JP3122628B2 - 現像方法 - Google Patents

現像方法

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JP3122628B2
JP3122628B2 JP17122297A JP17122297A JP3122628B2 JP 3122628 B2 JP3122628 B2 JP 3122628B2 JP 17122297 A JP17122297 A JP 17122297A JP 17122297 A JP17122297 A JP 17122297A JP 3122628 B2 JP3122628 B2 JP 3122628B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真法等で形成
した静電荷像を現像するための現像方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に電子写真用複写機においては、原
稿像と同じ像を感光体上に形成する正転現像法が使用さ
れている。しかしながら、近年、原稿像に対して反転し
た反転画像を感光体上に形成する反転現像法も使用され
るようになり、この方法は主にプリンターに採用されて
いる。
【0003】一般に反転現像法を使用した負極性トナー
用現像剤は次のようにして現像される。まず、メインチ
ャージャーによって感光体表面を負極性に一様に帯電さ
せ、その感光体表面をレーザー光等を画線状に照射する
ことにより照射部の電荷を除去し、潜像低部電位まで電
位を低下させる。このようにして、井戸型ポテンシャル
の潜像を形成し、現像器に負極性の現像バイアスを印加
することによって露光された井戸型ポテンシャルの潜像
部に負極性トナーを現像せしめる。
【0004】このような原理に基づいた反転プリンター
では、現像剤の電気抵抗が高いと、現像バイアスがかか
りにくくなり、非潜像部へのトナー付着が少なくトナー
消費量の増加が抑制されるが、その反面、画像濃度の低
下、エッジ効果による画線部の先後端欠けが発生し、画
像の品質を低下させる問題を有していた。このような問
題を解決するため、従来、トナー中にカーボンブラック
等の導電性物質を多量に含有させたり、あるいは低抵抗
のキャリアを使用することによって現像剤を低抵抗化し
て画像濃度の低下等の問題を解決していた。
【0005】しかしながら、トナー中にカーボンブラッ
ク等の導電性物質を多量に含有させたり、低抵抗のキャ
リアを使用するとトナーに十分な摩擦帯電量を保持する
ことができないため、長期にわたるプリントによってト
ナーの摩擦帯電量が変動し、初期画像は問題がないが、
多数枚プリントした場合画像濃度が低下したり、地カブ
リが発生する等の問題を有していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来の
反転現像剤における問題に鑑みなされたものであって、
長期にわたってトナーの摩擦帯電量が安定し、画像濃度
が低下したり、地カブリが発生する等の問題のない反転
現像を現像するための現像方法を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたもので、その概要は、キャリアと
トナーAからなるスタート現像剤を反転現像を用いた現
像装置の現像器に予め供給しておき、消費された前記ト
ナーAを補うために補充トナーBを供給する現像方法で
あって、前記トナーAは少なくとも結着樹脂、着色剤及
び下記構造式(I)のクロムアゾ染料を含有し、補充ト
ナーBは少なくとも結着樹脂、着色剤及び下記構造式
(II)のクロムアゾ染料を含有し、且つキャリアがフェ
ライト粒子又はマグネタイト粒子にシリコーン樹脂をコ
ートしたものであることを特徴とする現像方法である。
【0008】
【化3】
【0009】
【化4】
【0010】上記に於て、構造式(I)のクロムアゾ染
料の含有量が結着樹脂100重量部に対し0.4〜4重
量部で、構造式(II)のクロムアゾ染料の含有量が、結
着樹脂100重量部に対し0.4〜4重量部とすること
が望ましい。以下、本発明で用いられる材料について説
明する。本発明においてトナー粒子を構成する結着樹脂
としては、スチレン樹脂、スチレン−アクリル酸エステ
ル共重合体樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹
脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、
ポリウレタン樹脂等が挙げられる。
【0011】又、前記着色剤としては、カーボンブラッ
ク、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコオイルブ
ルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポ
ンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルーク
ロライド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーン
オクサレート、ランプブラック、ローズベンガル及びこ
れらの混合物等を挙げることができる。
【0012】これらの着色剤は、十分な濃度の可視像が
形成されることが必要であり、通常は結着樹脂100重
量部に対して着色剤を1〜20重量部添加することが好
ましい。着色剤の量が1重量部未満では着色が不十分で
あり、20重量部を超えた場合は過剰である。前記磁性
体としては、フェライト、マグネタイトを初めとする
鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性を示す金属もしく
は合金又はこれらの元素を含む化合物、或いは強磁性元
素を含まないが適当な熱処理を施すことによって、強磁
性を示すようになる合金、例えばマンガン−銅−アルミ
ニウム、マンガン−銅−錫などのマンガンと銅とを含む
ホイスラー合金と呼ばれる種類の合金、又は二酸化クロ
ムその他を挙げることができる。
【0013】これらの磁性体は平均粒径0.1〜1μm
の微粉末の形で結着樹脂中に均一に分散される。そして
その含有量は、トナー100重量部当たり20〜70重
量部、好ましくは40〜70重量部である。前記特性改
良剤としては、オフセット防止剤、流動性改善用滑剤、
その他が挙げられる。
【0014】本発明で用いられるキャリアにはフェライ
ト粒子又はマグネタイト粒子に下記のようにシリコーン
樹脂をコーティングしてキャリアとしたものが用いられ
る。シリコーン樹脂は、構成分子の主鎖がポリシロキサ
ン構造であるシリコーン樹脂であって、このようなシリ
コーン樹脂の代表例としては、下記一般式(III)で示さ
れるポリシロキサン構造のものが挙げられる。又、一般
式(IV)のようなSi−O−Si結合を主鎖とする3次
元的網状構造のオルガノポリシロキサンを含むものでも
よい。更にまた、摩擦帯電特性向上のため、必要に応じ
て変性したシリコーン樹脂を用いてもよい。
【0015】
【化5】
【0016】(但し、R1 は水素原子、炭素原子数1〜
4のアルキル基もしくはフェニル基、R2 およびR3
水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数
1〜4のアルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基、炭
素原子数2〜4のアルケニル基、炭素原子数2〜4のア
ルケニルオキシ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、エチ
レンオキシド基、グリシジル基もしくは−O−Si−
(R5 3 、R4 およびR5 はヒドロキシ基、カルボキ
シ基、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜
4のアルコキシ基、炭素原子数2〜4のアルケニル基、
炭素原子数2〜4のアルケニルオキシ基、フェニル基、
フェノキシ基、並びにnは1以上の整数を表わす。)
【0017】
【化6】
【0018】(但し、R6 は水素原子、炭素原子数1〜
4のアルキル基、フェニル基を表わす。)
【0019】
【発明の実施の形態】本発明は樹脂と上記に示したクロ
ムアゾ染料を組合せることによりスタートトナーと補充
用トナーに異なる構造式のクロムアゾ染料を用い、かつ
キャリアはフェライト粒子又はマグネタイト粒子にシリ
コーン樹脂をコートしたものとして現像する方法であ
り、これによる実施例は下記に示すとおりである。
【0020】実施にあたっての標準配合は以下のとおり
である。 ・樹 脂 100重量部 ・帯電制御剤(CCA) 表1に示すとおり ・カーボンブラック 10重量部 (三菱化学社製 商品名:MA−100) ・低分子量ポリプロピレンワックス 3重量部 (三洋化成工業社製 商品名:ビスコール330P)
【0021】上記の配合比からなる原料をスーパーミキ
サーで混合し、二軸混練機で熱溶融混練後、ジェットミ
ルで粉砕し、その後乾式気流分級機で分級して平均粒子
径が10μmのトナー粒子を得た。そして、該トナー粒
子100重量部に対して疎水性シリカ(日本アエロジル
社製 商品名:R972)を0.4重量部添加してヘン
シェルミキサーで1分間混合してトナーを得た。上記配
合に於て樹脂とCCAの配合を種々変えてトナーA、補
充トナーBを作成した。(カーボンブラックは10重量
部、低分子量ポリプロピレンワックスは3重量部であ
る。)
【0022】
【表1】
【0023】
【化7】
【0024】
【化8】
【0025】
【化9】
【0026】
【化10】
【0027】次に上記トナー6重量部と下記構造式(I
X)のシリコーン樹脂をコートしたフェライト粒子10
0重量部とを混合して現像剤を作製し、反転現像法を用
いた反転プリンターに設置し、10万枚までのコピー評
価試験を行なった。その結果は表2に示すとおりであ
る。
【0028】
【化11】
【0029】
【表2】
【0030】表2中の評価は以下によった。 摩擦帯電量(Q/M):トナーの摩擦帯電量を東芝ケミ
カル社製のブローオフ摩擦帯電量測定装置で測定した。 画像濃度(ID):ベタ画像をマクベス反射濃度計RD
914で測定した。 地カブリ(BG):非画像部を日本電色社製のハンター
色差計で測定した。 感光体カブリ(PCBG):感光体表面上に現像された
非画像部のトナーを透明な粘着テープでとり、このテー
プを白紙に貼り付けてマクベス反射濃度計RD914で
測定した。
【0031】表の結果、本発明の現像方法による実施例
1及び2は、摩擦帯電量が安定し、画像濃度が1.40
以上で十分あり地カブリ及び感光体カブリも少なかっ
た。一方、比較例1〜7全てにおいて摩擦帯電量が安定
しておらず、画像濃度の低下や地カブリ及び感光体カブ
リの増加が確認された。
【0032】
【発明の効果】本発明は、長期にわたってトナーの摩擦
帯電量が安定し、画像濃度が低下したり、地カブリが発
生する等の問題のない反転現像を現像するための現像方
法を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08 G03G 9/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリアとトナーAからなるスタート現
    像剤を反転現像を用いた現像装置の現像器に予め供給し
    ておき、消費された前記トナーAを補うために補充トナ
    ーBを供給する現像方法であって、前記トナーAは少な
    くとも結着樹脂、着色剤及び下記構造式(I)のクロム
    アゾ染料を含有し、補充トナーBは少なくとも結着樹
    脂、着色剤及び下記構造式(II)のクロムアゾ染料を含
    有し、且つキャリアがフェライト粒子又はマグネタイト
    粒子にシリコーン樹脂をコートしたものであることを特
    徴とする現像方法。 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】 構造式(I)のクロムアゾ染料の含有量
    が結着樹脂100重量部に対し0.4〜4重量部で、構
    造式(II)のクロムアゾ染料の含有量が、結着樹脂10
    0重量部に対し0.4〜4重量部の請求項1記載の現像
    方法。
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