わせて一組とし、この複数の組を前記杭に固定した請求項1ないし請求項3の漁礁である。海底の様子また水深によっては、1つの杭に収納容器と浮揚容器を一組として、水面から海底に向けて収納容器、浮揚容器、また収納容器、浮揚容器と複数の組を杭に固定する場合もあるからである。また請求項2の収納容器と浮揚容器が一体として形成されたものは、この一体となったものの複数を杭に固定するものである。
第5の考案は、前記収納容器が又は収納容器と浮揚容器がFRPで作られた請求項1ないし請求項4の漁礁である。FRPは、海藻類が付着しやすく、鉄等と比べ材料費は安価であり、低コストの漁礁を生産するためである。収納容器、浮揚容器がFRPで作られた本考案の漁礁をFRP製浮揚漁礁とする。なお、杭もFRPで作ることは自由である。収納容器、浮揚容器、杭等に廃FRP船を粗解体したFRP製の部位や部品を再利用することも可能である。
第6の考案は、前記収納容器、又は収納容器と前記浮揚容器は、海水又は陸水の流れにより前記杭を中心として回転しやすくするため、その外壁にフィンが設けられた請求項1ないし請求項5の漁礁である。海水の流れをフィンで受け収納容器等が杭を中心としてより回転しやすくするためである。この回転により、収納容器内の海水の滞留を回避して、収納容器内の海水の溶存酸素濃度の低下を防止すると共に、収納容器、浮揚容器の表面や後述するカキ殻等の表面の汚れを除去することができる。
第7の考案は、カキ殻を前記収納容器に搭載した請求項1ないし請求項6の漁礁である。カキ殻はその表面が微細孔を有し微生物を繁殖させ、海水の浄化にも役立ち、これを収納容器に入れ微生物を着生、増殖させ、より効果的な機能を持たせる漁礁とするためである。なお、カキ殻は、後述するように海苔の養殖にも有用である。
第8の考案は、FRPチップに活性炭をコーティングした活性炭塗布FRPチップを前記収納容器に搭載した請求項1ないし請求項6の漁礁である。活性炭の特性を活かし、廃FRP船を粉砕して生ずる廃FRPチップの再利用を兼ねるものである。
第9の考案は、カキ殻と活性炭塗布FRPチップを混合したものを前記収納容器に搭載した請求項1ないし請求項6の漁礁である。前記第7の考案と第8の考案の効果を重複させるものである。
第10の考案は、波消しブロックを兼ねた請求項1ないし請求項9の漁礁である。上記のような形状の漁礁は波消しの効果もあるためである。
第1の考案は、生産が容易な簡易構造の漁礁を提供するものである。第2の考案は、工場内での生産効率を上げるためである。第3の考案は、海水の動きにより収納容器や浮揚容器が上下運動や回転運動をして、収納容器内の海水の滞留を回避し、さらにはFRP表面等に付着した汚れを落とす効果がある。第4の考案は、1つの杭に固定する収納容器、浮揚容器を複数にして漁礁としての機能を増大させる効果がある。第5の考案は、海藻類がFRPに付着しやすいため漁礁としての機能をより高める効果がある。第6の考案は、収納容器内の海水をより流動的にして収納容器内の海水の溶存酸素濃度の低下を防止すると共に収納容器等の表面の汚れを落とす効果がある。さらにカキ殻や活性炭塗布FRPチップと海水の接触機会を多くし海水の浄化を促進するのに効果的である。
第7ないし第9の考案は、海藻類や微生物の着生育成を促進させ漁礁としての機能をより高めると同時に付近の海水の浄化に効果がある。第10の考案は、この漁礁が波消しの効果もあるためである。
以上の考案についての実施例を以下に示す。
図1は、本考案の収納容器1でありFRPで作られている。収納容器1にはカキ殻や活性炭塗布FRPチップ5が搭載されている。収納容器1は開口部11があり、図1の表側に2つ、裏側に2つ、の全部で4つの開口部が設けられている。その開口部11には、カキ殻や活性炭塗布FRPチップが漏れないように網14がかけられている。この網14は収納容器1の生産時に一体的に成形される場合、収納容器の成形後につける場合もある。開口部につける網は、海水等により腐食されず耐久性があり、カキ殻等が収納容器から漏れない構造であればよい。収納容器は、開閉可能な上蓋が設けられ、定期的にカキ殻や活性炭塗布FRPチップを搭載することが出来る。なお、開口部11からカキ殻や活性炭塗布FRPチップ5を搭載した後で開口部に網をかける方法をとることも出来る。収納容器の貫通孔12の径は、杭の径より大きくし杭に沿っての上下運動及び杭を中心としての回転運動を妨げないようにする。
図2は、FRP製の浮揚容器2である。収納容器1を浮揚させるためのものであり、密閉した空洞が必要であり、FRP接合部は、溶着等により水漏れがないように注意する。浮揚容器2の貫通孔21の径も杭の径より大きくする。杭に沿って上下運動が出来るためである。ここでは浮揚容器2は円錐形となっているが円筒形でもよい。浮揚容器の収納容器を支える上面の径は、収納容器の径より大きくなっているが、収納容器を載せやすいためである。浮揚容器が収納容器を安定的に浮揚すればその機能を果たすものであり、径は収納容器の径と同じであってもよい。浮揚容器の内部容量は、収納容器とこれに搭載されるカキ殻や活性炭塗布FRPチップの重量により決められる。浮揚容器の内部容量は変えることはできず、収納容器が海面より出ないように収納容器に搭載するカキ殻や活性炭塗布FRPチップの量を調整する。杭もまたFRPで作られている。杭の上端部は収納容器が抜けないように図4のように留金31をつけることもできる。
図3は、収納容器、浮揚容器、杭が組み立てられた図である。図4は本漁礁が海中に敷設された図である。本実施例では収納容器、浮揚容器、杭は別々に作られ後で組み立てられている。また、収納容器と浮揚容器を一体的に成形することもできる。さらに漁礁として小さいものであれば収納容器、浮揚容器、杭を一体的に形成し図5に示すような杭固定台座4を海底に設け、一体として形成された漁礁の杭をこれに挿入し、収納容器1等を杭と共に回転することも出来る。図6にはフィン13をつけた収納容器を示す。フィンの形はこれに限るものではなく海水の流れのエネルギーを受けやすい形状であればよい。フィンは収納容器等と一体的に成形する場合もあり、開口部の網と一緒に取り付ける場合もある。収納容器の径は500mm〜1000mmであり収納容器、浮揚容器のFRPの厚さは5mmから10mmくらいである。しかし収納容器等の大きさ及びFRPの厚さはこれに限るものではなく本漁礁を沈める海域に合わせて製造される。なお、耐久性を向上させるため収納容器、浮揚容器、杭には耐紫外線塗料を塗布することが望ましい。紫外線による劣化を防止するためである。
さて、前述のように廃FRP船は粗解体され、粉砕選別してセメントの原燃料として処理される。この粉砕された廃FRPチップを脱脂、水洗等の前処理をした後、接着剤を塗布し活性炭をその表面に散布しローラーで押さえながら乾燥固化して活性炭を廃FRPチップにコーティングして活性炭塗布FRPチップを作製する。活性炭塗布FRPチップは、この方法だけでなく活性炭を廃FRPにコーティングできればよく、FRPを熱により溶融しそこに活性炭を散布してコーティングする方法等がある。活性炭コーティング層は、活性炭の粒度によりその厚さが変化する。図7は活性炭塗布FRPチップの断面図である。図7では表裏両面に活性炭をコーティングしてあるが、片面だけでもよい。
収納容器開口部から流入した海水は、カキ殻や活性炭塗布FRPチップと接触し、また収納容器等の回転のため海水が収納容器に滞留することなく、海水の溶存酸素が不足することを防止できる。またカキ殻、活性炭塗布FRPチップ、これらを混ぜたものは、収納容器内部全体に搭載する必要はなく、収納容器の容量の半分程度であってもよい。収納容器の内部の一部を空けておき、幼稚仔の隠れ場とすることもできるからである。また海水とカキ殻等の接触を良好に維持するためである。
海苔は養殖シーズンの4、5月に成熟した葉体から果胞子が放出され、放出された果胞子は糸状体となって夏の間カキ殻中で過ごす。夏の終わり頃になると生長した糸状体に胞子嚢ができ再び殻胞子を放出する。殻胞子は養殖用の網に付くとすぐに発芽し生長して海苔葉体となり胞子を放出する。養殖網に殻胞子を付けるには、カキ殻成熟糸状体を干潮時にポリエチレン袋に入れて種苗場の網に吊るす方法等がある。この海苔のライフサイクルにおいて、カキ殻は重要な役割を果たしている。
そこで収納容器にカキ殻等を搭載した本考案に係わる漁礁を海苔養殖場近くに設置し、潮の満ち干きによる海流を利用することによりカキ殻成熟糸状体を養殖網に付けることができ、海苔養殖の補助とすることができる。図8は海苔養殖場と本漁礁の位置を示した例である。さらに本漁礁が海苔養殖場に対する波消しブロックとしての機能も果たしている。
そこで収納容器にカキ殻等を搭載した本考案に係わる漁礁を海苔養殖場近くに設置し、潮の満ち干きによる海流を利用することによりカキ殻成熟糸状体を養殖網に付けることができ、海苔養殖の補助とすることができる。図8は海苔養殖場と本漁礁の位置を示した例である。さらに本漁礁が海苔養殖場に対する波消しブロックとしての機能も果たしている。
本考案に係わる漁礁は低コストで生産でき、廃FRP船や廃棄物であるカキ殻を再利用するものであって、海水浄化作用もあり、沿岸の漁礁とし役に立つと思われる。
1 収納容器 11 開口部 12 (収納容器の)貫通孔 13 (収納容器の)フィン 14 (開口部の)網
2 浮揚容器 21 (浮揚容器の)貫通部
3 杭 31留金
4 杭固定台座
5 活性炭塗布FRPチップ 51 FRPチップ 52 活性炭コーティング層
6 FRP製浮揚漁礁
7 海苔養殖場
2 浮揚容器 21 (浮揚容器の)貫通部
3 杭 31留金
4 杭固定台座
5 活性炭塗布FRPチップ 51 FRPチップ 52 活性炭コーティング層
6 FRP製浮揚漁礁
7 海苔養殖場
Claims (10)
- 円柱形、円錐形、多角柱形、又は多角錐形であってその内部を空洞とし開口部を有する収納容器と、その収納容器を載せて収納容器を浮揚させる円柱形、円錐形、多角柱形、又は多角錐形であってその内部を密閉空洞とする浮揚容器と、その収納容器及び浮揚容器の中心を貫通してその収納容器と浮揚容器を固定し、かつ、先端の一方を海底、湖底あるいは川底に固定する杭とからなる漁礁。
- 前記収納容器と前記浮揚容器が一体として形成された請求項1の漁礁
- 前記収納容器及び前記浮揚容器が前記杭に沿って上下運動することができ、かつ前記収納容器が又は前記収納容器と前記浮揚容器が杭を中心として回転することができる請求項1ないし請求項2の漁礁。
- 1つの前記収納容器と1つの前記浮揚容器を組み合わせて一組とし、この複数の組を前記杭に固定した請求項1ないし請求項3の漁礁。
- 前記収納容器が又は前記収納容器と前記浮揚容器がFRPで作られた請求項1ないし請求項4の漁礁。
- 前記収納容器、又は収納容器と前記浮揚容器は、海水又は陸水の流れにより前記杭を中心として回転しやすくするため、その外壁にフィンが設けられた請求項1ないし請求項5の漁礁。
- カキ殻を前記収納容器に搭載した請求項1ないし請求項6の漁礁
- FRPチップに活性炭をコーティングした活性炭塗布FRPチップを前記収納容器に搭載した請求項1ないし請求項6の漁礁。
- カキ殻と前記活性炭塗布FRPチップを混合したものを前記収納容器に搭載した請求項1ないし請求項6の漁礁。
- 波消しブロックを兼ねた請求項1ないし請求項9の漁礁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006008677U JP3128386U (ja) | 2006-10-25 | 2006-10-25 | Frp製浮揚漁礁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006008677U JP3128386U (ja) | 2006-10-25 | 2006-10-25 | Frp製浮揚漁礁 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3128386U true JP3128386U (ja) | 2007-01-11 |
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JP (1) | JP3128386U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114081009A (zh) * | 2021-11-23 | 2022-02-25 | 烟台市海洋经济研究院(烟台市渔业技术推广站、烟台市海洋捕捞增殖管理站) | 一种便于更换的海藻礁装置 |
-
2006
- 2006-10-25 JP JP2006008677U patent/JP3128386U/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114081009A (zh) * | 2021-11-23 | 2022-02-25 | 烟台市海洋经济研究院(烟台市渔业技术推广站、烟台市海洋捕捞增殖管理站) | 一种便于更换的海藻礁装置 |
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