JP3121038U - フィルムホルダ - Google Patents
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Abstract
【課題】真空蒸着法やスパッタリング法で薄膜を基板に製膜する時に用いる基板ホルダに関して、カットされた小面積の薄いフィルムを基板とした時でも基板の温度上昇を防止できる基板ホルダを提供する。
【解決手段】カットした薄いフィルムに薄膜を形成する時に用いるホルダを提供するものであり、フィルム温度の上昇を防ぎ十分な製膜速度で該フィルム上での薄膜形成を可能とするものである。すなわち、該ホルダを曲面を有する形状とし、該フィルムを張力を与えながら該曲面に保持する事を特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】カットした薄いフィルムに薄膜を形成する時に用いるホルダを提供するものであり、フィルム温度の上昇を防ぎ十分な製膜速度で該フィルム上での薄膜形成を可能とするものである。すなわち、該ホルダを曲面を有する形状とし、該フィルムを張力を与えながら該曲面に保持する事を特徴とする。
【選択図】図1
Description
本考案は真空蒸着法やスパッタリング法で薄膜を基板に製膜する時に用いる基板ホルダに関する。具体的には、カットされた薄いフィルムを保持し基板温度の上昇を低減できる効果を有する基板ホルダである。
基板上に真空蒸着などの減圧下で薄膜を作製すると、蒸着物質が気体から固体になる時の潜熱や蒸発源からの熱輻射のため基板温度が上昇する。熱容量の小さい薄いフィルムでは温度上昇の速度が早くフィルムが変形したり、甚だしいときはフィルムが溶融したりする。ロールに巻いたフィルムに連続的に真空蒸着する事は、金銀糸の製造やガスバリアフィルムの製造の分野で行われている。ロールコータでは冷却した円筒型のキャンを回転させながら該キャンに沿わせて走行するフィルムに連続して製膜する。該キャンとフィルムとの密着性、すなわち熱伝導性は該キャンの平坦性と走行するフィルム張力で確保される。しかしながら、このようなロールコータと称される連続蒸着装置や連続スパッタリング装置は非常に高価であり、また使用する基板もロールに巻いたものが必要であり通常の小規模実験では使用できない。カットされた小面積のフィルムを用いて、該フィルム上に製膜したいという要望は強い。小面積のフィルムを平板の基板ホルダに取り付けたのではフィルムと基板ホルダとの密着が悪くフィルム温度上昇を防ぐ事ができなかった。このように、従来は適した方法なく、堆積速度を非常に遅くして製膜するなどの工夫でかろうじて製膜していた。
本考案は、カットされた小面積の薄いフィルムを基板とした時でも基板の温度上昇を防止できる基板ホルダを考案するものである。
本考案は、減圧下で薄膜を形成する時に用いるカットされた薄いフィルムを固定する固定治具において、フィルムを貼り付ける面がカマボコ状であり、かつフィルムに張力を加える事のできる機構を有する事を特徴とするフィルムホルダである。さらに、このフィルムに張力を加える事のできる機構が、フィルムを貼り付ける治具に設けた凹部に凸部材が嵌合し該凹部にフィルムが押し込まれる事により張力が印加される事を特徴とするフィルムホルダである。
本考案によれば、真空蒸着やスパッタリングにおいて、カットされた薄いフィルムへの薄膜作製が可能となる。
本考案のフィルムホルダを図を用いて説明する。
図1は本実施例の側面図であり、1がフィルムホルダである。図2はカットされた略4角形のフィルム5をフィルムホルダ1に取り付け、張力を加える前の状態を示した。この図では粘着テープ6で該フィルムを固定している。図3にフィルム5に張力を加えてホルダ1に貼り付けた状態を模式的に示した。本模式図の図3ではフィルム5とホルダ1を区別するため、両者に間隙をあけて製図しているが、実際は該フィルム5と該ホルダ1は密着している。
図1は本実施例の側面図であり、1がフィルムホルダである。図2はカットされた略4角形のフィルム5をフィルムホルダ1に取り付け、張力を加える前の状態を示した。この図では粘着テープ6で該フィルムを固定している。図3にフィルム5に張力を加えてホルダ1に貼り付けた状態を模式的に示した。本模式図の図3ではフィルム5とホルダ1を区別するため、両者に間隙をあけて製図しているが、実際は該フィルム5と該ホルダ1は密着している。
図1、図2、図3における1は本考案のフィルムホルダである。フィルムを貼り付ける面はカマボコ状となっている。カマボコ状とは円柱の一部を切り出した形状の事であるが、曲面は厳密な円柱面である必要はなく、薄膜作製装置における蒸発源と基板との相対配置により、曲率は考慮すればよいし、また曲率はホルダ面の部分部分で異なっていても良い。要は、フィルムに張力が加わった時にフィルムとホルダが熱伝導良く密着すればよい。5はカットされたフィルムである。ここに云うフィルムとはポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ポリカーボネートなどの有機フィルムが代表的なものである。要は熱容量が小さいフィルムに製膜する時に、該フィルムが高温度になるのを防ぎたいという場合に本考案が適用される。フィルムの厚さは数μmから300μm程度である。500μm以上と厚い場合は熱容量も大きく基板温度の上昇は小さいので本考案の効果は小さい。
フィルムとホルダを密着させるためには、フィルムにホルダの曲率方向に張力を印加する必要がある。図1、図2、図3の2はホルダに設けた凹部である。3はステンレス平板であり、丸棒4が熔接されている。該丸棒はホルダ凹部2に嵌合する凸部となる。前述の図2のようにフィルム5をホルダ1に取りつけた後に、ステンレス平板3をホルダ1の背面に押し付ける。押し付ける構造は図示省略したが、単純には、ホルダ背面にネジ穴を開けておき、平板3をボルトでホルダに固定する方式が容易に考えられる。ボルトを締め込んでいくと、凹部2に凸部4が侵入する事でフィルム5が引っ張られる事になる。本考案の張力を印加する他の方式としては、バネ構造を製作してフィルムを引っ張る方式、錘でフィルムに張力を印加する方式などが考えられる。しかしながら、前述の凹部と凸部を嵌合させる方式は廉価であり、基板ホルダを小型化できるメリットがある。
本発明の効果の実証例を図4に示した。100μm厚さ、100mm角のポリエチレンテレフタレートフィルムを、本発明の曲率半径200mmのフィルムホルダに固定し、100mm離れた所から赤外線ヒータで加熱した時の温度上昇を調べた。温度は赤外放射温度計(商品名:赤外線熱電対、型式:IR−STC01K、株式会社チノー製)で測定した。比較例は本発明のフィルムホルダを用いないで、平板の基板ホルダのフィルムを取り付けた時の結果である。比較例では、平板とフィルムとの接触は良くなく、温度上昇が大きかったが、本発明のフィルムホルダでは温度上昇が防止できた。図4に図示した効果は実際の真空蒸着法やスパッタリング法の薄膜作製でも確認している。本考案のフィルムホルダを用いるなら、厚さが4μmのポリナフタレンテレフタレートフィルムへのアルミニウムのスパッタ製膜も可能だった。
1 フィルムホルダ、2 該ホルダに設けた凹部、3 平板、4 平板に熔接した丸棒(凸部)、5 フィルム、6 粘着テープ
Claims (2)
- 減圧下で薄膜を形成する時に用いるカットされた薄いフィルムを固定する固定治具において、フィルムを貼り付ける面がカマボコ状であり、かつフィルムに張力を加える事のできる機構を有する事を特徴とするフィルムホルダ。
- 上記のフィルムに張力を加える事のできる機構が、フィルムを貼り付ける治具に設けた凹部に凸部材が嵌合し該凹部にフィルムが押し込まれる事により張力が印加される事を特徴とする請求項1記載のフィルムホルダ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006001053U JP3121038U (ja) | 2006-01-23 | 2006-01-23 | フィルムホルダ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006001053U JP3121038U (ja) | 2006-01-23 | 2006-01-23 | フィルムホルダ |
Publications (1)
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JP3121038U true JP3121038U (ja) | 2006-04-27 |
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ID=43471173
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JP (1) | JP3121038U (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5651693B2 (ja) * | 2010-06-23 | 2015-01-14 | 株式会社アルバック | 基板ホルダ及び成膜装置 |
JP5674767B2 (ja) * | 2010-04-21 | 2015-02-25 | 株式会社アルバック | マスク |
JP2015229796A (ja) * | 2014-06-06 | 2015-12-21 | キヤノントッキ株式会社 | 成膜装置 |
-
2006
- 2006-01-23 JP JP2006001053U patent/JP3121038U/ja not_active Expired - Fee Related
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