JP3127608B2 - メタルハライドランプおよびその製造方法 - Google Patents

メタルハライドランプおよびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はメタルハライドランプに
用いられる発光管およびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、メタルハライドランプは店舗照
明、道路照明等の一般照明から光学機器用光源として広
く用いられている。メタルハライドランプの発光管内に
は水銀、始動用希ガスとともに金属ハロゲン化物として
ディスプロシウム、スカンジウム、ネオジム、ツリウ
ム、セシウム、ナトリウムなどのヨウ化物または臭化物
が封入されている。この種のランプにおいてランプ点灯
中はランプ内に封入された前記固体金属ハロゲン化物は
溶融し、発光管管壁付近に液体として存在する一方、一
部は蒸発し、蒸発した金属ハロゲン化物がアークの中心
部で金属原子とハロゲン原子に解離して前記金属蒸気が
アークで励起されその金属特有のスペクトルを放射して
いる。その結果メタルハライドランプにおいては高圧水
銀灯に比べ発光効率、演色性が大幅に改善することがで
きる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなメタルハラ
イドランプにおいてその発光スペクトルは前記封入金属
ハロゲン化物の蒸気圧いいかえるとランプ最冷点の温度
で決定される。最冷点温度を上昇させると金属ハロゲン
化物の蒸気圧が増加し、その結果添加金属の発光強度が
増大する。一方最冷点温度が低下すると添加金属の発光
強度が低下し、代わって水銀の発光が主となるため逆に
演色性、発光効率は低下する。
【0004】一般にメタルハライドランプは点灯時間が
経過するとその発光スペクトルが変化し、色シフトとい
う現象が起こることが知られている。この理由はランプ
点灯中の高温時にランプ内に封入した金属ハロゲン化物
と発光管構成材料である石英ガラス等のガラスとが反応
しガラス内面が失透してしまうこととタングステンを主
成分とする電極が点灯時間の経過とともに徐々に蒸発し
発光管内面に付着することによってランプ最冷点の温度
が上昇することである。ガラスが失透することとガラス
内面にタングステンが付着するためにガラスの保温性が
大きくなってランプの温度条件が初期とは異なった状態
となって封入金属ハロゲン化物の蒸気圧が上昇し、発光
スペクトルが変化するのである。一般には色温度が点灯
時間とともに低下することが多い。
【0005】発光スペクトルの時間変化を調べるために
ランプ温度の経時変化を測定する実験を行った。ランプ
は定格ランプ電力150W、電極間距離5mmの水平点
灯型ランプでランプ構造は一重管構造である。内容積約
0.5ccのほぼ楕円形状の発光管に所定のランプ電圧
となるように水銀と始動用補助ガスとしてのアルゴンを
約150Torr封入し、さらにヨウ化ディスプロシウ
ム0.3mg、ヨウ化ネオジム0.2mg、ヨウ化セシウ
ム0.3mgを封入して構成されている。このランプの
最冷点近傍にR熱電対を接着し、ランプ温度をモニター
した。測定結果を(表1)にまとめた。表中には温度測
定時の光束維持率と色温度も併せて示す。
【0006】
【表1】
【0007】ランプ温度は寿命試験の初期段階で比較的
早く上昇し、その後は徐々に時間とともに上昇を続け
る。発光スペクトルは最冷点温度が初期値から約70℃
上昇した700時間経過時より変化が顕著となり、光束
維持率が50%となる1500時間後には色温度が12
00K低下した。点灯100時間でもランプ温度は40
℃上昇しているが光束維持率、色温度ともほとんど劣化
していない。この点灯100時間時点でランプを破壊
し、発光管内面をSEM観察したところ電極材質である
タングステンの皮膜が薄く付着していた。しかしガラス
の失透はほとんど生じていなかった。一方、色シフトの
起こった1500時間点灯後のランプではタングステン
がより厚く堆積していたほか、石英ガラスが激しく結晶
化し失透していた。したがって寿命初期の急な温度上昇
は電極の飛散が主要因であり、その後ガラスが失透しさ
らにランプ温度が上昇するものと考えられる。
【0008】メタルハライドランプの寿命は通常光束維
持率で定義されることが多いが、上述したように全光束
以外にも発光スペクトルの経時変化によってランプが不
良となることもある。このように従来のメタルハライド
ランプは点灯時間とともにその発光スペクトルが変化
し、色温度が低下するという課題がある。
【0009】本発明は、上記の問題点に鑑み点灯時間経
過によるメタルハライドランプの温度上昇を抑制し、発
光スペクトルの経時変化を大幅に低減した長寿命のメタ
ルハライドランプを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め本発明は、一対の電極を具備し少なくとも水銀、希ガ
ス、金属ハロゲン化物を封入したメタルハライドランプ
において透光性発光管内面の少なくとも一部にタングス
テン皮膜を固着した構成とするもので、またその製造方
法はタングステンを主成分とする一対の電極を封止した
透光性発光管において、該発光管内を真空排気した後、
発光管内に希ガスを導入し、前記タングステン電極間に
直流または交流電圧を印可して放電を起こし電極タング
ステンを蒸発させて発光管の内面の少なくとも一部にタ
ングステン皮膜を形成した後、少なくとも水銀、希ガ
ス、金属ハロゲン化物を封入するものである。
【0011】
【作用】本発明によるとランプを製造した時点ですでに
メタルハライドランプ発光管内面の一部にタングステン
皮膜が形成されているために、その後ランプ点灯によっ
てさらにタングステンが堆積してもランプ温度はさほど
上昇しない。したがってランプ温度の経時変化を大幅に
低減することができる。その結果メタルハライドランプ
発光スペクトルの経時変化つまり色シフトを大幅に改善
し、長時間にわたって安定した発光スペクトルを放射す
る長寿命メタルハライドランプを得ることができる。
【0012】以下本発明の具体的内容を実施例を挙げて
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0013】
【実施例】以下本発明の一実施例のメタルハライドラン
プについて説明する。
【0014】図1は上述の実験で用いたのと同様の一重
管型石英ガラス製メタルハライドランプ発光管で、1は
石英ガラス製発光管発光部、2はタングステン電極、3
はモリブデン箔を気密に封着した封止部、4は外部リー
ド線、5はタングステン皮膜である。タングステン皮膜
は発光管の全透過率が95%となるように形成されてい
る。
【0015】まず図2を参照しながらこのメタルハライ
ドランプの製造方法を説明する。まず排気管6を取り付
けタングステン電極2を封止した発光管1の内部を10
-2Torr以下に真空排気する。その後発光管内にアル
ゴンを15Torr充填する。次に外部リード線4より
電力を供給し電極2の間に交流電圧を印可し、発光管内
に放電を起こす。この時ランプ電圧は20V、ランプ電
流は4.0Aであり、タングステン電極2の先端温度は
約2600℃であった。30分間放電を行うとタングス
テン電極2が高温のため一部蒸発し、蒸発したタングス
テンが発光管内壁に付着し、発光管の全透過率は95%
となった。このようにして作製された発光管内にヨウ化
ディスプロシウム0.3mg、ヨウ化ネオジム0.2m
g、ヨウ化セシウム0.3mg、さらに緩衝ガスとして
水銀を10.0mg充填し、排気後さらに始動用希ガス
としてアルゴンを150Torr導入した後、排気管6
をチップシールしてランプを完成させた。図1の完成し
たランプにおいて発光管発光部1は略回転楕円体形状で
内容積は0.65ccである。また電極管距離は5mm
である。
【0016】以上のような構成のメタルハライドランプ
を周波数約120Hzの矩形波で定格ランプ電力150
Wで点灯した。上述した実験と同様ランプ寿命試験中の
ランプ最冷点の温度、光束維持率、発光スペクトル、色
温度を調査した。(表1)の従来ランプの結果とあわせ
て(表2)、図3に示す。
【0017】
【表2】
【0018】従来例のランプではランプを100時間点
灯すると40℃、700時間点灯すると70℃ランプ最
冷点温度が上昇していたのに対し、本発明によるランプ
では700時間の点灯で10℃、1500時間の点灯で
も25℃しか温度が上昇していない。そのため本発明に
よるランプでは発光スペクトルの経時変化がほとんどな
く色温度が1500時間点灯で100K、光束維持率が
50%となる3500時間点灯でも250Kしか変化し
ていない。その結果ランプ寿命は1500時間から35
00時間に大幅に延長され、色シフトも極めて小さい。
【0019】本発明によるランプではランプ作製時に予
め発光管内面にタングステン皮膜が形成されているため
に、その後のランプ点灯によってタングステンがさらに
堆積してもほとんどランプ温度は上昇しない。その結果
図3に示すようにランプ最冷点温度は初期値の約850
℃程度に保たれるので、石英ガラスの失透現象の進行を
抑制することができる。一方従来のランプではランプ点
灯によって電極のタングステンが蒸発し、発光管内面に
付着して発光管温度を急激に上昇させる。そのためラン
プ温度が石英ガラスの使用限界に近い950℃以上とな
って失透現象が急速に進行して、ランプが短寿命となっ
てしまうのである。
【0020】本発明によるランプではランプ内容積を
0.65ccとし、従来例の0.5ccよりも大きくしラ
ンプの管壁負荷を小さくしている。管壁負荷を同一にし
て発光管内面にタングステン皮膜を形成すると初期から
ランプ温度が高いためにランプ寿命が短くなることは自
明である。そのためタングステン皮膜を形成したときに
所望のランプ最冷点温度が得られるよう管壁負荷を小さ
くしているのである。ランプ最冷点温度は管壁負荷とタ
ングステンの蒸発量いいかえると発光管の全透過率双方
のバランスで制御する。
【0021】次に同様の評価を電極の材質を種々変えて
行った。その結果、純タングステンのほかThO2、Z
rO2、MgO、Y23、CeO2、La23、Sc
23、Dy23、Gd23、Sm23、Nd23、Pr
23をタングステンに添加しても本発明によると上記の
タングステン電極の場合と全く同様の効果が発揮され発
光スペクトルが長期にわたって安定な長寿命ランプが得
られることが分かった。
【0022】以上の説明では一重管構造型メタルハライ
ドランプについて述べたが本発明はランプ構造にかかわ
らず二重管構造型ランプにも適用でき、タングステンを
蒸発させるために印可する電圧も直流でも効果の発現す
ることが確認されている。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明は一対の電極を具備
し少なくとも水銀、希ガス、金属ハロゲン化物を封入し
たメタルハライドランプにおいて透光性発光管内面の少
なくとも一部にタングステン皮膜を固着した構成とする
ことでランプ温度の経時変化を低減し、長時間にわたっ
て発光スペクトルの安定な長寿命のランプを得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のメタルハライドランプの構
成図
【図2】同実施例のメタルハライドランプの製造方法を
説明するための説明図
【図3】従来例および本発明の一実施例によるメタルハ
ライドランプ温度の経時変化を示す図
【符号の説明】
1 石英ガラス製発光管発光部 2 タングステン電極 3 封止部 4 外部リード線 5 タングステン皮膜 6 排気管
フロントページの続き (72)発明者 竹内 延吉 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−147244(JP,A) 特開 昭60−193255(JP,A) 実開 昭58−113259(JP,U) 特公 昭47−8438(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 61/35 H01J 9/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タングステンを主成分とする一対の電極を
    具備し少なくとも水銀、希ガス、金属ハロゲン化物を封
    入したメタルハライドランプにおいて透光性発光管内面
    の少なくとも一部にタングステン皮膜を固着したことを
    特徴とするメタルハライドランプ。
  2. 【請求項2】タングステンを主成分とする一対の電極を
    封止した透光性発光管において、該発光管内を真空排気
    した後、発光管内に希ガスを導入し、前記タングステン
    電極間に直流または交流電圧を印可して放電を起こし電
    極タングステンを蒸発させて発光管の内面の少なくとも
    一部にタングステン皮膜を形成した後、少なくとも水
    銀、希ガス、金属ハロゲン化物を封入してなることを特
    徴とするメタルハライドランプの製造方法。
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