JP3126559U - ディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置 - Google Patents

ディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 排気ガスを浄化したE・G・Rガスとしてエンジンに供給し、エンジンを傷めることなしにHCやCO、NOx、PMを減らすことができ、しかも燃料とフィルタユニットに添加剤を一定の比率で自動的に添加することにより、エンジンの燃焼効率を損なうことなく一層の排気ガス浄化の効果を高めることができるディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置を提供する。
【解決手段】 エンジンからの排気管に接続されているF・F・Uと、前記F・F・Uの下流側よりエンジンの吸気管に接続したE・G・R通路を設けたE・G・R装置と、燃料および前記F・F・Uに酸化セリウムとエタノールを主成分とする添加剤を自動的に供給する添加剤供給装置と、を有するディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置であって、前記本体装置は、主として粒子状物質を吸着低減する前記F・F・Uと、主としてCOとHCを低減するリヤフィルタユニットと、から構成する。
【選択図】図1

Description

本考案は、ディーゼルエンジン車の排気ガス浄化装置に係り、特に窒素酸化物(NOx)と粒子状物質(パテキュレートマター)の同時低減効果に優れた燃料添加剤と触媒装置を使用したディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置に関する。
トラックやバスに搭載されるディーゼルエンジンにおいては、その排気ガス中に、HCやCO、NOxなどのほか、パティキュレートマター(以下PMと言う)が多く含まれている。そこで、ディーゼルエンジン車の排気ガス浄化装置としては、PMを除去するために、排気マフラーの後方にDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ=ディーゼル微粒子除去装置)を取り付け、HCやCOを処理するため酸化触媒(DOC)を取り付け、さらに、NOxを低減するためにE・G・R(エグゾーストガスリサーキュレーション=排気ガス循環)装置が取り付けられている。このE・G・R装置は、排気ガスの一部を排気マニホールドより吸気マニホールドに還流させてやり、不活性ガスの増加で燃焼温度を低下させ、NOxを低減させるものである。この種のディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置の従来例として、本願出願人が先に出願した実案登録第3117733号公報に示すようなディーゼルエンジンの排気浄化装置などがあった。
実案登録第3117733号公報
この特許文献1によるディーゼルエンジンの排気浄化装置にあっては、PM成分を非常に効率よく低減することができるが、NOx成分については特に帰還量を、所定値以下付近にそのまま止まるように制御していないため、排気ガスの帰還量を増やし続けると、NOx成分の低減は必要以上に進行してしまい、エンジン内の燃焼がより不完全燃焼状態へと傾いていくため、このE・G・R帰還量をどこかで停止させる必要がある、という問題があった。
これに加えて、ディーゼルエンジン車に対する排気ガス規制は、今後さらに強化される傾向にあり、PMとNOxの一層の低減が同時に求められ、当然その他の排気ガスであるCOやHCに対しても同様である。さらに、後付け装置としてはどうしても避けて通れないパワーダウンと燃費の悪化をも最小限に抑止するようなディーゼルエンジンの排気浄化装置の実現が課題となっていた。
本考案は上述した従来の問題点に鑑みなされたもので、排気ガスを浄化したE・G・Rガスとしてエンジンに供給し、エンジンを傷めることなしにHCやCO、NOx、PMを減らすことができ、しかも燃料とフィルタユニットに添加剤を一定の比率で自動的に添加することにより、エンジンの燃焼効率を損なうことなく一層の排気ガス浄化の効果を高めることができるディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本考案に係るディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置は、エンジンからの排気管に接続されているF・F・Uと、前記F・F・Uの下流側よりエンジンの吸気管に接続したE・G・R通路を設けたE・G・R装置と、燃料および前記F・F・Uに酸化セリウムとエタノールを主成分とする添加剤を自動的に供給する添加剤供給装置と、を有するディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置であって、主として粒子状物質を吸着低減する前記F・F・Uと、主としてCOとHCを低減するリヤフィルタユニットと、から構成されていることを特徴とするものである。
また、本考案に係るディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置は、エンジンからの排気管に接続されているF・F・Uと、前記F・F・Uの下流側よりエンジンの吸気管に接続したE・G・R通路を設けたE・G・R装置と、燃料および前記F・F・Uに酸化セリウムとエタノールを主成分とする添加剤を自動的に供給する添加剤供給装置と、を有するディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置であって、主として粒子状物質を吸着低減する前記F・F・Uと、主としてCOとHCを低減するR・F・Uと、から構成され、前記F・F・Uは触媒用のハニカムフィルタと、前記触媒フィルタの前面にセラミックスボールが配置され、前記セラミックスボールの前面には加熱用のヒータが配置され、該ヒータを制御するコントロールボックスが備えられ、前記F・F・Uの下流側よりエンジンの吸気通路に合流するE・G・R通路が設けられていることを特徴としている。
また、本考案に係るディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置は、エンジンからの排気管に接続されているF・F・Uと、前記F・F・Uの下流側よりエンジンの吸気管に接続したE・G・R通路を設けたE・G・R装置と、燃料および前記F・F・Uに酸化セリウムとエタノールを主成分とする添加剤を自動的に供給する添加剤供給装置と、を有するディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置であって、主として粒子状物質を吸着低減する前記F・F・Uと、主としてCOとHCを低減するR・F・Uと、から構成され、前記F・F・Uは複数の複数のフィルタエレメントが備えられ、前記フィルタエレメントには触媒用のハニカムフィルタと、前記触媒フィルタの前面にセラミックスボールが配置され、前記セラミックスボールの前面には加熱用のヒータが配置され、該ヒータを制御するコントロールボックスが備えられ、前記F・F・Uの下流側よりエンジンの吸気通路に合流するE・G・R通路が設けられていることを特徴としている。
さらに、本考案に係るディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置は、エンジンからの排気管に接続されているF・F・Uと、前記F・F・Uの下流側よりエンジンの吸気管に接続したE・G・R通路を設けたE・G・R装置と、燃料および前記F・F・Uに酸化セリウムとエタノールを主成分とする添加剤を自動的に供給する添加剤供給装置と、を有するディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置であって、主として粒子状物質を吸着低減する前記F・F・Uと、主としてCOとHCを低減するR・F・Uと、から構成され、前記F・F・Uは複数のフィルタエレメントが備えられ、前記フィルタエレメントにはケースの内部に触媒用のハニカムフィルタが配設され、前記ケースとハニカムフィルタの間に衝撃吸収用のステンレス製メッシュの金網が巻き付けられ、前記ハニカムフィルタの前面には前記ヒータを絶縁するためのセラミックスボールが配置され、前記F・F・Uの下流側よりエンジンの吸気通路に合流するE・G・R通路が設けられていることを特徴とするものである。
本考案のディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置は、エンジンからの排気管に接続されているF・F・Uと、前記F・F・Uの下流側よりエンジンの吸気管に接続したE・G・R通路を設けたE・G・R装置と、燃料および前記本体装置に酸化セリウムとエタノールを主成分とする添加剤を自動的に供給する添加剤供給装置と、を有するディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置であって、前記本体装置は、主として粒子状物質を吸着低減する前記F・F・Uと、主としてCOとHCを低減するR・F・Uと、から構成され、前記F・F・Uは触媒用のハニカムフィルタと、前記触媒フィルタの前面にセラミックスボールが配置され、前記セラミックスボールの前面には加熱用のヒータが配置され、該ヒータを制御するコントロールボックスが備えられ、前記F・F・Uの下流側よりエンジンの吸気通路に合流するE・G・R通路が設けられていることことにより、効果的にディーゼルエンジンの排気ガスを浄化することができるとともに、浄化した排気ガスをE・G・R通路により、エンジンの吸気側に供給することができるので、エンジンを傷めることなくディーゼルエンジンの排気ガスを浄化することができるという、極めて優れた効果を奏するものである。
また、本考案のディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置は、添加剤供給装置で、エタノールおよびセリウムを含む添加剤を自動的に燃料に0.1%の割合で添加することにより、比較的低温(250°〜300°C)においても効率的にPMの燃焼を促進するので、貴金属を使用した高価な触媒を必要とせず、安価なディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置を提供できるものである。
さらに、本考案のディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置は、F・F・Uの触媒フィルタの前面に加熱用のヒータが配置され、このヒータを制御するヒータコントローラが備えられたことにより、エンジン始動直後の排気ガスの温度の低い場合や、低速走行や渋滞などでアイドリング状態が続いて排気ガスの温度が低下した場合でも、F・F・Uの触媒フィルタが活性化する温度に加熱し、排気ガスを安定的に浄化するものである。
本考案に係るディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置の実施の形態を図に基づいて詳細に説明する。
図1は本考案のディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置の構成を示すブロック図、図2は図1のディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置の外観を示す斜視図、図3は図1のディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置のフロントフィルタユニットを示す断面図、図4は図3のフロントフィルタユニットを前面側より見た側面図、図5は図3のフロントフィルタユニットに使用するフィルタエレメントを示す断面図、図6は図5のX−X断面図、図7は図1のディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置のリヤフィルタユニットを示す断面図、図8は図1のディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置のヒータコントローラの外観を示す正面図、図9は図1のディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置の添加剤供給装置を示すブロック図である。
本考案に係るディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置は、図1または図2に示すように、エンジン1からの排気管に接続されているF・F・U10と、前記F・F・U10の下流側よりエンジンの吸気管に接続したE・G・R通路31を設けたE・G・R装置30と、燃料および前記F・F・U10に酸化セリウムとエタノールを主成分とする添加剤を自動的に供給する添加剤供給装置50と、を有するディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置であって、前記本体装置は、主として粒子状物質を吸着低減する前記F・F・U10と、主としてCOとHCを低減するR・F・U20と、E・G・R装置30と、から構成されている
また、エンジン1には燃料供給パイプ3を介して燃料の軽油タンク4が接続されており、この燃料供給パイプ3には噴射ポンプ5を介してを介して添加剤供給装置50が接続され、燃料供給パイプ3に添加剤を添加するようになっている。この添加剤供給装置50は添加剤タンク51が備えられ、添加剤のFBU(フューエルボーンユニット)オイルを燃料の軽油に0.1%の割合で添加するように構成されている。また、この添加剤タンク51からは噴射ポンプ5を介して噴射パイプ5aよりF・F・U10にも添加剤を噴射するようになっている。
また、この添加剤供給装置50が適正に添加剤を添加できるように、この添加剤供給装置50をコントロールするコントロールユニット40が設けられている。このコントロールユニット40は、コントロールBOX41の内部にヒーターコントローラ42とFBUコントローラ43が備えられたものである。ヒーターコントローラ42は後述するF・F・U10のヒータ67の温度をコントロールし、FBUコントローラ43は添加剤供給装置50をコントロールするものである。このコントロールBOX41は車両のシガーソケット7に接続されており、ヒーターコントローラ41はバッテリ6に接続され、添加剤供給装置50やヒータ67に必要な電力を供給するようになっている。
本体装置のF・F・U10は、図3、図4に示すように、ステンレス鋼などから矩形に形成されたケースの中に収納されている。このケースは上ケース11と下ケース11に分割されており、ほぼ中央部でボルトにより螺着されている。上ケース11には導入口11aが形成されてエンジンの排気管2に連結され、浄化前の排気ガスが導入されるようになっている。この上ケース11の上部には添加剤の噴射パイプ5aが取り付けられ、後述するフィルタエレメントに添加剤を添加できるようになっている。また、この上ケース11aの天板部のほぼ中央には掃除用のキャップ13が取り付けられ、定期的にこのキャップ13を取り外して簡単に掃除できるようになっている。
また、下ケース12には排気口12aが形成され、後述するリヤフィルタユニット20に連結されるものである。そして、この下ケース12の底板には、後述する3個のフィルタエレメンント60,60,60の位置にロックナット14,14,14が螺着されており、清掃を行う場合いには、このロッナットを外して直接フィルタエレメンントの下に清掃用ノズルを差し込んでエアーブローできるので、効果的に清掃ができるものである。さらに、このF・F・U10の内部には、3個のフィルタエレメンント60,60,60が配設され、これらのフィルタエレメンント60,60,60には、排気ガスの入口側(上方)にはそれぞれヒータ67が取り付けられ、下方にはセラミックス製のハニカムフィルタ62が配設されている。
これらのフィルタエレメンント60は、図5または図6に示すように、ステンレス鋼などから形成された円筒形のエレメントケース61の底面に、ハニカムフィルタ62を衝撃から守るため、板厚0.5mmのステンレス製のメッシュ板63を5枚敷いている。また、このステンレス製のメッシュ板63の上に配設したハニカムフィルタ62の周囲を同じステンレス製のメッシュフィルタ64で20ターン巻き、約10mmの厚さにして、外部からの衝撃から保護するようにしている。このハニカムフィルタ62の上部にステンレス製のメッシュフィルタ65を設置し、その周囲をステンレス製のリング66で囲い、周囲のステンレスメッシュ64より排気ガスがすり抜けないようにしている。
さらに、ステンレスメッシュ64の上にはヒータ67が配設されている。このヒータ67は、図6に示すように、ホット側のターミナル67aよりヒータ線67bが矩形に折り曲げて配線され、アース側のターミナル67cに接続されている。このヒータ67には前記バッテリ6より約25A−500Wの電力が供給され、フィルタエレメント60の温度を250°C以上に保つようにしている。
このヒータ67の役目は、この装置を取り付けた車両がアイドリングや渋滞時にエンジンの回転が低下し、フィルタエレメント60の温度が黒鉛やPM、NOxなどを酸化燃焼させるのに必要な温度(本装置においては250°C以上必要、通常他の装置においては500°C以上必要)に達しないため、このヒータ67により、強制的に250°Cまで上昇させ、排気ガスが酸化燃焼しないことによりフィルタの詰まりを防止するものである。
また、このヒータ67を挟んでステンレスメッシュ64の上に約3.2φのセラミックスボール68が30mmの厚さで充填されている。このセラミックスボール68の機能は、ヒータ67の絶縁と、ハニカムフィルタ62の詰まりを防止するものである。即ち、この装置を装着した車両が急加速をした場合には、瞬時に40%の濃度の黒鉛がフィルタエレメント60に流入するので、この黒鉛を分散化し、平均化するものである。さらに、このセラミックスボール68の上側に、このセラミックスボール68を封入すると共に排気ガスの流入を妨げないようにするためパンチングメタルカバー69が取り付けられる。
このフィルタエレメント60のハニカムフィルタ62は、担体となるセラミックス製のハニカム構造体に酸化作用のある卑金属の酸化触媒を担持させたもので、白金やパラジウムのような貴金属を使用せず、公知で市販品に供される安価な標準サイズの触媒フィルタを使用している。そのため、必ずしもケース11の寸法とは適合しないため、3個のフィルタエレメント60に分割して使用する。また、大型の車両に使用する場合は、このフィルタエレメント60の数を増やすことで対応できるものである。このフィルタエレメント60は、排気ガスの温度が高くなり、その温度が燃焼温度を超えると堆積した黒煙とPM成分が燃焼してしまい、除去されてしまう自己再生作用がある。そのため、頻繁なメンテナンス作業は必要なく、30000Km程度までメンテナンスフリーになるものである。それでも、清掃が必要となった場合は、上下のキャップとロックナットを外して、下側よりエアーをブローしてやれば、フィルタに蓄積した黒鉛などが簡単に除去できるものである。
また、R・F・U20は、図7に示すように、ステンレス鋼などから円筒形に形成された外ケース21の中に収納されており、この外ケース21の前面に取り付けられた前側板22によりF・F・U10に連結される。このR・F・U20の内部には内ケース25が配置され、この内ケース25の前方と後方に触媒用のハニカムフィルタ23,24が配置されている。また、R・F・U20の中間部には車体に取り付けるために取付支持具25が取り付けられる。
このR・F・Uの触媒用のハニカムフィルタ23,24はF・F・U10と同様に、担体となるハニカム構造体に酸化作用のある卑金属の酸化触媒を担持させたもので、白金やパラジウムのような高価な貴金属を使用せず、公知で市販品に供される安価な標準サイズの触媒フィルタを使用しているので、内ケース25の寸法とは適合せず、内ケース25との間に隙間が発生する。そこで、この触媒フィルタ23と内ケース25との間に直径5mm程度の球状のセラミックスを封入するものである。
このように構成された本体装置は、F・F・U10とR・F・U20に分割されているので、一体化された装置に比べてF・F・U10とR・F・U20は小型化されており、従来の一体化された大型の装置では取り付け不能であった小型のディーゼル車でも取り付け可能となるものである。そして、F・F・U10とR・F・U20が離れることにより、後述するEGR通路が長くなり、吸気通路に帰還する排気ガスの温度が冷却されて、排気ガスの冷却装置などが不要になる。
また、EGR装置30は、図2または図7に示すように、F・F・U10の下流側に接続口31aが設けられている。このE・G・R装置30は、接続口よりエンジン本体の吸気通路32に連通されたE・G・R通路31が設けられ、このE・G・R通路31の途中にE・G・Rバルブ33が取り付けられている。このE・G・Rバルブ33には、図示しないE・G・R制御バルブが取り付けられており、このE・G・R制御バルブは図示しないECUに接続され、排気系統に取り付けられた図示しない酸素濃度センサ、排気温度センサなどで検出した結果に応じて、適切なE・G・Rガス量になるようにE・G・Rバルブの開度を制御するものである。実験結果により、このE・G・R装置30においては、E・G・R33の作動圧力を25KPaに設定することが最も良い結果が得られたものである。
このE・G・R装置30では、図1に示すように、還流する排気ガスをF・F・U1010の出口側から取り出しているので、この排気ガスの中にはエンジンを磨耗させるPMや黒鉛の成分はフィルタユニットでほとんど除去されて含まれていない。さらに、EGR通路31が長いので、還流する排気ガスはEGR通路31の途中で冷却され、クリーンで冷却された排気ガスがエンジン本体Eの吸気通路32に導入されるので、E・G・R効果を高めてNOxを低減するとともに、黒煙分やPM成分が少なくなり、ピストンやシリンダの耐久性や耐磨耗性の低下、潤滑油の劣化を引き起こすという問題を解消するものである。
また、ヒータコントローラユニット40は、コントロールボックス41に収容されており、図8に示すように、車両用のバッテリ6に接続され、内部にリレー回路、ブザー回路、ブレーカ回路などの各種の回路が備えられており、前面パネルには、パワースイッチ41a、パワーランプ41b、ポンプランプ41c、タンクランプ41d、テンプランプ41e、ヒータランプ41f、ブレーカスイッチ41g、ブザースイッチ41hが取り付けられている。
このヒータコントローラユニット40は、エンジン始動後にパワースイッチ41aをオンさせると、この装置が作動したことを示すパワーランプ41bが点灯し、ヒータ67が作動したことを示すヒータランプ41eが点灯する。即ち、エンジン始動直後は、排気ガスの温度が低く、フロントフィルタユニット10が適正に作動する温度(250°C)に達していないので、ヒータ67によりフィルタエレメント60を加熱するものである。通常はエンジン始動後30分程度で所定温度に達するので、ヒータランプ41fは消灯する。また、低速走行や渋滞などでアンドリング状態が続いた場合は、F・F・U10の温度が250°C以下に低下するので自動的にヒータ67に通電されて加熱され、ヒータランプ41fが点灯するものである。
また、テンプランプ41eは、長期間使用していると、フロントフィルタユニット10やリヤフィルタユニット20に黒煙やPMが詰まり、内部の温度が500°C以上になると点灯するもので、このテンプランプ41eが点灯すると警告用のブザーが鳴り、運転者に警告するようになっている。このブザーは、ブザースイッチ41hをオフすることにより止めることができる。このテンプランプ41eが煩瑣に点灯し、警告用のブザーが鳴る場合は、フィルタの清掃時期であることを示すので、管理者はメンテナンスを行うものである。さらに、ポンプランプ41cは添加剤供給ポンプ5による添加剤の供給状態を示すもので、アイドリング時は約6.5秒毎に添加剤を噴射しており、アクセルを踏み込んだ場合には約3.5秒毎に添加剤を噴射している状態ではグリーンランプが点灯する。
また、タンクランプ41dは添加剤タンク52の添加剤の残量を示すものである。この添加剤タンク52は、添加剤のFBUオイルが大型車用で最大20リットル、4トン車用で最大16リットルまで入り、一度の充填で約30000Km以上の走行が可能となっている。この添加剤タンク52の添加剤の残量が3リットル以下になると、タンクランプ41dが点灯するようになっている。走行中にタンクランプ41dが点灯しても、即エンジンは停止しないが、一旦、エンジン停止させた後は、添加剤を添加剤タンク52に補充しない限りエンジンがスタートしないように添加剤供給装置50により制御されている。
この添加剤供給装置50は、図9に示すように、FBUコントローラ51を備え、このFBUコントローラ51は内部に制御用のCPU51aを備えたものである。また、添加剤タンク52は、タンク52aとポンプ52bを備え供給パイプを介して添加剤を燃料の軽油タンク4に供給し、添加剤噴射ポンプ5によりF・F・U10にも添加剤を噴射するものである。
このように構成された添加剤供給装置50は、FBUコントローラ51によりエンジン1の回転数や排気ガスの温度、圧力などが制御され、添加剤タンク52から適正な添加剤の量を供給するようになっている。この添加剤は、エンジン1内で燃料と一緒に燃焼し、排気ガスと共に排出されたときにPMや黒煙粒子に付着し、その粒子の大きさを風船玉のように膨らます作用があり、それが表面積の大きなハニカム状の触媒フィルタに綿のように付着するため、補集効率を高めると同時に低い温度(250°C)でも着火し易くなり、燃焼し易くなるものである。そして、FBUコントローラ51は、何らかの原因で添加剤の供給がストップした場合にはアラームで警告し、適切な対処を行うことができるようになっている。さらに、このFBUコントローラ51は、添加剤が添加されない状態にあるときは、CPU51aによりエンジンが再スタートしないように制御され、フエールセーフ機能を備えるものである。
また、この添加剤の主成分が酸化セリウムとエタノールなので、エンジンの燃焼過程において、より低温度での軽油の完全燃焼が促進される。つまり、エタノールによりエンジンの爆発燃焼のタイミングが早まるが、燃焼温度が低下することでNOxの発生が抑制される。加えてエタノール成分が助燃剤の役目を発揮することで、瞬時に他の未燃焼ガスも燃焼させてしまうので、NOx以外の排気ガスの発生を少なくするものである。さらに、この添加剤を直接F・F・U10へ噴射することにより、F・F・U10内の未燃焼ガスも完全に燃焼させてしまうので、排気ガス中の酸素を減少させることとなり、NOxへの転化を阻止し、NOxの減少を図るものである。さらに、このことは副次的にPMや黒鉛の減少にも寄与するものである。
以上の説明のように、本考案のディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置は、本体装置と、EGR装置と、添加剤供給装置により、効果的にディーゼルエンジンの排気ガスを浄化することができるとともに、浄化した排気ガスをEGR通路により、エンジンの吸気側に供給することができるので、ディーゼルエンジンを傷めることなくディーゼルエンジンの排気ガスを浄化することが可能となる。
本考案のディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置を、実際に市販されているディーゼルエンジン搭載の車両(排気量2.77リットル、車両総重量2640Kg、走行キロ数129000Km)である車両Dに取り付けて、公的試験所で排気ガスの測定を行ったところ、平成17年度PM規制と新NOX・PM法を十分クリアーする優れた結果を得たものである。この値は、NOXにおいて装置の取り付け前に比べ44%改善され、PMにおいては実に82%も改善された値である。さらに、この車両で実際の走行テストを行った結果、燃費において装置の取り付け前に比べ5%の改善ができたものである。
図1は本考案のディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置の構成を示すブロック図である。 図1のディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置の外観を示す斜視図である。 図1のディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置のフロントフィルタユニットを示す断面図である。 図3のフロントフィルタユニットを前面側より見た側面図である。 図3のフロントフィルタユニットに使用するフィルタエレメントを示す断面図である。 図4のX−X断面図である。 図1のディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置のリヤフィルタユニットを示す断面図である。 図1のディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置のヒータコントローラの外観を示す正面図図である。 図1のディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置の添加剤供給装置を示すブロック図である。
符号の説明
1 エンジン
2 排気管
3 燃料供給パイプ
4 軽油タンク
5 添加剤供給ポンプ
6 バッテリ
7 シガーソケット
10 F・F・U(フロントフィルタユニット)
11 上ケース
12 下ケース
13 キャップ
14 ロックナット
20 R・F・U(リヤフィルタユニット)
21 外ケース
22 前側板
23 触媒フィルタ
24 セラミックスボール
30 E・G・R装置
31 E・G・R通路
32 吸気通路
33 E・G・Rバルブ
40 コントロールユニット
41 コントロールBOX
42 ヒータコントローラ
50 添加剤供給装置
51 FBUコントローラ
52 添加剤タンク
60 フィルタエレメント
61 エレメントケース
62 ハニカムフィルタ
63 メッシュ板
64 メッシュフィルタ
65 メッシュフィルタ
66 ステンレスリング
67 ヒータ
68 セラミックスボール
69 パンチングメタルカバー

Claims (4)

  1. エンジンからの排気管に接続されているフロントフィルタユニット(以下、F・F・Uと称する)と、前記F・F・Uの下流側よりエンジンの吸気管に接続したエグゾーストガスリサーキュレーション(以下、E・G・Rと称する)通路を設けたE・G・R装置と、燃料および前記F・F・Uに酸化セリウムとエタノールを主成分とする添加剤を自動的に供給する添加剤供給装置と、を有するディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置であって、
    主として粒子状物質を吸着低減する前記F・F・Uと、主としてCOとHCを低減するリヤフィルタユニット(以下、R・F・Uと称する)と、から構成されていることを特徴とするディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置。
  2. エンジンからの排気管に接続されているF・F・Uと、前記F・F・Uの下流側よりエンジンの吸気管に接続したE・G・R通路を設けたE・G・R装置と、燃料および前記F・F・Uに酸化セリウムとエタノールを主成分とする添加剤を自動的に供給する添加剤供給装置と、を有するディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置であって、
    主として粒子状物質を吸着低減する前記F・F・Uと、主としてCOとHCを低減するR・F・Uと、から構成され、
    前記F・F・Uは触媒用のハニカムフィルタと、前記触媒フィルタの前面にセラミックスボールが配置され、前記セラミックスボールの前面には加熱用のヒータが配置され、該ヒータを制御するコントロールボックスが備えられ、
    前記F・F・Uの下流側よりエンジンの吸気通路に合流するE・G・R通路が設けられていることを特徴とするディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置。
  3. エンジンからの排気管に接続されているF・F・Uと、前記F・F・Uの下流側よりエンジンの吸気管に接続したE・G・R通路を設けたE・G・R装置と、燃料および前記F・F・Uに酸化セリウムとエタノールを主成分とする添加剤を自動的に供給する添加剤供給装置と、を有するディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置であって、
    主として粒子状物質を吸着低減する前記F・F・Uと、主としてCOとHCを低減するR・F・Uと、から構成され、
    前記F・F・Uは複数のフィルタエレメントが備えられ、前記フィルタエレメントには触媒用のハニカムフィルタと、前記触媒フィルタの前面にセラミックスボールが配置され、前記セラミックスボールの前面には加熱用のヒータが配置され、該ヒータを制御するコントロールボックスが備えられ、
    前記F・F・Uの下流側よりエンジンの吸気通路に合流するE・G・R通路が設けられていることを特徴とするディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置。
  4. エンジンからの排気管に接続されているF・F・Uと、前記F・F・Uの下流側よりエンジンの吸気管に接続したE・G・R通路を設けたE・G・R装置と、燃料および前記F・F・Uに酸化セリウムとエタノールを主成分とする添加剤を自動的に供給する添加剤供給装置と、を有するディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置であって、
    主として粒子状物質を吸着低減する前記F・F・Uと、主としてCOとHCを低減するR・F・Uと、から構成され、
    前記F・F・Uは複数のフィルタエレメントが備えられ、前記フィルタエレメントにはケースの内部に触媒用のハニカムフィルタが配設され、前記ケースとハニカムフィルタの間に衝撃吸収用のステンレス製メッシュの金網が巻き付けられ、前記ハニカムフィルタの前面には前記ヒータを絶縁するためのセラミックスボールが配置され、
    前記F・F・Uの下流側よりエンジンの吸気通路に合流するE・G・R通路が設けられていることを特徴とするディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置。
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