JP3122520B2 - 2−アミノピリジン誘導体、その製造方法及び蛍光標識剤 - Google Patents
2−アミノピリジン誘導体、その製造方法及び蛍光標識剤Info
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Description
導体及びその製造法に関し、特に、糖、蛋白質、アミノ
酸、脂質、核酸等の生体物質を蛍光標識して種々の検定
等に使用できると共に該生体物質間又は該生体物質と合
成樹脂とを架橋することができる二官能性架橋剤に関す
るものである。
の機能の関係を研究するために、より高感度でしかも微
量の試料で定量検定が可能な方法が種々提案されてい
る。例えば、糖鎖の微量分析の方法としては、還元末端
を糖アルコールに変換する際にトリチウムを導入し、そ
の放射活性を利用することが挙げられる。この検出感度
は、pmolレベルであり、良好であるが、放射性物質
であるために種々の制約がある。
アミノピリジン等の有機化合物を蛍光標識剤として使用
する方法が公知である(例えば、S.ハセ等、ジャーナ
ル・オブ・バイオケミストリー、第95巻、第197〜
203頁(1984))。これは、糖又は糖鎖の還元末
端に該2−アミノ基を反応させてシッフ塩基とし、次い
で還元して、蛍光により検出するものであり、感度は上
述と同様にpmolレベルであることが開示されてい
る。
造解析には有効であるが、一官能性であるため、他の生
体物質、例えば、蛋白質、アミノ酸、脂質、核酸等と糖
との複合体等を形成させることはできず、従ってそれら
を総合的に解析するには、十分であるとは言えなかっ
た。
は、種々の目的に応じて糖、蛋白質、アミノ酸、核酸も
しくは脂質等の生体物質同士間、又はこれらの物質とポ
リマー樹脂との間の所望の複合構造を形成できる新規な
二官能性の構造を有する2−アミノピリジン誘導体、該
2−アミノピリジン誘導体のアミノ基と糖が結合した誘
導体であって、前記生体物質、ポリマー樹脂等がさらに
結合して複合体構造を形成できる官能基を有する一官能
性の構造を有する2−アミノピリジン誘導体、及びその
製造方法を提供することであり、第二に該複合体が高感
度に検出できる二官能性もしくは一官能性蛍光標識剤を
提供することであり、第三に糖蛋白質、糖脂質等の生体
内複合体と類似構造の前記複合体を形成できる二官能性
架橋剤を提供することである。
載の一般式で表される化合物(a)であることを特徴と
する2−アミノピリジン誘導体である。
同一でも異なっても良く、各々水素、炭素数1〜4の低
級アルキル基から選択される基を表す。R4 は、−(C
H2)m COOHで表されるカルボキシル基またはカル
ボキシアルキル基、−(CH2 )m CNで表されるシア
ノ基またはシアノアルキル基、アミノアルキル基、アル
コキシカルボニル基、アルキルオキシカルボニルアミノ
基、メルカプト基、マレイミド基、ハロゲン原子から選
択される基を表す。nは、2〜20の整数を表し、m
は、0又は1〜3の整数を表す。)また、本発明の化合
物(a)の製造方法は、下記化7に記載の一般式で表さ
れる化合物(b)のアミノ基に保護基R6 を結合した
後、6位の−CO2 R5 基を還元して下記化8に記載の
一般式で表される化合物(c)を得て、該6位の−CH
O基と炭素−炭素2重結合を縮合形成する縮合化合物を
反応させて化9に記載の一般式で表される化合物(d)
を形成し、得られた化合物(d)の6位の−CH=R7
を少なくとも還元し、次いで保護基R6 を脱離すること
を特徴とする。
同義であり、R5 は、炭素数1〜4の低級アルキル基で
ある。)
同義である。R6 は、アミノ基の保護基である。)
同義である。R6 は、アミノ基の保護基である。R
7 は、縮合化合物残基である。)また、上記化合物
(a)においてR4 がカルボキシル基又はシアノ基であ
る化合物の製造方法は、上記製造法において、前記縮合
化合物がR4aCH2 COOR9 (式中、R4aは−COO
R9 又は−CNであり、R9 は、R4aが−COOR9 の
ときは炭素数1〜4の低級アルキル基であり、R4aが−
CNのときは炭素数1〜4の低級アルキル基又は水素原
子である。)であり、前記−CH=R7 が−CH=CR
4aCOOR9 であって、これを還元した後、カルボン酸
の脱炭酸、又はカルボン酸エステルのけん化及び脱炭酸
を行い、前記−CH=R7 を−CH2 CH2 R4 (但
し、式中、R4 は−COOH又は−CNである。)とす
る方法であることが好ましい(合成法A)。
(CH2 )m CN又は−(CH2 )m COOH(但し、
mは0又は1〜3の整数である。)である化合物の製造
方法は、上記製造法において、前記縮合化合物がPh3
P=CHR4b(式中、R4bは−(CH2 )m COOR9
又は−(CH2 )m CNで、mは0又は1〜3の整数で
あり、R9 は前記と同義の低級アルキル基であり、Ph
はフェニル基を示す。)であり、−CH=R7 が−CH
=CHR4bであって、これを還元し、前記−CH=R7
を−CH2 CH2 R4 (但し、式中、R4 は−(C
H2 )m COOH又は−(CH2 )m CNである。)と
する方法であることが好ましい(合成法B)。
(CH2 )m CH2 NH2 (式中、mは0又は1〜3の
整数である。)で表されるアミノアルキル基である化合
物の製造方法は、上記化合物(a)において、R4 が−
(CH2 )m CNで表されるシアノ基又はシアノアルキ
ル基である化合物を還元して−CNを−CH2 NH2と
する方法であることが好ましい(合成法C)。
の2位のアミノ基と少なくとも一つの還元末端を有する
糖化合物とを還元結合してなる下記化10に記載の一般
式で表される化合物(e)であることを特徴とする2−
アミノピリジン誘導体を提供する。
請求項1記載と同義であり、R 4A はR 4 及び水酸基から
選択される基を表し、R8 は、糖化合物残基である。)
更に本発明は、上記本発明の化合物(a)である二官能
性蛍光標識剤及び二官能性架橋剤、並びに化合物(e)
である一官能性蛍光標識剤を提供する。本発明の化合物
(a)は、2位にアミノ基を、6位に−(CH2 )m C
OOHで表されるカルボキシル基又はカルボキシアルキ
ル基、−(CH2 )m CNで表されるシアノ基又はシア
ノアルキル基、アミノアルキル基、アルコキシカルボニ
ル基、アルキルオキシカルボニルアミノ基、メルカプト
基、マレイミド基、ハロゲン原子から選択されるR4 で
示される官能基を有し、一方又は両方の官能基を他の有
機化合物と結合して該化合物を標識することができる二
官能性の蛍光標識剤として使用することができ、また、
両方の官能基を他の有機化合物と結合し、有機化合物同
士を架橋することができる架橋剤としても使用すること
ができる。
が糖化合物により置換され、6位に本発明の化合物
(a)のR 4 及び水酸基から選択され基R 4A を官能基と
して有しており、この官能基を他の有機化合物に結合し
て該化合物を標識することができる一官能性の蛍光標識
剤として使用することができる。 〔本発明の化合物〕 本発明の化合物(a)及び(e)における、ピリジン環
に置換したR1 、R2及びR3 は、互いに同一でも異な
ってもよく、各々水素及び炭素数1〜4程度の低級アル
キル基(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル等)
から選択されるが、好ましくは、全てが水素である場合
である。また、ピリジン環の6位に置換した炭素鎖−
(CH2 )n −におけるnは特に制限されないが、2〜
20であることが好ましく、とりわけ2であることが好
ましい。nが20を越える場合、疎水性が増加し、望ま
しくない疎水性相互作用が生じることもある。6位の上
記炭素鎖の末端のR4 で表される官能基については以下
に説明する。 〔官能基〕 本発明の化合物(a)又は(e)のピリジン環の6位の
官能基(R4 又はR 4A )の種類は、基本的には該官能基
と結合すべき有機化合物と反応してコンジュゲートを形
成でき、形成されたコンジュゲートの蛍光スペクトル分
析が可能な種類のものであれば、特に制限されない。好
適な例としては−(CH2 )m COOHで表されるカル
ボキシル基又はカルボキシアルキル基、−(CH2 )m
CNで表されるシアノ基又はシアノアルキル基、アミノ
アルキル基、アルコキシカルボニル基、アルキルオキシ
カルボニルアミノ基(それぞれの基のアルキル部分の炭
素数は1〜3)、メルカプト基から選択される基が挙げ
られる。ここで、nは、2〜20の整数を表し、mは、
0又は1〜3の整数を表す。更に、該官能基としては、
化合物(a)の場合は、マレイミド基、塩素、臭素から
選ばれるハロゲン原子であってもよく、化合物(e)の
場合は、化合物(a)の前記官能基の他に水酸基であっ
てもよい。 〔化合物(a)の合成〕 本発明の化合物(a)の製造法は、特に制限されない
が、好ましくは化合物(b)のアミノ基に保護基R6 を
結合した後、6位の−COOR5 基を還元して、化合物
(c)を合成し、該6位のホルミル基(−CHO)と炭
素−炭素二重結合を縮合形成する縮合化合物を反応させ
て化合物(d)を形成し、得られた化合物(d)の6位
の−CH=R7 を少なくとも還元し、次いでアミノ基の
保護基R6を脱離することにより製造される。
場合は公知化合物であり、公知の方法(Farmaco
(Pavia) Ed.sci.14,594−597
(1959))によって合成できる。なお、nが3以上
は、新規化合物である。化合物(b)においてR5 は、
炭素数1〜4であり、好ましくは炭素数1〜2である。
シアノ基である化合物を合成する際には以下に説明する
本合成法を採用することができる。概要を以下の反応ス
キームに示す。
導入するが、この保護基としては、通常使用されるトリ
チル基、ジフェニルメチル基、ベンジル基、メトキシベ
ンジル基などの炭素数7〜20のアラルキル基を使用す
ることができる。反応は、通常、化合物(b)と、これ
らの保護基のハロゲン化物(例えば塩化物)を塩基(ト
リエチルアミンなど)の存在下、クロロホルムなどの溶
媒を用いて室温付近で数時間、好ましくは4.5時間反
応させればよい。
物(c)を合成する。この時の還元法としてはジイソブ
チルヒドリドアルミニウム(DIBAL−H)、水素化
トリ−t−ブトキシアルミニウムリチウムなどの選択的
還元剤を使用する方法が挙げられる。反応は、トルエン
などの溶媒中、冷却下(例えば、−70℃)、数十分程
度、好ましくは30分で完了する。
R9 で表される化合物(f−A)を反応させ、化合物
(c)のホルミル基との間に炭素−炭素二重結合を縮合
形成させ、化合物(d−A−1)を合成する。ここで、
化合物(f−A)のR4aが−COOR9 であるときは該
化合物はマロン酸ジアルキルエステル(マロン酸ジメチ
ル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジプロピル等)であ
り、R4aが−CNであるときは該化合物はシアノ酢酸又
はそのアルキルエステル(シアノ酢酸メチル、シアノ酢
酸エチル、シアノ酢酸プロピル等)である。反応は、ベ
ンゼンなどの溶媒中、好ましくはピペリジン等の塩基を
添加して還流条件下、数時間〜数十時間、好ましくは2
1時間で完了する。
(接触水素化反応)に付し、二重結合を還元して化合物
(d−A−2)を合成する。この反応は、テトラヒドロ
フラン等のエーテル溶媒中、水素化触媒(パラジウム
黒、白金黒等)の存在下、水素ガスを使用して行われ、
室温付近で数時間、好ましくは4.5時間で完了する。
次いで、化合物(d−A−2)のカルボン酸の脱炭酸又
はカルボン酸エステルをけん化(加水分解)し、脱炭酸
反応に付すことによって化合物(d−A−3)を合成す
る。ここで、けん化反応は通常のけん化剤(水酸化カリ
ウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等)を使用し
て行われ、還流条件下、数時間で完了する。脱炭酸反応
は、反応液をクエン酸等で酸性にした後、ベンゼン等の
溶媒中、還流条件下で行われ、数十分〜数時間、好まし
くは1時間で完了する。
の脱保護反応に付して化合物(a)を合成する。脱保護
反応はアミノ基の保護基の除去に用いられる通常の方法
によればよく、例えば酢酸等を使用し、酸性条件におい
て80℃付近の温度で数十分〜数時間、好ましくは30
分反応させればよい。各段階での精製は目的物質の物性
に応じて各種クロマトグラフィー、再結晶等の常法によ
って行うことができる。
H2 )m CN又は−(CH2 )m COOHであるである
化合物を合成する際には以下に説明する本合成法を採用
することができる。概要を以下の反応スキームに示す。
ウィッティッヒ試薬であるPh3 P=CHR4bで表され
る化合物(f−B)を反応させ(ウィッティッヒ反
応)、化合物(c)のホルミル基との間に炭素−炭素二
重結合を縮合形成させることによって化合物(d−B−
1)を合成する。ここで使用する化合物(f−B)とし
ては、具体的には、 Ph3 P=CHCN、Ph3 P=CH(CH2 )2 C
N、 Ph3 P=CH(CH2 )2 COOCH3 、 Ph3 P=CH(CH2 )2 COOC2 H5 、 Ph3 P=CH(CH2 )3 COOCH3 、 Ph3 P=CH(CH2 )3 COOC2 H5 が例示される。反応は、ベンゼンなどの溶媒中、還流条
件下、数時間〜数十時間で完了する。
1)から化合物(d−A−2)を合成する還元反応と同
様の方法によって化合物(d−B−1)から化合物(d
−B−2)を合成する。反応時間は数十時間、好ましく
は15時間である。なお、化合物(d−B−2)がカル
ボン酸エステルであるときは、引き続いて合成法Aと同
様にカルボン酸エステルをけん化すればよい。
3)から化合物(a)を合成するアミノ基の脱保護反応
と同様の方法によって化合物(d−B−2)から化合物
(a)を合成する。各段階のでの精製は目的物質の物性
に応じて各種クロマトグラフィー、再結晶等の常法によ
って行うことができる。
って得られた化合物(a)が6位にシアノ基を有する化
合物であるときは、これを還元反応に付して−CNを−
CH2 NH2 とすることができる。ここでの還元反応は
合成法Aでの化合物(d−A−1)から化合物(d−A
−2)を合成するを還元反応と同様の方法によって行う
ことができる。 〔官能基と反応する有機化合物〕本発明の化合物(a)
又は(e)と反応させコンジュゲートを形成する有機化
合物も、コンジュゲートが蛍光スペクトル分析が可能で
ある限り制限されない。該有機化合物としては糖(多糖
類、グリコサミノグリカン、オリゴ糖類、単糖類な
ど)、蛋白質(生理活性蛋白質、抗体、酵素、ポリペプ
チドなど)、アミノ酸、脂質、核酸等の生体物質が好ま
しい。 〔官能基の反応(コンジュゲートの合成)〕該官能基と
該有機化合物との反応様式も特に制限されず、好ましく
は、アミド結合反応、エステル結合反応、シッフ塩基形
成反応、アミジン形成反応、ジスルフィド結合反応等を
例示できる。
/又は有機化合物の官能基は、公知の方法により活性基
を導入した後に縮合反応等の種々の反応に供してもよ
い。例えば、縮合に関与する官能基がカルボキシル基で
ある場合、N−ヒドロキシスクシンイミド、p−ニトロ
フェノール等によるカルボキシル基の活性エステル化、
カルボキシル基のアジド化等によってカルボキシル基を
活性化できる。該縮合反応においては、公知の縮合剤、
例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、
1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)−
カルボジイミド(EDC)、1−ベンジル−3−ジメチ
ルアミノプロピルカルボジイミドトシル酸等のカルボジ
イミド試薬等を使用することができる。
物(a)の2位のアミノ基を糖類(単糖、オリゴ糖、多
糖、グリコサミノグリカン等)の還元末端に反応させて
シッフ塩基を形成させ、次いで還元することによって−
CH2 NH−結合を形成させて糖類と化合物(a)の複
合体である化合物(e)とし、必要に応じて高速液体ク
ロマトグラフィー(HPLC)等の分別手段によって分
離精製し、蛍光スペクトルによって目的とする複合体を
検出し、更に化合物(e)の6位の官能基と該官能基と
反応し得る官能基を有する任意の有機化合物(糖類、蛋
白質、オリゴペプチド、アミノ酸、核酸、脂質、ポリマ
ー樹脂等)を反応、結合させ、糖類と上記有機化合物の
複合体を得る一連の反応を一例に挙げることができる。
続く還元反応は、公知の方法(例えば、特開昭64−1
0177号、特開平1−141356号、J.Bioc
hem.,第95巻,第197〜203頁(198
4)、「蛋白質 核酸 酵素」第36巻、第1号、第6
3〜68頁(1991年)参照)に従って行うことがで
きる。すなわち、塩酸、フッ化水素酸等の無機酸もしく
は酢酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸及びピリジン等の
有機溶媒中、常温〜100℃、数分〜数時間(好ましく
は、約90℃、1〜3時間、pH3〜6.4)の反応条
件下、糖類に対して20〜100当量程度の化合物
(a)を使用して反応させることによってシッフ塩基を
生成させることができる。シッフ塩基の還元には、通常
シッフ塩基の還元に使用されている還元剤を使用するこ
とができ、とりわけ揮発性のボランコンプレックス(例
えば、ボランジメチルアミンコンプレックス、ボラント
リエチルアミンコンプレックス、ボランピリジンコンプ
レックス等)、ナトリウムボロハイドライド、シアノ水
素化ホウ素ナトリウム(NaBH3 CN)等が好まし
い。還元反応は、常温〜100℃、1時間〜10時間
(好ましくは約80〜90℃、1時間程度)で完了す
る。
能基であるピリジン環の2位のアミノ基と6位の前記官
能基をそれぞれ任意の有機化合物、特に糖類、蛋白質、
アミノ酸、核酸、脂質等の生体物質とそれぞれ反応、結
合させることにより該有機化合物同士を架橋し、既知の
複合化合物(例えば、複合糖質、複合脂質、複合蛋白質
等)の疑似化合物(ネオコンジュゲート)もしくはモデ
ル化合物あるいはこれら有機化合物を蛍光標識するため
のマーカー化合物として種々の化合物の同定、定量、調
製、精製等に応用できる効果を有する。
の疑似化合物(ネオグリココンジュゲート)とも見做す
ことができる上記複合体を製造するための原料として有
用であるだけでなく、それ自身蛍光標識剤として有用で
ある。例えば、該有機化合物について、その抗原性の研
究、それに対する抗体の調製、その構造の解析等に応用
できる。その際、化合物(a)によって蛍光標識された
該有機化合物を公知の分別手段(高速液体クロマトグラ
フィー、薄層クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフ
ィー等のクロマトグラフィー;電気泳動等)によって分
別し、蛍光スペクトルを測定することによって目的有機
化合物の単離、構造解析、定量等を行うことができる。
識剤として使用する場合、化合物は塩の形態(例えば、
塩酸塩、酢酸塩等)でもよく、また、固形でも溶液の状
態で保管してもかまわない。溶液状態で保存する場合
は、エーテル類、アルコール類、ジメチルフォルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ピリジン、アミン類などの
溶媒が用いられる。また、所望により種々の公知の安定
剤等と混合、併用してもよい。また、本発明の化合物
(a)は、架橋剤としても使用され、上記の蛍光標識剤
の場合と同様の態様が適用できる。
明するが、本発明は、かかる実施例に限定されるもので
はない。 実施例1:2−アミノ−6−(2−カルボキシエチル)
ピリジンの合成 公知の方法に従って、2−アミノ−6−メチルピリジン
から、2−アミノ基をアセチル化して保護し、6−メチ
ル基を酸化、次いで脱アセチル化して、2−アミノ−6
−カルボキシピリジンを合成し、カルボキシル基をエチ
ルエステル化して化13に示す化合物(b−1)(融点
72〜73℃)を合成した。化13に示す合成ルートに
従って以下説明する。
ム:トリエチルアミン=18:1の混合溶媒1.6mL
に溶解し、トリチルクロライド0.17gを添加し、室
温で4.5時間、攪拌し、2−アミノ基にトリチル基
(Trt)を保護基として結合させて化合物(b−1−
1)(融点53〜58℃)を収率88%で得た。得られ
た化合物(b−1−1)4.0gをトルエン120gに
溶解し、−70℃、0.5時間、DIBAL−Hにより
COOEt基(Etはエチル基)を還元して、ホルミル
基とし、化合物(c−1)(2−トリチルアミノ−6−
ホルミルピリジン)(融点208〜209℃(分解)を
収率85%で得た。化合物(c−1)2.2gをベンゼ
ン53gに溶解し、ピペリジン数滴を添加、21時間、
還流してマロン酸ジエチル〔CH2 (COOEt)2 〕
1.6gを該ホルミル基に縮合させて、化合物(d−
1)(融点146〜150℃)を収率84%で得た。こ
の化合物(d−1)1.3gをテトラヒドロフラン:メ
タノール(7:1)30gに溶解し、水素気流中でPd
黒の存在下に4.5時間攪拌して、接触還元し、収率9
9%で化合物(d−1−1)(融点72〜74℃)を得
た。この化合物(d−1−1)を10Nの水酸化カリウ
ム(KOH)溶液に溶解し、2.5時間、還流して、ケ
ン化し、クエン酸を添加した。ついで、得られた化合物
をベンゼンに溶解して1時間還流し、脱炭酸して、化合
物(d−1−2)を100%の収率で得た(融点120
℃)。得られた化合物(d−1−2)を50%酢酸に溶
解し、80℃、30分反応させて、トリチル基を脱保護
し、目的の2−アミノ−6−(2−カルボキシエチル)
ピリジン(a−1)を97%の収率で得た(融点は16
6℃(分解)であった。また、励起波長λexは、305
nm、蛍光波長λemは367nmであった。)。出発物
質化合物(b−1)からの収率は、約55%であった。
合物の構造は、1H NMR、MS あるいは更に元素分析で
確認した。以下にその結果を記す。
ノピコリン酸エチルエステル1 H NMR(270MHz,CDCl3 ),δ=7.34-7.07
(17H,m,Ph-,H-3,4), 6.46(1H,s,-NH-), 5.96(1H,dd,J
4,5=8Hz,J3,5=1Hz,H-5),4.40(2H,q,J=7Hz,-CO2CH2CH3
のメチレン), 1.38(3H,t,J=7Hz,-CH2CH3のメチレン);ポ
ジティブEI−MS m/z 408(M+ )。
6.02;N,6.57 C27H24O2N2としての計算値:C,79.39;H,5.
92;N,6.86 化合物(c−1):2−トリチルアミノ−6−ホルミル
ピリジン1 H NMR(270MHz,CDCl3 ),δ=9.80(1H,s,
-CHO), 7.35-7.14(17H,m,Ph-,H-3,4), 6.35(1H,s,-NH
-), 6.06(1H,dd,J4,5=8Hz,J3,5=1Hz,H-5),ポジティブ
EI−MS m/z 364(M+ )。
5.58;N,7.58 C25H20ON2 としての計算値:C,82.39;H,5.
53;N,7.69
ルボニル−3−(6−トリチルアミノ−2−ピリジル)
アクリレート1 H NMR(270MHz,CDCl3 ),δ=7.45(1H,s,
-CH=C), 7.31-7.22(15H,m,Ph-), 7.04(1H,dd,J=8Hz,7H
z,H-4), 6.64(1H,d,J=7Hz,H-3又は5), 5.99(1H,s,-NH
-), 5.78(1H,d,J=8Hz,H-5又は3), 4.29(4H,q,J=7Hz,-CO
2CH2CH3のメチレン), 1.34-1.25(6H,m,J=7Hz,-CH2CH3
のメチル) ;ポジティブEI−MS m/z506(M
+ )。
5.97;N,5.52 C32H30O4N2としての計算値:C,75.87;H,5.
97;N,5.53
リチルアミノ−2−ピリジル)メチルマロネート1 H NMR(270MHz,CDCl3 ),δ=7.35-7.18
(15H,m,Ph-), 6.94(1H,dd,J=8Hz,7Hz,H-4), 6.37(1H,d,
J=7Hz,H-3又は5), 5.94(1H,s,-NH-), 5.66(1H,d,J=8Hz,
H-5又は3), 4.15(4H,q,J=7Hz,-CO2CH2CH3のメチレン),
3.95(1H,t,J=7Hz,-CH2CH-のメチン), 3.14(2H,d,J=7Hz,
-CH2CH-のメチレン),1.20(6H,m,J=7Hz,-CH2CH3 のメチ
ル) ;ポジティブEI−MS m/z 508
(M+ )。
6.34;N,5.45 C32H32O4N2としての計算値:C,75.57;H,6.
34;N,5.51
ノ−6−(2−カルボキシエチル)ピリジン1 H NMR(270MHz,CDCl3 ),δ=7.35-7.21
(15H,m,Ph-,-NH-), 7.13(1H,dd,J=8Hz,7Hz,H-4), 6.46
(1H,d,J=7Hz,H-3 又は5), 5.88(1H,d,J=8Hz,H-5又は3),
3.01(2H,t,J=6Hz,-CH2CH2-のα又はβH), 2.82(2H,
t,J=6Hz,-CH2CH2-のα又はβH); ポジティブFAB−MS m/z 409(M+
H)+ 。
5.92;N,6.65 C27H24O2N2・0.5H2O :C,77.67;H,6.
04;N,6.71 としての計算値
−カルボキシエチル)ピリジン1 H NMR(270MHz,D2 O,DSS),δ=7.79(1
H,dd,J=9Hz,7Hz,H-4),6.81(1H,d,J=9Hz,H-3又は5), 6.7
3(1H,d,J=7Hz,H-5 又は3), 2.96(2H,t,J=7Hz,-CH2CH2-
のα又はβH), 2.58(2H,t,J=6Hz,-CH2CH2-のα又はβ
H); ポジティブFAB−MS m/z 167(M+
H)+ 。
エチル)ピリジンの合成 実施例1で得られた化合物(c−1)を原料として化1
4に示すルートで合成した。
gに溶解し、Ph3 P=CHCNを10.1g添加し
て、ウィッティッヒ反応を行い、化合物(d−2)を得
た(1HNMR、MSで確認した。収率96%)。化合物
(d−2)1.4gをテトラヒドロフラン:メタノール
(7:1)45gに溶解し、3気圧の水素気流中でPd
黒の存在下に15時間攪拌して、接触還元し、収率10
0%で化合物(d−2−1)を得た。得られた化合物
(d−2−1)を50%酢酸に溶解し、80℃、30分
反応させて、トリチル基を脱保護し、目的の2−アミノ
−6−(2−シアノエチル)ピリジン(a−2)を10
0%の収率で得た(融点は66〜68℃であった。ま
た、励起波長λexは、295nm、蛍光λemは364n
mであった。)。
MS あるいは更に元素分析で確認した。以下にその結
果を記す。
ミノ−2−ピリジル)プロペンニトリル 1H NMR(27
0MHz,CDCl3 ),δ=7.35-7.19(15H,m,Ph-),
7.12(1H,dd,J=8Hz,7Hz,H-4), 7.12(1H,d,J=16Hz,-CH=CH
CNのβH), 6.50(1H,d,J=7Hz,H-3又は5), 6.17(1H,d,J=
16Hz,-CH=CHCN のαH), 6.05(1H,s,-NH-), 6.03(1H,d,
J=8Hz,H-5 又は3); ポジティブFAB−MS m/z
388(M+H)+ 。
5.41;N,10.47 C27H21N3 0.2H2O :C,82.92;H,5.
52;N,10.7 としての計算値
ノ−6−(2−シアノエチル)ピリジン1 H NMR(270MHz,CDCl3 ),δ=7.35-7.19
(15H,m,Ph-), 7.04(1H,dd,J=8Hz,7Hz,H-4), 6.38(1H,d,
J=7Hz,H-3又は5), 5.93(1H,s,-NH-), 5.84(1H,d,J=8Hz,
H-5又は3), 2.80(2H,t,J=7Hz,-CH2CH2CN のβ又はα
H), 2.57(2H,t,J=7Hz,-CH2CH2CN のα又はβH);ポ
ジティブFAB−MS m/z 390(M+H)+ 。
−シアノエチル)ピリジン1 H NMR(270MHz,CDCl3 ),δ=7.45(1H,d
d,J=8Hz,7Hz,H-4), 6.59(1H,d,J=7Hz,H
−3又は5), 6.46(1H,d,J=8Hz,H-5 又は3), 4.89(2H,b
s,-NH2), 2.97(2H,t,J=7Hz,-CH2CH2CN のβ又はαH),
2.82(2H,t,J=7Hz,-CH2CH2CN のα又はβH); ポジテ
ィブEI−MS m/z 147(M+ )。
(a−1)とD−グルコース(D−Glc)またはD−
マンノース(D−Man)との結合体を化15に従って
合成した。
当量の化合物(a−1)を酢酸とピリジンの混合溶媒
(酢酸:ピリジン=1:40)に0.4μmol/mL
(ミリリットル)溶解し、pH6.4、90℃、1時間
反応させてシッフ塩基化合物(a−1−1)(D−Gl
c型:X=H、Y=OH、D−Man型:X=OH、Y
=H)を合成した。得られた化合物(a−1−1)を酢
酸−ピリジンに溶解し、ボランのジメチルアミン錯体
(BH3 ・Me2 NH)を用い、80℃、1時間反応さ
せて還元し、本発明の化合物(e−1−G)(X=H、
Y=OH)と(e−1−M)(X=OH、Y=H)を収
率50〜70%で得た。
合、化合物(e−1−G)とこの2−エピ体〔化合物
(e−1−M)〕との生成比率は、95:5程であっ
た。また、出発物質として、D−Manを使用した場
合、化合物(e−1−M)とこの2−エピ体(化合物
(e−1−G))との生成比率は、95:5であった。
得られた化合物(e−1−G)及び(e−1−M)は、
1H NMR、MSで確認した。
(a−1)の当量を20〜100倍当量、加熱時間を1
〜3時間としても収率、エピ化には影響しなかった。化
合物(e−1−G)と(e−1−M)は、下記HPLC
で分離できた。 カラム;コスモシール5C18AR〔20mm(ID)
×250mm(L)〕 ((株)ナカライテスク) 溶出溶媒;アセトニトリル−0.1M酢酸アンモニウム
水溶液(pH6.85) 濃度勾配;0〜10%(0.5%/分)〜50%(2%
/分) 流速;8mL/分 検出;UV 300nm
ミノ酸誘導体〔O1 −メチル−N2 −アセチルリシン塩
酸塩(N2 −Ac−Lys−OMe)〕との結合体を糖
と蛋白質の蛍光標識ネオコンジュゲートモデルとして以
下に従って作成した。 化合物(e−1−G)に対し、
0.5倍当量の縮合剤EDC及び2.5倍当量のEDC
・HClを水に溶解し、1−ヒドロキシベンゾトリアゾ
ールを水に対し10重量%添加し、本発明の化合物を2
0重量%溶液とし、pH5〜6の条件で約20時間、攪
拌して化16に記載の蛍光標識されたネオグリココンジ
ュゲート(f)を収率42%で得た。
AB)で確認、同定され、リシンのε−アミノ基が化合
物(e−1−G)のカルボキシル基とアミド結合したも
のであることが確認された。
ル)ピリジンを以下に従って合成した。2−アセチルア
ミノ−6−(2−シアノエチル)ピリジン(11.5m
g、78μmol)を25%アンモニア水(3.0m
L)に溶かし、窒素置換したのちパラジウム黒(30m
g)を加えた。再度窒素置換したのち9気圧の水素気流
下室温で28時間攪拌した。窒素置換後パラジウム黒を
濾去し減圧濃縮した。残渣にクロロホルム(500μ
L)を加えて氷冷し、無水酢酸(100μL、1.1m
mol)を加えて10分間攪拌した。室温に戻した後さ
らに5時間攪拌した。氷冷してメタノール(1.0m
L)を加え、1時間攪拌した。これを減圧濃縮し、残渣
をシリカゲルクロマトグラフィー〔シリカゲル10g、
クロロホルム−メタノール(19:1)→(15:
1)〕で精製して2−アセチルアミノ−6−(3−アセ
チルアミノプロピル)ピリジンの無色固体を得た。収量
6mg(51%);1H NMR(270MHz,CDC
l3 ),δ=9.25(1H,bs, -CH2NHAc ), 8.10(1H,d,J=8
Hz,H-3又は5), 7.66(1H,dd,J=8Hz,7Hz,H-4),6.91(1H,d,
J=7Hz,H-3 又は5), 5.74(1H,bs,2-NH-Ac), 3.29(2H,m,-
CH2NHAc ), 2.71(2H,t,J=7Hz,6-CH2CH2CH2NHAc のα
H), 2.21(3H,s,2-NHCOCH3), 1.97(3H,s,-CH2NHCOCH3),
1.89(2H,m,-CH2CH2CH2-のβH);ポジティブEI−MS
m/z 235(M+ )。
糖類、蛋白質、脂質等と反応、結合させることにより複
合糖質、複合脂質、複合蛋白質等の疑似化合物(ネオコ
ンジュゲート)を形成することができるので、種々の該
目的化合物、特に、構造が複雑な生体高分子、例えば、
抗原、抗体等を各種クロマトグラフィー、ゲル電気泳
動、免疫電気泳動、免疫検定等で同定、定量、調製、精
製等を行うに当たって各種の蛍光スペクトル分析を使用
することができる。従って、特に、生体高分子等の複雑
な化合物を対象とする研究に応用できる範囲は極めて広
くかつ有力な解析手段を提供することができる。
Claims (9)
- 【請求項1】 下記化1に記載の一般式で表される化合
物(a)であることを特徴とする2−アミノピリジン誘
導体。 【化1】 (式中、R1 、R2 、及びR3 は、互いに同一でも異な
っても良く、各々水素、炭素数1〜4の低級アルキル基
から選択される基を表す。R4 は、−(CH2)m CO
OHで表されるカルボキシル基またはカルボキシアルキ
ル基、−(CH2 )m CNで表されるシアノ基またはシ
アノアルキル基、アミノアルキル基、アルコキシカルボ
ニル基、アルキルオキシカルボニルアミノ基、メルカプ
ト基、マレイミド基、ハロゲン原子から選択される基を
表す。nは、2〜20の整数を表し、mは、0又は1〜
3の整数を表す。) - 【請求項2】 下記化2に記載の一般式で表される化合
物(b)のアミノ基に保護基R6 を結合した後、6位の
−CO2 R5 基を還元して下記化3に記載の一般式で表
される化合物(c)を得て、該6位の−CHO基と炭素
−炭素2重結合を縮合形成する縮合化合物を反応させて
化4に記載の一般式で表される化合物(d)を形成し、
得られた化合物(d)の6位の−CH=R7 を少なくと
も還元し、次いで保護基R6 を脱離することを特徴とす
る請求項1記載の化合物(a)の製造方法。 【化2】 (式中、R1 、R2 、及びR3 は、請求項1記載と同義
であり、R5 は、炭素数1〜4の低級アルキル基であ
る。) 【化3】 (式中、R1 、R2 、及びR3 は、請求項1記載と同義
である。R6 は、アミノ基の保護基である。) 【化4】 (式中、R1 、R2 、及びR3 は、請求項1記載と同義
である。R6 は、アミノ基の保護基である。R7 は、縮
合化合物残基である。) - 【請求項3】 請求項1記載の化合物(a)においてR
4 がカルボキシル基又はシアノ基である化合物の製造方
法であって、縮合化合物がR4aCH2 COOR9(式
中、R4aは−COOR9 又は−CNであり、R9 は、R
4aが−COOR9 のときは炭素数1〜4の低級アルキル
基であり、R4aが−CNのときは炭素数1〜4の低級ア
ルキル基又は水素原子である。)であり、−CH=R7
が−CH=CR4aCOOR9 であって、これを還元した
後、カルボン酸の脱炭酸、又はカルボン酸エステルのけ
ん化及び脱炭酸を行い、−CH=R7 を−CH2 CH2
R4 (但し、式中、R4 は−COOH又は−CNであ
る。)とすることを特徴とする請求項2記載の製造方
法。 - 【請求項4】 請求項1の化合物(a)においてR4 が
−(CH2 )m CN又は−(CH2 )m COOH(但
し、mは0又は1〜3の整数である。)である化合物の
製造方法であって、縮合化合物がPh3 P=CHR
4b(式中、R4bは−(CH2 )m COOR9 又は−(C
H2 )m CNで、mは0又は1〜3の整数であり、R9
は炭素数1〜4の低級アルキル基であり、Phはフェニ
ル基を示す。)であり、−CH=R7 が−CH=CHR
4bであって、これを還元し、−CH=CHR4bを−CH
2 CH2 R4 (但し、式中、R4 は−(CH2 )m CO
OH又は−(CH2 )m CNである。)とすることを特
徴とする請求項2記載の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1の化合物(a)においてR4 が
−(CH2 )m CH2 NH2 (式中、mは0又は1〜3
の整数である。)で表されるアミノアルキル基である化
合物の製造方法であって、化合物(a)においてR4 が
−(CH2 )m CNで表されるシアノ基又はシアノアル
キル基である化合物を還元して−CNを−CH2 NH2
とすることを特徴とする請求項2記載の製造方法。 - 【請求項6】 請求項1記載の化合物(a)の2位のア
ミノ基と少なくとも一つの還元末端を有する糖化合物と
を還元結合してなる下記化5に記載の一般式で表される
化合物(e)であることを特徴とする2−アミノピリジ
ン誘導体。 【化5】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 及びnは、請求項1記
載と同義であり、R8は、糖化合物残基である。) - 【請求項7】 請求項1記載の一般式で表される化合物
(a)であることを特徴とする蛍光標識剤。 - 【請求項8】 請求項6記載の一般式で表される化合物
(e)であることを特徴とする蛍光標識剤。 - 【請求項9】 請求項1記載の一般式で表される化合物
(a)であることを特徴とする架橋剤。
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