JP3124475B2 - 被識別対象物の識別方法及びその装置 - Google Patents
被識別対象物の識別方法及びその装置Info
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Description
象物、例えば鉄道用のトラフやダクト等の保護管に収容
された複数のケーブルの中から所定ケーブルを識別する
被識別対象物の識別方法及びその装置に関する。
ブルが敷設されている。これらケーブルの中には経時変
化によって寿命がきたり、障害が発生して使用できない
ものが含まれていることがある。このように不要になっ
たケーブルを撤去する際には、作業者が誤って使用中の
ケーブルを切断する事故も発生しており、信頼性の高い
ケーブルの識別装置が望まれていた。
別)方式を用いた識別装置があり、この識別装置では、
送信器側から識別対象とするケーブル導体に、複数の周
波数信号を供給し、ケーブル群の途中部分にセットされ
た受信器の電磁誘導方式のセンサ部分で、ケーブル内の
電流信号を検出する。そして、上記センサからの出力信
号を、送信器からの複数の供給信号周波数をそれぞれ通
過させるフィルタに通し、全ての供給信号成分が出力さ
れたときに、目的のケーブルと判断していた。
識別装置もあり、この識別装置では、作業者が受信器の
検出ヘッドをケーブル表面に当てることにより、ケーブ
ル内部の金属導体と検出用の信号電極間の静電結合及び
作業者の身体と大地との静電結合で大地帰還回路が形成
される。受信器は、識別対象ケーブルに印加された電圧
信号を検出し、複数の判別基準で検出用ヘッドを当てて
いるケーブルが、目的のケーブルであるかを識別してい
た。
式では、交流信号をケーブルに供給しているため、電磁
誘導によって隣接ケーブルにも送信器からの信号周波数
成分が誘導されてしまう。このため、識別装置では、信
号を供給していないケーブルを目的のケーブルと誤判断
する可能性があった。そこで、受信器側で検出した信号
を、全ケーブルについてレベル比較を行う方法が考えら
れるが、信号を供給したケーブルが途中で分岐され、実
際には、受信器側に目的のケーブルがない場合でも、検
出レベルの一番高いものを目的ケーブルと誤判断してし
まうという問題点があった。
金属導体と受信器の検出用信号電極の静電結合を利用し
ているため、ケーブルの表面状態(例:ケーブルの表面
に水膜が付着している状態など)によって容量が変化し
てしまい、誤判断の原因になるという問題点があった。
また、ケーブルの受信側端部がアース接続されている場
合は、ケーブルとアース間のインピーダンスが小さくな
るので、アースとの接続を切り離さなければならなかっ
た。
で、電圧識別方式と電流識別方式の二つの識別方法を併
用して、互いの欠点を補い、目標の被識別対象物を精度
良く検出できる識別方法及びその装置を提供することを
目的とする。
め、本発明では、導電性の複数のケーブルの中から所定
ケーブルを識別する被識別対象物の識別方法において、
第1の発振部から発振される所定周波数からなる電圧信
号を生成し、該電圧信号を直接前記所定ケーブルに印加
する印加工程と、静電結合方式によって前記電圧信号を
検出し、該検出結果から所定ケーブルを識別する第1の
識別工程とからなる電圧識別方式と、第2の発振部から
発振される定周波数の信号に基づいて、定周波数定電流
信号を生成し、該定周波数定電流信号を直接前記所定ケ
ーブルに供給する供給工程と、電磁誘導方式によって前
記所定ケーブルに供給された電流信号を検出し、該検出
結果から所定ケーブルを識別する第2の識別工程とから
なる電流識別方式とを有し、前記所定ケーブルの受端側
の接地状況を、当該所定ケーブルとアース間のインピー
ダンスの変化に応じて判別し、該判別結果に基づき、前
記電圧識別方式又は前記電流識別方式を用いる被識別対
象物の識別方法が提供されており、電圧識別方式及び電
流識別方式を併用して互いの欠点や制約を補完する。
端側の接地状況を逐次変更するとともに、前記所定ケー
ブルの受端側の接地状況を所定ケーブルとアース間のイ
ンピーダンスの変化に応じて判別し、該判別結果に基づ
き、前記電圧識別方式又は前記電流識別方式を逐次切り
替えて用いることで、異なった識別方式を自動的に切り
替えて併用し、所定ケーブルを識別する。
る導電性の複数のケーブルの中から所定ケーブルを識別
する被識別対象物の識別方法において、第1の発振部か
ら発振される所定周波数からなる電圧信号を生成し、該
電圧信号を直接前記所定ケーブルのうちの所定心線以外
の心線に印加する印加工程と、静電結合方式によって前
記電圧信号を検出し、該検出結果から所定ケーブルを識
別する第1の識別工程とからなる電圧識別方式と、第2
の発振部から発振される定周波数の信号に基づいて、定
電流制御部が定周波数定電流信号を生成し、該定周波数
定電流信号を直接前記所定ケーブルのうちの少なくとも
1つの所定心線に供給する供給工程と、電磁誘導方式に
よって前記所定ケーブルに供給された電流信号を検出
し、該検出結果から所定ケーブルを識別する第2の識別
工程とからなる電流識別方式とを有し、前記所定ケーブ
ルを識別する際に、前記電圧識別方式と電流識別方式と
を同時に用い、前記印加工程及び供給工程では前記各心
線に、前記電圧信号及び定周波数定電流信号を同時に出
力するとともに、所定心線の受端側端部だけをアース接
続させることで、2種類の信号レベルのチェックを同時
に行い、総合的に所定ケーブルを識別する。
ールド層を有する場合には、前記供給工程では前記電圧
信号を直接該所定ケーブルの所定心線以外の心線又は該
シールド層に印加するとともに、所定心線の受端側端部
だけをアース接続させることで、シールド層によっても
信号レベルのチェックを可能にする。請求項7,10で
は、導電性の複数のケーブルの中から所定ケーブルを識
別する被識別対象物の識別装置において、第1の発振部
から発振される所定周波数からなる電圧信号を生成し、
該電圧信号を直接前記所定ケーブルに印加する電圧識別
方式の印加部と、第2の発振部から発振される定周波数
の信号に基づいて、定周波数定電流信号を生成し、該定
周波数定電流信号を直接前記所定ケーブルに供給する電
流識別方式の供給部と、前記所定ケーブルの受端側の接
地状況を判別する判別部と、前記印加部又は供給部から
の信号を切り替えて前記所定ケーブルに出力する切替部
とを有する送信手段と、静電結合方式によって前記所定
ケーブルに印加された電圧信号を検出し、該検出結果か
ら該所定ケーブルを識別する第1の識別部と、電磁誘導
方式によって前記所定ケーブルに供給された電流信号を
検出し、該検出結果から所定ケーブルを識別する第2の
識別部とを有する受信手段とを備え、前記判別部で所定
ケーブルの受端側の接地状況を当該所定ケーブルとアー
ス間のインピーダンスの変化に応じて判別し、該判別結
果に基づき、前記電圧識別方式又は前記電流識別方式を
用いて互いの欠点や制約を補完する。
側の接地状況を逐次変更する変更手段と、第1の発振部
から発振される所定周波数からなる電圧信号を生成し、
該電圧信号を直接前記所定ケーブルに印加する電圧識別
方式の印加部と、第2の発振部から発振される定周波数
の信号に基づいて、定周波数定電流信号を生成し、該定
周波数定電流信号を直接前記所定ケーブルに供給する電
流識別方式の供給部と、前記所定ケーブルの受端側の逐
次変更する接地状況を当該所定ケーブルとアース間のイ
ンピーダンスの変化に応じて判別する判別部と、前記判
別結果に応じて印加部又は供給部からの信号を逐次切り
替えて前記所定ケーブルに出力する切替部とを有する送
信手段と、静電結合方式によって前記所定ケーブルに印
加された電圧信号を検出し、該検出結果から該所定ケー
ブルを識別する第1の識別部と、電磁誘導方式によって
前記所定ケーブルに供給された電流信号を検出し、該検
出結果から所定ケーブルを識別する第2の識別部とを有
する受信手段とを備え、異なった識別方式を自動的に切
り替えて併用する。
せる導電性の複数のケーブルの中から所定ケーブルを識
別する被識別対象物の識別装置において、第1の発振部
から発振される所定周波数からなる電圧信号を生成し、
該電圧信号を直接前記所定ケーブルのうちの所定心線以
外の心線に印加する電圧識別方式の印加部と、第2の発
振部から発振される定周波数の信号に基づいて、定周波
数定電流信号を生成し、該定周波数定電流信号を直接前
記所定ケーブルのうちの少なくとも1つの所定心線に供
給する電流識別方式の供給部と、該所定ケーブルの識別
側の接地状況を判別する判別部とを有し、該所定ケーブ
ルを識別する際に、前記印加部と供給部とが前記該当す
る各心線に、前記電圧信号及び定周波数定電流信号を同
時に出力する送信手段と、静電結合方式によって前記所
定ケーブルに印加された電圧信号を検出し、該検出結果
から該所定ケーブルを識別する第1の識別部と、電磁誘
導方式によって前記所定ケーブルに供給された電流信号
を検出し、該検出結果から所定ケーブルを識別する第2
の識別部とを有する受信手段とを備えるとともに、所定
心線の受端側端部だけをアース接続させることで、2種
類の信号レベルのチェックを同時に行う。
がシールド層を有する場合には、前記供給部は前記電圧
信号を直接該所定ケーブルの所定心線以外の心線又は該
シールド層に印加するとともに、所定心線の受端側端部
だけをアース接続させることで、シールド層によっても
信号レベルのチェックを行う。
方法を図1乃至図7の図面に基づいて説明する。図1
は、本発明に係る被識別対象物の識別方法の第1実施例
を用いた識別装置の概略構成を示すブロック図である。
図において、識別対象のケーブルAは、絶縁層A1によ
って絶縁被覆されており、図示しない他のケーブルとと
もに保護管内に収納されている。ケーブルAの金属導体
部分(心線)A2の一端(以下、「送信端」という。)
には、識別装置の送信器10が接続され、心線A2の他
端(以下、「受端」という。)は、スイッチボックス1
を介してアースと接続されている。
識別方式による特定周波数の電圧信号又は電流識別方式
による定周波数定電流信号を心線A2に出力する送信器
10と、ケーブルAと非接触又は接触して設けられ、上
記電圧信号又は定周波数定電流信号を識別する受信器3
0とから構成されている。この送信器10と受信器30
とは、任意の距離離れており、この受信器30は、作業
者によって移動可能に持たれ、信号印加地点から離れた
任意の場所で信号受信を行う。受信器30は、電圧識別
部31、交流電流センサ50及び電流識別部51とから
構成され、電圧識別部31により特定周波数の電圧信号
を検出し、又は交流電流センサ50を介して電流識別部
51により定周波数定電流信号を検出し、収納されてい
るケーブルの中から特定ケーブルAを識別する。
れるスイッチ2と、スイッチ2とアース間に接続され
て、ケーブルAに供給された供給電流を測定する電流計
3とからなり、スイッチ2によって接地(スイッチオン
時)、開放(スイッチオフ時)の切り替えを可能にして
いる。送信器10は、予め特定された異なる周波数の交
流信号(特定周波数信号)を合成して心線A2に印加す
る電圧識別方式による電圧信号印加部11、定周波数定
電流信号を生成して心線A2に供給する電流識別方式に
よる電流信号供給部16、心線A2と電圧信号印加部1
1又は電流信号供給部16との接続切り替えを行う選択
スイッチ19と、ケーブルAとアース間のインピーダン
スが各識別方式の設定範囲内であるか判定する過負荷判
定部20とから構成されている。
もので、電圧信号印加部11は、例えば通常あまり使用
されていない周波数である165[Hz]、390[H
z]、1940[Hz]の3チャンネルの正弦波の特定周
波数信号をそれぞれ発振させる正弦波発振回路12〜1
4と、この3チャンネルの交流信号を合成し、スイッチ
19を介して合成信号(電圧信号)を心線A2に印加す
る合成印加回路15とから構成されている。なお、正弦
波発振回路12〜14は、アースされている。
40[Hz]の正弦波の交流信号を発振させる定周波数
発振回路17と、入力する上記定周波数の交流信号に基
づき、40[Hz]、10[mA]の定周波定電流信号
を出力する定電流制御回路18とから構成されている。
なお、定周波数発振回路17は、アースされている。定
電流制御回路18は、図3に示すように、ボルテージフ
ォローワ回路18a,18bと、各ボルテージフォロー
ワ回路からの電圧V1,V2を加算して出力電圧V1+V2
=V3を得る加算回路18cと、加算回路18cからの
出力電圧V3をパワー増幅するパワー増幅回路18d
と、両端の電位差V3−V2=V1から出力電流(V1/
r)=Iを得る抵抗rとから構成されている。定電流制
御回路18は、常にケーブルAに流れる電流Iが一定と
なるように定電流制御を行っている。
又は電流信号供給部12からの信号を選択して、いずれ
かの信号を心線A2に出力している。過負荷判定部20
は、送信器側の選択スイッチ19と、受端側のスイッチ
ボックス1のスイッチ2との接続状態の相違によって、
各識別方式の接地条件と異なるのを防ぐために送信器内
に設置されている。すなわち、一般的に識別対象のケー
ブルAとアース間のインピーダンスは、電圧信号識別方
式では高い方が望ましく、電流信号識別方式では低い方
が望ましい。そこで、本実施例では、測定条件として電
圧信号識別方式では10[kΩ]以上、電流信号識別方
式では1[kΩ]以下に設定した。
回路15と選択スイッチ19との間に設けられた抵抗R
と、抵抗Rの両端の電位差を検出して増幅する差動増幅
回路21と、差動増幅回路21で検出された電位差信号
を直流に変換する整流増幅回路22と、定電流制御回路
18と選択スイッチ19との間に接続されて定電流制御
回路18からの信号を直流に変換する整流増幅回路23
と、予め設定された閾値(電圧値)と整流増幅回路22
又は23から入力する信号(電圧値)とを比較するコン
パレータ回路24と、比較結果を知らせるランプやブザ
ーを有する表示回路25とから構成されている。
は、抵抗Rの両端の電位差が検出され、それを差動増幅
回路21が増幅し、整流増幅回路22で直流に変換した
後、コンパレータ回路24で設定された閾値と比較され
る。ここで、ケーブルAの受端側が開放されている時に
は、ケーブルとアース間のインピーダンスが大きいた
め、抵抗Rの両端の電位差は小さくなり、また逆に上記
受端側が接地されている時には、ケーブルとアース間の
インピーダンスが小さくなるため、抵抗Rに流れる電流
が増大し、両端の電位差が大きくなる。従って、過負荷
判定部20では、抵抗Rの両端の電位差の変化を検出し
て、ケーブルとアース間のインピーダンスを検知し、受
端の接地状況を判別する。すなわち、受端が接地されて
いる場合に、合成印加回路15から電圧信号が印加され
ると、抵抗Rの両端の電位差が大きくなり、コンパレー
タ回路24の閾値を越えるので、表示回路25では、例
えば回路内に設けられたランプを点灯するとともに、同
時にブザーを鳴らして作業者に過負荷を警告することが
できる。
6では、ケーブルAに流れる電流の定電流制御を行い、
過負荷判定部20では、B点の電圧レベルを検出してい
る。このため、ケーブルAの受端側が接地されている時
には、ケーブルとアース間のインピーダンスは小さいた
め、B点の電圧レベルは低く、受端側が開放された時に
は、B点の電圧レベルはコンパレータ回路24の閾値を
越えるので、表示回路25では、例えば回路内に設けら
れたランプを点灯するとともに、同時にブザーを鳴らし
て作業者に過負荷を警告することができる。
信号をケーブルAに出力している時に、受端側の接地状
況をそれぞれの条件で判別し、接地条件が異なる場合に
は警告を発するので、信号と接地条件が異なる方式とな
るのを防ぐことができる。また、本実施例では、ケーブ
ルの識別動作を開始する前に、スイッチボックス1のス
イッチ2をオンにして電流信号供給部16から電流信号
をケーブルAに供給して、電流計3で供給電流の80%
以上がケーブルAに流れていることを確認する。これに
より、本実施例では、特定ケーブルAの途中接地、ある
いは他のケーブルとの混触による供給電流の漏洩を確認
し、誤判定となるのを未然に防ぐことができる。
すように、特定ケーブルAの導体部分と静電結合してい
る信号電極32と、この信号電極32と接続され、心線
A2からの電圧信号(合成信号)を検出する信号検出回
路33と、この電圧信号を増幅するとともに、ゲイン調
整が可能な増幅回路34と、この電圧信号の中から3種
類の特定の周波数信号をそれぞれ通過させるバンドパス
フィルタ35〜37と、バンドパスフィルタ35〜37
に接続される平滑化回路38〜40と、この電圧信号の
中から高周波成分を除去するローパスフィルタ41と、
ローパスフィルタ41に接続される平滑化回路42と、
各平滑化回路からの直流成分からノイズ成分を算出する
ノイズ算出回路43と、平滑化回路38〜40に接続さ
れるコンパレータ回路44〜46と、コンパレータ回路
44〜46からの比較結果を論理積演算するアンド回路
47と、アンド回路47の出力に応じて特定ケーブルを
表示する表示回路48とから構成されている。なお、バ
ンドパスフィルタ35〜37が通過させる周波数信号
は、正弦波発振回路12〜14が発振する特定周波数信
号(165[Hz]、390[Hz]、1940[H
z])に対応している。
には、送信器10のスイッチ19を電圧信号印加部11
側に切り替え、過負荷判定回路20でスイッチボックス
1のスイッチ2がオフで受端が開放状態になっているこ
とを判定する。次に、正弦波発振回路12〜14からの
3種類の特定周波数信号を合成印加回路15で合成し、
その合成された交流電圧信号(合成信号)をケーブルA
の心線A2に印加する。
の信号電極32をケーブルAの表面に当てると、ケーブ
ル内部の金属導体(心線)と信号電極32間の静電結合
及び作業者の身体と大地との静電結合によって大地帰還
回路が形成され、受信器30では、特定ケーブルAに印
加された合成信号を静電結合を利用して検出する。受信
器30に入力された信号は、増幅回路34で増幅された
後、バンドパスフィルタ35〜37によって入力信号の
中から3種類の周波数信号のみをそれぞれ分離されて通
過する。この周波数信号は、バンドパスフィルタ35〜
37に対応して設けられた平滑化回路38〜40で交流
成分から直流成分に変換された後、同じく対応して設け
られたコンパレータ回路44〜46に入力されるととも
に、ノイズ算出回路43にも入力される。
ーパスフィルタ41で高周波成分が除去されて、平滑化
回路42で直流成分に変換された後、ノイズ算出回路4
3に入力される。ノイズ算出回路43では、平滑化回路
42で直流電圧に変換されたトータルの信号電圧VTか
ら、バンドパスフィルタ35〜37で分離された周波数
信号の電圧V1,V2,V3を引くことによってノイズ成
分の電圧VN=VT−V1−V2−V3を算出し、コンパレ
ータ回路44,45に出力している。
1,VREF2,VREF3は、ノイズ算出回路43から出力さ
れたノイズ成分の電圧レベルに応じて設定されている。
ノイズ成分に応じた閾値の設定は種々考えられるが、本
実施例では、各特定周波数信号に対する閾値レベルを次
のように設定する。 VREF1=(1/2)V3+VN VREF2=(2/3)V3+VN VREF3=0.7[V] 固定 従って、コンパレータ回路44〜46は、入力する各周
波数信号の電圧レベルがこの閾値レベルより大きい場合
に、出力レベル“1”をアンド回路47に出力する。ア
ンド回路47は、各コンパレータ回路44〜46からの
出力が共に“1”の場合のみ、その出力を“1”とす
る。表示回路48は、このアンド回路47からの出力が
“1”の場合、ランプを点灯させ、かつブザーを鳴らし
て、受信器30を当てたケーブルが特定ケーブルAであ
る旨を作業者に知らせることができる。
に示すように、アンペアの周回積分の法則に基づくクラ
ンプ式交流電流センサであり、ケーブル内の電流信号を
検出して電流識別部51に出力する。電流識別部51
は、交流電流センサ50から入力する電流信号を増幅す
る増幅回路52と、定周波数成分の信号を通過させるバ
ンドパスフィルタ53と、定周波数信号を直流成分に変
換する整流平滑化回路54と、この直流成分の信号が予
め設定された範囲内にあるかどうか比較するコンパレー
タ回路55と、比較結果に応じて特定ケーブルを表示す
る表示回路56とから構成されている。なお、バンドパ
スフィルタ53が通過させる定周波数成分の信号は、電
流供給部16の定周波数発振回路17が発振する定周波
数信号(40[Hz])に対応している。
には、送信器10のスイッチ19を電流信号供給部16
側に切り替え、過負荷判定回路20でスイッチボックス
1のスイッチ2がオンで受端が接地状態になっているこ
とを判定する。これにより、電流識別方式では、送信器
側のアースを通じて閉回路を構成する。次に、電流供給
部16から、定周波数定電流信号を特定ケーブルAの心
線A2に供給する。本実施例では、送信器から供給する
定電流信号の電流値を10[mA]と設定した。
回路18の制御によって、アースの接地抵抗、心線抵抗
の変化によらず一定である。供給された信号の周波数が
高いと、ケーブル導体部分とアース間のインピーダンス
が小さくなるため、その影響が無視できなくなり、通常
ケーブルの識別可能な距離を長くするためには、供給さ
れる信号の周波数を低く設定するのが望ましい。そこ
で、本実施例では、交流電流40[Hz]の信号を使用
した。
介して増幅回路52で増幅された後、バンドパスフィル
タ53で定周波数の信号成分だけが取り出されて、ノイ
ズ成分が除去される。次に、この信号成分は、整流平滑
化回路54で直流に変換され、コンパレータ回路55で
その大きさをチェックされ、予め設定した範囲内であれ
ば、コンパレータ回路55は、センサを当てたケーブル
が特定ケーブルAであると判断し、出力レベル“1”を
表示回路56に出力する。なお、本実施例では、コンパ
レータ回路55の閾値を10[mA]±2[mA]の範
囲に設定した。
らの出力が“1”の場合、ランプを点灯させ、かつブザ
ーを鳴らして、受信器30を当てたケーブルが特定ケー
ブルAである旨を作業者に知らせることができる。従っ
て、本実施例では、過負荷判定回路によって被識別対象
である特定ケーブルの受端が開放状態か接地状態か判定
し、開放状態の場合には電圧識別方式を用いてケーブル
の識別を行い、また接地状態の場合には電流識別方式を
用いてケーブルの識別を行うので、両識別方式の欠点や
制約を補完し、かつそれらの長所を結合することにより
ケーブルの識別精度を向上させることができる。
及びケーブル受端の開放・接地状態の切り替えもそれぞ
れスイッチ一つで行うことが可能なので、特定ケーブル
と識別装置の接続及び送信器からの各信号の出力を簡単
に行うことができる。このように、電圧識別及び電流識
別の2つの識別方式を併用して撤去する特定ケーブルの
探査を行う場合には、探査作業をする作業者の他に、送
信器側と受端側にもスイッチの切り替えを行う作業者が
必要となるため、人手と手間がかかり、作業効率が悪
い。
ーブルの受端に接続されたスイッチボックスのスイッチ
を周期的に切り替えることによって、受端の接地状況を
変更し、送信器側では、第1実施例と同様に、電圧印加
部と電流供給部とを組み込み、上記受端の接地状況の変
更に伴ってケーブルとアース間のインピーダンスが変化
することを利用して、送信器からケーブルに出力される
信号を自動的に切り替えるケーブルの識別方法を説明す
る。
例を用いた識別装置の概略構成を示すブロック図であ
る。なお、図6では、第1実施例と同様の構成部分につ
いては、同一符号として詳細な説明を省略する。図6に
おいて、受端で心線A2に接続されたスイッチ2は、タ
イマ4によって周期的にオン・オフとを切り替え制御さ
れている。なお、そのスイッチ2の切り替え周期は、通
常100[msec]から数秒程度に設定される。
列に接続され、電流信号供給部16は、リレー接点bと
直列に接続されている。電圧信号供給部11及びリレー
接点aと、電流信号供給部16及びリレー接点bとは、
並列に接続されており、電圧信号供給部11及び電流信
号供給部16は、リレー接点a,bを介して心線A2に
信号を出力している。また、電圧信号供給部11及び電
流信号供給部16と心線A2の間には、インピーダンス
検知回路26が接続されている。
Aとアース間のインピーダンスが各検知方式の設定範囲
内であるか判定することによって、受端の接地状況を判
別しており、受端のスイッチ2が切り替わった場合、心
線A2に出力する信号を自動的に切り替える機能を有し
ている。このインピーダンス検知回路26は、電圧信号
供給部11及び電流信号供給部16と直列に接続される
抵抗Rと、抵抗Rと心線A2間のC点の電圧レベルを検
出する電圧レベル検出回路27と、この検出された電圧
レベルと予め設定された閾値とを比較し、受端の接地状
況を判別するコンパレータ回路28と、この比較結果に
応じてリレー接点a,bをオン・オフさせるリレーコイ
ル29とから構成されている。なお、コンパレータ回路
28は、第1実施例に示した過負荷判定部20のコンパ
レータ回路24と同様の構成である。リレー接点a,b
は、リレーコイル29に電流が流れることによって切り
替わっており、本実施例では、上記電流が流れない状態
の時は、リレー接点bがオンになって電流信号が心線A
2に供給されるように設定されている。
替え周期を200[msec]に設定した。すなわち、
送信器10では、リレーコイル29が200[mse
c]の周期でリレー接点a,bをオン・オフさせて、電
流信号と電圧信号を切り替えて、ケーブルAの心線A2
に与えるものとした。まず、本実施例では、受端側のス
イッチ2をオフにして受端を開放にし、電圧識別方式に
よって受信器30で目標のケーブルAを探し出す。すな
わち、受端が開放されると、ケーブルとアース間のイン
ピーダンスが増大するため、C点の電圧レベルが高くな
り、上記電圧レベルがコンパレータ回路28の閾値を越
え、リレーコイル29に電流が流れ、リレー接点aがオ
ンになって、電圧信号識別方式による電圧信号印加部1
1から3種類の周波数信号を合成した電圧信号がケーブ
ルAの心線A2に印加される。
電圧識別部31では、静電結合を利用してケーブルに印
加された電圧信号を検出し、バンドパスフィルタで3種
類の特定周波数信号を取り出し、平滑化回路で直流に変
換するとともに、ローパスフィルタで入力した電圧信号
から高周波成分を除去し、平滑化回路で直流に変換した
後、ノイズ算出回路でノイズ成分を算出する。そして、
コンパレータ回路で特定周波数信号の大きさをチェック
し、ノイズ成分の電圧レベルに応じて設定された閾値よ
り各特定周波数信号の電圧レベルが全て大きければ、電
圧信号の測定を行っているケーブルが特定ケーブルAで
あると判断する。
イッチ2がオンになって受端が接地されると、ケーブル
とアース間のインピーダンスが小さくなる。そして、抵
抗Rに流れる電流が増大し、C点の電圧レベルは下が
り、上記電圧レベルがコンパレータ回路28の閾値を下
回り、リレーコイル29に電流が流れなくなる。このた
め、リレーコイル29には電流が流れないなって、リレ
ー接点bがオンとなって、電流信号識別方式による電流
信号供給部16から定周波数定電流の信号がケーブルA
の心線A2に供給される。
ーブル内の電流信号を検出し、さらに電流識別部51に
おいて、バンドパスフィルタで送信器10から供給され
た周波数の信号成分を取り出し、ノイズ成分を除去し、
次に整流平滑化回路で直流に変換し、コンパレータ回路
でその電流値の大きさをチェックし、予め設定した範囲
内にあれば、電流信号の測定を行っているケーブルが特
定ケーブルAであると再確認する。
端の接地状況を周期的に切り替えるとともに、送信器側
でこの受端の接地状況を判断し、その状況に応じて電圧
信号印加部及び電流信号供給部から交互に信号をケーブ
ルに出力して、特定ケーブルの識別を行うので、測定開
始時に特定ケーブルの送信端に送信器、受端にスイッチ
ボックスを接続するだけで、後の送信器側の信号の切り
替え及び受端側の接地・開放の切り替えを自動的に行う
ことができる。これにより、本実施例では、作業時の人
手と手間を低減でき、1つの識別方式でケーブルを識別
する場合と同様に作業を行うことができる。
とケーブルの受端の接地状況を周期的に切り替えて、撤
去する特定ケーブルの探査を行う場合には、送信器から
200[msec]の周期で電圧信号と電流信号を切り
替えて目標のケーブルに与え、受信器では電圧識別方式
で目標のケーブルを探し出し、次に電流識別方式でその
ケーブルが目標のケーブルかどうか再確認している。し
かし、本実施例では、送信器からの信号が200[ms
ec]毎に切り替わるため、受信器の検出信号レベルも
200[msec]の周期で変化する。この周期的に変
化する信号レベルを平滑化するため、平滑化回路の時定
数をその3倍の600[msec]以上に設定する必要
があり、本実施例ではその時定数を1秒に設定した。こ
のため、本実施例では、確実にケーブルを識別するため
に、2方式の受信器のそれぞれの識別作業は最低数秒の
時間が必要であった。
同一の特定ケーブルに、送信側から電圧信号識別方式及
び電流信号識別方式による信号を送信して、受信器側で
これら信号を同時に受信してケーブルの識別を行う識別
方法を説明する。図7は、本発明に係る識別方法の第3
実施例を用いた識別装置の概略構成を示すブロック図で
ある。なお、図7では、第1実施例と同様の構成部分に
ついては、同一符号として詳細な説明を省略する。
ド層A3を有し、送信器10の電圧信号印加部11から
の電圧信号は、このシールド層A3に直接印加するもの
とし、特定ケーブルAの受端側のシールド層A3はアー
スから切り離し開放状態にする。また、特定ケーブルA
の心線のうち、電流信号供給部16が接続された任意の
心線A2の受端は、接地状態にする。
5[Hz]、390[Hz]、1940[Hz]の3チャ
ンネルの特定周波数信号を合成した電圧信号が、電圧信
号印加部11から特定ケーブルAのシールド層A3に、
また40[Hz]、10[mA]の定周波数定電流信号
が、電流信号供給部16から特定ケーブルAの心線A2
に、同時に送信される。なお、電圧信号印加部11で合
成されて出力される電圧信号は、パワー増幅回路60で
パワーを増幅された後、シールド層A3に印加されてい
る。また、過負荷判定部20では、受端側のシールド層
A3が開放状態かどうか、受端側の心線A2が接地状態か
どうか判定している。
圧信号と電流信号を同一ケーブルに送信するため、電圧
信号検出回路と電流検出センサが、その両方の周波数信
号の影響を受ける。しかし、本実施例では、送信される
各信号の周波数がそれぞれ異なるため、対応するバンド
パスフィルタを使用してそれぞれの周波数信号を簡単に
分離することができる。
号電極から検出された電圧信号の中から、3種類の特定
周波数信号をバンドパスフィルタで分離した後、平滑す
るとともに、上記検出された電圧信号から高周波成分を
除去、平滑した後、ノイズ成分を算出する。そして、コ
ンパレータ回路で特定周波数信号の大きさをチェック
し、ノイズ成分の電圧レベルに応じて設定された閾値よ
り各特定周波数信号の電圧レベルが全て大きければ、電
圧信号の測定を行っているケーブルが特定ケーブルAで
あると判断する。
出センサ50で検出された電流信号の中から40[H
z]の信号だけをバンドパスフィルタで分離し、コンパ
レータ回路でその電流値の大きさをチェックし、予め設
定した範囲内にあれば、クランプされたケーブルが特定
ケーブルAであると判断する。なお、本実施例では、特
定ケーブルにシールド層がある場合について説明した
が、シールド層がないケーブルについても本発明を用い
てケーブルを識別することが可能である。すなわち、特
定ケーブルにシールド層がない場合には、電流信号供給
部が接続されている所定心線(所定心線は複数でも良
い)以外の心線(全部又は全心線数の半数以上の心線)
に電圧信号を印加することによって、特定ケーブルの識
別を行う。また、この実施例は、シールド層がある場合
にも用いることが可能である。
ランプの内側に静電結合用の信号電極を付設し、電圧識
別部と電流識別部を一体化することも可能である。この
構成にすれば、作業者は、ケーブルをクランプするだけ
で、同時に電圧信号と電流信号を検出し、その2種類の
信号レベルをチェックし、総合的に判別して特定ケーブ
ルを識別できる。
び電流信号供給部から信号を同時に特定ケーブルに出力
して、ケーブルの識別を行うので、送信器での信号の切
り替えが不要になり、識別作業にかかる時間を短縮でき
て作業効率を向上できる。また、本実施例では、送信器
の自動切り替え回路や受端のアースとの接続スイッチが
不要となるので、製作コストを低減できる。
3種類の異なる周波数信号を合成したものを用いたが、
この発明はこれに限らず、1種類の周波数信号でも、ま
た2又は4種類以上の周波数信号を合成したものを用い
ても良い。また、これら実施例では、電流識別方式で探
査用の信号として1種類の交流定電流信号を用いたが、
この発明はこれに限らず、複数の交流定電流信号を合成
した合成信号を用いることも、直流電流信号を用いるこ
とも可能である。この直流電流信号を用いた場合も、基
本的には交流の場合と変わらないが、受信器ではクラン
プ式の直流電流センサを使用する。検出した信号は、フ
ィルタを通して交流成分を除去し、交流の場合と同様
に、コンパレータ回路を使って目標の特定ケーブルであ
るかどうか判断することができる。
ーブルの他、例えば鉄パイプ、プラスチックパイプの上
に鉄線を巻き付けた鉄線鎧装プラスチックパイプ、橋等
のテンションワイヤーとして使用される鋼撚線(スチー
ルワイヤー)、及び金属補強流体輸送管等の導電性の長
尺物であれば、この発明による識別が可能となる。
性の複数の被識別対象物の中から所定被識別対象物を識
別する被識別対象物の識別方法において、第1の発振部
から発振される所定周波数からなる電圧信号を生成し、
該電圧信号を直接前記所定被識別対象物に印加する印加
工程と、静電結合方式によって前記電圧信号を検出し、
該検出結果から所定被識別対象物を識別する第1の識別
工程とからなる電圧識別方式と、第2の発振部から発振
される定周波数の信号に基づいて、定周波数定電流信号
を生成し、該定周波数定電流信号を直接前記所定被識別
対象物に供給する供給工程と、電磁誘導方式によって前
記所定被識別対象物に供給された電流信号を検出し、該
検出結果から所定被識別対象物を識別する第2の識別工
程とからなる電流識別方式とを有し、前記所定被識別対
象物の受端側の接地状況を、当該所定被識別対象物とア
ース間のインピーダンスの変化に応じて判別し、該判別
結果に基づき、前記電圧識別方式又は前記電流識別方式
を用いるので、電圧識別方式と電流識別方式の二つの識
別方法を併用して、互いの欠点を補い、目標の被識別対
象物を精度良く検出できる。
の受端側の接地状況を逐次変更するとともに、前記所定
被識別対象物の受端側の接地状況を所定被識別対象物と
アース間のインピーダンスの変化に応じて判別し、該判
別結果に基づき、前記電圧識別方式又は前記電流識別方
式を逐次用いるので、送信器側の信号の切り替え及び受
端側端部の接地・開放の切り替えを自動的に行うことが
できる。
る導電性の複数の被識別対象物の中から所定被識別対象
物を識別する被識別対象物の識別方法において、第1の
発振部から発振される所定周波数からなる電圧信号を生
成し、該電圧信号を直接前記所定被識別対象物のうちの
所定心線以外の心線に印加する印加工程と、静電結合方
法によって前記電圧信号を検出し、該検出結果から所定
被識別対象物を識別する第1の識別工程とからなる電圧
識別方式と、第2の発振部から発振される定周波数の信
号に基づいて、定電流制御部が定周波数定電流信号を生
成し、該定周波数定電流信号を直接前記所定被識別対象
物のうちの少なくとも1つの所定心線に供給する供給工
程と、電磁誘導方式によって前記所定被識別対象物に供
給された電流信号を検出し、該検出結果から所定被識別
対象物を検出する第2の検出工程とからなる電流識別方
式とを有し、前記所定被識別対象物を識別する際に、前
記電圧識別方式と電流識別方式とを同時に用い、前記印
加工程及び供給工程では前記各心線に、前記電圧信号及
び定周波数定電流信号を同時に出力するとともに、所定
心線の受端側端部だけをアース接続させるので、送信器
での信号の切り替えが不要になり、識別作業にかかる時
間を短縮できて作業効率を向上できる。
がシールド層を有する場合には、前記供給工程では前記
電圧信号を直接該所定被識別対象物の所定心線以外の心
線又は該シールド層に印加するとともに、所定心線の受
端側端部だけをアース接続させるので、この場合でも送
信器での信号の切り替えが不要になり、識別作業にかか
る時間を短縮できて作業効率を向上できる。
別対象物の中から所定被識別対象物を識別する被識別対
象物の識別装置において、第1の発振部から発振される
所定周波数からなる電圧信号を生成し、該電圧信号を直
接前記所定被識別対象物に印加する電圧識別方式の印加
部と、第2の発振部から発振される定周波数の信号に基
づいて、定周波数定電流信号を生成し、該定周波数定電
流信号を直接前記所定被識別対象物に供給する電流識別
方式の供給部と、前記所定被識別対象物の識別側の接地
状況を判別する判別部と、前記印加部又は供給部からの
信号を切り替えて前記所定被識別対象物に出力する切替
部とを有する送信手段と、静電結合方式によって前記所
定被識別対象物に印加された電圧信号を検出し、該検出
結果から該所定被識別対象物を識別する第1の識別部
と、電磁誘導方式によって前記所定被識別対象物に供給
された電流信号を検出し、該検出結果から所定被識別対
象物を識別する第2の識別部とを有する受信手段とを備
え、前記判別部で所定被識別対象物の受端側の接地状況
を当該所定被識別対象物とアース間のインピーダンスの
変化に応じて判別し、該判別結果に基づき、前記電圧識
別方式又は前記電流識別方式を用いるので、電圧識別方
式と電流識別方式の二つの識別方法を併用して、互いの
欠点を補い、目標の被識別対象物を精度良く検出でき
る。
受端側の接地状況を逐次変更する変更手段と、第1の発
振部から発振される所定周波数からなる電圧信号を生成
し、該電圧信号を直接前記所定被識別対象物に印加する
電圧識別方式の印加部と、第2の発振部から発振される
定周波数の信号に基づいて、定周波数定電流信号を生成
し、該定周波数定電流信号を直接前記所定被識別対象物
に供給する電流識別方式の供給部と、前記所定被識別対
象物の受端側の逐次変更する接地状況を当該所定被識別
対象物とアース間のインピーダンスの変化に応じて判別
する判別部と、前記判別結果に応じて印加部又は供給部
からの信号を逐次切り替えて前記所定被識別対象物に出
力する切替部とを有する送信手段と、静電結合方式によ
って前記所定被識別対象物に印加された電圧信号を検出
し、該検出結果から該所定被識別対象物を識別する第1
の識別部と、電磁誘導方式によって前記所定被識別対象
物に供給された電流信号を検出し、該検出結果から所定
被識別対象物を識別する第2の識別部とを有する受信手
段とを備えたので、異なった識別方式を自動的に切り替
えて併用できる。
せる導電性の複数の被識別対象物の中から所定被識別対
象物を識別する被識別対象物の識別装置において、第1
の発振部から発振される所定周波数からなる電圧信号を
生成し、該電圧信号を直接前記所定被識別対象物のうち
の所定心線以外の心線に印加する電圧識別方式の印加部
と、第2の発振部から発振される定周波数の信号に基づ
いて、定周波数定電流信号を生成し、該定周波数定電流
信号を直接前記所定被識別対象物のうちの少なくとも1
つの所定心線に供給する電流識別方式の供給部と、該所
定被識別対象物の受端側の接地状況を判別する判別部と
を有し、該所定被識別対象物を識別する際に、前記印加
部と供給部とが前記該当する各心線に、前記電圧信号及
び定周波数定電流信号を同時に出力する送信手段と、静
電結合方式によって前記所定被識別対象物に印加された
電圧信号を検出し、該検出結果から該所定被識別対象物
を識別する第1の識別部と、電磁誘導方式によって前記
所定被識別対象物に供給された電流信号を検出し、該検
出結果から所定被識別対象物を識別する第2の識別部と
を有する受信手段とを備えるとともに、所定心線の受端
側端部だけをアース接続させることで、送信器での信号
の切り替えが不要になり、2種類の信号レベルのチェッ
クを同時に行うことができる。
象物がシールド層を有する場合には、前記供給部は前記
電圧信号を直接該所定被識別対象物の所定心線以外の心
線又は該シールド層に印加するとともに、所定心線の受
端側端部だけをアース接続させるので、この場合でも送
信器での信号の切り替えが不要になり、シールド層によ
っても信号レベルのチェックを行うことができる。
施例を用いた識別装置の概略構成を示すブロック図であ
る。
ある。
回路図である。
部と電圧識別部の構成を示すブロック図である。
部と電流識別部の構成を示すブロック図である。
施例を用いた識別装置の概略構成を示すブロック図であ
る。
施例を用いた識別装置の概略構成を示すブロック図であ
る。
Claims (12)
- 【請求項1】 導電性の複数の被識別対象物の中から所
定被識別対象物を識別する被識別対象物の識別方法にお
いて、 第1の発振部から発振される所定周波数からなる電圧信
号を生成し、該電圧信号を直接前記所定被識別対象物に
印加する印加工程と、静電結合方式によって前記電圧信
号を検出し、該検出結果から所定被識別対象物を識別す
る第1の識別工程とからなる電圧識別方式と、 第2の発振部から発振される定周波数の信号に基づい
て、定周波数定電流信号を生成し、該定周波数定電流信
号を直接前記所定被識別対象物に供給する供給工程と、
電磁誘導方式によって前記被識別対象物に供給された電
流信号を検出し、該検出結果から所定被識別対象物を識
別する第2の識別工程とからなる電流識別方式とを有
し、 前記所定被識別対象物の受端側の接地状況を、当該所定
被識別対象物とアース間のインピーダンスの変化に応じ
て判別し、該判別結果に基づき、前記電圧識別方式又は
前記電流識別方式を用いることを特徴とする被識別対象
物の識別方法。 - 【請求項2】 導電性の複数の被識別対象物の中から所
定被識別対象物を識別する被識別対象物の識別方法にお
いて、 第1の発振部から発振される所定周波数からなる電圧信
号を生成し、該電圧信号を直接前記所定被識別対象物に
印加する印加工程と、静電結合方式によって前記電圧信
号を検出し、該検出結果から所定被識別対象物を識別す
る第1の識別工程とからなる電圧識別方式と、 第2の発振部から発振される定周波数の信号に基づい
て、定周波数定電流信号を生成し、該定周波数定電流信
号を直接前記所定被識別対象物に供給する供給工程と、
電磁誘導方式によって前記被識別対象物に供給された電
流信号を検出し、該検出結果から所定被識別対象物を識
別する第2の識別工程とからなる電流識別方式とを有
し、 前記所定被識別対象物の受端側の接地状況を逐次変更す
るとともに、前記所定被識別対象物の受端側の接地状況
を判別し、該判別結果に基づき、前記電圧識別方式又は
前記電流識別方式を逐次切り替えて用いることを特徴と
する被識別対象物の識別方法。 - 【請求項3】 前記被識別対象物はケーブルからなり、
前記所定ケーブルの接地状況は当該所定ケーブルとアー
ス間のインピーダンスの変化に応じて判別されることを
特徴とする請求項1又は2に記載の被識別対象物の識別
方法。 - 【請求項4】 複数の心線を内在させる導電性の複数の
被識別対象物の中から所定被識別対象物を識別する被識
別対象物の識別方法において、 第1の発振部から発振される所定周波数からなる電圧信
号を生成し、該電圧信号を直接前記所定被識別対象物の
うちの所定心線以外の心線に印加する印加工程と、静電
結合方式によって前記電圧信号を検出し、該検出結果か
ら所定被識別対象物を識別する第1の識別工程とからな
る電圧識別方式と、 第2の発振部から発振される定周波数の信号に基づい
て、定周波数定電流信号を生成し、該定周波数定電流信
号を直接前記所定被識別対象物のうちの少なくとも1つ
の所定心線に供給する供給工程と、電磁誘導方式によっ
て前記所定被識別対象物に供給された電流信号を検出
し、該検出結果から所定被識別対象物を識別する第2の
識別工程とからなる電流識別方式とを有し、 前記所定被識別対象物を識別する際に、前記電圧識別方
式と電流識別方式とを同時に用い、前記印加工程及び供
給工程では前記該当する各心線に、前記電圧信号及び定
周波数定電流信号を同時に出力することを特徴とする被
識別対象物の識別方法。 - 【請求項5】 前記被識別対象物はケーブルからなり、
該所定ケーブルがシールド層を有する場合には、前記供
給工程では前記電圧信号を直接該所定ケーブルの所定心
線以外の心線又は該シールド層に印加することを特徴と
する請求項4に記載の被識別対象物の識別方法。 - 【請求項6】 前記識別方法では前記所定心線の受端側
端部だけをアース接続させることを特徴とする請求項4
又は5に記載の被識別対象物の識別方法。 - 【請求項7】 導電性の複数の被識別対象物の中から所
定被識別対象物を識別する被識別対象物の識別装置にお
いて、 第1の発振部から発振される所定周波数からなる電圧信
号を生成し、該電圧信号を直接前記所定被識別対象物に
印加する電圧識別方式の印加部と、第2の発振部から発
振される定周波数の信号に基づいて、定周波数定電流信
号を生成し、該定周波数定電流信号を直接前記所定被識
別対象物に供給する電流識別方式の供給部と、前記被識
別対象物の受端側の接地状況を判別する判別部と、前記
印加部又は供給部からの信号を切り替えて前記所定被識
別対象物に出力する切替部とを有する送信手段と、 静電結合方式によって前記所定被識別対象物に印加され
た電圧信号を検出し、該検出結果から該所定被識別対象
物を識別する第1の識別部と、電磁誘導方式によって前
記所定被識別対象物に供給された電流信号を検出し、該
検出結果から所定被識別対象物を識別する第2の識別部
とを有する受信手段とを備え、前記判別部で所定被識別
対象物の受端側の接地状況を判別し、該判別結果に基づ
き、前記電圧識別方式又は前記電流識別方式を用いるこ
とを特徴とする被識別対象物の識別装置。 - 【請求項8】 導電性の複数の被識別対象物の中から所
定被識別対象物を識別する被識別対象物の識別装置にお
いて、 前記所定被識別対象物の受端側の接地状況を逐次変更す
る変更手段と、 第1の発振部から発振される所定周波数からなる電圧信
号を生成し、該電圧信号を直接前記所定被識別対象物に
印加する電圧識別方式の印加部と、第2の発振部から発
振される定周波数の信号に基づいて、定周波数定電流信
号を生成し、該定周波数定電流信号を直接前記所定被識
別対象物に供給する電流識別方式の供給部と、前記所定
被識別対象物の受端側の逐次変更する接地状況を判別す
る判別部と、前記判別結果に応じて印加部又は供給部か
らの信号を逐次切り替えて前記所定被識別対象物に出力
する切替部とを有する送信手段と、 静電結合方式によって前記所定被識別対象物に印加され
た電圧信号を検出し、該検出結果から該所定被識別対象
物を識別する第1の識別部と、電磁誘導方式によって前
記所定被識別対象物に供給された電流信号を検出し、該
検出結果から所定被識別対象物を識別する第2の識別部
とを有する受信手段とを備えたことを特徴とする被識別
対象物の識別装置。 - 【請求項9】 複数の心線を内在させる導電性の複数の
被識別対象物の中から所定被識別対象物を識別する被識
別対象物の識別装置において、 第1の発振部から発振される所定周波数からなる電圧信
号を生成し、該電圧信号を直接前記所定被識別対象物の
うちの所定心線以外の心線に印加する電圧識別方式の印
加部と、第2の発振部から発振される定周波数の信号に
基づいて、定周波数定電流信号を生成し、該定周波数定
電流信号を直接前記所定被識別対象物のうちの少なくと
も1つの所定心線に供給する電流識別方式の供給部と、
該所定被識別対象物の受端側の接地状況を判別する判別
部とを有し、該所定被識別対象物を識別する際に、前記
印加部と供給部とが前記該当する各心線に、前記電圧信
号及び定周波数定電流信号を同時に出力する送信手段
と、 静電結合方式によって前記所定被識別対象物に印加され
た電圧信号を検出し、該検出結果から該所定被識別対象
物を識別する第1の識別部と、電磁誘導方式によって前
記所定被識別対象物に供給された電流信号を検出し、該
検出結果から所定被識別対象物を識別する第2の識別部
とを有する受信手段とを備えたことを特徴とする被識別
対象物の識別装置。 - 【請求項10】 前記被識別対象物はケーブルからな
り、前記判別部は該所定ケーブルとアース間のインピー
ダンスの変化に応じて当該所定ケーブルの接地状況を判
別することを特徴とする請求項7,8又は9に記載の被
識別対象物の識別装置。 - 【請求項11】 前記被識別対象物はケーブルからな
り、前記所定ケーブルがシールド層を有する場合には、
前記供給部は前記電圧信号を直接該所定ケーブルの所定
心線以外の心線又は該シールド層に印加することを特徴
とする請求項9に記載の被識別対象物の識別装置。 - 【請求項12】 前記所定心線の受端側端部はアース接
続されることを特徴とする請求項9又は11に記載の被
識別対象物の識別装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP07286228A JP3124475B2 (ja) | 1995-11-02 | 1995-11-02 | 被識別対象物の識別方法及びその装置 |
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JP07286228A JP3124475B2 (ja) | 1995-11-02 | 1995-11-02 | 被識別対象物の識別方法及びその装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH09127177A JPH09127177A (ja) | 1997-05-16 |
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JP (1) | JP3124475B2 (ja) |
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KR102440310B1 (ko) * | 2020-11-23 | 2022-09-05 | 주식회사 부명 | 케이블을 식별하기 위한 전자 장치들을 포함하는 시스템 |
-
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