JP3122689U - レール締結装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本考案は、タイプレートの左右滑動を防止するために締結ボルトの強力な締め付けによる摩擦力によらずに、車輪からの横圧を受け止める手段を提供し、保守点検を少なくするようにするものである。
【解決手段】 軌道スラブ30上にレール10をばね部材5を介して固定するタイプレート1を、軌道スラブの埋込栓31に対して平面位置調整可能に締結ボルト32で固定するようにしたレール締結装置において、タイプレート1に締結ボルト32を中心に偏心回転可能なカム部材40を設け、カム部材40を介してタイプレート1を平面調整可能に固定してなるレール締結装置。
【選択図】 図2

Description

本考案は、鉄道軌道における軌道スラブ上にレールをばね部材を介して固定するためのタイプレートを、軌道スラブの埋込栓に対して平面位置調整可能に締結ボルトで固定するようにしたタイプレート式レール締結装置に関する。
近年、列車の高速化、保守の省力化に対応してスラブ軌道方式の軌道構造が多用されている。
従来のタイプレート式レール締結装置では、レール下面とタイプレートとの間に、軌道パッドが介装され、タイプレートに装架されたボルト及びナットによって、レール締結用板ばねを介してレールがタイプレートに締結するのが基本である。
また、タイプレートと軌道スラブとは、軌道スラブに埋設された合成樹脂製の埋込栓内の鋼製雌ねじ部にタイプレートを貫通して締結ボルトを螺着して、タイプレートを軌道スラブに締結するのが基本である(特許文献1参照)。
前記従来のタイプレート式レール締結構造において、予め固定的に敷設された軌道スラブのレール敷設面上に、タイプレートを介してレール面を調整されたレールを固定する場合、レール面と軌道スラブのレール敷設面の高さ方向の面調整は、レール下面とタイプレートとの間、又は、タイプレートと軌道スラブとの間に、袋体に合成樹脂を注入してなるレール面調整用の可変パッドを介装して行うと共に、レール方向と軌道スラブの埋込栓との平面位置調整は、タイプレートにレール方向に直交する方向に設けた締結ボルト貫通用の長孔により行っていた。(特許文献1参照)。
即ち、タイプレート式スラブ軌道におけるタイプレートの役割は、レールを軌道スラブに締着させ、レール間隔の保持を行い、列車の走行時に車輪がレールに与える荷重や振動、主として上下方向力、左右方向力、レール軸方向力などに抵抗して、これらの力を軌道スラブ以下の路盤などに伝達するものである。
また、その性能は、左右方向最大荷重49kN(5ton)に対して、変位量0の抗力を有すると共に、軌道スラブ敷設時に生じた残留通り狂いを連続的に調整することができる構造であることが要求されている。
従って、前述の左右水平力49kN(5ton)に対して、変位量0にするためには相当の水平抗力(摩擦力)が必要であり、これまでは、タイプレート下に挿入する絶縁板の底面のザラつき(粗面)と締結ボルトを34,300Nーcmという大きなトルクで締め付けることのより得ていた。
実用新案登録第2534926号公報
日本の鉄道では、一般に信号電流をレールに流して信号の現示を得ているため、左右のレールを電気的に絶縁する必要があり、タイプレート下に絶縁板を介装し、また、埋込栓は絶縁性の高い合成樹脂で成形している。合成樹脂はその性質上、大きな力を長時間載荷し続けると塑性変形する。現行の締結装置で締結ボルトを34,300Nーcmという大きなトルクで締め付け、約49kN(5ton)の軸力を導入して左右方向の抗力を得ているが、埋込栓がクリープ及び応力緩和現象を生じると締結ボルトに導入した軸力が次第に減少することとなる。
軸力が減少すれば当然のことながら水平加重49kN(5ton)でタイプレートの変位0という条件は損なわれ、軌間・通りの狂いを生じる恐れがあり、保守点検をして締結ボルトの再締め付けや交換をする必要があった。
そこで、本考案は、タイプレートの左右滑動を防止するために締結ボルトの強力な締め付けによる摩擦力によらずに、車輪からの横圧を受け止める手段を提供し、保守点検を少なくするようにするものである。
本考案は、請求項1に記載のように、軌道スラブ上にレールをばね部材を介して固定するためのタイプレートを、軌道スラブの埋込栓に対して平面位置調整可能に締結ボルトで固定するようにしたレール締結装置において、タイプレートに締結ボルトを中心に偏心回転可能なカム部材を設け、カム部材を介してタイプレートを平面調整可能に固定してなるレール締結装置を提供するものである。
また、本考案は、請求項2に記載のように、請求項1に記載のレール締結装置において、タイプレートにカム部材の嵌合するカム受け孔を設けてなるレール締結装置を提供するものである。
また、本考案は、請求項3に記載のように、請求項2に記載のレール締結装置において、カム部材の外周カム形状部を、締結ボルトの軸心に直交する断面においてほぼ円形になるように設けてなるレール締結装置を提供するものである。
また、本考案は、請求項4に記載のように、請求項3に記載のレール締結装置において、タイプレートのカム受け孔を、カム部材のカム形状部が密着して嵌合するように、締結ボルトの軸心に直交する断面においてほぼ円形になるように設けてなるレール締結装置を提供するものである。
また、本考案は、請求項5に記載のように、請求項2乃至4のいずれかに記載のレール締結装置において、締結ボルトによりカム部材に加えた締め付け力がカム受け孔を介してタイプレートに及ぶようにカム部材とカム受け孔を係合せしめてなるレール締結装置を提供するものである。
また、本考案は、請求項6に記載のように、請求項5に記載のレール締結装置において、カム部材とカム受け孔が互いに円錐台形状の密着面で密着するように設けてあるレール締結装置を提供するものである。
また、本考案は、請求項7に記載のように、請求項1乃至6のいずれかに記載のレール締結装置において、埋込栓の筒体内部が雌ねじ部を含めて合成樹脂からなるレール締結装置を提供するものである。
また、本考案は、請求項8に記載のように、請求項7に記載のレール締結装置において、埋込栓が合成樹脂の一体成形品からなるレール締結装置を提供するものである。
また、本考案は、請求項9に記載のように、請求項1乃至8のいずれかに記載のレール締結装置において、レールとタイプレートの間に可変パッドを挿入してなるレール締結装置を提供するものである。
また、本考案は、請求項10に記載のように、請求項9に記載のレール締結装置において、レールの下に敷設した軌道パッドとタイプレートの間に可変パッドを挿入してなるレール締結装置を提供するものである。
また、本考案は、請求項11に記載のように、請求項1乃至10のいずれかに記載のレール締結装置において、タイプレートと軌道スラブの間に可変パッドを挿入してなるレール締結装置を提供するものである。
また、本考案は、請求項12に記載のように、請求項11に記載のレール締結装置において、可変パッドがタイプレートの底面と側面を囲むように軌道スラブ上に載置した平箱形状の型枠と充填剤からなり、軌道スラブ上に載置した型枠に充填剤を注いでタイプレートと軌道スラブとの隙間を埋めると共にレール平面の高低を整合するようにしてなるレール締結装置を提供するものである。
また、本考案は、請求項13に記載のように、請求項11又は12に記載のレール締結装置において、可変パッドの型枠に締結ボルトの挿通孔枠を設けてなるレール締結装置を提供するものである。
本考案に係るレール締結装置によれば、請求項1に記載のように、軌道スラブ上にレールをばね部材を介して固定するためのタイプレートを、軌道スラブの埋込栓に対して平面位置調整可能に締結ボルトで固定するようにしたレール締結装置において、タイプレートに締結ボルトを中心に偏心回転可能なカム部材を設け、カム部材を介してタイプレートを平面調整可能に固定してなる構成を有することにより、車輪からの横圧をカム部材の偏心回転抵抗力で強力に受け止めることができ、締結ボルトの強力な締め付けによる摩擦力だけによらずにタイプレートの左右滑動を防止し、軌間・通りの狂いを阻止することができる効果があり、また、締結ボルトの締め付け力を軽減することができるから、埋込栓のクリープ及び応力緩和現象を生じ難いようにすることができると共に、埋込栓の鋼製雌ねじ部を無くして合成樹脂だけの一体成形した埋込栓を採用することができる効果がある。
また、本考案は、請求項2に記載のように、請求項1に記載のレール締結装置において、タイプレートにカム部材の嵌合するカム受け孔を設けてなる構成を有することにより、カム受け孔に嵌合するカム部材を締結ボルトで埋込栓に固定することによって、タイプレートを平面調整可能に固定することができると共に、車輪からの横圧を強力に受け止めることができる効果がある。
また、本考案は、請求項3に記載のように、請求項2に記載のレール締結装置において、カム部材の外周カム形状部を、締結ボルトの軸心に直交する断面においてほぼ円形になるように設けてなる構成を有することにより、偏心したカム部材を容易に切削加工することができる効果がある。
また、本考案は、請求項4に記載のように、請求項3に記載のレール締結装置において、タイプレートのカム受け孔を、カム部材のカム形状部が密着して嵌合するように、締結ボルトの軸心に直交する断面においてほぼ円形になるように設けてなる構成を有することにより、円形のタイプレートのカム受け孔と、カム部材のカム形状部とが密着して嵌合するから、その間に強力な摩擦抵抗力を得ることができる効果がある。
また、本考案は、請求項5に記載のように、請求項2乃至4のいずれかに記載のレール締結装置において、締結ボルトによりカム部材に加えた締め付け力がカム受け孔を介してタイプレートに及ぶようにカム部材とカム受け孔を係合せしめてなる構成を有することにより、締結ボルトを埋込栓に締め付けることによってカム部材と共にタイプレートを締め付け固定することができる効果がある。
また、本考案は、請求項6に記載のように、請求項5に記載のレール締結装置において、カム部材とカム受け孔が互いに円錐台形状の密着面で密着するように設けてある構成を有することにより、円錐台形状の楔作用効果によって締結ボルトを埋込栓に締め付けることによって、カム部材と共にタイプレートを強力に締め付け固定することができると共に、カム部材とカム受け孔が互いに密着してガタを生じ難くする効果がある。
また、本考案は、請求項7に記載のように、請求項1乃至6のいずれかに記載のレール締結装置において、埋込栓の筒体内部が雌ねじ部を含めて合成樹脂からなる構成を有することにより、埋込栓から従来の鋼製雌ねじ部を除去し、絶縁性のある埋込栓の構造を軽量で簡素にすることができる効果がある。
また、本考案は、請求項8に記載のように、請求項7に記載のレール締結装置において、埋込栓が合成樹脂の一体成形品からなる構成を有することにより、絶縁性のある埋込栓を容易に提供することができる効果がある。
また、本考案は、請求項9に記載のように、請求項1乃至8のいずれかに記載のレール締結装置において、レールとタイプレートの間に可変パッドを挿入してなる構成を有することにより、レールとタイプレートの間に設けた可変パッドによりレール面の高さ方向の調整を行うことができる効果がある。
また、本考案は、請求項10に記載のように、請求項9に記載のレール締結装置において、レールの下に敷設した軌道パッドとタイプレートの間に可変パッドを挿入してなる構成を有することにより、軌道パッドとタイプレートの間に設けた可変パッドによりレール面の高さ方向の調整を行うことができる効果がある。
また、本考案は、請求項11に記載のように、請求項1乃至10のいずれかに記載のレール締結装置において、タイプレートと軌道スラブの間に可変パッドを挿入してなる構成を有することにより、タイプレートと軌道スラブの間に設けた可変パッドによりレール面の高さ方向の調整を行うことができると共に、タイプレートと軌道スラブの間に絶縁板を設けることなく絶縁性を得ることができる効果がある。
また、本考案は、請求項12に記載のように、請求項11に記載のレール締結装置において、可変パッドがタイプレートの底面と側面を囲むように軌道スラブ上に載置した平箱形状の型枠と充填剤からなり、軌道スラブ上に載置した型枠に充填剤を注いでタイプレートと軌道スラブとの隙間を埋めると共にレール平面の高低を整正するようにしてなる構成を有することにより、袋体に合成樹脂を充填するタイプの可変パッドに対してタイプレートを保持する力が強く横圧耐久性に優れ、施工を簡単、確実にすることができる効果がある。
また、本考案は、請求項13に記載のように、請求項11又は12に記載のレール締結装置において、可変パッドに締結ボルトの挿通孔枠を設けてなる構成を有することにより、可変パッドに合成樹脂を充填してから締結ボルトによりタイプレートを固定することができる効果がある。
以下、図示する実施例により本考案を説明する。
図1及び図2に記載のタイプレート式のレール締結装置において、1はタイプレートで、レール10とタイプレート1の間には、レール下面に軌道パッド2、軌道パッド2とタイプレート1の間に可変パッド20が設けてある。
可変パッド20は、袋体に合成樹脂を注入してレール10とタイプレート1の間に生じた隙間を埋め、レール面の高さ調整をすることができるように構成してある。
可変パッド20は、図4及び図5に記載のように、タイプレート1と軌道スラブ30の間に設けることもでき、その場合は、レール10とタイプレート1の間には、軌道パッド2だけを設けることとなる。
レール10とタイプレート1は、タイプレート10に装架されたボルト3及びナット4によって、レール締結用の板ばね5を介して締結されている。なお、図1において、レール10の左側のボルト3、ナット4及び板ばね5は省略してあり、板ばね5の取付部5a及びボルト3の取付部3aが示してある。
タイプレート1と軌道スラブ30とは、軌道スラブ30の埋込栓31に螺着する締結ボルト32によって固定される。締結ボルト32は、上から六角頭部34、軸部35及び雄ねじ部を具備し、図では省略したが、下端部の雄ねじ部が埋込栓31内の下端部に設けた雌ねじ部に螺合することによって、タイプレート1を軌道スラブ30上に固定することができる。
実施例の場合、タイプレート1と軌道スラブ30との間には、絶縁板21が設けてあり、絶縁板21には締結ボルト31の軸部35が挿通する挿通孔が設けてある。なお、タイプレート1と軌道スラブ30の間に可変パッド20を設ける場合は、可変パッド20の絶縁性によりレール10とタイプレート1の間に絶縁板21を設ける必要はないこととなる。
ここで、本考案に係るレール締結装置によれば、従来、タイプレート1にレール10の通り方向に直交する平面方向に長軸を有する長孔を設けてあった位置に、埋込栓31に螺合した締結ボルト32の軸部35を中心に偏心回転可能なカム部材40を設けてあり、カム部材40を介してタイプレート1を平面調整可能に固定してなる構成を有する。
実施例の場合、カム部材40の外周カム形状部は、締結ボルト32の軸心に直交する断面において円形になるように設けてあると共に、タイプレート1には、カム部材40の外周カム形状部が密着して嵌合するように、カム受け孔45を、同様に締結ボルト32の軸心に直交する断面において円形になるように設けてある。
この構成により、円形のタイプレート1のカム受け孔45と、カム部材40のカム形状部とが密着して嵌合するから、締結ボルト32で埋込栓31に固定したカム部材40とタイプレート1との間に強力な抵抗力を得ることができる。
また、円形断面のカム部材40には、締結ボルト32の軸部35が嵌合するカム軸孔43がカム部材40の中心Oから所定の偏心距離Lだけ離れた位置にその軸心oが来るよう穿設してあり、カム部材40が締結ボルト32を中心に一周する間に、タイプレート1が距離2Lだけ偏心移動するように構成してある。
従って、カム部材40の回転に伴ってタイプレート1をプラスマイナス10mm(合計最大20mm)移動させるには、偏心距離Lを10mmに設定すればよいこととなる。
図3に記載の実施例において、カム部材40の直径Rが40mmに対して、カム軸孔43の直径rは20mm、偏心距離Lが5mmに設定してあり、図1又は図4において、カム軸孔43の偏心方向がレール10の通り方向に直交する方向に設定して設けてある。 なお、カーブなどではレールに加わる最大横圧方向は決まっているから、レールに直交する方向にカムの偏心方向がなるべく一致するようにカム部材を固定することにより、レール10の横圧に対して強力なカム抵抗力を得ることができる。
また、実施例の場合、カム部材40の形状を上面41の直径Rがほぼ20mmに対して下面42の直径をほぼ18mm程度の円錐台形状に成形し、同様の形状に設けたカム受け孔45が互いに円錐台形状の密着面で密着するように設けてある。
この構成を有することにより、円錐台形状の楔作用効果によって締結ボルト32を埋込栓31に締め付けることによって、カム部材40と共にタイプレート1を強力に締め付け固定することができると共に、カム部材とカム受け孔が互いに密着してガタを生じ難くすることとなる。
この実施例の構成において、レールに対するタイプレートの左右方向の狂いは、締結ボルト32に対するカム部材40の偏心回転により行うことができ、また、レールからタイプレートにかかる水平力は、カム部材40を介して締結ボルト32に伝達されるボルトの抗剪断力により受け止められる。
なお、図3の実施例において、カム部材40の厚さtは約20mmで、タイプレート1の厚さとほぼ一致して設けてある。
また、埋込栓31の周囲に設けたスパイラル鉄線36は、埋込栓31の軌道スラブ30への埋込強度を補強するものである。
図4及び図5に記載の実施例2は、可変パッド20を、タイプレート1と軌道スラブ30の間に設けたものであり、第1図及び第2図の実施例において、レール10とタイプレート1の間に設けた可変パッド20を不要とし、レール10とタイプレート1の間には軌道パッド2だけを設けた構成である。
図4及び図5の実施例2では、可変パッド20は、袋体に合成樹脂を注入してタイプレート1と軌道スラブ30の間に生じた隙間を埋める形式とは異なる。
即ち、可変パッド20がタイプレート1の底面と側面を囲むように軌道スラブ30上に載置した平箱形状の型枠と充填剤からなり、図6に記載のように軌道スラブ1上に載置した平箱体22に充填剤23を注いでタイプレート1と軌道スラブ30との隙間を埋めるようにしてなる構成を有する。
このことにより、平箱体22の中に合成樹脂の充填材23を介してタイプレート1を一体に保持するから、施工を簡単、確実にすることができる効果がある。
この実施例2の可変パッド20の型枠は、図6に記載のように、締結ボルト32の挿通孔枠24を、タイプレート1のカム受け孔に嵌合する位置に設けて、箱形体22内に合成樹脂を充填してから締結ボルト32によりタイプレート1を固定することができるように構成してある。
また、実施例2において、カム部材40等の構成は、図1乃至図3に記載の実施例1と同一であり、図4及び図5において同一の部材には、図1と図2と同じ符号を付して、その説明は、既に実施例1でしたものと重複するため、ここでは省略する。
以下に実験結果による本考案の作用効果を説明する。
従来の横方向長軸40mmの長孔式のレール締結装置では、締め付けトルク350N・mでないと、横圧49kNに対する変位1mm以内に耐えられないが、本考案装置における上記実施例のカム式の締結装置では、図7又は図8に記載のように、締め付けトルクが100N・m以上であれば、横圧49kNが加わっても1mm以上変位することはない。
締め付けトルク350N・mで実験装置設置直後の1回目の横圧が加わった場合が、変位0.95mmで最大となったが、2回目以降は、締め付けトルクが100N・mでも変位は0.23mmであり、横圧49kNに十分に対抗することができる。
次に、内部に鋼製雌ねじ部も鉄筋も入っていないPPS材料のみで成形された合成樹脂製埋込栓を用いて行ったクリープ試験結果を説明する。
従来の鋼製ねじ部及び鉄筋入りの埋込栓の締め付けトルク350N・mにおける480時間後の締め付けボルトのゆがみの変化に対する保持率は94%である。
締結ボルトの締め付けトルクを200N・m、180N・m、170N・m、150N・m、120N・m、100N・m、70N・m、50N・mとした場合のボルトのゆがみ(軸力)の変化を480時間と180時間で計測した結果を表1に示す。
Figure 0003122689
その結果、PPS材料のみからなる埋込栓の480時間後の軸保持力は、最も良いケースで90%であり、従来の鋼製ねじ部及び鉄筋入りの埋込栓の94%には及ばない。
しかし、前述の横圧試験の結果から、締め付けトルクは最小50N・mでも横圧に耐えられることから、締め付けトルクを200N・mにすれば、480時間後には163N・mまで低下はするが、横圧には充分耐えられると判断でき、PPS材料のみからなる埋込栓が使用可能と判断される。
本考案装置の一実施例の要部を示す概略平面図。 その実施例の要部を一部縦断して示す概略正面図。 その実施例の要部を平面図と正面図を組合わせて示す概略説明図。 本考案装置の他の実施例の要部を示す概略平面図。 その実施例の要部を一部縦断して示す概略正面図。 その実施例の要部を取り出して示す概略斜視図。 本考案装置の一実験結果を示す説明図。 本考案装置の他の実験結果を示す説明図。
符号の説明
1 タイプレート
2 軌道パッド
3 ボルト
4 ナット
5 板ばね
10 レール
20 可変パッド
21 絶縁板
22 箱形体
23 充填剤
24 挿通孔枠
30 軌道スラブ
31 埋込栓
32 締結ボルト
34 六角頭部
35 軸部
36 スパイラル鉄線
40 カム部材
41 上面
42 下面
43 カム軸孔
45 カム受け孔


Claims (13)

  1. 軌道スラブ上にレールをばね部材を介して固定するためのタイプレートを、軌道スラブの埋込栓に対して平面位置調整可能に締結ボルトで固定するようにしたレール締結装置において、タイプレートに締結ボルトを中心に偏心回転可能なカム部材を設け、カム部材を介してタイプレートを平面調整可能に固定してなるレール締結装置。
  2. 請求項1に記載のレール締結装置において、タイプレートにカム部材の嵌合するカム受け孔を設けてなるレール締結装置。
  3. 請求項2に記載のレール締結装置において、カム部材の外周カム形状部を、締結ボルトの軸心に直交する断面においてほぼ円形になるように設けてなるレール締結装置。
  4. 請求項3に記載のレール締結装置において、タイプレートのカム受け孔を、カム部材のカム形状部が密着して嵌合するように、締結ボルトの軸心に直交する断面においてほぼ円形になるように設けてなるレール締結装置。
  5. 請求項2乃至4のいずれかに記載のレール締結装置において、締結ボルトによりカム部材に加えた締め付け力がカム受け孔を介してタイプレートに及ぶようにカム部材とカム受け孔を係合せしめてなるレール締結装置。
  6. 請求項5に記載のレール締結装置において、カム部材とカム受け孔が互いに円錐台形状の密着面で密着するように設けてあるレール締結装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載のレール締結装置において、埋込栓の筒体内部が雌ねじ部を含めて合成樹脂からなるレール締結装置。
  8. 請求項7に記載のレール締結装置において、埋込栓が同一合成樹脂の一体成形品からなるレール締結装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載のレール締結装置において、レールとタイプレートの間に可変パッドを挿入してなるレール締結装置。
  10. 請求項9に記載のレール締結装置において、レールの下に敷設した軌道パッドとタイプレートの間に可変パッドを挿入してなるレール締結装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれかに記載のレール締結装置において、タイプレートと軌道スラブの間に可変パッドを挿入してなるレール締結装置。
  12. 請求項11に記載のレール締結装置において、可変パッドがタイプレートの底面と側面を囲むように軌道スラブ上に載置した平箱形状の型枠と充填剤からなり、軌道スラブ上に載置した型枠に充填剤を注いでタイプレートと軌道スラブとの隙間を埋めると共にレール平面の高低を整正するようにしてなるレール締結装置。
  13. 請求項11又は12に記載のレール締結装置において、可変パッドの型枠に締結ボルトの挿通孔枠を設けてなるレール締結装置。

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