JP3121745B2 - 外面耐食管の製造方法 - Google Patents

外面耐食管の製造方法

Info

Publication number
JP3121745B2
JP3121745B2 JP07171233A JP17123395A JP3121745B2 JP 3121745 B2 JP3121745 B2 JP 3121745B2 JP 07171233 A JP07171233 A JP 07171233A JP 17123395 A JP17123395 A JP 17123395A JP 3121745 B2 JP3121745 B2 JP 3121745B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum
iron
alloy
aluminum alloy
cast iron
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP07171233A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0925557A (ja
Inventor
学 黒飛
睦雄 内田
宏明 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
Priority to JP07171233A priority Critical patent/JP3121745B2/ja
Publication of JPH0925557A publication Critical patent/JPH0925557A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3121745B2 publication Critical patent/JP3121745B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
  • Coating By Spraying Or Casting (AREA)
  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は外面耐食管の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】鋳鉄管は、遠心力鋳造法を利用して製造
されるのが一般的である。この遠心力鋳造法による場合
は、鋳造後に鋳鉄管をモールドから引き抜いた後に、こ
れを焼鈍炉内に装入して、通常800〜1000℃程度
の温度で1〜2時間保持し、焼鈍熱処理を施している。
【0003】この焼鈍熱処理によって鋳鉄管の外周面に
酸化物が生成するので、熱処理後にこの酸化物をショッ
トブラスト処理によって除去する。そして、このショッ
トブラスト処理によって生じた地肌に防食性の良好なジ
ンクリッチペイントを塗布するか、または亜鉛溶射を施
し、最後にアクリル系塗料を仕上げ塗りして製品として
いる。
【0004】ところが、このようなショットブラスト処
理やペイント塗布処理などを行っていたのでは生産性が
向上しない。そこで、たとえば特開平3−150343
号公報では、焼鈍熱処理の際に厚いスケールが発生する
のを防止し、しかも鋳鉄管の外周面にすぐれた防食皮膜
を形成する目的で、鋳造後の焼鈍熱処理前に鋳鉄管の外
周面にアルミニウムまたはアルミニウム合金皮膜を溶射
により被着することが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、モールドから
引き抜いた鋳鉄管は、500〜900℃と高温であり、
引き抜きの直後から大気に触れて表面の酸化が始まり、
この表面において酸化スケールが生成しやすい。また溶
射により形成されたアルミニウムまたはアルミニウム合
金皮膜は気孔が多いため、焼鈍中にこの気孔に酸素が侵
入して酸化スケールが生成することもある。
【0006】このように酸化スケールが生成すると、被
着されたアルミニウムまたはアルミニウム合金皮膜が焼
鈍熱処理中に鉄母材に拡散しにくくなって、均一な鉄−
アルミニウム合金層が得られなくなる。また焼鈍後に凝
固した皮膜中に酸化スケールが残ってしまうと、皮膜の
気密性が低下して防食性能に悪影響を及ぼすおそれがあ
る。
【0007】しかも、焼鈍中は鋳鉄管は約1000℃ま
で昇温するので、被着されたアルミニウムまたはアルミ
ニウム合金皮膜が溶融し、焼鈍炉内におけるチェーンな
どの管搬送装置に当たって、表層のアルミ部や内側の鉄
部が傷つくおそれがある。
【0008】そこで本発明はこのような問題点を解決
し、有害な酸化スケールの発生を防止するとともに、焼
鈍処理中の傷の発生を防止することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は、鋳鉄管の表面にアルミニウム系金属層をコー
ティングした後にこの鋳鉄管を焼鈍処理することによっ
て、鉄部とアルミニウム層との界面でアルミニウムを鉄
部に拡散浸透させて鉄部の表面に鉄−アルミニウム合金
層を形成するとともに、この合金層の表面に酸化アルミ
ニウムの不動態皮膜を形成するに際し、前記アルミニウ
ム系金属として、融点を高めかつ耐高温酸化性を高める
元素をアルミニウムに添加したアルミニウム合金であ
る、Al−B合金、Al−Ti合金、Al−Zr合金、
Al−Hf合金のうちのいずれかを使用するものであ
る。
【0010】このように、融点を高めかつ耐高温酸化性
を高める元素をアルミニウムに添加したアルミニウム合
金をアルミニウム系金属として使用すると、融点が高く
なることから、焼鈍の際に炉内で溶融している時間が短
くなり、このために傷の発生が少なくなる。また耐高温
酸化性が高められることから、酸化物の生成が抑制され
るとともに、生成した酸化物の除去が行われるため、焼
鈍後の鋳鉄管の表面の鉄−アルミニウム合金層に有害な
酸化スケールが残ることが防止される。
【0011】
【発明の実施の形態】アルミニウムの融点を高め、かつ
耐高温酸化性を高める元素としては、B、Ti、Zr、
Hfなどが適当である。アルミニウムにこれらの元素を
添加したAl−B合金、Al−Ti合金、Al−Zr合
金、Al−Hf合金の粉末を使用して、モールドから引
き抜かれた直後の高温の鋳鉄管に粉末式フレーム溶射を
行うことで、この鋳鉄管の鉄部の外表面にアルミニウム
合金層を形成する。
【0012】どの元素を用いる場合も、その添加量は
0.001〜3%の範囲とするのが適当である。0.0
01%未満であると、元素の量が過少となって、融点を
高める所期の効果や耐高温酸化性を高める所期の効果が
得られない。反対に3%を超えると、アルミニウム合金
層が固溶硬化を起こして、鉄部を被覆する部分の靱性が
低下し、そのため製品の取扱時に被覆部が剥離するなど
の問題が生じる。
【0013】図1(a)は、これらの元素を添加したア
ルミニウム合金の溶射により外周面にアルミニウム合金
層1が付着した鋳鉄管2を焼鈍熱処理するときの様子を
示す。この焼鈍熱処理時には、図示のように鋳鉄管2の
鉄部3にアルミニウムが拡散するとともに、表面部4で
アルミニウムの酸化が起こる。したがって、焼鈍熱処理
が完了すると、図1(b)に示すように、鋳鉄管2の鉄
部3の外周面に鉄−アルミニウム合金層5が形成される
とともに、この合金層5の外周面すなわち最外周面に酸
化アルミニウム不動態皮膜6が形成される。
【0014】このとき、これらの元素を添加することで
得られるアルミニウム合金の融点は700〜900℃程
度に高くなる。したがって、焼鈍処理を行うときに、炉
内でアルミニウム合金層1が溶融している時間が短くな
る。このため、焼鈍炉内におけるチェーンなどの管搬送
装置や他の部材に当たることがあっても、管の表面にお
ける傷の発生は低減される。
【0015】また、これらの元素の添加によってアルミ
ニウム合金層1の耐高温酸化性が高められることから、
酸化物の生成が抑制されるとともに、生成した酸化物の
除去が行われる。このため、焼鈍後の鋳鉄管の表面の鉄
−アルミニウム合金層5に有害な酸化スケールが残るこ
とが防止されて、均一な鉄−アルミニウム合金層を得る
ことが可能となる。
【0016】
【発明の効果】以上述べたように本発明によると、鋳鉄
管の鉄部の表面に鉄−アルミニウム合金層を形成すると
ともにこの合金層の表面に酸化アルミニウムの不動態皮
膜を形成するためにこの鉄部の表面にアルミニウム系金
属層をコーティングする際に、このアルミニウム系金属
として、融点を高めかつ耐高温酸化性を高める元素をア
ルミニウムに添加したアルミニウム合金である、Al−
B合金、Al−Ti合金、Al−Zr合金、Al−Hf
合金のうちのいずれかを使用するため、その融点を高く
することが可能になって焼鈍の際に炉内で溶融している
時間を短くでき、このために傷の発生を少なくすること
ができ、また耐高温酸化性を高めることが可能になっ
て、酸化物の生成を抑制できるとともに、生成した酸化
物を除去でき、このために焼鈍後の鋳鉄管の表面の鉄−
アルミニウム合金層に有害な酸化スケールが残ることを
防止できて、均一な鉄−アルミニウム合金層を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にもとづく鉄−アルミニウム合金層の形
成プロセスを説明する図である。
【符号の説明】
1 アルミニウム合金層 2 鋳鉄管 3 鉄部 5 鉄−アルミニウム合金層 6 酸化アルミニウムの不動態皮膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C23C 26/00 C23C 26/00 Z (56)参考文献 特開 昭60−103177(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 10/50,4/06,4/18 C23C 24/08,26/00 B22D 13/02 501

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳鉄管の表面にアルミニウム系金属層を
    コーティングした後にこの鋳鉄管を焼鈍処理することに
    よって、鉄部とアルミニウム層との界面でアルミニウム
    を鉄部に拡散浸透させて鉄部の表面に鉄−アルミニウム
    合金層を形成するとともに、この合金層の表面に酸化ア
    ルミニウムの不動態皮膜を形成するに際し、前記アルミ
    ニウム系金属として、融点を高めかつ耐高温酸化性を高
    める元素をアルミニウムに添加したアルミニウム合金
    ある、Al−B合金、Al−Ti合金、Al−Zr合
    金、Al−Hf合金のうちのいずれかを使用することを
    特徴とする外面耐食管の製造方法。
JP07171233A 1995-07-07 1995-07-07 外面耐食管の製造方法 Expired - Fee Related JP3121745B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07171233A JP3121745B2 (ja) 1995-07-07 1995-07-07 外面耐食管の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07171233A JP3121745B2 (ja) 1995-07-07 1995-07-07 外面耐食管の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0925557A JPH0925557A (ja) 1997-01-28
JP3121745B2 true JP3121745B2 (ja) 2001-01-09

Family

ID=15919520

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07171233A Expired - Fee Related JP3121745B2 (ja) 1995-07-07 1995-07-07 外面耐食管の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3121745B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100616081B1 (ko) * 2004-09-07 2006-08-28 김병두 알루미늄용사피막을 부착시킨 석탄화력 발전소 하부수관
EP1995345A1 (de) * 2007-05-25 2008-11-26 InnCoa GmbH Verfahren zur Herstellung eines hochtemperaturbeständigen Werkstoffs
EP1995344A1 (de) * 2007-05-25 2008-11-26 InnCoa GmbH Spritzschichten mit Diffusionsnachbehandlung
CN112981420B (zh) * 2021-02-07 2022-07-12 北京首钢吉泰安新材料有限公司 具有粉色氧化膜的铁铬铝合金及其制备方法和退火炉

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0925557A (ja) 1997-01-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH03162590A (ja) 鋳造アルミニウムへの冶金学的結合のための含鉄部品の処理方法
JP3121745B2 (ja) 外面耐食管の製造方法
JPS59170257A (ja) 金属支持体の金属被覆方法
JP3608546B2 (ja) 鋳造用金型およびその製造方法
JP6019850B2 (ja) 可鍛鋳鉄の熱処理方法および鋳物の製造方法
JP2843243B2 (ja) 耐食性鋳鉄管の製造方法
JP3115212B2 (ja) 外面耐食管の製造方法
JP2951541B2 (ja) 外面耐食鋳鉄管の製造方法
JP3649709B2 (ja) 耐浸食性複合材料
JPH10118764A (ja) TiAl製タービン羽根車とローターシャフトとの接合 方法
JP2002332534A (ja) マグネシウム合金成型体及びその表面処理方法
JPH0925553A (ja) 外面耐食管の製造方法
CN114774822B (zh) 在316l不锈钢表面制备抗高温氧化镀层的方法
CN113891953B (zh) 防腐蚀的方法
JP3195497B2 (ja) タングステン重合金の表面処理方法およびその処理を施した重錘
JP2001087835A (ja) βチタン合金細線の製造方法
JP2608152B2 (ja) 鋳鉄管及びその製造方法
RU94012512A (ru) Способ получения защитного покрытия на сплавах
JP3085879B2 (ja) 外面耐食管の製造方法
JPH0925555A (ja) 外面耐食管の製造方法
JPH08132186A (ja) 連続鋳造用鋳型及びその製造方法
JPH05117798A (ja) 耐食性に優れたMg合金
JPH07157857A (ja) 外面耐食鋳鉄管の製造方法
JPH0266150A (ja) 遮熱コーティング方法
JP2016084502A (ja) 耐酸化性に優れたチタン部材及び耐酸化性に優れたチタン部材の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees