JP3126498B2 - ダイカスト鋳造用崩壊性置中子 - Google Patents
ダイカスト鋳造用崩壊性置中子Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ダイカスト鋳造に用い
る中子に関し、更に詳しくは、製品鋳造後に製品内部か
ら崩壊除去し得るようにした崩壊性置中子に関するもの
である。
る中子に関し、更に詳しくは、製品鋳造後に製品内部か
ら崩壊除去し得るようにした崩壊性置中子に関するもの
である。
【０００２】
【従来の技術】従来のこの種中子は、ケイ砂（砂中子）
や食塩（塩中子）を用いて中子本体を形成し、その外表
面に塗型剤と称する中子本体の造型を保護するための塗
料を塗布して形成していた。その為に、従来の崩壊性置
中子では、そもそも中子本体の外表面に塗型剤を均一に
塗布することが難しく、塗型剤を均一に塗布しないと割
れや差し込みが発生しやすい不具合があると共に、非常
に壊れやすいので現場での取扱い品質管理が難しく、且
つ寸法精度が悪い不具合があった。しかも、中子の崩壊
除去に伴ない製品に悪影響を与えたり、中子の崩壊除去
に多大の設備と手間を要すると言った不具合もあった。
や食塩（塩中子）を用いて中子本体を形成し、その外表
面に塗型剤と称する中子本体の造型を保護するための塗
料を塗布して形成していた。その為に、従来の崩壊性置
中子では、そもそも中子本体の外表面に塗型剤を均一に
塗布することが難しく、塗型剤を均一に塗布しないと割
れや差し込みが発生しやすい不具合があると共に、非常
に壊れやすいので現場での取扱い品質管理が難しく、且
つ寸法精度が悪い不具合があった。しかも、中子の崩壊
除去に伴ない製品に悪影響を与えたり、中子の崩壊除去
に多大の設備と手間を要すると言った不具合もあった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこの様な従来
の不具合に鑑みてなされたものであり、割れや差し込み
の発生の心配が一切なく、現場での取扱い品質管理が容
易となると共に、寸法精度が高く、その形状が多少複雑
でも中子の崩壊除去に伴ない製品に悪影響を与える心配
のないダイカスト鋳造用崩壊性置中子を提供せんとする
ものである。
の不具合に鑑みてなされたものであり、割れや差し込み
の発生の心配が一切なく、現場での取扱い品質管理が容
易となると共に、寸法精度が高く、その形状が多少複雑
でも中子の崩壊除去に伴ない製品に悪影響を与える心配
のないダイカスト鋳造用崩壊性置中子を提供せんとする
ものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】斯る目的を達成する本発
明のダイカスト鋳造用崩壊性置中子は、金属製又はセラ
ミックス製の多孔質材からなり鋳造時溶湯が浸透して鋳
造製品と一体化し鋳造製品の内部形状を成形する外殻の
内部に崩壊性材を充填せしめて構成するか、または前記
外殻の内面に浸透防止層を形成し、該外殻の内部に崩壊
性材を充填せしめてなる事を特徴としたものである。
明のダイカスト鋳造用崩壊性置中子は、金属製又はセラ
ミックス製の多孔質材からなり鋳造時溶湯が浸透して鋳
造製品と一体化し鋳造製品の内部形状を成形する外殻の
内部に崩壊性材を充填せしめて構成するか、または前記
外殻の内面に浸透防止層を形成し、該外殻の内部に崩壊
性材を充填せしめてなる事を特徴としたものである。
【０００５】
【実施例】以下、本発明の実施の一例を図面に基づいて
説明する。本発明に係るダイカスト鋳造用崩壊性中子Ａ
は基本的に、金属製又はセラミックス製の多孔質材から
なる外殻１と、その内部に充填され製品鋳造後に崩壊除
去される崩壊性材２とでもって構成される。
説明する。本発明に係るダイカスト鋳造用崩壊性中子Ａ
は基本的に、金属製又はセラミックス製の多孔質材から
なる外殻１と、その内部に充填され製品鋳造後に崩壊除
去される崩壊性材２とでもって構成される。
【０００６】外殻１は、製品鋳造後も内部に残って鋳造
製品の内部形状を成形するためのものであり、アルミま
たはその合金等の金属材やセラミックス材など、鋳造製
品に悪影響を与える惧れがない材料の焼結体などの多孔
質材を用いて、外形形状が鋳造したい製品の内部形状と
同形で且つ内部に空洞３を有するように造型する。
製品の内部形状を成形するためのものであり、アルミま
たはその合金等の金属材やセラミックス材など、鋳造製
品に悪影響を与える惧れがない材料の焼結体などの多孔
質材を用いて、外形形状が鋳造したい製品の内部形状と
同形で且つ内部に空洞３を有するように造型する。
【０００７】即ち外殻１は、金属製又はセラミックス製
の焼結体からなる例えば薄い多孔質状板材を用いて、プ
レス加工或いは溶接または接着などの方法により、内部
に空洞３を有し外形形状が鋳造したい製品の内部形状と
同形となるように造型するものである。図示実施例のも
のは、２枚の薄い多孔質状板材を用いてプレス加工によ
り夫々所要の形状に形成せしめ、後加工により２つの構
成部材1a，1bを一体化せしめて、内部に空洞３を有する
１つの外殻１を造型したものである。（図２参照）
の焼結体からなる例えば薄い多孔質状板材を用いて、プ
レス加工或いは溶接または接着などの方法により、内部
に空洞３を有し外形形状が鋳造したい製品の内部形状と
同形となるように造型するものである。図示実施例のも
のは、２枚の薄い多孔質状板材を用いてプレス加工によ
り夫々所要の形状に形成せしめ、後加工により２つの構
成部材1a，1bを一体化せしめて、内部に空洞３を有する
１つの外殻１を造型したものである。（図２参照）
【０００８】また、崩壊性材２は外殻１が鋳造圧力でも
って変形しないようにするためのものであり、鋳造時の
熱に耐え且つ鋳造後に簡単に崩壊除去しえる材料からな
る。
って変形しないようにするためのものであり、鋳造時の
熱に耐え且つ鋳造後に簡単に崩壊除去しえる材料からな
る。
【０００９】即ち、この崩壊性材２としては、例えば従
来から使用されている砂中子用のケイ砂や塩中子用の食
塩などを用いても良いが、例えば澱粉系のバインダーに
タルクを混合せしめてなるもの、或いは水を入れて凍結
させたもの等、水溶性に優れたのものを用いるのが好ま
しい。
来から使用されている砂中子用のケイ砂や塩中子用の食
塩などを用いても良いが、例えば澱粉系のバインダーに
タルクを混合せしめてなるもの、或いは水を入れて凍結
させたもの等、水溶性に優れたのものを用いるのが好ま
しい。
【００１０】水溶性の崩壊性材２を用いれば、製品鋳造
後の崩壊性材２の除去が容易となるだけでなく、崩壊性
材２を除去するためのサンド・ショットがかからないよ
うな形状の製品にも適用することが出来るようになると
共に、ケイ砂を用いた場合のように砂落ち等で機械回り
を汚したり機械故障を引起こす心配もなくなる。
後の崩壊性材２の除去が容易となるだけでなく、崩壊性
材２を除去するためのサンド・ショットがかからないよ
うな形状の製品にも適用することが出来るようになると
共に、ケイ砂を用いた場合のように砂落ち等で機械回り
を汚したり機械故障を引起こす心配もなくなる。
【００１１】而して、外殻１の内部（空洞３内）に崩壊
性材２を充填せしめて崩壊性中子Ａを形成し、その崩壊
性中子Ａを従来の中子と同様に金型にセットしてダイカ
スト鋳造すると、多孔質材からなる外殻１に溶湯が浸透
して外殻１が鋳造製品と一体化される。そして製品鋳造
後、外殻１の内部から崩壊性材２を崩壊除去させれば、
内部に所要形状の空洞を有する最終製品が得られる。
性材２を充填せしめて崩壊性中子Ａを形成し、その崩壊
性中子Ａを従来の中子と同様に金型にセットしてダイカ
スト鋳造すると、多孔質材からなる外殻１に溶湯が浸透
して外殻１が鋳造製品と一体化される。そして製品鋳造
後、外殻１の内部から崩壊性材２を崩壊除去させれば、
内部に所要形状の空洞を有する最終製品が得られる。
【００１２】この際、崩壊性中子Ａの製造過程でもって
外殻１の多孔質（ポーラス）内が崩壊性材２で埋まって
しまわないように、図３に示す実施例の如く、外殻１の
内面に浸透防止層４を形成すると良い。
外殻１の多孔質（ポーラス）内が崩壊性材２で埋まって
しまわないように、図３に示す実施例の如く、外殻１の
内面に浸透防止層４を形成すると良い。
【００１３】
【発明の効果】本発明に係るダイカスト鋳造用置中子は
斯様に、金属製又はセラミックス製の多孔質材からなる
外殻の内部に崩壊性材を充填せしめてなるので、以下の
作用効果を奏する。
斯様に、金属製又はセラミックス製の多孔質材からなる
外殻の内部に崩壊性材を充填せしめてなるので、以下の
作用効果を奏する。
【００１４】 中子本体の表面に塗型剤を塗布したも
のと比較して数倍堅牢となり、現場での取扱い品質管理
が容易となると共に、割れや差し込みの発生の心配が一
切なくなる。 鋳造圧力を受けても寸法変化することがなく、高い
寸法精度を保持することが出来る。 外殻による急冷作用により、従来にない微細な組織
の鋳物を鋳造することが出来る。 ダイカスト鋳造すると、多孔質材からなる外殻に溶
湯が浸透して外殻が鋳造製品と一体化され、崩壊性材の
みを外殻から崩壊除去するので、鋳造製品の強度を向上
させることが出来ると共に、その形状が多少複雑でも崩
壊性材を比較的容易に崩壊除去することが出来る。 崩壊性材の崩壊除去に伴ない製品に悪影響を与えた
りする惧れがない。即ち、鋳造製品の内面に崩壊性材が
残留することがなく、しかも鋳造製品内部の肌をきれい
に形成することが出来る。
のと比較して数倍堅牢となり、現場での取扱い品質管理
が容易となると共に、割れや差し込みの発生の心配が一
切なくなる。 鋳造圧力を受けても寸法変化することがなく、高い
寸法精度を保持することが出来る。 外殻による急冷作用により、従来にない微細な組織
の鋳物を鋳造することが出来る。 ダイカスト鋳造すると、多孔質材からなる外殻に溶
湯が浸透して外殻が鋳造製品と一体化され、崩壊性材の
みを外殻から崩壊除去するので、鋳造製品の強度を向上
させることが出来ると共に、その形状が多少複雑でも崩
壊性材を比較的容易に崩壊除去することが出来る。 崩壊性材の崩壊除去に伴ない製品に悪影響を与えた
りする惧れがない。即ち、鋳造製品の内面に崩壊性材が
残留することがなく、しかも鋳造製品内部の肌をきれい
に形成することが出来る。
【図１】 本発明の請求項１に係る崩壊性置中子の一
実施例を示す断面図。
実施例を示す断面図。
【図２】 本発明に係る外殻の製造工程を説明する断
面図。
面図。
【図３】 本発明の請求項２に係る崩壊性置中子の一
実施例を示す断面図。
実施例を示す断面図。
Ａ：崩壊性中子 １：外殻 ２：崩壊性材 ３：空洞
Claims (2)
- 【請求項１】 金属製又はセラミックス製の多孔質材
からなり鋳造時溶湯が浸透して鋳造製品と一体化し鋳造
製品の内部形状を成形する外殻の内部に崩壊性材を充填
せしめてなる事を特徴とするダイカスト鋳造用崩壊性置
中子。 - 【請求項２】 金属製又はセラミックス製の多孔質材
からなり鋳造時溶湯が浸透して鋳造製品と一体化し鋳造
製品の内部形状を成形する外殻の内面に浸透防止層を形
成し、該外殻の内部に崩壊性材を充填せしめてなる事を
特徴とするダイカスト鋳造用崩壊性置中子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04183681A JP3126498B2 (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | ダイカスト鋳造用崩壊性置中子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04183681A JP3126498B2 (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | ダイカスト鋳造用崩壊性置中子 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0623505A JPH0623505A (ja) | 1994-02-01 |
| JP3126498B2 true JP3126498B2 (ja) | 2001-01-22 |
Family
ID=16140068
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP04183681A Expired - Fee Related JP3126498B2 (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | ダイカスト鋳造用崩壊性置中子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3126498B2 (ja) |
Families Citing this family (12)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4257943B2 (ja) | 2002-07-29 | 2009-04-30 | アークレイ株式会社 | 穿刺用ユニット、および穿刺用部材の取り外し具 |
| WO2005011496A1 (ja) | 2003-07-31 | 2005-02-10 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | 穿刺器具、穿刺針カートリッジ、穿刺器具セット及び穿刺針廃棄器具 |
| GB2426709A (en) | 2005-05-31 | 2006-12-06 | Owen Mumford Ltd | Lancet |
| US8920454B2 (en) | 2006-02-20 | 2014-12-30 | Asahi Polyslider Company, Limited | Lancet |
| US8551018B2 (en) | 2007-10-02 | 2013-10-08 | Terumo Kabushiki Kaisha | Puncture set |
| IT1393295B1 (it) * | 2009-03-18 | 2012-04-20 | Maprof Sas Di Renzo Moschini E C | Metodo di fabbricazione di corpi cavi monolitici mediante un processo di pressocolata o di stampaggio ad iniezione |
| IT1396481B1 (it) | 2009-11-17 | 2012-12-14 | Maprof Sas Di Renzo Moschini E C | Metodo di fabbricazione di corpi cavi monolitici mediante un processo di colata o di stampaggio ad iniezione. |
| CN102896278B (zh) * | 2012-09-06 | 2015-07-01 | 沈阳黎明航空发动机(集团)有限责任公司 | 一种具有高温退让性和脱除性空心型芯的制备方法 |
| US10525525B2 (en) * | 2013-07-19 | 2020-01-07 | United Technologies Corporation | Additively manufactured core |
| CN104759592A (zh) * | 2015-04-22 | 2015-07-08 | 天津航天机电设备研究所 | 制造大型薄壁框架类铸件用砂芯制备方法 |
| KR101965669B1 (ko) * | 2017-09-22 | 2019-04-04 | 엠에이치기술개발 주식회사 | 고압 다이캐스팅용 코어 및 고압 다이캐스팅 코어 제조방법 |
| IT201900021084A1 (it) | 2019-11-13 | 2021-05-13 | Coriam S R L | Sistema di formatura in stampo di oggetti con cavità multi-inclinate |
-
1992
- 1992-07-10 JP JP04183681A patent/JP3126498B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0623505A (ja) | 1994-02-01 |
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