JP3127717U - 建造物の補強支持構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】すでに建てられて古い建造物に対して、大掛かりな工事を要することなく、しかも、低コストで建造物を補強することのできる建造物の補強構造を提供する。
【解決手段】支持部材3における下端部3dを建造物1の外部の地面もしくは基礎に固定させるとともに、上端部3uを建造物1の外壁8の外側近傍に位置させ、さらに、その支持部材3の上端部3uの側方にコイルスプリングからなる弾性部材4と、この弾性部材4の建造物1の外壁8に平面プレート5とを取り付ける。また、この平面プレート5に、傘部6や折返部9を設け、建造物1が大きく傾斜した場合であっても、この傘部6や折返部9の平面部分によって外壁8を保護しながら建造物1を支持する。
【選択図】図3

Description

本考案は、地震や台風などによる揺れから建造物を保護する補強支持構造に関するものであり、より詳しくは、すでに建てられた古い建造物に対しても事後的に補強支持することのできる補強支持構造に関するものである。
従来から、地震や台風などによる揺れから建造物を保護する方法としては、免震構造や補強構造などが用いられている。このうち「免震構造」は、地震による地面の揺れを逃がすことによって建造物の揺れを低減させるようにしたもので、例えば、下記の特許文献1に示すように、基礎と構造体との間にボール部材などの免震機構を取り付ける方法である。また、「補強構造」は、地震からの揺れに対して構造体の変形や倒壊などを防止できるようにしたもので、簡単な構造として、構造体の枠組みに筋交いなどを設けるようにした方法である。このような筋交いを設ける方法に関しては、例えば、下記の特許文献1に示すように、軸方向に伸縮可能なコイルスプリングを組み込んだ筋交いを設ける方法などがあり、このコイルスプリングによって、許容範囲を超える負荷が加わった場合に伸縮させて構造体の形状を維持させるようにしている。
特開2005−240817号公報 特開平8−319667号公報
ところで、上述のような免震構造や補強構造は、いずれも、将来的に設計・施工する建造物に対して適用することはできるものの、すでに建てられた古い建造物には適用することができない。すなわち、すでに老朽化した木造建造物にこのような耐震のための補強工事などを施す場合、基礎と構造体との間にボール部材を取り付けて免震させることは現実的に不可能であり、また、柱と柱の間に筋交いを取り付ける場合は、土壁などの壁面を取り壊すなど、大掛かりな工事が必要となる。一般的に、このような大掛かりな工事には、膨大な費用がかかるため、引っ越しや建て替えなどを行った方が安価なことが多い。このため、実際には補強工事などが行われることは少ない。
そこで、本考案は、上記課題に着目してなされたもので、すでに建てられて古い建造物に対しても、大掛かりな工事を要することなく、しかも、低コストで建造物を補強することのできる建造物の補強支持構造を提供することを目的とする。
すなわち、本考案は上記課題を解決するために、建造物を補強支持する建造物補強支持構造において、下端側を建造物の外部の地面もしくは基礎に固定し、上端側を建造物の外壁の外側に位置させた支持部材と、当該支持部材から側方に向けて設けられた弾性部材と、当該弾性部材の建造物の外壁側に設けられた平面プレートとを備えるようにしたものである。
このようにすれば、建物の外部から構造体を支持するので、建造物の内側から改造しなくても簡単に建造物を補強することができるようになる。ところで、古い建造物を支持する方法に関しては、従来より、建造物の外部から棒状の支持部材を立て掛ける方法がよく用いられているが、このような方法では、隣接家屋との間に距離が存在しないような場合には、その支持部材を立て掛けることができない。しかも、建造物が地震で傾いてきた場合には、その支持部材の軸方向に大きな力が作用し、支持部材と外壁との間に大きな集中荷重が作用して外壁を突き破ってしまう可能性がある。これに対して、上述のように支持部材の側方から構造体を支持すれば、隣接家屋との間の隙間が小さい場合であっても、支持部材を設けることができ、しかも、この支持部材の横方向の撓みと、その先端側方に設けられた弾性部材の伸縮によって建造物の揺れを吸収することができるので、外壁との接触部分に急激に大きな荷重を作用させることなく、外壁の破損などを防止することができるようになる。
また、このような考案において、好ましくは、支持部材と弾性部材と平面プレートからなる補強支持具を、建造物の周囲少なくとも四カ所に設けるようにする。
このようにすれば、前後左右のどの方向に建造物が傾いた場合であっても、対向する少なくとも2つの支持部材などによって建造物の傾きを防止することができるようになる。
本考案では、建造物を補強支持する建造物補強支持構造において、下端側を建造物の外部の地面もしくは基礎に固定し、上端側を建造物の外壁の外側に位置させた支持部材と、当該支持部材から側方に向けて設けられた弾性部材と、当該弾性部材の建造物の外壁側に設けられた平面プレートとを備えるようにしたので、すでに建てられて古い建造物に対して、簡単かつ低コストに補強を行うことができるようになる。
以下、本考案の一実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態における補強支持具2を建造物1に取り付けた状態を示したものであり、図2は、その補強支持具2における構造の拡大図を示したものである。また、図3は、建造物1に傾きを生じた場合における補強支持具2の作用例を示したものである。
この実施の形態における補強支持具2は、図1に示すように、棒状の支持部材3と、その支持部材3の上端もしくはその近傍に取り付けられる弾性部材4と、建造物1の外壁8に取り付けられる平面プレート5とを備えてなり、建造物1の側面の両端部計8カ所に設けられる。
この支持部材3は、棒状に形成された金属製の部材によって構成されるもので、横方向から作用する荷重によって撓みを生じさせ、この撓みによる復元力によって建造物1の揺れを吸収できるようにしたものである。この支持部材3の素材については、H鋼や中空円筒状の金属部材であってもよく、もしくは、中空部を有さないバー材であってもよい。また、この支持部材3の部材は金属である必要はないが、少なくとも、建造物1を支持できる強度を有する部材であればよい。金属で支持部材3を構成する場合は、風雨や経年変化に伴う劣化を防止するために、防錆処理などを施すようにする。この支持部材3は、後述するように下端部3dが地中に埋設され、上端部3uが建造物1の外壁8の近傍に設けられる。この上端部3uにおける位置は、好ましくは、建造物1を構成する柱や桟などの構造体の交叉部分に設けられる。
弾性部材4は、コイルスプリングによって構成されるもので、支持部材3の上端部3u、あるいは、上端部3uの近傍から側方に向かって取り付けられる。この弾性部材4の弾性係数は、建造物1の強度などによって適宜選択され、この弾性部材4によって一時的に小さな揺れを吸収できるようにする。なお、この弾性部材4に関しては、この実施の形態ではコイルスプリングを用いるが、これに限らず、ゴム、板バネなどの他の弾性材を用いてもよい。
平面プレート5は、建造物1の外壁8に取り付けられる比較的面積の大きな平面状のもので、弾性部材4の端部に接触するように、あるいは、弾性部材4の端部を溶着するように取り付けられる。この平面プレート5は、劣化した外壁8や土壁などに集中荷重を受けないようにするもので、地震によって建造物1に揺れを生じた場合であっても弾性部材4からの力を平面に沿って分散し、外壁8を突き破らないようにするものである。また、この平面プレート5の上端部3uには、傘部6が一体的に設けられる。この傘部6は、平面プレート5の上部をL字状に折り曲げて構成したもので、少なくとも支持部材3の上端部3uや弾性部材4を覆うように構成される。このように傘部6を設けることによって、支持部材3や弾性部材4を風雨から保護することができ、また、建造物1が倒壊するほど傾いた場合であっても、図4(c)に示すように、支持部材3の上端部3uをこの傘部6や折返部7に当接させ、支持部材3の軸方向の力や撓みなどによって建造物1を支持させることができる。
次に、このように構成された補強支持具2の取り付け方法について説明する。
まず、すでに建てられている建造物1に補強支持具2を取り付ける場合、建造物1の所有者の敷地面積内においてある程度離れた位置を掘削する。この掘削の深さとしては、支持部材3を独自に立設することができるような深さに設定され、例えば、支持部材3の全体に対して25%以上の深みに設定する。そして、このような深さに掘削した後、掘削によって形成された穴にスラリー状のコンクリートを流し込み、固化する前に支持部材3の下端部3dを挿入する。そして、支持部材3の上端部3uを建造物1の外壁8の近傍に位置させるように、例えば、60度〜80度の傾斜角度内で固定する。そして、コンクリートを完全に固化させた後、その支持部材3の上端部3uにコイルスプリングからなる弾性部材4を溶着する。また、これとともに、そのコイルスプリングの他端側に位置する建造物1の外壁8に、傘部6や折返部7を有する平面プレート5を取り付け、その平面プレート5にもコイルスプリングの他端側を溶着する。
以下、同様にして、建造物1の前後左右のコーナー部分にも支持部材3や弾性部材4、平面プレート5を取り付ける。
このように補強支持具2を取り付けた状態において建造物1が傾斜した場合は、まず、図3(a)に示すように、建造物1の傾いた方向に存在する補強支持具2の弾性部材4が縮み、また、それと反対側における図示しない補強支持具2の弾性部材4が伸びる。そして、この弾性部材4の伸縮によって、一時的に建造物1の傾斜を吸収する。次に、この建造物1がさらに大きく傾斜した場合、その弾性部材4を介して支持部材3の上端部3u分に大きな荷重が伝達し、支持部材3が横方向に撓む(図3(b))。このとき、支持部材3の下端部3dが地中に埋設されているため、上端部3uの撓みによって建造物1の傾斜をゆっくりと吸収しながら支持する。この場合も同様に、これと反対側における補強支持具2についても、弾性部材4の伸びや支持部材3の撓みによって建造物1を逆方向から支持する。
そして、さらに大きく建造物1が傾いた場合、今度は、図3(c)に示すように、建造物1の傾きによって支持部材3の上端部3uと建造物1とが接触する状態となり、支持部材3に軸方向の大きな荷重と撓みが作用する。このとき、支持部材3の上端部3uに傘部6などを設けているため、その傘部6の平面部分によって外壁8を大きな面積で支えることができ、外壁8を突き破ることなく建造物1を支持することができる。
このように上記実施の形態によれば、支持部材3における下端部3dを建造物1の外部の地面もしくは基礎に固定させるとともに、上端部3uを建造物1の外壁8の外側近傍に位置させ、さらに、その支持部材3の上端部3uの側方にコイルスプリングからなる弾性部材4と、この弾性部材4の建造物1の外壁8に平面プレート5とを取り付けるようにしたので、建造物1を内側から改造しなくても簡単に建造物1を補強することができるようになる。
また、このような補強支持具2を、建造物1の前後左右における少なくとも四カ所に設けるようにしたので、いずれの方向の揺れに対しても建造物1を保護することができるようになる。
さらに、上記実施の形態では、平面プレート5の上部に傘部6を設けるようにしたので、建造物1が倒壊するほど大きく傾いた場合であっても、この傘部6によって支持部材3の上端部3uを受け、支持部材3の軸方向の力によって建造物1を支持することができるようになる。
なお、本考案は上記実施の形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。
例えば、上記実施の形態では、支持部材3として、H鋼や中空円筒状の棒状部材によって構成するようにしているが、この部材に、図4に示すような、伸縮機構を設けるようにしてもよい。この伸縮機構は、支持部材3の軸方向にのみ伸縮するもので、分離された支持部材要素30をコイルスプリングなどの弾性部材32で連結し、その外周を中空円筒状の部材31で覆うようにしたものである。このように伸縮機構を設けるようにすれば、建造物1が倒壊するほど傾いた場合であっても、その軸方向に作用する力を伸縮機構によって吸収することができるため、傘部6と外壁8との間における大きな荷重を吸収して外壁8の破損などを防止することができるようになる。
また、上記実施の形態において、補強支持具2を、建造物1の前後左右四箇所に設ける場合について説明しているが、これを建造物1の柱の存在する部分すべてに設けるようにしてもよい。
本考案における建造物補強支持構造を示す図 同形態における補強支持具を取り付けた状態を示す拡大図 同形態における補強支持具の作用例を示した図 本考案における他の実施の形態における補強支持具を示す図
符号の説明
1・・・建造物
2・・・補強支持具
3・・・支持部材
3u・・・上端部
3d・・・下端部
4・・・弾性部材
5・・・平面プレート
6・・・傘部
7・・・折返部
8・・・外壁
9・・・伸縮機構
30・・・支持部材要素
31・・・中空円筒状の部材
32・・・弾性部材

Claims (2)

  1. 建造物を補強支持する建造物補強支持構造において、下端側を建造物の外部の地面もしくは基礎に固定し、上端側を建造物の外壁の外側に位置させた支持部材と、当該支持部材から側方に向けて設けられた弾性部材と、当該弾性部材の建造物の外壁側に設けられた平面プレートとを備えるようにしたことを特徴とする建造物の補強支持構造。
  2. 前記支持部材と弾性部材と平面プレートからなる補強支持具を、建造物の周囲少なくとも四カ所に設けたことを特徴とする請求項1に記載の建造物の補強支持構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112196304A (zh) * 2020-10-21 2021-01-08 广东南秀古建筑石雕园林工程有限公司 一种古建筑修复用加固保护装置

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