JP3126735B2 - モノマーまたは他の高価値生成物を逐次回収する混合ポリマー廃棄流の制御された触媒的および熱的逐次熱分解および加水分解 - Google Patents

モノマーまたは他の高価値生成物を逐次回収する混合ポリマー廃棄流の制御された触媒的および熱的逐次熱分解および加水分解

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は一般に、プラスチックの複合廃棄流の熱分解
を制御し、その廃棄流を有用な高価値のモノマーまたは
他の化学品に変換することにより、生物的に分解できな
い材料の廃棄の必要性を最小限にし、再生しえない資源
を保護する方法に関する。本方法は、混合高分子組成物
を有するプラスチック廃棄物供給流を高価値のモノマー
生成物に順次変換する速い熱分解を利用するものであ
り、この方法は、供給流の高分子成分の特性を決定し、
プロセスパラメータ条件;特定の生成物への変換速度と
反応経路;供給流中の選択された成分からの最適量の高
価値モノマーと他の高価値生成物を順次得るために前も
って決定したMBMSデータを用いる加熱速度プログラムに
従う触媒を決定する技術によりなされる。
MBMSを用いて選択された条件から、混合プラスチック
流を高価値の化学品とモノマーに変換するようにバッチ
反応器または連続反応器を設計または操作することがで
きる。
本発明は、分子ビームマススペクトロメトリーの利用
により提供され、ポリマー熱分解機構のより大きな発見
を通じて混合高分子廃棄物に適用される、熱分解プロセ
スのこれまで達成されたことのない制御を達成するもの
である。熱分解マススペクトロメトリーは、廃棄混合物
中に見出だされる主要なポリマーの特性を決定するため
に用いられ、このMBMS技術は、異種高分子材料の特性を
分子レベルで決定できるように大量の試料に対して用い
られる。特性決定後、本発明の方法に従って、ある特定
の廃棄流ポリマー混合物が与えられたときに、該混合物
を所望のモノマーおよび他の高価値の生成物の単離を最
適化する制御された加熱速度プログラムに供するが、こ
れは、これらポリマーの解重合の速度論ならびに他の反
応に対して特定の反応を加速させる触媒的前処理の効果
が決定されているために、触媒と温度(加熱速度)の関
数として生成物の制御を可能としている。
背景技術 米国特許3,546,251は、KOH、NaOH、アルカリ土類金属
水酸化物、CoおよびMnのごとき金属の塩、および二価金
属の塩化物および酸化物から選択される(原料100重量
部につき)0.5〜5重量部の触媒と共に210〜320℃に加
熱することによる、オリゴマーまたはポリエステルから
良好な収率でイプシロンカプロラクトンを回収すること
に関する。
Tatsumiらの米国特許3,974,206は、熱可塑性アクリル
およびスチレン樹脂の廃棄物を流動熱伝達媒体に接触さ
せ、得られた分解生成物を冷却し、これを蒸留すること
による重合性モノマーを得る方法を開示している。この
特許は、溶融混合金属を無機の熱伝達媒体(非常に低い
温度で溶融する亜鉛、ビスマス、錫、アンチモンおよび
鉛の混合物または合金)として単独、または<500℃で
溶融する塩化ナトリウム等の添加無機塩の存在下で用い
るだけではなく、付加的な有機熱伝達媒体も用いるため
に、プラスチック廃棄物は溶融金属上に浮上せず、その
ために熱分解の適当な温度(>500℃)を享受すること
はない。この溶融有機媒体は熱可塑性樹脂であり、その
例としてアタクチックのポリプロピレン、他のポリオレ
フィン、またはタールピッチなどの他の廃棄樹脂であ
る。添加された熱可塑性物質も、所望のモノマーととも
に最終生成物へと部分的に熱分解を受けるために、蒸留
や他の操作が生成モノマーを得るために用いることが必
要である。
しかし、Tatsumiらは、熱的に分解して対応するモノ
マーになることが知られているアクリルポリマーを扱っ
ているために、その特許は、簡単に分解するプラスチッ
クからのモノマーまたはこのポリマーからの他の高価値
の化学品の精製をより容易にするために、他のポリマー
の実質的な分解なしに、他の物質の存在下に該ポリマー
を分解させる触媒と温度条件を同定する手段をまったく
提供していない。
Nishizakiの米国特許3,901,951は、脂肪族および芳香
族の不飽和炭化水素から選択された少なくとも一つのモ
ノマーから誘導された有用な成分を回収するための廃棄
プラスチックを処理する方法に関し、この方法は、廃棄
プラスチックを溶融し、該溶融物を350〜650℃間の温度
に保った流動状の粒状固体加熱媒体と接触させて該溶融
物を熱分解し、得られたガス状生成物を集めて凝縮させ
て液体炭化水素の混合物を回収することからなるが、一
つの有用なモノマー(スチレン)が引用されているもの
の、その実施例は、すべての成分が一緒に集められて次
に多くの精製を施さなければならない成分の混合物を作
るものである。どの操作も、触媒や適当な温度選択のた
めに、熱分解それ自体において分別を実施する明示も教
示も行なっていない。
Mannsfeldらの米国特許3,494,958は、流動床アプロー
チを用いるポリメチルメタクリレートなどのポリマーの
熱的分解方法に関し、本方法は、5mm未満の粒度の微粉
ポリマーを採用し、該ポリマー粒子を解重合温度より少
なくとも100℃以上高い温度でウィンドシフト(windsif
ting)し熱分解してモノマー生成物を得ることからなる
が、ポリテトラフルオロエチレンとともに、熱分解によ
り高収率で回収されたモノマーを有するわずかな種類の
ポリマーであるアクリル性ポリマーからのモノマーの回
収の一般的な熱処理の利用を例示している慣用的なプロ
セスなのである。例えば、A.G.BuekensによるConservat
ion and Recycling,Vol.1,pp.241−271(1977)を参
照。この特許のプロセスは、より複合した生成物混合物
の場合の回収ステップを採用することの必要性について
(そのための手段を提供すること一つをとっても)何も
述べていない。
Chenらの米国特許4,108,730および4,175,211はそれぞ
れ、廃棄物を粉砕し、そこから金属を除去し、500〜700
゜Fに加熱された石油誘導流中の該廃棄物をスラリー化
して該ポリマーを溶解することによるゴム廃棄物とプラ
スチック廃棄物の処理に関する。該スラリーは次に850
゜Fで3気圧以内で操作されるゼオライト接触分解炉に
導かれ、ガソリンタイプの生成物である液体生成物を生
じる。
Chenらの文献は触媒的変換を例示している一方で、ガ
ソリンの範囲で沸騰する炭化水素混合物に向けられてお
り、温度プログラミングや触媒条件によって生成され単
離されうる特定の有用な化合物を作ることではない。
Banksらの米国特許3,829,558は、プラスチックを反応
器に通し、ガスの存在下でプラスチックを少なくともプ
ラスチックの分解温度まで加熱し、分解生成物をそこか
ら回収することからなる、環境を汚染せずにプラスチッ
ク廃棄物を処理する方法に関する。該プロセスに用いら
れるガスは、加熱された不活性キャリヤーガス(熱源と
して)である。
前記特許の方法は、水蒸気を約1300℃に加熱しなが
ら、PVC、ポリスチレン、ポリオレフィンの混合物(等
しい比率で)を600℃以上で熱分解し、25以上の生成物
を作り、これを他の生成物の中から、主要生成物のHCl
を含めて、ブテン、ブタン、スチレン、ペンテン、エチ
レン、エタン、ペンタンおよびベンゼンの重要性の減少
する順番で分析を行なっている。
Banksの方法においては、いくつかの熱力学的および
反応速度的データが得られるにもかかわらずこれらの反
応を指示しようとの試みは何もなされていない。
Larsenの米国特許3,996,022は、車のタイヤからの廃
棄固体ゴムスクラップを有用な液体、固体および気体の
化学品への変換方法を開示しており、当方法は、大気圧
で溶融酸性ハロゲン化物、ルイス塩またはそれらの混合
物を約300℃から前記の塩の融点まで加熱してこれを溶
融状態とし;その加熱溶融塩中に固体廃棄ゴム材料を一
定時間導入し;得られた蒸留気体生成物と液体生成物を
該溶融塩の表面から除去し;そして少なくとも一部の溶
融塩とともにとともにそこに生成された炭質残渣の少な
くとも一部を該溶融塩の表面から分離手段へと除去し
て、ここから固体の炭質材料を固体生成物として回収す
ることからなる。
Larsenの文献においては、液体と気体の燃料生成物か
らの残存物はチャー(char)である。さらに、これらの
生成物は燃料であって、特定の化学品ではない。
表1はプラスチック熱分解に関する文献からの実施例
の要約である。
発明の開示 本発明の一つの目的は、プラスチックの複合廃棄流の
熱分解を制御する方法を提供することであり、分解しや
すいプラスチックからのモノマー精製をより容易にする
ために、他のポリマーの存在下において、1つの所定の
ポリマーを分解させる触媒と温度条件を同定することに
より、他のポリマーを実質的に分解させることなく、前
記廃棄流を有用な高価値のモノマーまたは他の化学品に
変換することである。
本発明のさらに別の目的は、触媒と適切な温度選択に
より、熱分解それ自体において分別を行なうことによっ
て、プラスチックの複合廃棄流の熱分解を制御する方法
を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、速い熱分解を用いて混合
高分子組成を有するプラスチック廃棄供給流を高価値モ
ノマー生成物または化学品に変換する方法を提供するこ
とであり、分子ビームマススペクトロメトリー(MBMS)
を用いて供給流の成分の特性を決め;特定の生成物に導
かれる供給流が取る変換速度と反応経路に影響を与える
ように供給流を触媒的に処理し;水蒸気または気相中の
メタノールまたはその場で(in situ)作られたHClとい
った共反応物を選択し;そして前もって決定したMBMSデ
ータを用いる加熱速度プログラムに従って供給流を示差
的に加熱して、最適品質の前記高価値モノマー生成物ま
たは高価値化学品を提供することである。
本発明の更に別の目的は、混合廃棄物の逐次的熱分解
から可能な最大価値を得るために、上記の触媒処理およ
び示差的加熱といったプロセスパラメーターを同定する
ための分子ビームマススペクトロメトリーを用いること
により、ナイロン、ポリオレフィン、ポリカーボネート
等のプラスチック生産からの廃棄物や、ポリフェニレン
オキシド(PPO)/PSおよびポリカーボネート(PS)/ABS
といったブレンドおよびアロイの製造からの廃棄物を変
換するために、速い熱分解を用いる方法を提供すること
にある。
本発明のもう一つの別の目的は、プラスチックが消費
者製品(例えば、カーペットまたは織物廃棄物、娯楽用
生産品製造、機械等からの廃棄物)に変換される工場か
らのスクラッププラスチックまたは混合プラスチック廃
棄物といった消費者製品製造からの廃棄物を変換するた
めに、制御された熱分解を用いる方法を提供することで
あり、この場合、廃棄物に存在する成分の数が増加する
に従って、上記の触媒処理および示差的加熱のための反
応条件を見つけるための分子ビームマススペクトロメト
リーを用いる際の流れの複雑性が増加する。これらの条
件がMBMSにより同定された後に、エンジニアリングプロ
セスがこれらの条件に基づいて設計でき、このプロセス
はバッチ反応器、連続反応器および慣用的な生成物回収
凝縮装置を用いることができる。反応器は流動床または
他の概念であってもよい。
本発明のさらに別の目的は、プラスチック製造、消費
者製品製造および原料とは分離された混合プラスチック
(または個々に選別されたタイプ)などの製品消費から
の廃棄物、および都市廃棄物からの混合プラスチック、
および耐久性のある製品(例えば、電気製品および自動
車)からの使用寿命後の混合プラスチックからの廃棄物
を変換するために、上記の触媒処理および示差的加熱の
反応条件を見つけるための分子ビームマススペクトロメ
トリーを用いることによって、制御された熱分解を用い
る方法を提供することにある。これらの条件はMBMSによ
り同定された後に、エンジニアリングプロセスがこれら
の条件に基づいて設計でき、このプロセスはバッチ反応
器、連続反応器および慣用的な生成物回収凝縮装置を用
いることができる。反応器は流動床または他の概念であ
ってもよい。
図面の簡単な説明 明細書の一部に編入される添付図面は本発明の好適な
実施態様を示し、発明な詳細な説明とともに、本発明の
原理を説明するために役立つであろう。
図1Aは、スクリーニング実験に用いられる管状熱分解
反応器に結合させた分子ビームマススペクトロメーター
を示す図である。
図1Bは、バッチ式の温度プログラムされた熱分解に試
料を供するために用いられるスライドワイヤー熱分解反
応器を示す図である。
図2は、ベンチスケールの試験のためのバッチ反応器
として用いられるオートクレーブシステムを示す図であ
る。
図3Aおよび図3Bは、ポリプロピレンの熱分解生成物の
マススペクトル分析のグラフを示す。
図3Cおよび図3Dは、ナイロン6の熱分解生成物のマス
スペクトル分析のグラフを示す。
図4は、ナイロン6とポリプロピレンの混合物の水蒸
気キャリヤーガス中での触媒を用いない520℃での直接
熱分解の全体的結果を示す。
図4Aは、カプロラクタム(m/z113のイオンにより示さ
れる)の時間分解した発生プロフィールを示す。
図4Bは、カプロラクタム2量体のイオン化フラグメン
トイオンを示す(m/z114)。
図4Cは、プロピレンから誘導された炭化水素類の特徴
的イオン化フラグメントイオンを示す(m/z69、C5H
9+)。
図4Dは、ピークがオーバーラップすることを示し、二
つのポリマーからの生成物は熱分解の積分スペクトルに
示されているように分離することができないことを示
す。
図5は、各種触媒のナイロン6の反応速度に対する影
響を示す。
図6は、400℃のヘリウム流中において、ナイロン6
のみ(−)、α−Al2O3(−×−)の存在下、およびKOH
処理したα−Al2O3(−・−)の存在下においての熱分
解の発生プロフィールを示す。
図7は、ナイロン6熱分解からのカプロラクトンの収
率に対する触媒の影響を、種々の触媒についての添加量
の関数として示す。
図8は、ナイロン6熱分解からのカプロラクタム生成
速度に対する触媒効果を、種々の触媒の添加量の関数と
して示す。ここで速度は、カプロラクタムのハーフライ
フすなわちその半分の量が生成する時間として表す。
図9は、α−Al2O3触媒上でKOHによるナイロン6およ
びポリプロピレンの温度プログラムされた熱分解の全体
的な結果を示す。
図9Aは、温度図を示す。
図9Bは、カプロラクタムから誘導されたイオンm/z113
の時間分解プロフィールを示す。
図9Cは、40〜250秒で生じた生成物(カプロラクタム
生成に対応する)の積分マススペクトルを示す。
図9Dは、m/z97の時間分割プロフィールを示す。
図9Eは、320〜550秒で生じた積分生成物スレート(sl
ate)(炭化水素生成物に対応)を示す。
図10は、(A)ナイロン6および(B)ポリプロピレ
ンにおける平均スペクトルを示すバッチ反応器からのKO
Hおよびα−Al2O3によるナイロン6とポリプロピレンの
反応の反応生成物を示す。
図11は、個々に実施されたポリ(エチレンテレフタレ
ート)(AおよびB)とポリエチレン(CおよびD)の
熱分解の生成物の全体的なスペクトル分析を示す。ポリ
(エチレンテレフタレート)は504℃でヘリウム中で熱
分解し、m/z149のフタレート構造を有するフラグメント
イオン種の時間分解プロフィールを(A)に示し、生成
物の全発生時間にわたる平均スペクトルを(B)に示
す。ポリエチレンは574℃でヘリウム中で熱分解し、m/z
97のアルケン系の主要フラグメントイオンの時間分解プ
ロフィールを(C)に示し、一方、熱分解生成物の平均
スペクトルを(D)に示す。
図12は、水蒸気(A)を用いず(A)、および水蒸気
の存在下(B)でのポリ(エチレンテレフタレート)の
平均熱分解スペクトルを示す。
図13は、水蒸気の存在下もしくは無存在下、さらには
ポリ塩化ビニルの共存下(図中で“mix"と標識)での水
蒸気の存在下もしくは無存在下の、ポリ(エチレンテレ
フタレート)の熱分解からのテレフタル酸収率に対する
条件の影響を示す。
図14は、ポリ(エチレンテレフタレート)の反応速度
に対する各種触媒の影響を示す。
図15は、ポリ(エチレンテレフタレート)と高密度ポ
リエチレン(HDPE)の混合物をα−Al2O3触媒による温
度プログラムされた熱分解を示す。温度は(A)に示
す;HDPE誘導生成物の時間分解した発生プロフィールを
(B)に示す;400〜600秒の積分生成物スレートのマス
スペクトルを(C)に示す;PET誘導生成物の時間分解し
た発生プロフィールを(D)に示す;そして150〜300秒
の積分生成物スレートのマススペクトルを(E)に示
す。
図16は、453℃でPETとメタノールとの反応の反応生成
物を示す:平均スペクトルを(A)に示し;m/z180でのP
ETのモノメチルエステルの時間分解したプロフィールを
(B)に示し;そしてm/z194でのジメチルエステルを
(C)に示す。
図17は、バッチ反応器からの反応生成物を示し、反応
器の壁上に析出したPETから誘導された材料(A)、HDP
E(B)、冷却器中に集められた水蒸気を有するPET
(C)、およびメタノールが添加されたPET(D)の平
均スペクトルを示す。
図18は、個々に実施されたポリ塩化ビニル(Aおよび
B)とポリスチレン(CおよびD)の熱分解の生成物の
マススペクトル分析を示す。ポリ塩化ビニルはヘリウム
中で504℃で熱分解され、HClによるm/z36の時間分解プ
ロフィールを(A)に示し、生成物の全発生時間にわた
る平均スペクトルを(B)に示す。ポリスチレンはヘリ
ウム中で506℃で熱分解され、スチレンによるm/z104の
時間分解プロフィールを(C)に示し、生成物の全発生
時間にわたる平均スペクトルを(D)に示す。
図19は、触媒を添加せずに約40℃/分の遅い加熱条件
下に熱分解されたポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ(エチ
レンテレフタレート)(PET)、ポリエチレン(PE)お
よびポリスチレン(PS)の合成混合物の主要な熱分解生
成物の時間分解した発生曲線を示す。テレフタル酸はm/
z149図での最初のピークであり、スチレンはm/z104であ
り、HClはm/z36であり、PEからの炭化水素はm/z97によ
り表される。
図20は、水蒸気を用いない場合(A)と水蒸気を用い
る場合(B)のポリウレタンの熱分解のスペクトルを示
す。
図21は、生成物分布に対する操作条件(表4を参照)
の影響を示す。ここでm/z71はテトラヒドロフランによ
るものであり、m/z93はアニリンによるものであり、m/z
198はメチレン−4−アニリン−4′−フェニルイソシ
アネートによるものであり、そしてm/z250はメチレンジ
−p−フェニルジイソシアネートによるものである。
図22は、ポリフェニレンオキシド(PPO)とポリスチ
レン(PS)の混合物の440℃における熱分解生成物を示
す。ここで(A)は150〜330秒で取られた平均スペクト
ルであり、(B)はPPO熱分解の主要生成物(m/z122)
の時間分解プロフィールであり、(C)はPS熱分解の主
要生成物(m/z104)の時間分解プロフィールであり、そ
して(D)は40〜150秒の生成物の平均スペクトルであ
る。
図23は、α−Al2O3上のKOH触媒を用いたPPOとPSの混
合物の440℃での熱分解生成物を示す。ここで(A)は4
5〜175秒で取られた平均スペクトルであり;そして
(B)はPPO(m/z122)および(C)はPS(m/z104)の
熱分解の主要生成物の時間分解プロフィールである。
図24は、PCの470℃での異なる条件下での熱分解を示
す。ここで(A)はCaCO3を添加したものであり、
(B)はm/z254の繰り返し単位ならびに低分子量フェノ
ール類を与えるPCとPVCの共熱分解であり、そして
(C)は、より高い質量化合物を作る水蒸気を存在させ
た熱分解である。
図25は、表5に要約の多様な条件下でポリカーボネー
トの熱分解のm/z228(ビスフェノールA)の発生プロフ
ィールを示す。
図26は、表5に要約した条件下でのポリカーボネート
熱分解の主要生成物の収率を示す。ここでm/z94はフェ
ノールによるものであり、m/z134はプロペニルフェノー
ルによるものであり、そしてm/z228はビスフェノールA
によるものである。
図27は、Ca(OH)を触媒として、水蒸気をキャリヤ
ーガスとして用いたポリカルボネートとABSの混合物の
温度プログラムされた熱分解の結果を示す。図27Aは温
度図を示す。図27BはPCから誘導されたプロペニルフェ
ノールによるm/z134の時間分解プロフィールを示す。図
27Cは、ABSから誘導されたスチレンによるm/z104の時間
分解プロフィールを示す。
発明を実施するための最良の形態 熱分解に適用される分子ビームマススペクトロメトリ
ー技術の新規な使用により、ポリマーまたはプラスチッ
クからの広い範囲の分解生成物の迅速な検出をリアルタ
イムで行うことができ、高価値の生成物をもたらす熱分
解化学とプロセス条件の独特の観察が可能であること
が、本発明の利用により広く見出された。MBMSの分析的
方法の観察またはデータは次いでデータ分析の他のシス
テムと組み合わせて、複合反応生成物の特性を決定し、
プロセスパラメータの最適レベルを決定することができ
る。
熱分解に適用されるMBMSの結果は、合成ポリマーの熱
分解を制御する基本的に3つの方法があることを示す:
すなわち (1)異なる成分の熱分解に対する温度の示差的効果の
利用; (2)生成物分布を導くための熱分解環境における酸触
媒と塩基触媒反応の実施の可能性;および(3)選択さ
れたプラスチックの熱分解で生じた特定の添加ガス状生
成物による反応の改変能力。
純粋のプラスチックは615℃のヘリウム流中に導入す
ることにより個々に熱分解され、生成物発生の速度は、
図1Aに重ねられた全イオン流曲線により示され、図では
4つの主要なパッキング・プラスチックの生成物発生曲
線を示している。
この比較的高い温度折においてさえ、それぞれのポリ
マーのピーク生成物発生の時間は分解されていることは
明らかである。
従って、制御された加熱速度の利用により、個々のポ
リマー熱分解生成物の分解は、複合混合プラスチック廃
棄流からでさえ可能である。MBMSから得られた条件を用
いる個々のプラスチック熱分解生成物の性質は以下に述
べる。
本発明方法の使用により、多様な産業廃棄物と都市廃
棄物の流れの主要な成分の熱分解を迅速に検討して、選
択的な生成物回収のための温度プログラムされた示差的
熱分解の最適方法を決定するために、MBMS技術を用いる
ことができる。
本発明のもう一つの観点は、同じ反応環境における熱
分解と加水分解反応の反応生成物の制御のための触媒の
利用により、生成物組成を制御できることである。
廃棄物流の複合性にもかかわらず、化学的経路の発見
と利用を可能にする証拠が存在することは明らかであ
り、これら2つのプロセス変量(つまり、示差的加熱と
触媒的前処理)の効果の反応制御を通して時間依存生成
物の顕著なレベルの選択性を達成できることは明らかで
ある。反応性ガスも特定反応の促進に役立てることがで
きる。
プラスチック材料の残留物、廃棄物、またはスクラッ
プの処理は深刻な環境問題を起こすことがよく知られて
いる。
これらプラスチックの例としては、ポリ塩化ビニル
(PVC)、ポリ(塩化ビニリデン)、ポリエチレン(低
密度LDPEと高密度HDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ
ウレタン樹脂(PU)、ポリアミド(例えばナイロン6ま
たはナイロン6,6)、ポリスチレン(PS)、ポリ(テト
ラフルオロエチレン)(PTFE)、フェノール樹脂、およ
びその量が次第に増加しているエンジニアリングプラス
チック[例えばポリカーボネート(PC)、ポリフェニレ
ンオキシド(PPO)およびポリフェニレンスルホン(PP
S)]がある。これらのプラスチックに加えて、エラス
トマーが、タイヤのスクラップなどのもう一つの大きな
材料源であり、これには合成または天然ゴム、多様な増
量材および架橋剤を含む。これらの材料の廃棄物も製造
プラントにおいて発生する。
これらの材料はとりわけ、包装、電子部品、室内装
飾、自動車部品、絶縁材料、娯楽材料および多くの他の
用途に広く用いられている。
これらのプラスチック材料は非常に耐久性があり、そ
れらを環境中で処理することは、環境中でそれらは耐久
性があるために困難である。それらを大量燃焼施設で処
理することは、大気放出のために環境問題が不可避であ
り、これにより、郊外または地方コミニュティー近くに
これらの工場を設置することは非常に困難である。
他方、埋立てごみ処理は、その代替となる好ましくな
い解決策であるが、これはそのような目的のための土地
利用ができなくなりつつあり、これら埋立て地からの溶
出や大気放出(メタン)は、これらの伝統的方法が望ま
しい解決策であるか否か強い疑念があるためである。
本発明は、温度を同時にプログラミングすること(分
析的言語)により、または適当な種類の触媒と反応条件
の発見による異なる温度でのエンジニアリング反応器の
複数の逐次的段階(応用言語)で、多様なプラスチック
成分を前もって選別する必要なしに、混合プラスチック
流の個々の成分から連続的に高収率の特定モノマーまた
は高価値の生成物を混合物が得ることができるような方
法で混合物に適用される熱分解プロセスの認識に基づく
ものである。
すなわち、本発明の実質的な利点は、前もって選別す
るのにかかる費用を、このプロセスにおけるそれぞれ個
々の反応器/冷却器からの熱分解生成物の単離およびそ
れらの精製にかかる費用と交換することにより得られ
る。
本発明の方法は多目的に利用可能であり、多様なプラ
スチック流に適用することができる。単一(もしくは
2、3の)生成物の最大収率がそれぞれの熱分解段階で
得られるように温度順序、触媒、および反応条件の特定
条件の選択がそれぞれの流れに必要である。
消費者製品製造からの廃棄物の分野における一つの例
は、ナイロン(6または6,6)およびポリプロピレンを
含む廃棄カーペットである。ポリエステルも(特にPE
T)カーペット分野のごとく一部の成分でもある。
モノマー、例えばナイロン6からのカプロラクタムの
回収は、選択された触媒(アルミナ、シリカ、およびこ
れらの触媒にアルカリ/アルカル土類金属水酸化物の添
加により得られたそれらの塩基型のもの等)の存在下で
温和な温度(300℃付近)での熱分解により得られる。
ナイロン6の熱分解は、ポリプロピレン(PP)の熱分解
から区別することができる。PPの熱分解は上記のように
芳香族、オレフィンおよびアルカン、プロセスエネルギ
ー、および電気などのいくつかの最終目的利用に向ける
ことができる。このようにして、価値のあるモノマー
(ナイロン6のモノマーであるカプロラクタム)の生産
が達成でき、その量が減少でき、エネルギーが同時に生
産でき、またはそれとともに液体燃料または化学供給原
料が生産できる。
本発明のプロセスの助成に用いられる装置を置くこと
ができる特別な場所は、“Carpet Capitol of the Worl
d"である米国、ジョージア州、ダルトン−ホイットフィ
ールド、カウンティーである。
本発明の対象の消費者製品製造からの廃棄物の一つの
例は、織物製造廃棄物である。娯楽製品製造からの廃棄
物も本発明の方法の対象である。これら技術のもう一つ
の主要な利用は、他の方法ではリサイクルがさらに困難
であるブレンドから価値あるモノマーの回収である。消
費者製品製造廃棄物の他の例は、織物、布地および種々
の製品のフォームとしてのポリウレタンを用いる家具製
造がある。これらの廃棄物は本発明の方法における変換
に適当であろう。
本発明の対象物の他の例は、紙および製造場廃棄物か
ら分離されたものであるが、プラスチックの種類により
分離されたものではない消費者から出される廃棄物であ
る。この流れは、家庭で用いられたすべてのプラスチッ
クを表すものである。この場合の利点は、個々のタイプ
による選別に代えて、最も高価値のモノマーを回収する
ための混合物に合わせた条件下で作られた個々の生成物
の分別に置き換えることである。この範疇にあるのは、
PET、PVC、HDPE、LDPE、PSおよび小量の他のプラスチッ
クである。この場合、そのプロセスの目的は、低沸点溶
媒に加えて、PETからのモノマーをテレフタル酸(TPA)
または対応するメチルエステルとして回収することであ
る。本発明方法とPETの通常の加水分解または加溶媒分
解との主要な差異は、熱分解は純粋なPET流を必要とせ
ず、実際に、プロセスの酸触媒を作るためにPVC成分を
利用できることにある。加水分解または加溶媒分解プロ
セスに比較した欠点は、選択性が低いことにあるが、こ
れはより複雑な複合混合物を扱う能力により平衡が取れ
ている。このプロセスは大量の混合プラスチック処理流
において最もコスト的効果があろう。
本発明の方法の対象の製品のもう一つの例は、オート
シュレッダー廃棄物などの消費者から出る廃棄物であ
る。この廃棄物に用いられるプラスチックは、小量のポ
リカーボネート、熱可塑性ポリエステル、アクリル類、
ポリアセタール、フェノール類などとともに、ポリウレ
タン(PU,26%)、PP(15%)、ABS(10%)、PVC(10
%)、不飽和ポリエステル(10%)、ナイロン(7.5
%)およびPE(6.5%)である。PUの熱分解は、価値の
高いモノマーや化学品、例えばアニリンおよび4,4′−
ジアミノ−ジフェニルメタンへと導くことができる。賢
明な組合せの触媒を用いることにより、そして水蒸気お
よび他の反応性ガスの存在下において、オートシュレッ
ダー廃棄物の最大成分からの特定の成分の生産を最適化
することができる。当業界において知られているよう
に、HClを排除するために、さらに低い温度でのPVCの熱
分解の初期段階によって、存在するPVCを容易に除去す
ることができる。しかし、本発明では、PVCの廃棄物中
に存在する熱可塑性ポリエステルの熱分解に有用である
ことが示された。
触媒(例えば塩基または他の触媒)を用いる低温度で
の初期操作からなる逐次的プロセスは、カプロラクタ
ム、スチレンおよび低沸点溶媒、例えばベンゼンなどの
主要なモノマーを回収することができる。最初の熱分解
の後に水蒸気の存在下で高温度となり、PU成分をアニリ
ンまたはジアミノ成分またはジイソシアネートに変換す
る。成分の種類およびそれらの比率は操作条件により調
整することができる。適当な反応性媒体の例としては、
アンモニアなどのアミンおよび水素などの他の気体があ
る。そのようなプロセスの実施可能性は、V.M.Ryabikov
a,A.N.Zigel.G.S.Popova,Vysokomol.Soedin.,Ser.A.vo
l.32,number 4,pp.882−7(1990)および上記の多様な
参照文献により教示されたように、例えば、スチレンコ
ポリマー、ABSポリカーボネートのブレンドに基づく混
成物組成の決定法としての熱分解の分析の領域から支持
される。
本発明が適用できるプラスチック製造からの廃棄物
は、主にブレンドとアロイに関連するものであり、規格
外材料、広い範囲の生物物と条件がこの点において適当
である。プラスチックの例としては、PCまたはPPOのみ
またはPSまたはABSとの組合せ(ブレンド/アロイ)な
どの高価値のエンジニアリングプラスチックがある。他
の例は、モノマーおよびチャーに含むフラクションを回
収するフェノール樹脂および他の材料(例えばエポキシ
樹脂)を用いる成形物などの熱硬化性材料製造の廃棄物
がある。
ポリカーボネート、高価値エンジニアリングプラスチ
ックを含む廃棄物は、高収率でビスフェノールA、すな
わちPCのモノマー前駆体、フェノール(ビスフェノール
Aの前駆体)ならびに4−プロペニルフェノールを、本
発明に記載の条件に従うことにより作ることができる。
他の例は、フェノール樹脂であり、これは熱分解の際に
チャーに加えてフェノールおよびクレゾールを作る。他
の熱硬化性樹脂も幾つかの揮発性生成物を生成するため
に用いられるが、多くの場合は、プロセスの熱または他
の適用のために用いることができるチャーを作るために
用いることができる。
本発明は、プラスチックの混合物から連続的な方法で
高い収率のモノマーまたは価値のある高価値の化学品を
得るために、触媒の存在下かつ温度の関数としておよび
反応性ガスの存在下での熱分解法の詳細な知識をどのよ
うに利用するかを以下に記載する。この条件は実験的に
見いだされたが、その理由は、いくつかの熱経路が利用
できかつ多成分混合物であるが故に多数の熱分解経路と
成分間の相互反応の機会を与える場合に、どの触媒とど
の条件が一つの特定の熱経路の最適化のための特定の経
路に役立つかは明らかでないためである。これを達成す
るために、熱分解を適当な触媒の存在下で低温条件下で
行い、特定の化合物(例えばナイロン6廃棄流からのカ
プロラクタム;混合プラスチック流上の内部触媒として
集められるか用いられるPVCからのHCl;スチレンポリマ
ーからのスチレン)を作り;次に温度を上げて、第2の
生成物を得[例えば(PVCとともに存在する)PETからの
テレフタル酸;ポリカーボネートのみからの、またはポ
リスチレンの存在下でのビスフェノールA];最後に、
実質的に開裂されないPEまたはPPをプロセス熱に加熱す
るか、あるいは触媒(例えば活性化炭素上の金属)を添
加することによりこれらの化合物が芳香族または主要オ
レフィンまで変換されるように、当業界で公知のモノマ
ーにまで変換される。PE/PPフラクションの処理は、プ
ラントの特定の所在地に依存し、熱/電気または化学品
を得る必要性や、コスト的効果のあるプラントを作成す
る必要性に依存するであろう。
流動床からバッチ反応器まで多くのタイプの反応器が
本発明の方法に適用することができ、適度の温度で押出
機により供給するか、その他の方法(プラスチックをサ
ンドバスに滴下する)で供給することができる。溶融塩
も用いることができる。先行技術には、プラスチック廃
棄物の熱分解から生成物の混合物を製造する可能性の実
質的な実例がある。2つの異なる温度での熱分解の特定
の2段階システムが特許文献に開示されているが、その
目的物は燃料生成物であった。
本発明はプラスチックのリサイクルプロセスをよりコ
スト的に有効なものにするが、これはプロセスの操作を
調整することによって、より高い価値の生成物を作るこ
とが可能となるためである。
好適な実施態様の詳細な説明 使用される装置のタイプ: 1)バッチ試料を用い、リアルタイムの生成物分析のた
めのマススペクトロメータを利用して反応条件の決定を
可能とする小スケール(5〜50mg試料)の管状反応器実
験;ヘリウムは分析的便宜のためにこれらのタイプの実
験でキャリヤーガスとして用いられるが、窒素、二酸化
炭素、および熱分解リサイクル気体などの他の不活性キ
ャリヤーガスとは異なるものであることは要求しない。
2)生成物の収率と質量バランスの決定を可能とするベ
ンチスケールの撹拌オートクレーブ反応器実験。これら
実験は、<100gのプラスチックを用いた。
管状熱分解反応器および撹拌オートクレーブに結合さ
せた分子ビームマススペクトロメータ(MBMS)の単純化
された概略図を図1Aおよび図2にそれぞれ示す。MBMSは
図1Bに示すスライドワイヤ反応器とともに用いて、バッ
チモード操作における温度プログラムされた熱分解を達
成する。
以下の実施例は本発明方法の構成部分を示し、加熱速
度、共反応物、および縮合相触媒を制御することにより
高価値の材料を製造するために特定の混合廃棄物に本発
明を如何に適用できるかを示すものである。
実施例1:織物廃棄物およびナイロン6を含む他の廃棄流
への適用可能性 ヘリウム中における509℃でのポリプロピレンの熱分
解のマススペクトル分析を図3Aおよび図3Bに示す。特定
イオンの電荷についての質量の時間分解のプロフィール
はm/z125として表される。このイオンはモノアルケン類
のフラグメント化で形成される。横座標は時間であるた
めに、このプロットは、このイオンの全体的発生を時間
の関数として示す。図3Bに示す平均スペクトルは、ポリ
オレフィンの異なる構造による生成物組成の違いに関し
て、図11Dのポリエチレンのスペクトルと比較すること
ができる。ポリプロピレンのイソアルカン骨格は、炭素
数が7および10のフラグメントには利さない。
496℃でのナイロン6の熱分解のマススペクトル分析
を図3Cと図3Dに示す。カプロラクタムによるm/z113の時
間分解プロフィールを図3Cに示し、その平均スペクトル
を図3Dに示す。m/z113強度が環状カプロラクタムモノマ
ーによるものであり、m/z114シグナルがm/z226の2量体
フラグメントイオンによるものであるために、m/z113/1
14の比率は重要である。以下に記載したように、触媒を
用いかつ水蒸気の存在下での実験は、この比率に影響を
与えることが示されている。従って、m/z113は、所望の
モノマーカプロラクトン生成として解釈でき、他の生成
物イオンはナイロン6への再ポリマー化に用いることも
できる2量体構造を示す。
ナイロン6を熱分解して、高い収率のモノマー(カプ
ロラクタム)にすることができる。図4は、ナイロン6
とポリプロピレンの混合物を、触媒を用いずにキャリヤ
ーガス中で520℃で直接熱分解した結果であり、いずれ
もナイロンからのカプロラクタムであるm/z113(図4A)
とm/z114(図4B)の時間分解した発生プロフィールを示
すものであり、m/z69(CCH9 +。図4C)はプロピレン誘導
の炭化水素の特徴的なイオン化によるフラグメントイオ
ンである。そのピークはオーバーラップしているため
に、その2つの生成物は分割することはできない。さら
に、このシステムにおいては、図4Dでの熱分解の積分ス
ペクトルに示されるようにラクタム環の切断と2量体生
成物の増加を引き起こすために、水蒸気の存在は有害で
ある。この生成物のオーバーラップはすべての温度にお
いて存在するので、単純な熱分解は混合物成分の分離に
影響を与えないであろう。
従って、ナイロン6の熱分解速度を増加させ、理想的
にはカプロラクタムの収率を増加させるが、PP熱分解に
は何の影響も与えないような触媒が必要である。ナイロ
ン6の反応速度に対する各種触媒の効果を図5に示す。
その速度定数は通常の図解的分析により推定され、積分
第一次速度式は1n(C/Co)対時間のプロットであり、こ
こでの直線の傾きが速度定数である。ナイロン6のみの
場合、α−Al2O3をナイロン6と共に用いた場合、およ
び1.5%量の添加KOH(ナイロン6の重量に対してKOHの
重量%)で処理されたα−Al2O3をナイロン6と共に用
いた場合の400℃でのカプロラクタムの生成について、
3つの重要な例の生成物発生プロフィールを図6に示
す。これらの結果は、塩基形のα−Al2O3がこの温度で
速度を2倍に増加させることを示している。KOHの添加
または他の塩基のその場(in situ)での添加は、前も
って生成されたアルミン酸を用いることに置き換えても
よい。
苛性アルカリの添加量と性質はさらに研究され、収率
と反応速度に関するその影響を図7と図8にそれぞれ示
す。図7は、NaOHがKOHと同じく有効であることを示す
が、Ca(OH)はあまり有効ではないことを示す。1〜
2重量%程度が最適触媒濃度であると思われ、収率はこ
のレベルを超えると減少する。反応速度は、対応するハ
ーフライフ、つまりカプロラクタムの量の半分が生成す
る時間として計算した。これらの測定は、熱伝達効果が
あまり重要ではない場合の熱分解パルスの後半で行なっ
た。このパラメーターは、図8で触媒添加量に対してプ
ロットし、これは、収率が最小でありかつハーフライフ
が最大である触媒濃度ゼロを除いて、図7の収率推定量
に示されるのと同じ傾向を示す。最善条件下でのカプロ
ラクタム収率の推定値を調べたところ85%である。
しかし、最善の収率条件下においては、カプロラクタ
ムは等温条件下においてポリプロピレン生成物から完全
に分離されていない。従って、温度プログラミングはカ
プロラクタムの生産を最適化するのに重要である。
ナイロン6およびポリプロピレンの混合物(50/50重
量%)をα−Al2O3上のKOHで処理し、水蒸気を用いず
に、図1Bに示すスライドワイヤ反応器を用いて400℃か
ら450℃までに制御された加熱速度で熱分解させた。こ
の実験の結果を図9に示す。温度図は図9Aに示す。図9B
はm/z113の時間分割プロフィールを示す。m/z113の初期
ピーク(40〜250秒)はカプロラクタムによるものであ
り、40〜250秒の生成物の積分マススペクトルを図9Cに
示す。図3Dに示す触媒なしの高温熱分解生成物スペクト
ルに比較して、m/z114,226および他のピークが少ないこ
とに注意すべきである。図9Dに示すm/z97の生成物によ
り例示されるポリプロピレンから誘導された炭化水素の
生産による図9Bのm/z113の第2のピークにより示される
ように、温度を450℃まで上げたとき、ポリプロピレン
から誘導された生成物は比較的遅い発生を示した。320
〜550秒の積分生成物スレート(slate)を図9Eに示す
が、これは図3Bに示すスペクトルに匹敵するものであ
る。
図9は発明の基本的概念を示すものであるが、これは
加熱速度の制御と選択的触媒の利用がともに廃棄物プラ
スチックの混合物から価値のあるモノマーの回収を可能
としているからであり、これは、要すれば、ポリプロピ
レンからの他の化学品の生産へと続くものである。
ナイロン6、ポリプロピレンのみ、またはポリプロピ
レンと組み合わせて熱分解するか、あるいは10%までの
染料も含むカーペット廃棄物を熱分解するベンチスケー
ル実験は、図2に示す装置を用いて、加熱前に試料を導
入することにより行なわれた。
典型的な実験(プラスチックの現行の熱分解技術の例
を示す表2のPR#6)は、15gのナイロン6と15gのポリ
プロピレンを混合し、そしてKOHの重量がアルミナの9
重量%になるようにKOHで処理した10gのα−Al2O3と混
合することより行なった。
反応器を40℃/分で293℃の温度まで加熱し、ここで
一定としてその間に第1の群の生成物を集めた。次に、
この温度を397℃まで上昇させて、第2の群の生成物を
集めた。ポリプロピレンのみで触媒なし;ナイロン6の
みで触媒なし;ナイロン6のみで触媒あり;そしてPPと
混合したナイロンで触媒あり、という条件の4回の実験
の生成物の分析を表2に示す。
マスクロージャー(mass closure)は、ガス分析を行
なったときは、90〜100%の範囲で良好であった。主要
な実験はPR#6であり、これは第2フラクションまで一
部が持ち越される第1フラクションのカプロラクタムの
分離を示している。マススペクトル分析はPR#6の液体
生成物に関して行い、その結果を図10に示す。第1のフ
ラクションはPP生成物をまったく含まず、カプロラクタ
ムが主要生成物であり、m/z111に存在する不飽和生成物
も若干含んでいる。第2フラクションのスペクトル(図
10B)は図3Bに示すポリプロピレンのスペクトルに匹敵
する。これらの結果は、PR#5とPR#6のそれぞれにつ
いてカプロラクタムの回収率85%および66%と解釈さ
れ、ここでは両方の実験が非最適な方法で実施された。
50%収率のカプロラクタムを作るカーペット廃棄物を用
いる例も注意する必要がある。これらの実験は最適化さ
れてはおらず、ポリプロピレン熱分解に影響を与えずに
より低い温度でナイロン6をカプロラクタムへと熱分解
することを促進する触媒の能力を示すものである。
1)供給原料がナイロン6を含むカーペット廃棄物か、
ナイロン6を含む廃棄物流であり、カプロラクタムが所
望の生成物である場合、生成物を分離するための熱分解
の逐次段階の操作温度条件は約250〜550℃である。好適
な条件は300〜450℃である。
2)供給原料がポリプロピレンを含む廃棄カーペット、
織物または生産時廃棄物であり、所望の最終生成物が炭
化水素である場合、生成物を分離するための熱分解の逐
次段階の操作温度条件は約350〜700℃であり、好適には
約400〜550℃である。
3)ナイロン6およびポリプロピレンを含有する廃棄物
はいかなる酸触媒や塩基触媒でも使うことができるが、
好適な触媒はNaOH、KOH、Ca(OH)、NH4OH、アルカリ
金属またはアルカリ土類金属の酸化物である。
4)ナイロン6およびポリプロピレンの熱分解に用いる
ことのできる支持体は酸化物または炭酸塩であるが、好
適な支持体はシリカ、アルミナ(すべてのタイプ)およ
びCaCO3である。
5)ナイロン6とポリプロピレンの熱分解に用いること
のできるキャリヤーガスは、不活性ガス、水蒸気、CO2
およびプロセスリサイクルガスであるが、好適なキャリ
ヤーガスは不活性ガス、CO2およびプロセスリサイクル
ガスである。
本実施例ではナイロン6、ポリカプロラクタムに関連
させて記述したが、これらの触媒、条件、反応性ガスは
種々の鎖の長さ(すなわち、6、8、10、12...)をも
つ他のラクタムポリマーに対してもわずかな改変で適用
できることを理解する必要がある。
実施例2:プラスチック製品または成形加工PET製品の消
費物からのポリ(エチレンテレフタレート)(PET)お
よび高密度ポリエチレン 広く入手できる通常の混合プラスチック廃棄物流は混
合プラスチックビンである。これらは主に、PET、HDPE
およびPVCの3つの種類からなる。現在のリサイクルの
努力は、ビンを分離して低価値のポリマー応用物(例え
ば、PETファイバー増量材またはカーペット)に再加工
するか、または混合材料を低価値の応用物(例えば、プ
ラスチック板材)に再加工することである。本実施例に
おいては、プラスチックを前もって分離せずに、構成プ
ラスチックの主要な化学品原料を効率的に高価値の化学
品に再生する方法を示す。
ポリ(エチレンテレフタレート)の504℃における熱
分解のマススペクトル分析を図11Aと図11Bに示す。テレ
フタル酸(m/z166)のごときフタレート構造を有するフ
ラグメントイオン種であるm/z149の時間分解プロフィー
ルを図11Aに示し、低分子量生成物が欠如していること
を示す生成物の全発生の平均スペクトルを図11Bに示
す。これらの図は、エチレン単位が熱分解の間に芳香性
部分に結合したままでいることを示している。ヘリウム
中における574℃でのポリエチレンの熱分解のマススペ
クトル分析を図11Cと図11Dに示す。m/z97であるアルケ
ン系の主要なフラグメントイオンの時間分割プロフィー
ル(図11C)は、異なる温度依存性を示す2つの逐次的
発生速度を示す。しかし、初めの部分の平均スペクトル
と後の部分の平均スペクトルはほとんど同一であり、全
発生プロフィールにわたる平均を図11Dに示す。ピーク
の群の上の数字は、それぞれの群に存在するアルカン、
アルケンおよびジアルケンに存在する炭素原子の数を示
す。
PETは水蒸気を用いるか用いずに熱分解し、生成物の
スペクトルを図12に示す。その目的はテレフタル酸(TP
A)を高収率で作ることである。m/z166のピークはTPAを
示すものであり、一方、m/z149は、TPAとそのエステル
類を含むいくつかの生成物によるフラグメントイオンで
ある。m/z166の相対強度はTPAの相対収率を示す指標で
ある。水蒸気を共反応物として利用することにより、TP
Aの収率は図13に示されるように増加する。その収率
は、エステル結合の加水分解を触媒するHClをその場で
(in situ)作るPVCを共熱分解することにより、さらに
向上させることができる(図13下を参照)。
本発明法が有用であるためには、TPAの生産はHDPEか
ら作られる熱分解生成物から丁度良い時に分離されなけ
ればならない。実施例1と同じように、触媒の使用はPE
TからTPA生成に導く反応を加速するが、PE熱分解反応に
は影響を与えない。いくつかの触媒の効果を図13に示
す。α−Al2O3触媒を用いたPETとHDPE混合物の温度プロ
グラムされた熱分解の利用を図15に示す。温度を図15A
に示し、HDPEから誘導された生成物の時間分割した発生
プロフィールを図15Bに示し、400〜600秒での集積生成
物スレートのマススペクトルを図15Cに示し、PETから誘
導された生成物の時間分割した発生プロフィールを図15
Dに示し、150〜300秒での集積生成物スレートのマスス
ペクトルを図15Eに示す。
PE誘導生成物からのPET誘導生成物の分離がこれらの
条件下で可能である一方で、TPAの高収率は図13に示す
ように水蒸気を共に供給せずには実現しない。
この反応方式を用いることにより、共反応物としてキ
ャリヤーガス中にメタノールを含ませかつ水蒸気をなく
すことにより、TPAのメチルエステルを生成することも
可能である。この反応についての反応生成物のスペクト
ルを図16Aに示すが、これはTPAのモノメチルエステル
(m/z180)とジメチルエステル(m/z194)の出現を示す
ものである。
最適化されていない水蒸気/PET反応のTPAの収率は35
重量%程度であり、メタノールを共に供給することによ
るモノメチルエステルとジメチルエステルの収率はそれ
ぞれ15重量%と5重量%である。
同じようなMBMSの結果が、特定の応用における興味あ
るもう一つのポリエステルであるポリ(ブチレンテレフ
タレート)についても得られた。
PETとポリエチレンのベンチスケールの実験は、ナイ
ロン6で上記に記載したのと同じ方法で実施した。これ
らのベンチスケールの実験は、水蒸気とメタノールを共
に供給することが有利であることを示し、この実施例に
記載のMBMSスクリーニング実験が有効であることを示し
ている。例えば、4つの実験が表3に記載されている。
それらは、PR#7ではHDPEのみ、PR#9ではPETのみ、P
R#12では水蒸気を共反応物として用いるPETのみ、そし
てPR#13ではメタノールを共反応物として用いるPETの
みである。
PET繊維はカーペット中および廃棄カーペット中にも
存在し、ナイロンと他のプラスチック生成物と共に繊維
充填材も含まれていることに注意を払う必要がある。
水蒸気または共反応物としてメタノールを用いること
により促進される熱分解プロセスにおいて、これらの流
れもテレフタル酸またはエステル類に変換することがで
きる。
反応器は40℃/分で加熱し、異なる実験に対して443
〜492℃の範囲で一定温度に保持し、生成物は2つの凝
縮器に集めた。表3に記載の生成物の分析は、PETにつ
いてのマスクロージャーが80%程度であり、HDPEについ
てのマスクロージャーが95%程度であることを示す。PE
Tの低いマスクロージャーは、テレフタル酸の低い溶解
度と低い揮発性のためであり、このことは、これらの反
応が行なわれている小さいバッチ式反応器中にテレフタ
ル酸が集積する傾向のあるトランスファーラインからの
物理的な回収を複雑にしており、質量バランスをより良
く密にすることは困難であった。しかし、大きなスケー
ルの実験または工業的規模の実験はこの制約を受けない
であろう。
マススペクトル分析は液体生成物について行い、選択
された生成物フラクションのスペクトルを図17に示す。
PETの直接の熱分解(PR#9)は図17Aに示すようにTPA
の高収率を示す。PE熱分解(PR#7)から集められた熱
分解物のスペクトルを図17Bに示す。図17Cに示すスペク
トルは、PR#12からのサブフラクションであり、他の生
成物、最も顕著には安息香酸(m/z122およびフラグメン
トイオン105)の存在を示す。安息香酸自体は、このプ
ロセスから最適化することのできる所望の高価値の生成
物である。メタノールが気相(PR#13)中に共供給され
る場合のTPAのメチルエステルの生成を図17Dに示し、こ
こで付加ピークのm/z180はモノマーによるものであり、
m/z194はジエステルによるものである。
これらの実験は、他のポリマーとの混合物の存在が避
けられないときは、熱分解は加溶媒分解/加水分解の代
替法となることを示している。PVCの存在が純粋な流れ
を必要とする加水分解または加溶媒分解プロセスに有害
となるのに対して、本発明に記載のような熱分解の場合
には、PVCが触媒として作用するということが特に重要
である。
この結果は、温度プログラミング、触媒および共反応
物ガスを賢明に選択することによって、プラスチックの
複合混合物を処理してエネルギーの他にモノマーまたは
化学品を回収できることを示している。
上記の実施例は廃棄プラスチック成分としてPETを用
いたが、さらに長い鎖長さを有する類似のポリエステル
を反応性ガス(水蒸気またはメタノール)の存在下で制
御された条件下で熱分解することによって、再回収可能
な芳香族モノマー(例えばPBTすなわちポリブチレンテ
レフタレート)に導くことができることを理解すべきで
ある。
本発明のもう一つの応用範囲は、触媒(例えばPVCか
らのHCl)および水蒸気のごとき反応性ガスの存在下
で、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン6,6)な
どの他の縮合ポリマーや多数の炭素原子の他の組合せ
(ナイロン5、10等)の挙動のために、条件を選択しな
がらこのプロセスをアジピン酸/エステルまたはラクタ
ンを生成するように導くことができる。ジアミンの生成
も可能である(アニリン誘導体が得られるポリウレタン
の実施例を参照)。
廃棄混合ビン、カーペット廃棄物および織物および製
造廃棄物に含まれるPETおよびPEが熱分解される条件は
以下の通りである。
実施例3:消費者から出される混合された住宅廃棄物 混合廃棄物プラスチックの主要な供給源は、供給源が
分離された、住宅から廃棄されるプラスチックであろ
う。この材料はほとんどがポリエチレンとポリスチレン
であり、少量のポリプロピレン、ポリ塩化ビニルおよび
他のプラスチックを含んでいる。他の材料からの影響を
最小限にして、脂肪族炭化水素とスチレンを別個のフラ
クション中に高収率で与えるような、単純なプロセスを
示す。
ポリエチレン、PET、およびポリプロピレンの熱分解
のマススペクトル分析を図3と図11に示した。ヘリウム
中で504℃でのポリ塩化ビニルの熱分解を図18に示す。H
Clの時間分解したプロフィールを図18Aに示し、生成物
の全発生時間における平均スペクトルを図18Bに示す。
生成物の分布は代表的にはビニルポリマーであり、HCl
のストリッピングも生じ、これによって水素の少ない骨
格を残し、これはベンゼンおよび縮合芳香族を生成する
芳香族化を受ける。ヘリウム中における506℃でのポリ
スチレンの熱分解のマススペクトル分析を図18Cと図18D
に示す。スチレンの時間分解プロフィールを図18Cに示
し、生成物の全発生時間における平均スペクトルを図18
Dに示すが、これはm/z104のモノマーが主要となってい
ることを示している。より高い質量への走査は、装置の
限界(800amu)までのオリゴマーを示している。
これらの材料は比較的低い価値であるために、スチレ
ンと軽ガスの回収を可能にする単純なプロセス概念を容
易に思い付くことができるだろう。HDPE、PVC、PSおよ
びPETの合成混合物は、各種の試験触媒の存在下で、遅
い加熱(30℃/min)のみを施した。触媒されない例につ
いての主要な生成物の種類の時間分解発生曲線を図19に
示す。この図は、スチレンがポリオレフィンから誘導さ
れる生成物から十分に分離できることを示している。生
成物が一旦生成されると、蒸気を蒸気相熱分解に供する
ことにより熱分解生成物組成を変化させることができ、
スチレンの収率を最適化できると共に、PE由来の生成物
を軽ガスにクラッキングすることにより一層容易に分離
できるようにする。この軽ガスは、スチレンが縮合する
につれて蒸気相に残留することになる。
PVC、PET、PSおよびPEを含む廃棄物の熱分解が達成さ
れる条件は以下の通りである: 実施例4:ポリウレタン廃棄物の熱分解 ポリウレタはオートシュレッダーおよび家具製造の廃
棄物の主要なプラスチック成分であり、他のプラスチッ
ク熱分解生成物および/または純粋なポリウレタン熱分
解からモノマーを生成し分離することが目標である。し
かし、好ましく処理できた混合物についての前述実施例
と類似させることによって、前述の3つの実施例におけ
ると同様の技術をポリウレタン廃棄混合物に適用するこ
とができる。市販のポリウレタンの熱分解スペクトルを
図20Aに示す。水蒸気での熱分解生成物スペクトルは図2
0Bに示す。水蒸気の存在下でm/z224と198のピークの強
度が増加していることに注意すべきである。これはイソ
シアネート基のアミノ基への加水分解のためである。
操作条件の収率に対する影響を調べるために、各実験
を0.15%の量でキャリヤーガス中に存在するアルゴンと
比較し、従って生成物分布と同じように生成物収率の直
接の比較が可能となる。表4に示した種々の条件下での
PU熱分解による生成物分布を図21に要約する。
表4:ポリウレタン熱分解の検討に用いた反応条件 実験# 温度℃ キャリヤー 触 媒 支持体 09 500 He − − 11 500 He − SiO2 12 500 He − CaCo3 13 500 He − α−Al2O3 14 500 He PVC SiO2 15 500 He Ca(OH) SiO2 17 500 H2O − − 18 500 H2O − SiO2 19 500 H2O − α−Al2O3 20 500 H2O − CaCO3 21 500 H2O PVC SiO2 22 500 H2O PVC SiO2 m/z250でのジイソシアネートの最高収率は、水蒸気も
触媒も存在せずに生じるが、すべての生成物の全体的収
率はこの場合(実験#9)において比較的低い。SiO2
存在は、実験#11においてアニリン(m/z93)の生成を
触媒する。ウレタンのポリオール成分は、m/z71により
示されるテスラヒドロフランを生成し、これは反応条件
に依存する収率を示す。実験17〜22における水蒸気の存
在は、m/z198と224でのアミノ生成物をより多量に生成
する傾向とより高い全体的収率を与る傾向があるため
に、未処理の試料(実験#9)よりも実験18と19でおよ
そ3倍の増加が見られる。実験14、21および22における
PVCの存在は、特に水蒸気が存在するときに、有害な効
果をもたらす傾向がある。この問題は、PVCから誘導さ
れたHClをかなり低い温度で排除できるように温度プロ
グラムされた熱分解を用いることにより回避することが
できる。m/z198のジアニリン(4,4′−ジアミノ−ジフ
ェニルメタン)生成物は、実験19および20で高収率で生
成され、他の生成物は最少量となる。ただしTHFは多量
に生成され、これは製品として販売することができる。
ジアニリン生成物は、エポキシドの硬化や種々の他の用
途(イソシアネートの合成)における架橋剤として用い
られるために、エネルギーのみの生成に対してより高い
価値の製品を示す。
オートシュレッダーの残留物および家具製造などの廃
棄物中に含まれるPVCとPUの熱分解が達成される条件は
以下の通りである。
実施例5:エンジニアリングポリマーのブレンドに際して
生じるポリフェニレンオキシドとポリスチレン混合物 これら2つのポリマーの混合物の熱分解生成物を、各
ポリマーの主要生成物の時間分割したプロフィールとと
もに図22に示す。PPOは同族列のm/z108、122、136を与
え、ここでm/z122はモノマーによるものである(実際の
構造異性体分布は調べる必要があるが)。m/z108とm/z1
36のピークは、それぞれ1つのメチル基の損失と取得に
よるものである。同様な同族列は2量体(m/z228、242
および256)や、より高いオリゴマー重量(データは示
さず)でも観察されている。PPOの反応を速める触媒は
確認されているが、せいぜいそれはPPOから誘導された
生成物を図23(ここではα−Al2O3上のKOH触媒を用い
た)に示されるように、PS生成物と共に発生させる程度
である。これらの触媒は、PPO由来の生成物の分布に影
響を与えなかったが、生成物発生速度には影響を与え
た。
1つのプロセスの選択は、ポリスチレンを低温で熱分
解させてスチレンを生成させ、しかも、PPO溶融材料の
分子量範囲の低減は生じさせてよいがPPOを反応させず
におくことである。低分子量とされたPPOは、PPOまたは
他のPPO/PSブレンドの調製に再利用することができる。
カナダ特許1,098,072(1981)または日本公報61218645
(1986)に示されているのに類似した単純な熱分解反応
器を、スチレンおよび溶融PPOの回収を実施する際に使
用することができる。
(エンジニアリングプラスチック廃棄物におけるよう
に)PSおよびPPOを含む廃棄物の熱分解を本発明により
熱分解する条件は以下の通りである。
実施例6:ポリカーボネートおよびポリカーボネートと他
のポリマー(ABS,PS等)との混合物からビスフェノール
Aと他のフェノール化合物の回収 ポリカーボネートの熱分解を促進し、かつポリカーボ
ネートおよびその他のプラスチックの出発材料となるビ
スフェノールA(m/z228)の最高収率を導く触媒は、最
高収率と生成物選択性をもたらすために必要である。反
応条件の要約を表5に示し、その結果を図24〜26に紹介
する。
ここで生産されるフェノール類混合物は、フェノール
樹脂中のフェノールの代替に用いることができる。
表5:ポリカーボネート熱分解の実験条件 実験# 温度℃ キャリヤー 触 媒 支持体 3 470 He 5 470 He CaCO3 6 470 He Ca(OH) 7 470 He PVC 8 480 He SiO2 9 470 He Ca(OH) SiO2 10 470 He Ca(OH) CaCO3 11 470 He PVC CaCO3 14 470 He − − 15 480 H2O Ca(OH) − 16 470 H2O PVC − 17 470 H2O PVC CaCO3 18 470 H2O Ca(OH) CaCO3 19 470 H2O Ca(OH) SiO2 22 500 H2O − − 23 500 He − − 生成物組成における代表的な変動を図24に示す。支持
体としてのCaCO3の使用(実験#5、図24Aに示すスペク
トル)は、アルミナ(結果は示さず)よりもはるかに良
好なSiO2(実験#8)よりも良好であった。さらに、Si
O2は低い収率のビスフェノールAを作った。PCおよびPV
Cの共熱分解は、図25Bに示すm/z254のポリカーボネート
の繰り返し単位、ならびにフェノール(m/z94)とプロ
ペニルフェノール(m/z134)などのより低分子量のフェ
ノール類を生じさせた。水蒸気の存在(図25C)は、470
℃の実験3と14および500℃の実験22と23との間の比較
で示されるように、速度と収率の両方に対して最も顕著
な効果を有している。PVC(ここでは酸触媒としてその
場で(in situ)取扱われる)の存在は、水蒸気のみの
場合(#14)と同じ収率のビスフェノールA(実験#16
および#17)を与えるが、より高い収率でフェノールと
プロペニルフェノールを生じる。実験#3と実験#5の
間の速度の著しい差異にもかかわらず、実験#17におけ
るCaCO3の存在は、実験16に比較するとき収率と反応速
度に何の影響も与えないように見える。Ca(OH)と水
蒸気の存在は、生成物分布を変化させるように見える
が、全体的収率には変化を与えないようである。しか
し、CaCO3を支持体として加えると収率は増加する。好
適な条件は水蒸気、Ca(OH)およびCaCO3の存在であ
り、これらの条件下でのPVCの存在も収率を向上させる
であろう。
これらの反応条件は、PC熱分解生成物をABS熱分解生
成物から分離するために用いることができる。ABSは高
価値の用途のためにポリマーブレンドにおいて通常はPC
と配合されているものである。図27は、触媒としてのCa
(OH)の存在下で、水蒸気をキャリヤーガス中に用い
る温度プログラムされた熱分解の使用を示している。温
度を350℃まで上げて8分間維持し、その間にPCの生成
物は図27Bのプロペニルフェノールにより示されるよう
に観察される。8分経過時に、温度を400℃に上げ、PC
生成物発生の速度が高まると共に、ABSからのスチレン
発生の開始も観察された。温度を12分経過時に500℃ま
で上げ、ABSの主要な生成物発生と共に、いくつかのPC
由来の生成物の発生も観察された。本実施例において
は、最初の温度の設定においてはその分離は最適化され
なかったが、PC由来の生成物の半分以上がABS由来の生
成物の発生の前に得られた。
PCおよびABSの熱分解を実施例6に従って行うための
条件は以下の通りである。
これらの実施例は、ポリカーボネート(およびポリフ
ェニレンオキシド)を含むポリマー混合物/ブレンドを
適切な条件下で熱分解することにより、フェノール化合
物類を回収できることを示すものであり、これらのフェ
ノール化合物類は、回収され精製されるのに十分な純度
であるならば、フェノール樹脂およびエポキシ樹脂(低
グレード)またはいくつかの樹脂などの種々の用途のた
めのフェノール供給源となりうるものである。
本発明と従来技術との主要な相違 1)ナイロン6のカプロラクタムへの分解 I.LuderwaldとG.Pemakは、Journal of Analytical an
d Applied Pyrolysis,vol.5,1983,pp.133−138におい
て、触媒を用いる純粋のナイロン−6の熱分解に関し
て、金属カルボキシレートをナイロン6の熱的分解用触
媒として用いることを記載している。この著者は、反応
機構は、カプロラクタムがナイロン6に重合される逆の
アニオン性重合機構に類似していると提案している。最
初の段階は、ポリマーのアミド基の脱プロトン化であ
り、それに続いて隣接カルボニル基の求核置換反応が起
こる。この文献は、各種のカルボキシレートの挙動にお
ける著しい相違をそれらpKの機能であると見做してお
り、これは提案された機構に信頼性を与えているように
見える。これら反応は280℃で約10トールの真空で行な
われた。これらの条件は、PPの存在下で、さらには酸性
または塩基性有機化合物であってもよい染料の存在下で
ナイロン6の熱分解を促進する種々の塩基性および酸性
触媒が確認されている本発明の条件とは実質的には異な
る。種々の支持体(例えば、アルミン酸塩や、シリカま
たはアルミナの塩基型)上の塩基触媒は、カプロラクタ
ムの収率を2倍以上増加させることができ、モノマーの
生産速度を2〜5倍高めることができる。回収されたカ
プロラクタムの収率は両方とも似ているが(85%)、そ
の速度は実質的に異なる。記載されているデータでは1
分当たり1重量%の分解速度を報告しているのに対し
て、本発明で確認された触媒は、PPの存在下で1分当た
り50重量%の速度でナイロン6を分解する。本発明は大
気圧(680トール)に近いコスト的に非常に効果的な条
件下で実施される。本発明に最も近いこの従来技術は高
い真空を必要とし、この従来技術は分解の研究を目的と
しており、本発明が行なうように、触媒を用いて、カー
ペット、織物またはナイロン6を含む他の廃棄物の混合
物中に存在する他のプラスチックの熱分解生成物から、
ナイロン6熱分解生成物を容易に分離することを目指し
ていない。
本発明が大きな利点を有しているのは、ナイロンカー
ペット廃棄物からカプロラクタムを回収するための全体
的なプロセスが単純であるためであり、その技術は非常
にコスト上効果的であると期待されるためである。詳細
な技術経済的な評価によれば、1年当たりカプロラクタ
ム1千万〜3千万ポンドの生産は、低資本投資(15%RO
I)で、0.5〜0.15ドル/ポンドの製造コストを償却する
であろう(工場寿命20年)とされている。カプロラクタ
ムは、およそ1.00ドル/ポンドで販売されている。これ
らの数字は、カーペット廃棄物からナイロン6の有価物
の実質的なフラクションを回収するのために、本発明が
経済的に魅力があるという結論を示している。製造時廃
棄物のみならず、家庭で使用されたカーペットもカプロ
ラクタムにリサイクルすることができる。さらに、ナイ
ロン6は多様な娯楽製品の製造にも用いられる。これら
のプロセスからの廃棄物も用いることができるであろ
う。
各種のナイロンからモノマーを製造するための他の方
法は、水素と触媒の存在下でポリアミドをアンモニアと
ともに直接加熱するものである。通常のナイロン、例え
ばポリカプロラクタム(ナイロン6)、ポリドデカノラ
クタム(ナイロン12)、ポリヘキサメチレンアジパミド
(ナイロン6,6)およびポリメチレンセバカミド(ナイ
ロン6,10)はこの方法により処理することができる。こ
の方法は約1000気圧(1000×760トール)の非常に高い
圧力を用いる。無水液体アンモニアが反応性溶媒であ
る。アルミナ、炭素、シリカ、および他の材料上に支持
されたニッケル(ラニーニッケル)、コバルト、白金、
パラジウム、ロジウム等の水素化触媒と共に、水素を添
加する。250〜350℃の温度範囲では、1〜24時間の反応
時間が用いられる。ジオキサンなどの追加的な溶媒も用
いることができる。ナイロン6からの生成物は、48モル
%のヘキサメチレンイミン、19モル%のヘキサメチレン
−1,6−ジアミン、および12モル%のN−(6−アミノ
ヘキシル)−ヘキサメチレンイミンである。ナイロン6,
6からの生成物は、49モル%のヘキサメチレンイミンお
よび27モル%のヘキサメチレン−1,6−ジアミンであ
る。
この従来技術と本発明との間には何の類似性も存在し
ないことが明らかである。
本発明と最も関連があるように見えるが、ポリアミド
に適用できることが直ちには明らかでない技術分野とし
ては、ポリエステルのオリゴマーから良好な収率でエプ
シロンカプロラクトンを回収する技術がある(米国特許
3,546,251(1970))。エプシロンカプロラクトンかエ
プシロンヒドロキシカプロン酸を含むか含まないエプシ
ロンカプロラクトンのオリゴマーまたはポリエステルか
ら良好な収率でエプシロンカプロラクトンを回収するに
は、KOH、NaOH、アルカリ土類金属水酸化物、CoやMnの
ごときアルカリ金属の塩、および2価金属の塩化物およ
び酸化物から選択される0.5〜5重量部(出発材料100重
量部に対して)の触媒を用いて210〜320℃に加熱するこ
とにより達成される。
シクロヘキサンの酸化によるエプシロンカプロラクト
ンの調製は、常に多量のオリゴマーとポリエステルを生
じる。この熱的プロセスにより、これらの反応の副生成
物は80〜90%の収率でエプシロンカプロラクトンに容易
に変換される。しかし、この従来技術と本発明との主要
な差異は、従来技術で処理される流れはポリラクトンの
工場内製造廃棄流中のプラスチックであり、これにはポ
リエステルが存在し、各種の低分子量オリゴマーを含む
ものである。一方、本発明は、非常に高いレベルの不純
物を含む(例えば、カーペット中に10重量%の染料を含
むのが通常である)消費者製品製造混合廃棄流を処理す
るものである。さらに、この流れは、カーペットの裏張
りとして用いられるかなりの比率のポリプロピレンも含
む。主に酸性染料であるこれらの不純物がプロセス化学
反応とは干渉せず、カプロラクタムとは異なる生成物を
導くことはないと断言はできない。これらの条件を、触
媒がアルミン酸塩またはシリケート(アルカリ/アルカ
リ土類金属水酸化物で処理したアルミナまたはシリカ)
であり、比較的高温での反応であり、ポリマーがポリア
ミドであってポリラクトンではない本発明に外挿する点
が、従来技術とは著しい相違である。触媒の存在下でポ
リエステルを加熱することによりモノマーを得ることが
できるという記載のあるJ.American Chemical Society,
vol.56,p.455,1934のW.H.Carrothersらによる有名な報
告においてさえ、その事実は多様な種類のポリエステル
に同じように常に適用されることはなかったことを示し
ている。実際、S.MatsumotoとE.Tanakaの研究(米国特
許3,546,251)に比較して、Carrothersと共同研究者は
非常に低い収量のラクトンしか得ていない。これらの著
者は、具体的には亜鉛、マンガンおよびコバルトの酢酸
塩を単量体ラクトンの製造用触媒として述べている。
2)PETからのテレフタル酸またはエステル 従来技術は、純粋なPET流の加水分解と加溶媒分解に
基づいている。これらは溶媒、触媒および高温高圧を用
いており、水蒸気またはメタノールを大気圧近傍で添加
する本発明とは区別される。さらに、従来技術の加溶媒
分解/加水分解においては、微量のPVCの存在はそのプ
ロセスを技術的に実行不可能なものとする。本発明にお
いては、このPVCはその場で(in situ)プロセスの触媒
を作るために用いることができ、この点は新規な発見で
ある。
3)他のプラスチックの熱分解 混合物中のポリマーの同定の分析手段としてこれらの
プラスチックの熱分解する文献や、液体燃料または種々
の生成物の製造を目指してプラスチックの混合物を処理
するいくつかの研究があるが、本質的に単純な熱分解生
成物を高い収率で生成するための具体的な条件は、従来
技術では確認されていない。本発明は、PPO、PCおよび
これらポリマーと他の材料とのブレンドに適用される。
本発明の上述の記載は、好適な実施態様を参照した詳
述したが、上述の記載は例示のためだけであること、廃
棄プラスチックの組成と熱分解の方法については添付の
特許請求の範囲で規定された本発明の精神と範囲から逸
脱することなく多くの変更ができることを理解すべきで
ある。
具体的な実施態様についての上述の記載は、本発明の
一般的特徴を十分に明らかにするものであるからい、当
業者は現在の知識を適用することにより、その一般的概
念から逸脱することなく、多様な応用のためにこれらの
具体的な実施態様を容易に改変しおよび/または適合さ
せることができ、従って、そのような改変と適合は、開
示された実施態様の均等の意味と範囲内に包括されるこ
とが意図されるものである。本明細書における表現また
は用語は、説明の目的のためであって限定の目的ではな
いことを理解すべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 11/12 C07D 201/12

Claims (38)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定のポリマーの高価値モノマー成分また
    は誘導された高価値生成物への熱分解が、共存する他の
    プラスチック成分の熱分解の前に起こるように、キャリ
    ヤーガス中での速い熱分解を用いて混合高分子組成を有
    するプラスチック廃棄物供給流を変換する方法であっ
    て、 a)他のプラスチック成分の熱分解を起こす温度範囲の
    前に、該所定のポリマーの高価値モノマー成分への熱分
    解を起こす第1の温度プログラム範囲を選択し; b)触媒と支持体を選択して、該第1の温度プログラム
    範囲において該高価値モノマー成分または高価値生成物
    の収率を最大としまたはその分離を向上させるために該
    供給流を該触媒で処理して酸または塩基の触媒反応経路
    を行わせるようにし; c)該第1の温度プログラム範囲内で1つの加熱速度で
    該供給流を示差的に加熱して、共存する他のプラスチッ
    ク成分の熱分解の前に最適量の該高価値モノマー成分ま
    たは高価値生成物を選択的に回収するための示差的熱分
    解を施し; d)該高価値モノマー成分または誘導された高価値生成
    物を分離し; e)該プラスチック廃棄物の別な高価値モノマー成分へ
    の熱分解を起こす第2のより高い温度プログラム範囲を
    選択し、該供給流を該第2のより高い温度プログラム範
    囲で示差的に加熱して該プラスチックを該別な高価値モ
    ノマー成分または誘導された高価値生成物への熱分解を
    起こし;そして f)該別な高価値モノマー成分または誘導された高価値
    生成物を分離する ことからなる混合高分子組成を有するプラスチック廃棄
    物供給流を変換する方法。
  2. 【請求項2】所定のポリアミドの高価値モノマー成分ま
    たは誘導された高価値生成物への熱分解が、共存する他
    のプラスチック成分の熱分解の前に起こるように、不活
    性ガス、水蒸気、CO2またはプロセス循環ガスから選択
    されたキャリヤーガス中での速い熱分解を用いてポリア
    ミドを含む混合高分子組成を有するプラスチック廃棄物
    供給流を変換する方法であって、 a)他のプラスチック成分の熱分解を起こす温度範囲の
    前に、ナイロン6の高価値モノマー成分であるカプロラ
    クタムへの熱分解を起こす約250℃〜約550℃の第1の温
    度プログラム範囲を選択し; b)酸または塩基触媒と金属酸化物または炭酸塩から選
    ばれた支持体を選択して、該第1の温度プログラム範囲
    においてポリアミドの該高価値モノマー成分または高価
    値生成物の収率を最大としまたはその分離を向上させる
    ために該供給流を該触媒で処理して酸または塩基の触媒
    反応経路を行わせるようにし; c)該第1の温度プログラム範囲内で1つの加熱速度で
    該供給流を示差的に加熱して、共存するプラスチック成
    分の熱分解の前にポリアミドの最適量の該高価値モノマ
    ー成分または高価値生成物を選択的に回収するための示
    差的熱分解を施し; d)ポリアミドの高価値モノマー成分であるカプロラク
    タムまたは誘導された高価値生成物を分離し; e)該プラスチック廃棄物の別な高価値モノマー成分へ
    の熱分解を起こす約350℃〜約700℃の第2のより高い温
    度プログラム範囲を選択し、該供給流を該第2のより高
    い温度プログラム範囲で示差的に加熱して該プラスチッ
    クを別な高価値モノマー成分または誘導された高価値生
    成物への熱分解を起こし;そして f)該別な高価値モノマー成分または誘導された高価値
    生成物を分離する ことからなるポリアミドを含む混合高分子組成を有する
    プラスチック廃棄物供給流を変換する方法。
  3. 【請求項3】所定のナイロン6およびポリプロピレンの
    高価値モノマー成分または誘導された高価値生成物への
    熱分解が、共存する他のプラスチック成分の熱分解の前
    に起こるように、不活性ガス、水蒸気、CO2またはプロ
    セス循環ガスから選択されたキャリヤーガス中での速い
    熱分解を用いてナイロン6およびポリプロピレンからな
    るプラスチック廃棄物供給流を変換する方法であって、 a)他のプラスチック成分の熱分解を起こす温度範囲の
    前に、ナイロン6およびポリプロピレンの高価値モノマ
    ー成分への熱分解を起こす約250℃〜約550℃の第1の温
    度プログラム範囲を選択し; b)酸または塩基触媒と金属酸化物または炭酸塩から選
    ばれた支持体を選択して、該第1の温度プログラム範囲
    においての該高価値モノマー成分または高価値生成物の
    収率を最大としまたはその分離を向上させるために該供
    給流を該触媒で処理して酸または塩基の触媒反応経路を
    行わせるようにし; c)該第1の温度プログラム範囲内で1つの加熱速度で
    該供給流を示差的に加熱して、共存するプラスチック成
    分の熱分解の前にナイロン6およびポリプロピレンの最
    適量の該高価値モノマー成分または高価値生成物を選択
    的に回収するための示差的熱分解を施し; d)ナイロン6およびポリプロピレンの該高価値モノマ
    ー成分または誘導された高価値生成物を分離し; e)該プラスチック廃棄物の別な高価値モノマー炭化水
    素成分への熱分解を起こす約350℃〜約700℃の第2のよ
    り高い温度プログラム範囲を選択し、該供給流を該第2
    のより高い温度プログラム範囲で示差的に加熱して該プ
    ラスチックを別な高価値モノマー炭化水素成分または誘
    導された高価値生成物への熱分解を起こし;そして f)該別な高価値モノマー炭化水素成分または誘導され
    た高価値生成物を分離する ことからなるナイロン6およびポリプロピレンからなる
    プラスチック廃棄物供給流を変換する方法。
  4. 【請求項4】前記供給流がカーペット廃棄物である請求
    の範囲第3項記載の方法。
  5. 【請求項5】前記供給流が織物廃棄物である請求の範囲
    第3項記載の方法。
  6. 【請求項6】前記供給流が製造時廃棄物である請求の範
    囲第3項記載の方法。
  7. 【請求項7】前記触媒が酸または塩基触媒であり、前記
    支持体が金属酸化物または炭酸塩から選ばれる請求の範
    囲第2項記載の方法。
  8. 【請求項8】前記第1の温度プログラム範囲が約300〜
    約450℃であり、前記第2のより高い温度範囲が約400℃
    〜約550℃であり、前記触媒がNaOH、KOH、Ca(OH)
    NH4OH、アルカリ金属またはアルカリ土類金属から選ば
    れ、前記支持体がシリカ、アルミナまたはCaCO3から選
    ばれ、前記キャリヤーガスが不活性ガス、水蒸気、CO2
    またはプロセス循環ガスから選ばれる請求の範囲第7項
    記載の方法。
  9. 【請求項9】前記第1の温度プログラム範囲が約250℃
    〜約550℃であり、前記第2のより高い温度プログラム
    範囲が約350℃〜約700℃であり、前記触媒が酸または塩
    基触媒であり、前記支持体が金属酸化物または炭酸塩か
    ら選ばれる請求の範囲第3項記載の方法。
  10. 【請求項10】前記第1の温度プログラム範囲が約300
    ℃〜約450℃であり、前記第2の温度範囲が約400℃〜約
    550℃であり、前記触媒がNaOH、KOH、Ca(OH)、NH4O
    H、アルカリ金属またはアルカリ土類金属から選ばれ、
    前記支持体がシリカ、アルミナまたはCaCO3から選ば
    れ、前記キャリヤーガスが不活性ガス、水蒸気、CO2
    たはプロセス循環ガスから選ばれる請求の範囲第9項記
    載の方法。
  11. 【請求項11】ポリエチレンテレフタレートの熱分解が
    ポリエチレンおよび共存する他のプラスチック成分の熱
    分解の前に起こるように、不活性ガス、水蒸気、CO2
    たはプロセス循環ガスから選択されるキャリヤーガス中
    で、ポリエチレンテレフタレートおよびポリエチレンを
    含むプラスチック廃棄物供給流を熱分解する方法であっ
    て、 a)α−Al2O3、SiO2、KOHまたはポリ塩化ビニルから選
    ばれた触媒の存在下でポリエチレンテレフタレートおよ
    びポリエチレンを含む該プラスチック廃棄物供給流を約
    250℃〜約550℃の第1の温度範囲に加熱して、ポリエチ
    レンおよび該廃棄物供給流中の他のプラスチックの熱分
    解の前に該廃棄物供給流中のポリエチレンテレフタレー
    トをテレフタル酸、安息香酸およびテレフタル酸のエス
    テル類へ熱分解し; b)該プラスチック廃棄物供給流から該テレフタル酸、
    安息香酸およびテレフタル酸のエステル類を分離し;そ
    して c)該第1の温度より高くなるように選択した約350℃
    〜約700℃の第2の温度範囲に該プラスチック廃棄物供
    給流を加熱して、該プラスチック廃棄物供給流中に含ま
    れるポリエチレンを炭化水素類へ熱分解する ことからなるポリエチレンテレフタレートとポリエチレ
    ンとを含むプラスチック廃棄物供給流を熱分解する方
    法。
  12. 【請求項12】前記供給流が混合プラスチックビンであ
    る請求の範囲第11項記載の方法。
  13. 【請求項13】前記供給流がポリエステル含有カーペッ
    トの織物廃棄物である請求の範囲第11項記載の方法。
  14. 【請求項14】前記供給流が廃棄物である請求の範囲第
    11項記載の方法。
  15. 【請求項15】前記供給流が、他のプラスチックと共に
    ポリエステル含有材料を含む製造時廃棄物である請求の
    範囲第11項記載の方法。
  16. 【請求項16】前記触媒が酸または塩基触媒であり、前
    記支持体が酸化物または炭酸塩から選ばれ、前記キャリ
    ヤーガスが不活性ガス、CO2、プロセス循環ガスまたは
    水蒸気やメタノールのごとき反応性ガスから選ばれる請
    求の範囲第13項記載の方法。
  17. 【請求項17】前記支持体がSiO2またはAl2O3から選ば
    れ、前記反応性キャリヤーガスが水蒸気またはメタノー
    ルから選ばれる請求の範囲第16項記載の方法。
  18. 【請求項18】ポリエチレンテレフタレートの熱分解が
    ポリスチレンの熱分解の前に起こり、ポリスチレンの熱
    分解がポリエチレンの熱分解の前に起こるように、不活
    性ガス、水蒸気、CO2またはプロセス循環ガスから選択
    されるキャリヤーガス中で、ポリ塩化ビニル、ポリエチ
    レンテレフタレート、ポリスチレンおよびポリエチレン
    を含むプラスチック廃棄物供給流を熱分解する方法であ
    って、 a)該プラスチック廃棄物供給流を約250℃〜約350℃の
    範囲の第1の温度に加熱し; b)該供給流を該第1の温度範囲に維持しながら、酸化
    物または炭酸塩支持体の上に支持した酸または塩基触媒
    を該供給流に添加し、 c)該プラスチック廃棄物供給流を該第1の温度範囲内
    で約30℃/分の加熱速度で加熱し、該プラスチック廃棄
    物流からポリエチレンテレフタレートとポリ塩化ビニル
    を熱分解し、 d)工程cにより生成したテレフタル酸またはHClを該
    プラスチック廃棄物供給流から分離し、 e)工程dの流出物を約30℃/分の加熱速度で約350℃
    〜約475℃の範囲の第2の温度に加熱して該プラスチッ
    ク廃棄物供給流からポリスチレンを熱分解し、 f)工程eにより生成したスチレンを該プラスチック廃
    棄物供給流から分離し、 g)工程fの流出物を約30℃/分の加熱速度で約475℃
    〜約600℃の範囲の第3の温度に加熱して該プラスチッ
    ク廃棄物供給流からポリエチレンを熱分解し、 h)工程gにより生成した炭化水素類を該廃棄物供給流
    から分離する ことからなるポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレ
    ート、ポリスチレンおよびポリエチレンを含むプラスチ
    ック廃棄物供給流を熱分解する方法。
  19. 【請求項19】前記廃棄物供給流が消費者から出される
    混合住宅廃棄物である請求の範囲第18項記載の方法。
  20. 【請求項20】前記廃棄物供給流が、他のプラスチック
    と共にテレフタル酸のポリエステル類を含む製造時廃棄
    物である請求の範囲第18項記載の方法。
  21. 【請求項21】所定のポリ塩化ビニルおよびポリウレタ
    ンの高価値モノマー成分または誘導された高価値生成物
    への熱分解が、共存する他のプラスチック成分の熱分解
    より前に起こるように、不活性ガス、水蒸気、CO2また
    はプロセス循環ガスから選択されるキャリヤーガス中で
    の速い熱分解を用いてポリ塩化ビニルおよびポリウレタ
    ンを含む混合高分子組成を有するプラスチック廃棄物供
    給流を変換する方法であって、 a)他のプラスチック成分の熱分解を起こす温度範囲の
    前に、ポリ塩化ビニルおよびポリウレタンの熱分解を起
    こして高価値モノマー成分を生成するための約200℃〜
    約400℃の第1の温度プログラム範囲を選択し、 b)酸または塩基触媒と酸化物または炭酸塩支持体を選
    択して、該第1の温度プログラム範囲においてポリ塩化
    ビニルおよびポリウレタンの該高価値モノマー成分また
    は他の高価値生成物の収率を最大としまたはその分離を
    向上させるために該供給流を該触媒で処理して酸または
    塩基の触媒反応経路を行わせるようにし; c)該第1の温度プログラム範囲内で1つの加熱速度で
    該供給流を示差的に加熱して、共存する他のプラスチッ
    ク成分の熱分解の前にポリ塩化ビニルおよびポリウレタ
    ンの該高価値モノマー成分または他の高価値生成物の最
    適量を選択的に回収するための示差的熱分解を施し; d)HCl、メチレン−4,4′−ジアニリン、メチレン−4
    −アニリン−4−フェニルイソシアネート、メチレン−
    ジ−p−フェニレン−ジ−イソシアネートモノマー、ア
    ニリンまたはそれらの混合物から選ばれるポリ塩化ビニ
    ルおよびポリウレタンの高価値生成物を分離し; e)テトラヒドロフランからなる別な高価値誘導生成物
    への熱分解を起こす約300℃〜約700℃の第2のより高い
    温度プログラム範囲を選択し、該供給流を該第2のより
    高い温度プログラム範囲で示差的に加熱して該プラスチ
    ックをテトラヒドロフランからなる別な高価値誘導生成
    物へ熱分解させ;そして f)テトラヒドロフランからなる該別な高価値誘導生成
    物を分離する ことからなるポリ塩化ビニルおよびポリウレタを含む混
    合高分子組成を有するプラスチック廃棄物供給流を変換
    する方法。
  22. 【請求項22】前記廃棄物供給流がオートシュレッダー
    残留物である請求の範囲第21項記載の方法。
  23. 【請求項23】前記廃棄物供給流が家具製造廃棄物であ
    る請求の範囲第21項記載の方法。
  24. 【請求項24】前記触媒が塩基触媒であり、前記支持体
    が金属酸化物または炭酸塩であり、前記キャリヤーガス
    が不活性ガス、水蒸気、CO2またはプロセス循環ガスで
    ある請求の範囲第22項記載の方法。
  25. 【請求項25】前記高価値モノマー成分がメチレン−4,
    4′−ジアニリンであり、前記別な高価値モノマー成分
    がメチレン−4−アニリン−4′−フェニルイソシアネ
    ートである請求の範囲第24項記載の方法。
  26. 【請求項26】前記触媒がCa(OH)であり前記高価値
    モノマー成分がメチレン−ジ−p−フェノール−ジ−イ
    ソシアネートである請求の範囲第25項記載の方法。
  27. 【請求項27】前記触媒がSiO2またはα−Al2O3であ
    り、前記高価値モノマー成分がアニリンである請求の範
    囲第26項記載の方法。
  28. 【請求項28】所定のポリスチレンおよびポリフェニレ
    ンオキシドのモノマー成分または誘導された生成物への
    熱分解が、共存する他のプラスチック成分の熱分解より
    前に起こるように、不活性ガス、水蒸気、CO2またはプ
    ロセス循環ガスから選択されるキャリヤーガス中での速
    い熱分解を用いてポリスチレンおよびポリフェニレンオ
    キシドの混合物を含むプラスチック廃棄物供給流を変換
    する方法であって、 a)他のプラスチック成分の熱分解を起こす温度範囲の
    前に、ポリスチレンおよびポリフェニレンオキシドのモ
    ノマー成分への熱分解を起こすための約250℃〜約550℃
    の第1の温度プログラム範囲を選択し、 b)触媒と支持体を選択して、該第1の温度プログラム
    範囲においてポリスチレンおよびポリフェニレンオキシ
    ドからスチレンからなる該モノマー成分の収率を最大と
    しまたはその分離を向上させるために該供給流を該触媒
    で処理して酸または塩基の触媒反応経路を行わせるよう
    にし; c)該第1の温度プログラム範囲内で1つの加熱速度で
    該供給流を示差的に加熱して、共存する他のプラスチッ
    ク成分の熱分解の前にポリスチレンおよびポリフェニレ
    ンオキシドからスチレンからなる該モノマー成分を選択
    的に回収するための示差的熱分解を施し; d)スチレンからなる該モノマー成分を分離し; e)ポリフェニレンオキシドの別な誘導生成物への熱分
    解を起こす約350℃〜約700℃の第2の温度プログラム範
    囲を選択し、該供給流を該第2の温度プログラム範囲で
    示差的に加熱して該プラスチックをポリフェニレンオキ
    シドから誘導された該別な生成物へ熱分解させ;そして f)ポリフェニレンオキシドから誘導された該別な生成
    物を分離する ことからなるポリスチレンおよびポリフェニレンオキシ
    ドの混合物を含むプラスチック廃棄物供給流を変換する
    方法。
  29. 【請求項29】前記廃棄物供給流がポリスチレンおよび
    ポリカーボネートのブレンドまたはアロイからなる請求
    の範囲第1項記載の方法。
  30. 【請求項30】前記ポリカーボネートが溶融している請
    求の範囲第29項記載の方法。
  31. 【請求項31】前記廃棄物供給流がポリスチレンおよび
    フェノール類からなる請求の範囲第1項記載の方法。
  32. 【請求項32】前記廃棄物供給流がエンジニアリングプ
    ラスチック廃棄物である請求の範囲第28項記載の方法。
  33. 【請求項33】前記温度プログラム範囲が約400℃乃至
    約500℃の間である請求の範囲第32項記載の方法。
  34. 【請求項34】前記高価値モノマー成分がメチルフェノ
    ール、ジメチルフェノール、トリメチルフェノールまた
    はそれらの混合物から選ばれ、前記別な高価値モノマー
    成分がスチレンである請求の範囲第29項記載の方法。
  35. 【請求項35】前記触媒がKOHであり、前記支持体がα
    −Al2O3であり、前記キャリヤーガスが不活性ガス、水
    蒸気、CO2またはプロセス循環ガスである請求の範囲第3
    4項記載の方法。
  36. 【請求項36】所定のポリカーボネートおよびアクリロ
    ニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂の高価値モノマー
    成分または誘導された高価値生成物への熱分解が、共存
    する他のプラスチック成分の熱分解より前に起こるよう
    に、不活性ガス、水蒸気、CO2またはプロセス循環ガス
    から選択されるキャリヤーガス中での速い熱分解を用い
    てポリカーボネートおよびアクリロニトリル−ブタジエ
    ン−スチレン樹脂を含む混合高分子組成を有するプラス
    チック廃棄物供給流を変換する方法であって、 a)他のプラスチック成分の熱分解を起こす温度範囲の
    前に、ポリカーボネートおよびアクリロニトリル−ブタ
    ジエン−スチレン樹脂の高価値モノマー成分への熱分解
    を起こすための約300℃〜約500℃の第1の温度プログラ
    ム範囲を選択し、 b)酸または塩基触媒と酸化物または炭酸塩支持体を選
    択して、該第1の温度プログラム範囲においてポリカー
    ボネートおよびアクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
    ン樹脂の該高価値モノマー成分または高価値生成物の収
    率を最大としまたはその分離を向上させるために該供給
    流を該触媒で処理して酸または塩基の触媒反応経路を行
    わせるようにし; c)該第1の温度プログラム範囲内で1つの加熱速度で
    該供給流を示差的に加熱して、共存する他のプラスチッ
    ク成分の熱分解の前にポリカーボネートおよびアクリロ
    ニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂の該高価値モノマ
    ー成分または高価値生成物の最適量を選択的に回収する
    ための示差的熱分解を施し; d)ポリカーボネートおよびアクリロニトリル−ブタジ
    エン−スチレン樹脂からの該高価値モノマー成分または
    誘導された高価値生成物を分離し; e)該プラスチック廃棄物の別な高価値モノマー成分へ
    の熱分解を起こす約350℃〜約700℃の第2のより高い温
    度プログラム範囲を選択し、該供給流を該第2のより高
    い温度プログラム範囲で示差的に加熱して該プラスチッ
    クを別な高価値モノマー成分または誘導生成物へ熱分解
    させ;そして f)該高価値モノマー成分または誘導生成物を分離する ことからなるポリカーボネートおよびアクリロニトリル
    −ブタジエン−スチレン樹脂を含む混合高分子組成を有
    するプラスチック廃棄物供給流を変換する方法。
  37. 【請求項37】前記第2のより高い温度プログラム範囲
    が約300℃乃至約450℃の間であり、前記触媒がCa(OH)
    である請求の範囲第36項記載の方法。
  38. 【請求項38】前記第2のより高い温度プログラム範囲
    が約400℃乃至約450℃の間であり、前記触媒がCa(OH)
    であり、支持体を使用しない請求の範囲第36項記載の
    方法。
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