JP3122026B2 - 電解水生成方法及び装置 - Google Patents

電解水生成方法及び装置

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JP3122026B2 JP07347082A JP34708295A JP3122026B2 JP 3122026 B2 JP3122026 B2 JP 3122026B2 JP 07347082 A JP07347082 A JP 07347082A JP 34708295 A JP34708295 A JP 34708295A JP 3122026 B2 JP3122026 B2 JP 3122026B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解水の生成方法
に係り、特に隔膜電解法によるアルカリイオン水、超酸
性水の製造や有機性汚濁水の浄化処理に用いる電解水の
生成方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】水道水を隔膜電解、又は水道水にカルシ
ウム塩を添加して隔膜電解することにより、アルカリイ
オン水を生成するに際して、又は水道水に食塩などの電
解質を添加して隔膜電解することにより、超酸性水を生
成するに際して、陰極の表面にスケール、即ち炭酸カル
シウムや水酸化マグネシウム等の非導電性皮膜が形成
し、その結果電解電圧が上昇し、電解効率が低下する。
これに対して従来技術では、塩酸の水溶液を定期的に陰
極室に導入して陰極を洗浄する塩酸洗浄法と、一定間隔
毎に陰極を陽極に、陽極を陰極に転換して電解するとい
う、近年開発された極性反転法とがある。
【0003】しかしながら、塩酸洗浄法は劇物の塩酸を
使用することで敬遠され、最近ではほとんど極性反転法
に取って代わってきた。一方、極性反転法は薬品を使用
しないことで利点があるが、陰極に陽極電位を印加する
ので、本来陰極として採用できた安価な電極、例えばフ
ェライト電極やステンレス電極が採用できなくなり、電
極コストの上昇を招く問題点がある。さらに、極性反転
法採用の場合は、陽極と陰極の両方において、チタン等
の基材にPt,IrO2 やRuO2 等の白金族触媒皮膜
を被覆してなる電極を採用するのが一般的だが、本来不
溶性陽極としてのみ使用すべき該電極に陰極電位を印加
するので、触媒皮膜の消耗が激しく、電極寿命が大幅に
低下する問題点をも抱える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点を解決し、劇物の塩酸を使用することなく、
しかも陰極、陽極を転換せずに、経済的に簡単な装置の
追加のみで陰極室にスケールが析出しない電解水の生成
方法と装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、イオン透過性隔膜によって仕切られた
陰極室と陽極室を有する電解槽に原水を通水して電解水
を生成する電解水生成方法において、電解水の生成運転
中に陰極室を出たアルカリ性水の一部を原水と混合せし
めた後に、陰極室に導入することとしたものである。ま
た、本発明では、陰極と陽極を有するイオン透過性隔膜
によって仕切られた陰極室と陽極室に、それぞれ原水の
流入口と電解水の流出口を設けた電解槽を有する電解水
生成装置において、原水導入口と陰極室からのアルカリ
性水の一部を導入する導入口とを有する混合槽を設け、
該混合槽の混合水を陰極室に導入する導入手段を設けた
ものである。前記において、アルカリ性水と原水との混
合割合は、原水1に対してアルカリ水0.5以上、特
に、2〜5がよい。また、前記混合槽には、アルカリ性
水溶液に不溶の繊維状又は粒状物を充填するのがよい。
【0006】
【発明の実施の形態】次に、本発明を詳細に説明する。
本発明では、アルカリ性水を混合槽に導入し、該混合槽
にて原水とアルカリ性水とを混合させ、アルカリ性とな
った混合水を陰極室に送液する。すると、混合槽におい
て、原水中の炭酸水素イオン(HCO3 - )が下記の反
応 HCO3 - + OH- → CO3 2- + H2 O (1) によって炭酸イオン(CO3 2- )にかわり、原水中に溶
存のカルシウムイオン(Ca2+)が炭酸イオンと下記の
反応 Ca2+ + CO3 2- → CaCO3 ↓ (2) によって不溶性の炭酸カルシウムを形成し、固定化す
る。反応(1)と反応(2)をまとめると Ca2+ + HCO3 - + OH- → CaCO3 ↓ + H2 O (3) 反応(3)となり、各化学種の平衡温度は下記の式で表
される。
【0007】 K=1/〔Ca2+〕〔HCO3 - 〕〔OH- 〕 (4) ここで、Kは反応(3)の平衡定数で、温度と圧力が一
定の場合において一定の値となる。(4)式から、カル
シウムイオン濃度と炭酸イオンの元となる炭酸水素イオ
ンの濃度との積を下記の式 〔Ca2+〕〔HCO3 - 〕=1/K・〔OH- 〕 (5) によって表すことができる。(5)式から解るように、
例えば混合水のpHが混合によって原水のpH7からp
H10に上昇すれば、即ち水酸イオン濃度が1000倍
高くなれば、混合水中のカソードスケールとなる原因物
質が原水の1000分の1になり、よって、カソードス
ケールが従来の1000分の1に軽減することになる。
【0008】さらに、反応(2)による炭酸カルシウム
の析出を促進する目的で、混合槽にアルカリ溶液に不溶
性で比表面積の大きい繊維状又は粒状充填物、例えばグ
ラスファイバーや砂を充填し、該充填物の表面に炭酸カ
ルシウムを析出させる。混合槽の容積は原水の滞留時間
が2分間以上となるように決めればよい。上記のよう
に、本発明の着眼点は従来のカソードスケールの主成分
である炭酸カルシウムをカソード表面に替わって混合槽
にて析出させるところにある。さらには、本発明の方法
によって、カソード室への循環流量が増え、カソード表
面における流速が早くなることもスケール生成を抑制す
る効果をもつ。
【0009】以下、本発明を図面を用いて説明する。図
1は、本発明の電解水生成装置の概略構成図である。図
1において、1は原水槽、5は電解槽、13は混合槽、
14は充填物であり、2、15はポンプ、3、4、1
0、11、12、16は弁、17は電解槽隔膜、6は陽
極を有する陽極室、7は陰極を有する陰極室である。図
1の装置を用いて、電解水生成運転をすると、原水槽1
から原水は、電解槽5の陽極室6と、混合槽13を通っ
て陰極室7に導入され、直流電源により隔膜電解すると
陰極室7からアルカリ水9が得られ、一方、陽極室6か
らは酸性水8が弁10を通して得られる。そして、生成
したアルカリ水9の一部を、弁12を介して混合槽13
に導入し、原水槽1からの原水と、充填物層14を通し
て混合し、弁16を介してポンプ15により、陰極室7
に導入する。このように操作することで、原水中に含ま
れるカルシウムイオン及び炭酸水素イオンが炭酸カルシ
ウムとして混合槽中で除去されるので、陰極室7に導入
される混合水中にはカルシウムイオンを含有せず、陰極
表面上にはスケールは形成されない。
【0010】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例1 図1に従って試験装置を製作した。試験に円筒状電解槽
を用いた。該電解槽の陽極は電極面積が0.01平方メ
ートル、陽極材料がチタン材に二酸化ルテニウムを焼成
したもので、陰極は電極面積が0.05平方メートル、
陰極材料がチタン、陰極室の容積が40mlで、隔膜は
セラミックの精密ろ過膜である。また、内容積5リット
ルの容器を混合槽として用い、該混合槽に充填率が5%
となるように500gのスラグウールを充填した。該ス
ラグウールは主成分が珪酸マグネシウムでアルカリ性溶
液に不溶であり、平均繊維径が4.8μで比表面積が2
2 /gの極細繊維である。原水としては、某市の水道
水に1リットル当たり0.5gの食塩を添加して用い
た。該水道水のカルシウム硬度が68mg/l、マグネ
シウム硬度が30mg/lで、pHが6.8であった。
【0011】電解水生成条件は酸性水生成量を0.5リ
ットル/分、アルカリ性水生成量を0.4リットル/
分、電解電流を4アンペアの一定電流とした。ここで、
アルカリ性水生成量の4倍、即ち1.6リットル/分の
アルカリ性水を陰極室出口より混合槽に導き、混合槽に
おいて0.4リットル/分の原水と混合せしめた後に陰
極室に導入した。混合槽におけるアルカリ性水の滞留時
間が2.5分間である。生成した酸性水のpHは3.0
近傍、混合槽出口又は陰極室入口のアルカリ性水のpH
が10.9近傍、陰極室の出口、即ち生成したアルカリ
性水のpHは11.5近傍で安定に推移した。一方、電
解電圧が電解開始時の15.0ボルトより15.0〜1
5.4ボルトの間で推移し、48時間連続して電解を継
続しても電解電圧が上昇する傾向が全く見られなかっ
た。以上のように、本発明による電解方式はスケールの
生成を大幅に抑制でき、カソードの洗浄を必要とせずに
長時間にわたる連続の電解水生成運転を可能にした。
【0012】比較例1 さらに本発明の効果を明らかにするために、混合槽を設
けない従来電解方式の試験を行った。実施例と同一の原
水を用い、酸性水生成水量を0.5リットル/分、アル
カリ水生成水量を0.4リットル/分、電解電流を4ア
ンペアとした。その結果、電解電圧が電解開始時の1
5.0ボルトから徐々に上昇し、8時間経過時には2
1.0ボルトにまで上昇した。これは電解に伴って陰極
にスケールが徐々に生成したためと考えられる。即ち、
従来の電解方式では、8時間毎に電解水生成運転を中断
して、スケール洗浄操作を行う必要があった。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、原水中のカルシウムイ
オンが、混合槽で陰極室からのアルカリ性水と混合する
ことにより、不溶化して除去されるため、陰極室に導入
される混合水中にはカルシウムイオン及び炭酸水素イオ
ンが大幅に少なくなるため、長時間運転しても陰極表面
にスケールに析出せず、スケール除去のための操作が一
切不要となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電解水生成装置の概略構成図。
【符号の説明】
1:原水槽、2:原水ポンプ、3:弁、4:弁、5:電
解槽、6:陽極室、7:陰極室、8:性水、9:アル
カリ性水、10:弁、11:弁、12:弁、13:混合
槽、14:充填物、15:送液ポンプ、16:弁、1
7:電解槽隔膜

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン透過性隔膜によって仕切られた陰
    極室と陽極室を有する電解槽に原水を通水して電解水を
    生成する電解水生成方法において、電解水の生成運転中
    に陰極室を出たアルカリ性水の一部を原水と混合せしめ
    た後に、陰極室に導入することを特徴とする電解水生成
    方法。
  2. 【請求項2】 前記アルカリ性水と原水との混合割合
    は、原水1に対してアルカリ水0.5以上であることを
    特徴とする請求項1記載の電解水生成方法。
  3. 【請求項3】 陰極と陽極を有するイオン透過性隔膜に
    よって仕切られた陰極室と陽極室に、それぞれ原水の流
    入口と電解水の流出口を設けた電解槽を有する電解水生
    成装置において、原水導入口と陰極室からのアルカリ性
    水の一部を導入する導入口とを有する混合槽を設け、該
    混合槽の混合水を陰極室に導入する導入手段を設けたこ
    とを特徴とする電解水生成装置。
  4. 【請求項4】 前記混合槽には、アルカリ性水溶液に不
    溶の繊維状又は粒状物を充填することを特徴とする請求
    項3記載の電解水生成装置。
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