JP3120747B2 - シリンジポンプのクラッチ機構 - Google Patents
シリンジポンプのクラッチ機構Info
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Description
ンプ等に使用されるシリンジポンプのクラッチ機構に関
する。
部を固定し送りねじを駆動する手段を備えるハウジン
グ、送りねじの回転により送りナットを直線運動させ当
該直線運動をシリンジ押し棒に伝達させ、かつシリンジ
押し棒の一部を固定する機構を備えるスライダー、送り
ねじの回転運動からスライダーの動きを解放させるため
のクラッチ機構を備えている。なお、上記クラッチ機構
は、シリンジをシリンジポンプに取り付ける又は取り外
すときに、スライダーを手動で直線移動させるための機
構である。
5に示す。半割りナット20をクラッチシャフト22の
軸心を中心に回転させることにより、送りねじ2の回転
運動を半割ナットを介してスライダーに伝達したり、又
は送りねじ2の回転運動からスライダーを解放する。こ
の場合、半割ナット20は送りねじ2の回転にともない
送りねじ2のラジアル方向に力を受けるので、送りねじ
2の回転運動を確実に半割ナット20に伝達するために
は、引っ張りばね21により半割りナット20を送りね
じ2に押しつけておく必要がある。
ジポンプのクラッチ機構では、送りねじ2は半割りナッ
ト20による摩擦力を常に受けている。また、送りねじ
2と半割りナット20を噛み合わせるときに、半割ナッ
ト20のねじ部のエッジが送りねじ2のねじ面に衝突す
ることがあり、送りねじ2のねじ面が磨耗する。このた
め、スライダーの送り精度の低下を招き、薬液の注入精
度が悪化するという問題を生じていた。
噛み合わすときに、位置によっては直ちに噛み合わすこ
とができず、最大で送りねじ2のねじピッチの2分の1
の位置ずれが生じ、薬液の注入量に誤差を生じていた。
れたもので、その目的は、送りねじのねじ面の磨耗が少
ないシリンジポンプのクラッチ機構を提供することにあ
る。また、他の目的は、クラッチをつなぐときの位置ず
れの小さいシリンジポンプのクラッチ機構を提供するこ
とにある。
め、請求項1記載の発明は、送りねじと送りナットを常
時かつ前記送りナットの全周にわたって噛み合わせ、送
りナットの回転を拘束することにより送りねじの回転運
動をスライダーの直線運動に伝達し、送りナットの回転
を自由にすることにより前記送りねじの回転運動からス
ライダーの動きを解放することを特徴とする。
リンジポンプのクラッチ機構において、前記送りナット
は外周全域に歯を備え、当該歯にラチェットを噛み合わ
せて前記送りナットの回転を拘束することを特徴とす
る。
リンジポンプのクラッチ機構において、送りナットと前
記送りナットの回転を拘束するためのブレーキパッドを
有することを特徴とする。
は3記載のシリンジポンプのクラッチ機構において、軸
受けを介して送りナットとスライダーとの間で力の伝達
を行うことを特徴とする。
態を説明する。図1は本発明に関わるクラッチ機構を含
むシリンジポンプの駆動機構を表した図である。図中、
送りナット3とラチェット7が噛み合っている状態を実
線で、切り離されている状態を点線で示す。
構を介して連結された送りねじ2には、送りナット3が
噛み合っており、この送りナット3にはボールベアリン
グ4を介してスライダー5が取り付けられている。スラ
イダー5は、送りナット3の直線運動に連動して軸方向
に移動可能である。また、スライダー5には押し子8が
一体的に固定されている。更に、後述する図2に示すよ
うに、スライダー5には回転可能なラチェット7が軸支
されている。このラチェット7は、送りナット3の回転
を拘束し、また、その拘束を解くためのものである。
いる状態では、送りナット3の回転運動は抑制される。
これにより、モーター1の回転がカップリング機構を経
て送りねじ2に伝達し、送りねじ2の回転運動は送りナ
ット3の直線運動に変換され、当該送りナット3の直線
運動がスライダー5を介して押し子8を直線的に移動さ
せる。シリンジ外筒9の一部分は送りねじ駆動手段を含
むハウジングに固定され、シリンジ押し棒10の末端部
10aは押し子8に固定される。押し子8が固定された
シリンジの方向に移動することにより、シリンジ内の薬
液が加圧され、送給される。
ている状態では、押し子8を手動で直線運動させると、
スライダー5内に設けられたボールベアリング4を介し
て送りナット3は回転しながら静止した送りねじ2に沿
って直線運動をする。
面と送りねじ2のねじ面は常時噛み合っており、全周に
わたって接触している。双方のねじ面は滑り接触であ
る。ねじ面に潤滑剤を施すか、又は潤滑性を有する材料
でねじ面を構成することにより、双方のねじ面の磨耗を
抑えることができる。したがって、この実施形態は、従
来の半割りナット20を用いたクラッチ機構と比較し
て、使用によるスライダー5の送り精度の低下が少ない
という利点をもつ。また、この実施形態では、送りナッ
ト3をばねにより送りねじ2に押しつける必要もなく、
クラッチを切るときに必要とされる操作力も小さくて済
む。
転によってスライダー5との間に生じるスラスト方向の
摩擦を減少する。従って、押し子8を手動で軽く移動さ
せることができる。なお、実施形態では、ボールベアリ
ングを使用しているが、これに限られるものではなく、
気体軸受け等の一般的に知られている他の軸受けを使用
することもできる。さらに、送りねじ2のリード角を大
きくすることにより、送りナット3が回転するときに生
じる摩擦損失を減少し、押し子8を手動で軽く移動させ
ることができる。経験上、リード角を20度以上とする
ことが望ましい。
クラッチ機構を送りねじ2の軸方向から見た断面図であ
り、クラッチを切った状態を示したものである。送りナ
ット3の外周全域に歯を設け、ラチェット7を送りナッ
ト3の外周の歯の一部と噛み合わせることにより、送り
ねじ3の回転運動を抑制する。これにより、送りねじ2
の回転運動は送りナット3の直線運動に変換される。一
方、ラチェット7と送りナット3の外周上の歯との噛み
合わせをはずすことにより、送りナット3は送りねじ2
の軸を中心に回転可能となる。これにより、送りねじ2
の回転を停止した状態で、送りナット3を送りねじ2に
沿って直線運動させることができることは上述した通り
である。
ェット7と噛み合わせることの利点は、前述した従来の
機構と比較して、クラッチをつないだときの押し子8の
位置ずれを劇的に小さくすることができることである。
なぜなら、当該位置ずれは、最大で、送りナット3の外
周全域に設けられた歯の2分の1ピッチだけ送りナット
3が回転したときの、当該送りナットの送りねじ2の軸
方向に沿った直線移動距離となるからである。すなわ
ち、送りねじ2のねじリードをL,送りナット3の外周
に設けられた歯数をmとすれば、上記位置ずれ量δaは
数式1で与えられる。
ット20を用いたクラッチ機構では、送りねじ2のねじ
の条数をnとすれば、前記位置ずれ量δbは、数式2で
与えられる。
きるので、本実施形態による位置ずれ量δaは従来の機
構による位置ずれ量δbより小さくすることができる。
ための機構を示す。クラッチレバー11の取っ手部11
aを矢印A方向に動かすと、クラッチレバー11は支点
11bを中心に回転し、当該クラッチレバーの先端のフ
ック部11cは送りねじ2から遠ざかる。フック部11
cはバネ受け12を介して、ラチェット7を送りナット
3から切り離す。一方、取っ手部11aを矢印B方向に
動かすと、バネ受け12の内部に組み込まれた圧縮ばね
13の復帰力により、バネ受け12は送りねじ2に近づ
く。バネ受け12がラチェット7を押すことにより、ラ
チェット7が送りナット3の外周全域に設けられた歯の
一部分と噛み合い、送りナット3の回転運動が拘束され
る。
記クラッチレバー11に連動して動作するシリンジ押し
棒末端部10aの固定機構を表したものである。クラッ
チレバー11上にはピン部11dを設ける。図3(a)
において、図示していないクラッチレバー取っ手部11
aを矢印A方向に動かすと、ピン部11dは矢印C方向
に移動し、ギア14を引っ張りばね15に抗して回転さ
せる。これにより、ギア14と噛み合っているギア16
が回転し、当該ギア16に固定されたクランプレバー1
7が開き、押し棒末端部10aを解放する。図3(b)
において、図示していないクラッチレバー11aを矢印
B方向に動かすと、ギア14は引っ張りばね15により
引っ張りばねが縮む方向に回転する。ギア14の回転は
ギア16の回転に伝わり、クランプレバー17を閉じ
る。図3(c)は、シリンジの押し棒末端部10aを受
台部18の所定の位置に配置した後、クランプレバー1
7により当該押し棒末端部10aを固定した状態を表し
た図である。
す。送りねじ2と送りナット3は常時噛み合わせ、送り
ナット3の外側にブレーキパッド19を設ける。ブレー
キパッド19を送りナット3の外周に押しつけることこ
とにより、送りナット3の回転運動は拘束される。ブレ
ーキパッド19を送りナット3から離すと、送りナット
3は回転可能となる。
ば、送りねじと送りナットは常時噛み合っており、双方
のねじ面は全周で接触しているため、双方のねじ面の磨
耗が少ない。このため、使用によってスライダーの機械
的精度が低下することが少ない。したがって、シリンジ
ポンプの機械的寿命が保たれ、当初の薬液の注入精度を
確保することができる。
の位置ずれ量が小さいため、薬液の注入精度が向上す
る。この結果、薬液の注入が医師の指示通りに安全に行
われる。
較して容易である。このため、シリンジポンプの製造コ
ストを低減することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 シリンジの一部を固定し送りねじを駆動
する手段を備えるハウジングと、前記送りねじの回転を
直線運動に変換する送りナットとシリンジ押し棒の一部
を固定するための機構を備えるスライダーと、送りねじ
の回転運動から前記スライダーの動きを解放するための
クラッチ機構から構成されるシリンジポンプにおいて、 送りねじと送りナットを常時かつ前記送りナットの全周
にわたって噛み合わせ、送りナットの回転を拘束するこ
とにより前記送りねじの回転運動を前記スライダーの直
線運動に伝達し、送りナットの回転を自由にすることに
より前記送りねじの回転運動からスライダーの動きを解
放することを特徴とするシリンジポンプのクラッチ機
構。 - 【請求項2】 請求項1記載のシリンジポンプのクラッ
チ機構において、 前記送りナットは外周全域に歯を備え、当該歯にラチェ
ットを噛み合わせて前記送りナットの回転を拘束するこ
とを特徴とするシリンジポンプのクラッチ機構。 - 【請求項3】 請求項1記載のシリンジポンプのクラッ
チ機構において、 前記送りナットの回転を拘束するためのブレーキパッド
を有することを特徴とするシリンジポンプのクラッチ機
構。 - 【請求項4】 請求項1、2または3記載のシリンジポ
ンプのクラッチ機構において、 軸受けを介して送りナットとスライダーとの間で力の伝
達を行うことを特徴とするシリンジポンプのクラッチ機
構。
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- 1998-02-04 DE DE1998104354 patent/DE19804354B4/de not_active Expired - Lifetime
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