JP3126958U - 風力、水力等の流体用回転翼車。 - Google Patents

風力、水力等の流体用回転翼車。 Download PDF

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Abstract

【課題】 水または風などの流体のエネルギーによって翼車を効率よく回転させることで、自然のエネルギーを電力エネルギーに変換する。
【解決手段】 回転軸1の回りに複数配置された支持軸6にそれぞれ翼5を回転可能に支持するともに、その翼5の一方向の回転を制限するストッパー8を設ける。回転軸1を垂直にして回転翼車を水の流れの中に入れると、回転軸1より右側に位置する翼5はストッパー8に回転を制限された状態で水の流れの方向に対してほぼ垂直の姿勢になる。一方、回転軸1より左側に位置する翼は水の流れの方向にほぼ平行の姿勢となる。その結果、回転軸1の右側の翼5と左側の翼5とでは水の流れを受ける力にアンバランスが生じるため回転翼車は反時計方向に回転する。
【選択図】図3

Description

本考案は、風力、水力等の流体を利用し地球のもつ自然のエネルギーを動力化または電力化しようとする回転翼車に関する。
風力や水力を利用し回転力を得ようとする技術は古くから行われていたが、効率上まだ改良の余地があると考えられている。それが証拠に風力発電用風車は何種類もある。本考案はその中の一つの改良を目指すものであり、風力、水力のもつエネルギーを現存の機器よりはるかに大きく引き出そうとするものである。
例えば、従来は平野を流れる川の水の水力は発電用としては無視されてきたようには見受けられるが、水は空気の1000倍以上の重量を持っているから、1mの水がある物体に向かって流れぶつかればその物体に対して1トンの力を及ぼしたことになる。したがって、平地を流れる水流を利用して水流をそのまま動力化することに成功すれば、大型風力発電塔にも勝る発電が簡便に出来ることになる。
今、地球温暖化が問題になっているが、それを防ぐ方法の一つとして、石油等の燃焼によるエネルギー取得をなるべく減らし、地球を汚さないクリーンなエネルギー獲得の方法を考えなければならない。この問題解決のための一方法として考案したのがこの回転翼車である。
1本の回転軸の周りに複数の翼を放射状に複数取り付けることにより構成される回転翼車を水や空気などの流体の流れの中にその回転軸を垂直姿勢にして置くと、流体の流れの方向に対して回転軸の右側に位置する翼にあたった流体は回転翼車を反時計回転方向に回転させる力が生じる。一方、回転軸の左側に位置する翼にあたった流体はその回転翼車を時計回転方向に回転させる力が生じる。その結果、回転翼車にはそれを反時計回転方向に回転させる力と時計回転方向に回転させる力が同時に生じて、結局、回転翼車には回転力が生じないことになる。
回転翼車の上記の問題を解決するため、本考案では以下の手段を講じている。
回転翼車は、回転翼車を回転軸と、その回転軸の回りに複数配置された支持軸と、その支持軸の各々に回転可能に支持された翼とから構成する。
本考案による回転翼車の第1例では、翼を回転可能に支持する支持軸は、回転軸を取り囲むようにして設けられた円筒壁に固定された天井板及び底板にそれぞれ設けられる。そして、翼の支持軸を中心とする回転は、翼の先端部が円筒壁に当たることによって制限されるようにしている。
本考案による回転翼車の第2例では、前記支持軸は、回転軸を取り囲むようにして設けられた円筒壁の上部及び下部を蓋するように固定された天井板及び底板にそれぞれ設けられる。そして、翼の支持軸を中心とする回転は、翼の基端部が円筒壁上に形成された突起状のストッパーに当たることによって制限されるようにしている。
本考案によれば、現在稼動している水車や風車よりも簡単な装置でしかも電力消費地の近くで効率よく多大な電力を得ることができるようになり、炭酸ガスを防ぐことに貢献する。
本考案による回転翼車は、一本の回転軸1と、その回転軸1を中心とする円の円周上を等間隔に複数配置された支持軸6と、その支持軸6の各々に回転可能に支持された翼5とから構成される。
前記支持軸6は、前記回転軸1を取り囲むようにして設けられた円筒壁2に固定された天井板3及び底板4にそれぞれ設けられる。そして、翼5の支持軸6を中心とする回転は、翼5の一部が前記円筒壁2または円筒壁2に設けたストッパー8に当たることによって制限されるようにしている。
この回転翼車を回転軸1を垂直にして水の流れの中に入れると、水の流れの方向に対して回転軸1より一方の側(例えば右側)に位置する翼5は、水の流れによって回転してすぐに円筒壁2またはストッパー8に回転を制限された状態となる。その状態での翼5は水の流れの方向に対してほぼ垂直の姿勢にあるので、水の流れの力を翼5の全面に受ける。一方、水の流れの方向に対して回転軸1より他方の側(例えば左側)に位置する翼5は、水の流れによって回転して水の流れとほぼ平行な姿勢となり、水の流れの力をほとんど受けない姿勢となる。
その結果、水の流れの方向に対して回転軸1より右側に位置する翼5と左側に位置する翼5とでは水の流れを受ける力にかなりのアンバランスが生じ、その結果、回転翼車は回転軸を中心にいずれか一方の方向に回転することになる。この回転翼車は、翼5が内側に(すなわち、回転軸側1の方に向かって)回転するタイプと外側に向かって回転するタイプとがある。
まず、本考案による回転翼車の第1例を図1及び図2を参照して説明する。
回転軸1にその回転軸1と同心に円筒壁2を固定する。さらに、この円筒壁2の上部及び下部に、それぞれ、円筒壁2の直径より大きな直径を有する円形の天井板3と底板4とを固定する。これら天井板3と底板4とは同じ直径の円板であって、それらは円筒壁2を上下に挟みこむように回転軸1と同心に固定される。さらに、これら天井板3と底板4との間には複数の翼5が支持軸6の回りを回転可能に取り付けられている。この翼5を回転可能に支持する支持軸6は、天井板3の外周縁及び底板4の外周縁に等間隔に複数本(図の例では8本)設けられて、翼5の基端部の上部及び下部をそれぞれ支持している。
翼5の長さ(高さ)は天井板3から底板4までの距離に等しい。翼5の幅は天井板3(および底板4)の半径から円筒壁2の半径を引いた値よりもやや大きくしてある。そのため、基端部を支持軸6に取り付けられた翼5は支持軸6の周りを回転可能であっても360度回転することはできない。すなわち、翼5を支持軸6の周りに回転させるとその途中で必ず翼5の先端(自由端)が円筒壁2の表面に当たって、それ以上の回転が妨げられることになる。
したがって、図1の回転翼車を流れのある水中(例えば川の中)に沈めると、水の流れの方向に対し回転軸1よりも一方の側(図1では右側)では水の流れによって翼5は回転軸1に向かって回動して翼5の先端が円筒壁2に当たってそれ以上の回転が妨げられる。その状態での翼5は水の流れの方向に対してほぼ垂直の姿勢となる。その結果、その姿勢の翼5は水の流れの力を翼5の面積全体で受け止めるので、回転翼車を回転軸1を中心に一方向(図1の例では反時計回転方向)に回転させる力が生じる。なお、翼5は、水の抵抗を受け易くするため、図1に示すように全体を湾曲させてもよい。
一方、水の流れの方向に対し回転軸1よりも他方の側(図1では左側)では翼5は水の流れによって水の流れとほぼ平行な姿勢に置かれ、その結果、翼5は水の抵抗をほとんど受けない。そのため、この翼5は水の抵抗を受けて回転翼車を回転軸1を中心に他の方向(図1の例では時計回転方向)に回転させる力がほとんど生じない。
以上の結果、水の流れの方向に対し回転軸1よりも一方の側(図1では右側)とそれと反対の側(図1では左側)では翼5が受ける水の流れの力に大きなアンバランスが生じ、その結果、翼5は回転軸1を中心に一方向(図1の例では反時計回転方向)に回転することになる。
次に、本考案による回転翼車の第2例を図3及び図4を参照して説明する。
回転翼車は1本の回転軸1とその回転軸1の回りにその回転軸を中心とする円の円周上を等間隔に配置された複数の翼5とから構成される。
回転翼車の回転軸1にその回転軸1と同心に円筒壁2を固定する。その円筒壁2の上下は直径が円筒壁2の直径とほぼ同じ大きさの天井板3と底板4とで塞がれている。さらに、その円筒壁2の外側面には複数の翼5が支持軸8の回りを回転可能に取り付けられている。この翼5を回転可能に支持する支持軸6は、天井板3の外周縁及び底板4の外周縁に等間隔に複数本(図の例では8本)設けられて、翼5の基端部の上部及び下部をそれぞれ支持している。
翼5の長さ(高さ)は天井板3から底板4までの距離と等しい。ただし、この第2例では翼5の幅は図1(第1例)のような制限はない。
円筒壁2の上部及び下部で支持軸6の近くには、その支持軸6で回転可能に支持された翼5の一方向(図3の例では反時計回転方向)の回転を制限するためのストッパー8が突出形成されている。
したがって、図3の回転翼車を流れのある水中(例えば川の中)に沈めると、水の流れの方向に対し回転軸1よりも一方の側(図1では右側)では水の流れによって翼5は回転して翼5の基端部はストッパー8に当たってそれ以上の回転が妨げられる。その状態での翼5は水の流れの方向に対してほぼ垂直の姿勢となる。その結果、その姿勢の翼5は水の流れの力を翼5の面積全体で受け止めるので、回転翼車を回転軸1を中心に一方向(図1の例では反時計回転方向)に回転させる力が生じる。なお、翼5は、水の抵抗を受け易くするため、図1に示すように全体を湾曲させてもよい。
一方、水の流れの方向に対し回転軸1よりも他方の側(図1では左側)では翼5は水の流れによって図4に示すように円筒壁2の外側面に重なるか、あるいは水の流れとほぼ平行な姿勢に置かれて、その結果、翼5は水の抵抗をほとんど受けない状態となる。そのため、この翼5は水の流れの中にあっても回転翼車を回転軸1を中心に他の方向(図3の例では時計回転方向)に回転させる力がほとんど生じない。
以上の結果、水の流れの方向に対し回転軸1よりも一方の側(図1では右側)とそれと反対の側(図3では左側)では翼5の受ける水の抵抗に大きなアンバランスが生じ、その結果、翼5回転軸1を中心に一方向(図1の例では反時計回転方向)に回転することになる。
流れている水の中にこの回転軸1を垂直にして回転翼車を埋め込めば、回転翼車は回転し回転軸1からその回転軸1の上端に形成した回転力取り出し部7(図3では省略)を介して回転力を取り出すことができる。取り出した回転力から電力を発生させることができる。
以上のように、本考案によれば、水のエネルギーによって回転翼車を効率よく回転させることで、自然のエネルギーを電力エネルギーに変換することができる。また、この回転翼車で風力を受けて回転させることでも自然のエネルギーを電力エネルギーに変換することができる。
本考案の実施例1による回転翼車の斜視図であり、内部の構造を見せるため天井板(仮想線で示す)を取り外してある。 図1の回転翼車の水平断面図である。 本考案の実施例2による回転翼車の斜視図である。 図3の回転翼車の水平断面図である。
符号の説明
1 回転軸
2 円筒壁
3 天井板
4 床板
5 翼
6 支持軸
7 回転力取り出し部
8 ストッパー

Claims (2)

  1. 回転軸1と、その回転軸1の回りに複数配置された支持軸6と、その支持軸6の各々に回転可能に支持された翼5とから構成され、
    前記支持軸6は、前記回転軸1を取り囲むようにして設けられた円筒壁2に固定された天井板3及び底板4にそれぞれ設けられ、
    前記翼5の支持軸6を中心とする回転は、翼5の先端部が前記円筒壁2に当たることによって制限されるようにした、
    回転翼車。
  2. 回転軸1と、その回転軸1の回りに複数配置された支持軸6と、その支持軸6の各々に回転可能に支持された翼5とから構成され、
    前記支持軸6は、前記回転軸1を取り囲むようにして設けられた円筒壁2の上部及び下部を蓋するように固定された天井板3及び底板4にそれぞれ設けられ、
    前記翼5の支持軸6を中心とする回転は、翼5の基端部が前記円筒壁上に形成された突起状のストッパー8に当たることによって制限されるようにした、
    回転翼車。
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