JP3126232U - 複室容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】構成が簡易で、かつ、使用時にごみを発生させることなく、隣接する収容部間の連通処理を、判別が容易な表示で喚起することのできる複室容器を提供すること。
【解決手段】薬剤を収容する複数の薬剤収容部11と、互いに隣接する各薬剤収容部11間を開封可能に封止する仕切り部12と、を備える複室容器10において、各薬剤収容部11の少なくともいずれかに、互いに隣接する各薬剤収容部11に収容される各薬剤が混合された混合液を重ね合わせたときに、視認性が相対的に変化する表示部15を設ける。また、表示部15を、仕切り部12の開封を喚起させる表示とする。
【選択図】図1

Description

本考案は、複室容器に関し、詳しくは、使用時に混合して用いられる複数の薬剤を、各収容部内に未混合状態で収容するための複室容器に関する。
静脈注射などの手段で同時に投与される薬剤には、例えば、アミン酸輸液とブドウ糖輸液の組合せ、脂肪乳剤と電解質溶液の組合せ、リン酸含有液とカルシウム含有液の組合せなどのように、互いに混合した状態で保存すれば、薬剤間の相互作用によって、変色、凝集、沈殿などの変質を生じる組合せがある。
そこで、このような薬剤の組合せについては、保存時の変質を防止しつつ、使用時に簡易かつ無菌的な混合を実現するため、各薬剤を区分して収容可能な複数の収容部を備え、使用時に各収容部間を連通可能な複室容器が用いられている。
しかし、近年の医療現場では、医療従事者の負担が過大であるため、例えば、医療従事者が、複室容器の隣接する収容部間の連通処理を忘れる場合があり、複室容器に収容されている複数の薬剤の一部のみが誤って患者に投与されるといった医療事故を生じるおそれがある。
一方、このような医療事故の発生を未然に防止するため、患者への投与前に、隣接する収容部間の連通処理を忘れないように、連通処理を喚起する手段を備えた複室容器が提案されている。
例えば、特許文献1に記載された、弱シール部で区画された複数の薬剤充填室を有する複室容器では、弱シール部が未剥離であることの注意を喚起する警告帯が、弱シール部を剥離したときに、自然に落下するように設定されている。
特許文献2に記載された医療用容器では、相対向する容器外装材の間に形成された薬液収容室を連通可能な複数の収容室に区画する隔壁としての接合部に、この接合部の剥離前後において、外部から視認される表示内容が変化する表示部が形成されている。
特許文献3に記載された袋状輸液容器では、四辺が熱融着されている袋に、容易に剥離できるヒートシール部で隔離された、上下の2つの内容液収納部が設けられており、上記ヒートシール部の袋の表裏両表面に、それぞれ誤使用確認用の異なる識別表示部が設けられている。
特許文献4に記載されたプラスチック容器では、脆弱シールにより容器内部が複数に区画されたプラスチック容器において、脆弱シールの連通前後に異なった模様が現れるように、容器外面の脆弱シール部分に印が付されている。
また、特許文献5に記載された、脆弱シールにより容器内部を複数に区画したプラスチック容器では、容器上室の表面と裏面の外面のそれぞれに印が付されており、この2つの印が、脆弱シールの連通後、相まって特定の意義を有する模様が現れるように設定されている。
特開2006−34794号公報 特開2005−125064号公報 特開2005−8236号公報 特開2004−292041号公報 特開2005−59853号公報
しかるに、特許文献1に記載の複室容器において、上記警告帯は、弱シール部の剥離による自然落下後には不要な部材であるため、複室容器の使用に際して上記警告帯がごみになるという不具合がある。
また、特許文献2に記載された医療用容器、引用文献3に記載された袋状輸液容器および引用文献4に記載されたプラスチック容器では、表示部を形成する部位が、いずれも複室容器における複数の収容室を区画する隔壁部分に相当する部位(特許文献2の接合部、特許文献3のヒートシール部、特許文献4の脆弱シール部)に限定されているために、視認し易い自由な位置に表示部を形成することができない。しかも、この隔壁部分は、本来的に、それほど多くのスペースを有する部位ではない。このため、上記表示部に表示できる情報量が少なくなり、その表示内容の変化も、外部から視認可能であるものの、判別しにくくなる不具合がある。
また、特許文献5に記載のプラスチック容器において、2つの印が相まって特定の意義を有する模様が現れるには、脆弱シールの連通後にプラスチック容器を吊り下げて、上室の内容物を全て下室に移行させつつ、上室(特に、上室の上部)で表面と裏面とがぴったりとくっついた状態とする必要がある。
それゆえ、特許文献5に記載のプラスチック容器を、例えば、台の上に置いて使用するなど、吊り下げずに使用する場合には、上記特定の意義を有する模様が現れないため、同文献に記載された発明の目的を達成できなくなる不具合がある。しかも、プラスチック容器の表面と裏面がくっついた状態にあるときにのみ、特定の意義を有する模様を判別可能とするには、プラスチック容器の表面での印の形成位置と、プラスチック容器の裏面での印の形成位置とを正確に合わせる必要があるため、高い印刷精度が要求され、手間がかかるといった不具合がある。
そこで、本考案の目的は、構成が簡易で、かつ、使用時にごみを発生させることなく、隣接する収容部間の連通処理を、判別が容易な表示で喚起することのできる複室容器を提供することにある。
上記目的を達成するために、本考案の複室容器は、薬剤を収容する複数の薬剤収容部と、互いに隣接する各前記薬剤収容部の間を開封可能に封止する仕切り部と、互いに隣接する各前記薬剤収容部の少なくとも一方に設けられ、前記仕切り部の開封によって、互いに隣接する各前記薬剤収容部に収容される各前記薬剤が混合された混合液が重ね合わされることにより、視認性が相対的に変化する表示部と、を備えていることを特徴としている。
本考案の複室容器の仕切り部を開封して、この仕切り部を挟んで互いに隣接する各薬剤収容部に収容される各薬剤を混合すれば、表示部は、その混合された混合液が重ね合わされることで、視認性が相対的に変化する。そのため、表示部の視認性の相対的変化を確認することによって、仕切り部の開封、および、それに伴う、隣接する収容部間での連通処理の有無を容易に判断することができる。
また、本考案の複室容器では、少なくとも一方の薬剤収容部に表示部を設ければよく、その表示部を設ける際に、印刷精度はさほど要求されず、正確な位置合わせなどの手間が不要である。しかも、表示部は、薬剤収容部において視認し易い自由な位置に、自由な大きさおよび形状で設けることができる。そのため、表示部のより確実な視認性を確保することができる。
さらに、表示部は、仕切り部の開封後も、そのまま薬剤収容部に設けておけばよいことから、ごみの発生を招くことがない。
また、本考案の複室容器において、前記表示部は、前記混合液が重ね合わされることにより、視認性が低下することが好ましい。これは、点滴や注射によって人体内に供与される薬液は、一般に透明であることが多く、一の薬液と、他の薬剤(薬液、粉剤、粒剤など)とを混合したときの薬液の色みの変化としては、主として、無色透明の薬液(色相を有しない透光性薬液)から有色透明の薬液(色相を有する透光性薬液)への変化、無色透明の薬液から不透明(無彩色または有彩色の懸濁した薬液)への変化であることから、表示部に各薬剤が混合された混合液を重ね合わせることで、表示部の視認性が低下するように設定することで、表示部の設計の自由度が高くなり、また、表示部の視認性の相対的変化の判別も、より一層容易となる。
なお、本考案において、「無色透明」とは、色相が全くない状態に限定されるものではなく、ほぼ透明である状態を含む。すなわち、本考案における「無色透明」には、例えば、薬液がわずかに着色されている(色相を有している)ものの、通常の判断力により観察した場合に、とりわけ、「有色透明(色相を有している状態)」である他の薬液と対比して観察した場合に、ほとんど色相がない状態であると判断できる場合を含んでいる。
本考案の複室容器では、表示部の視認性の相対的変化の判別を容易なものにするという観点より、互いに隣接する各前記薬剤収容部に収容される各前記薬剤のうち、少なくとも一方の薬剤は、有色であることが好ましく、互いに隣接する各前記薬剤収容部に収容される各前記薬剤のうち、一方の薬剤は、有色であり、他方の薬剤は、無色であることがより好ましい。また、特に好ましくは、互いに隣接する各前記薬剤収容部に収容される各前記薬剤のうち、一方の薬剤は、黄色の薬液であり、他方の薬剤は、無色の薬液である。
また、本考案の複室容器では、表示部の視認性の相対的変化の判別を容易なものにするという観点より、前記表示部は、無色の薬液が収容されている薬液収容部に設けられていることが好ましく、さらに、前記表示部の色は、有色の前記薬剤の色と、同系色であることが好ましい。
本考案の複室容器では、隣接する収容部間の連通処理の有無に関する注意を、より明確に喚起するという観点より、前記表示部の表示が、前記仕切り部の開封を喚起させる表示であることが好ましい。
本考案の複室容器では、前記仕切り部が、弱シール部であることが好ましい。この場合、仕切り部を介して互いに隣接する各薬剤収容部のいずれか一方を押圧することで、仕切り部を開封して、隣接する収容部間の連通を図ることができる。
本考案によれば、互いに隣接する各薬剤収容部に収容される各薬剤が混合された混合液を重ね合わせることで視認性が相対的に変化する表示部を、各上記薬剤収容部の少なくとも一方に設けるという簡易な構成によって、使用時にごみを発生させることなく、隣接する収容部間の連通処理を確実に喚起することができる。
以下、本考案の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本考案の複室容器の一実施形態を示す正面図であり、互いに隣接する各薬剤収容部間の仕切り部を開封していない状態を示している。また、図2および図3は、図1に示す複室容器10を、この複室容器10を形成する2枚の樹脂フィルムに分解した分解図であって、図2は、図1の正面視表側の樹脂フィルムを、図1の背面側から見た分解背面図であり、図3は、図1の正面視裏側の樹脂フィルムを、図1の正面側から見た分解正面図である。
図1〜図3において、この複室容器10は、2枚の樹脂フィルムによって形成され、薬剤が収容される3つの薬剤収容部11と、互いに隣接する各薬剤収容部11間に設けられ、互いに隣接する各薬剤収容部11の間を開封可能に封止する仕切り部12と、周縁に設けられ、2枚の樹脂フィルムが互いに溶着されている周縁強シール部13と、各薬剤収容部11に収容される各薬剤が混合された混合液を複室容器10から排出するために、周縁強シール部13において、2枚の樹脂フィルム間に挟みこんで固定される筒部材14と、3つの薬剤収容部11のうち、筒部材14に連通している第1の薬剤収容部110において、2枚の樹脂フィルムのいずれか一方の樹脂フィルムの外表面に設けられている表示部15と、を備えている。
3つの薬剤収容部11のうち、第1の薬剤収容部110と第2の薬剤収容部111とは、互いに隣接している。また、第1の薬剤収容部110と第2の薬剤収容部111との隣接方向16と直交する幅方向17において互いに対向する、一対の周縁強シール部130間には、本考案の仕切り部に相当する第1の隔壁弱シール部120が架設されており、第1の薬剤収容部110と第2の薬剤収容部111とは、この第1の隔壁弱シール部120(仕切り部12)によって区画されている。
また、3つの薬剤収容部11のうち、第3の薬剤収容部112は、第2の薬剤収容部111内に配置された状態で、第2の薬剤収容部11と互いに隣接している。この第3の薬剤収容部112は、仕切り部12としての第2の隔壁弱シール部121によって区画され、平面視略矩形状に形成されている。第3の薬剤収容部112を区画する第2の隔壁弱シール部121の一辺は、上記隣接方向16において互いに対向する一対の周縁強シール部131,132のうち、第2の薬剤収容部111側に配置されている周縁強シール部131において、複室容器10を形成する2枚の樹脂フィルムによって挟み込まれた状態で、固定されている。さらに、第2の薬剤収容部111内には、複室容器10を形成する2枚の樹脂フィルムが互いに溶着された補助シール部18が設けられている。この補助シール部18を形成する2枚の樹脂フィルムは、第3の薬剤収容部112を区画する第2の隔壁弱シール部121の他の一辺の一部を挟み込んだ状態で溶着しており、これにより、補助シール部18と第2の隔壁弱シール部121とが、互いに連なっている。
仕切り部12および周縁強シール部13は、いずれも、2枚の樹脂フィルムを熱シールし、互いに溶着させて形成されている。このうち、周縁強シール部13は、2枚の樹脂フィルムが容易に剥離しないように、強く熱シールされる。これに対し、仕切り部12は、複室容器10の使用時に各収容部11間を連通できるように、周縁強シール部13よりも弱い条件で(具体的には、低温および/または短時間で)熱シールすることにより、形成されている。
なお、図2および図3では、2枚の樹脂フィルムが互いに溶着されている部分、具体的には、第1の隔壁弱シール部120と周縁強シール部13とを、ハッチングを付して示した。また、図2では、第3の薬剤収容部112と筒部材14とを破線で示した。
図1〜図3において、第1の薬剤収容部110および第2の薬剤収容部111には、無色透明の薬液(色相を有しない透光性薬液)が収容されており、第3の薬剤収容部112には、それ自体が有色透明の薬液(色相を有する透光性薬液)であって、第1の薬剤収容部110および第2の薬剤収容部111に収容されている薬剤との混合により、有色透明の薬液を生成する薬剤が収容されている。
また、表示部15には、各薬剤収容部11に収容されている各薬剤を混合した混合液の色みと同系色の色みからなる表示が付されている。
図1〜図3に示す複室容器10では、第1の薬剤収容部110に収容される薬液が無色透明の薬液であることから、仕切り部12が開封されていない状態、すなわち、各薬剤収容部11に収容されている各薬剤が互いに混合されていない状態では、表示部15の視認性が良好であり、その表示内容を、外部から容易に判別可能である。要するに、仕切り部12の開封前において、複室容器10には、仕切り部12の開封を喚起する「未開封」との表示が、明瞭に表示されている。
また、図1〜図3に示す複室容器10では、第1の薬剤収容部110を押圧して、第1の隔壁弱シール部120に対し液圧を付加することにより、第1の隔壁弱シール部120が開封され、第1の薬剤収容部110と第2の薬剤収容部111との間が連通する。さらに、上記の液圧により、第2の薬剤収容部111内の補助シール部18が剥離され、補助シール部18の剥離と連動して、第3の薬剤収容部112の第2の隔壁弱シール部121が開封される。すなわち、第1の薬剤収容部110の押圧により、第3の薬液収容部112と、第1の薬液収容部110および第2の薬液収容部111との間が連通する。
その結果、薬剤収容部11内において、各薬剤収容部11に収容されていた各薬剤が互いに混合され、こうして得られた混合液は、第3の薬剤収容部112に収容されていた薬剤によって、有色透明の薬液となる。
それゆえ、各薬剤収容部11に収容される各薬剤が混合された混合液を表示部15に重ね合わせたときの表示部15の視認性は、仕切り部12の開封前に比べて低下し、表示部15の表示内容が外部から極めて判別しにくくなるか、または、判別できなくなる。要するに、表示部15の「未開封」の表示が、複室容器10内の混合液の色に混じって、外見上消失する。これにより、複室容器10の使用者は、仕切り部12の開封が達成されていることを容易に判断できる。
上記したように、図1〜図3に示す複室容器10によれば、第1の薬剤収容部110に設けられている表示部15の視認性が、互いに隣接する各薬剤収容部11に収容される各薬剤が混合された混合液を重ね合わせることで、相対的に変化することから、この相対的な変化によって、隣接する収容部12間の連通処理を喚起することができる。
図1〜図3に示す複室容器10において、第1の薬剤収容部110に収容される薬剤としては、上記したように、例えば、無色透明の薬液が挙げられる。
このような無色透明の薬液としては、例えば、アミノ酸輸液、ブドウ糖輸液、電解質溶液、リン酸含有液、カルシウム含有液、ビタミン(但し、ビタミンBを除く。)含有液などが挙げられる。これら無色透明の薬液は、第1の薬剤収容部110に、単独で収容されていてもよく、また、互いに混合した状態で保存しても変質を生じない薬液の組合せであれば、2種以上の薬剤の混合液が収容されていてもよい。
また、図1〜図3に示す複室容器10において、第2の薬剤収容部111に収容される薬剤としては、上記したように、例えば、無色透明の薬液が挙げられ、具体的には、上記したのと同様の無色透明の薬液が挙げられる。さらに、これら薬液は、第1の薬剤収容部110に、単独で収容されていてもよく、また、互いに混合した状態で保存しても変質を生じない薬液の組合せであれば、2種以上が混合して収容されていてもよい。
また、第2の薬剤収容部111に収容される薬剤は、第1の薬剤収容部110に収容されている無色透明の薬液によって溶解可能な固形状の薬剤(例えば、粉剤、顆粒剤などの固形剤など)であってもよい。
このような固形状の薬剤としては、例えば、アガルシダーゼベータ、アシクロビル、エポプロステノールナトリウム、塩酸セフォゾプラン、塩酸セフェピム、塩酸セフォチアム、塩酸セフメノキシム、塩酸ニフェカラント、塩酸バンコマイシン、オザグレルナトリウム、カルモナムナトリウム、ガンシクロビル、臭化ベクロニウム、スルバクタムナトリウム、セフォジジムナトリウム、セフォトリアキソンナトリウム、セフスロジンナトリウム、セフタジム、セフチゾキシム、セフトリアキソンナトリウム、セフピラミドナトリウム、セフブペラゾンナトリウム、セフメタゾールナトリウム、トシル酸スルタミシリン、人免疫グロブリン、フロキモセフナトリウム、ホスホマイシンナトリウム、メルファラン、ラタモキセフナトリウム、硫酸セフピロム、リン酸フルダラビンなどが挙げられる。これら固形状の薬剤は、第2の薬剤収容部111に、単独で収容されていてもよく、また、互いに混合した状態で保存しても変質を生じない薬剤の組合せであれば、2種以上が混合して収容されていてもよい。
また、第2の薬剤収容部111に収容される薬剤は、第1の薬剤収容部110に収容されている無色透明の薬液と混合されたときに、その薬液の色味の変化(着色)や透光性の低下を伴わない薬剤であること、または、第1の薬剤収容部110に収容されている無色透明の薬液に溶解されたときに、その溶解液に着色や透光性の低下を引き起こすことがない薬剤であることが好ましい。
第2の薬剤収容部111に収容される薬剤と、第1の薬剤収容部110に収容される薬剤との混合により、混合液の着色や透光性の低下が生じると、これにより、表示部15の視認性が低下し、仕切り部12の開封が完全に達成されていることを誤認するおそれがある。これに対し、第1の薬剤収容部110と第2の薬剤収容部111との連通によって、混合液の着色や透光性の低下が生じないときは、万一、第3の薬液収容部112の第2の隔壁弱シール部121が開封されず、第1の薬剤収容部110および第2の薬剤収容部111と、第3の薬液収容部112との間が連通されていない状態であっても、表示部15によって、連通処理が達成されていないことに関する注意を、明確に喚起することができる。
上記の実施形態によれば、第1の薬剤収容部110に収容される薬剤と、第2の薬剤収容部111に収容される薬剤とが、互いに混合した状態で収容すれば変質を生じ得る薬剤の組合せである場合に、これら薬剤が、第1の薬剤収容部110と第2の薬剤収容部111とに分けて収容されることから、それぞれを安定して保存でき、さらに、使用時には、簡易にかつ無菌的に混合することができる。
互いに混合した状態で収容すれば変質を生じ得る薬剤の組合せとしては、例えば、アミノ酸輸液とブドウ糖輸液との組合せ、リン酸含有液とカルシウム含有液との組合せなどが挙げられる。
図1〜図3に示す複室容器10において、第3の薬剤収容部112に収容される薬剤としては、上記したように、例えば、有色透明の薬液が挙げられる。
このような有色透明の薬液としては、例えば、ビタミンB剤の溶解液(例えば、リン酸リボフラビンナトリウム水溶液など)、インドシアニングリーンの溶解液、フェノールスルホンフタレインの溶解液、インディゴカルミンの溶解液などが挙げられる。
ビタミンB剤の溶解液は、黄色透明の薬液(黄色の透光性薬液)であって、第1の薬剤収容部110に収容される薬液および第2の薬剤収容部111に収容される薬剤との混合により、黄色透明の薬液を形成し得る薬剤である。また、インドシアニングリーンの溶解液は、暗緑青色透明の薬液(暗緑青色の透光性薬液)であって、第1の薬剤収容部110に収容される薬液および第2の薬剤収容部111に収容される薬剤との混合により、暗緑青色透明の薬液を形成し得る薬剤である。フェノールスルホンフタレインの溶解液は、赤色透明の薬液(赤色の透光性薬液)であって、第1の薬剤収容部110に収容される薬液および第2の薬剤収容部111に収容される薬剤との混合により、赤色透明の薬液を形成し得る薬剤である。インディゴカルミンの溶解液は、青色透明の薬液(青色の透光性薬液)であって、第1の薬剤収容部110に収容される薬液および第2の薬剤収容部111に収容される薬剤との混合により、青色透明の薬液を形成し得る薬剤である。
図1〜図3に示す複室容器10において、第3の薬剤収容部112に収容される有色透明の薬液が、黄色透明の薬液(例えば、ビタミンBの溶解液)である場合には、例えば、表示部15の「未開封」の表示を、色相が黄色の表示とすればよい。この場合、仕切り部12の開封によって、表示部15の視認性が低下する。
また、第3の薬剤収容部112に収容される有色透明の薬液が、暗緑青色透明の薬液(例えば、インドシアニングリーンの溶解液)である場合には、例えば、表示部15の「未開封」の表示を、色相が緑色や青色の表示とすればよい。この場合も、仕切り部12の開封によって、表示部15の視認性が低下する。
また、第3の薬剤収容部112に収容される有色透明の薬液が、例えば、黄色透明の薬液である場合において、表示部15の「未開封」の表示は、例えば、「未」の文字が黄色で表示され、かつ、「開封」の文字が薄い赤色で表示されていてもよい。この場合、仕切り部12の開封前において、複室容器10には、仕切り部12の開封を喚起する「未開封」との表示が、明瞭に表示される。一方、仕切り部12の開封後においては、各薬剤収容部11に収容されていた薬剤を混合した混合液が、全体的に黄色みを帯びることで、表示部15の「未開封」の表示のうち、「未」の表示が判別できなくなる。一方、「開封」の表示は、上記混合液を通じて視認される色がオレンジ色に変化するものの、判別可能な状態である。それゆえ、この場合には、仕切り部12の開封後に、「開封」との表示を視認できる。
また、第3の薬剤収容部112に収容される薬剤は、第1の薬剤収容部110および第2の薬剤収容部111に収容される薬剤との混合により、不透明な薬液(非透光性の薬液)を生成するものであってもよい。より具体的に、第3の薬剤収容部112に収容される薬剤は、それ自体が不透明な薬液であってもよく、また、第1の薬剤収容部110に収容される無色透明の薬液と第2の薬剤収容部111に収容される薬剤とからなる混合液との混合によって透光性が失われ、不透明な薬液を生成する薬剤であってもよい。
この場合、仕切り部12の開封後においては、各薬剤収容部11に収容されていた薬剤を混合した混合液が、全体的に透光性が失われた薬液となることで、表示部15の表示の視認性が低下し、具体的には、表示部15の表示の判別が不可能になる。また、これにより、仕切り部12の開封が達成されていることを容易に判断できる。
上記した、それ自体が不透明な薬液としては、例えば、脂肪乳剤などが挙げられる。
なお、上記の不透明な薬液のうち、脂肪乳剤は、電解質溶液と混合した状態で保存することで、脂肪分の凝集を生じることから、脂肪乳剤と電解質溶液とを同一の容器に収容、保存させる場合には、例えば、無色透明の薬液である電解質溶液を第1の薬剤収容部110に収容させ、脂肪乳剤を第2の薬剤収容部111に収容させることが好ましい。
なお、各薬剤収容部11に収容される薬剤の組合せとしては、特に限定されないが、例えば、第1の薬剤収容部110および第2の薬剤収容部111に収容される薬剤が、それぞれアミン酸輸液とブドウ糖輸液であり、第3の薬剤収容部112に収容される薬剤が、ビタミンB剤の溶解液である組合せ、例えば、第1の薬剤収容部110および第2の薬剤収容部111に収容される薬剤が、それぞれリン酸含有液とカルシウム含有液であり、第3の薬剤収容部112に収容される薬剤が、ビタミンB剤の溶解液である組合せ、などが挙げられる。
図1〜図3に示す複室容器10において、表示部15は、例えば、「未開封」などの文字が表示された透明のシール150を、樹脂フィルムの外表面に貼付して形成されたものであってもよく、また、薬剤収容部11を形成する樹脂フィルムの外表面に、直接に印刷または着色して形成されたものであってもよい。
表示部15の表示は、図1に示す表示に限定されず、例えば、「開封して下さい」、「UNOPEN」などの表示を適宜選択することができる。
また、表示部15の表示は、仕切り部12の開封を喚起させる表示以外に、例えば、仕切り部12の開封の完了を示す表示であってもよい。但し、表示部15が、仕切り部12の開封後、各薬剤収容部11に収容される各薬剤が混合された混合液が重ね合わされることで、視認性が低下するものであるときは、仕切り部12の開封を喚起させる表示であることが好ましい。
図4は、本考案の複室容器の他の実施形態を示す正面図である。なお、以下の説明において、複数の実施形態を通じて同一または同種の部分には、同一の符号を示す。
図4において、この複室容器20は、2枚の樹脂フィルムによって区画され、薬剤が収容される2つの薬剤収容部21と、互いに隣接する各薬剤収容部間に設けられ、互いに隣接する各薬剤収容部の間を開封可能に封止する仕切り部12と、周縁に設けられ、2枚の樹脂フィルムが互いに溶着されている周縁強シール部13と、各薬剤収容部21に収容される各薬剤が混合された混合液を複室容器10から排出するために、周縁強シール部13において、2枚の樹脂フィルム間に挟みこんで固定される筒部材14と、2つの薬剤収容部21のうち、筒部材14に連通している第1の薬剤収容部210において、2枚の樹脂フィルムのいずれか一方の樹脂フィルムの外表面に設けられている表示部15と、を備えている。
2つの薬剤収容部21は、筒部材14に連通している第1の薬剤収容部210と、第1の薬剤収容部210に隣接している第2の薬剤収容部211とからなっている。また、第1の薬剤収容部210と第2の薬剤収容部211との隣接方向16と直交する幅方向17において互いに対向する、一対の周縁強シール部130間には、仕切り部(隔壁弱シール部)12が架設されており、第1の薬剤収容部210と第2の薬剤収容部211とは、この仕切り部(隔壁弱シール部)12によって区画されている。
図4において、第1の薬剤収容部210には、無色透明の薬液が収容されており、第2の薬剤収容部211には、固形状の薬剤であって、第1の薬剤収容部210に収容されている無色透明の薬液との混合により、有色透明の薬液を生成する薬剤が収容されている。
また、表示部15には、各薬剤収容部21に収容されている各薬剤、すなわち、第1の薬剤収容部210に収容されている無色透明の薬液と、第2の薬剤収容部211に収容されている固形状の薬剤と、を混合した混合液の色みと同系色の色みからなる表示が付されている。
図4に示す複室容器20では、第1の薬剤収容部210に収容される薬液が無色透明の薬液であることから、仕切り部12が開封されていない状態、すなわち、各薬剤収容部21に収容されている各薬剤が互いに混合されていない状態では、表示部15の視認性が良好であり、その表示内容を、外部から容易に判別可能である。要するに、仕切り部12の開封前において、複室容器20には、仕切り部12の開封を喚起する「未開封」との表示が、明瞭に表示されている。
また、図4に示す複室容器20では、第1の薬剤収容部210を押圧して、仕切り部12に対し液圧を付加することにより、仕切り部12が開封されて、第1の薬剤収容部210と第2の薬剤収容部211との間が連通する。
その結果、薬剤収容部21内において、各薬剤収容部21に収容されていた各薬剤が互いに混合され、こうして得られた混合液は、第2の薬剤収容部211に収容されていた薬剤によって、有色透明の薬液となる。
それゆえ、各薬剤収容部21に収容される各薬剤が混合された混合液を表示部15に重ね合わせたときの表示部15の視認性は、仕切り部12の開封前に比べて低下し、表示部15の表示内容が外部から極めて判別しにくくなるか、または、判別できなくなる。要するに、表示部15の「未開封」の表示が、複室容器20内の混合液の色に混じって、外見上消失する。これにより、複室容器20の使用者は、仕切り部12の開封が達成されていることを容易に判断できる。
上記したように、図4に示す複室容器20によれば、第1の薬剤収容部210に設けられている表示部15の視認性が、第1の薬剤収容部210および第2の薬剤収容部211に収容される各薬剤が混合された混合液を重ね合わせることで、相対的に変化することから、この相対的な変化によって、隣接する収容部12間の連通処理を喚起することができる。
図4に示す複室容器20において、第1の薬剤収容部210に収容される無色透明の薬液としては、上記したのと同様の無色透明の薬液が挙げられる。
第2の薬剤収容部211に収容される固形状の薬剤は、固形状の薬剤(例えば、粉剤、顆粒剤などの固形剤など)であり、第1の薬剤収容部210に収容されている無色透明の薬液との混合によって有色透明の薬液を生成する薬剤であること以外は、特に限定されない。具体的には、例えば、上記した有色透明の薬液において例示した薬剤(すなわち、例えば、ビタミンB、インドシアニングリーン、フェノールスルホンフタレイン、インディゴカルミンなど。)や、塩酸ドキソルビシン、塩酸アムルビシン、塩酸エピルビシン、ポルフィマーナトリウムなどが挙げられる。これら固形状の薬剤は、第2の薬剤収容部211に、単独で収容されていてもよく、また、互いに混合した状態で保存しても変質を生じない薬剤の組合せであれば、2種以上が混合して収容されていてもよい。
また、第2の薬剤収容部211に収容される薬剤としては、例えば、有色透明の薬液や、第1の薬剤収容部210に収容される無色透明の薬液との混合により、不透明な薬液を生成する薬剤(すなわち、それ自体が不透明な薬液や、第1の薬剤収容部210に収容される薬液との混合によって透光性が失われ、不透明な薬液を生成する薬剤など)が挙げられる。
有色透明の薬液としては、上記したのと同様の有色透明の薬液が挙げられる。
また、それ自体が不透明な薬液としては、上記したのと同様の不透明な薬液が挙げられる。
なお、各薬剤収容部21に収容される薬剤の組合せとしては、特に限定されないが、例えば、第1の薬剤収容部210に収容される薬剤が、ブドウ糖輸液であり、第2の薬剤収容部211に収容される薬剤が、塩酸エピルビシンである組合せ、例えば、第1の薬剤収容部210に収容される薬剤が、ブドウ糖輸液であり、第2の薬剤収容部211に収容される薬剤が、ビタミンB剤の溶解液である組合せ、例えば、第1の薬剤収容部210に収容される薬剤が、電解質溶液であり、第2の薬剤収容部211に収容される薬剤が、脂肪乳剤である組合せ、などが挙げられる。
図5は、本考案の複室容器のさらに他の実施形態を示す正面図である。
図5において、この複室容器30は、2枚の樹脂フィルムによって区画され、薬剤が収容される2つの薬剤収容部31と、互いに隣接する各薬剤収容部間に設けられ、互いに隣接する各薬剤収容部の間を開封可能に封止する仕切り部12と、周縁に設けられ、2枚の樹脂フィルムが互いに溶着されている周縁強シール部13と、各薬剤収容部21に収容される各薬剤が混合された混合液を複室容器30から排出するために、周縁強シール部13において、2枚の樹脂フィルム間に挟みこんで固定される筒部材14と、2つの薬剤収容部31のうち、筒部材14に連通している第1の薬剤収容部310において、2枚の樹脂フィルムのいずれか一方の樹脂フィルムの外表面に設けられている表示部15と、を備えている。
2つの薬剤収容部31は、筒部材14に連通している第1の薬剤収容部310と、第1の薬剤収容部310内に配置された状態で、第1の薬剤収容部310と互いに隣接している第2の薬剤収容部311と、からなっている。この第2の薬剤収容部311は、仕切り部(隔壁弱シール部)12によって区画され、平面視略矩形状に形成されている。第2の薬剤収容部311を区画する仕切り部12の一辺は、隣接方向16において互いに対向する一対の周縁強シール部131,132のうち、筒部材14と連通している側の周縁強シール部132と対向している周縁強シール部131において、複室容器30を形成する2枚の樹脂フィルムによって挟み込まれた状態で、固定されている。さらに、第1の薬剤収容部310内には、複室容器30を形成する2枚の樹脂フィルムが互いに溶着された補助シール部18が設けられている。この補助シール部18を形成する2枚の樹脂フィルムは、第2の薬剤収容部311を区画する仕切り部(隔壁弱シール部)12の他の一辺の一部を挟み込んだ状態で溶着しており、これにより、補助シール部18と仕切り部12とが、互いに連なっている。
図5において、第1の薬剤収容部310には、無色透明の薬液が収容されており、第2の薬剤収容部311には、有色透明の薬液が収容されている。
また、表示部15には、各薬剤収容部31に収容されている各薬剤を混合した混合液の色みと同系色の色みからなる表示が付されている。
図5に示す複室容器30では、第1の薬剤収容部310に収容される薬液が無色透明の薬液であることから、仕切り部12が開封されていない状態、すなわち、各薬剤収容部31に収容されている各薬剤が互いに混合されていない状態では、表示部15の視認性が良好であり、その表示内容を、外部から容易に判別可能である。要するに、仕切り部12の開封前において、複室容器30には、仕切り部12の開封を喚起する「未開封」との表示が、明瞭に表示されている。
また、図5に示す複室容器30では、第1の薬剤収容部310を押圧して、仕切り部12に対し液圧を付加することにより、仕切り部12が開封され、第1の薬剤収容部310と第2の薬剤収容部311との間が連通する。
その結果、薬剤収容部31内において、各薬剤収容部31に収容されていた各薬剤が互いに混合され、こうして得られた混合液は、第2の薬剤収容部311に収容されていた薬剤によって、有色透明の薬液となる。
それゆえ、各薬剤収容部31に収容される各薬剤が混合された混合液を、表示部15に重ね合わせたときの表示部15の視認性は、仕切り部12の開封前に比べて低下し、表示部15の表示内容が外部から極めて判別しにくくなるか、または、判別できなくなる。要するに、表示部15の「未開封」の表示が、複室容器30内の混合液の色に混じって、外見上消失する。これにより、複室容器30の使用者は、仕切り部12の開封が達成されていることを視覚的にかつ容易に判断することができる。
図5に示す複室容器30において、第1の薬剤収容部310に収容される無色透明の薬液としては、上記したのと同様の無色透明の薬液が挙げられる。
また、第2の薬剤収容部311に収容される有色透明の薬液としては、上記したのと同様の有色透明の薬液が挙げられる。
第2の薬剤収容部311に収容される薬剤は、第1の薬剤収容部310に収容される無色透明の薬液との混合により、有色透明の薬液を生成するものであってもよい。
また、第2の薬剤収容部311に収容される薬剤は、第1の薬剤収容部310に収容される無色透明の薬液との混合により、不透明な薬液を生成するものであってもよい。
それ自体が不透明な薬液としては、上記したのと同様の不透明な薬液が挙げられる。
なお、各薬剤収容部31に収容される薬剤の組合せとしては、特に限定されないが、例えば、第1の薬剤収容部310に収容される薬剤が、ブドウ糖輸液であり、第2の薬剤収容部311に収容される薬剤が、ビタミンB剤の溶解液である組合せ、例えば、第1の薬剤収容部310に収容される薬剤が、注射用蒸留水であり、第2の薬剤収容部311に収容される薬剤が、インドシアニングリーンである組合せ、例えば、第1の薬剤収容部310に収容される薬剤が、注射用蒸留水であり、第2の薬剤収容部311に収容される薬剤が、フェノールスルホンフタレインである組合せ、例えば、第1の薬剤収容部310に収容される薬剤が、注射用蒸留水であり、第2の薬剤収容部311に収容される薬剤が、インディゴカルミンである組合せ、例えば、第1の薬剤収容部310に収容される薬剤が、ブドウ糖であり、第2の薬剤収容部311に収容される薬剤が、塩酸エピルビシンである組合せ、などが挙げられる。
図6は、本考案の複室容器のさらに他の実施形態を示す正面図であり、図7は、図6に示す複室容器40について、仕切り部12の開封後の状態を示す正面図である。
図6において、この複室容器40は、2枚の樹脂フィルムによって形成され、薬剤が収容される3つの薬剤収容部11と、互いに隣接する各薬剤収容部11間に設けられ、互いに隣接する各薬剤収容部11の間を開封可能に封止する仕切り部12と、周縁に設けられ、2枚の樹脂フィルムが互いに溶着されている周縁強シール部13と、各薬剤収容部11に収容される各薬剤が混合された混合液を複室容器10から排出するために、周縁強シール部13において、2枚の樹脂フィルム間に挟みこんで固定される筒部材14と、3つの薬剤収容部11のうち第3の薬剤収容部112の表面に設けられている表示部151と、を備えている。
3つの薬剤収容部11、すなわち、第1の薬剤収容部110と、第2の薬剤収容部111と、第3の薬剤収容部112とは、いずれも、図1に示す複室容器10の場合と同様に形成されている。
第1の薬剤収容部110と第2の薬剤収容部111とは、互いに隣接しており、第1の隔壁弱シール部120(仕切り部12)によって区画されている。また、第3の薬剤収容部112は、第2の薬剤収容部111内に配置された状態で、第2の薬剤収容部11と互いに隣接している。また、第2の隔壁弱シール部121によって区画され、平面視略矩形状に形成されている。
第1の薬剤収容部110と第2の薬剤収容部111との間を開封可能に封止する仕切り部12(第1の隔壁弱シール部120)、第2の薬剤収容部111と第3の薬剤収容部112との間を開封可能に封止する仕切り部12(第2の隔壁弱シール部121)、周縁強シール部13のうち、幅方向17において互いに対向する一対の周縁強シール部130および隣接方向16において互いに対向する一対の周縁強シール部131,132、ならびに、複室容器10を形成する2枚の樹脂フィルムが互いに溶着された補助シール部18については、いずれも、図1に示す複室容器10の場合と同様に形成されている。
図6において、第1の薬剤収容部110および第2の薬剤収容部111には、無色透明の薬液(色相を有しない透光性薬液)が収容されており、第3の薬剤収容部112には、それ自体が有色透明の薬液(色相を有する透光性薬液)であって、第1の薬剤収容部110および第2の薬剤収容部111に収容されている薬剤との混合により、有色透明の薬液を生成する薬剤が収容されている。
また、表示部151には、第3の薬剤収容部112に収容されている薬剤の色みと同系色の色みからなる表示が付されている。
図6および図7に示す複室容器40では、第3の薬剤収容部112に収容される薬液が有色透明の薬液であることから、仕切り部12が開封されていない状態(図6参照)、すなわち、各薬剤収容部11に収容されている各薬剤が互いに混合されていない状態では、上記有色透明の薬液と同系色の色味が付された表示部151については、その視認性が不良であり、その表示内容を、外部から判別することが困難である。
また、図6および図7に示す複室容器40では、第1の薬剤収容部110を押圧して、第1の隔壁弱シール部120に対し液圧を付加することにより、第1の隔壁弱シール部120が開封され、第1の薬剤収容部110と第2の薬剤収容部111との間が連通する。さらに、上記の液圧により、第2の薬剤収容部111内の補助シール部18が剥離され、補助シール部18の剥離と連動して、第3の薬剤収容部112の第2の隔壁弱シール部121が開封される。すなわち、第1の薬剤収容部110の押圧により、第3の薬液収容部112と、第1の薬液収容部110および第2の薬液収容部111との間が連通する。
その結果、薬剤収容部11内において、各薬剤収容部11に収容されていた各薬剤が互いに混合され、こうして得られた混合液は、第3の薬剤収容部112に収容されていた有色透明の薬液の色味が、他の2つの薬剤収容部110,111に収容されていた無色透明の薬液によって希釈され、その色の彩度が低下した状態となる。
それゆえ、各薬剤収容部11に収容される各薬剤が混合された混合液を表示部151に重ね合わせたときの表示部151の視認性は、仕切り部12の開封前に比べて向上し、表示部151の表示内容が外部から判別しやすくなる。要するに、表示部151の「OPEN」の表示が、複室容器10内の混合液の色味の変化(彩度の低下)によって、外見上明瞭となる。これにより、複室容器10の使用者は、仕切り部12の開封が達成されていることを容易に判断できる。
上記したように、図6および図7に示す複室容器40によれば、第1の薬剤収容部110に設けられている表示部151の視認性が、互いに隣接する各薬剤収容部11に収容される各薬剤が混合された混合液を重ね合わせることで、相対的に変化することから、この相対的な変化によって、隣接する収容部12間の連通処理を喚起することができる。
図6および図7に示す複室容器40において、第1の薬剤収容部110に収容される薬剤としては、上記したように、例えば、無色透明の薬液が挙げられる。無色透明の薬液としては、上記したのと同様の薬剤が挙げられ、これら無色透明の薬液は、第1の薬剤収容部110に、単独で収容されていてもよく、また、互いに混合した状態で保存しても変質を生じない薬液の組合せであれば、2種以上の薬剤の混合液が収容されていてもよい。
また、図6および図7に示す複室容器40において、第2の薬剤収容部111に収容される薬剤としては、上記したように、例えば、無色透明の薬液が挙げられ、具体的には、上記したのと同様の無色透明の薬液が挙げられる。さらに、これら薬液は、第1の薬剤収容部110に、単独で収容されていてもよく、また、互いに混合した状態で保存しても変質を生じない薬液の組合せであれば、2種以上が混合して収容されていてもよい。
また、第2の薬剤収容部111に収容される薬剤は、第1の薬剤収容部110に収容されている無色透明の薬液によって溶解可能な固形状の薬剤(例えば、粉剤、顆粒剤などの固形剤など)であってもよい。このような固形状の薬剤としては、上記したのと同様の薬剤が挙げられ、これら固形状の薬剤は、第2の薬剤収容部111に、単独で収容されていてもよく、また、互いに混合した状態で保存しても変質を生じない薬剤の組合せであれば、2種以上が混合して収容されていてもよい。
図6および図7に示す複室容器40において、第3の薬剤収容部112に収容される薬剤としては、上記したように、例えば、有色透明の薬液が挙げられる。有色透明の薬液としては、上記したのと同様の有色透明の薬液が挙げられる。
図6および図7に示す複室容器40において、表示部151の「OPEN」の表示は、第3の薬剤収容部112に収容される有色透明の薬液の色相と同系色の表示とすればよい。この場合、表示部151の表示は、仕切り部12の開封前において、視認ができず、または、視認が困難であるのに対し、仕切り部12の開封により、視認性が向上する。それゆえ、表示部の視認性の変化により、仕切り部12の開封の有無を容易に確認することができる。
なお、各薬剤収容部11に収容される薬剤の組合せとしては、特に限定されないが、例えば、第1の薬剤収容部110および第2の薬剤収容部111に収容される薬剤が、それぞれアミン酸輸液とブドウ糖輸液であり、第3の薬剤収容部112に収容される薬剤が、ビタミンB剤の溶解液である組合せ、例えば、第1の薬剤収容部110および第2の薬剤収容部111に収容される薬剤が、それぞれリン酸含有液とカルシウム含有液であり、第3の薬剤収容部112に収容される薬剤が、ビタミンB剤の溶解液である組合せ、などが挙げられる。
図6および図7に示す複室容器40において、表示部151は、例えば、「OPEN」などの文字が表示された透明のシールを、第3の薬剤収容部112を形成する樹脂フィルムに貼付して形成されたものであってもよく、また、第3の薬剤収容部112を形成する樹脂フィルムに、直接に印刷または着色して形成されたものであってもよい。
表示部151の表示は、図6および図7に示す表示に限定されず、例えば、「開封済」、「使用可」などの表示を適宜選択することができる。
本考案は、以上の記載に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲に記載した事項の範囲において、種々の設計変更を施すことが可能である。
図1は、本考案の複室容器の一実施形態を示す正面図である。 図2は、図1に示す複室容器10を、この複室容器10を形成する2枚の樹脂フィルムに分解した分解図であって、図1の正面視表側の樹脂フィルムを、図1の背面側から見た分解背面図である。 図3は、図1に示す複室容器10を、この複室容器10を形成する2枚の樹脂フィルムに分解した分解図であって、図1の正面視裏側の樹脂フィルムを、図1の正面側から見た分解正面図である。 図4は、本考案の複室容器の他の実施形態を示す正面図である。 図5は、本考案の複室容器のさらに他の実施形態を示す正面図である。 図6は、本考案の複室容器のさらに他の実施形態を示す正面図である。 図7は、図6に示す複室容器40について、仕切り部12の開封後の状態を示す正面図である。
符号の説明
10,20,30,40 複室容器
11,21,31,110,111,112,210,211,310,311 薬剤収容部
12,120,121 仕切り部
13,130,131,132 周縁強シール部
15,151 表示部

Claims (9)

  1. 薬剤を収容する複数の薬剤収容部と、
    互いに隣接する各前記薬剤収容部の間を開封可能に封止する仕切り部と、
    互いに隣接する各前記薬剤収容部の少なくとも一方に設けられ、前記仕切り部の開封によって、互いに隣接する各前記薬剤収容部に収容される各前記薬剤が混合された混合液が重ね合わされることにより、視認性が相対的に変化する表示部と、
    を備えていることを特徴とする、複室容器。
  2. 前記表示部は、前記混合液が重ね合わされることにより、視認性が低下することを特徴とする、請求項1に記載の複室容器。
  3. 互いに隣接する各前記薬剤収容部に収容される各前記薬剤のうち、少なくとも一方の薬剤は、有色であることを特徴とする、請求項1または2に記載の複室容器。
  4. 互いに隣接する各前記薬剤収容部に収容される各前記薬剤のうち、一方の薬剤は、有色であり、他方の薬剤は、無色であることを特徴とする、請求項3に記載の複室容器。
  5. 互いに隣接する各前記薬剤収容部に収容される各前記薬剤のうち、一方の薬剤は、黄色の薬液であり、他方の薬剤は、無色の薬液であることを特徴とする、請求項4に記載の複室容器。
  6. 前記表示部は、無色の薬液が収容されている薬液収容部に設けられていることを特徴とする、請求項4または5に記載の複室容器。
  7. 前記表示部の色は、有色の前記薬剤の色と、同系色であることを特徴とする、請求項3〜6のいずれかに記載の複室容器。
  8. 前記表示部の表示が、前記仕切り部の開封を喚起させる表示であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の複室容器。
  9. 前記仕切り部が、弱シール部であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の複室容器。
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