JP3121861B2 - 複合材の成形方法 - Google Patents

複合材の成形方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外面にしわおよび内部
に空気溜まりを形成することなく、中空円筒形ないし中
空形状の複合材部品を成形するための複合材の成形方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】中空円筒形ないし中空形状の複合材部品
を成形するには、複合材料(ロービング材およびプリプ
レグ)をフィラメントワインディングにより金属製マン
ドレルの外面に巻き付け、その上に副資材と熱収縮テー
プで覆い、加圧、加熱、硬化して成形するようにしてい
る。
【0003】たとえば、図7に示すように、芯金20に
熱硬化性樹脂含浸ガラスクロスを巻き付け、この上に2
種類の糸条繊維を図8に示すように袋状あるいは筒状2
2に編み上げて伸縮性をもたせた状態の複合材を装着
し、両端を張り熱硬化性樹脂含浸ガラスクロスへの密着
状態を保持し、この外周面にポリプロピレンやポリエチ
レン等のテープ23を巻き付け、加熱、硬化して管状体
を成形する技術手段は特開昭63−307933号公報
に記載されている。
【0004】また、図9に示すように、芯金24に高強
度繊維樹脂含浸プリプレグ25を巻き付け、その上に高
強度繊維樹脂補強テープ26を5〜10kgの張力で巻
き付けることでプリプレグに密着させ、この補強テープ
の外周面に合成樹脂製熱収縮チューブ27を装着し、加
熱炉で焼成して管状体を成形する技術手段は特開平2−
9621号公報に記載されている。
【0005】また、図10に示すように、スチールやア
ルミニウムのような金属パイプまたは棒状のマンドレル
28に、スリップ層29を介してプリプレグ30を3〜
5層積層し、これらをバギング材31で覆い、樹脂が溶
融する温度にプリプレグを加熱し、プリプレグの樹脂を
吸い取りながら積層を繰り返し行ない、ついで加圧、加
熱、硬化して管状体を成形する技術手段は特公昭59−
33286号公報に記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】熱硬化性樹脂含浸ガラ
スクロスの上に2種類の糸条繊維の袋状あるいは筒状体
を装着する方法では、ポリプロピレンやポリエチレン等
のテープの熱硬化時の熱収縮作用により、図11に示す
ように、筒状体32にしわやすじ33が形成され、ま
た、熱硬化時に発生するガス等34が外部に流出されず
に内部に残ってしまう。また、高強度繊維樹脂含浸プリ
プレグの上に高強度繊維樹脂補強テープを張力を加えな
がら巻き付け、この補強テープの外面に合成樹脂製熱収
縮チューブを装着して焼成する方法では、加熱焼成時に
熱収縮チューブが収縮し、同じように筒状体の表面にし
わまたは凹部が形成され、熱硬化時に発生するガス等が
外部に流出されずに内部に残ってしまう。また、金属マ
ンドレルに、スリップ層を介してプリプレグを積層し、
これらをバギング材で覆い、樹脂が溶融する温度にプリ
プレグを加熱して、プリプレグの樹脂を吸い取る方法で
は、樹脂抜きされたプリプレグの積層径は、樹脂抜き前
の積層径より小径となるため、繊維がだぶついた状態と
なり、樹脂抜き各積層単位表面層にしわが発生し、繊維
のだぶつきによる繊維の重なりやしわの形成により積層
時に巻き込んだ空気が内部に残ってしまう。
【0007】本発明は上記した点に鑑みてなされたもの
で、中空複合材部品の表面にしわやすじがなくかつ内部
に空気やガスの溜まりがなく、しかも内径の精度を高く
する複合材の成形方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の複合材の成形方
法は、複合材のプリプレグを温度で変位する形状記憶合
金で形成した筒状マンドレルに積層し、積層した複合材
のプリプレグを通気性シートで覆い、その上に真空バッ
クフィルムを被せ、筒状マンドレルを複合材のプリプレ
グの樹脂の溶融温度より低い温度で加熱して、筒状マン
ドレルを形状記憶合金に記憶された変位量だけ膨張さ
せ、ついで、筒状マンドレルに積層した複合材のプリプ
レグを加圧、加熱、硬化して構成される。
【0009】
【作用】本発明の複合材の成形方法においては、形状記
憶合金で形成した筒状マンドレルに積層した複合材のプ
リプレグは、加熱加圧成形を行なう際に、複合材のプリ
プレグの樹脂の溶融が始まる前の温度で、筒状マンドレ
ルが変位して大径になり、この筒状マンドレルの変位に
より、積層した複合材のプリプレグは均一に内側より外
側に押し広げられ、複合材の繊維が均一に広がること
で、成形時に巻き込んだ空気や硬化時に内部に発生する
ガスは容易に外部に流出され、成形される成形品は表面
にしわやすじのない内径精度を高いものとなる。
【0010】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面につき説明す
る。図1は本発明の複合材の成形方法の工程順を示す図
であり、(a)には形状記憶合金で形成した筒状マンド
レル1が示されている。この形状記憶合金はたとえばT
i−Ni系合金であって、複合材のプリプレグの樹脂の
溶融温度より低い温度(85〜95℃)で体積が13%
程度大きくなる特性を有するものが選定される。この筒
状マンドレル1の外面に、複合材のプリプレグを巻き付
けることでプリプレグ2が形成される。この複合材のプ
リプレグ積層方法は、(b)に示すように複合材のプリ
プレグ2aを積層するものと、(c)に示すようにプリ
プレグ2aおよびロービング材2bを積層するものと、
(d)に示すようにロービング材2bを積層するものに
分けられる。このロービング材2bの巻き付けは、通常
のフィラメントワインディング手段により行われる。
【0011】ついで、筒状マンドレル1に積層された複
合材のプリプレグ層2は、(e)で示すように通気性シ
ート3で覆われ、その上に真空バックフィルム4が被せ
られる。この真空バックフィルム4に設けた吸込口5は
図示しない真空装置に連結され、真空バックフィルム4
の内部空間を真空にする。符号6は複合材のプリプレグ
の加熱温度を検出するための温度センサである。
【0012】図2は筒状マンドレル1に積層された複合
材のプリプレグ層2を加熱する前の状態を示し、プリプ
レグ層2と真空バックフィルム4の間に、離型フィルム
7、熱収縮テープ8および通気性シート3が配置されて
いる。図1の(e)で示す筒状マンドレル1に積層され
た複合材のプリプレグ層2は、真空バックフィルム4の
内部を真空にすることにより積層時に巻き込んだ空気を
外部に除去した後、図示しないオートクレーブに送ら
れ、ここで加圧、加熱、硬化処理を施される。
【0013】オートクレーブで加熱される筒状マンドレ
ル1は、加熱前では直径D1 (図2)であるが、筒状マ
ンドレル1は、複合材のプリプレグの樹脂の溶融温度よ
り低い温度(85〜95℃)で体積が13%程度大きく
なる特形状記憶合金で形成されているため、加熱される
ことにより直径はD2 (図3)に拡径し、この筒状マン
ドレル1の拡径に伴ない、熱収縮テープ8により拘束さ
れた複合材のプリプレグ層2は半径方向に均一に押し広
げられ、複合材のプリプレグは、図5に示す加熱前直径
D1 の状態から、図6に示す直径D2に拡径し、複合材
のプリプレグの繊維束F、Fの間隔は図5の密の状態か
ら図6の疎の状態に変化する。さらに加熱処理を受け、
加熱温度が複合材のプリプレグの樹脂の溶融温度に達す
ると、プリプレグの樹脂が溶融し、硬化処理されて中空
円筒形ないし中空形状の複合材部品を成形する。この場
合、樹脂を溶融し硬化するときに発生するガス等は複合
材のプリプレグの繊維束F、Fの間隔が図6の疎の状態
にあるため、繊維束F、Fの間を通って外部に流れ、ま
た、複合材のプリプレグは、図5に示す直径D1 から図
6に示す直径D2 に拡径するので、複合材のプリプレグ
は積層時の巻径より大きくなり、積層後バギングによっ
て生じた繊維束のだぶつきやねじれがない。
【0014】本発明の複合材の成形方法により成形され
た複合材部品は、表面にしわやすじがなく、滑らかな面
となる。上記筒状マンドレル1は、加熱硬化後温度を下
げることすなわち全体を冷却することにより、筒状マン
ドレル1の直径は、図3の直径D2 から図4の直径D1
に変化し、成形された複合材部品と筒状マンドレル1の
外面との間に間隙L(D2 −D1 )が形成され、複合材
部品の筒状マンドレル1からの抜き取りが容易となる。
【0015】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、複合
材のプリプレグを温度で変位する形状記憶合金で形成し
た筒状マンドレルに積層し、積層した複合材のプリプレ
グを通気性シートで覆い、その上に真空バックフィルム
を被せ、筒状マンドレルを加熱して、筒状マンドレルを
形状記憶合金に記憶された変位量だけ膨張させ、つい
で、筒状マンドレルに積層した複合材のプリプレグを加
圧、加熱、硬化して成形するので、積層時やバギング時
に生じた繊維のねじれ、だぶつき、ちぢみは筒状マンド
レルの拡径により解消され、硬化時に発生するガス等は
複合材のプリプレグの広げられた繊維間を通り外部に放
出され、ガスの内部溜まりが残らず、したがって表面が
滑らかでかつ内径の精度の高い中空円筒形ないし中空形
状の複合材部品成形品を成形できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による複合材の成形方法の工程順を示す
図。
【図2】筒状マンドレルの変形前の状態を示す図。
【図3】筒状マンドレルの変形後の状態を示す図。
【図4】複合材のプリプレグの成形された後の状態を示
す図。
【図5】複合材のプリプレグの繊維束の筒状マンドレル
の変形前の状態を示す図。
【図6】複合材のプリプレグの繊維束の筒状マンドレル
の変形後の状態を示す図。
【図7】従来の複合材の成形方法の複合材のプリプレグ
を巻き付けた状態を示す図。
【図8】従来の複合材の成形方法の巻き付けられた複合
材のプリプレグの上にテープを巻き付けた状態を示す
図。
【図9】従来の複合材の成形方法の他の例を示す図。
【図10】従来の複合材の成形方法のさらに他の例を示
す図。
【図11】従来の複合材の成形方法により成形された中
空形状の複合材部品の斜視図。
【符号の説明】
1 筒状マンドレル 2 複合材のプリプレグ層 3 通気性シート 4 真空バックフィルム D1 筒状マンドレルの変形前の直径 D2 筒状マンドレルの変形後の直径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 70/06 B29C 70/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複合材のプリプレグを温度で変位する形状
    記憶合金で形成した筒状マンドレルに積層し、積層した
    複合材のプリプレグを通気性シートで覆い、その通気性
    シートの上に真空バックフィルムを被せ、筒状マンドレ
    ルを複合材のプリプレグの樹脂の溶融温度より低い温度
    で加熱して、筒状マンドレルを形状記憶合金に記憶され
    た変位量だけ膨張させ、ついで、筒状マンドレルに積層
    した複合材のプリプレグを加圧、加熱、硬化して成形す
    ることを特徴とする複合材の成形方法。
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