JP3125396B2 - 回転電機付ターボチャージャの制御装置 - Google Patents

回転電機付ターボチャージャの制御装置

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JP3125396B2 JP03355177A JP35517791A JP3125396B2 JP 3125396 B2 JP3125396 B2 JP 3125396B2 JP 03355177 A JP03355177 A JP 03355177A JP 35517791 A JP35517791 A JP 35517791A JP 3125396 B2 JP3125396 B2 JP 3125396B2
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Isuzu Motors Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はターボチャージャのター
ビン軸に回転電機を取付け、エンジンの運転状態に応じ
て回転電機を電動または発電作動させ、エンジントルク
を付勢したりまたは電力回生を行わせようとする回転電
機付ターボチャージャの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】排気エネルギーを利用してエンジンに過
給気を圧送するターボチャージャが広く使用されてお
り、この種のターボチャージャのタービン軸に回転電機
を取付け、エンジンの運転状態に応じてバッテリからの
電力を回転電機に供給して過給作動を付勢したり、また
は回転電機に発電作動させてその出力にてバッテリを充
電するなどの提案が種々なされている。
【0003】そして、このような提案として回転電機の
回転数を検出してバッテリからの供給電圧を制御しよう
とするターボチャージャ用回転電機の電圧制御装置が特
開平1−155027号公報に示されており、その制御
に際しては、通常マイクロコンピュータを用いた制御装
置が入力信号に応じて各種の処理を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のようなマイクロ
コンピュータ構成の制御装置はその電源立上げ時には、
例えばスタート→イニシャライズ→バッテリ充電率の決
定→エンジンの始動待機→制御ブースト圧設定→・・・
などの順序にて動作が行われ、このバッテリ充電率の決
定に対してはバッテリ電圧の算出がポイントとなるが、
バッテリ電圧の算出は無負荷時で所定時間放置後の電圧
の安定した状態の電圧値を検出する必要がある。したが
って、エンジン始動前の検出が望まれるが、制御装置に
電源が投入されエンジン始動までの時間は個々に異なっ
て様々であり、バッテリの無負荷放置時間の確認ができ
ず、またエンジンの始動時にはバッテリ電圧が低下して
バックアップのないRAM(ランダムアクセスメモリ)
は充電率データを失う虞があり、さらにバッテリ電圧の
検出中にエンジンの始動が行われると、正しい値が得ら
れないという不都合がある。
【0005】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、その目的はバッテリの充電率の設定の基と
なるバッテリ電圧の測定における無負荷放置時間の確認
や、エンジン始動時の電圧低下による初期充電率データ
の消失、バッテリ電圧測定中のエンジン始動による障害
など防止しようとする回転電機付ターボチャージャの制
御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明によれば、ターボチャージャに回転電機を取
付けタービントルクにより発電させてバッテリの充電制
御を行うコントローラの電源立上げ時におけるバッテリ
電圧に基づく充電率を設定する回転電機付ターボチャー
ジャの制御装置において、前記コントローラのRAMの
バックアップ電源の持続時間をバッテリ電圧測定前の無
負荷放置時間と等しく設定してRAMのバックアップの
有無により前記放置時間を判断する放置時間確認手段
と、該確認手段により放置時間の超過の場合はバッテリ
電圧を測定し充電率を設定後エンジン始動を許可する始
動制御手段とを備えた回転電機付ターボチャージャの制
御装置が提供される。
【0007】
【作用】コントローラのRAMのバックアップ電源とな
るコンデンサの持続時間を、充電率設定に必要なバッテ
リ電圧測定のための無負荷放置時間と等しく設定し、コ
ントローラへの通電時にRAMのバックアップ状態のチ
ェックにより放置時間の判断を行い、RAMがバックア
ップされていない場合は新たにバッテリ電圧を測定して
充電率を設定してから、エンジンの始動をOKする。
【0008】
【実施例】つぎに本発明の実施例について図面を用いて
詳細に説明する。
【0009】図1は本発明の一実施例を示す回路構成の
ブロック図である。同図において、1はマイクロコンピ
ュータ構成のコントローラで演算や制御を行うCPU1
1、各種データの記憶装置で例えばバッテリの充電率の
設定プログラムなどを記憶するRAM12、外部からの
電源を受入れてコントローラ用の電源に変換する電源回
路13、アナログ信号を入力する入力回路14、CPU
11からの信号、例えばエンジン始動OK信号を外部に
出力する出力回路15、CPU11やRAM12の電源
を監視する電源監視回路16や、アドレスバス17、デ
ータバス18などを備えている。そして、該電源監視回
路16は静電容量の大きいコンデンサ19を有してお
り、コントローラ1の電源断の際はRAM12にその電
荷を供給してRAMのバックアップを行うもので、その
バックアップ時間は充電率を求める場合に必要なバッテ
リの無負荷放電時間の最小値と同一になるように設定さ
れている。また、電源監視回路16は電源電圧の低下時
にはCPU11への割込み処理要求信号を出力する。
【0010】2はバッテリで、車載の電気機器の電源と
なるもので、コントローラ1にはキースイッチ3の投入
により電源回路13を介して通電され、エンジン始動時
にはキースイッチ3の所定の操作によりバッテリ2から
図示していないスタータに通電されて始動が行われる。
【0011】ここで本実施例におけるコントローラ1の
制御を説明すると、電源オンの立上げ時に次のような制
御プログラムがスタートする。
【0012】スタート→イニシャライズ→RAMバック
アップ確認→バッテリ電圧測定→充電率決定→エンジン
始動用制御出力→制御ブースト圧決定→・・・
【0013】このRAMのバックアップの確認はバック
アップされていればRAMにメモリされている充電率デ
ータが使用され、バックアップされていないときはバッ
テリ電圧測定値により充電率を決定するものである。こ
こで充電率が決定されるとエンジン始動用制御出力信号
がオンとなってエンジン始動がOKとなる。そして、バ
ッテリ電圧が低下してもエンジン始動回路はハードウエ
アにより自己保持されており、そのまま始動動作とな
る。
【0014】図2は上述の実施例の作動を示す処理フロ
ー図であり、該フロー図について説明すると、ステップ
1にてCPU11の初期設定やRAM12のクリヤ、レ
ジスタの設定が行われ、ステップ2ではRAM12のバ
ックアップ判定用データを読出す。ついでステップ3に
ては該読出したデータと電源断前に格納したデータとを
比較し、二種のデータが同一の場合はバックアップされ
ていたとステップ4で判定し、異なる場合はバックアッ
プされていなかったと判断する。
【0015】そして、バックアップされていたと判定の
場合はステップ8に進み、そのデータを用いてバッテリ
2の充電率の決定を行い、つぎのステップ9では出力回
路15からエンジン始動OKの信号をキースイッチ3に
送出し、つづいて例えば制御用ブースト圧の設定などの
フローに進むことになる。
【0016】また、ステップ4でバックアップされてい
なかったと判断された場合はステップ5に移り、タイマ
ーによりアナログ回路の電圧が安定するまで待ってから
ステップ6でバッテリ2の電圧を測定し、つぎのステッ
プ7ではこの電圧に基づいてRAMのバックアップ判定
用データの書込を行う。そしてステップ8に移って充電
率の決定を行って前記と同様な処理を進めることにな
る。
【0017】なお、図3はこのような本実施例における
作動を説明した曲線図であり、縦軸にバッテリ電圧、横
軸にキースイッチやバックアップの有無の場合のコント
ローラの動作を示したものである。
【0018】
【発明の効果】上述の実施例のように本発明によれば、
コントローラのRAMのバックアップ電源となるコンデ
ンサによるバックアップ時間を、バッテリ電圧測定に必
要な無負荷放置時間と同一にしたため、RAMのメモリ
内容のチェックにより無負荷放置時間の判断が行え、ま
たRAMがバックアップされていない場合はタイマーに
より電圧が安定するまで待ち、バッテリ電圧の測定後、
充電率を設定してからエンジン始動OKとするので、バ
ッテリ電圧測定中のエンジン始動の虞が防止できるとい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す回路構成のブロック図
である。
【図2】本実施例の作動を示す処理フロー図である。
【図3】本実施例におけるバッテリ電圧とキースイッチ
やコントローラの作動との説明図である。
【符号の説明】
1…コントローラ 2…バッテリ 3…キースイッチ 11…CPU 12…RAM 16…電源監視回路 19…コンデンサ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ターボチャージャに回転電機を取付けター
    ビントルクにより発電させてバッテリの充電制御を行う
    コントローラの電源立上げ時におけるバッテリ電圧に基
    づく充電率を設定する回転電機付ターボチャージャの制
    御装置において、前記コントローラのRAMのバックア
    ップ電源の持続時間をバッテリ電圧測定前の無負荷放置
    時間と等しく設定してRAMのバックアップの有無によ
    り前記放置時間を判断する放置時間確認手段と、該確認
    手段により放置時間の超過の場合はバッテリ電圧を測定
    し充電率を設定後エンジン始動を許可する始動制御手段
    とを備えたことを特徴とする回転電機付ターボチャージ
    ャの制御装置。
JP03355177A 1991-12-20 1991-12-20 回転電機付ターボチャージャの制御装置 Expired - Fee Related JP3125396B2 (ja)

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