JP3124126B2 - ストロボプログラムシフト露出制御装置 - Google Patents

ストロボプログラムシフト露出制御装置

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JP3124126B2
JP3124126B2 JP04282781A JP28278192A JP3124126B2 JP 3124126 B2 JP3124126 B2 JP 3124126B2 JP 04282781 A JP04282781 A JP 04282781A JP 28278192 A JP28278192 A JP 28278192A JP 3124126 B2 JP3124126 B2 JP 3124126B2
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limit
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伸彦 松戸
秀明 辻
勇 平井
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旭光学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラのストロボ使用
時のプログラムモードにおいて、プログラムシフトが可
能なストロボプログラムシフト露出制御装置に関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】プログラム露出モードに
おいて、シャッタ速度と絞り値の組み合わせを同一露出
値を維持しつつ変更できるプログラムシフト機能を持っ
た露出制御装置がある。このプログラムシフトは、通
常、露出値に基づいてシャッタ速度および絞り値Av を
求めた後に、所定のシフト量shift をそれぞれの値に加
減算している。
【0003】しかし、ストロボ撮影をするときには、ス
トロボ同調速度という高速シャッタ側の制限と、手ぶれ
防止のための手ぶれ限界シャッタ速度という低速シャッ
タ側の制限がある。さらに、描写性能、撮影可能距離範
囲等を考慮して、開放側の最小リミット絞り値を最小絞
り値(開放絞り)よりも幾分大きく限定し、絞り込み側
の最大リミット絞り値を最大絞り値よりも幾分小さく限
定していた。そのため、シャッタ速度と絞り値の関係を
あらかじめプログラム化し、被写体の明るさ(露出値)
に基づいて上記限界値の範囲内でシャッタ速度および絞
り値を一義的に設定するプログラム露出モードは、スト
ロボ使用時にはシャッタ速度および絞り値の設定可能範
囲が狭かった。
【0004】しかも、演算した露出値が手ぶれ限界シャ
ッタ速度と最小リミット絞り値とで決まる下限露出値よ
りも小さいときには、シャッタ速度および絞り値を上記
手ぶれ限界シャッタ速度および最小リミット絞り値に固
定し、露出値がシャッタ同調リミット速度と最大リミッ
ト絞り値とで決まる上限露出値よりも小さいときには、
シャッタ速度および絞り値を上記ストロボ同調リミット
速度および最大リミット絞り値に固定していた。そのた
め、このように低輝度および高輝度の被写体において
は、プログラムシフトができなかった。
【0005】
【発明の目的】本発明は、低輝度および高輝度の被写体
をストロボ撮影する際にプログラムシフトが可能なスト
ロボプログラムシフト露出制御装置を提供することを目
的とする。
【0006】
【発明の概要】この目的を達成する本発明は、測光手段
およびこの測光手段の測光値に基づいて露出値を演算す
る演算手段を有する露出制御装置であって;ストロボプ
ログラムモード下においては、上記演算手段が演算した
演算露出値が、撮影レンズの最小絞り値以上の最小リミ
ット絞り値とストロボ同調リミット速度よりも小さい最
小リミットシャッタ速度とで決まる下限露出値よりも小
さいときには上記演算露出値を上記下限露出値に置き換
える手段、および、上記ストロボプログラムモード下の
プログラムシフトにおいては、上記置き換えた下限露出
値を維持しながらシャッタ速度および絞り値を変更する
プログラムシフト手段、を備えたことに特徴を有する。
また、請求項2に記載の発明は、測光手段およびこの測
光手段の測光値に基づいて露出値を演算する演算手段を
有する露出制御装置であって;ストロボプログラムモー
ド下においては、上記演算手段が演算した演算露出値
が、撮影レンズの最大絞り値以下の最大リミット絞り値
とストロボ同調リミット速度とで決まる上限露出値より
も大きいときには上記演算露出値を上限露出値に置き換
える手段、および、上記ストロボプログラムモード下の
プログラムシフトにおいては、上記置き換えた上限露出
値を維持しながらシャッタ速度および絞り値を変更する
プログラムシフト手段、を備えたことに特徴を有する。
【0007】
【実施例】以下図示実施例に基づいて本発明を説明す
る。図1は、本発明のストロボ露出制御装置を搭載した
一眼レフカメラの主要部のブロック構成図である。カメ
ラボディ1には、ズームレンズ2が装着され、さらに外
付けストロボ3が装着されている。カメラボディ1はメ
インCPU4を、ズームレンズ2はレンズCPU5を、
外付けストロボ3はストロボCPU6をそれぞれ備えて
いて、メインCPU4は、図示しないコネクタを介して
接続されるバス7、8を介してレンズCPU5およびス
トロボCPU6と接続され、これらのCPU5、6と相
互に所定のデータ授受を行なう。
【0008】カメラボディ1には、詳細は図示しない
が、符号11で総称する、電源をON/OFFするメインスイ
ッチ、測光スイッチ、レリーズスイッチ、ISO感度設
定、マニュアル、プログラム、シャッタ優先、絞り優先
の中から露出モードの選択、ストロボ発光モードの選択
を行なうカメラの機能を選択するスイッチと、プログラ
ムシフト操作を行なうアップスイッチ11Uおよびダウ
ンスイッチ11Dが設けられていて、これらのスイッチ
のON/OFFが、CPU4によりチェックされる。
【0009】さらにこのカメラボディ1には、被写体輝
度を測光する測光回路12、露光開始後(ストロボ発光
後)、被写体光をTTLダイレクト測光してストロボの
発光停止を制御するストロボ調光回路13、およびフィ
ルムのISO感度に関するDXコードを読み込むDXコ
ード読み込み回路14が設けられ、これらの出力信号は
それぞれ、CPU4に入力される。また、カメラボディ
1内には、露出制御系としてシャッタ・絞り制御回路1
5が設けられ、メインCPU4は、このシャッタ・絞り
制御回路15を介してシャッタ16およびズームレンズ
2の絞り21を駆動制御する。
【0010】ズームレンズ2には、現在の焦点距離を検
出するズームコード板22と、現在のフォーカスレンズ
(図示せず)位置でピントが合う被写体距離を検出する
距離コード板23が設けられ、これらのコード板22、
23を介して、レンズCPU5が現焦点距離データおよ
び現被写体距離データを読み込む。なお、レンズCPU
5のROMには、ズームレンズ2の最大絞り値Av およ
び最小絞り値Av (開放Fナンバー)データなどのレン
ズ情報がメモリされている。
【0011】ストロボCPU6のROMには、ガイドナ
ンバー、照射角などのストロボ調光に必要な各種データ
がメモリされている。また、ストロボCPU6は、メイ
ンCPU4に対してガイドナンバーなどのストロボデー
タを出力し、メインCPU4からストロボ発光準備、発
光、発光停止などの信号を入力する。
【0012】この一眼レフカメラは、通常の撮影機能の
ほかに、ストロボ発光(ストロボ発光モード)時に機能
するストロボプログラムおよびプログラムシフト機能を
備えている。本発明のストロボプログラムは、フィルム
感度Sv に0以上1未満の重み付けをすること、つまり
高感度フィルム使用時の絞り込み量を減少させることに
より、高感度フィルムの特性を生かしてより遠くの被写
体に対しても適正露光を可能にしている。一方、近距離
の被写体の場合には、その被写体距離に応じて絞り込む
ことにより、近距離においても適正露光値でのストロボ
撮影を可能にしている。さらに本一眼レフカメラでは、
ストロボ撮影においてもプログラムシフトを可能にし
て、シャッタ速度Tv および絞り値Av の設定可能範囲
を広げている。
【0013】この一眼レフカメラの主要な撮影動作につ
いて、図2〜図11に示したフローチャートおよび図1
2に示したプログラム線図を参照して説明する。この撮
影動作は、メインCPU4のROMにメモリされたプロ
グラムによりメインCPUにより統括的に制御される。
また、本フローチャートの説明において使用する主要な
略称の定義および内容を、以下に記す。なお、これらの
値は、すべてアペックス値である。
【0014】Lv :露出値(所定の補正を施した
露出値Ev ) AvMIN :最小絞り値{ズームレンズ2の開放絞り
(開放F値)} AvMAX :最大絞り値{ズームレンズ2の最小絞り
(最大F値)} TvMIN :最小シャッタ速度 (カメラボディ1が制御可能な最低速シャッタ速度) TvMAX :最大シャッタ速度 (カメラボディ1が制御可能な最高速シャッタ速度;但
し、ストロボ撮影時には、ストロボ同調リミット速度) AvMINLMT :最小リミット絞り値(第1の最小リミット
絞り値) (ストロボ撮影時の開放絞り側リミット値、固定絞り
値) AvMINLMT2:第2の最小リミット絞り値 (近距離ストロボ撮影時の開放絞り側リミット値)AvMAXLMT :最大リミット絞り値 (ストロボ撮影時の絞り込み側リミット値) TvMINLMT :最小リミットシャッタ速度 (ストロボ撮影時の低速シャッタ側のリミット値) fv :焦点距離 (ズームレンズ2の焦点距離f(mm)のアペックス換算
値) fv =logf/log2 Dv :撮影距離 (撮影距離D(m)のアペックス換算値) Dv =logD2 /log2 Tvf :手ブレ限界シャッタ速度 (ズームレンズ2の焦点距離fに応じた値) Tvf=(3/4)×fv +2
【0015】『CPU MAIN処理』 このカメラのメインフローチャートであるCPU MA
INフローは、本カメラの主要動作の概要を説明するた
めに簡略化したフローチャートである。CPU MAI
N処理には、メインスイッチがオンされたときに入る。
この処理では、先ず、CPU4の各ポートのイニシャラ
イズ、撮影処理および自動焦点(AF)処理に関するR
AMのイニシャライズ処理(S101〜S105)を実
行してから、100msタイマーおよび4msタイマーによ
る以下の間欠処理を繰り返す。
【0016】先ず、アップ、ダウンスイッチ11U、1
1Dを含む各スイッチのON/OFF状態を入力し、オンされ
たスイッチに応じた処理(プログラムシフト処理のみ図
示)を実行する(S107)。ここで、アップ、ダウン
スイッチ11U、11Dがオンしていれば、プログラム
露出モード、あるいはストロボプログラム露出モードで
あることを条件に、図4、5のプログラムシフトアッ
プ、ダウン処理を実行する。
【0017】いずれのスイッチもオンされていないか、
オンされたスイッチに対応する所定の処理が終了した
ら、詳細は図示しないが、公知の自動焦点調節に関する
処理を実行してズームレンズ2のフォーカスレンズ群を
合焦位置まで移動させる(S109)。そして、4msタ
イマーがタイムアップしているかどうかをチェックし、
タイムアップしていればレリーズスイッチの状態をチェ
ックし、オンしていればレリーズ処理(図示せず)に、
オンしていなければS107に戻る(S111、S11
9)。
【0018】4msタイマーがタイムアップしていないと
きには、100msタイマーがタイムアップしているかど
うかをチェックし、タイムアップしていないときにはS
101に戻る(S111、S113)。100msタイマ
ーがタイムアップしているときには、レンズCPU5お
よびストロボCPU6からそれぞれ所定のレンズデータ
およびストロボデータを入力する(S115)。そし
て、図3の測光・演算サブルーチンをコールして露出に
関する所定の処理を実行し、S107に戻る(S11
7、S107)。
【0019】『測光・演算処理』 S117でコールされる測光・演算処理について、図3
に示したフローチャートを参照して説明する。この処理
では、先ず、被写体輝度を測光して測光データを所定の
アドレスにセットし、AE演算に関するデータをクリア
して初期値をセットする(S201、S203)。さら
に、レンズCPU5から入力した撮影距離Dを撮影距離
値Dvに変換し、最小絞り値AvMINおよび最大絞り値Av
MAXなど、露出処理に必要なデータをセットし、露出値
Lv を演算する(S205、S207、S209)。
【0020】そして、ストロボを発光させるときと発光
させないときとで処理を分岐し、ストロボを発光させな
いときには、選択された露出モードに応じたサブルーチ
ン(図示せず)をコールして、露出制御用のシャッタ速
度Tv および絞り値Av を演算し、設定する(S21
1、S223〜S229)。ストロボを発光させるとき
には、最大シャッタ速度TvMAXにストロボ同調速度をセ
ットしてから、選択された露出モードに応じた露出サブ
ルーチンをコールして、露出制御用のシャッタ速度Tv
および絞り値Av を演算し、設定する(S211、S2
13〜S221)。ここで、プログラム露出モードが選
択されている場合には、図6に示すストロボプログラム
処理サブルーチンをコールする(S215、S21
9)。露出サブルーチンからリターンすると、それぞれ
の露出サブルーチンで演算されたシャッタ速度Tv 、絞
り値Av 等のデータをセットしてメインルーチンにリタ
ーンする。
【0021】『プログラムシフトアップ/ダウン処理』 図4および図5は、プログラムシフトの設定を行なうプ
ログラムシフトアップ、ダウン処理に関するフローチャ
ートである。本実施例のプログラムシフトは、シャッタ
速度Tv に対するシフト量を基準に設定する。つまり、
プラス1段階のプログラムシフトとは、シャッタ速度T
v を1Tv 加算(プラス(正)方向にシフト)し、マイ
ナス1段階のプログラムシフトとは、シャッタ速度Tv
を1Tv減算(マイナス(負)方向にシフト)すること
を意味する。そして、本実施例ではシフト値を絶対値処
理し、その大きさをプログラム(P)シフト量で表わ
し、正負をPシフト方向ビットで識別している。
【0022】S107のスイッチデータ読み込み処理に
おいて、アップスイッチ11UがオンされていればP
(プログラム)シフトアップ処理に入り、ダウンスイッ
11DがオンされていればPシフトダウン処理に入
る。
【0023】Pシフトアップ処理では、制御シャッタ速
度Tv が最大シャッタ速度TvMAX未満であり、かつ制御
絞り値Av が最小絞り値AvMINよりも大きいことを条件
に、S305以降のプログラム(P)シフト量アップ処
理を実行するが、上記条件を満たさないときにプログラ
ムシフト量をアップすると制御不能のシャッタ速度Tv
または絞り値Av になるので、アップせずにリターンす
る(S301、S303、S305)。
【0024】S305では、現在のプログラムシフト方
向をPシフト方向ビットによりチェックし、正
(“0”)であればPシフト量が最大値15 4/8(Tv
)以上になるまでは0.5Tv 単位で加算してリター
ンし(S305〜S309)、負(“1”)であればP
シフト量を0.5Tv 単位で減算してリターンし、Pシ
フト量が0になったらPシフト方向ビットの正:“0”
をセットしてリターンする(S305、S311〜S3
15)。
【0025】Pシフトダウン処理では、演算シャッタ速
度Tv が最小シャッタ速度TvMINよりも大きく、かつ演
算絞り値Av が最大絞り値AvMAX未満であることを条件
に、S355以降のプログラム(P)シフト量ダウン処
理を実行するが、上記条件を満たさないときにプログラ
ムシフト量をダウンすると制御不能のシャッタ速度Tv
または絞り値Av になるので、ダウンせずにリターンす
る(S351、S353、S355)。
【0026】S355では、現在のプログラムシフト方
向をPシフト方向ビットによりチェックし、負
(“1”)であればPシフト量が最大値15 4/8以上に
なるまでは0.5Tv 単位で加算してリターンし(S3
55、S363、S365)、正(“0”)であればP
シフト量を0.5Tv 単位で減算し、Pシフト量が0以
下になればPシフト量を絶対値処理し、Pシフト方向フ
ラグビットに負:“1”をセットしてリターンする(S
355、S357〜S361)。以上の処理で設定され
たプログラムシフト量、プログラムシフト方向ビット
は、図9のストロボプログラムシフト処理において利用
される。なお、1回の操作で変更できるプログラムシフ
ト量の大きさは0.5Tv に限定されない。
【0027】『ストロボプログラム露出演算処理』 図6は、図3の測光・演算サブルーチンのS219でコ
ールされるストロボプログラム処理に関するフローチャ
ートである。本実施例のストロボプログラムは、撮影レ
ンズの焦点距離に応じて最小リミットシャッタ速度TvM
INLMT を設定し、また、フィルム感度Sv に応じて最大
リミット絞り値AvMAXLMT および最小リミット絞り値A
vMINLMT を設定し、最小リミット絞り値AvMINLMT は撮
影距離に応じて変更される。シャッタ速度Tv と絞り値
Av は、上記最大リミット絞り値AvMAXLMT と、最小リ
ミット絞り値AvMINLMT と、最小リミットシャッタ速度
TvMINLMT と、最大シャッタ速度TvMAX(ストロボ同調
リミット速度)とにより決定される。また、プログラム
シフトが実行されると、撮影レンズの最大絞り値AvMAX
と最小絞り値AvMINと最小シャッタ速度TvMINと最大シ
ャッタ速度TvMAXに連動範囲が拡大されることに特徴を
有する。
【0028】図12には、図6のストロボプログラム処
理により得られる本実施例のプログラム線図を示してあ
る。同図において、最小リミット絞り値AvMINLMT と最
小リミットシャッタ速度TvMINLMT とで決まる露出値E
v1が下限露出値であり、最小リミット絞り値AvMINLMT
と最大シャッタ速度TvMAXとで決まる露出値Ev2が第2
の露出値であり、最大シャッタ速度TvMAXと最大リミッ
ト絞り値AvMAXLMT とで決まる露出値Ev3が上限露出値
である。
【0029】この処理に入ると、先ず、フィルム感度S
v から露出補正値Xv を減算した補正フィルム感度SX
v を求める(S401)。そして、この補正フィルム感
SXv を、3(ISO25相当)以上7(ISO40
0相当)以下に納める処理を行なう(S403〜S40
9)。これは、補正フィルム感度SXv がISO400
相当の値よりも大きいときには、S411で設定する最
大リミット絞り値AvMAXLMT (=SXv +2)が大きく
なり過ぎて実用範囲(制御可能範囲)を越え、一方補正
フィルム感度SXv がISO25相当よりも小さいとき
には実用範囲(制御可能範囲)以下になる、という理由
による。
【0030】次に、上記処理された補正フィルム感度S
Xv に基づいて式、 AvMAXLMT =SXv +2 により最大リミット絞り値AvMAXLMT を求める(S41
1)。そして、最大リミット絞り値AvMAXLMT が最小絞
り値AvMIN以上であるかどうか比較し、以上であれば制
御可能なのでそのまま、未満であれば制御可能な最小絞
り値AvMINを最大リミット絞り値AvMAXLMT にセットす
る(S413、S415)。さらに、最大リミット絞り
値AvMAXLMT が最大絞り値AvMAX以下かどうかを比較
し、以下であれば制御可能なのでそのまま、越えていれ
ば制御可能な最大絞り値AvMAXを最大リミット絞り値A
vMAXLMT にセットする(S417、S419)。
【0031】そして、下記式により、ストロボ撮影時
の最小リミット絞り値AvMINLMT を求める(S42
1)。 AvMINLMT =(5−AvMIN)/2+(Sv −5)/2+
AvMIN … この式は、フィルム感度Sv に0以上1未満(1/
2)の重み付けをすることにより、フィルム感度Sv が
高くなってもフィルム感度Sv に応じた絞り込み量を軽
減して、より遠くの被写体も適正露光可能にすることに
特徴がある。例えば、ズームレンズ2の開放絞り値がF
4(AvMIN=4)の場合、フィルムがISO100(S
v =5)のときにはAvMINLMT =4 1/2になり、フィル
ム感度がISO400(Sv =7)のときにはAvMINLM
T =5 1/2 になる。なお、式の(5−AvMIN)/2
+(Sv −5)/2は、通常0以上である。ここで、こ
の最小リミット絞り値AvMINLMT が最小絞り値AvMIN未
満になることがある。そこで、最小リミット絞り値AvM
INLMT が最小絞り値AvMIN未満であるかどうかをチェッ
クし、最小絞り値AvMIN未満のときには最小絞り値AvM
INを最小リミット絞り値AvMINLMT にセットする(S4
23、S425)。
【0032】次に、被写体が近距離の場合には被写体距
離Dv に応じて最小リミット絞り値AvMINLMT を変更す
るため、つまり、近距離の被写体に対しても適正ストロ
ボ撮影を可能にするために、第2の最小リミット絞り値
AvMINLMT2を下記式により演算する(S427)。 AvMINLMT2=5−Dv +(Sv −3)/2 … この式は、近距離の被写体に対しては、フィルム感度
Sv に0以上1未満(1/2)の重み付けをし、かつ被
写体距離Dv に応じて絞りを絞り込ませることに特徴を
有する。
【0033】そして、被写体距離に応じたこの第2の最
小リミット絞り値AvMINLMT2と最小リミット絞り値AvM
INLMT とを比較して大きい方を固定絞り値として使用す
る。例えば、第2の最小リミット絞り値AvMINLMT2の方
が大きければ第2の最小リミット絞り値AvMINLMT2を最
小リミット絞り値AvMINLMT にセットする(S429、
S431)。つまり、第2の最小リミット絞り値AvMIN
LMT2の方が大きくなる場合は、通常被写体距離が非常に
近いので、撮影距離が近くなるにつれて大きくなる第2
の最小リミット絞り値AvMINLMT2を最小リミット絞り値
AvMINLMT とするのである。例えば、ズームレンズ2の
開放絞り値がF4(AvMIN=4)、フィルムがISO1
00(Sv =5)の場合、被写体距離Dが1m(Dv =
0)のときにAvMINLMT2=6になり、先に求めたAvMIN
LMT (=4 1/2)よりも大きいので、この場合にはAvM
INLMT2=6が最小リミット絞り値AvMINLMT にセットさ
れ、絞りが開放から2段絞り込まれる。
【0034】さらに、最小リミット絞り値AvMINLMT と
最大リミット絞り値AvMAXLMT とを比較し、最小リミッ
ト絞り値AvMINLMT の方が最大リミット絞り値AvMAXLM
T よりも大きくなっていたときには、最小リミット絞り
値AvMINLMT に最大リミット絞り値AvMAXLMT をセット
する(S435)。
【0035】リミット絞り値AvMINLMT 、AvMAXLMT を
求めたら、制御シャッタ速度Tv を求める。先ず、最小
リミットシャッタ速度TvMINLMT に、手ブレ限界シャッ
タ速度Tvfから0.5Tv 減算した値をセットする(S
437)。そして、絞り値Av に最小リミット絞り値A
vMINLMT をセットし、Tv 演算サブルーチン(図10)
をコールして、この絞り値Av に基づいてシャッタ速度
Tv を演算する(S439、S441)。
【0036】そして、制御シャッタ速度Tv を最小リミ
ットシャッタ速度TvMINLMT と最大シャッタ速度TvMAX
(同調シャッタ速度Tv )との間に納めるリミット処理
を行なう(S443〜S449)。つまり、制御シャッ
タ速度Tv が最小リミットシャッタ速度TvMINLMT 未満
であれば最小リミットシャッタ速度TvMINLMT を制御シ
ャッタ速度Tv にセットし(S443、S447)、制
御シャッタ速度Tv が最大シャッタ速度TvMAXよりも大
きいときには、最大シャッタ速度TvMAXを制御シャッタ
速度Tv にセットするとともに、適正シャッタ速度Tv
はより大きい値であることを識別するTv オーバーフラ
グに“1”をセットする(S443、S445、S44
9)。
【0037】次に、Av 演算サブルーチン(図11)を
コールして、上記制御シャッタ速度Tv に基づいて制御
絞り値Av を求め、制御絞り値Av を最大リミット絞り
値AvMAXLMT と最小リミット絞り値AvMINLMT との間に
納めるリミット処理を行なう(S453〜S459)。
つまり、制御絞り値Av が最大リミット絞り値AvMAXLM
T をよりも大きいときには最大リミット絞り値AvMAXLM
T を制御絞り値Av にセットし(S453、S45
5)、制御絞り値Av が最小リミット絞り値AvMINLMT
未満であれば最小リミット絞り値AvMINLMT を制御絞り
値Av にセットする(S457、S459)。
【0038】以上の制御シャッタ速度Tv および制御絞
り値Av のセットが終了したら、ストロボプログラムシ
フトサブルーチン(図9)をコールし、制御シャッタ速
度Tv および制御絞り値Av のシフト処理を行なってリ
ターンする(S461)。
【0039】『Tv 、Av 演算処理』 Tv 、Av 値のリミット処理を行なうTv 、Av 演算処
理について、図10、図11に示したフローチャートを
参照して説明する。Tv 演算処理では、先ず、Tv アン
ダーフラグおよびTv オーバーフラグに“0”をセット
し、露出値Lv および制御絞り値Av から適正な制御シ
ャッタ速度Tv を求める(S601、S603)。そし
て、この適正制御シャッタ速度Tvが最小シャッタ速度
TvMINと最大シャッタ速度TvMAXとの間にあるかどうか
をチェックし、この間にあればリターンする(S60
5、S607)。
【0040】ここで、適正制御シャッタ速度Tv が最小
シャッタ速度TvMINよりも小さいときには、最小シャッ
タ速度TvMINを制御シャッタ速度Tv に入れ、適正シャ
ッタ速度はこの値TvMINよりも小さいことを識別するT
v アンダーフラグに“1”をセットしてリターンする
(S605、S609)。適正制御シャッタ速度Tv が
最大シャッタ速度TvMAXよりも大きいときには、最大シ
ャッタ速度TvMAXを制御シャッタ速度Tv に入れ、適正
シャッタ速度はこの値TvMAXよりも大きいことを識別す
るTv オーバーフラグに“1”をセットしてリターンす
る(S605、S607、S611)。
【0041】Av 演算処理もTv 演算処理と同様に、先
ずAv アンダーフラグおよびAv オーバーフラグに
“0”をセットし、露出値Lv および制御シャッタ速度
Tv から適正な制御絞り値Av を求める(S651、S
653)。そして、この適正制御絞り値Av が最小絞り
値AvMINと最大絞り値AvMAXとの間にあるかどうかをチ
ェックし、この間にあればリターンする(S655、S
657)。
【0042】ここで、適正制御絞り値Av が最小絞り値
AvMINよりも小さいときには、最小絞り値AvMINを制御
絞り値Av に入れ、適正絞り値はこの値AvMINよりも小
さいことを識別するAv アンダーフラグに“1”をセッ
トしてリターンする(S655、S659)。適正制御
絞り値Av が最大絞り値AvMAXよりも大きいときには、
最大絞り値AvMAXを制御絞り値Av に入れ、適正絞り値
はこの値AvMAXよりも大きいことを識別するAv オーバ
ーフラグに“1”をセットしてリターンする(S65
5、S657、S661)。
【0043】以上の処理により、制御シャッタ速度Tv
および制御絞り値Av が実際にカメラボディ1、ズーム
レンズ2で制御可能な値に設定される。
【0044】『ストロボPシフト処理』 次に、本発明のストロボプログラム(P)シフトについ
て、さらに図9に示したフローチャートおよび図12に
示したプログラム線図を参照して説明する。本発明のス
トロボPシフトは、図12のプログラム線図に破線で示
した広い範囲内でシフトすることに特徴がある。なお、
このフローチャートは、ストロボプログラムサブルーチ
ンのステップS461でコールされる。
【0045】このフローチャートに入ると、プログラム
シフト量が0かどうかをチェックし、0であればプログ
ラムシフトしないのでリターンし、0でないときには以
下のシフト処理を実行する(S501)。先ず、図3の
測光・演算処理で求めた露出値Lv をLv メモリにセッ
トし、露出値Lv に、ストロボプログラム処理で求めた
制御シャッタ速度Tv と制御絞り値Av の和をセットす
る(S503、S505)。この処理により、測光・演
算処理で求めた露出値Lv が下限露出値Ev1よりも小さ
いときには、制御シャッタ速度Tv と制御絞り値Av
組み合わせを下限露出値Ev1線に沿ってシフトさせるこ
とが可能になり、露出値Lv が下限露出値Ev1以上上限
露出値Ev3以下のときには、被写体輝度に応じた露出値
Ev 線に沿って制御シャッタ速度Tv と制御絞り値Av
の組み合わせをシフトさせることが可能になり、露出値
Lv が上限露出値Ev3よりも大きいときには、制御シャ
ッタ速度Tv および制御絞り値Av の組み合わせを上限
露出値Ev3線に沿ってシフトさせることが可能になる。
【0046】次に、プログラムシフト方向ビットをチェ
ックする(S507)。“0”(正)であれば制御シャ
ッタ速度Tv にプログラムシフト量を加算し、加算後の
制御シャッタ速度Tv が最大シャッタ速度TvMAXよりも
大きいときには最大シャッタ速度TvMAXを制御シャッタ
速度Tv にセットする(S507、S509〜S51
3)。プログラムシフト方向ビットが“1”(負)であ
れば、制御シャッタ速度Tv からプログラムシフト量を
減算し、減算後の制御シャッタ速度Tv が最小シャッタ
速度TvMIN未満かどうかをチェックし、未満であれば最
小シャッタ速度TvMIN速度を制御シャッタ速度Tv にセ
ットする(S507、S515〜S519)。
【0047】そして、Av 演算サブルーチンをコールし
て、上述のように求めた制御シャッタ速度Tv に基づい
て制御可能な適正制御絞り値Av を求め(S521)、
制御絞り値Av が適正値かどうかをチェックする(S5
23、S525)。ここで、Av オーバーフラグまたは
Av アンダーフラグに“1”がセットされていれば、S
521で求めた制御絞り値Av が適正値ではないので、
Tv 演算サブルーチンをコールして制御絞り値Av に対
応する適正シャッタ速度Tv を求め直す(S523、S
527またはS523、S527)。
【0048】以上の処理が終了すると、ステップS50
3でLv メモリに入れた露出値Lvを露出値Lv に戻し
てリターンする(S529)。以上のプログラムシフト
処理により、ストロボ撮影時には、露出値Lv が最小リ
ミット絞り値AvMINLMT と最小リミットシャッタ速度T
vMINLMT とで決まる値よりも小さいときでも、プログラ
ムシフト処理により図12に破線で示したように、絞り
値Av は最小絞り値AvMINから最大絞り値AvMAXの間で
シフト可能であり、シャッタ速度Tv の方は最小シャッ
タ速度TvMINから同調最速シャッタ速度TvMAXの間でシ
フト可能であり、シャッタ速度および絞り値が上記破線
で囲まれる範囲内で連動する。
【0049】以上の通り本実施例の一眼レフカメラのス
トロボプログラムでは、フィルム感度Sv データに1/
2(0以上1未満)の重み付けをした変数を利用して最
小リミット絞り値AvMINLMT (固定絞り値)を設定して
いるので、高感度のフィルムを使用したときにはより遠
距離の被写体についても適正露出が可能になる。一方、
近距離の被写体に対しては、撮影距離Dが小さくなるほ
ど固定絞り値を絞り込むので、近距離撮影においても適
正露出値でのストロボ撮影が可能になる。
【0050】さらに本実施例のストロボプログラムはス
トロボ撮影においてもプログラムシフトを可能にしてい
るので、ストロボ撮影時も、シャッタ速度Tv および絞
り値Av の組み合わせを幅広く設定することができ、よ
り広い撮影条件および撮影者の好みに応じた組み合わせ
で撮影ができる。
【0051】なお、本実施例では外付けストロボ3を装
着した場合について説明したが、本発明は、ストロボを
内蔵したカメラに使用することも可能であり、また、一
眼レフカメラに限られず、レンズシャッタ式カメラなど
にも適用可能である。
【0052】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り本発明のス
トロボプログラムシフト露出制御装置は、ストロボ撮影
において、被写体輝度に応じた演算露出値が、撮影レン
ズの最小絞り値以上の最小リミット絞り値とストロボ同
調リミット速度よりも小さい最小リミットシャッタ速度
とで決まる下限露出値よりも小さいときも、演算露出値
を下限露出値に置き換え、かつ下限露出値を維持しつつ
シャッタ速度および絞り値を変更し、一方、撮影レンズ
の最大絞り値以下の最大リミット絞り値とストロボ同調
リミット速度とで決まる上限露出値よりも大きいときに
は、演算露出値を上限露出値に置き換えて、かつ上限露
出値を維持しつつシャッタ速度および絞り値を変更する
ので、ストロボ撮影においてもカメラで制御可能な絞り
値およびシャッタ速度の範囲内でプログラムシフトが可
能になり、幅広いシャッタ速度および絞り値の組み合わ
せが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のストロボプログラム露出制御装置を搭
載した一眼レフカメラの実施例の主要部を示すブロック
構成図である。
【図2】同一眼レフカメラのCPUの主動作に関するメ
インフローチャートである。
【図3】同カメラの測光・演算処理に関するフローチャ
ートである。
【図4】同カメラのプログラムシフトアップ処理に関す
るフローチャートである。
【図5】同カメラのプログラムシフトダウン処理に関す
るフローチャートである。
【図6】同カメラのプログラムストロボ処理に関するフ
ローチャートである。
【図7】同カメラのプログラムストロボ処理に関するフ
ローチャートである。
【図8】同カメラのプログラムストロボ処理に関するフ
ローチャートである。
【図9】同カメラのストロボプログラムにおけるプログ
ラムシフト処理に関するフローチャートである。
【図10】同カメラのシャッタ速度Tv リミット処理に
関するフローチャートである。
【図11】同カメラの絞り値Av リミット処理に関する
フローチャートである。
【図12】同カメラのストロボプログラムラインおよび
プログラムシフトを説明するプログラム線図である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−168123(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 7/16 G03B 15/05

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測光手段およびこの測光手段の測光値に
    基づいて露出値を演算する演算手段を有する露出制御装
    置であって;ストロボプログラムモード下においては、
    上記演算手段が演算した演算露出値が、撮影レンズの最
    小絞り値以上の最小リミット絞り値とストロボ同調リミ
    ット速度よりも小さい最小リミットシャッタ速度とで決
    まる下限露出値よりも小さいときには上記演算露出値を
    上記下限露出値に置き換える手段、および、上記ストロ
    ボプログラムモード下のプログラムシフトにおいては、
    上記置き換えた下限露出値を維持しながらシャッタ速度
    および絞り値を変更するプログラムシフト手段、を備え
    ていることを特徴とするストロボプログラムシフト露出
    制御装置。
  2. 【請求項2】 測光手段およびこの測光手段の測光値に
    基づいて露出値を演算する演算手段を有する露出制御装
    置であって;ストロボプログラムモード下においては、
    上記演算手段が演算した演算露出値が、撮影レンズの最
    大絞り値以下の最大リミット絞り値とストロボ同調リミ
    ット速度とで決まる上限露出値よりも大きいときには上
    記演算露出値を上限露出値に置き換える手段、および、
    上記ストロボプログラムモード下のプログラムシフトに
    おいては、上記置き換えた上限露出値を維持しながらシ
    ャッタ速度および絞り値を変更するプログラムシフト手
    段、を備えていることを特徴とするストロボプログラム
    シフト露出制御装置。
JP04282781A 1992-10-21 1992-10-21 ストロボプログラムシフト露出制御装置 Expired - Lifetime JP3124126B2 (ja)

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US08/091,866 US5325147A (en) 1992-10-21 1993-07-15 Exposure control apparatus of a camera
DE19934323798 DE4323798B4 (de) 1992-10-21 1993-07-15 Belichtungssteuerung für eine Kamera
GB9600905A GB2295238B (en) 1992-10-21 1993-07-15 Exposure control apparatus for a camera
GB9314705A GB2272304B (en) 1992-10-21 1993-07-15 Exposure control apparatus for a camera
FR9308670A FR2697095B1 (fr) 1992-10-21 1993-07-15 Dispositif de commande d'exposition d'un appareil photo.
GB9600906A GB2295239B8 (en) 1992-10-21 1993-07-15 Exposure control apparatus for a camera

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