JP3121554B2 - 照射室開放型x線分析装置 - Google Patents
照射室開放型x線分析装置Info
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Description
載置した試料に対して照射室内のX線源からX線を照射
するようにした照射室開放形X線分析装置に関するもの
である。
鋼板や、形が特定できない不定形試料をX線分析する場
合、照射窓を開けた照射室内に、試料に1次X線を照射
するX線源と、試料からの2次X線を検出する検出器を
設け、照射窓に試料を載置してX線分析するようにした
照射室開放型X線分析装置が使用される。このX線分析
装置では、照射窓に試料を載置してX線分析を行うこと
で、X線が照射室の外部に漏れるのを防止できる。しか
しながら、照射窓に試料が載置されないままで、X線照
射が行われるおそれがある。これを回避するため、照射
窓に試料が載置されると作動する試料載置確認用のスイ
ッチが設置され、スイッチが作動しないとX線照射を行
えないようにインターロックを構成する場合もある。
のような形状の不定形試料を分析する場合でも、照射窓
に載置した試料でスイッチが作動するように、スイッチ
を設置することは困難である。
もので、照射窓に試料がない場合に誤ってX線が照射さ
れるのを確実に防止できる照射室開放型X線分析装置を
提供することを目的とする。
に、請求項1の照射室開放型X線分析装置は、試料に1
次X線を照射するX線源と、前記試料からの2次X線を
検出する検出器とが照射室に収納され、この照射室を形
成するケースに開口した照射窓が、前記照射室の外方に
位置する前記試料によって覆われる構成に加えて、前記
検出器で検出されたX線の強度が所定レベル以上である
ことを判別する判別手段と、前記強度が所定レベル以上
であるとき前記X線源から試料への照射を継続させる保
持手段とを備えている。
れば、照射室の照射窓が試料によって覆われているとき
に、X線源から試料に1次X線が照射されると、試料か
らの2次X線が検出器で検出されるので、その検出X線
の強度が所定レベル以上であることを判別手段が判別
し、この判断に応答して保持手段がX線源から試料への
照射を継続させる。また、照射室の照射窓が試料によっ
て覆われていなときには、X線源から1次X線が照射さ
れても、検出器が試料からの2次X線を検出しないの
で、検出X線の強度が所定レベルより低いことを判断手
段が判断し、この判断に応答して保持手段がX線源から
のX線照射の継続を停止する。これにより、照射窓に試
料のない状態でX線照射が行われてX線が外部に漏れる
のを防止できる。
は、請求項1の照射室開放型X線分析装置において、前
記X線源は1次X線の通路を開閉するシャッタを備える
ものとし、前記保持手段は、前記シャッタの開状態を保
持するものとしている。この構成によれば、照射窓が試
料によって覆われている場合には、シャッタの開状態が
保持手段で保持されて、試料への1次X線の照射が継続
され、照射窓が試料によって覆われていない場合には、
保持手段によるシャッタ開状態が解除され、試料への1
次X線の照射が停止される。
は、請求項1において、前記保持手段が、前記X線源の
作動状態を保持するものである。この構成によれば、照
射窓が試料によって覆われている場合には、X線源の作
動状態が保持手段で保持されて、試料への1次X線の照
射が継続され、照射窓が試料によって覆われていない場
合には、X線源の作動状態の保持手段による保持が解除
され、試料への1次X線の照射が停止される。
に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態である
照射室開放型X線分析装置の概略の構成を示す概念図で
ある。この照射室開放型X線分析装置は、試料3に1次
X線1を照射するX線源4と、試料3からの2次X線2
を検出する検出器5とを照射室6に収容したものであっ
て、照射室6を形成するケース7には照射窓8が開口さ
せてあり、この照射窓8は照射室6の外側から載置する
試料3によって覆われる。
備える。X線管9の管体11内には、フィラメント13
とターゲット14が収納されており、電源12により前
記フィラメント13に加熱用の電流が、ターゲット14
に高電圧がそれぞれ印加される。ターゲット14は、フ
ィラメント13から放出される電子aの衝突によって励
起されて1次X線1を放射し、その1次X線1は管体1
1の周壁に設けられた放射窓15から前記ケース7の照
射窓8に向けて放射される。シャッタ10は、X線管9
の放射窓15から放射される1次X線1の通路を開閉す
るものであり、常時はばね16により閉じ状態に規制さ
れ、ソレノイド17の作動によりばね16の復元力に抗
して開き状態に保持される。
らなり、前記ケース7の照射窓8の近傍に設けられる。
検出器5のX線入射側には、検出視野制限マスク18が
設けられる。これにより、試料3からの2次X線2だけ
を選択的に検出できる。なお、検出視野制限マスク18
は、1次X線1の照射経路の途中において、二点鎖線で
示すように1次X線1の照射範囲が照射窓8内に制限さ
れるように配置してもよい。
判定回路20に接続される。分析回路19は、検出器5
で検出された2次X線2の強度に基づき試料3の組成の
分析を行う回路である。判定回路20は、検出器5で検
出されたX線強度が所定の基準レベル以上であることを
判別する判別手段である。ここでの検出器5で検出され
たX線強度とは、検出器5が非分散型であることから、
検出器5で検出される全部の波長帯域のX線強度の総和
をいう。この場合の基準レベルは、試料3からの2次X
線2を検出するときの検出器5のX線検出強度より低
く、前記ケース7の照射窓8に試料3がないときに検出
器5が検出するX線検出強度より高いレベルに設定され
る。
接点型のスイッチ21を介してシャッタ駆動回路22に
接続され、このシャッタ駆動回路22は外部からのスタ
ート信号bを受けてソレノイド17を作動させる。ま
た、前記判定回路20には遅延回路23が接続され、こ
の遅延回路23はスタート信号bを受けてから所定の遅
延時間τの経過後に判定回路20を作動させる。この場
合の遅延時間τは、前記電源12からX線管9に高電圧
が印加されてから、X線管9のターゲット14が励起さ
れるまでの時間に相当する値に設定される。電源12も
外部からのスタート信号bを受けて作動する。ソレノイ
ド17、スイッチ21、シャッタ駆動回路22などによ
って、シャッタ10の開状態を保持し、前記X線源4か
ら試料3への1次X線1の照射を継続させる保持手段2
4が構成される。
ると、照射室6の外側の試料3によって照射窓8が覆わ
れた状態のもとで、スタート信号bが入力されたとき、
シャッタ駆動回路22によってソレノイド17が作動し
て、シャッタ10が開状態となると共に、電源12から
X線管9に高電圧が印加される。これにより、X線管9
の放射窓15から試料3に向けて1次X線1が照射さ
れ、試料3からの2次X線2が検出器5で検出される。
スタート信号bが入力されて、X線管9から1次X線1
が放射されるに足りる遅延時間τが経過すると、遅延回
路23が判定回路20を作動させる。このとき、試料3
からの2次X線2を検出する検出器5のX線検出強度は
所定基準レベル以上となるので、判定回路20から対応
する判定出力が出される。この判定出力はスイッチ21
をオフ動作させない。このため、シャッタ駆動回路22
によるソレノイド17の作動が継続し、シャッタ10は
開状態に維持される。すなわち、以後も、X線源4から
試料3への1次X線1の照射が継続される。
いない状態のもとで、スタート信号bが入力されたと
き、先の場合と同様に、シャッタ10が開状態となると
共に、X線管9に高電圧が印加される。この場合、X線
管9の放射窓15から放射される1次X線1の大部分は
照射窓8から照射室6外に放射される。このため、検出
器5は試料3からの2次X線2を検出しない。スタート
信号bの入力から遅延時間τが経過すると、遅延回路2
3が判定回路20を作動させる。このとき、検出器5の
X線検出強度は所定基準レベルを下回る値となるので、
判定回路20からこれに対応する判定出力が出される。
この判定出力はスイッチ21をオフ動作させる。その結
果、シャッタ駆動回路22によるソレノイド17の作動
が停止し、シャッタ10はばね16の復元力で閉状態に
戻される。これにより、スタート信号bが入力されてか
ら遅延時間τが経過すると、X線源4からの1次X線1
の照射は停止し、照射窓8から1次X線1が照射室6外
に放射するのを防止できる。
は、安全確認用の検出器を特別に設けることなく、X線
分析用の検出器5を安全確認用に併用しているので、安
全確認機構を簡単かつ安価に構成できる。
開放型X線分析装置の概略の構成を示す概念図である。
この実施形態では、図1の構成におけるシャッタ10、
ソレノイド17およびシャッタ駆動回路22を省略し、
電源12とX線管9との間に常閉接点型のスイッチ21
を介挿し、判定回路20の判定出力によりスイッチ21
をオフ動作させるようにしたものである。分析回路1
9、判定回路20、遅延回路23などは図1の構成の場
合と同様である。この場合、スイッチ21が、X線源4
から試料3へのX線照射を継続させる保持手段24を構
成することになる。
試料3により照射窓8が覆われている場合、判定回路2
0からの判定出力によってスイッチ21のオン状態が保
持されて、電源12からX線源4への給電が継続され
て、X線源4から試料3への1次X線1の照射が継続さ
れる。
いない場合、判定回路20からの判定出力によってスイ
ッチ21をオフ動作させる。その結果、電源12からX
線管9への高電圧の印加が停止し、以後は、X線源4か
らの1次X線1の照射が停止し、照射窓8から1次X線
1が照射室6外に放射するのを防止できる。
に試料3を載置してX線分析する構成のX線分析装置の
場合について示したが、照射窓8を建築物のような定置
物体である試料3に押し当ててX線分析するハンディタ
イプの照射室開放型X線分析装置に同じ構成を装備して
も同様の機能を付与することができる。
2次X線2を検出する検出器5を分光を要しない非分散
型とした照射室開放型X線分析装置の場合について示し
たが、検出器を分散型とした照射室開放型X線分析装置
の場合でも同じ構成を装備して同様の機能を付与するこ
とができる。
出器を、試料中の分析対象元素の波長に合わせて一定の
角度関係に保って移動させる周知のゴニオメータを備え
ているので、検出器が分析対象元素の波長に合致してい
ない位置にある場合には、検出器はX線のバックグラウ
ンド成分(分析対象元素の波長以外の波長成分)のみを
検出することになり、そのX線検出強度のレベルは分析
対象元素の波長成分を検出する場合に比べてかなり低い
ものとなる。しかし、この場合でも、バックグラウンド
成分を検出する検出器のX線検出強度は、照射窓が試料
で覆われていないときに検出器が検出するX線検出強
度、つまり2次X線2を受けたケース7の壁面などから
放射されるX線の強度、と比べて十分高いレベルとなる
ので、適正な判定基準レベルを設定することにより、試
料があるときのX線検出強度と試料がないときのX線検
出強度を判定回路により容易に判別できる。
照射室の照射窓が試料によって覆われていないとき、X
線源から1次X線が照射されても、検出器が試料からの
2次X線を検出しないので、検出X線の強度が所定レベ
ルより低いと判断手段が判断し、この判断に応答して保
持手段がX線源からのX線照射の継続を停止することに
なり、照射窓に試料のない状態でX線照射が行われてX
線が外部に漏れるのを確実に防止できる。
析装置の概略構成を示す概念図である。
の概略構成を示す概念図である。
5…検出器、6…照射室、7…ケース、8…照射窓、1
0…シャッタ、20…判定回路(判別手段)、24…保
持手段
Claims (3)
- 【請求項1】 試料に1次X線を照射するX線源と、前
記試料からの2次X線を検出する検出器とが照射室に収
納され、この照射室を形成するケースに開口した照射窓
が、前記照射室の外方に位置する前記試料によって覆わ
れるX線分析装置において、前記検出器で検出されたX
線の強度が所定レベル以上であることを判別する判別手
段と、前記強度が所定レベル以上であるとき前記X線源
から試料への照射を継続させる保持手段とを備えた照射
室開放型X線分析装置。 - 【請求項2】 請求項1において、前記X線源は1次X
線の通路を開閉するシャッタを備え、前記保持手段は、
前記シャッタの開状態を保持するものである照射室開放
型X線分析装置。 - 【請求項3】 請求項1において、前記保持手段は、前
記X線源の作動状態を保持するものである照射室開放型
X線分析装置。
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---|---|---|---|
JP09026408A JP3121554B2 (ja) | 1997-02-10 | 1997-02-10 | 照射室開放型x線分析装置 |
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JPH10221276A JPH10221276A (ja) | 1998-08-21 |
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JP09026408A Expired - Fee Related JP3121554B2 (ja) | 1997-02-10 | 1997-02-10 | 照射室開放型x線分析装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102128847B (zh) * | 2010-01-15 | 2012-11-14 | 江苏天瑞仪器股份有限公司 | 用于x射线荧光光谱仪的光谱信号获取装置 |
KR101465353B1 (ko) * | 2013-07-22 | 2014-11-25 | 김우성 | 매트 및 그 제조 방법 |
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1997
- 1997-02-10 JP JP09026408A patent/JP3121554B2/ja not_active Expired - Fee Related
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