JP3121376U - 倉庫内置場管理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】物流センターなどの倉庫内にフォークリフトで一時的に保管する物品の管理の自動化を低コストでかつ高精度に実現しうる倉庫内置場管理装置を提供する。
【解決手段】倉庫内に保管された各物品の保管場所情報をコンピュータに逐次入力し、各物品個別の出荷情報とリンクさせることにより倉庫内での物品の置場管理を自動化する倉庫内置場管理装置であって、倉庫内の所定位置に所定間隔で埋設したICタグと、フォークリフト3の底部3aに設けた、前記ICタグのID番号を読取る1組のICタグ用アンテナ4と、フォークリフト3の運転席3bに設けた、前記ID番号を表示するモニタ5と、フォークリフト3の操作レバー3cに取り付けた、手指で操作することにより前記ID番号を確定して前記コンピュータへ送信するID確定スイッチ7とを備えている。
【選択図】図2
Description
本考案は、大量の物品の集配を行う物流センターなどの倉庫内において、フォークリフトで一時的に保管する物品の管理を自動化する倉庫内置場管理装置に関する。
例えば、製鉄所で製造され、船積みされてきた各種の線材コイルは、物流センターにてクレーンで陸揚げ(いわゆる「水切り」)され、フォークリフトでいったん倉庫に保管されたのち、需要者からのオーダーに応じて出荷される。
従来、物流センターにおいては大略以下の管理作業を必要とした。
[倉庫内への保管時]
(1)事前に製鉄所や運搬船からファックスやインターネット等で送信されてきた線材コイルの出荷情報のうち倉庫内の管理に必要なデータを倉庫内管理用カードに転記する。
(2)倉庫への受入れ準備のため、必要により倉庫内の他の線材コイルの配置換えを行う。
(3)運搬船から陸揚げ(水切り)し、仮置場(水切り場)に仮置きする際に、当該線材コイルに前記倉庫内管理用カードに記載された情報に対応する識別用の着色テープを貼付する。
(4)当該線材コイルをフォークリフトで仮置場からピックし、倉庫内の所定位置に保管する。
(5)前記倉庫内管理用カードに保管場所情報を追記する。
(6)当該倉庫内管理用カードを事務所のラックに保管する。
(1)事前に製鉄所や運搬船からファックスやインターネット等で送信されてきた線材コイルの出荷情報のうち倉庫内の管理に必要なデータを倉庫内管理用カードに転記する。
(2)倉庫への受入れ準備のため、必要により倉庫内の他の線材コイルの配置換えを行う。
(3)運搬船から陸揚げ(水切り)し、仮置場(水切り場)に仮置きする際に、当該線材コイルに前記倉庫内管理用カードに記載された情報に対応する識別用の着色テープを貼付する。
(4)当該線材コイルをフォークリフトで仮置場からピックし、倉庫内の所定位置に保管する。
(5)前記倉庫内管理用カードに保管場所情報を追記する。
(6)当該倉庫内管理用カードを事務所のラックに保管する。
[倉庫内からの出荷時]
(1)需要者からのオーダーにしたがって、事務所のラック内から、条件に合う線材コイルの出荷情報が記載された倉庫内管理用カードを検索する。
(2)当該検索された倉庫内管理用カードに記載された保管場所情報に基づき、倉庫内の現物(線材コイル)の所在を確認する。
(3)当該線材コイルをフォークリフトで倉庫内の所定位置からピックアップし、出荷する。
(1)需要者からのオーダーにしたがって、事務所のラック内から、条件に合う線材コイルの出荷情報が記載された倉庫内管理用カードを検索する。
(2)当該検索された倉庫内管理用カードに記載された保管場所情報に基づき、倉庫内の現物(線材コイル)の所在を確認する。
(3)当該線材コイルをフォークリフトで倉庫内の所定位置からピックアップし、出荷する。
上記のように、従来、物流センターでの線材コイル等の物品の管理作業は多くは人手によって行われており、省力化の点で改善の余地があるとともにヒューマンエラーも起こしやすい状況にあった。このため、コンピュータによる管理作業の自動化が検討されている。
例えば、物流センターでの倉庫内管理そのものに関するものではないが、鉄道貨物駅のコンテナターミナル構内でのコンテナの管理をコンピュータを用いてオートメーション化する管理システムが提案されている(特許文献1参照)。この管理システムは、コンテナターミナル構内に、IDタグを所定間隔を以て埋設しておき、これらの場所でフォークリフト等の荷役機械がコンテナの荷役を行う際に、荷役機械の底部に所定間隔で設けた2組のアンテナを有する受信装置で前記IDタグからのID番号を自動的に受信し、この受信情報をコンピュータへ無線送信して当該コンテナの所在位置情報をコンピュータに入力し、また当該所在位置のコンテナの輸送情報を取得するように構成されたものである。
しかしながら、上記特許文献1で提案された管理システムは、人手による操作を要することなく自動的にコンテナの所在位置情報を取得できるという利点を有するものの、1台の荷役機械(フォークリフト)に高価なアンテナを2組も取り付ける必要があるため、線材コイルなど比較的安価な物品を扱う物流センターでは、システム導入コストがかかりすぎ実用性に乏しい。また、荷役機械の運転員による確認なしに自動的に所在位置情報を取得してしまうことから、機器の誤動作や故障などによる誤ったデータの取得をチェックする機能がなく、自動化の効果を十分に享受できない可能性がある。
特許第3015946号公報
そこで本考案の目的は、物流センターなどの倉庫内にフォークリフトで一時的に保管する物品の管理の自動化を低コストでかつ高精度に実現しうる倉庫内置場管理装置を提供することにある。
請求項1に記載の考案は、倉庫内に保管された各物品の保管場所情報をコンピュータに逐次入力し、各物品個別の出荷情報とリンクさせることにより倉庫内での物品の置場管理を自動化する、下記(1)〜(5)の手段を備えたことを特徴とする倉庫内置場管理装置である。
(1)倉庫内の予め定めた位置に所定間隔で埋設され、それぞれ自己のID番号を発信するICタグ
(2)フォークリフトの底部に設けられ、当該フォークリフトが物品の積み降ろしを行う際に、前記ICタグのID番号を読取る1組のICタグ用アンテナ
(3)前記フォークリフトの運転席に設けられ、前記ICタグ用アンテナで読み取られた前記ID番号を表示するモニタ
(4)前記フォークリフトの操作レバーに取り付けられ、手指で操作されることにより前記ICタグ用アンテナで読み取られた前記ID番号を確定し、このID番号を後記コンピュータへ送信するID確定スイッチ
(5)前記ID番号を受信すると当該物品の保管場所情報が入力され、前記フォークリフトが物品を前記倉庫内に保管する際には当該物品の個別の取扱い情報を前記保管場所情報とリンクさせ、いっぽう前記フォークリフトが物品を前記倉庫内からピックアップする際には前記保管場所情報から当該物品の個別の取扱い情報を検索・取得することにより当該物品を特定するコンピュータ。
(1)倉庫内の予め定めた位置に所定間隔で埋設され、それぞれ自己のID番号を発信するICタグ
(2)フォークリフトの底部に設けられ、当該フォークリフトが物品の積み降ろしを行う際に、前記ICタグのID番号を読取る1組のICタグ用アンテナ
(3)前記フォークリフトの運転席に設けられ、前記ICタグ用アンテナで読み取られた前記ID番号を表示するモニタ
(4)前記フォークリフトの操作レバーに取り付けられ、手指で操作されることにより前記ICタグ用アンテナで読み取られた前記ID番号を確定し、このID番号を後記コンピュータへ送信するID確定スイッチ
(5)前記ID番号を受信すると当該物品の保管場所情報が入力され、前記フォークリフトが物品を前記倉庫内に保管する際には当該物品の個別の取扱い情報を前記保管場所情報とリンクさせ、いっぽう前記フォークリフトが物品を前記倉庫内からピックアップする際には前記保管場所情報から当該物品の個別の取扱い情報を検索・取得することにより当該物品を特定するコンピュータ。
請求項2に記載の考案は、前記フォークリフトの操作レバーに取り付けられ、手指で操作されることにより当該フォークリフトで一度に積み降ろしを行う物品の数に対応する物品数を確定し、この物品数を前記コンピュータへ送信する物品数確定スイッチを別途備えた請求項1に記載の倉庫内置場管理装置である。
請求項3に記載の考案は、前記物品が、線材コイルである請求項1または2に記載の倉庫内置場管理装置である。
本考案によれば、フォークリフトの運転員が運転席に設けられたモニタで、ICタグ用アンテナで読み取られたID番号が物品の実際の保管場所に対応するICタグのID番号と一致していることを確認したのち、ID確定スイッチを操作して当該ID番号を確定することにより初めて当該ID番号がコンピュータに送信されるので、機器の誤作動があっても誤った保管場所情報がそのままコンピュータに送信されてしまうことがなくなり、高精度に置場管理の自動化が実現できる。また、ICタグ用アンテナはフォークリフトに1組だけ取り付ければよいので、上記特許文献1に記載の発明に比べ、大幅に導入コストを削減できる。
以下、本考案の実施の形態について、物品として線材コイルを一時保管する倉庫を例に挙げて図を参照しつつ詳細に説明する。
〔実施形態〕
(管理装置の構成)
本考案の実施形態に係る倉庫内置場管理装置の一例を図1および2に示す。
フォークリフト3で線材コイル(以下、単に「コイル」ともいう。)Aを積み下ろし搬送する場合、線材コイルAは立てたままの状態を維持しつつ取り扱うのが望ましい。このため、図1に示すように、倉庫1内には、その幅中央部にフォークリフトの作業用通路(以下、単に「通路」ともいう。)101を設け、さらにその通路101の両側に通路101と直角方向に伸びる複数のコイル保管列(以下、単に「列」ともいう。)102を所定間隔で設けておき、各列102に線材コイルAを立てたまま縦に並べて保管できるようにしておく。そして、各コイル保管列102ごとにその通路101側の床面に、自己のID番号を発信するICタグ2を1個埋設しておく。なお、コイル保管列102の間隔は、倉庫1内にできるだけ多数の線材コイルAを保管できるように、線材コイルAの積み下ろし時に隣りの列102の線材コイルAに接触しない範囲でできるだけ小さく設定すればよい。
(管理装置の構成)
本考案の実施形態に係る倉庫内置場管理装置の一例を図1および2に示す。
フォークリフト3で線材コイル(以下、単に「コイル」ともいう。)Aを積み下ろし搬送する場合、線材コイルAは立てたままの状態を維持しつつ取り扱うのが望ましい。このため、図1に示すように、倉庫1内には、その幅中央部にフォークリフトの作業用通路(以下、単に「通路」ともいう。)101を設け、さらにその通路101の両側に通路101と直角方向に伸びる複数のコイル保管列(以下、単に「列」ともいう。)102を所定間隔で設けておき、各列102に線材コイルAを立てたまま縦に並べて保管できるようにしておく。そして、各コイル保管列102ごとにその通路101側の床面に、自己のID番号を発信するICタグ2を1個埋設しておく。なお、コイル保管列102の間隔は、倉庫1内にできるだけ多数の線材コイルAを保管できるように、線材コイルAの積み下ろし時に隣りの列102の線材コイルAに接触しない範囲でできるだけ小さく設定すればよい。
一方、フォークリフト3には、図2(a)に示すように、その底部3aにICタグ2から発信されたID番号を読み取る1組のICタグ用アンテナ4を取り付けるとともに、その運転席3bにICタグ用アンテナ4で読み取られた前記ID番号を表示するモニタ5を設ける。
さらに、同図(b)に示すように、フォークリフト3の操作レバー3cには、運転員Bが手指で操作することによりICタグ用アンテナ4で読み取られた前記ID番号を確定し、そのID番号を後記コンピュータ6へ送信するID確定スイッチ7、および、必要により、一度の積み下ろし作業で扱うコイル数を確定するコイル数確定スイッチ(物品数確定スイッチ)8を取り付ける。
そして、図1に示すように、例えば事務所103内に、前記ID番号を受信すると当該線材コイルAの保管場所情報が入力され、フォークリフト3が線材コイルAを倉庫1内に保管する際には当該線材コイルAの個別の出荷情報を前記保管場所情報とリンクさせ、いっぽうフォークリフト3が線材コイルAを倉庫1内からピックアップする際には前記保管場所情報から当該線材コイルAの個別の出荷情報を検索・取得することにより当該線材コイルAを特定するコンピュータとして例えばホストコンピュータ6を設置する。
(管理方法)
次に、線材コイルAの流れに沿って物流センターでの上記管理装置を用いた管理方法について説明する。
次に、線材コイルAの流れに沿って物流センターでの上記管理装置を用いた管理方法について説明する。
[運搬船からの陸揚げ時]
出荷元から運搬船で搬送されてきた線材コイルAを陸揚げする際、その線材コイルAの出荷情報(品番、製品仕様など)を把握する必要がある。このため、例えば出荷元で線材コイルAに出荷情報を記録したバーコードを貼付しておき、陸揚げ時にバーコードを読取機で読み取り、この出荷情報をホストコンピュータ6に入力する。
出荷元から運搬船で搬送されてきた線材コイルAを陸揚げする際、その線材コイルAの出荷情報(品番、製品仕様など)を把握する必要がある。このため、例えば出荷元で線材コイルAに出荷情報を記録したバーコードを貼付しておき、陸揚げ時にバーコードを読取機で読み取り、この出荷情報をホストコンピュータ6に入力する。
[仮置場への仮置き時]
陸揚げ(水切り)された線材コイルAは、倉庫1内に保管する前にフォークリフトで岸壁近くの仮置場(いわゆる「水切り場」)に仮置きする場合があるが、この際、下記[倉庫内への保管時]で詳述する倉庫内での保管場所情報の取得方法と同様の方法により、当該線材コイルAの仮置場における保管場所情報を読み取ってホストコンピュータ6に入力し、前記出荷情報とリンクさせて記憶させる。すなわち、フォークリフト3は、上記倉庫1で用いられるものと同様、1組のICタグ用アンテナ4、モニタ5およびID確定スイッチ6を備えたものを用いる。また、仮置場には、倉庫1と同様、線材コイルAを立てたまま縦に並べて保管する複数のコイル保管列102を設け、各列102の通路101側の床面にICタグ2を埋設しておく。これにより、線材コイルAがフォークリフト3で仮置場に仮置きされる際に、フォークリフト3の底部3aに取り付けたICタグ用アンテナ4でICタグ2から発信されたID番号を読み取り、フォークリフト3の運転員Bがモニタ5に表示されたID番号を確認し、現物の線材コイルAが仮置きされる場所が正しく表示されている場合には、ID確定スイッチ7を操作すれば、ID番号が確定し、このID番号をホストコンピュータ6に送信し保管場所情報を入力することができる。
陸揚げ(水切り)された線材コイルAは、倉庫1内に保管する前にフォークリフトで岸壁近くの仮置場(いわゆる「水切り場」)に仮置きする場合があるが、この際、下記[倉庫内への保管時]で詳述する倉庫内での保管場所情報の取得方法と同様の方法により、当該線材コイルAの仮置場における保管場所情報を読み取ってホストコンピュータ6に入力し、前記出荷情報とリンクさせて記憶させる。すなわち、フォークリフト3は、上記倉庫1で用いられるものと同様、1組のICタグ用アンテナ4、モニタ5およびID確定スイッチ6を備えたものを用いる。また、仮置場には、倉庫1と同様、線材コイルAを立てたまま縦に並べて保管する複数のコイル保管列102を設け、各列102の通路101側の床面にICタグ2を埋設しておく。これにより、線材コイルAがフォークリフト3で仮置場に仮置きされる際に、フォークリフト3の底部3aに取り付けたICタグ用アンテナ4でICタグ2から発信されたID番号を読み取り、フォークリフト3の運転員Bがモニタ5に表示されたID番号を確認し、現物の線材コイルAが仮置きされる場所が正しく表示されている場合には、ID確定スイッチ7を操作すれば、ID番号が確定し、このID番号をホストコンピュータ6に送信し保管場所情報を入力することができる。
[仮置場からのピック時]
線材コイルAは、仮置場からフォークリフト3でピックし、倉庫1内へ移送して保管するが、仮置場からピックする際に、ICタグ用アンテナ4にて当該線材コイルAの仮置場における保管場所情報を取得し、この保管場所情報をホストコンピュータ6に送信することで、ホストコンピュータ6にて当該線材コイルAの出荷情報を自動的に検索し取得することにより当該線材コイルAを特定することができる。
線材コイルAは、仮置場からフォークリフト3でピックし、倉庫1内へ移送して保管するが、仮置場からピックする際に、ICタグ用アンテナ4にて当該線材コイルAの仮置場における保管場所情報を取得し、この保管場所情報をホストコンピュータ6に送信することで、ホストコンピュータ6にて当該線材コイルAの出荷情報を自動的に検索し取得することにより当該線材コイルAを特定することができる。
[倉庫内への保管時]
仮置場から線材コイルAをピックしたフォークリフト3は、倉庫1内に入り、作業用通路101を通って線材コイルAを保管しようとするコイル保管列102に対向するように向きを変え、当該列102に接近する。その際、フォークリフト3の底部3aに取り付けられたICタグ用アンテナ4でICタグ2から発信されたID番号が読み取られる。
仮置場から線材コイルAをピックしたフォークリフト3は、倉庫1内に入り、作業用通路101を通って線材コイルAを保管しようとするコイル保管列102に対向するように向きを変え、当該列102に接近する。その際、フォークリフト3の底部3aに取り付けられたICタグ用アンテナ4でICタグ2から発信されたID番号が読み取られる。
ここで、例えば外径が1300mm程度の線材コイルAを1段置きで保管する場合、列102の間隔、すなわちICタグ2の埋設間隔は、コイル外径より少し広い1400mm程度とするとよい。なお、保管スペースを節約するために線材コイルAを2段以上に積み重ねて保管する場合があるが、その場合には、2段目の線材コイルAは1段目の隣り合う線材コイルAのちょうど真ん中の位置の真上に積み重ねられ、3段目は1段目の線材コイルAの真上に積み重ねられることになる。以下同様にして、偶数段は2段目の真上に、奇数段は1段目の真上に積み重ねられることになる。したがって、2段以上に積み重ねる場合は、上記1段置きの場合のコイル保管列102の間に偶数段用のコイル保管列を設定し、その列に対応するICタグ2を埋設しておく必要がある。したがって、この場合のICタグ2の埋設間隔は、1段置きの場合のちょうど半分の700mm程度とすればよい。なお、3段目以上に積み重ねて線材コイルAを保管する際には、その真下に保管された線材コイルAと保管位置を区別する必要があるが、例えばフォークリフト2のフォーク昇降装置にレベル検知用センサを取り付けておき、保管作業時のフォーク位置で何段目かを特定し、これを保管場所情報に追加して記憶させるようにすればよい。
また、ICタグ用アンテナ4としては、例えば方状のループコイルアンテナを用いればよい。このループコイルアンテナ4から電波を送信し、この電波を受信したICタグ2がこの電波のエネルギを利用して自己のID番号をループコイルアンテナ4へ返送することにより、ID番号の読み取りができる。ICタグ用アンテナ4でICタグ2からの信号を確実に受信するためには、ICタグ用アンテナ4のサイズはできるだけ大きいものの方が好ましいが、ICタグ用アンテナ4は大きくなるとコストが著しく上昇するので過度に大きくすることは実用的でない。例えばICタグ2を埋設した位置にペンキ等で目立つようにマーキングしておけば、フォークリフト3の通常の運転操作によりICタグ用アンテナ4をICタグ2に重ねることが容易に行える程度の大きさで十分であり、例えば200mm角程度のものを用いればよい。
また、ICタグ用アンテナ4としては、例えば方状のループコイルアンテナを用いればよい。このループコイルアンテナ4から電波を送信し、この電波を受信したICタグ2がこの電波のエネルギを利用して自己のID番号をループコイルアンテナ4へ返送することにより、ID番号の読み取りができる。ICタグ用アンテナ4でICタグ2からの信号を確実に受信するためには、ICタグ用アンテナ4のサイズはできるだけ大きいものの方が好ましいが、ICタグ用アンテナ4は大きくなるとコストが著しく上昇するので過度に大きくすることは実用的でない。例えばICタグ2を埋設した位置にペンキ等で目立つようにマーキングしておけば、フォークリフト3の通常の運転操作によりICタグ用アンテナ4をICタグ2に重ねることが容易に行える程度の大きさで十分であり、例えば200mm角程度のものを用いればよい。
ICタグ用アンテナ4でICタグ2から発信されたID番号が読み取られると、このID番号がフォークリフト2の運転席に設けられたモニタ5に表示される。モニタ5は、その視認が容易なように、かつ、フォークリフト2の運転操作に邪魔にならないように、運転席の前方上方でバックミラの横あたりに取り付けておくのが好ましい。
運転員Bは、モニタ5に表示されたID番号を目視し、線材コイルAを保管しようとしている列102に間違いないか確認を行う。この確認作業を容易かつ確実なものとするため、各列102には予め番地(例えば、倉庫の入口から奥に向かって通路101の左側の列はA01〜Ann、右側の列はB01〜Bnnなど)を付与してこれを各列102の後方の倉庫1壁面などに掲示しておき、この番地とID番号とを一致させておくとよい。そして、運転員Bは、モニタ5に表示されたID番号と列102の番地とが一致することを確認したのち、フォークリフト3の操作レバー3cに取り付けられたID確定スイッチ7を指で押えることにより、当該ID番号(すなわち、列の番地)がホストコンピュータ6に送信される。ID確定スイッチ7としては、操作レバー3cから掌を離すことなく指で簡単に操作できる例えばレバー式スイッチを用いればよい。なお、ID番号のホストコンピュータ6への送信は、例えばフォークリフト3の上部に無線アンテナ104を取り付けておき、倉庫1内に設置した図示しない無線アンテナおよび事務所103に設置した無線アンテナ105を介して行うことができる。
なお、1つの列102には、通常、線材コイルAが複数個並べて保管されるが、保管時には列102の奥から通路101側に順番に保管され、出荷時にはその反対に通路101側から順にピックされるので、ホストコンピュータ6にてその順番と線材コイルAの出荷情報とをリンクさせて記憶しておけばよい。
ここで、もし、モニタ5に表示されたID番号が列102の番地に一致しない場合は、ICタグ用アンテナ4がICタグ2にうまく重ならず、そのID番号を受信できなかったと考えられるので、運転員Bは、フォークリフト3を一旦後退させて再度前進させ、当該ICタグ2のID番号がモニタ5に表示されるまで入れ直しを行えばよい。
なお、本出願人は、倉庫1内における線材コイルAの保管は保管スペースの節約と荷崩れ防止の観点から3段積み重ね方式を採用し、ICタグ2の埋め込み間隔を700mmとし、ICタグ用アンテナ4として200mm角のサイズのループコイルアンテナを用いて実用に供しているが、本置場管理装置導入後の一定期間は、運転員Bによっては上記フォークリフト3の入れ直しが見られたものの、運転員Bが本置場管理装置に習熟したのちは、ほとんど入れ直しせずに1回で正しいID番号の受信を行えるようになっている。なお、1段目と3段目の線材コイルAの区別は、フォーク昇降装置にレベル検知用センサとして磁気センサを取り付けておき、保管作業時のフォーク位置でいずれの段であるかを特定できるようにした。
また、万が一、モニタ5に表示されたID番号が列102に表示されている番地に一致しないにもかかわらず、ID確定スイッチ7を間違って押してしまい誤ったID番号をホストコンピュータ6に送信してしまった場合は、運転席に別途設けた図示しないキーボードで手入力して上記誤ったID番号の入力をキャンセルしたのち、上記フォークリフト3の入れ直し操作を行えばよい。
また、フォークリフト3で線材コイルAを積み下ろす際、通常、線材コイルの巻き幅に応じて、1コイルのみ、または2コイル同時に積み下ろしを行う場合の2通りの作業が存在する。上述したように、1つの列102に保管する線材コイルの順番をホストコンピュータ6に記憶させておく必要があるが、このように、積み下ろしを行う線材コイルAが1コイルのみなのか、2コイル同時なのかで、列102における線材コイルAの順番が変わってしまうので、なんらかの手段でホストコンピュータ6に当該積み下ろし作業のコイル数を知らせてやる必要がある。このため、例えば、図2に示すように、操作レバー3cにレバー式スイッチを3個設置しておき、例えば左端のスイッチはID確定スイッチ7として用いるが、真ん中のスイッチは当該積み下ろし作業のコイル数が1コイルである場合、右端のスイッチは当該積み下ろし作業のコイル数が2コイルである場合、それぞれのコイル数をホストコンピュータ6に送信するコイル数確定スイッチ(物品数確定スイッチ)8として用いればよい。
例えば、2コイルを同時に保管しようとする場合、運転員Bは、モニタ5に表示されたID番号が列102の番地と一致していることを確認したのち、操作レバー3cから掌を離すことなく、人差し指で左端のID確定スイッチ7を、薬指で右端のコイル数確定スイッチ8をそれぞれ押すことにより、ID番号(列の番地)とコイル数がホストコンピュータ6に送信される。ID番号(列の番地)とコイル数が入力されると、ホストコンピュータ6は、ID番号(列の番地)および当該列におけるコイルの順番とコイル出荷情報とをリンクさせて記憶する。
運転員Bは、上記のように指でID確定スイッチ7およびコイル数確定スイッチ8を押したのち、そのまま掌で操作レバー3cを操作して線材コイルAを当該列102に奥から保管する。
このように、運転員Bは操作レバー3cから掌を離すことなく指でID確定スイッチ7およびコイル数確定スイッチ8を操作することができるので、運転員Bに通常の運転操作以外の管理操作として過度の負担を課すことがなく、ヒューマンエラーの発生を格段に減少させることができる。
[倉庫内からの出荷時]
需要者からのオーダーにしたがって、ホストコンピュータ6により条件に合う線材コイルの出荷情報を検索・取得する。その際、当該検索・取得された出荷情報にリンクされた倉庫内保管位置情報(すなわち、列102の番地と当該列102における順番)も同時に取得される。
需要者からのオーダーにしたがって、ホストコンピュータ6により条件に合う線材コイルの出荷情報を検索・取得する。その際、当該検索・取得された出荷情報にリンクされた倉庫内保管位置情報(すなわち、列102の番地と当該列102における順番)も同時に取得される。
したがって、この倉庫内保管位置情報を、積み下ろし作業を担当するフォークリフト3に送信してモニタ5に表示させることにより、運転員Bはピックすべき線材コイルの倉庫1内における所在が確認できるので、フォークリフト3で該当する列102の線材コイルAをピックすればよい。
そして、このピックの際、上記倉庫1内への保管時と同様、ICタグ用アンテナ4でICタグ2から発信されたID番号が受信され、モニタ5に表示されるので、運転員Bが列102の番地と一致していることを確認したのち、ID確定スイッチ7およびコイル数確定スイッチ8を押すことで、ID番号およびコイル数がホストコンピュータ6に送信される。ID番号およびコイル数を受信し、当該線材コイルAの個別の保管場所情報が入力されると、ホストコンピュータ6は、この保管場所情報にリンクされた当該線材コイルAの出荷情報を検索・取得し、この出荷情報をフォークリフト3に返信してモニタ5に表示させるので、運転員Bは、ピックしようとしている線材コイルAが目的のものであることを確認でき、間違った線材コイルをピックしてしまうことを確実に防止することができる。
このように、本考案に係る倉庫内置場管理装置を適用することにより、運転員に過度の負荷を課することなく、低コストでかつ高精度に倉庫内管理作業のオートメーション化が実現できるようになった。
なお、上記実施形態では、物品として線材コイルを代表例として説明を行ったが、これに限定されるものではなく、薄板コイルやその他の物品にも当然に適用しうるものである。
1…倉庫
2…ICタグ
3…フォークリフト
3a…底部
3b…運転席
3c…操作レバー
4…ICタグ用アンテナ
5…モニタ
6…コンピュータ(ホストコンピュータ)
7…ID確定スイッチ
8…物品数確定スイッチ(コイル数確定スイッチ)
101…作業用通路
102…コイル保管列
103…事務所
104,105…無線アンテナ
A…物品(線材コイル)
B…運転員
2…ICタグ
3…フォークリフト
3a…底部
3b…運転席
3c…操作レバー
4…ICタグ用アンテナ
5…モニタ
6…コンピュータ(ホストコンピュータ)
7…ID確定スイッチ
8…物品数確定スイッチ(コイル数確定スイッチ)
101…作業用通路
102…コイル保管列
103…事務所
104,105…無線アンテナ
A…物品(線材コイル)
B…運転員
Claims (3)
- 倉庫内に保管された各物品の保管場所情報をコンピュータに逐次入力し、各物品個別の出荷情報とリンクさせることにより倉庫内での物品の置場管理を自動化する、下記(1)〜(5)の手段を備えたことを特徴とする倉庫内置場管理装置。
(1)倉庫内の予め定めた位置に所定間隔で埋設され、それぞれ自己のID番号を発信するICタグ
(2)フォークリフトの底部に設けられ、当該フォークリフトが物品の積み降ろしを行う際に、前記ICタグのID番号を読取る1組のICタグ用アンテナ
(3)前記フォークリフトの運転席に設けられ、前記ICタグ用アンテナで読み取られた前記ID番号を表示するモニタ
(4)前記フォークリフトの操作レバーに取り付けられ、手指で操作されることにより前記ICタグ用アンテナで読み取られた前記ID番号を確定し、このID番号を後記コンピュータへ送信するID確定スイッチ
(5)前記ID番号を受信すると当該物品の保管場所情報が入力され、前記フォークリフトが物品を前記倉庫内に保管する際には当該物品の個別の出荷情報を前記保管場所情報とリンクさせ、いっぽう前記フォークリフトが物品を前記倉庫内からピックアップする際には前記保管場所情報から当該物品の個別の出荷情報を検索・取得することにより当該物品を特定するコンピュータ。 - 前記フォークリフトの操作レバーに取り付けられ、手指で操作されることにより当該フォークリフトで一度に積み降ろしを行う物品の数に対応する物品数を確定し、この物品数を前記コンピュータへ送信する物品数確定スイッチをさらに備えた請求項1に記載の倉庫内置場管理装置。
- 前記物品が、線材コイルである請求項1または2に記載の倉庫内置場管理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006001145U JP3121376U (ja) | 2006-02-20 | 2006-02-20 | 倉庫内置場管理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006001145U JP3121376U (ja) | 2006-02-20 | 2006-02-20 | 倉庫内置場管理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3121376U true JP3121376U (ja) | 2006-05-18 |
Family
ID=43471485
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006001145U Expired - Fee Related JP3121376U (ja) | 2006-02-20 | 2006-02-20 | 倉庫内置場管理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3121376U (ja) |
-
2006
- 2006-02-20 JP JP2006001145U patent/JP3121376U/ja not_active Expired - Fee Related
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