JP3121657B2 - シャンプー組成物 - Google Patents

シャンプー組成物

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JP3121657B2 JP04009295A JP929592A JP3121657B2 JP 3121657 B2 JP3121657 B2 JP 3121657B2 JP 04009295 A JP04009295 A JP 04009295A JP 929592 A JP929592 A JP 929592A JP 3121657 B2 JP3121657 B2 JP 3121657B2
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徹哉 長島
恭謙 薄羽
裕一 前田
均 古田
弘之 森
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Kawaken Fine Chemicals Co Ltd
Fuji Oil Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、泡立ちが豊富で泡質の
優れたシャンプー組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、頭髪用洗浄剤の基剤としては、石
鹸が使用されていたが、昭和30年代以降、合成洗剤の
進歩とともにアルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩
が広く使用されるようになった。そして、昭和50年代
になると、α−オレフィンスルホン酸塩や両性界面活性
剤、およびアシルアミノ酸塩などが使用されるようにな
った。これらの合成界面活性剤は、耐硬水性に優れ、豊
富な泡立ちを有し、優れたシャンプー基剤であるが、石
鹸に比べて泡質が荒く、シャンプー基剤として不十分な
面を持っている。この欠点を改良する補助剤としては、
脂肪酸ジエタノールアミド、アミンオキサイド、高級ア
ルコール類、脂肪酸類、サポニン、ペクチンなどが用い
られているが、泡質を改善する効果が充分でなかった
り、改善はされても泡量が減少することがあるなどの問
題点を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、泡量を減少
させず泡質を改良したシャンプー組成物を提供しようと
するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題は、アニオン界
面活性剤および、または両性界面活性剤の1種または2
種以上に、水不溶性植物繊維材料を分解し、抽出して得
た水溶性ヘミセルロースを組み合わせることによって解
決される。
【0005】すなわち本発明のシャンプー組成物は、
(A)アニオン界面活性剤、および両性界面活性剤から
選ばれた少なくとも1種と、(B)水不溶性植物繊維材
料を分解し、抽出して製造された水溶性ヘミセルロース
と、を必須成分として含有することを特徴とするもので
ある。
【0006】
【作用】本発明の成分(A)として用いられるアニオン
界面活性剤は、−COO- ,−SO3 - ,−OS
3 - ,−PO3 -2および>PO2 - から選ばれた少な
くとも1種の官能基を有するものから選ばれることが好
ましい。これらのアニオン界面活性剤のなかで、−CO
- 官能基を有するものとしては、例えばココイルサル
コシンナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、
ココイルサルコシントリエタノールアミン、ラウロイル
サルコシントリエタノールアミン等のアシルサルコシン
塩、ココイルメチル−β−アラニンナトリウム、ラウロ
イルメチル−β−アラニンナトリウム、ココイルメチル
−β−アラニントリエタノールアミン、ラウロイルメチ
ル−β−アラニントリエタノールアミン等のアシルメチ
ル−β−アラニン塩、並びに、N−ココイル−L−グル
タミン酸モノナトリウム、N−ラウロイル−L−グルタ
ミン酸モノナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタ
ミン酸モノナトリウム、およびN−ココイル−L−グル
タミン酸モノトリエタノールアミン等のアシルグルタミ
ン酸塩などが用いられる。
【0007】また−SO3 - 基を有するアニオン界面活
性剤としては、例えばココイルメチルタウリンナトリウ
ム、およびラウロイルメチルタウリンナトリウム等のア
シルメチルタウリン塩、スルホコハク酸ラウリル二ナト
リウム、POE(1〜4)スルホコハク酸ラウリル二ナ
トリウム、スルホコハク酸POE(5)ラウロイルエタ
ノールアミド二ナトリウム、およびオレイン酸アミドス
ルホコハク酸二ナトリウム等のスルホコハク酸型界面活
性剤、α−オレイン酸アミドスルホコハク酸二ナトリウ
ム等のスルホコハク酸型界面活性剤、α−オレフィンス
ルホン酸塩、並びにアルキルベンゼンスルホン酸塩等が
用いられる。
【0008】また、−OSO3 - を有するアニオン界面
活性剤としては、例えばラウリル硫酸エステルナトリウ
ム、ラウリル硫酸エステルトリエタノールアミン、およ
びラウリル硫酸エステルアンモニウム等の高級アルコー
ル硫酸エステル塩、並びにラウリルエーテル硫酸エステ
ルナトリウム等の高級アルキルエーテル硫酸エステル塩
などが用いられる。
【0009】−PO3 -2基および>PO2 - 基を有する
アニオン界面活性剤としては、例えば高級アルコールリ
ン酸エステル塩、およびポリオキシエチレン高級アルコ
ールリン酸エステル塩等が用いられる。
【0010】成分(A)として用いられる両性界面活性
剤としては、例えば2−アルキル−N−カルボキシメチ
ル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、
および2−アルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒド
ロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等のアルキルイ
ミダゾリニウムベタイン型界面活性剤、並びにヤシ油脂
肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、およ
びラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイ
ン等のアミドプロピルベタイン型両性界面活性剤が用い
られる。
【0011】本発明において、成分(B)として用いら
れる水溶性ヘミセルロースは、水不溶性の植物繊維材料
を分解し、抽出して製造されたものであり、好ましく
は、5万〜100万(より好ましくは、10万〜40
万)の平均分子量を有するものである。
【0012】本発明に用いられる水溶性ヘミセルロース
は、植物由来、特に油糧種子や穀類由来のものであり、
好ましくは、大豆、特に大豆子葉由来のものが好まし
い。従って、水不溶性植物繊維材料は蛋白を含有してい
るものであってもよく、その中でもオカラが最も好まし
い。本発明に用いられる水溶性ヘミセルロースは、主要
な構成糖として、ラムノース、フコース、アラビノー
ス、キシロース、ガラクトース、グルコース及びウロン
酸からなるものが適当である。しかし、その平均分子量
によっては、水溶性ヘミセルロースはラムノース、フコ
ース、グルコースの何れかを含まないもの、或いは植物
の種類によっては、ラムノースやフコースの一方または
両方を含まないものであってもよい。
【0013】なお、本発明に用いられる水溶性ヘミセル
ロースの平均分子量は、標準プルラン(昭和電工(株)
製)を標準物質として、0.1MのNaNO3 溶液中の
粘度を測定する極限粘度法で求めることができる。又、
糖類の含有量は次の分析法により測定することができ
る。 ウロン酸の測定:Blumenkrantz法 中性糖測定:アルジトールアセテート法
【0014】本発明に用いられる水溶性ヘミセルロース
の製造法の一例を下記に示す。油糧種子(大豆、パー
ム、ヤシ、コーン、綿実等)(通常油脂や蛋白質を除い
た殻)、穀類(米、小麦等)(通常澱粉等を除いた粕)
等の植物繊維材料を原料とし、酸性〜アルカリ性条件
下、好ましくは、各々の蛋白質の等電点付近のpH(通常
酸性)において加熱(好ましくは、80〜130℃)分
解し、水溶性成分を分画し、これを好ましくは活性炭処
理あるいは樹脂吸着処理あるいはエタノール沈澱処理し
て疎水性物質や低分子物質を除去して、水溶性ヘミセル
ロースを得る。この製造法において、単なる加熱分解
(例えば熱水等)よりも酸性下やアルカリ性下で加熱分
解したほうが収率が高く好ましい。又、アルカリ性下の
加熱分解に比べ、酸性下の加熱分解において、原料植物
繊維材料の蛋白質の等電点付近(通常酸性)で加熱分解
することがより好ましい。このようにするとアルカリ分
解に比べ蛋白質が分解画分に溶け出すことも少なく、除
タンパク工程も必ずしも必要でなくなる。
【0015】本発明のシャンプー組成物中の、成分
(B)の含有量は、シャンプー組成物の全重量に対し、
0.1〜20%であることが好ましく、0.5〜15%
であることがより好ましい。それが0.1%未満では成
分(B)を添加する効果が不十分になり、それが20%
より多くなると、泡立ち性が不十分になることがある。
【0016】本発明のシャンプー組成物には、必要に応
じて、脂肪酸ジエタノールアミド、脂肪酸モノエタノー
ルアミド、POE脂肪酸モノエタノールアミド、アミン
オキサイド、およびPOE高級アルコールエーテル等の
非イオン界面活性剤、塩化ステアリルトリメチルアンモ
ニウム、および塩化ジステアリルジメチルアンモニウム
等の第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤、グリ
セリン、1,3ブチレングリコール等のグリコール類、
およびエステル油等のエモリエント剤、ヒアルロン酸、
キチン、およびキトサン等の保湿剤、アロエエキス、お
よび胎盤抽出エキス等の細胞賦括剤、アラントイン、お
よびグリチルリチン酸塩等の消炎剤、ジンクピリチオ
ン、およびピロクトンオラミン等の抗フケ剤、香料、並
びに色素等の1種以上を加えることができる。
【0017】
【実施例】本発明を下記実施例により具体的に説明す
る。実施例1 (大豆ヘミセルロースの製造例)分離大豆蛋白製造工程
で得られた生オカラに2倍重量部の水を加え、そのpHを
塩酸により、4.5に調整し、120℃で1.5時間加
水分解し、冷却後、遠心分離(10,000g×3分
間)により、反応液を上澄と沈澱物とに分離した。この
沈澱物を更に等重量の水で水洗し遠心分離して得た上澄
と前記上澄とを混合し、これを活性炭カラム処理し、得
られた液を乾燥して水溶性ヘミセルロース(イ)を得
た。更に、この水溶性ヘミセルロースを、0.5%食塩
水に溶解し、エタノール濃度が50%となるように再沈
澱を3回繰り返し、次にイオン交換樹脂(オルガノ
(株)製、商標:アンバーライト1R−120B)を用
いて脱塩して水溶性ヘミセルロース(ロ)を得た。一
方、前記方法において活性炭カラム処理をしないで同様
に水溶性ヘミセルロース(ハ)を作成した。上記水溶性
ヘミセルロース(イ)、(ロ)および(ハ)の構成成分
および平均分子量を測定した。測定結果を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】次に水溶性ヘミセルロース(イ)、
(ロ)、および(ハ)の糖組成を次の方法で測定した。 ウロン酸の測定:Blumenkrantz法 中性糖測定:アルジトールアセテート法 測定結果を表2に示す。
【0020】
【表2】
【0021】実施例1〜7、比較例1〜5 実施例1〜7、および比較例1〜5の各々において、表
3に示されている組成のシャンプー組成物を調製した。
尚、シャンプー組成物の性能テストを下記のように行っ
た。 「泡量、泡質」長さ約20cm、重さ約5gの毛束を予め
濡らしておき、シャンプー1gをつけ、軽く指先で洗髪
し、泡量、泡質を以下の基準で評価し、10名の判定者
の平均点を評価点とした。 「泡量」 3…多い 2…普通 1…少ない 「泡質」 3…非常に細かい(クリーミーである) 2…少し細かい 1…荒い テスト結果を表3に示す。
【0022】
【表3】
【0023】実施例8〜12、比較例6〜7 実施例8〜12および比較例6〜7の各々において、下
記組成のシャンプー組成物を調製した。 成 分 重量(%) ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル 20% 硫酸ナトリウム 水溶性ヘミセルロース(ロ) 表4に記載の量 精製水 残 得られたシャンプー組成物を、実施例1と同様にしてテ
ストした。テスト結果を表4に示す。
【0024】
【表4】
【0025】表3および表4から明らかなように、水溶
性ヘミセルロースを配合することにより、泡立ちを減少
させることなく、泡質の優れたシャンプー組成物が得ら
れた。
【0026】実施例13 下記組成のコンディショニングシャンプーを調製した。 成 分 重量(%) ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル 14.0 硫酸ナトリウム(25%) ラウロイルメチル−β−アラニン 3.0 トリエタノールアミン(30%) ラウリン酸ジエタノールアミド 4.0 ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ 2.5 酢酸ベタイン(30%) 水溶性ヘミセルロース「製造例(ロ)」 3.0 カチオン化セルロース 0.5 グリセリン 3.0 エデト酸塩 0.1 クエン酸 適量 メチルパラベン 0.1 精製水 残
【0027】実施例14 下記組成のフケ取りシャンプーを調製した。 成 分 重量(%) ラウロイルサルコシンナトリウム(30%) 20.0 ラウロイルメチル−β−アラニンナトリウム(30%) 30.0 POE(5)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 1.8 グリセリン 3.0 ピロクトンオラミン 1.0 水溶性ヘミセルロース「製造例(イ)」 5.0 水溶性ヘミセルロース「製造例(ハ)」 3.0 精製水 残
【0028】実施例15 下記組成のリンス一体型シャンプーを調製した。 成 分 重量(%) ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 3.0 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(63%) 4.8 ヤシ油脂肪酸メチル−β−アラニンナトリウム(30%) 33.3 ヤシアルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシ 23.3 エチルイミダゾリニウムベタインナトリウム(30%) カチオン化グアーガム 0.5 水溶性ヘミセルロース「製造例(イ)」 10.0 クエン酸 適量 メチルパラベン 0.1 精製水 残
【0029】実施例13〜15のシャンプーは、いづれ
も泡立ちに優れ、泡質もクリーミーであった。
【0030】
【発明の効果】アニオン界面活性剤、両性界面活性剤の
1種又は2種以上と、水不溶性植物繊維材料を分解し、
抽出して得られた水溶性ヘミセルロースとを必須成分と
することにより、本発明のシャンプー組成物は、優れた
泡立ちおよび泡質を示し、実用性の優れたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 薄羽 恭謙 東京都葛飾区亀有3−39−8 (72)発明者 前田 裕一 茨城県北相馬郡守谷町松前台4−2−3 B−206 (72)発明者 古田 均 茨城県北相馬郡守谷町松前台4−2−3 B−105 (72)発明者 森 弘之 千葉県我孫子市つくし野1−15−20 (56)参考文献 特開 昭63−190813(JP,A) 特開 昭62−167722(JP,A) 特開 昭58−104625(JP,A) 特開 昭58−53996(JP,A) 特開 平1−178596(JP,A) 特開 昭53−14710(JP,A) 特開 昭54−43210(JP,A) 特開 平1−168613(JP,A) 特開 昭63−161083(JP,A) 特開 昭59−27996(JP,A) 特開 昭59−41397(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/075 C11D 3/382

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)アニオン界面活性剤、および両性
    界面活性剤とから選ばれた少なくとも1種と、(B)水
    不溶性植物繊維材料を分解し、抽出して製造された水溶
    性ヘミセルロースとを必須成分として含有するシャンプ
    ー組成物。
  2. 【請求項2】 前記成分(A)のアニオン界面活性剤
    が、−COO- ,−SO3 - ,−OSO3 - ,−PO3
    -2および>PO2 - からなる群より選ばれた少なくとも
    1種の官能基を有する界面活性剤から選ばれる、請求項
    1記載のシャンプー組成物。
  3. 【請求項3】 前記成分(A)の両性界面活性剤が、ア
    ルキルイミダゾリニウムベタイン型、およびアルキロイ
    ルアミドプロピルベタイン型界面活性剤から選ばれる、
    請求項1記載のシャンプー組成物。
  4. 【請求項4】 前記水溶性ヘミセルロースからなる成分
    (B)の含有量が前記シャンプー組成物の全重量に対
    し、0.1〜20%である、請求項1記載のシャンプー
    組成物。
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