JP3127347B2 - フィルタ内蔵マイクロストリップアンテナ - Google Patents

フィルタ内蔵マイクロストリップアンテナ

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JP3127347B2
JP3127347B2 JP06335443A JP33544394A JP3127347B2 JP 3127347 B2 JP3127347 B2 JP 3127347B2 JP 06335443 A JP06335443 A JP 06335443A JP 33544394 A JP33544394 A JP 33544394A JP 3127347 B2 JP3127347 B2 JP 3127347B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、GPS(Global Posit
ioning System)を利用したナビゲーションシステム、
移動体通信等に使用するマイクロストリップアンテナに
係り、とくにフィルタ機能を具備したフィルタ内蔵マイ
クロストリップアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、GPSを利用したナビゲーション
システム等に使用されているマイクロストリップアンテ
ナは、一般にマイクロストリップ導体と接地導体(地導
体)との間に誘電体を挟み込んだ構造であり、受信電波
信号がマイクロストリップ導体の給電点からマイクロス
トリップアンテナ裏側に設けたローノイズアンプ回路に
入力される構造を有している。そして、これとは別に受
信電波の所望周波数信号の以外の雑音信号を除去するた
めのバンドパスフィルタとして、例えば、誘電体フィル
タをローノイズアンプ基板上に個別に取り付ける構成が
知られている。
【0003】上記のようなマイクロストリップアンテナ
と別個に誘電体フィルタを配設する構成としては、例え
ば、図13に示す従来例の構造を持つものがある。この
図において、セラミック等の誘電体材料を所定の厚みを
有する平板状に成型してなる誘電体基板1の電波の送受
信側となる主面2に方形状(正方形状)のマイクロスト
リップ導体3を設け、主面2の反対面となる裏面4の全
面に接地導体(地導体)5を設けることで、マイクロス
トリップアンテナ140が構成されている。そして、マ
イクロストリップアンテナ140の裏側、すなわち誘電
体基板1の裏面4の接地導体5の上にローノイズアンプ
(高周波増幅器)基板130が配設されている。ローノ
イズアンプ基板130の上面には、誘電体フィルタ13
1が設けられている。誘電体フィルタ131には、一対
の入出力電極(入出力端子)132が設けられて、マイ
クロストリップ導体3の給電端やローノイズアンプ基板
130の入出力端に接続されている(図示省略)。
【0004】なお、誘電体フィルタ131は、周知構造
のもので、例えば、直方体状誘電体ブロックに複数個の
誘電体共振器となる貫通導電部を形成し、該貫通導電部
の一端が位置する開放端面を除く誘電体ブロックの5面
に導体膜を設けたものである。また、図13の従来例
は、マイクロストリップアンテナ140の裏側を上にし
て図示しているが、実際の使用状態ではマイクロストリ
ップ導体3を電波の到来方向に向けて(GPSを利用す
るナビゲーションシステムでは上向きとして)自動車屋
根上等に搭載する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記図13
の従来例のように、ローノイズアンプ基板130上に誘
電体フィルタ131を取り付けた場合、ローノイズアン
プ基板130に対し誘電体フィルタ131の占める面積
が大きくなり、小型化に限界がある。また、マイクロス
トリップアンテナ140自体も誘電体フィルタ131も
誘電体材料を使用していながら別々に作るのは、製造原
価や部品実装工程の増加を招き不利である。
【0006】なお、特開平6−224630号の平面ア
ンテナは、マイクロストリップアンテナと増幅器との間
にフィルタを挿入して妨害波をフィルタで除去する構成
を開示している。但し、フィルタはマイクロストリップ
アンテナとは別部品としてマイクロストリップアンテナ
の裏側に配設する構造を採用しており、図13で説明し
た従来例と同様の不都合を持っている。
【0007】本発明は、上記の点に鑑み、マイクロスト
リップアンテナを構成する誘電体を用いてフィルタ手段
を構成し、マイクロストリップアンテナとフィルタ手段
とを一体とすることで、省スペース化を図るとともに製
造工程の削減やコスト低減を図り、小型で安価なフィル
タ内蔵マイクロストリップアンテナを提供することを目
的とする。
【0008】本発明のその他の目的や新規な特徴は後述
の実施例において明らかにする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願第1発明のフィルタ内蔵マイクロストリップア
ンテナは、誘電体基板の主面にマイクロストリップ導体
を、前記主面の反対面に接地導体を有するマイクロスト
リップアンテナにおいて、前記誘電体基板に形成された
穴部又は溝部に内導体を設けて誘電体共振器を1個乃至
複数個形成して誘電体フィルタを構成したことを特徴と
している。
【0010】
【0011】
【0012】また、前記内導体の一端が、前記マイクロ
ストリップ導体及び接地導体から絶縁されて前記誘電体
基板の外面に導出された開放端となっており、他端は前
接地導体側に接続されている構成としてもよい。
【0013】さらに、前記内導体の両端が、前記マイク
ロストリップ導体及び接地導体から絶縁され、当該内導
体の一端が前記誘電体基板の外面に導出された開放端と
なっている構成としてもよい。
【0014】
【0015】
【作用】本発明においては、誘電体基板の主面にマイク
ロストリップ導体を、前記主面の反対面に地導体を有す
るマイクロストリップアンテナにおいて、前記誘電体基
板を用いてフィルタ手段を構成しているので、別個に独
立した誘電体フィルタ等のフィルタ手段を作製するのに
要する工数の削減、誘電体材料の節約、部品実装工程の
削減及び部品点数の削減を図ることができ、低コスト化
が実現できる。また、図13の従来例のように、マイク
ロストリップアンテナとは別個に形成したフィルタ手段
を外部のローノイズアンプ(高周波増幅器)側に設けた
り、マイクロストリップアンテナの外側に設置するとい
った必要がなくなるとともに、ローノイズアンプ基板上
やマイクロストリップアンテナ周辺にフィルタ手段の設
置スペースを設ける必要がなく、アンテナ装置の小型化
が可能になる。なお、本発明のフィルタ内蔵マイクロス
トリップアンテナは、GPSを利用したナビゲーション
システムの他、移動体通信にも利用でき、受信のみなら
ず送信にも利用できる。
【0016】前記フィルタ手段が、前記誘電体基板に誘
電体共振器を1個乃至複数個形成して誘電体フィルタを
構成したものである場合、前記共振器としてQの比較的
高いものが小型に得られ、前記共振器を平面的には前記
誘電体基板の縁に近い位置に、前記誘電体基板の厚み方
向には前記共振器を前記接地導体に近い所に形成するこ
とでアンテナ特性に与える影響を小さくできる。
【0017】前記誘電体共振器は前記誘電体基板に形成
された穴部又は溝部に内導体を設けたものであればよ
く、穴部に内導体を設ける場合はQを高くでき、溝部に
内導体を設ける場合はQは幾分低下するが、前記誘電体
基板の成型加工が容易な利点がある。
【0018】そして、前記内導体の一端が前記マイクロ
ストリップ導体及び接地導体から絶縁されて前記誘電体
基板の外面に導出された開放端となっており、他端が前
接地導体側に接続されている構成の場合、λg/4
(λg:誘電体による波長短縮率を考慮したときの電波
の波長)又はその奇数倍の線路長を持つ誘電体共振器と
して機能する。線路長をλg/4とすることにより、内
導体を設ける穴部又は溝部の長さを前記誘電体基板の長
さよりも充分短くすることができる。
【0019】また、前記内導体の両端が前記マイクロス
トリップ導体及び接地導体から絶縁されており、当該内
導体の一端が前記誘電体基板の外面に導出された開放端
となっている構成の場合、λg/2又はその整数倍の線
路長を持つ誘電体共振器として機能する。線路長をλg
/2とすることにより、内導体を設ける穴部又は溝部の
長さを前記誘電体基板の長さよりも短くすることがで
き、また前記内導体の両端が開放端でよく、接地の必要
が無いので前記内導体の一端を接地するための構成を不
要にできる。
【0020】
【0021】
【実施例】以下、本発明に係るフィルタ内蔵マイクロス
トリップアンテナの実施例を図面に従って説明する。
【0022】図1乃至図4は本発明の第1実施例を示
す。これらの図において、セラミック等の誘電体材料を
所定の厚みを有する平板状に成型してなる誘電体基板1
の電波の送受信側となる主面2に方形状(正方形状)の
マイクロストリップ導体3を設け、主面2の反対面とな
る裏面4の全面に接地導体(地導体)5を設けること
で、マイクロストリップアンテナ本体部が構成されてい
る。そして、誘電体基板1内には、このマイクロストリ
ップアンテナ本体部による受信電波の所望の周波数信号
以外の雑音信号を除去するためのフィルタ手段(バンド
パスフィルタ)としての誘電体フィルタ10が一体に形
成されている。
【0023】なお、図1乃至図4は、マイクロストリッ
プアンテナ本体部の裏側を上にして図示しているが、実
際の使用状態ではマイクロストリップ導体3を電波の到
来方向に向けて(GPSを利用するナビゲーションシス
テムでは上向きとして)自動車屋根上等に搭載する。
【0024】前記誘電体基板1は、所望の受信電波の誘
電体による短縮率を考慮した波長λgよりも充分短い厚
さで形成されており、主面2が方形状(正方形状)で少
なくともマイクロストリップ導体3の形成面積より大き
な面積を有するように成型されている。
【0025】前記マイクロストリップ導体3は、広い指
向性乃至実質的に無指向性のマイクロストリップアンテ
ナを得るために、一辺が波長λgの約1/2の長さとし
た方形状(正方形状)のパターンで形成されている。前
記接地導体5は、主面2と平行な裏面4のほぼ全面に形
成されている。また、マイクロストリップ導体3が形成
されている主面2から裏面4に貫通するスルーホール6
が形成されており、該スルーホール6は内周に導体膜7
が設けられている。該導体膜7は主面2側の端部でマイ
クロストリップ導体3と接続されてマイクロストリップ
導体3の給電路となり、裏面4側の開口端が外部と接続
するための給電端8になる。但し、この裏面4の給電端
8周縁部分には予め、導体膜7と接地導体5とを絶縁す
るために接地導体5を形成しない給電端絶縁用円形誘電
体露出部9を設けている。
【0026】前記誘電体基板1には主面2に対し垂直な
一側面からλg/4に相当する距離をおいて裏面4から
当該誘電体基板1の中間深さまで垂直に直方体状凹部1
7が形成されており、この直方体状凹部17の誘電体フ
ィルタ10を形成する側の内壁面には図4の如く延長接
地導体(延長地導体)18が設けられ、該延長接地導体
18は裏面4の接地導体5と接続している。
【0027】前記誘電体フィルタ10は、一対の誘電体
共振器11A,11Bからなっている。該誘電体共振器
11A,11Bは、誘電体基板1の主面2に対し垂直な
一側面(一端面)から当該側面に垂直かつ主面2と平行
で前記直方体状凹部17に達する波長λgの1/4の長
さに相当する穴部12A,12Bを2個平行に形成し、
図3及び図4の如く各穴部12A,12Bの内周に内導
体13A,13Bを形成することで、誘電体基板1内部
に一対のλg/4線路を構成したものである。そして、
誘電体基板1の一対の誘電体共振器11A,11B間の
中央部に、両誘電体共振器11A,11Bの偶モードと
奇モードの寄与率を変えて結合させるための結合用穴1
4を誘電体共振器11A,11Bと平行に形成してい
る。結合用穴14の内面は、導体があっても無くともよ
い。
【0028】前記誘電体共振器11A,11Bの誘電体
基板1の側面に開口している側を開放端とし、その誘電
体基板1の側面には、一対の入出力電極(入出力端子)
15A,15Bが内導体13A,13Bの開放端にそれ
ぞれ接続、固定されている。但し、裏面4には予め、該
入出力電極15A,15Bが接地導体5と短絡しないよ
うに、入出力電極15A,15B周辺に接地導体5を形
成しない端子絶縁用誘電体露出部16を設けている。
【0029】前記直方体状凹部17の内壁面に誘電体共
振器11A,11Bの各穴部12A,12B及び結合用
穴14の誘電体基板1内側の端部が開口している。そし
て、図4のように直方体状凹部17内の延長接地導体
(延長地導体)18に誘電体共振器11A,11Bの内
導体13A,13Bの短絡端(接地端)が接続してい
る。
【0030】すなわち、誘電体基板1内に設けた長さが
λg/4の一対の内導体13A,13Bの開放端はマイ
クロストリップ導体3及び接地導体5から絶縁されて誘
電体基板1の外面(一端面)に導出されて入出力電極1
5A,15Bとそれぞれ接続され、各内導体13A,1
3Bの短絡端は延長接地導体18に接続されて接地導体
5と同電位となり、一対のλg/4の誘電体共振器11
A,11Bを備えた誘電体フィルタ10が誘電体基板1
に内蔵されることになる。
【0031】なお、この誘電体フィルタ10は、誘電体
基板1にマイクロストリップ導体3及び接地導体5を形
成してなるマイクロストリップアンテナ本体部とは独立
して使用することが可能であり、マイクロストリップア
ンテナによる受信電波の所望の周波数信号以外の雑音信
号を除去するためのフィルタ手段として利用でき、例え
ば、入出力電極15A,15Bを通じて外部のローノイ
ズアンプ(高周波増幅器)に接続して使用することがで
きる。
【0032】なお、前記マイクロストリップ導体3、接
地導体5、スルーホール6の導体膜7、誘電体共振器1
1A,11Bの内導体13A,13B、延長接地導体1
8は、例えば、銀ペースト等の導電性ペーストを印刷又
は塗布した後、焼き付ける等し、導体膜として形成して
いる。
【0033】この第1実施例によると、マイクロストリ
ップアンテナを構成する誘電体基板1の内部に誘電体共
振器11A,11Bを形成し、誘電体基板1に誘電体フ
ィルタ10を内蔵する構成としているため、以下の効果
を奏することができる。
【0034】(1) 前記図13の従来例のように、マイ
クロストリップアンテナとは別個に作製した誘電体フィ
ルタを外部のローノイズアンプ側に設けたり、マイクロ
ストリップアンテナとローノイズアンプ間に設置すると
いった必要がなくなるとともに、ローノイズアンプ基板
上やマイクロストリップアンテナ周辺に誘電体フィルタ
の設置スペースを設ける必要がなく、アンテナ装置の小
型化が可能になる。
【0035】(2) マイクロストリップアンテナを構成
している誘電体基板1を利用して誘電体共振器11A,
11Bからなる誘電体フィルタ10を一体に形成してい
るので、別個に誘電体フィルタを作製するのに要する工
数の低減、誘電体材料の節約、部品実装工程の削減及び
部品点数の削減を図ることができ、低コスト化が実現で
きる。
【0036】(3) 前記誘電体フィルタ10は一端開
放、他端が短絡されたλg/4の線路長を持つ誘電体共
振器を構成したものであるため、誘電体基板1に全長に
対する各共振器の線路長は充分短く、しかも共振器のQ
の比較的高いものが小型に得られ、各共振器を平面的に
は前記誘電体基板1の縁に近い位置(なるべくマイクロ
ストリップ導体3から外れた位置)に、前記誘電体基板
1の厚み方向には各共振器を前記接地導体5に近い所に
形成することでアンテナ特性に与える影響を小さくでき
る。
【0037】なお、GPSを利用したナビゲーションシ
ステムの場合、マイクロストリップアンテナ本体部の形
状、寸法は約1.575GHzのGPSの電波の受信に
適したものとし、誘電体フィルタ10はGPSの電波の
周波数帯を通過させるバンドパスフィルタ特性を有する
ものとする。
【0038】また、本実施例のフィルタ内蔵マイクロス
トリップアンテナの使用例としては、マイクロストリッ
プアンテナ本体部の給電端8をローノイズアンプの入力
端に接続し、誘電体フィルタ10の入出力電極15A,
15Bはローノイズアンプの増幅素子の段間に接続して
バンドパスフィルタとして利用する構成が挙げられる。
【0039】図5は本発明の第2実施例を示す。この場
合、マイクロストリップアンテナを構成する誘電体基板
1の内部に、誘電体フィルタ20を構成するための前記
第1実施例と同様の一対の誘電体共振器11A,11B
を形成し、該誘電体共振器11A,11Bの直方体状凹
部17(但し、内面に導体が形成されていない)側の開
口端を開放端とし、誘電体基板1の一側面側を短絡端
(接地端)としている。そして、誘電体共振器11A,
11Bの開放端が開口する直方体状凹部17の内壁面に
は、前記第1実施例と同様の一対の入出力電極(入出力
端子)15A,15Bが内導体13A,13Bの開放端
にそれぞれ接続、固定されている。但し、裏面4には予
め、該入出力電極15A,15Bが接地導体5に短絡し
ないように、直方体状凹部17開口周縁の入出力電極1
5A,15B周辺部分に接地導体5を形成しない端子絶
縁用誘電体露出部26を設けている。一方、接地端側の
誘電体基板1の側面には、接地導体5と接続しかつ各内
導体13A,13Bの接地端に接続する延長接地導体2
8が形成されている。なお、その他の構成は前述の第1
実施例と同様であり、同一又は相当部分に同じ番号を付
して説明を省略する。また、主な作用効果も前述の第1
実施例と同様であるが、裏面4の中央寄り位置に入出力
電極15A,15Bが来るので、ローノイズアンプ基板
との接続を短縮できる場合がある。
【0040】図6は本発明の第3実施例を示す。この場
合、マイクロストリップアンテナを構成する誘電体基板
1の内部に、一対の略L字型の線路を持つ誘電体共振器
31を形成し、誘電体フィルタ30を構成している。該
略L字型の線路を持つ誘電体共振器31は、一対の直線
状穴部32aを誘電体基板1内部に平行に形成し、各直
線状穴部32aの内周に内導体33を形成するととも
に、各直線状穴部32aの短絡端を誘電体基板1の厚み
方向に設けた内面が導体膜のスルーホール32bでそれ
ぞれ接地導体5に接続することで、誘電体基板1内部に
略L字型の一対のλg/4線路を構成したものである。
【0041】なお、図示されていないが、前記第1実施
例と同様に、誘電体基板1の一対の略L字型線路を持つ
誘電体共振器31間の中央部に、両方の誘電体共振器3
1を結合させるための結合用穴を誘電体共振器31と平
行に形成している。但し、この場合、結合用穴はめくら
穴状に形成されている。
【0042】なお、本実施例では、スルーホール32b
の長さも無視できないので、直線状穴部32aの長さ
は、スルーホール32bの長さも含めて波長λgの1/
4の長さに相当するように形成する。
【0043】そして、直線状穴部32aの誘電体基板1
の一側面に開口している側を開放端とし、前記第1実施
例と同様に、一対の入出力電極15を内導体33の開放
端にそれぞれ接続、固定し、裏面4には予め該入出力電
極15と接地導体5とを絶縁する端子絶縁用誘電体露出
部16を設けている。なお、その他の構成は前述の第1
実施例と同様であり、同一又は相当部分に同じ番号を付
して説明を省略する。
【0044】この第3実施例によると、前述の第1実施
例と同様の作用効果が得られるほか、誘電体共振器31
の内導体33の短絡端を接地導体5と接続するのに、ス
ルーホール32bを用いているので、前記第1実施例で
設けた直方体状凹部17及び延長接地導体18が不要で
あり、構造が簡単で加工が容易である。
【0045】図7は本発明の第4実施例を示す。この場
合、マイクロストリップアンテナを構成する誘電体基板
1の内部に、一対の傾斜型誘電体共振器41を形成して
誘電体フィルタ40を構成している。該傾斜型誘電体共
振器41は、主面2及び裏面4に対し傾斜した一対の傾
斜穴部42を誘電体基板1内部に平行に形成し、各傾斜
穴部42の内周に内導体43を形成することで、誘電体
基板1内部に一対のλg/4線路を構成したものであ
る。なお、図示されていないが、前記第1実施例と同様
に、誘電体基板1の一対の傾斜型誘電体共振器41間の
中央部に、両傾斜型誘電体共振器41を結合させるため
の結合用穴を傾斜型誘電体共振器41と平行に形成して
いる。但し、この場合、結合用穴はめくら穴状に形成さ
れている。
【0046】前記傾斜穴部42は、波長λgの1/4の
長さに相当するように、誘電体基板1の主面2に対し垂
直な一側面から裏面4に向けて斜めに形成され、終端に
て裏面4に開口している。内導体43は、誘電体基板1
の端面に開口している側を開放端とし、裏面4側開口端
を短絡端とし、該短絡端で接地導体5と接続されてい
る。また、前記第1実施例と同様に、傾斜型誘電体共振
器41の開放端側の誘電体基板1の端面には、一対の入
出力電極(入出力端子)15が内導体43の開放端にそ
れぞれ接続、固定され、裏面4には、該入出力電極15
と接地導体5とを絶縁する端子絶縁用誘電体露出部16
を設けている。なお、その他の構成は前述の第1実施例
と同様であり、同一又は相当部分に同じ番号を付して説
明を省略する。
【0047】この第4実施例によると、前述の第1実施
例と同様の作用効果が得られるほか、傾斜型誘電体共振
器41の短絡端を接地導体5と接続するのに、傾斜して
裏面4に開口する如く誘電体基板1に形成された傾斜穴
部42内周に内導体43を形成し、裏面4側の内導体4
3開口端(短絡端)を接地導体5と接続させる構成とし
ているため、前記第1実施例で設けた直方体状凹部17
及び延長接地導体18が不要であり、構造が簡単で加工
が容易である。
【0048】なお、前記第2実施例と同様に、傾斜型誘
電体共振器41の裏面4側の開口端を入出力端を兼ねる
開放端とし、誘電体基板1の側面(端面)側を短絡端と
してもよい。この場合、裏面4には予め、内導体43が
接地導体5に短絡しないように、内導体43開口の周辺
部分は接地導体5を形成しない絶縁用誘電体露出部を設
ける。一方、短絡端側の誘電体基板1の側面には、接地
導体5と接続しかつ各内導体43の短絡端に接続する延
長接地導体を形成する。また、結合用穴(めくら穴)は
傾斜型誘電体共振器41の開放端(裏面4)側に設け
る。
【0049】図8は本発明の第5実施例を示す。これ
は、平板状の誘電体基板51の主面52に方形状(正方
形状)のマイクロストリップ導体3を設け、主面52の
反対面となる裏面のほぼ全面に接地導体(図示省略)を
設けてマイクロストリップアンテナ本体部を構成し、該
誘電体基板51の一つの角部分の内部に誘電体フィルタ
60を設けたものである。
【0050】前記誘電体基板51は、方形板形状の一つ
の角部部分の隣合う両側面にそれぞれ切欠53A,53
Bを形成してなる略方形板状(略正方形板状)であり、
それらの切欠53A,53Bを形成したことで、それぞ
れ主面52に垂直で、互いに対向する切欠端面54A,
54Bが波長λgの1/4の長さに相当する距離をおい
て平行になるように、かつ最もマイクロストリップ導体
3寄りの部分がマイクロストリップ導体3の形成領域か
ら充分離れるように形成されている。
【0051】誘電体フィルタ60は、誘電体基板51の
一つの角部分の内部に形成された一対の誘電体共振器6
1A,61Bからなっており、該誘電体共振器61A,
61Bは、誘電体基板51の対向する切欠端面54A,
54B間に、該切欠端面54A,54Bと垂直かつ主面
52と平行に波長λgの1/4の長さに相当する貫通し
た穴部62A,62Bを2個平行に形成し、各穴部62
A,62Bの内周に内導体63を形成することで、誘電
体基板51内部に一対のλg/4線路を構成したもので
ある。そして、一方の切欠端面54Aの一対の誘電体共
振器61A,61B間の中央部に、両誘電体共振器61
A,61Bを結合させるためのめくら穴状の結合用穴6
4を誘電体共振器61A,61Bと平行に形成してい
る。
【0052】そして、誘電体共振器61A,61Bの一
方の切欠端面54A側に開口している開口端を開放端と
し、切欠端面54Aには、一対の入出力電極(入出力端
子)15A,15Bが内導体63の開放端にそれぞれ接
続、固定されている。但し、主面52の反対面である裏
面には予め、該入出力電極15A,15Bが裏面の接地
導体と短絡しないように、入出力電極15A,15B周
辺に接地導体を形成しない端子絶縁用誘電体露出部66
を設けている。
【0053】また、誘電体共振器61A,61Bの他方
の切欠端面54B側に開口している開口端を短絡端と
し、切欠端面54Bには、延長接地導体(延長地導体)
68が設けられ、該延長接地導体68は誘電体共振器6
1A,61Bの内導体63の短絡端及び裏面の接地導体
と接続している。なお、その他の構成は前述の第1実施
例と同様であり、同一又は相当部分に同じ番号を付して
説明を省略する。
【0054】この第5実施例によると、前述の第1実施
例と同様の作用効果が得られるほか、誘電体基板51の
一つの角部分の切欠53A,53B間に形成された一対
の誘電体共振器61A,61Bの短絡端を裏面の接地導
体と接続するのに、誘電体基板51の外面の一部である
一方の切欠端面54Bに延長接地導体68を形成する構
成としているため、該延長接地導体68の形成が容易に
なるとともに、前記第1実施例で設けた直方体状凹部1
7が不要であり、構造が簡単で加工が容易になる利点が
ある。
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】図9は本発明の第6実施例を示す。この場
合、マイクロストリップアンテナを構成する誘電体基板
1の内部に、誘電体フィルタ90を構成するための一対
のλg/4線路である一対の略U字型誘電体共振器91
A,91Bを形成したものである。
【0062】前記誘電体フィルタ90は、以下のように
構成されている。誘電体基板1の周縁寄り部分に、主面
2に対し垂直に一対の貫通穴部92A,92Bともう一
対の貫通穴部92C,92Dが相互に平行に形成され、
各貫通穴部92A,92B,92C,92Dの内周には
内導体(図示省略)が形成されている。主面2には、該
主面2に開口する2組の対をなした貫通穴部92A,9
2B、貫通穴部92C,92Dの各組の内導体開口端同
士を接続する接続導体パターン97A,97Bがそれぞ
れ形成されている。なお、接続導体パターン97A,9
7Bは、所望のパターン形状に銀ペースト等の導電性ペ
ーストを印刷又は塗布した後、焼き付けて形成する。こ
の接続導体パターン97A,97Bにより各組の2本の
内導体が直列接続され、貫通穴部92A,92Bの内導
体と接続導体パターン97Aからなる略U字型誘電体共
振器91Aと、穴部92C,92Dの内導体と接続導体
パターン97Bからなる略U字型誘電体共振器91Bと
が形成される。そして、誘電体基板1の一対の略U字型
誘電体共振器91A,91B間、すなわち貫通穴部92
B,92C間の中央部には、両略U字型誘電体共振器9
1A,91Bを結合させるための結合用穴94が略U字
型誘電体共振器91A,91Bと平行に形成されてい
る。また、略U字型誘電体共振器の場合には、この結合
穴は無くても結合させることができる。
【0063】略U字型誘電体共振器91A,91Bは、
それぞれ内側に位置する貫通穴部92B,92Cの内導
体の裏面4側の開口端を開放端とし、その誘電体基板1
の裏面4には、一対の入出力電極(入出力端子)15
A,15Bが貫通穴部92B,92Cの内導体の開放端
にそれぞれ接続、固定されている。但し、裏面4には予
め該入出力電極15A,15Bが接地導体5と短絡しな
いように、入出力電極15A,15B周辺に接地導体5
を形成しない端子絶縁用誘電体露出部96を設けてい
る。
【0064】一方、略U字型誘電体共振器91A,91
Bのそれぞれ外側に位置する貫通穴部92A,92Dの
内導体の裏面4側の開口端は、裏面4の接地導体5と接
続されており、この開口端を略U字型誘電体共振器91
A,91Bの短絡端(接地端)としている。但し、前記
入出力端子と短絡端の配置は、逆であってもよい。
【0065】なお、略U字型誘電体共振器91A,91
Bは、波長λgの1/4の長さに相当するように、誘電
体基板1内部の貫通穴部92A,92B,92C,92
Dの内導体だけでなく接続導体パターン97A,97B
の長さも考慮して形成する。すなわち、誘電体基板1の
厚みを、貫通穴部92A,92B,92C,92Dの所
望の長さに合わせて設定する。なお、その他の構成は前
述の第1実施例と同様であり、同一又は相当部分に同じ
番号を付して説明を省略する。
【0066】この第6実施例によると、前述の第1実施
例と同様の作用効果が得られるほか、誘電体基板1に内
蔵する誘電体フィルタ90を略U字型誘電体共振器91
A,91Bで構成し、該略U字型誘電体共振器91A,
91Bの内導体の短絡端と接地導体5との接続は、外側
の貫通穴部92A,92D内周に内導体を形成する時に
裏面4の接地導体5と行われるので、前記第1実施例で
設けた直方体状凹部17が不要であり、構造が簡単で加
工が容易になる利点がある。また誘電体基板1に特殊な
加工が不要であり、成型時に各穴を設けておくこともで
き、製造上有利でもある。
【0067】図10及び図11は本発明の第7実施例
示す。この場合、マイクロストリップアンテナを構成す
る誘電体基板1の内部に、誘電体フィルタ100を構成
するための一対のλg/2線路である一対の誘電体共振
器101A,101Bを形成したものである。
【0068】前記誘電体共振器101A,101Bは、
誘電体基板1の主面2に対し垂直な一端面から垂直かつ
主面2と平行に波長λgの1/2の長さに相当するめく
ら穴状の穴部102A,102Bを2個平行に形成し、
図11の如く各穴部102A,102Bの内部の終端面
も含む内周に内導体103を形成することで、誘電体基
板1内部に一対のλg/2線路を構成したものである。
そして、誘電体基板1の一対の誘電体共振器101A,
101B間の中央部に、両誘電体共振器101A,10
1Bを結合させるためのめくら穴状の結合用穴104を
誘電体共振器101A,101Bと平行に形成してい
る。
【0069】そして、誘電体基板1の各穴部102A,
102Bが開口する端面では、一対の入出力電極(入出
力端子)15A,15Bが誘電体共振器101A,10
1Bの各内導体103の開放端にそれぞれ接続、固定さ
れている。但し、裏面4には予め該入出力電極15A,
15Bが接地導体5と短絡しないように、入出力電極1
5A,15B周辺に接地導体5を形成しない端子絶縁用
誘電体露出部16を設けている。なお、その他の構成は
前述の第1実施例と同様であり、同一又は相当部分に同
じ番号を付して説明を省略する。また、ここでは一端面
から共振器を形成する穴部102A,102Bを形成し
たが、これらの穴部は対向する両端面から形成してもよ
い。
【0070】この第7実施例によると、前述の第1実施
例と同様の作用効果が得られるほか、誘電体基板1に内
蔵する誘電体フィルタ100をλg/2の長さを有する
一対の誘電体共振器101A,101Bで構成している
ため、誘電体共振器101A,101Bの入出力端とす
る開放端の反対側端部を接地又は短絡する必要がない。
すなわち、λg/4の誘電体共振器の場合のように短絡
端と裏面4の接地導体5とを接続する必要はないため、
構造が簡単で誘電体基板1の成型、加工が容易になる利
点がある。
【0071】図12は本発明の第8実施例を示す。この
場合、マイクロストリップアンテナを構成する誘電体基
板1の内部に誘電体フィルタ110を設け、該誘電体フ
ィルタ110を外部のローノイズアンプ(高周波増幅
器)の初段増幅素子の前に挿入するために、マイクロス
トリップアンテナ本体部と誘電体フィルタ110を直接
接続する構成としたものである。
【0072】前記誘電体フィルタ110は、一対の誘電
体共振器11A,11Bと結合用穴14を誘電体基板1
に形成してなるものであり、各誘電体共振器11A,1
1Bの内導体13A,13Bの一方の開放端は、マイク
ロストリップ導体3の給電点とスルーホール(内周に導
体膜有り)111によって接続され、もう一方は、スル
ーホール(内周に導体膜有り)112を通じて裏面4の
面上の給電端113に接続されている。但し、予め裏面
4には、給電端113周辺部に接地導体5を形成しない
絶縁用円形誘電体露出部114を設けている。なお、各
誘電体共振器11A,11Bの短絡端等の構成は前述の
第2実施例と同様であり、同一又は相当部分に同じ番号
を付して説明を省略する。
【0073】従って、この第8実施例では、マイクロス
トリップアンテナで受信した受信電波信号は、マイクロ
ストリップ導体3と誘電体共振器11Bとを接続するス
ルーホール111を通って誘電体フィルタ110に直接
入力される。そして、フィルタ手段としての誘電体フィ
ルタ110を通過した受信電波信号は所望の周波数信号
以外の雑音信号が除去されて、スルーホール112を通
して給電端113に出力される。なお、送信の場合は、
給電端113に信号を入力し、前記経路の逆を通って送
信される。
【0074】この第8実施例によると、前述の第1実施
例と同様の作用効果が得られるほか、受信の場合、誘電
体フィルタ110を外部のローノイズアンプ(高周波増
幅器)の初段増幅素子の前に挿入する構成となり、誘電
体フィルタ110により妨害波等による所望の周波数信
号以外の雑音信号が除去され、初段増幅素子が飽和して
感度低下や破壊されるのを防止することができる。ま
た、マイクロストリップアンテナの給電点からスルーホ
ールを介して直接誘電体フィルタ110に信号が入力さ
れ、誘電体フィルタ110を通過した信号はスルーホー
ル112を通して給電点113に出力される構造となっ
ているため、前記第1実施例で設けた直方体状凹部17
が不要であり、構造が簡単で加工が容易になる利点があ
る。
【0075】
【0076】
【0077】
【0078】
【0079】
【0080】
【0081】なお、前記第1乃至第8実施例では、マイ
クロストリップ導体3のパターンを方形状(正方形)と
したが、用途に応じて所望の指向性が得られるように、
円形等の任意のパターンとしてもよい。同様に、誘電体
基板についても、主面が方形状(正方形)のものに限ら
ず、円形等の平板状としてもよい。
【0082】なお、前記第1乃至第8実施例において、
誘電体基板に誘電体フィルタを設ける位置として、平面
的には誘電体基板の縁に近いところ、厚み方向には主面
の反対面の接地導体(地導体)に近いところが好まし
い。これは、誘電体フィルタがマイクロストリップアン
テナの特性に与える影響を小さくできることと、誘電体
フィルタの場合は、各誘電体共振器の短絡端側だけでな
く該誘電体共振器を囲む誘電体基板の他の面(側面、端
面)にも延長接地導体(接地導体)を形成することによ
り、誘電体フィルタの特性改善が期待できるからであ
る。
【0083】なお、前記第1乃至第8実施例では、誘電
体基板に波長λgの1/4又は1/2の長さの穴部(第
7実施例の2個直列接続も含む)を形成し、該穴部内周
に内導体を設けて誘電体共振器を構成していたが、穴部
の代わりに誘電体基板表面に溝部を形成し、その内側に
内導体を設けて誘電体共振器を構成してもよい。また、
誘電体基板に波長λgの1/4又は1/2の長さの導線
を埋設して誘電体共振器を構成してもよい。
【0084】なお、前記第1乃至第8実施例では、誘電
体フィルタを構成する2個の誘電体共振器を結合させる
ために、誘電体共振器の開放端間の中間部に位置するよ
うに誘電体基板に結合用穴(めくら穴状の結合用穴も含
む)を形成していたが、該結合用穴の代わりに誘電体共
振器の開放端間又は短絡端間の中間部に凹部又は溝を形
成してもよい。また、結合用穴(貫通穴又はめくら穴)
の内周や前記凹部又は溝の内側に導体膜を形成してもよ
い。
【0085】なお、前記第1乃至第6及び第8実施例
は、誘電体フィルタを構成する誘電体共振器を波長λg
の1/4の長さのものとしたが、λg/4の奇数倍の長
さとしてもよい。
【0086】また、前記第1乃至第8実施例では、それ
ぞれの誘電体フィルタは、2個の誘電体共振器を結合し
たもの、すなわち2段の共振器を有する構成としたが、
1個の誘電体共振器からなる1段の誘電体フィルタ、又
3個以上の誘電体共振器を結合した3段以上の誘電体
フィルタを有する構成としてもよい。但し、誘電体フィ
ルタを構成するために各誘電体共振器を結合する場合、
誘電体共振器の個数に合わせて、隣り合う各誘電体共振
器間に結合用穴、凹部又は溝を形成する。
【0087】さらに、前記第1乃至第8実施例におい
て、2個以上の誘電体フィルタを1枚の誘電体基板に設
ける構成としてもよい。例えば、2個の誘電体フィルタ
を1枚の誘電体基板に設ける場合、一方の誘電体フィル
タを送信用、他方の誘電体フィルタを受信用とすること
ができる。
【0088】以上本発明の実施例について説明してきた
が、本発明はこれに限定されることなく請求項の記載の
範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当業者
には自明であろう。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のフィルタ
内蔵マイクロストリップアンテナによれば、誘電体基板
の主面にマイクロストリップ導体を、前記主面の反対面
に地導体を有する構成において、前記誘電体基板を用い
てフィルタ手段を構成し、マイクロストリップアンテナ
とフィルタ手段とを一体に作製しているので、別個に独
立した誘電体フィルタ等のフィルタ手段を作製するのに
要する工数の削減、誘電体材料の節約、部品実装工程の
削減及び部品点数の削減を図ることができ、低コスト化
が実現できる。また、図13の従来例のように、マイク
ロストリップアンテナとは別個に形成したフィルタ手段
を外部のローノイズアンプ(高周波増幅器)側に設けた
り、マイクロストリップアンテナの外側に設置するとい
った必要がなくなるとともに、ローノイズアンプ基板上
やマイクロストリップアンテナ周辺にフィルタ手段の設
置スペースを設ける必要がなく、アンテナ装置の小型化
が可能になる。従って、本発明のフィルタ内蔵マイクロ
ストリップアンテナは、GPSを利用したナビゲーショ
ンシステムや移動体通信等のアンテナ装置に最適であ
り、当該装置の小型化、低価格化に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフィルタ内蔵マイクロストリップ
アンテナの第1実施例であって誘電体基板の裏側よりみ
た斜視図である。
【図2】同じく誘電体基板の裏側を上にした状態の平面
図である。
【図3】同正面図である。
【図4】同側断面図である。
【図5】第2実施例であって誘電体基板の裏側よりみた
斜視図である。
【図6】第3実施例であって誘電体基板の裏側を上にし
た状態の側断面図である。
【図7】第4実施例であって誘電体基板の裏側を上にし
た状態の側断面図である。
【図8】第5実施例であって誘電体基板の主面側を上に
した状態の平面図である。
【図9】第6実施例であって誘電体基板の裏側よりみた
斜視図である。
【図10】第7実施例であって誘電体基板の裏側を上に
した状態の平面図である。
【図11】同じく誘電体基板の裏側を上にした状態の側
断面図である。
【図12】第8実施例であって誘電体基板の裏側を上に
した状態の斜視図である。
【図13】マイクロストリップアンテナの従来例であっ
て誘電体基板の裏側よりみた斜視図である。
【符号の説明】
1,51,71 誘電体基板 2,52 主面 3 マイクロストリップ導体 4,74 裏面 5,75 接地導体 6,32b,111,112 スルーホール 7 導体膜 10,20,30,40,60,80,90,100,
110 誘電体フィルタ 11A,11B,31,41,61A,61B,81
A,81B,91A,91B,101A,101B 誘
電体共振器 12A,12B,32a,42,62A,62B,82
A,82B,92A,92B,92C,92D,102
A,102B 穴部 13A,13B,33,43,63,83,103 内
導体 14,64,84,94,104 結合用穴 15A,15B 入出力電極 17 直方体状凹部 18,28,68,88 延長接地導体 53A,53B 切欠 97A,97B 接続導体パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−145316(JP,A) 特開 平6−152227(JP,A) 特開 平4−352520(JP,A) 特開 平4−297104(JP,A) 特開 平4−144408(JP,A) 特開 平1−168102(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 13/08 H01P 1/203 H01P 1/205 H04B 1/38 WPI(DIALOG)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体基板(1,51,71)の主面(2,52)にマ
    イクロストリップ導体(3)を、前記主面(2,52)の反対面
    に接地導体(5,75)を有するマイクロストリップアンテナ
    において、 前記誘電体基板に形成された穴部又は溝部に内導体を設
    けて誘電体共振器を1個乃至複数個形成して誘電体フィ
    ルタを構成したことを特徴とするフィルタ内蔵マイクロ
    ストリップアンテナ。
  2. 【請求項2】 前記内導体の一端は前記マイクロストリ
    ップ導体及び接地導体から絶縁されて前記誘電体基板の
    外面に導出された開放端となっており、他端は前記接地
    導体側に接続されている請求項1記載のフィルタ内蔵マ
    イクロストリップアンテナ。
  3. 【請求項3】 前記内導体の両端は前記マイクロストリ
    ップ導体及び接地導体から絶縁されており、当該内導体
    の一端が前記誘電体基板の外面に導出された開放端とな
    っている請求項1記載のフィルタ内蔵マイクロストリッ
    プアンテナ。
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