JP3120069B2 - 汚染物易除去アルミニウム材およびアルミニウム材使用製品ならびにその洗浄方法 - Google Patents
汚染物易除去アルミニウム材およびアルミニウム材使用製品ならびにその洗浄方法Info
- Publication number
- JP3120069B2 JP3120069B2 JP10369189A JP36918998A JP3120069B2 JP 3120069 B2 JP3120069 B2 JP 3120069B2 JP 10369189 A JP10369189 A JP 10369189A JP 36918998 A JP36918998 A JP 36918998A JP 3120069 B2 JP3120069 B2 JP 3120069B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- aluminum material
- contaminant
- oxide film
- product
- dirt
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Filtering Materials (AREA)
- Electrostatic Separation (AREA)
- Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
Description
気に浮遊する無機物や有機物からなる塵埃、油分および
タバコ煙などの汚染物を一般の家庭で入手できる洗剤
で、簡単に洗浄できる汚染物易除去アルミニウム材料と
このアルミニウム材料を用いた空気清浄機などのアルミ
ニウム材使用製品ならびにその洗浄方法に関するもので
ある。
ム材料は、アルミニウム材料そのものを加工するもので
はなく、例えば、テフロンおよびシリコン加工等の撥水
性処理、また、テフロンシートのバインダーなどによる
接着などの加工もしくは処理によって行われていた。し
たがって、アルミニウムとは異種の材料を加工するた
め、機械的強度が弱く、また、加工した後はがれ易いな
どの問題があり、非常にコストが高かった。そしてこれ
らは汚れを防止することを目的とするものであり、付着
した汚れを簡単に除去できるようにするものではなかっ
た。
るアルマイト処理は、通常、アルミニウムの耐食性、絶
縁性もしくは美観などを向上させるための処理であり、
従来の常識では、アルマイト処理を行うとアルミニウム
表面に微細な細孔ができるため、表面の活性が高く吸着
力が大きくなることから、付着した空気に浮遊する無機
物や有機物からなる塵埃、油分およびタバコ煙などの汚
れはむしろ落ちにくいと考えられていた。
使用製品の一例として、特に空気清浄機および空気清浄
機に搭載されており空気に浮遊する無機物および有機物
からなる塵埃、油分およびタバコ煙などが付着する部分
にアルミニウム材料を用いて作られる集塵ユニットにつ
いて以下説明する。従来、この種の集塵ユニットは、特
開平6−31200号公報に記載されたものが知られて
いる。
されている集塵ユニットについて図11を参照しながら
説明する。
対して集塵フィルタ101、荷電部103と集塵部10
4を備えた集塵ユニット102、脱臭機構105、およ
び送風機106の順で構成され、通過空気中の大きな粉
塵は集塵フィルタ101で除去され、小さな粉塵は荷電
部103でプラスもしくはマイナスに帯電した後に集塵
部104に導入され除去される。荷電部103は線状も
しくは突起状の先端を持つ放電極107とそれをはさん
で対向するように備えられたアース対向板108で構成
され、この2つの間に荷電部用高圧電源111によって
高い電位差を与えてコロナ放電を生じさせ、通過する粉
塵に電荷を与えるものであり、集塵部104は印加電極
板109とそれをはさむように対向させた集塵板110
とで構成され、集塵部用高圧電源112によって両電極
板間に形成された電界によって帯電した粉塵が除去さ
れ、その後に脱臭機構105で大気中の臭気成分が除去
され、清浄な空気が装置の出口から供給されるという仕
組みになっている。
ット102を、洗浄液に浸け置きした後に濯いで乾かす
ことによりきれいにして再生する。この洗浄再生作業を
行うことにより集塵ユニット102は何回も使うことが
でき、通常、この種の集塵ユニットを洗浄する洗浄液
は、水酸化ナトリウムなどを主成分とした強アルカリ性
の特殊な洗浄液であり、洗浄力が非常に高いものであ
り、一方この洗浄液は肌が荒れたり、目に入ったりする
可能性もあり、また、廃棄の問題もあり、一般の家庭で
は取り扱うことが非常に難しいものである。
物易除去アルミニウム材料は、撥水処理あるいはテフロ
ン加工など非常にコストが高く、また、前記に示した機
械的強度などの課題があり、非常にコストが安く、耐久
性もあり、一般の家庭で使用される洗剤で簡単に洗浄で
きる汚染物易除去アルミニウム材料が要求されている。
して用いられており、例えば窓などに用いられているサ
ッシや、また、熱の伝導性がよいことからラジエターや
コイルなどの熱交換器などに用いられている。しかもこ
れらの製品(部品も含む)は、例えば、サッシは外気お
よび室内の空気にさらされており、空気中の塵埃、油
煙、タバコ煙などが長期間使用することで付着する。こ
のようなアルミニウム製品の掃除は、手の届かない細か
い形状の部分もあり困難であるという課題があり、簡単
に洗浄できる例えば雨が降ったり、あるいは水をかける
だけで付着した塵埃などを洗浄できるアルミニウム製品
が要求されている。
体として捕集しているが、外気および室内空気の塵埃お
よび油煙なども同時に集塵する。しかも、捕集されたタ
バコ煙は時間の経過とともに低分子の化合物が高分子の
化合物へと重合し、付着した汚れは簡単に落とせない状
況になる。したがって、通常この汚れを落とすために前
記の特殊な洗剤を用いており、そのため洗浄作業により
皮膚を傷めたり、また、廃棄時に環境に大きな負荷を与
えるという課題があり、家庭に用いられているような手
軽に扱える洗剤でも簡単に汚れを落とすことができる集
塵ユニットが要求されている。また、集塵ユニットは塵
埃が電極板に付着堆積して反対極性の電極板との絶縁距
離を縮めることにより、塵埃の再飛散や電極板損傷の原
因となる火花放電を起こすという課題があり、火花放電
を抑制して粉塵の再飛散や電極板の損傷を防ぐことが要
求されている。
気中の粉塵や油分が付着するため汚れやすく、また送風
することにより油分の重合が促進されてこびりついた状
態となる。そして送風機の中にある羽根は安全のため簡
単に外れたりしないようモーターの軸に固定された構造
となっているので、取り外して洗うことができない。ま
た、送風機の羽根は薄い材料をブレード状に加工したも
のが多く、力をかけると変形もしくは破損しやすいとい
う課題があり、例えば洗剤溶液を吹き付けるだけで簡単
に洗浄できる送風機が要求されている。
気等と熱交換を行うものであるが、大気を通過させるこ
とにより大気中の粉塵や油分が付着することによりフィ
ンが汚れ、そして送風することにより油分の重合が促進
されてこびりついた状態となり、汚れを簡単に落とすこ
とができなく、また、フィンは0.1〜0.2mmの厚
さであり、そしてこれが非常に細かい間隔で重ねられて
いるので、変形を防ぐために直接触れて洗浄することが
できなく、また粉塵が付着すると熱の伝導性が低下し、
熱交換の効率が悪くなり性能が悪化するという課題があ
り、簡単に洗浄できる熱交換用コイルが要求されてい
る。
空気の吸い込み口や吹き出し口に用いられ、運転中常に
空気と接触するため表面が帯電して空気中の粉塵などが
付着して汚れやすく、そのため外観を損ねたり、処理空
気に付着粉塵を混入して粉塵を撒き散らしたりして空気
を汚染するという課題があり、汚れが付着しにくく、ま
た、汚れても簡単に洗浄できるグリルが要求されてい
る。
比較的大きい粒径(数μm以上)であるため、パンチン
グメタルやたわし状のアルミニウム材料が集塵フィルタ
として使用されている。集塵フィルタに付着した油分は
時間の経過とともに重合し固化してこびりついた状態と
なり汚れがなかなか落ちず、汚れを落とすのにかなり面
倒な作業を必要とし、また、そのために強力な洗浄効果
を持つ洗剤、例えば強アルカリ性の洗剤などで洗浄する
と、今度は表面の変色を起こすため集塵フィルタを長持
ちさせることができない。また、集塵フィルタは一般的
に複雑な構造になっており、フィルタの内部に入り込ん
だ汚れは落ちにくいという課題があり、複雑な形状、構
造であっても簡単に洗浄できる集塵フィルタが要求され
ている。
機は、脱臭部と集塵ユニットからなっており、最近、脱
臭部に光脱臭触媒が使われており、原理的には脱臭部の
交換などのメンテナンスをすることなく使用することが
できるが、上述したように、集塵ユニットは一般的に使
用できる普通の洗剤では完全に汚れを落とせないので一
般の家庭では扱うのが大変難しく、そのために代わりと
して、使い捨ての、例えば機械式フィルタなどを使用す
るのが一般的であり、空気清浄機としてはどうしても交
換しなければならない部材が存在するという課題があ
り、家庭で簡単に洗浄できるため集塵ユニットの交換が
不要であり、消耗品のいらない空気清浄機が要求されて
いる。
置として、分煙機器があるが、通常室内で発生したタバ
コ煙は室内で拡散し、空気清浄機によって吸い込まれる
ときは、タバコ煙の濃度はかなり低くなっており、一方
分煙機器の場合は、基本的にタバコ煙を直接吸い込むた
め、非常に濃い濃度でそのまま吸い込まれるので、集塵
ユニットだけでなく、吸い込みグリルおよび本体内の風
路にもタバコ煙特有のベトベトしたヤニなどが付着し、
この汚れが非常に落ちにくく洗浄するのに大変な手間が
かかるため一般的には専門の業者と契約を結んで清掃を
委託するという方法でメンテナンスを行っており、その
ためメンテナンスにコストがかかり、また、吹き出し口
からのタバコの臭いが気になる時などに自分できれいに
したいときでも自分で完全に洗浄することができないと
いう課題があり、簡単に洗浄できるために、専門の業者
などに清掃を依頼しなくても、いつもきれいな状態で使
用できる分煙機器が要求されている。
なく、フード内表面や送風機も集塵フィルタ同様に油に
よる汚れがひどく、かつ、掃除がしにくいという課題が
あり、簡単に洗浄できるレンジフードが要求されてい
る。
一般的に使用されているが、その都度コストがかかり、
廃棄および環境の面から廃棄することなく簡単に洗浄で
きる集塵フィルタが要望されているだけでなく、集塵フ
ィルタを通り抜けてケーシングおよび羽根なども油で汚
れるため美観を損ないやすいという課題があり、交換部
品が不要で簡単に洗浄できる換気扇が要求されている。
などを含む強アルカリ洗剤で洗浄すると、アルミニウム
材料をいためる原因となるといった課題があり、アルミ
ニウム材料をいためずに簡単に洗浄できる方法が要望さ
れている。
ものであり、一般家庭用洗剤でも付着した汚れを落とす
ができ、また、汚れ落ちのよさを維持したまま耐食性お
よび絶縁性を高めることができる汚染物易除去アルミニ
ウム材を提供することを目的としている。
れを簡単に落とすことができ、また、汚れ落ちのよさを
維持したまま耐食性を高めることができるアルミニウム
材使用製品を提供することを目的としている。
して、一般家庭用洗剤を用いて付着した汚れを落とすこ
とができ、また、汚れ落ちがよいとともに火花放電を防
ぐことができ、また、汚れ落ちのよさを維持したまま耐
食性を高めることができる集塵ユニットを提供すること
を目的としている。
れを面倒なく簡単に落とすことができるため、モーター
から羽根をはずさなくても洗浄できる送風機を提供する
ことを目的としている。
れを簡単に落とすことができ、洗浄作業によるフィンの
変形や粉塵の付着を防ぐことができる熱交換用コイルを
提供することを目的としている。
しても一般家庭用洗剤を用いて付着した汚れを簡単に落
とすことができるグリルを提供することを目的としてい
る。
れを簡単に落とすことができるため、洗浄作業による変
形や表面の傷つきを防ぎ、複雑な形状、構造であっても
簡単に洗浄できる集塵フィルタを提供することを目的と
している。
部材を必要としない空気清浄機を提供することを目的と
している。
掃などのメンテナンス作業を行うことができる分煙装置
を提供することを目的としている。
れを簡単に落とすができ、面倒なくメンテナンス作業を
行うことができるレンジフードを提供することを目的と
している。
れを簡単に落とすができ、交換部品が不要で、面倒なく
メンテナンス作業を行うことができる換気扇を提供する
ことを目的としている。
ミニウム材を用いたアルミニウム製品を一般家庭で入手
できる洗剤を用いて、材料、製品および洗浄作業者の皮
膚を傷めずに洗うことができる洗浄方法を提供すること
を目的としている。
ルミニウム材は請求項1に記載のとおり、マグネシウム
を含んだアルミニウム材料としたものである。
アルミを用いているため、汚染物易除去アルミニウム材
が得られる。
ニウム材は、1〜60μmの酸化皮膜を有したものであ
る。
に厚さ1〜60μmの緻密な多孔性をもつ高抵抗の酸化
膜が形成されているため汚れ落ちがよく、また、表面の
絶縁性および耐食性を高くした汚染物易除去アルミニウ
ム材が得られる。
ニウム材は、1〜15μmの酸化皮膜を有したものであ
る。
に厚さ1〜15μmの緻密な多孔性をもつ高抵抗の酸化
膜が形成されているため汚れ落ちがよく、また、表面の
絶縁性および耐食性を高くしかつ製造コストを抑えた汚
染物易除去アルミニウム材が得られる。
ニウム材は、請求項2または3記載の汚染物易除去アル
ミニウム材において、マグネシウムを含むものである。
んだアルミ表面に緻密な多孔性をもつ高抵抗の酸化膜が
形成されているため汚れ落ちがよく、また、表面の絶縁
性および耐食性を高くした汚染物易除去アルミニウム材
が得られる。
ニウム材は、請求項2〜4のいずれかに記載の汚染物易
除去アルミニウム材において、純水で封孔処理を行った
ものである。
に緻密な多孔性をもつ高抵抗の酸化膜が形成され、そし
て封孔処理を行って表面の吸着を抑制しているため汚れ
落ちがよく、また、表面の絶縁性を高くし、そして表面
の耐食性をさらによくした汚染物易除去アルミニウム材
が得られる。
ニウム材は、請求項2〜4のいずれかに記載の汚染物易
除去アルミニウムにおいて、界面活性剤の水溶液で封孔
処理を行ったものである。
に緻密な多孔性をもつ高抵抗の酸化膜が形成され、そし
て封孔処理を行って表面活性による吸着を抑制し、さら
に界面活性剤が表面に組み込まれているため汚れ落ちが
よく、また、表面の絶縁性を高くし、そして表面の耐食
性をさらによくした汚染物易除去アルミニウム材が得ら
れる。
ニウム材は、請求項2〜4のいずれかに記載の汚染物易
除去アルミニウムにおいて、珪酸塩の水溶液で封孔処理
を行ったものである。
に緻密な多孔性をもつ高抵抗の酸化膜が形成され、そし
て封孔処理を行って表面活性による吸着を抑制し、さら
に珪酸塩が表面に組み込まれているため汚れ落ちがよ
く、また、表面の絶縁性を高くし、そして表面の耐食性
特にアルカリ性物質に対する耐食性をさらによくした汚
染物易除去アルミニウム材が得られる。
ニウム材は、請求項1〜7のいずれかに記載の汚染物易
除去アルミニウムにおいて、表面に水溶性のコーティン
グ剤をコーティングしたものである。
汚れ落ちがよくなる汚染物易除去アルミニウム材が得ら
れる。
ニウム材使用製品は、前記汚染物易除去アルミニウム材
を汚染物の付着しやすい部分に使用したものである。
に緻密な多孔性をもつ高抵抗の酸化膜が形成されている
ため付着した汚染物の汚れ落ちがよく、また、表面の耐
食性および絶縁性を高くしたアルミニウム材使用製品が
得られる。
ミニウム材使用製品は、前記汚染物が空気中の油分およ
びタバコ煙であるものである。
粉塵などの中で、特に、油分およびタバコ煙に対して、
汚れが落ち易い、汚染物易除去アルミニウム材使用製品
が得られる。
前記汚染物易除去アルミニウム材を使用したものであ
る。
用いて付着した汚れを落とすことができ、また、汚れ落
ちがよいとともに火花放電を防ぐことができ、また、汚
れ落ちのよさを維持したまま耐食性を高めることができ
る集塵ユニットが得られる。
染物易除去アルミニウム材を使用したものである。
取り外さなくても、一般家庭用洗剤を用いて付着した汚
れを面倒なく簡単に落とすことができる送風機が得られ
る。
は、前記汚染物易除去アルミニウム材を使用したもので
ある。
用いて付着した汚れを簡単に落とすことができ、洗浄作
業によるフィンの変形や熱交換率の低下を防ぐことがで
きる熱交換用コイルが得られる。
染物易除去アルミニウム材を使用したものである。
く、例え汚れたとしても一般家庭用洗剤を用いて付着し
た汚れを簡単に落とすことができるグリルが得られる。
前記汚染物易除去アルミニウム材を使用したものであ
る。
であっても、一般家庭用洗剤を用いて付着した汚れを簡
単に落とすことができるため、洗浄作業による変形や表
面の傷つきを防ぐことができる集塵フィルタが得られ
る。
記汚染物易除去アルミニウム材を使用したものである。
再生が可能で交換部材を必要としない空気清浄機が得ら
れる。
汚染物易除去アルミニウム材を使用したものである。
使用者が簡単に清掃などのメンテナンス作業を行うこと
ができる分煙装置が得られる。
前記汚染物易除去アルミニウム材を使用したものであ
る。
用いて付着した汚れを簡単に落とすことができ、面倒な
くメンテナンス作業を行うことができるレンジフードが
得られる。
染物易除去アルミニウム材を使用したものである。
用いて付着した汚れを簡単に落とすことができ、面倒な
くメンテナンス作業を行うことができる換気扇が得られ
る。
汚染物易除去アルミニウム材および汚染物易除去アルミ
ニウム材使用製品の洗浄に、洗濯洗剤あるいは中性洗剤
を使用するものである。
び製品を傷めず、そして作業者の皮膚を荒れさせない洗
浄方法が得られる。
アルミニウムにマグネシウムを含有させたものであり、
マグネシウム含有のアルミニウムの汚れ落ちがよいの
は、合金組成中にマグネシウムが含まれているため表面
に洗浄溶液が浸透しやすい状態となり汚れを洗剤溶液中
に分散しやすくなる、または、材料表面が激しい腐食ま
でにはいたらず程よい程度に促進された状態で溶解する
ためである。そして表面に付着した汚れの落ちがよいた
め、洗浄力の強い強アルカリ洗剤ではなく家庭用洗剤を
用いても十分汚れを落とすことができるという作用を有
する。
を陽極酸化処理して1〜60μmの厚さの酸化皮膜を表
面に形成させたものであり、アルミニウムの陽極酸化処
理とはアルミニウムを硫酸やしゅう酸溶液中で陽極につ
なぎ、電流密度50〜100A/m2の直流電流で電気
分解することにより、化学的に安定で腐食しにくい酸化
皮膜を表面に形成させる。
200Åの細孔が緻密に生じ、その表面に無数の微細な
細孔が存在することから洗剤溶液が汚れとアルミニウム
材表面の界面に浸透しやすくなり表面から汚れを剥離し
やすくなり、表面の汚れ落ちが良くなるのはこのような
理由からである。そして表面に付着した汚れの落ちがよ
い、また、この表面の酸化皮膜の組成が化学的に安定で
ある、また、表面の皮膜が高い絶縁性を持つといったこ
とから、洗浄時間を短縮したり洗剤の使用量を減らした
り、また、家庭用洗剤を用いても十分汚れを落とすこと
ができ、そして耐食性があり腐食を抑制することがで
き、また、電圧が印加された場合でも感電や漏電を防ぐ
ことができるという作用を有する。
を陽極酸化処理して1〜15μmの厚さの酸化皮膜を表
面に形成させたものであり、陽極酸化処理によるアルミ
ニウム表面の酸化皮膜は、厚さを増加させるほど処理の
時間を長くしたり電圧を大きくする必要があり処理コス
トが大幅に上がる。そしてアルミニウム表面の汚れ落ち
は細孔をもつ酸化皮膜が1μmでも形成されていればよ
くなるため、表面の酸化皮膜の厚さを1〜15μmにす
ることによって製造コストを適切なものに抑えながら汚
れ落ちをよくすることができるという作用を有する。
を含有させたアルミニウムの表面に酸化皮膜を形成させ
たものであり、マグネシウム含有のアルミニウムの汚れ
落ちがよいのは、合金組成中にマグネシウムが含まれて
いるため表面に洗浄溶液が浸透しやすい状態となり汚れ
を洗剤溶液中に分散しやすくなる、または、材料表面が
激しい腐食までにはいたらず程よい程度に促進された状
態で溶解するためである。その上に細孔を有し洗浄液の
浸透性のよい酸化皮膜を形成させるため、より良好な汚
れ落ちが相乗効果として得ることができる。そして表面
に付着した汚れの落ちがよいため、洗浄力の強い強アル
カリ洗剤ではなく家庭用洗剤を用いても十分汚れを落と
すことができるという作用を有する。
として、前記酸化皮膜を有する、または、マグネシウム
を含んで酸化皮膜を有するアルミニウム表面の酸化皮膜
の細孔を純水で封孔処理したものであり、酸化皮膜の表
面は無数の細孔が存在するため表面の活性が高く吸着力
が強いため腐食性物質の吸着による腐食が起こる可能性
がある。封孔処理とはアルミを純水などで煮沸したり加
圧水蒸気中に放置することでアルミ表面の酸化皮膜に水
和反応を起こさせて細孔の活性を抑えることである。純
水蒸気中に表面をさらすことにより、酸化皮膜が水和結
合して表面が不活性になり、化学物質の吸着を抑えて耐
食性を向上させている。そして純水で封孔処理を行うこ
とにより、汚れ落ちがよいまま耐食性をさらに向上させ
ることができるため、洗浄時間を短縮したり洗剤の使用
量を減らしたり、また、家庭用洗剤を用いても十分汚れ
を落とすことができ、そして耐食性を向上させて腐食を
抑制することができるという作用を有する。
をよくした汚染物易除去材として前記酸化皮膜を有す
る、または、マグネシウムを含んで酸化皮膜を有するア
ルミニウム表面の酸化皮膜の細孔を界面活性剤溶液で封
孔処理したものであり、界面活性剤溶液で煮沸すること
により表面の汚れ落ちが良くなるのは、酸化皮膜の水和
結合に界面活性剤の成分が関与する、もしくは、組み込
まれることにより、汚れが表面に強く付着しないため、
もしくは、洗剤溶液に浸け置いた時、洗剤溶液の浸透や
洗剤溶液中への汚れの分散を補助するような働きをする
ためである。また、無処理の酸化皮膜は表面に無数の緻
密な細孔を持つため吸着力が強く、腐食性物質の吸着に
よる腐食の可能性が存在する。そのため封孔処理して表
面を水和することにより表面の吸着活性を抑制し耐食性
を更に向上させることができるのである。そして汚れ落
ちと耐食性をさらに向上させることができるため、洗浄
時間を短縮したり洗剤の使用量を減らしたりすることが
でき、また、家庭用洗剤を用いても十分汚れを落とすこ
とができ、そして耐食性を向上させて腐食を抑制するこ
とができるという作用を有する。
染物易除去材として前記酸化皮膜を有する、または、マ
グネシウムを含んで酸化皮膜を有するアルミニウム表面
の酸化皮膜の細孔を珪酸塩水溶液で封孔処理したもので
あり、封孔処理とはアルミを純水などで煮沸したり加圧
水蒸気中に放置することで、アルミ表面の酸化皮膜に水
和反応を起こさせて細孔の活性を抑えることである。珪
酸塩溶液で煮沸することにより表面の汚れ落ちがよくな
るのは、酸化皮膜の水和結合に珪酸塩の成分が関与する
もしくは組み込まれることにより、汚れが表面に強く付
着しないため、もしくは、洗剤溶液に浸け置いた時、洗
剤溶液の浸透や洗剤溶液中への汚れの分散を補助するよ
うな働きをするためである。また、無処理の酸化皮膜は
表面に無数の緻密な細孔を持つため吸着力が強く、ま
た、酸で処理したものであるということからアルカリ性
物質が吸着しやすくアルカリに対して耐食性が高くない
という特徴がある。そして珪酸塩はアルカリによる腐食
を抑制する効果があるため、珪酸塩水溶液で封孔処理し
て表面の水和結合に珪酸塩を組み込むことにより表面吸
着活性を抑制して耐食性を向上させ、さらにアルカリ性
物質による腐食を抑制させることができるのである。そ
して汚れ落ちと耐食性をさらに向上させることができる
ため、洗浄時間を短縮したり洗剤の使用量を減らしたり
することができ、また、家庭用洗剤を用いても十分汚れ
を落とすことができると同時に、洗浄における材料の腐
食をほとんど無くすることができるという作用を有す
る。
ト剤でコーティングしたものであり、このコート剤は石
鹸溶液や、また、界面活性剤の溶液、そして服用オブラ
ートやのりの原料として用いられているデンプン溶液等
であり、これらは水に容易に溶ける。したがって水に浸
け、これを濯ぐことにより付着した汚れと一緒にコーテ
ィング剤を洗い流すことが可能となるため、洗剤を使用
しなくて済み、また、洗剤を用いないため洗浄による材
料の腐食をほとんど無くすることができるという作用を
有する。
の製品として前記汚染物易除去アルミニウム材を用いて
強アルカリ洗剤ではなく前記洗剤溶液で表面のしつこい
汚れを簡単に除去洗浄することができることから、洗浄
作業を簡単にすることができ、また、洗浄作業者が手荒
れや皮膚のかぶれを起こしたりすることを防ぐことがで
きる。また、表面を強く擦らずに汚れを落とすことがで
きるため、製品を物理的に変形させたり破損させたりす
ることを防ぎ、そして強アルカリ洗剤を用いないで洗浄
することができるため製品表面が変色したり傷んだりす
ることを防ぐことができるという作用を有する。
用製品とは、送風機の羽根といった部品はもとより、集
塵ユニットのような完成品を含むものである。また、こ
の汚染物易除去アルミニウム材使用製品には100%ア
ルミニウム材で構成されるものばかりでなく部分的にア
ルミニウム材が使用されるものも含まれる。
は、空気中の粉塵などの中で、特に油分およびタバコ煙
に対して、上述した作用により汚れが落ちやすく、強ア
ルカリ洗剤ではなく前記洗剤溶液で表面のしつこい汚れ
を簡単に除去洗浄することができる。
などに前記汚染物易除去アルミニウム材を使用したもの
であり、現状の集塵ユニットにおいて印加電極板と接地
電極板の絶縁距離が粉塵の付着堆積した部分で局部的に
小さくなり、高電圧により高い電位差をもつ両電極板の
間で空気の絶縁破壊を起こし火花放電が生じることによ
って電極板表面を傷めたり、電極板に付着除去した粉塵
を撒き散らしたりするという問題があるが、表面の絶縁
性が高いと火花放電が起こらず、そのため電極板の損傷
や粉塵の再飛散を抑制することができる。そして前記汚
染物易除去アルミニウム材を用いて強アルカリ洗剤では
なく前記洗剤溶液で表面のしつこい汚れを簡単に除去洗
浄することができることから、洗浄作業を簡単にするこ
とができ、また、洗浄作業者が手荒れや皮膚のかぶれを
起こしたりすることを防ぐことができる。また、表面を
強く擦らずに汚れを落とすことができるため、集塵ユニ
ットを物理的に変形させたり破損させたりすることを防
ぎ、そして強アルカリ洗剤を用いないで洗浄することが
できるため表面が変色したり傷んだりすることを防ぐこ
とができる。また、表面の絶縁性が高く電極板間の火花
放電を防ぐことができるため、放電による電極板の損傷
を防いで電極板を長持ちさせたり、粉塵の再飛散を抑制
して集塵効率を高くすることができるという作用を有す
る。
に前記汚染物易除去アルミニウム材を使用したものであ
り、送風機は常に空気をかき回し空気と接触しているた
め、空気中の塵埃や油分が付着しやすい部品である。ま
た、送風機の羽根は安全上簡単に本体から外れない構造
となっており、洗浄の作業が難しく面倒である。そして
前記汚染物易除去アルミニウム材を用いることにより、
家庭用の洗剤溶液を吹き付けるだけで表面のしつこい汚
れを簡単に除去洗浄することができることから、羽根を
外すなどの面倒な作業を行うことなく、簡単に洗浄でき
るという作用を有する。
前記汚染物易除去アルミニウム材を使用したものであ
り、フィンは常に熱媒体である空気を通過させており空
気と接触しているため、空気中の塵埃や油分が付着しや
すい部品である。また、冷媒管に冷却・凝縮された状態
で冷媒が流れているときは空気中の水蒸気から熱を奪
い、フィン表面に水滴が付着し結露した状態になるため
表面に付着した汚れは常に湿潤した状態となっている。
そして前記汚染物易除去アルミニウム材を用いて表面の
しつこい汚れを簡単に除去洗浄することができることか
ら、家庭用の洗濯洗剤で簡単に洗浄することができる。
また、冷却状態で使用する場合、フィン表面に水が結露
するため、汚れを浮かし結露水が汚れと一緒にフィンか
ら流れ落ちることを利用して、運転するだけで表面の汚
れをきれいにすることができる。また、家庭用の洗剤溶
液を吹き付けるだけで簡単に洗浄できることから、洗浄
作業によりフィンを物理的に変形させたり破損させたり
することを防ぎ、そしてフィンへの汚れの付着を防止す
ることで、熱交換用コイルの熱交換率の低下を防ぐこと
ができるという作用を有する。
ミニウム材を用いて作られたものであり、一般的なグリ
ルは樹脂でできているため、送風時に空気と接触し静電
気が発生し、空気中の塵埃や油分が付着しやすい部品で
ある。そして前記汚染物易除去アルミニウム材は、樹脂
と比較して絶縁性が低いため表面の帯電を抑制すること
ができるため、汚れを付着させにくい、もしくは汚れて
も簡単に洗浄することができる。そのため常に美観を損
なうことが無くいつもきれいな状態で使用することがで
きるという作用を有する。
去アルミニウム材を用いて作られたものであり、集塵フ
ィルタは大きい塵埃を捕集して後ろにある機械式フィル
タ、集塵ユニットおよび機器内部の送風機などの目詰ま
りや汚れを防ぐ目的で使用されるため、パンチングメタ
ルやたわし状など複雑で洗いにくい形状のものが多い。
そして前記汚染物易除去アルミニウム材を用いることに
より、従来強アルカリ洗剤溶液を吹き付け表面を擦って
行っていたのに対し、家庭用の洗濯洗剤溶液に浸け置き
するだけで表面のしつこい汚れを簡単に除去洗浄するこ
とができることから、集塵フィルタを物理的に変形させ
たり破損させたりすることを防いで、集塵フィルタ内部
に入り込んだ汚れも簡単に落とせるという作用を有す
る。
に前記汚染物易除去アルミニウム材を用いたものであ
り、一般的に空気清浄機の集塵機構は、特殊な洗剤を用
いないと洗浄できないため、濾材を使った機械式フィル
タのような使い捨てタイプが主流である。また、従来は
活性炭などを用いた使い捨てタイプの脱臭フィルタが主
流であったが、最近光脱臭触媒などの半永久的に使用で
きる脱臭フィルタが採用されている。したがって、この
半永久的に使用できる脱臭フィルタと一般の家庭でも簡
単に洗浄できる集塵ユニットを空気清浄機に用いること
で、交換部品が不要になるという作用を有する。
タ、集塵ユニット、送風機および本体内の風路内表面な
どに前記汚染物易除去アルミニウム材を用いたものであ
り、分煙装置はタバコ煙を多く含んだ空気を直接取り込
んで、それらを除去し清浄するものであるので空気清浄
機よりも本体風路内の汚れが激しく、本体内からタバコ
のヤニなどの臭いが発生する可能性がある。また、通常
分煙機器は、上述のように非常に汚れやすくしかも簡単
には落ちないため、専門の業者などとメンテナンス契約
を結び洗浄を行っているが、コストの関係上頻繁に実施
するのは難しく、そのため、前記汚染物易除去アルミニ
ウム材を用いて強アルカリ洗剤ではなく前記洗剤溶液で
表面のしつこい汚れを簡単に除去洗浄することができる
ことから、使用者が第三者に委託せず、使用者自身が手
荒れや皮膚のかぶれを起こしたりすることなくいつでも
好きなときに清掃作業を行ってきれいにすることができ
る。そのためメンテナンスのコストを低減し、いつでも
きれいな状態で使うことができるという作用を有する。
ード表面および集塵フィルタなどに前記汚染物易除去ア
ルミニウム材を用いたものであり、レンジフードは調理
により発生した煙や油の細かい粒子を上方より取り込ん
で室外に排気するもので、本体風路内の汚れを緩和する
ために集塵フィルタが設けられている。そして定期的に
集塵フィルタや本体フードの洗浄を行うもので、前記汚
染物易除去アルミニウム材を用いることにより、従来強
アルカリ洗剤溶液を吹き付け表面を擦っておこなってい
たのに対し、家庭用の洗濯洗剤溶液を吹き付けて拭き取
るだけで表面のしつこい汚れを除去洗浄することができ
ることから、洗浄作業を簡単にすることができ、また常
に美観を保ちきれいな状態で使用することができるとい
う作用を有する。
よびケーシングなどに前記汚染物易除去アルミニウム材
を用いたものであり、換気扇は給排気することにより、
室内に発生した粉塵や二酸化炭素および悪臭成分といっ
た汚染物質を含んだ室内空気と、室外の清浄空気とを強
制的に入れ替えるもので、運転中常に空気と接触するた
め、空気中の粉塵などが付着して汚れることになるの
で、前記汚染物易除去アルミニウム材を用いることによ
り、従来強アルカリ洗剤溶液を吹き付け表面を擦って行
っていたのに対し、家庭用の洗濯洗剤溶液を吹き付けて
拭き取るだけで表面のしつこい汚れを除去洗浄すること
ができることから、洗浄作業を簡単にすることができ、
また常に美観を保ち、きれいな状態で使用することがで
き、また集塵フィルタを洗浄可能な高性能の物にするこ
とができるため、羽根などを汚れにくくし、また部材の
交換コストを下げることができるという作用を有する。
材料を用いた製品の汚れを効率的に洗浄する方法とし
て、洗濯洗剤もしくは中性洗剤の水溶液で洗浄するもの
で、この溶液は水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなど
強アルカリ成分を含まないため、材料の表面を傷めるこ
と無く洗浄することができ、また、この溶液に浸け置き
することにより前記汚染物易除去材の表面に浸透してい
き汚れを浮かしてはがすようにするため、手の届かない
ような細かい部分まで全体の汚染物を除去することがで
き、また、強アルカリ洗剤を用いないために洗浄作業者
が手荒れや皮膚のかぶれなどを起こすことを防ぐことが
でき、また、強アルカリ洗剤よりも価格が安く、簡単に
手に入るため、洗浄作業を低コストにすることができる
という作用を有する。
図を参照しながら説明する。
テンレス鋼板その他樹脂材料を30mm×115mmの
大きさにし、これらに図1に示す様々な処理を施した。
得られたサンプル板を集塵ユニット内部の接地電極板の
表面に貼り付けた後、タバコ喫煙用の30m3程度の小
部屋に設置してある空気清浄機にこの集塵ユニットを組
み込み、1ヶ月の間7m3/minの風量で運転した後
フィルタから取り出したサンプル板の表面を観察したと
ころ全サンプルが真っ黒に汚れており、これらを40℃
の家庭用洗濯洗剤(花王株式会社製「アタック」で、含
有成分は界面活性剤として脂肪酸ナトリウム、直鎖アル
キルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキル硫酸エス
テルナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、その他としてアルミノ珪酸塩、炭酸塩、珪酸塩、分
散剤、工程剤、蛍光増白剤、タンパク質等分解酵素)1
wt%溶液の中に10分間浸け置き洗浄した後引き上
げ、水で濯いで表面の観察を行え、判定として汚れが落
ちてほぼ完全にきれいになったものを◎、汚れが少し残
ったものを○、汚れが表面積としてサンプル上に1/3
程度残ったものを△、汚れがほとんど落ちなかったもの
を×とし、一般的な洗浄方法としては、洗浄剤に浸けた
あと、汚れを擦ったり、拭いたり、あるいは洗浄液によ
る噴流など物理的な手段と組み合わせることが多いが、
本発明の目的として、前記物理的な手段を加えずに、あ
る濃度の洗浄液に一定時間、浸漬するだけで付着した汚
れが落ちることを目的としており、結果を図1に示す。
る。NO.1サンプルはステンレス鋼である。またN
O.2のサンプルは1〜1.5%のマンガンを含有する
アルミ合金であり、NO.3は高純度のアルミである。
そしてNO.9は2〜3%のマグネシウムを含有するア
ルミ合金であり、これら4つのサンプルについては以下
述べるような処理を行っていない。
3とNO.9のサンプルにそれぞれ陽極酸化処理を行っ
たものである。まずサンプルを水酸化ナトリウム15w
t%溶液に30秒〜1分間浸すことにより表面の汚れを
取り除き十分水洗もしくは酸洗いした後、硫酸20wt
%溶液の電解浴中にサンプルを入れて直流電源の+極に
つなぎ陽極とした。
(大きさ60mm×200mm)を十分水洗した後、電
解浴中に入れ直流電源の−極につなぐ。そして直流電源
のスイッチを入れ、電解浴をウォーターバス等で20〜
25℃に保ちながら50〜100A/m2の電流密度で
電流を流し電気分解を1〜60分行った。その後サンプ
ルを電解浴から取り出し水洗して乾燥した。この処理に
より表面に厚さ数ミクロンの化学的に安定なアルミの酸
化皮膜が形成され、また、その表面に電流が流れた形跡
として径の大きさが100〜200Åの細孔が緻密に生
じる。このようにして得られた皮膜を一般的に陽極酸化
皮膜と呼ぶ。
ンプルは陽極酸化処理をしたものに封孔処理を施したも
のである。封孔処理の方法について詳細を説明する。前
述した陽極酸化処理を行ったサンプルを、NO.5と1
1のサンプルは純水、また、NO.6と12のサンプル
は飽和珪酸ナトリウム水溶液、そしてNO.7と13の
サンプルはカチオン系界面活性剤(三洋化成製名称「サ
ンスタット」)の10wt%溶液の中に入れ、それぞれ
熱を加えて沸騰させ、15〜20分間煮沸することによ
り表面の酸化皮膜を水和させ細孔を封じた。
ポリプロピレン(以下PP)、ポリエチレンテレフタレ
ート(以下PET)、そしてエチレンテトラフルオロエ
チレン(以下ETFE)の厚さ0.05〜0.1mmの
シートを前記アルミ板に貼り付けたものである。また、
NO.18のサンプルは前記アルミ板に撥油性のあるシ
リコン系塗料を塗布乾燥させたものである。すなわちN
O.15〜18のサンプルの表面は前記の樹脂系材料と
なっている。
処理のサンプルを比較するとマグネシウム含有のアルミ
材料NO.9は汚れがほぼ落ちたのに対し、ステンレス
鋼のNO.1、そして他のアルミ材料であるNO.2お
よびNO.3は汚れが多く残った。したがって表面の汚
れ落ちはマグネシウム含有のアルミ合金が優れている。
マグネシウム含有のアルミ合金は、市販されている材料
で容易に入手可能であり、また、NO.3の一般的に用
いられている純アルミニウム材料とコストもほぼ同じで
あり、ほとんどコストをかけずに洗浄性が優れたアルミ
ニウム材料を提供できる。
較すると、無処理の高純度アルミNO.3は汚れが多く
残ったのに対し陽極酸化処理した高純度アルミNO.4
はほぼ汚れが落ちた。また、陽極酸化処理したマグネシ
ウム含有アルミ合金NO.10は無処理のマグネシウム
含有合金NO.9よりもさらに汚れ落ちがよくなりほぼ
完全にきれいになった。すなわち陽極酸化処理を行うこ
とによって、洗浄性が大幅によくなった。
形成させる一般的な処理の方法であるが、通常は、腐食
防止、絶縁、美観などを高めるために行われるが、その
皮膜は通常40〜100μmの厚みである。少なくとも
60μm以下であれば、簡単に洗浄できる効果を維持
し、その他通常求めれる陽極酸化処理の耐食性、絶縁、
美観などの性能を満足させることができる。また、マグ
ネシウム含有のアルミ合金に陽極酸化処理をして酸化皮
膜を形成させると更に汚れ落ちをよくすることができ
る。
純水や珪酸ナトリウム溶液、そして界面活性剤溶液で煮
沸封孔処理したNO.5〜7やNO.11〜13はほぼ
汚れが落ちた。したがって純水や珪酸ナトリウム溶液、
そして界面活性剤による煮沸封孔処理をすることで、耐
食性をさらに向上させた汚染物易除去アルミニウム材料
を得ることができる。しかしながら長時間煮沸を行うと
酸化皮膜の細孔が完全に封じられてしまうため、洗浄液
の浸透性が悪くなるため好ましくない。したがって封孔
処理は細孔が完全に封じられない時間と温度で行うこと
が好ましい。
固形石鹸を刻んで粉にしたものを30〜100℃の水で
溶かし、アルミ板の表面に吹き付け、その後吹き付けた
石鹸溶液が乾くまで乾燥させて表面を石鹸でコーティン
グしたものである。このサンプルは洗浄により汚れがき
れいに落ちた。すなわちこのコーティング膜はアルミ表
面との界面に洗浄液を浸透させやすくする、もしくは膜
そのものが水に溶けて分離するといった作用を起こし、
表面に付着した汚れごと除去できるものである。
脂系サンプルの洗浄性評価を行ったところ、いずれも汚
れが表面に残るという悪い結果となった。これは表面と
汚れの界面に洗剤溶液を浸透させにくいためであるもの
と思われる。また、撥油性をもつNO.18のサンプル
については、油をはじく性質があっても洗剤溶液の浸透
性を助ける性質がないため汚れを除去できなかったもの
と思われる。
面の酸化皮膜は、厚さを増加させるほど処理の時間を長
くしたり電圧を大きくする必要があり処理コストが大幅
に上がり、加工時に割れなどが発生するため加工性が悪
くなる。一例として、陽極酸化処理による酸化皮膜形成
のコストは、5μmの厚さと50μmの厚さとでは4〜
6倍程度50μmの厚さの方が大きくなる。そしてアル
ミニウム表面の汚れ落ちは細孔をもつ酸化皮膜が1μm
でも形成されていればよくなるため、表面の酸化皮膜の
厚さを1〜15μmにすることによって製造コストを適
切なものに抑えながら汚れ落ちをよくすることができ
る。
1リットルあたり3〜6円程度であるのに対し、強アル
カリ性洗浄液VB−20B(松下環境空調エンジニアリ
ング(株)取扱い)を使用して洗浄すると、1リットル
あたり50円となり非常に高いことがわかる。したがっ
て家庭用洗濯洗剤を用いることにより、洗浄作業という
メンテナンスコストを材料費だけで1/10以下にする
ことができ、しかも、作業は浸け置きと濯ぎのみとほと
んど手間のかからないものにすることができる。
用いたが、しゅう酸溶液やクロム酸溶液などを用いても
よい。
を用いたが、交流で行ってもよい。なお、陽極酸化処理
の電気分解を1〜60分かけて行ったが、表面に酸化皮
膜が形成される時間であればよい。
塩素などの不純物の濃度がある程度低い場合は、水道水
のような普通の水を用いてもよい。
液を用いたが、洗濯洗剤等珪酸ナトリウムを含有する他
のものを用いてもよい。
界面活性剤両方を溶かした溶液を用いてもよい。
0から70℃が望ましいが、それよりも低い温度でもよ
い。
液を用いたが、表面に固形石鹸をコーティングできるな
らば固形石鹸溶液の濃度はいくつでもよい。
が、界面活性剤やまた、デンプンの水溶液を用いてもよ
い。
が、他の水溶性コート成分を混ぜたものでもよい。
リウムや水酸化カリウムなどを含んだ強アルカリ性洗剤
は、皮膚などを傷めたり、目に入ると失明する恐れがあ
るなど非常に危険であり、また、廃棄に関しても廃棄業
者を通じて特殊な処理を行った後捨てる必要がある。本
実施例では、花王株式会社製「アタック」を用いて実施
したが、家庭用洗濯洗剤あるいは中性洗剤(具体的な含
有成分は、界面活性剤として脂肪酸ナトリウム、直鎖ア
ルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキル硫酸エ
ステルナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、アルカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、アルファスルホ脂肪酸エステルナトリウム、アルフ
ァスルホ脂肪酸エステルカリウムその他としてアルミノ
珪酸塩、炭酸塩、珪酸塩、分散剤、工程剤、蛍光増白
剤、タンパク質等分解酵素など)を使用することで十分
に洗浄できるため、一般家庭で常時あるかあるいはすぐ
に入手できるものであり、家庭用ということで、安全性
が非常に高く、しかも、廃棄についても問題が少ない洗
剤で洗浄できる洗浄方法であり、家庭用に限らず、従来
特殊な洗剤を用いて洗浄を行ってきた専門業者でも使用
することができる洗浄方法である。
に付着した粉塵汚れは、サッシの形状が複雑なために、
表面全ての汚れを布などで完全に拭き取ることが難し
い。そこで実施例1記載の汚染物易除去アルミニウム材
を用いたサッシで洗浄試験を行った。家庭用の洗濯洗剤
の1%溶液をスプレー溶液などに入れてサッシ表面に吹
き付け、5〜20分ほど放置したところ汚れが表面から
浮いた状態となり、水をかけるもしくは濡れ雑巾などで
拭き取ることにより簡単に汚れを除去することができ
た。したがってこれまでのサッシは特に室外環境にさら
された部分の隙間に付着堆積した砂埃などの汚れの除去
が困難で清掃が行き届かず美観を損ねていたが、汚れを
簡単に除去できるため美観を保ちやすくすることができ
た。
すいため使用が敬遠されていた強アルカリ洗剤に代わ
り、家庭用の洗濯洗剤溶液を用いることにより表面の変
色を起こさずに洗浄することができる。また、灰皿の汚
れはタバコの油成分が付着したしつこいものなので、手
洗いで擦り取るように取り除くうちに手が汚れ、臭いが
染み付いてなかなか消えることが無い。そこで実施例1
記載の汚染物易除去アルミニウム材を用いた灰皿を家庭
用の洗濯洗剤1%溶液の中に5〜20分ほど浸け置きし
たところ、汚れが表面から浮いた状態となり簡単に除去
することができた。したがって洗浄の際に手にタバコの
しつこい臭いをこびりつかせることなく洗浄することが
できた。このように、アルミ製品に実施例1で示す汚染
物易除去アルミニウム材を用いることで、外気にさらさ
れる製品の場合は、付着した汚染物が雨などの水でその
都度汚れが落ちるため、清掃する頻度を低減できるとと
もに、清掃時に引き起こす傷などが減少するため、長く
美観を保持することができる。
したタバコ煙や油など清掃の際に手などに汚れや臭いな
どがつくことを防止し、浸け置き洗いだけで簡単に洗浄
することができる。
示す。
号を付しその詳細な説明は省略する。
電部103で強制的に帯電し、集塵部104の印加電極
板109と集塵板110の間にかかっている電界により
集塵板110に付着させ除去するものであるのでその汚
れ方は非常に激しく、荷電部103のアース対向板10
8と集塵部104の集塵板110において特に激しい。
中の油分が固化して非常にしつこいものとなるため汚れ
を除去しにくい。そこでアース対向板108と集塵板1
10を実施例1記載の汚染物易除去アルミニウム材を用
いて作製した集塵ユニットを空気清浄機に組み込み、広
さ6畳の喫煙室で1ヶ月間運転したこの集塵ユニットを
家庭用の洗濯洗剤1%溶液に10分間浸け置きした後、
水で濯いだところ、アース対向板108と集塵板110
にこびりついた汚れが流れ落ちるように表面から剥離し
てきれいに落ちた。比較として普通のアルミを用いた集
塵ユニットで同様の試験を行ったところ、汚れは剥離せ
ず表面に付着したままであった。このことから前記汚染
物易除去アルミニウムを集塵ユニットの材料として用い
ることにより、強アルカリ洗剤でなく家庭用の洗濯洗剤
できれいにすることができることがわかった。そして汚
染物易除去アルミニウム材の中でも陽極酸化したアルミ
ニウムを用いると、表面の酸化皮膜が絶縁性を有するた
めに、高電圧による電極板間の火花放電を抑制すること
ができ、それによる電極板の傷みや捕集粉塵の再飛散を
抑えることができる。
を電極板に用いることで、汚れが簡単に落ちるだけでな
く、電極板の硬度が向上するため傷などを防止し、ま
た、絶縁性も有するため、火花放電も防止することがで
きる。
は、金属板を絶縁性フィルムで被覆したものや絶縁性フ
ィルムに金属を蒸着したもの等を用いてもよい。
される送風機の構成を示す。モーター1に羽根2がナッ
トで固定されている。そしてモーター1によって羽根2
が回転し、送風することができる。そして羽根2は空気
をかき混ぜて送風するため、また、羽根2を覆うケーシ
ング3もそのために空気と多く接触するので非常に汚れ
やすく、汚れがこびりついていることが多い。
中に入ると故障するため、羽根2をモーター1から外し
て羽根2やケーシング3を洗浄する必要がある。また、
運転中に羽根2がモーター1から外れると非常に危険で
あるため、通常羽根2はモーター1に強固に固定されて
おり、一般の人が洗浄のために羽根2を外したり、洗浄
後モーター1に固定するのは非常に面倒な作業である。
この羽根2に実施例1記載の汚染物易除去アルミニウム
材を用いることにより、家庭用の洗濯洗剤の1%溶液を
スプレー溶液などに入れて羽根2に吹き付けて、濡れ雑
巾などで拭くことで清掃ができるため、羽根2を外すな
どの面倒な作業を行うことなしに、簡単に清掃すること
ができる。
を示す。熱交換用コイルは厚さ0.1mm程度のアルミ
のフィン4を1〜2mmの間隔で並べ、冷媒を通過させ
る冷媒管5でそれらを貫通させる構造となっており、空
調機の蒸発器および凝縮器や自動車の冷却器や放熱器と
して用いられている。そして熱交換の媒体として空気を
通風するため空気中の粉塵が付着して汚れやすい。しか
し、フィン4は1〜2mm間隔で並べられているため、
非常に清掃がしにくく、清掃の際にフィン4が変形した
り、また、汚れが付着することで、熱交換効率が低下
し、冷暖房性能が低下する。このフィン4に実施例1の
汚染物易除去アルミニウム材を用いることにより、フィ
ン4を変形させることなく簡単に清掃することができ
る。
面に常時結露水が生じるため、この結露水がフィン4表
面を流れるだけで汚れを落とすことになり、運転するこ
とが即ち清掃することになる。したがって、結露水だけ
では落ちなかった汚れに対しては、特殊な洗浄剤などや
専門の業者に依頼しなくとも、家庭用の洗濯洗剤溶液を
吹き付けるだけで、水をかけなくとも冷房運転による結
露水で汚れを洗い流すことができる。
器、送風機器には美観あるいは周囲の環境に合わせてデ
ザインされた吸い込みグリルおよび吹き出しグリルが設
けられている。図5に空調機器の吸い込みグリル6を示
す。一般的な吸い込みグリル6は、ABS、PPなどの
樹脂でできている。空調機器を運転した場合、吸い込み
グリル6に空気が流れるが、そのとき空気と吸い込みグ
リル6に摩擦が生じ静電気を発生する。特に樹脂は絶縁
性が高いため、吸い込みグリル6の表面に静電気が残
り、その静電気によって、空気中の塵埃やタバコ煙など
の汚れが付着しやすい。したがって、吸い込みグリル6
は非常に汚れやすく、また、デザインの関係で、ベージ
ュなどの白っぽい色が多く、汚れが目立ちやすい。この
吸い込みグリル6を表面あるいは製品そのものに実施例
1の汚染物易除去アルミニウム材を用いることにより、
簡単に洗浄できることはもちろん、樹脂と比較すれば絶
縁性は低いため、発生した静電気も逃げやすく、汚染物
の付着自体を低減することができ、清掃の頻度を非常に
低減させることができる。
易除去アルミニウム材を用いているため、家庭用の洗剤
溶液に浸け置きするだけで簡単に洗うことができるた
め、強い力で擦ったりして表面を傷つけたりグリルを変
形させることがないためグリルを長持ちさせることがで
きる。
込みグリル6全体に用いることはもちろん、空気が通過
する開口部分あるいは、汚染物易除去アルミニウム材で
アルミ箔をつくり、そのアルミ箔を汚れやすい部分に貼
ることで対応してもよい。
するオイルミストを除去する集塵フィルタ101を図6
に示す。集塵フィルタ101は、パンチングメタル、た
わし状、ひし形状の開口部分を持つものなどがあるが、
ここではパンチングメタル状のものを示す。レンジフー
ドで使用される集塵フィルタ101は、上述した内容で
非常に複雑な形状になっている。したがって、台所など
の調理で発生するオイルミストは、長時間経過するとベ
トベトになり、しかも、油分が重合して固化するため特
殊な洗浄剤を使用しないときれいにならないばかりか、
上述した複雑な形状であるため、集塵フィルタ101の
中まで入り込んだ汚れは非常に落ちにくい。この集塵フ
ィルタ101に実施例1の汚染物易除去アルミニウム材
を用いることにより、こすらずとも浸け置き洗いだけで
洗浄できるため、手に汚れや臭いなどが付着することを
防止し、しかも、特殊な洗剤を使用しなくとも、通常の
家庭に常時置いてある洗濯洗剤で洗浄できる。
面倒だったため、かなり汚れないと洗浄しなかったが、
このような汚染物易除去アルミニウム材を使用すること
により、特に用意するものは必要なく、メンテナンスの
作業が簡単になるため、メンテナンスを頻繁に実施する
ことにより常にきれいな状態で使うことができる。ま
た、家庭用の洗剤溶液に浸け置きするだけで簡単に洗う
ことができるため、強い力で擦ったりして表面を傷つけ
たり集塵フィルタ101を変形させることがないため集
塵フィルタ101を長持ちさせることができる。
成を説明する。空気清浄機の本体内に風路の吸込み側か
ら順に吸い込みグリル6、大きい粉塵を除去する集塵フ
ィルタ101、細かい粉塵を除去する集塵ユニット10
2、脱臭機構105、送風機106、吹き出しグリル7
が設けられている。
タバコ煙などは、吸い込みグリル6から吸い込まれ、集
塵フィルタ101で大きな塵埃が捕集される。そして、
集塵ユニット102で0.1〜10μmの粉塵が捕集さ
れ、臭いなどのガス成分は脱臭機構105で除去され
る。この脱臭機構105として従来は吸着剤として活性
炭がつめこまれた活性炭フィルタが使用されており、活
性炭は吸着容量が飽和すると脱臭性能がなくなるため、
その度にフィルタごと交換して使われてきた。しかし、
脱臭機構105は最近活性炭フィルタに代わるものとし
て光脱臭触媒を用いた光触媒ユニットが使用されてきて
おり、この光触媒ユニットは臭い成分を光脱臭触媒の働
きで分解するために半永久的に使用することができる。
したがって、空気清浄機に実施例3で示す集塵ユニット
102を用いることで、家庭で簡単に洗浄できるため、
従来なんらかの交換部品(消耗品)があったものが、交
換部品が不要である空気清浄機を提供することができ
る。これは、今後の地球環境の面からも、非常に重要な
ことである。
を取り上げたが、その他に熱で分解する脱臭触媒および
常温で分解する脱臭触媒など、半永久的な脱臭触媒であ
ればよい。
脱臭機構105の交換時期とは無関係であるため、脱臭
機構105として従来の活性炭を中につめこんだ活性炭
フィルタを使用しても、集塵ユニット102を簡単に洗
浄できるメリットは活かすことができ、脱臭機構105
は交換、集塵ユニット102は洗浄の空気清浄機として
も使用できることは言うまでもない。
を説明する。分煙装置の風路の吸込み側から順に実施例
6に示す吸い込みグリル6、大きい粉塵を除去するため
の実施例7に示す集塵フィルタ101、実施例3に示す
集塵ユニット102、脱臭機構105、実施例4に示す
送風機106、および吹き出しグリル7という構成とな
っている。
8で示す空気清浄機とほぼ同じであるため省略する。但
し、分煙装置と空気清浄機との違いは、空気清浄機の場
合空気中の塵埃やタバコ煙などはある程度薄い濃度にな
って吸い込まれるのに対し、分煙装置の場合は、吸い込
みグリル6の直前でタバコが吸われるため、濃い濃度の
タバコ煙が直接吸い込まれる。したがって、空気清浄機
において、特に汚れがひどいのは集塵ユニット102で
あるが、分煙装置は、集塵ユニット102だけでなく、
吸い込みグリル6、集塵フィルタ101および風路がタ
バコ煙でベトベトになるまで、ひどく汚れた状態にな
る。しかも、毎日洗浄するのは非常に面倒であるため、
分煙装置本体内からタバコのヤニの臭いが発生し、使用
者に対して不快感を与える。そこで実施例1記載の汚染
物易除去アルミニウム材を吸い込みグリル6および吹き
出しグリル7、集塵フィルタ101、集塵ユニット10
2、送風機106、風路内表面などに用いることによ
り、家庭用洗濯洗剤の溶液を吹き付ける、もしくは各部
材を取り外し易い構造にしてその部材を溶液に浸け置き
するだけで簡単に洗浄できる。したがって、従来の分煙
装置では、簡単に洗浄できないため、専門の業者とメン
テナンス契約を結び洗浄などの作業を委託していたの
で、費用との関係で頻繁には洗浄などのメンテナンスが
できなかったが、簡単に洗浄できることで、実際の使用
者が自分で頻繁に洗浄できるため、メンテナンスコスト
も低減でき、しかも、常にきれいな状態で使用すること
ができる。
を示す。図において、レンジフードには調理などで上方
に上がってくる蒸気、臭い、油の粒子などを吸い込むた
めのフード8が設けられている。このフード8内に油の
粒子などを除去する目的で、直径2〜5mm程度の細か
い穴が無数に空けられた実施例3に示す集塵フィルタ1
01が設けられている。また、集塵フィルタ101の吹
き出し側に実施例4に示す送風機106が設けられ、フ
ード8の内表面は、実施例1で示す汚染物易除去アルミ
ニウム材でできている。
時に発生する油などは、集塵フィルタ101や本体のフ
ード8、また、送風機106にこびりつき、特に調理用
の油は、付着後長期間(数週間以降)放置すると、油が
酸化、重合し、さらに清掃が困難になっている。そこで
実施例1記載の汚染物易除去アルミニウム材を集塵フィ
ルタ101、フード8の内表面および送風機106に用
いているため、家庭用洗濯洗剤の溶液を吹き付けるもし
くはその中に浸け置きするだけで、簡単に汚れを除去す
ることができる。
1が特に汚れるが、簡単に取り外すことができる構造に
なっているため、集塵フィルタ101の洗浄は容易に行
うことができる。しかし、フード8内表面は、汚れ自体
は少ないが一般的に清掃するには複雑で、身体をフード
8内にいれて洗浄作業を行うことが難しいため、実施例
1記載の汚染物易除去アルミニウム材を用いることで、
家庭用の洗濯洗剤溶液を吹き付けるだけで簡単に汚れを
浮かしてきれいに清掃し、常に美観を保つことができる
レンジフードを提供することができる。
す。図において、モーター1の軸に実施例4に示す羽根
2が設けられ、周りをケーシング3が覆っている。そし
て羽根2の吸込み側には、実施例7に示す集塵フィルタ
101が設けられている。
ルタ101は、洗っても落ちにくく、洗うのが面倒なの
で、不織布を加工した使い捨てタイプのフィルタが用い
られている。また、この使い捨てタイプの集塵フィルタ
101は、頻繁に交換が必要なため、コスト的に安くす
る必要性があり、除去性能も比較的低いものが多く、ま
た集塵フィルタ101は使い捨てであっても、羽根2お
よびケーシング3は洗浄によるメンテナンスを実施しな
ければならない。したがって、一般的な換気扇は、洗浄
と集塵フィルタ101の交換の両方を実施しなけばなら
ない。
ミニウム材を用いることで、羽根2やケーシング3を簡
単に洗浄することができるため、清掃作業を強く擦った
りして表面を傷つけたり変形させることなく簡単にする
ことができる。また、交換部品であった集塵フィルタ1
01にも実施例1記載の汚染物易除去アルミニウム材を
用いたものにすることにより、使い捨てではなく洗浄し
て何回も使用できるようになるため交換部品のコストを
無くすことができ、また洗浄タイプにすることで、コス
ト的に除去性能の高い集塵フィルタ101にすることが
できるため、羽根2などへの付着を低減させることがで
きる換気扇を提供することができる。
明によれば洗浄作業を簡単かつ安全で低コストにでき、
耐食性がよく長寿命な汚染物易除去アルミニウム材を提
供することができる。
にでき、耐食性がよく高寿命で美観を損なわないアルミ
ニウム材使用製品を提供することができる。
にすることができ、また、火花放電を抑制することによ
り、材料の損傷を防いで寿命を高くすると同時に再飛散
を無くして集塵性能を高くすることができ、また、耐食
性をよくしてさらに寿命を高くすることができる集塵ユ
ニットを提供することができる。
取り出すことなく簡単に洗浄作業を行いきれいにするこ
とができる送風機を提供することができる。
で自動的に汚れを洗い流すことができ、常に高い熱交換
率を保つことができる熱交換用コイルを提供することが
できる。
も表面を傷つけたり形状を変形させることなく簡単に洗
うことができるグリルを提供することができる。
ことなく簡単に洗うことができ、長持ちさせることがで
きる集塵フィルタを提供することができる。
ストを大幅に低減し、部材の廃棄をなくし環境に対して
やさしい空気清浄機を提供することができる。
者に委託せず使用者が自分で行うことができ、メンテナ
ンスコストを低減し、いつでもきれいな状態で使用する
ことができる分煙装置を提供することができる。
ことなく簡単に洗うことができ、常に美観を保つことが
できるレンジフードを提供することができる。
ことなく簡単に洗うことができるため常に美観を保ち、
また、交換のいらない洗浄できる高性能な集塵フィルタ
を搭載して、汚れにくくランニングコストの低い換気扇
を提供することができる。
作業者の皮膚を荒れさせることなく、変色させたり傷め
たりせずに材料および製品を洗浄することができる洗浄
方法を提供することができる。
汚れ落ち試験結果比較表を示す図
Claims (20)
- 【請求項1】 マグネシウムを2〜3%を含むアルミニ
ウム材料からなる汚染物易除去アルミニウム材。 - 【請求項2】 厚さ1〜60μmの酸化皮膜を有し、表
面に径100〜200Åの緻密な細孔を無数に持つこと
を特徴とする請求項1記載の汚染物易除去アルミニウム
材。 - 【請求項3】 厚さ1〜15μmの酸化皮膜を有し、表
面に径100〜200Åの緻密な細孔を無数に持つこと
を特徴とする請求項1記載の汚染物易除去アルミニウム
材。 - 【請求項4】 厚さ1〜60μmの酸化皮膜を有し、表
面に径100〜200Åの緻密な細孔を無数に持つこと
を特徴とし、この酸化皮膜をアルミニウム材料の表面に
形成した後、純水で封孔処理した汚染物易除去アルミニ
ウム材。 - 【請求項5】 厚さ1〜60μmの酸化皮膜を有し、表
面に径100〜200Åの緻密な細孔を無数に持つこと
を特徴とし、この酸化皮膜をアルミニウム材料の表面に
形成した後、界面活性剤の水溶液で封孔処理した汚染物
易除去アルミニウム材。 - 【請求項6】 厚さ1〜60μmの酸化皮膜を有し、表
面に径100〜200Åの緻密な細孔を無数に持つこと
を特徴とし、この酸化皮膜をアルミニウム材料の表面に
形成した後、珪酸塩水溶液で封孔処理した汚染物易除去
アルミニウム材。 - 【請求項7】 厚さ1〜15μmの酸化皮膜を有し、表
面に径100〜200Åの緻密な細孔を無数に持つこと
を特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の汚染物易
除去アルミニウム材。 - 【請求項8】 水溶性のコーティング剤をコーティング
した請求項1〜7のいずれかに記載の汚染物易除去アル
ミニウム材。 - 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の汚染物
易除去アルミニウム材を使用したアルミニウム材使用製
品。 - 【請求項10】 請求項1〜8のいずれかに記載の汚染
物が油分およびタバコの煙であることを特徴とする請求
項9記載のアルミニウム材使用製品。 - 【請求項11】 請求項1〜8のいずれかに記載の汚染
物易除去アルミニウム材を用いて集塵ユニットとして構
成したことを特徴とするアルミニウム材使用製品。 - 【請求項12】 請求項1〜8のいずれかに記載の汚染
物易除去アルミニウム材を用いてファンとして構成した
ことを特徴とするアルミニウム材使用製品。 - 【請求項13】 請求項1〜8のいずれかに記載の汚染
物易除去アルミニウム材を用いて熱交換コイルとして構
成したことを特徴とするアルミニウム材使用製品。 - 【請求項14】 請求項1〜8のいずれかに記載の汚染
物易除去アルミニウム材を用いてグリルとして構成した
ことを特徴とするアルミニウム材使用製品。 - 【請求項15】 請求項1〜8のいずれかに記載の汚染
物易除去アルミニウム材を用いて集塵フィルタとして構
成したことを特徴とするアルミニウム材使用製品。 - 【請求項16】 請求項1〜8のいずれかに記載の汚染
物易除去アルミニウム材を用いて空気清浄機として構成
したことを特徴とするアルミニウム材使用製品。 - 【請求項17】 請求項1〜8のいずれかに記載の汚染
物易除去アルミニウム材を用いて分煙装置として構成し
たことを特徴とするアルミニウム材使用製品。 - 【請求項18】 請求項1〜8のいずれかに記載の汚染
物易除去アルミニウム材を用いてレンジフードとして構
成したことを特徴とするアルミニウム材使用製品。 - 【請求項19】 請求項1〜8のいずれかに記載の汚染
物易除去アルミニウム材を用いて換気扇として構成した
ことを特徴とするアルミニウム材使用製品。 - 【請求項20】 洗濯洗剤あるいは中性洗剤で洗浄する
ことを特徴とする請求項1〜19のいずれかに記載の汚
染物易除去アルミニウム材およびアルミニウム材使用製
品の洗浄方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10369189A JP3120069B2 (ja) | 1998-04-15 | 1998-12-25 | 汚染物易除去アルミニウム材およびアルミニウム材使用製品ならびにその洗浄方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10-104455 | 1998-04-15 | ||
JP10445598 | 1998-04-15 | ||
JP10369189A JP3120069B2 (ja) | 1998-04-15 | 1998-12-25 | 汚染物易除去アルミニウム材およびアルミニウム材使用製品ならびにその洗浄方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000000490A JP2000000490A (ja) | 2000-01-07 |
JP3120069B2 true JP3120069B2 (ja) | 2000-12-25 |
Family
ID=26444925
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10369189A Expired - Fee Related JP3120069B2 (ja) | 1998-04-15 | 1998-12-25 | 汚染物易除去アルミニウム材およびアルミニウム材使用製品ならびにその洗浄方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3120069B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1037591C (zh) * | 1993-07-28 | 1998-03-04 | 阿鲁普斯电气株式会社 | 热敏打印机 |
JP2014022148A (ja) * | 2012-07-17 | 2014-02-03 | Koji Abu | Ledイオン電球 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4529386B2 (ja) * | 2003-07-03 | 2010-08-25 | パナソニック株式会社 | 電気集塵ユニット |
-
1998
- 1998-12-25 JP JP10369189A patent/JP3120069B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1037591C (zh) * | 1993-07-28 | 1998-03-04 | 阿鲁普斯电气株式会社 | 热敏打印机 |
JP2014022148A (ja) * | 2012-07-17 | 2014-02-03 | Koji Abu | Ledイオン電球 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000000490A (ja) | 2000-01-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5197371B2 (ja) | 表面を除染するための吸引可能ゲルおよびその使用 | |
JP3120069B2 (ja) | 汚染物易除去アルミニウム材およびアルミニウム材使用製品ならびにその洗浄方法 | |
WO2022227455A1 (zh) | 不锈钢铝多层复合用预处理设备及多层复合工艺 | |
TWI418656B (zh) | Surface treatment method | |
KR200479702Y1 (ko) | 지속 운전이 가능한 전기 집진장치 | |
JP4821180B2 (ja) | 調理廃気浄化装置 | |
CN107470028A (zh) | 一种电净化部件及包含其的空气净化器 | |
CN208907651U (zh) | 一种低噪音厨房油烟净化系统 | |
JP4850810B2 (ja) | アルミニウム合金製熱交換器にタバコの臭い成分がつきにくくする方法 | |
JP4071246B2 (ja) | ミスト捕集装置 | |
JP4856320B2 (ja) | オイルミスト除去装置 | |
JP6596650B2 (ja) | レンジフード | |
CN113529095A (zh) | 一种把手连接横杆的表面处理工艺 | |
JPS6266038A (ja) | フイルタ−付き換気扇 | |
JP2014109069A (ja) | 洗浄剤組成物及び洗浄方法 | |
CN212942124U (zh) | 一种漆雾分离柜 | |
JP2000303196A (ja) | 鋼帯脱脂装置の消泡方法及び消泡装置 | |
CN213066248U (zh) | 一种具备自清洁功能的静电油烟净化器 | |
CN213287274U (zh) | 一种高效的静电式油雾净化装置 | |
JP4505999B2 (ja) | 居室用エアコンの洗浄方法 | |
CN215466325U (zh) | 一种有机实验室用自清洁集气罩 | |
CN213965948U (zh) | 一种铝单板喷漆房废气处理设备 | |
CN215225691U (zh) | 一种外置净化组合式烘干衣柜 | |
CN109028242A (zh) | 一种油烟机清洗器 | |
JP2563252B2 (ja) | フイルタ−付き換気扇 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081013 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091013 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091013 Year of fee payment: 9 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091013 Year of fee payment: 9 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091013 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101013 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111013 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121013 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131013 Year of fee payment: 13 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |