JP3119943B2 - 循環不凍液/冷却剤の再腐食防止方法および再腐食防止剤 - Google Patents

循環不凍液/冷却剤の再腐食防止方法および再腐食防止剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の冷却機構か
ら循環される、使用済み不凍液/冷却剤の、腐食防止剤
を有効な腐食防止量で加える、再腐食防止に関する。再
腐食防止された、循環不凍液/冷却剤は、「新しい」不
凍液/冷却剤として冷却機構に再投入することができ
る。本発明は、内燃機関の冷却機構から循環される不凍
液/冷却剤の処理に特に有効である。
【0002】
【従来の技術】エチレングリコール水溶液の精製および
使用済み不凍液/冷却剤組成物用の腐食防止剤に関する
先行技術を、以下に説明する。
【0003】米国特許第3,732,320号は、エチ
レングリコールの製造行程から得られるエチレングリコ
ールの鉄含有量を下げるための精製方法を開示してい
る。この方法では、酸サイクル中でエチレングリコール
を陽イオン交換樹脂と接触させている。鉄の除去が特許
権所有者の主目的であるが、この特許権所有者は、「微
量で存在する鉄および他の金属性汚染物」を陽イオン交
換処理により除去できると一般的に述べている。
【0004】米国特許第4,118,582号は、ポリ
エステルの製造から回収された未反応エチレングリコー
ルから、溶解したアンチモン触媒を除去するための回収
方法を記載している。この回収方法では、廃グリコール
のpHを約2〜7に調節し、アルカリ金属の水素化ホウ素
塩と反応させて金属アンチモン沈殿物を形成し、酸素を
絶って廃グリコール(ポリエステル製造からの未反応エ
チレングリコール)から金属アンチモン沈殿物を分離
し、続いて廃グリコールからエチレングリコールを蒸留
している。
【0005】米国特許第4,260,827号は、低分
子量ポリヒドロキシル化合物の水溶液精製方法を開示し
ている。この方法は、カルシウムおよび/または鉛を含
む触媒の存在下で低分子量ポリヒドロキシル化合物を製
造した後、それらの化合物を精製することを目的として
いる。この方法には、多くの処理および蒸留行程が関与
している。低分子量ポリヒドロキシル化合物の水溶液を
先ずメタノールおよび沈殿剤で処理して沈殿物を形成
し、これを残留溶液から分離する。低分子量ポリヒドロ
キシル化合物のメタノール/沈殿剤溶液のpHを1〜4に
調節し、メタノール処理溶液からのカルシウムおよび/
または鉛化合物の沈殿を最大にすることができる。析出
物(沈殿物)を濾過して分離し、残留溶液を陽イオン交
換体で処理する。次いで残留溶液を蒸留し、低沸点留分
を除去する。本質的に低分子量ポリヒドロキシル化合物
を含む蒸留液を陰イオン交換体で処理する。
【0006】上記の方法は、製造された生成物を精製す
る、または精製して未反応原料を商業的製法の結果とし
て存在する特殊な試薬から回収する必要がある製造方法
を目的としている。その様な方法では、少量で、良く知
られた汚染物を含む組成物の精製を扱っている。
【0007】自動車の冷却系から出る、エチレングリコ
ール含有量の多い液体の精製は、処理により除去すべき
汚染物に関して、著しく複雑な問題を提起する。例え
ば、廃不凍液/冷却剤の精製は、その不凍液/冷却剤が
さらされていた過酷な環境のために、さらに、処理すべ
き廃不凍液/冷却剤中に一般的に存在する特殊な化学成
分のために、著しく異なった処理方法である。廃不凍液
/冷却剤の処理に伴う複雑さのために、廃不凍液/冷却
剤溶液を処理するための試みがほとんどなされていない
のも驚くには当たらない。
【0008】米国特許第4,791,890号は、自動
車の冷却機構用の洗い流し方法(気泡を含む洗い流し液
を使用)を開示しているが、そこでこの特許権所有者は
濾過工程を含めている(302で)。この特許権所有者
は、廃不凍液/冷却剤の他の処理は提供していない。米
国特許第4,793,403号は、冷却液の処理に使用
するための冷却剤系を開示している。液体冷却剤を濾過
して冷却剤液体から汚染物を除去する。この特許権所有
者は、段落3の11〜28行で化学処理を説明している
が、あいまいな表現で、しかも元の不凍液/冷却剤中に
前から存在している化学成分の添加、すなわち新しい添
加剤の添加を説明しているに過ぎない。この特許権所有
者は、フィルターを通して粒状および凝固した物質を除
去し(28)、続いて化学薬品を加えて水性液体を処理
する方法を開示している。この特許権所有者は特別な処
理を開示してはおらず、単にその様な薬品には腐食防止
剤、すなわち防錆化合物、pH調節薬品、および新しい凍
結防止合物(例えばグリコール)が含まれることに言及
しているに過ぎない。さらに、段落3の38〜48行
で、フィルター41は、電荷を中和するための金属イオ
ンを与えるために「金属粉末」を含むことができる。同
様に、クリヤー−フロ社は、ステンレス鋼スクリーンフ
ィルター、5ミクロンまでの大きさの物質を除去するた
めの予備フィルター、および分子状の不純物(約50オ
ングストローム)を除去するための第三のフィルターを
使用する、3段階濾過方式の不凍液再生機械(クリヤー
−フロAF250)の詳細を発表している。濾過された
不凍液は添加剤パッケージと混合されて、自動車の冷却
系に再投入するための不凍液を与える。廃不凍液/冷却
剤の精製を行なうための化学的な除去工程は記載されて
いない。
【0009】米国特許第4,946,595号は、使用
済み冷却剤を物理的および化学的に処理し、好ましくな
い不純物、分解副生成物、溶解した金属汚染物、沈泥お
よび他の好ましくない浮遊粒状物質を除去する方法を開
示している。この方法では、金属成分を酸化して粒状金
属酸化物の沈殿物を形成し、冷却剤を塩形成剤と接触さ
せて有機酸と反応させ、冷却剤を濾過して粒状沈殿物を
除去し、リン酸塩、ホスホン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸
塩、亜硝酸塩、硝酸塩、アゾール、変性「アクリル酸
塩」およびモリブデン酸塩からなるグループから選択さ
れた腐食防止剤を加え、pHを9.5〜10.5に調節
し、「それによって、除去前の元の冷却剤組成物の腐食
能力と同等またはそれより優れた腐食能力を有する再生
冷却剤組成物を提供する。」この方法は、再腐食防止し
た、循環使用済み不凍液を提供する際の循環不凍液/冷
却剤の特性(または他のファクター)を評価できていな
い。
【0010】先行技術に関する上記の説明から、先行技
術は、使用済みエチレングリコール系熱交換流体、特に
自動車冷却機構からの使用済み不凍液/冷却剤を精製す
るための有効な方法は開示していないことが分かる。特
に、米国特許第4,793,403号における、および
クリヤー−フロAF250アンチ−フリーズリサイクラ
ーによる、重金属およびエチレングリコール以外の有機
化合物などの汚染物に対する、廃不凍液/冷却剤の効果
的な処理行程が欠けていることは注目に値する。さら
に、その様な方法は、処理すべき廃不凍液/冷却剤がオ
イル成分を含む場合には、それらの使用に対して特に警
告している。その様な使用制限のために、その様な方法
の商業的な使用が著しく少なくなっている。
【0011】循環不凍液/冷却剤の再腐食防止 純粋エチレングリコールに添加するための腐食防止剤の
有効量に関しては著しい数の先行技術が存在するが、処
理した使用済み不凍液/冷却剤の再腐食防止に関しては
先行技術がほとんど存在しない。使用済み不凍液/冷却
剤の処理方法に関する最近の特許の一つは、米国特許第
4,946,595号である。この特許権所有者は、処
理方法に加えて、リン酸塩、ホスホン酸塩、ケイ酸塩、
ホウ酸塩、亜硝酸塩、硝酸塩、アゾール、変性アクリル
酸塩およびモリブデン酸塩からなるグループから選択さ
れた好適な腐食防止剤、および最終溶液pHを約9.5〜
10.5に調節するための公知の緩衝剤の添加を開示し
ている。この特許権所有者の目的は、物理的および化学
的処理を行ない、腐食防止剤を加え、最終pHを約9.5
〜10.5に調節する前の、エンジン冷却機構内の冷却
剤の腐食能力と同等、またはより優れた腐食能力を有す
る循環冷却剤組成物を提供することである。この特許権
所有者は、公知の腐食防止剤の一般的な特徴を記載して
いる(段落5の51〜63行)が、それらの相互関係に
ついては評価しておらず、腐食防止剤の使用と循環され
た、使用済み不凍液/冷却剤の化学組成との関係に関し
ては評価していない。この特許権所有者は、すべての処
理成分(酸化剤、塩形成剤、腐食防止剤および緩衝剤)
を一つの化学組成物として使用済み不凍液/冷却剤に添
加できると記載している(段落5の51〜54行)。こ
の記載により、この特許権所有者は、循環された、使用
済み不凍液/冷却剤の腐食再防止の複雑さを理解してい
ないことが分かる。未処理の使用済み不凍液/冷却剤に
添加するのに、単一の化学添加剤組成物を使用している
ことから、この特許権所有者は、単一の化学添加剤の成
分に関して相互作用を理解しておらず、腐食防止剤の添
加方法を決定する目的で、明らかに使用済み不凍液/冷
却剤を未使用不凍液/冷却剤と同等であると考えている
ことが分かる。この特許権所有者は、使用済み不凍液/
冷却剤(使用の結果、元の不凍液/冷却剤程良質ではな
いので交換される)と同等の腐食防止を求めているだけ
なので、この特許権所有者は、腐食防止剤による再腐食
防止を純粋エチレングリコールの腐食防止に使用する濃
度でよいと考えている。さらに、この特許権所有者は実
施例で、固定濃度の化学添加剤組成物の使用を説明して
いるが、そこでは添加量を最終不凍液/冷却剤のpHのみ
によって決定しており、腐食防止剤の濃度を調整してい
ない。この様に、循環された、使用済み不凍液/冷却剤
の過去を評価していないので、得られる再腐食防止冷却
剤の腐食防止特性は、単なる偶然の結果である。このこ
とは、この特許権所有者が、最終的な再腐食防止した、
処理した冷却剤がエンジン冷却機構から取り出した使用
済み不凍液/冷却剤と同じくらい良好であることだけを
要求していること、およびその使用済み不凍液/冷却剤
が冷却機構を腐食から保護するのに最早効果的ではない
ために冷却機構から取り出すことを考えると、極めて明
らかである。
【0012】本発明は、内燃機関の冷却機構で使用した
後循環された、使用済み不凍液/冷却剤に再び腐食防止
効果を与えるための方法に関する。循環された使用済み
不凍液/冷却剤の化学的および物理的特性は、内燃機関
の冷却機構に再使用するための、再腐食防止した、循環
不凍液/冷却剤を得るために使用する場合、独特な問題
を引き起こすことが分かっている。純粋エチレングリコ
ールの代わりに循環された不凍液/冷却剤を使用する
と、純粋エチレングリコールから不凍液/冷却剤を製造
するのにこれまで使用されてきた組成物および製造工程
では、効果的な腐食防止特性を備えた不凍液/冷却剤組
成物は得られないことが分かった。
【0013】本発明は、不凍液/冷却剤の使用経歴と相
関する「再腐食防止パッケージ」を提供することによ
り、上記の問題を解決する。循環された、使用済み不凍
液/冷却剤の特性を考慮せずに、その循環された不凍液
/冷却剤に腐食防止剤を無差別に加えることにより得ら
れる再腐食防止した、循環不凍液/冷却剤と比較して、
特定の循環された不凍液/冷却剤の残留化学成分に、再
腐食防止した、循環不凍液/冷却剤の望ましい効果的な
腐食防止特性を相関させることにより、最終的な再腐食
防止した、循環不凍液/冷却剤の効果的な腐食防止特性
を改良することができる。特定の循環方法により循環さ
れた、使用済み不凍液/冷却剤中のケイ酸塩濃度、保存
アルカリ度および腐食防止剤を、再腐食防止剤パッケー
ジ中の化学成分の濃度と相関させることにより、再腐食
防止された、循環された、使用済み不凍液/冷却剤を低
い有効コストで得ることができる。この相関関係、およ
び再腐食防止剤パッケージおよび再腐食防止され、循環
された使用済み不凍液/冷却剤の特性を以下に詳細に説
明する。
【0014】本発明は、循環された不凍液/冷却剤の
「化学的指紋」(その循環された不凍液/冷却剤が得ら
れた特定の循環方法に基づく)を、最終的な再腐食防止
された、循環された不凍液/冷却剤の望ましい有効腐食
防止特性に相関させなければならないこと、および再腐
食防止剤パッケージの各成分の濃度はこの相関関係を反
映することに初めて気が付いた。
【0015】本再腐食防止方法は、循環された、多価ア
ルコール含有不凍液/冷却剤を使用する。一実施形態で
は、自動車の内燃機関の熱交換機構から得られる、約5
〜約95重量%のエチレングリコールおよび少なくとも
一つの金属、一般的に重金属、および/または除去すべ
きオイル成分を含む不凍液/冷却剤を使用する。この実
施形態で効果的な、米国特許出願第07/564,26
2号に記載されている循環方法は、一般的に、 (i) 有効量のpH調節剤を加えることにより、該多価アル
コール含有組成物のpHを約4.0〜約7.5に調節し、
pH調節した組成物を形成すること、および (ii)そのpH調節した組成物中に存在する、少なくとも一
つの金属、好ましくは少なくとも一つの重金属、および
/またはオイル成分のための、有効量の沈殿剤を加える
こと、および (iii) 好ましくは、前記工程(ii)のpH調節した組成物
に、少なくとも一つの金属を含む沈殿物を形成するのに
有効量の凝固剤および有効量の凝集剤を加えること、お
よび (iv)pH調節した組成物を第一の濾過手段を通過させて、
該金属含有沈殿物の大部分を除去すること、および所望
により、該pH調節した組成物の表面析出物を物理的に除
去することからなる。
【0016】上記の工程に加えて、米国特許出願第07
/564,262号(1990年8月8日出願)の循環
方法は、下記の工程の一つ以上をも含むことができる。 (v) 第一の濾過手段を通過したpH調節組成物を第二の濾
過手段に通し、第一の濾過手段で濾別された粒子よりも
小さな粒子を物理的に分離する。 (vi)第二の濾過手段を通過したpH調節組成物を有機分離
手段に通し、そのpH調節組成物から(多価アルコール以
外の)有機化合物を除去する。 (vii) 該pH調節組成物を第三の濾過手段に通し、該第二
濾過手段で分離された粒子よりも小さな粒子を物理的に
分離する。 (viii)濾過後の該pH調節組成物を陰イオンおよび/また
は陽イオン交換体に通し、少なくとも一つの溶解した金
属、好ましくは重金属を該pH調節組成物から除去する。
【0017】以下に説明する様に、本発明により再腐食
防止できる循環された不凍液/冷却剤を得るのに、使用
済み不凍液/冷却剤のための他の循環方法も使用でき
る。
【0018】内燃機関の冷却機構から不凍液/冷却剤を
循環させることが著しく重要になっている。特に、使用
済み(「廃」と呼ばれることも多い)不凍液/冷却剤の
処分に関連して、その様な水性エチレングリコール混合
物の循環が非常に注目されている。使用済み不凍液/冷
却剤を物理的ならびに化学的に処理してその不凍液/冷
却剤中に存在する分解生成物および他の化学成分、例え
ば元の不凍液/冷却剤中の腐食防止剤を除去し、次いで
循環された不凍液/冷却剤のための「再腐食防止剤パッ
ケージ」を加えることにより、使用済み不凍液/冷却剤
を循環させ、それによって、純粋エチレングリコールか
ら製造した不凍液/冷却剤と同じ能力を有する不凍液/
冷却剤を形成するのが理想的である。「再腐食防止剤パ
ッケージ」は、冷却機構の一構成部分として存在する金
属の腐食を防止するのに有効な化学成分を与え、冷却機
構中の金属の腐食を防止するのに有効な、再腐食防止さ
れた、循環された不凍液/冷却剤を提供するものでなけ
ればならない。使用済み不凍液/冷却剤のための幾つか
の循環方法が考えられている。使用済み不凍液/冷却剤
のための代表的な循環方法は、例えば1990年8月8
日に出願された審査中の「多価アルコールの水溶液の処
理方法」と題する米国特許出願第07/564,262
号、および米国特許第4,946,595号に記載され
ている。その様な循環方法から循環された不凍液/冷却
剤は、内燃機関用の不凍液/冷却剤としての以前の使
用、およびそれが得られた循環方法に直接関連した独特
な化学的特性を有する水/エチレングリコール混合物を
与える。循環された不凍液/冷却剤のこの独特な使用経
歴およびその結果得られる特性は、循環された廃不凍液
/冷却剤に効果的な腐食防止量の腐食防止剤を与えるた
めに使用される「再腐食防止剤パッケージ」を決定する
上で、これまで考慮されていない。例えば、米国特許第
4,946,595号は(段落5の初め、64行目以降
で)、腐食防止剤は公知のどの様な腐食防止剤でもよい
と述べている。さらに、実施例1および請求項に記載さ
れている様に、この特許は、「再腐食防止剤パッケー
ジ」の成分の相関関係をまったく無視して腐食防止剤を
加えており、さらに、循環された使用済み不凍液/冷却
剤の使用経歴およびその循環された使用済み不凍液/冷
却剤中に存在する残留化学成分との関係における、化学
成分の相対濃度の選択を考慮していない。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述した先
行技術の欠点を克服し、内燃機関の冷却機構で使用した
後循環された使用済み不凍液/冷却剤を再腐食防止する
ための方法に関する。循環された使用済み不凍液/冷却
剤の化学特性は、内燃機関の冷却機構で再使用するため
の再腐食防止された、循環された使用済み不凍液/冷却
剤の製造に使用すると、独特な問題をもたらすことが分
かった。純粋エチレングリコールの代わりに循環された
不凍液/冷却剤を使用する場合、純粋エチレングリコー
ルから不凍液/冷却剤を製造するのにこれまで使用され
ている腐食防止剤の濃度では、望ましい効果的な腐食防
止特性を備えた不凍液/冷却剤組成物が得られない。さ
らに、循環された不凍液/冷却剤から不凍液/冷却剤を
製造するコストは、本発明により、再腐食防止剤パッケ
ージを循環された不凍液/冷却剤の化学的指紋に相関さ
せることにより、著しく低減させることができる。
【0020】本発明は、不凍液/冷却剤の使用経歴と相
関関係にある「再腐食防止剤パッケージ」を提供するこ
とにより、上記の問題を解決する。再腐食防止された、
循環された不凍液/冷却剤の望ましい有効腐食防止特性
を、特定の循環された不凍液/冷却剤の残留化学成分と
相関させることにより、再腐食防止された、循環された
不凍液/冷却剤の有効腐食防止特性は、不凍液/冷却剤
の化学的特性を考慮せずに、循環された不凍液/冷却剤
に腐食防止剤を無差別に加えて得た特性と比較して、改
良することができる。本発明の方法により、循環された
使用済み不凍液/冷却剤のケイ酸塩の濃度、保存アルカ
リ度および腐食防止剤の様な濃度パラメータおよび再腐
食防止剤パッケージ中の化学成分の濃度を相関させ、冷
却機構で再使用するための効果的な腐食防止特性を有す
る再腐食防止された不凍液/冷却剤を提供する。この相
関関係およびその結果得られる、再腐食防止剤パッケー
ジおよび再腐食防止された、循環された不凍液/冷却剤
の化学的および物理的特性を以下に詳細に説明し、実施
例で立証する。
【0021】
【課題を解決するための手段】最初に、使用済み不凍液
/冷却剤を循環のために内燃機関の冷却機構から取り出
した時の、不凍液/冷却剤の独特な特性を理解すること
が重要である。さらに、不凍液/冷却剤の性質により、
「循環された」不凍液/冷却剤を得るために使用される
工程から特定の精製および処理工程は除外されるので、
ここで使用する用語「循環された」は、一部、経済的な
使い易さにより定義されることを理解することも重要で
ある。使用済み不凍液/冷却剤の処理に関連してここで
使用する用語「循環された」には、一つ以上の化学的添
加剤を使用済み不凍液/冷却剤に加え、その使用済み不
凍液/冷却剤中の化学成分を除去または安定化する化学
処理工程、特定の物質を除去するための物理的分離(例
えば濾過または遠心力による分離)、水性多価アルコー
ルから一つ以上の化学成分を除去するための吸着および
吸収工程、陽イオンおよび/または陰イオン交換工程、
その他の、使用済み不凍液/冷却剤の組成プロファイル
(化学的指紋)の変化を引き起こす処理工程が含まれ
る。用語「循環された」は、使用済み不凍液/冷却剤か
ら開始し、化学処理、脱水または蒸留により、非水性多
価アルコール、例えば本質的に純粋な、使用済み不凍液
/冷却剤に見られる化学成分を含まない未使用エチレン
グリコールと本質的に同じ最終生成物が得られる様な工
程は含まない。再腐食防止剤パッケージに対する循環さ
れた不凍液/冷却剤の相関関係を理解するには、廃不凍
液/冷却剤の以前の使用環境が重要なので、この使用環
境について以下に考察する。
【0022】不凍液/冷却剤および冷却機構 用語「熱交換機構」は、ここではすべての熱交換機構を
含み、自動車、トラック、オートバイ、飛行機、列車、
トラクター、発電機、コンプレッサー、等に一般的に使
用されている様な、内燃機関用の「冷却機構」を含む。
自動車およびトラックにおける冷却機構は、内燃機関用
のその様な熱交換機構の代表例である。自動車の熱交換
機構およびその構造はこの分野では良く知られており、
アルミニウムおよび鉛半田を始めとする幾つかの金属を
含むが、これらの金属は時間と共に、物理的な摩耗およ
び/または化学的な作用により冷却機構内の作動不凍液
/冷却剤中に溶解することがある。用語「使用済み不凍
液/冷却剤」とは、ここでは自動車の冷却機構を含む熱
交換機構内である期間不凍液および/または冷却剤とし
て作動した不凍液/冷却剤を意味する。
【0023】廃不凍液/冷却剤中に存在する金属成分に
関連してここで使用される用語「金属」は、アルミニウ
ムおよびマグネシウムおよび鉛、鉄、亜鉛、マンガン、
銅およびモリブデンの様な「重金属」などの金属を含
む。アルミニウムは、先行技術で理解されている「重金
属」ではないが、ここで使用する用語「重金属」は、廃
不凍液/冷却剤中に存在する、本方法で除去すべき金属
成分に関して、アルミニウムを含む。冷却機構の構造に
より、アルミニウム表面が作動している不凍液/冷却剤
と接触する結果、廃不凍液/冷却剤がアルミニウムを含
むのは一般的である。
【0024】熱交換機構に使用される不凍液/冷却剤
は、一般に各種の化学成分およびアルコール(メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、グリセロール、ブテン
グリコール、プロピレングリコールのモノ酢酸エステ
ル、グリコールのモノエチルエーテル、グリセロールの
ジメチルエーテル、アルコキシアルカノールおよびそれ
らの混合物)の混合物であるが、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、およびそれらの混合物からなるグル
ープから選択されたアルコールが好ましい。市販の不凍
液/冷却剤は、一般的にエチレングリコール、水、およ
びそれを使用する特定の熱交換機構に腐食防止効果また
は他の利点を与える追加の化学成分からなる。さらに、
市販の不凍液/冷却剤の製造に使用される等級のエチレ
ングリコール中には、約10%位までのジエチレングリ
コールが存在できることは良く知られている。
【0025】内燃機関の冷却機構にはエチレングリコー
ル/水混合物系の不凍液/冷却剤が広く使用されている
ので、本発明は、内燃機関の冷却機構のための熱交換流
体としてこれまで使用されているエチレングリコール系
不凍液/冷却剤と関連してこれまで使用されている広範
囲の組成物を考慮している。代表的なエチレングリコー
ル系不凍液/冷却剤は、自動車の冷却機構用腐食防止剤
としてシリコーン/ケイ酸塩添加剤および/または各種
カルボン酸を含む不凍液/冷却剤である。他の所望によ
り使用する添加剤は、一般的に市販の不凍液/冷却剤
に、その不凍液/冷却剤の重量に対して50重量%未満
の少量で使用される。所望により不凍液/冷却剤に含ま
れる添加剤の代表例としては、例えば、オイルおよび本
発明の疎水化剤、例えばモリブデン酸塩、モノおよび/
またはジ脂肪族酸塩、例えばセバシン酸塩、炭酸塩、ケ
イ酸塩、アルカリ金属硝酸塩、アルカリ金属亜硝酸塩、
ジイソプロピルアミンニトリル、ジシクロヘキシルアミ
ンニトリル、ベンゾトリアゾール、亜鉛化合物、カルシ
ウム化合物、リン酸塩、安息香酸塩、等、またはそれら
の混合物と混合された、アルミニウムまたは他の金属の
ための公知の腐食防止剤がある。さらに、各種の金属の
ためのこれらの公知の防止剤の一つ以上は、「防止効果
量」で、すなわち、これらの防止剤を含まない不凍液/
冷却剤により与えられる腐食防止と比較して、腐食防止
すべき金属(例えば銅、鋼、黄銅、アルミニウム、鋳
鉄、半田、等)の表面に対して適度の腐食防止効果を与
えるのに十分な量で存在する。所望により市販の不凍液
/冷却剤中に存在し得る他の添加剤には、湿潤剤および
界面活性剤、例えばイオン系および脂肪族アルコールの
ポリ(オキシアルキレン)付加物の様な非イオン系界面
活性剤、良く知られたポリシロキサンおよびポリオキシ
アルキレンの様な消泡剤および/または潤滑剤、ジチオ
リン酸亜鉛およびチオカルバミン酸亜鉛の様な摩耗防止
剤、潤滑剤、例えばシリコーンポンプ潤滑剤、および他
の、不凍液/冷却剤の分野で公知の、不凍液/冷却剤の
使用により達成すべき不凍液/冷却剤特性に悪影響を与
えない原料がある。
【0026】熱交換機構で使用した後、すなわち使用後
に集めた時に(例えば自動車の冷却機構からの「廃」ま
たは「使用済み」不凍液/冷却剤)、本発明により処理
できる多価アルコール系の代表的な不凍液/冷却剤組成
物には、ここに参考として含める米国特許第4,66
4,833、4,287,077、4,725,40
5、4,704,220、4,684,474、4,6
85,475、4,687,590、4,701,27
7、4,561,990、4,578,205、4,5
84,11,、4,587,028、4,588,51
3、4,592,853、4,629,807、4,6
47,392、4,657,689、4,759,86
4、4,851,145、4,810,406および
4,345,712号に記載されている不凍液/冷却剤
があるが、これらに限定するものではない。
【0027】上記の特許では、その様な冷却機構の金属
表面を効果的に保護する化学成分の組合わせを開示して
いるが、その様な組合わせは一般的に「防止剤パッケー
ジ」と呼ばれる。
【0028】内燃機関の熱交換機構から取り出した廃不
凍液/冷却剤は、エチレングリコールまたは他の多価ア
ルコールを含むのが特徴で、一般的に約5体積%〜約9
5体積%、好ましくは約30体積%〜約70体積%のエ
チレングリコールおよび/または他の多価アルコールを
含む混合物である。不凍液/冷却剤中に存在するエチレ
ングリコールおよび/または他の多価アルコールの実際
の量は、幾つかのファクターにより異なる。例えば、内
燃機関の冷却機構中にある不凍液/冷却剤を「交換」す
る際、冷却機構を空にし、取り出した不凍液/冷却剤を
容器に集める。次いで一般的に冷却機構を水および/ま
たは少量の洗浄剤を含む水で洗い流す。この本質的な水
溶液は一般的に本来の廃不凍液/冷却剤と同じ保持容器
中に流されるので、循環すべき液体混合物中のエチレン
グリコール濃度はさらに低下する。さらに、廃不凍液/
冷却剤は一般的に、鉛、鉄、亜鉛、マンガン、銅、モリ
ブデン、およびアルミニウムからなるグループから選択
された少なくとも一つの重金属および内燃機関からの、
または不凍液/冷却剤除去後の汚染により混入する各種
の有機オイルを含むのが特徴である。
【0029】また、不凍液/冷却剤は、一般的に多価ア
ルコール成分以外の、一つ以上の有機化合物を含む。そ
の様な有機化合物は、本来の不凍液/冷却剤に機能添加
剤を加えた結果、あるいは多価アルコール、例えばエチ
レングリコール、または元の不凍液/冷却剤中に含まれ
ていた他の有機化合物の分解生成物として存在すること
がある。例えば、自動車の冷却機構中で不凍液/冷却剤
が受ける作動条件下で、作動不凍液/冷却剤中に存在す
るエチレングリコールおよび他の有機化合物が熱分解に
より有機性の分解生成物を生じることは良く知られてい
る。エチレングリコールの代表的な有機性分解生成物に
は、ギ酸、グリコール酸および酢酸があるが、これらに
限定するものではない。また、不凍液/冷却剤は腐食防
止剤として無機化合物を含むことが知られており、その
例としてはケイ酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、シリコーン化
合物、リン酸塩、塩化物、硫酸塩、炭酸塩およびそれら
の混合物、および水中に一般的に含まれる塩があるが、
これらに限定するものではない。
【0030】冷却機構から取り出される使用済み不凍液
/冷却剤の概要 一般的に、循環工程では、幾つかの冷却機構から取り出
され、混合された大量の使用済み不凍液/冷却剤を処理
するので、循環すべき使用済み不凍液/冷却剤の化学組
成を知ることが重要である。例えば、循環工程は、使用
済み不凍液/冷却剤を単一の集積容器中に混合するの
で、平均20〜30の冷却機構から取り出した使用済み
不凍液/冷却剤を処理することになる。その結果、ほと
んどの循環工程にとって、使用済み不凍液/冷却剤を混
合するために、原料として使用する使用済み不凍液/冷
却剤に類似性がある。
【0031】商業的な不凍液/冷却剤交換施設から採取
した使用済み不凍液/冷却剤(洗浄液、例えば水を含
む)の分析結果を、表Aに示す。
【0032】 表A 成分 低値 高値 平均値 pH 8.5 10.0 9.3 重量%EG 12.1 40.0 28.8 重量%DEG 0.5 3.5 1.37 重量%PG ND 2.02 0.96 TSS 64 1846 544 NO2 10 50 15 NO3 56 740 469 P 125 730 438 Cl 1 31 18.5 F ND 9 5 硫酸塩 22 169 100 B 67 258 164.4 Cu 2.0 15.9 6.1 Fe 7.6 583 82.5 Al 1.8 71.3 13.7 Pb 1.5 136 25.6 Ca 1.5 34.1 9.13 K 234 1406 745 Mg 0.9 19.9 5.9 Mo 3.6 56.8 17.8 Na 676 2074 1420 Si 40.8 269.1 126.8 Sn 0.9 24.7 11.8 Zn 1.1 27.6 5.8 TTZ 130 370 242.7 酢酸塩 12 219 48.9 グリコール酸塩 121 858 503 ギ酸塩 2 241 129 安息香酸塩 10 2590 385 EDTA 40 64 46オイル ND 1.0 0.03 低、高および平均値(重量%で示す以外はppm )
は、米国の商業的不凍液/冷却剤事業所の収集タンクか
ら採取した30個の55ガロン不凍液/冷却剤試料から
得た。 略号は下記の意味を有する。EG=エチレン
グリコール、DEG=ジエチレングリコール、PG=プ
ロピレングリコール、NO2 =亜硝酸塩、NO3 =硝酸
塩、Cl=塩化物、F=フッ化物、P=リン、B=ホウ
素、Cu=銅、Fe=鉄、Al=アルミニウム、Pb=
鉛、TTZ=トリルトリアゾール、EDTA=エチレン
ジアミン四酢酸、オイル=不溶性有機相としてのオイル
の重量%、TSS=総浮遊固体(ppm 、0.45ミクロ
ンフィルターを使用した重量分析)、およびND=2pp
m の検出限界未満。他の元素はそれらの化学記号によ
る。 濃度はppm で表す。成分はすべて可溶および不
溶形の合計として表す。
【0033】廃不凍液/冷却剤の処理方法 I.循環された不凍液/冷却剤を与えるための効果的な
方法の一つは、ここにその全文を参考として提示した、
1990年8月8日出願の「多価アルコールの水溶液の
処理方法」と題する米国特許出願第07/564,26
2号に記載されている。米国特許出願第07/564,
262号の循環方法では、自動車の内燃機関の熱交換機
構から、約5〜約95重量%の多価アルコール、一般的
に約30〜70重量%のエチレングリコール、少なくと
も一つの金属、および一般的にオイル成分を含む不凍液
/冷却剤を採取する。この循環方法は、一般的に、 (i) 有効量のpH調節剤を加えることにより、該多価アル
コール含有組成物のpHを約4.0〜約7.5に調節し、
pH調節した組成物を形成すること、および (ii)そのpH調節した組成物中に存在する、少なくとも一
つの重金属および/またはオイル成分のための、有効量
の沈殿剤を加えること、からなる。
【0034】上記の工程に加えて、米国特許出願第07
/564,262号の循環方法は、下記の工程の一つ以
上をも含むことができる。 (iii) 好ましくは、工程(ii)のpH調節した組成物に、少
なくとも一つの重金属を含む沈殿物を形成するのに有効
量の凝固剤および有効量の凝集剤を加えること、 (iv)pH調節した組成物を第一の濾過手段を通過させて、
該重金属含有沈殿物の大部分を除去すること、 (v) 第一の濾過手段の後、pH調節組成物を有機分離手段
に通し、そのpH調節組成物から(多価アルコール以外
の)有機化合物を除去すること、 (vi)第一の濾過手段を通過したpH調節組成物を第二の濾
過手段に通し、第一の濾過手段で濾別された粒子よりも
小さな粒子を物理的に分離すること、 (vii) 該pH調節組成物を第三の濾過手段に通し、該第二
濾過手段で分離された粒子よりも小さな粒子を物理的に
分離すること、および (viii)濾過後の該pH調節組成物をイオン交換体(陰イオ
ンおよび/または陽イオン)に通し、少なくとも一つの
溶解した重金属を該pH調節組成物から除去すること。沈
殿剤を加える前に、有効量のpH調節剤を加えることによ
り、廃不凍液/冷却剤の有効pHを好ましくは約4.0〜
約7.5、より好ましくは約4.5〜7.0に調節して
重金属の沈殿を促進する。pHの調節により、廃不凍液/
冷却剤中に存在する重金属の沈殿を促進するが、同時に
pHを十分高く調節して重金属化合物の酸による溶解を最
小に抑える。pHを必要なpHに効果的に調節できるならど
の様なpH調節剤でも使用できるが、pH調節剤として硝酸
を、沈殿剤として硝酸アルミニウムと併用することによ
り、驚くべきことに、内燃機関の冷却機構から取り出し
た廃不凍液/冷却剤中に存在する、可溶性ならびに不溶
性の鉛化合物を沈殿させ、オイル成分を除去できること
が分かった。ここで、有機酸、酸性有機塩、無機酸およ
び酸性無機塩を使用して不凍液/冷却剤のpHを効果的に
調節することができる。代表的な酸としては、硝酸、リ
ン酸、硫酸、塩酸、カルボン酸、およびそれらの混合物
等がある。pH調節剤および/または沈殿剤として効果的
な塩の代表例としては、カルシウム、マグネシウム、亜
鉛、アルミニウムおよび鉄の塩化物および硝酸塩、マグ
ネシウム、亜鉛、アルミニウムおよび鉄の硫酸塩、等が
ある。腐食性陰イオンおよび/またはpH調節の際に廃不
凍液/冷却剤中に存在する重金属の沈殿を妨害すること
がある陰イオンの導入を防ぐためにpH調節剤として硝酸
を使用することは有利であるが、酸性塩、好ましくは硝
酸アルミニウム水和物、例えばAl(NO3 3 ・9H
2 OでpH調節および重金属沈殿を同時に行うことも本発
明の範囲内である。
【0035】沈殿剤を選択することにより、pH調節した
不凍液/冷却剤中で重金属の沈殿物を形成することがで
きる。凝固剤および/または凝集剤を使用する場合、沈
殿剤は、固体沈殿物を実際に形成する必要はなく、廃不
凍液/冷却剤中に存在する重金属および/またはオイル
を、凝固剤および凝集剤の存在下で、沈殿し易くすれば
よい。凝固剤および/または凝集剤を使用せずに沈殿剤
を使用する場合、沈殿物の形成および分離の速度は、効
率的な商業的使用には遅すぎる場合があることが観察さ
れているが、それにも拘わらず、本発明の長所は達成さ
れる。沈殿剤は、廃不凍液/冷却剤中に存在する重金属
の必要量を沈殿させるのに効果的な量だけ添加される。
上に述べた様に、廃不凍液/冷却剤中に最も一般的に見
られる重金属は鉛(鉛半田の腐食から生じるPb)、鉄
(水およびラジエーターの腐食から生じるFe)、亜鉛
(金属腐食から、および不凍液/冷却剤中に使用される
亜鉛塩から生じるZn)、銅(ラジエーターの腐食か
ら)および(水ポンプ、ラジエーター、エンジンヘッド
およびエンジンブロックの)腐食により生じるアルミニ
ウムである。廃不凍液/冷却剤に溶解している鉛および
鉄の濃度は、それぞれ鉛が約100ppm までのオーダー
で、鉄が約25ppm までのオーダーであることが観察さ
れている。また、不溶の鉛成分は約150ppm までの濃
度で存在し、不溶の鉄成分は約600ppm までの濃度で
存在することも観察されている。一般的な鉛および鉄の
総濃度は表Aに示してある。その様な濃度のPbおよび
Feに対する沈殿剤の有効量は、一般的に約100ppm
〜約6000ppm (沈殿剤としてAl(NO3 3 ・9
2 Oを使用した場合)、好ましくは約500ppm 〜約
5000ppm である。使用する沈殿剤の有効量は、沈殿
させるべき重金属の当量に関連し、重金属沈殿物を形成
するのに効果的な、選択した沈殿剤の当量により異な
る。
【0036】上記の様に、沈殿剤は、調節したpH値で、
廃不凍液/冷却剤中に存在する少なくとも一つの重金属
の本質的に不溶な化合物を形成するのに効果的な有機お
よび/または無機化合物のグループから選択することが
でき、リン酸塩、塩酸塩、硫酸塩、シュウ酸塩、等の重
金属塩を含むことができる。「本質的に不溶」の用語
は、約pH4.0〜pH7.5で沈殿可能な一つ以上の物質
を形成する重金属種を意味する。驚くべきことに、硝酸
(pH調節剤として)で不凍液/冷却剤のpHを(約4.0
〜約7.5に)調節した後、鉛に対する沈殿剤として硝
酸アルミニウム(Al(NO3 3 ・9H2 O)を使用
するのが鉛沈殿物の形成に特に有利であり、さらに凝固
剤および/または凝集剤を使用して沈殿物を形成するの
に最も有利であることが分かった。硝酸アルミニウムが
効果的に鉛の沈殿物を形成する正確な機構は十分には理
解されていないが、鉛との化学反応に関連している、お
よび/または水酸化アルミニウムまたは酸化アルミニウ
ムまたは硝酸アルミニウムの添加により本来の場所に形
成された他のアルミニウム化合物の表面に対する鉛化合
物の吸着が関与しているのであろう。
【0037】凝固剤および凝縮剤の選択は、処理するア
ルコール系不凍液/冷却剤と相関関係にあり、沈殿物形
成および機械的フィルターによる沈殿物の分離を効果的
に行うために選択する。凝固剤は、カルゴン2466、
シアナミド572C、等およびそれらの混合物等を始め
とする、良く知られた市販の凝固剤のどれでもよい。凝
集剤は、プリマフロックR C−3、マグニフロックR
72C、カルゴン7736、シアナミド1820Aおよ
びそれらの混合物等を始めとする、良く知られた市販の
凝集剤のどれでもよい。カルゴンPOL−E−ZR 24
66は、カルゴンコーポレーションから販売されている
高分子量、高電荷陽イオン系高分子電解質である。プリ
マフロックR C−3は、水溶性ポリアミン(29〜31
%)として特徴付けられる陽イオン系高分子電解質であ
り、ローム アンド ハース社から市販されている。カ
ルゴンPOL−E−ZR 7736は、カルゴンコーポレ
ーションから販売されている高分子量、陰イオン系高分
子電解質である。マグニフロックR 572C(凝集剤)
は、アメリカン シアナミド社から入手できる非常に分
子量が低い、液体陽イオン系凝集剤である。シアナミド
1820Aは、アメリカン シアナミド社から入手でき
る陽イオン系凝集剤である。水系で固体を沈殿させるた
めの凝固剤および凝集剤の選択は、ここに参考として含
める「ザ ナルコ ウォーター ハンドブック」、第2
版、(ISBM 0−07−045872−3)、19
88、第2部、第8章、8.3〜8.23頁の考察から
明らかな様に良く知られている。
【0038】米国特許出願第07/564,262号の
循環方法の一実施形態では、不凍液/冷却剤が、自動車
またはトラックの内燃機関の冷却機構から取り出した廃
不凍液/冷却剤であり、pH調節剤として硝酸によりその
pHを約4.5〜約7.0に調節し、次いで沈殿剤として
有効量の硝酸アルミニウムで処理し、続いて凝固剤、好
ましくはカルゴン2466、および凝集剤、好ましくは
カルゴン7736を加えている。凝固剤の有効量は一般
的に約75ppm 〜約300ppm 、好ましくは約150pp
m 〜約225ppm である。凝集剤の有効量は一般的に約
25ppm 〜約300ppm 、好ましくは約50ppm 〜約1
00ppm である。不凍液/冷却剤をpH調節剤および沈殿
剤で処理した後、凝固剤および凝集剤を加える場合、そ
の凝固剤および凝集剤の溶液における、凝固剤および凝
集剤の有効濃度範囲があることが観察されている。驚く
べきことに、市販の凝固剤および凝集剤は、本方法で効
果的に使用される濃度よりも著しく高い濃度で市販され
ていることが分かった。例えば、自動車用の鉛を含む不
凍液/冷却剤を、有効量の硝酸および硝酸アルミニウム
で処理した後、凝固剤としてカルゴン2466および凝
集剤としてカルゴン7736で処理する場合、それらの
市販の凝固剤および凝集剤を、水または他の好適な溶剤
を加えることにより、その本来の市販濃度から希釈する
のが有利である。例えば、本発明に使用するには、10
0部(重量部または体積部)の凝固剤カルゴン2466
または凝集剤カルゴン7736を水と混合して40,0
00部の凝固剤または凝集剤溶液を形成するのが好まし
い。上記の水で希釈することにより、水混合物中の凝固
剤または凝集剤の有効濃度が得られ、その際、凝固剤ま
たは凝集剤の濃度は、その凝固剤または凝集剤の市販濃
度の0.25%〜5.0%になる。希釈した凝固剤また
は凝集剤を使用して得られる有利な効果および凝固剤お
よび凝集剤の濃度と不凍液/冷却剤との有利な相関関係
に関する正確な理由は十分には分かっていないが、最初
に配合されたエチレングリコール系不凍液/冷却剤を内
燃機関の冷却機構内で使用すること、および大量の液体
を混合する際の特有の難しさにより引き起こされる凝固
剤または凝集剤の局所的な濃度から得られる独特な化学
的環境に関係している可能性がある。自動車の冷却機構
から取り出した不凍液/冷却剤中に存在することが観察
されている重金属の範囲に基づいて上に述べた様に、濃
度における実際の相関関係が凝固剤および凝集剤の有効
濃度をもたらすと考えられる。
【0039】不凍液/冷却剤は、pH調節剤および沈殿剤
で処理し、別の実施形態では上記の様に凝固剤および凝
集剤で処理した後、固体相(沈殿物)および液体相を形
成する。沈殿物は、機械的なフィルターにより除去され
る。その上、沈殿物の一部は処理した不凍液/冷却剤の
表面存在するので、処理した不凍液/冷却剤を適当に攪
拌することにより、処理した不凍液/冷却剤の上部から
沈殿物をすくい取ることができる。さらに、混合タンク
内の不凍液/冷却剤の表面上に廃不凍液/冷却剤の再循
環流を導入する方が、混合タンク内の不凍液/冷却剤の
表面下に廃不凍液/冷却剤の再循環流を導入する場合に
形成される沈殿物の形と比較して、表面からすくい取る
のに好適な沈殿物を形成するのに有利であることが分か
った。したがって、混合タンク内の廃不凍液/冷却剤
を、不凍液/冷却剤の表面下から、その表面から十分高
い位置に再循環させ、再循環される不凍液/冷却剤を空
気にさらしてある程度空気と接触させるのが、沈殿物を
すくい取り易い形状にするのに効果的である。この再循
環は、pH調節剤および沈殿剤を添加する前に開始するの
が好ましい。処理した不凍液/冷却剤の表面から沈殿物
をすくい取る工程は、濾過により除去する沈殿物の量が
少なくなるので有利である。濾過により除去する沈殿物
の量が減少すると、処理工程を実行できる速度が増加
し、濾過手段の寿命が長くなり、濾過手段を交換する回
数が少なくなる。濾過手段により除去される有効粒子径
は、一部、1回の、または複数回の濾過工程を採用する
かによって異なる。1回濾過工程を使用する場合、濾過
手段は、粒径が約50ミクロンを超える粒子を除去する
のが好ましいが、1回だけの濾過工程は使用されない。
この最初の濾過が連続濾過手段の最初の濾過手段である
場合、この最初の濾過手段は粒径が約100ミクロンを
超える粒子を除去するのが好ましい。一実施形態では、
少なくとも3つの濾過工程を使用し、その際、最初の濾
過手段が約100ミクロンを超える粒子を除去し、第二
の濾過手段が約40ミクロンを超える粒子を除去し、第
三の濾過手段が約5ミクロンを超える粒子を除去するの
が有利であることが分かった。第四のフィルターを使用
することができるが、その場合、その様な第四の濾過手
段は約0.2ミクロンより大きい、好ましくは約0.1
μより大きい粒子を除去するのが最適である。上記の有
効濾過径を有する機械的濾過手段は先行技術で良く知ら
れている。ここに記載する様に、所望により、有機分離
フィルターを上記の機械的フィルターと併用することが
できる。
【0040】別の実施形態では、処理し、濾過した廃不
凍液/冷却剤を、オイル、アルデヒドおよび有機酸など
の有機化合物を除去するための活性フィルターに通す。
その様な活性フィルターの代表例は、パーキン ハニフ
ィン コーポレーション−コマーシャル フィルターズ
グループからフルフロ#の商品名で販売されている各
種活性炭フィルター、またはペンフィールド リキッド
トリートメントから販売されているNo. 2アンタサイ
トフィルターである。フルフロ#フィルターは活性炭表
面を備えたハニカムフィルター構造が特徴で、ペンフィ
ールドフィルターはゆるく充填したカーボンフィルター
である。活性炭フィルターは有機分離手段として作用
し、廃不凍液/冷却剤を形成する多価アルコール/水混
合物から有機化合物を除去するのに効果的である。
【0041】約5ミクロンより大きい物質、より好まし
くは約0.2ミクロンより大きい物質を除去するには、
(上記の有機分離手段の前または後に)廃不凍液/冷却
剤に2つ以上の濾過手段を備えるのが有利である。一つ
以上の追加の機械的濾過工程を第一の濾過手段と併用す
るのが、大量の有機および無機化合物および大小の粒状
固体を分離するのに最も有利であることが分かった。
【0042】さらに、一連の、径が徐々に小さくなるフ
ィルターを備えることにより、小細孔径フィルターが大
きな粒子で詰まる可能性が効果的に排除される。一実施
形態では、第一の濾過手段が約100ミクロンを超える
物質を除去し、第二の濾過手段が約40ミクロンを超え
る物質を除去し、第三の濾過手段が約5ミクロンを超え
る物質を除去し、第四の濾過手段が約0.2ミクロンを
超える物質を除去する。
【0043】本方法の別の実施形態では、廃不凍液/冷
却剤中に存在する可溶化された物質を除去するために、
少なくとも一つのイオン交換樹脂による処理を行うこと
ができる。本方法の最初のpH調節により、一つ以上の重
金属が可溶化して陽イオンおよび/または陰イオンを形
成する可能性がある。pH約4.0〜約7.5への調節
は、その様な重金属の可溶化された陽イオン系および/
または陰イオン系物質、特に可溶化された鉛系物質の形
成を最小に抑える様に選択する。pH調節剤、沈殿剤、凝
固剤および凝集剤を加えた後、その様な可溶化された陽
イオン系物質(2ppm の最低測定限界未満の)、例えば
可溶化された鉛は存在しないことが観察されているが、
本質的に可溶化された重金属がまったく存在しない様に
するために、濾過した廃不凍液/冷却剤を陽イオンおよ
び/または陰イオン交換樹脂で処理するのが有利である
と考えられる。また、その様なイオン交換体は、約2.
0ミクロンより大きな径を有する物質を効果的に除去す
る濾過手段として作用することも分かっている。さら
に、可溶化された物質の中には0.005より大きな細
孔径を有する濾過手段を通過し、可溶化された物質とし
て止まるものがあるので、イオン交換材料を使用してそ
の様な物質を物理的以外の方法で選択的に除去するのが
有利である。
【0044】廃不凍液/冷却剤を取扱い易く、廃棄し易
くするために、可溶化された重金属はすべて除去するの
が有利である。そこで、濾過した廃不凍液/冷却剤を、
可溶化された重金属陽イオンまたは陰イオンの除去に効
果的な陽イオン交換および/または陰イオン交換樹脂で
処理するとよい。可溶化された重金属陽イオンの除去に
効果的な陽イオン交換樹脂には、ローム アンド ハー
スDP−1、ロームアンド ハースアンバーライトR
RC−718、デュオライトR C−464、ピュロライ
R C−106およびイオニックR CNNの様な良く知
られた陽イオン交換樹脂がある。ローム アンド ハー
スアンバーライトR IRC−718は、可溶化された鉛
の除去効果およびその価格から好ましい。アンバーライ
R IRC−718は、約4.0〜約7.5のpH範囲で
アルカリ金属またはアルカリ土類金属よりも重金属陽イ
オンに対して高い親和力を有するキレート化陽イオン交
換樹脂であり、ダウ ケミカル社のSBR樹脂、スチレ
ン−ジビニルベンゼン材料から形成されており、ローム
アンド ハースから市販されている。ここで使用でき
る陰イオン交換樹脂には、ローム アンド ハースアン
バーライトR IRA400、ピュロライトR A−60
0、イオニックR ASB−1およびデュオライトR A−
109がある。処理した不凍液/冷却剤中には硝酸塩の
様な陰イオンが高濃度で存在するので、陰イオン交換樹
脂の使用が常に有利であるとは限らない。それでも、例
えば陰イオン交換樹脂が一つ以上の陰イオン系物質を選
別できる様な、陰イオン交換樹脂を使用するのが有利で
ある場合もある。さらに、陽イオンおよび陰イオンの両
方の交換特性を有するイオン交換樹脂があることも良く
知られており、その様な二重交換樹脂もここで使用でき
る。例えば、ここに含める米国特許第4,908,13
7号の非交換媒体は、重金属イオンの除去に効果的な、
新規な非交換媒体であると考えられる。
【0045】廃不凍液/冷却剤にpH調節剤、沈殿剤、凝
固剤および凝集剤を添加して不溶性の重金属化合物を沈
殿させ、好適な機械的濾過を行った後に、陽イオンおよ
び/または陰イオン交換樹脂による処理(イオン交換)
を行うことができる。大きな粒状物質の存在は、ほとん
どのイオン交換材料の目詰まりを起こす傾向があるの
で、機械的濾過工程により約5ミクロンより大きな粒子
を除去してからイオン交換工程を行うのが好ましい。
【0046】「濾過手段」とは、物質(有機物質および
無機物質の両方を含む)を大きさにより物理的に分離す
るための、先行技術でこれまで知られている各種の濾過
装置を意味する。本発明で使用するのに好適な濾過装置
は市販されている。例えば、100ミクロン以上の最初
の濾過手段は、ここに含める、3M販売パンフレット7
0−0701−3209−0(201)iii1989
に記載されている様な、ポリプロピレンおよびステンレ
ス鋼から形成された3Mブランド液体フィルターバッグ
でよい。約40ミクロン以上の分離能力を有する第二の
濾過手段は、ここに含める、3M販売パンフレット70
−0702−2790−8(201.5)11に記載さ
れている様な、ひだを付けたポリプロピレンからなる3
Mブランド液体カートリッジフィルターでよい。
【0047】一実施形態では、陽イオン交換樹脂による
処理の一部または全部を陰イオン交換樹脂による処理で
置き換えることができる。場合により、重金属は存在し
ても、陰イオン系物質に変換してもよい。場合により、
重金属を陰イオン系物質として除去するのが、陽イオン
系物質として除去するよりも効果的であるので、廃不凍
液/冷却剤を処理して重金属の陰イオン系物質を形成す
るのが有利である場合がある。廃不凍液/冷却剤を自動
車の冷却機構に使用するための作動不凍液/冷却剤に再
処理するには、その廃不凍液/冷却剤の保存アルカリ度
を高くするのが望ましいので、その様な陰イオン系物質
を形成するのが有利な場合がある。
【0048】本発明の様々な実施形態から得られる最終
組成物は、一つ以上の重金属成分の濃度が低く、一般的
に約5〜約95重量%の多価アルコール、好ましくはエ
チレングリコールを含み、約5ppm 未満の、一般的に約
2ppm 未満の可溶性鉛を含むのが特徴である。これらの
水性多価アルコール組成物は、不凍液/冷却剤組成物の
製造にこれまで使用されている腐食防止剤を加えること
により、作動不凍液/冷却剤の製造に、あるいは多価ア
ルコールの他の一般的な用途に使用することができる。
【0049】不凍液/冷却剤に使用する場合、その様な
腐食防止剤は、廃不凍液/冷却剤中に存在する、本方法
により除去されなかった腐食防止剤組成物の残留濃度と
相関関係にある有効量で使用する。例えば、沈殿、有機
物質分離および機械的濾過の各工程は、可溶化されたシ
リカおよび硝酸塩を完全に除去するには効果的でないこ
とがあるので、本方法から得られる組成物にはそれらの
物質が存在することがある。処理した廃不凍液/冷却剤
の化学分析により、効果的な作動不凍液/冷却剤を形成
するために処理した水性不凍液/冷却剤に加えるべき腐
食防止剤の有効量を求める基準が得られる。作動不凍液
の形成には、望ましい凝固点を有する溶液を得るため
に、エチレングリコールまたは新しい不凍液の追加、ま
たは水の除去を必要とする場合がある。水性エチレング
リコールから水を除去するには、蒸留、抽出または他の
公知の分離手段を使用する。
【0050】米国特許出願第07/564,262の循
環方法の様々な工程は、不凍液/冷却剤が液体状態にあ
る、好ましくは約18℃〜約45℃の効果的な温度で、
効果的な圧力、好ましくは約0.9気圧〜約1.1気圧
で行うが、他の温度または圧力が工程を促進することも
ある。
【0051】pH調節剤、沈殿剤凝固剤および凝集剤の添
加により形成された沈殿物をせん断力の高い機械的ポン
プに通すのは好ましくないことが分かっている。これ
は、せん断力の高い機械的ポンプは、機械的せん断によ
り、より小さな粒子を形成する傾向があり、大型のフィ
ルターで粒子を除去するのがより困難になるためであ
る。したがって、ポンプ手段は最初の濾過工程の後に置
き、最初の濾過手段の後に吸引作用を与えるか、あるい
はダイアフラムポンプまたは他の低せん断型ポンプを最
初の濾過手段の前に置くのが好ましい。高せん断ポンプ
の代表例は、MOYNOR SPポンプ(ロビン&ワイヤ
社から市販)であり、低せん断ポンプの代表例は、ツイ
ン ダイアフラム ポンプ(AROコーポレーションか
ら市販)である。また、pH調節剤、沈殿剤、凝集剤およ
び凝固剤を加える容器内の不凍液/冷却剤の表面から沈
殿物をすくい取ることにより、高せん断ポンプに伴う問
題を著しく低減するのに十分な沈殿物を除去できること
も分かっている。
【0052】米国特許出願第07/564,262号の
循環方法は、バッチ方式でも連続方式でも実行できる。
バッチ方式で行う場合、ある一定量の廃不凍液/冷却剤
を容器内に入れて本方法を実行する。pH調節剤および沈
殿剤を加え、次いで凝固剤および凝集剤を加えることに
より、沈殿が形成される。次いで、容器の内容物を最初
の濾過手段により濾過し、液相から沈殿物を除去する。
この最初の濾過工程では、機械的な摩耗により形成され
る粒子径の小さい部分を最小に抑えるために、沈殿物に
対する機械的作用は最小に抑えるのが有利であることが
分かった。その様な機械的摩耗は、すべての原料を加え
た後、手動で約5分間混合し、この間に混合物の表面か
ら沈殿物をすくい取ることにより、最小に抑えることが
できる。次いで、pH調節した組成物を、一つ以上の濾過
手段、有機物質分離手段、追加の濾過手段およびイオン
交換手段を順次通過させることができる。
【0053】この処理した不凍液/冷却剤は、それ以上
処理せずに作動不凍液/冷却剤の成分として使用するの
に適している、あるいは蒸留により水および/または有
機成分を除去し、多価アルコール含有量が高い溶液を得
ることができる。あるいは、本方法は、上記のバッチ方
式で使用する工程に基づいて連続方式で実行するのにも
十分に適している。
【0054】米国特許出願第07/564,262号の
循環方法は、処理した不凍液/冷却剤に防止剤および他
の好適な薬品を加えた後、それを内燃機関の冷却機構に
戻す、不凍液/冷却剤交換方法における連続循環方法と
しても使用できる。処理した不凍液/冷却剤をエンジン
の冷却機構に再導入する方法は、ここに参考として含め
る米国特許第4,149,574、Re.31,27
4、4,791,890および4,792,403号に
記載されている。例えば、米国特許第4,793,40
3号では、取り出した冷却剤を処理するための第二の手
段(段落3の11行〜段落3の28行参照)を本方法で
置き換えることができる。一実施形態では、本方法は、
ここに参考として含める1988年5月31日提出の、
「洗い流しおよび充填方法および装置」と題する、審査
中の米国特許出願第200,347号の方法における中
間処理工程として使用できる。
【0055】II.「エンジン冷却剤を循環するための
方法および装置」と題する米国特許第4,946,59
5号に記載される様な循環方法は、本発明により再腐食
防止するための循環された使用済み不凍液/冷却剤を得
ることができる循環方法として使用することができる。
【0056】幾つかの異なった循環方法が先行技術で開
発され、市販されている。これらの循環方法には、1)
限外濾過、2)化学的濾過、3)沈殿、酸化およびイオ
ン化による化学的濾過、4)イオン化による化学的濾
過、5)減圧蒸留、6)イオン交換による濾過、7)遠
心濾過、および8)逆浸透がある。その様な商業的循環
方法に共通している要素は、循環された不凍液/冷却剤
が純粋なエチレングリコールとは異なる化学的指紋を有
することである。この化学的指紋は、不凍液/冷却剤の
使用経歴、すなわちその冷却機構における使用およびそ
の使用の結果その中に含まれる化学成分、および冷却機
構で使用された後、その不凍液/冷却剤を処理するのに
使用された循環方法に由来する。
【0057】再腐食防止剤パッケージおよび再腐食防止
された、循環不凍液/冷却剤の製造方法 下記の「再腐食防止剤パッケージ」が、本発明により、
幾つかの異なった循環方法から得た、循環された使用済
み不凍液/冷却剤に加えた場合(添加剤パッケージ#1
は添加剤パッケージ#2の前に)、自動車の冷却機構の
金属部品を腐食から保護するのに効果的である(以下に
説明する様に、ASTM試験方法D−1384−87お
よびD−4340−89に合格)ことが分かった。再腐
食防止剤パッケージ中の各成分の濃度は、有効量の腐食
防止剤および緩衝剤を加えることにより、循環された使
用済み不凍液/冷却剤の化学的指紋に相関させ、予め選
択した腐食防止特性を備えた、自動車冷却機構用(再腐
食防止剤A〜E)および大型トラック用(再腐食防止剤
C、DおよびE)の再腐食防止した、循環された使用済
み不凍液/冷却剤を得た。機構が自動車または大型トラ
ックの冷却機構である場合、相関関係を持たせるために
考慮すべき代表的な化学的指紋は、緩衝剤(ホウ酸塩、
リン酸塩、等)の濃度、エチレングリコール含有量、ケ
イ酸塩、腐食防止剤(例えばモリブデン酸塩、アゾー
ル、等)、保存アルカリ度およびpHである。循環された
使用済み不凍液/冷却剤中のこれらの化学成分の濃度
は、最終的な不凍液/冷却剤のための予め選択された有
効腐食防止剤濃度(例えばゼネラルモータース処方60
43または予め選択された濃度として選択)に相関する
再腐食防止剤パッケージ中の相当する成分に相関させ、
次いで評価の際にASTM試験方法D−1384−87
およびD−4340−89に合格した。下記の再腐食防
止剤パッケージを、本発明により、括弧内に示す循環さ
れた不凍液/冷却剤1ガロン当たりの量で使用した。
【0058】 再腐食防止剤パッケージA * 添加剤パッケージ#2 添加剤パッケージ#1 成分 重量% 成分 重量% 水 54.43 ケイ酸ナトリウム等級40 58.041 エチレングリコール中 水酸化ナトリウム50% 11.354 ボラックス20% 15.24 水 30.605 水酸化カリウム45% 18.42 リン酸75% 5.58 ナトリウムトリルトリ アゾール50% 1.00 (0.5 fl.oz./gal.) モリブデン酸ナトリウム 35% 4.75 シリコーン 0.58 (6 fl.oz./gal.) * 米国特許出願第07/564,262号の方法から得
た循環された使用済み不凍液/冷却剤のための再腐食防
止。
【0059】 再腐食防止剤パッケージB * 添加剤パッケージ#1 添加剤パッケージ#2 成分 重量% 成分 重量% エチレングリコール 45.0000 エチレングリコール 26.6342 水 26.2331 水 36.2484 水酸化ナトリウム50% 13.3155 エチレングリコール中 ボラックス20% 22.9573 ナトリウムメルカプト モリブデン酸ナトリウム ベンゾチアゾール50% 9.3704 35% 8.6895 シリコーン 0.9938 ナトリウムトリルトリ ケイ酸ナトリウム アゾール50% 2.4026 (等級40) 4.9323 リン酸75% 3.0340 あわ止め剤 0.1139 ウラニン染料40% 0.0340 アリザリン染料 0.0510 (4 fl.oz./gal.)(4 fl.oz./gal.) * 自動車冷却機構用ゼネラルモータース処方6043に
類似の最終不凍液/冷却剤を得るための、循環工程(逆
浸透)に添加する。
【0060】 再腐食防止剤パッケージC * 添加剤パッケージ#1 添加剤パッケージ#2 成分 重量% 成分 重量% エチレングリコール 9.1383 EG中ボラックス20% 99.9660 水 56.7889 ウラニン染料 0.0340 エチレングリコール中 ボラックス20% 13.5771 水酸化ナトリウム50% 7.6996 リン酸75% 3.0340 ナトリウムトリルトリ アゾール 4.2002 シリコーン 0.3256 ケイ酸ナトリウム (等級40) 1.8895 (6 fl.oz./gal.)(6 fl.oz./gal.) * 大型車冷却機構用ゼネラルモータース処方6038に
類似の最終不凍液/冷却剤を得るための、循環工程(逆
浸透)に添加する。
【0061】 再腐食防止剤パッケージD * 添加剤パッケージ#1 添加剤パッケージ#2 成分 重量% 成分 重量% エチレングリコール 28.7986 水 20.7099 水 54.0478 エチレングリコール中 水酸化ナトリウム50% 12.2767 ボラックス20% 76.5018 ナトリウムトリルトリ リン酸75% 2.7543 アゾール 2.3986 ウラニン染料 0.0340 シリコーン 0.3880 ケイ酸ナトリウム 1.9256 (4 fl.oz./gal.) あわ止め剤 0.1139 アリザリン染料 0.0510 (4 fl.oz./gal.) * 大型車冷却機構用ゼネラルモータース処方6038に
類似の最終不凍液/冷却剤を得るための、循環工程(逆
浸透)に添加する。
【0062】 再腐食防止剤パッケージE * 添加剤パッケージ#1 添加剤パッケージ#2 自動車用 自動車/大型用 成分 重量% 成分 重量% エチレングリコール 11.8396 エチレングリコール 28.4081 水 54.8685 水 43.0527 水酸化ナトリウム50% 9.2549 エチレングリコール中 モリブデン酸ナトリウム ボラックス20% 22.9573 35% 8.6895 ナトリウムトリルトリ ナトリウムメルカプト アゾール50% 2.4000 ベンゾチアゾール50% 9.3704 リン酸75% 3.0340 シリコーン 0.9938 あわ止め剤 0.1139 ケイ酸ナトリウム ウラニン染料40% 0.0340 (等級40) 4.9323 (4 fl.oz./gal.) アリザリン染料 0.0510 (4 fl.oz./gal.) 再腐食防止剤パッケージE * (続き) 添加剤パッケージ#1 大型用 成分 重量% 水 31.7714 エチレングリコール中ボラックス20% 53.5445 水酸化ナトリウム50% 12.3195 シリコーン 0.3880 ケイ酸ナトリウム 1.9256 アリザリン染料 0.0510 (4 fl.oz./gal.) * 添加剤パッケージ#2を量再腐食防止剤パッケージに
共通にして、自動車冷却機構用ゼネラルモータース処方
6043に類似の最終不凍液/冷却剤および大型車冷却
機構用ゼネラルモータース処方6038に類似の最終不
凍液/冷却剤を得るための、商業的工程(逆浸透)に添
加する。
【0063】循環された使用済み不凍液/冷却剤の化学
的指紋を、再腐食防止された、循環された不凍液/冷却
剤中の化学成分の濃度に相関させることは、最終的な不
凍液/冷却剤の望ましい腐食防止特性を選択することで
ある。一般的に、最終的な不凍液/冷却剤は、内燃機関
の選択された冷却機構に対する腐食防止剤の有効濃度を
与える様に再腐食防止する。不凍液/冷却剤の腐食防止
を評価する標準を与えるために、不凍液/冷却剤に対す
る幾つかの試験方法が開発されている。2種類の良く知
られた試験方法は、ここに参考として含める、下記のA
STM試験方法である。ASTM試験方法 標題 D−1384−87 ガラス容器内のエンジン冷却剤に対する腐食試験の ための標準試験方法 D−4340−89 断熱条件下におけるエンジン冷却剤中の鋳造アルミ ニウム合金の腐食に関する標準試験方法 :現在の版は1987年11月27日に承認され、1
988年1月に出版された。本来はD−1384−55
Tとして出版された。前の版はD−1384−80であ
る。 :現在の版は1989年3月31日に承認された。前
の版はD−4340−84である。
【0064】本発明の添加剤パッケージ中の化学成分の
濃度を、循環された使用済み不凍液/冷却剤の化学的指
紋に相関させるための、最終的な再腐食防止された不凍
液/冷却剤の有効腐食防止特性を決定する際、ASTM
D−1384−87またはASTM D−4340−
89の性能規準を相関関係の基準として選択することが
できる。循環された使用済み不凍液/冷却剤は、予め選
択された腐食防止効果を与えるのに有効な腐食防止量で
最終的な再腐食防止された、循環された不凍液/冷却剤
中に存在するのが望ましい、少なくとも一つの腐食防止
剤の有効腐食防止量より少ない腐食防止剤を有するのが
特徴である。あるいは、相関関係は、最終製品に対して
予め選択された腐食防止特性に基づく予め選択された性
能規準を使用して求めることができる。例えば、最終製
品の望ましい有効腐食防止特性は、不十分な使用、また
は最終製品が異なった冷却機構に使用される(例えば、
自動車の冷却機構に使用されるか、またはトラックの冷
却機構に使用されるかで、異なった冷却機構の構造材料
には異なった金属が使用されているので、腐食防止の要
件が異なる)か、否かに関する差のために、上記のAS
TM試験方法により要求される特性未満として選択する
ことができる。循環された使用済み不凍液/冷却剤中の
腐食防止剤の有効量を相関させる際の他の要件は、ゼネ
ラルモータース処方GM6043の様な良く知られた不
凍液/冷却剤組成物中の化学成分の望ましい濃度を考慮
し、その中に含まれている腐食防止剤の有効量を循環さ
れた使用済み不凍液/冷却剤の化学的指紋に相関させる
ことである。
【0065】「廃不凍液/冷却剤の処理方法」と題する
上記の部分に記載されている多くの特許から明らかな様
に、市販の不凍液/冷却剤の化学的成分はこの分野では
良く知られている。未使用エチレングリコール/水混合
物のための新規な腐食防止系を提供することは本発明の
範囲外である。その代わりに、本発明は、循環された不
凍液/冷却剤(内燃機関の冷却機構で使用した後循環さ
れた)を使用して冷却機構で再使用するための不凍液/
冷却剤を製造することができる方法を提供する。恐ら
く、本発明を理解するための最も簡単な方法は、異なっ
た循環方法から得られる循環された使用済み不凍液/冷
却剤の「化学的指紋」の多様性を理解することであろ
う。幾つかの商業的循環方法から下記の化学的指紋が得
られた。
【0066】 化学成分 商業的方法 米国特許出願 FPPF BG 第07/564,262号, リン 0 261 699 0 ホウ素 118 186 267 0 硝酸塩 846 3500 780 0 ケイ素 37 61 131 12 TTZ 178 114 402 0モリブデン 0 0 0 0 :市販の循環方法を使用して行う循環方法。 :1990年8月8日提出の米国特許出願第07/5
64,262号により行う方法。 :腐食防止剤または緩衝剤を加えずに、米国特許第
4,946,595号により行う方法。 :BGプロダクツ社、ウイチタ、カンサスから市販さ
れている循環方法により行う方法(ラジエーター リポ
ーター、1991年10月、20巻、No. 10、RR9
0〜111参照)。 :約38〜55重量%の水を含む循環/冷却剤。
【0067】4種類の異なった循環方法から得た循環さ
れた使用済み不凍液/冷却剤に関する上記の化学的指紋
から容易に分かる様に、循環された使用済み不凍液/冷
却剤の化学的指紋に関して、4つの方法の間で著しい相
違がある。本発明以前は、その様な循環された使用済み
不凍液/冷却剤の再腐食防止は特別であり、大型トラッ
ク輸送事業で使用するためにあるSCA(補足コード化
添加剤)再腐食防止剤パッケージを使用していた。この
事実の代表例は、米国特許第4,946,595号の実
施例1で使用されている化学添加剤である。その亜硝酸
塩を含む化学添加剤およびその化学添加剤の使用濃度
は、大型トラック用の再腐食防止添加剤として使用され
るSCA成分の代表例である。亜硝酸塩を含む腐食防止
剤パッケージが自動車冷却機構には現在使用されていな
いことはこの業界では良く知られている。
【0068】本発明の一実施形態では、例えばASTM
試験方法ASTM D−1384−87および/または
ASTM試験方法D−4340−89の腐食防止試験に
適合する腐食防止剤の予め選択された有効腐食防止量を
得るために、循環された使用済み不凍液/冷却剤中のリ
ン、ホウ素、ケイ素、硝酸塩、トリルトリアゾール(T
TZ)およびモリブデンの少なくとも一つの濃度を、再
腐食防止された、循環された使用済み不凍液/冷却剤中
のそれらの濃度に相関させる。前に述べた様に、この相
関関係は循環された使用済み不凍液/冷却剤の化学的指
紋を考慮するが、その際、特定の化学的指紋は使用され
た特定の循環方法に関係する。有効腐食防止特性を得る
ための、特定循環方法に関する化学的指紋に対する相関
関係は、実施例に記載する。
【0069】一実施形態では、再腐食防止剤パッケージ
は、12を超えるpHで塩基で安定化したケイ酸塩(例え
ばケイ酸ナトリウム)を含む第一成分、および約12未
満のpHで安定した腐食防止剤または最終的な再腐食防止
された、循環された不凍液/冷却剤を約12未満のpHで
緩衝するための緩衝剤を含む第二成分(約12未満のpH
で)の、2つの別個の添加成分として添加される。
【0070】
【実施例】下記の実施例は、本発明に係わる再腐食防止
パッケージ、製造方法および使用方法をさらに説明する
が、本発明を制限するものではない。これらの実施例に
おいて使用される下記の略号は、次の意味を有する。 重量%: 重量パーセント EG: エチレングリコール DEG: ジエチレングリコール PG: プロピレングリコール TTZ: トリルトリアゾール MBT: メルカプトベンゾチアゾール NO3 : 硝酸塩 SO4 : 硫酸塩 F: フッ化物 Cl: 塩化物 EDTA: エチレンジアミン四酢酸 TSS: 総浮遊固体(ppm 、0.45ミクロンフィルターによる重量分析) オイル: 不溶有機相としての重量%オイル 元素はそれらの化学記号で、例えばAlはアルミニウ
ム、Pbは鉛、等 ml: ミリリットル ND: 2ppm 以上で検出されず ppm : 部/100万 シリコーン:代表的なシリコーンは米国特許第4,72
5,405号(ここに参考として含める)に記載されて
いる。
【0071】下記の実施例は、1990年8月8日提出
の米国特許出願第07/564,262号の実施例を含
み、この方法および本発明の実施例により得られる循環
された使用済み不凍液/冷却剤の特性を確認する。実施
例1、2および3は米国特許出願第07/564,26
2号からその全文を引用している。実施例5〜10で
は、ケイ酸ナトリウムは延期で安定化したケイ酸ナトリ
ウムであり、各「パッケージA」のpHは少なくとも1
2.0である。ケイ素の値は、米国特許第4,725,
405号に示される比で存在するケイ酸塩およびシリコ
ーンからのケイ素を表し、したがって実施例5〜10の
シリコーンはケイ酸塩によるケイ素値で報告してある。実施例1 廃不凍液/冷却剤を、商業的な不凍液/冷却剤交換施設
で、自動車およびトラックエンジンの冷却機構から得
た。この廃不凍液/冷却剤を本発明により、下記の装置
で、記載する順に処理した。 (1)混合タンク、 (2)1/2”ダイアフラムポンプ、 (3)32”バッグフィルター(3M 527A、9
9.99が20ミクロン)、 (4)12”バッグフィルター(マクマスター カー
5167K56、100ミクロン) (5)20”カートリッジフィルター(パルRF40
0、40ミクロン)、 (6)10”活性炭(フィルターフルフロRC10、1
0ミクロン)、 (7)20”フィルター(3M 323A、2ミクロ
ン)、および (8)陽イオン交換樹脂(ローム アンド ハース ア
ンバーライト!IRC−718)。
【0072】5125ガロンの廃不凍液/冷却剤試料を
混合タンクに入れ、続いて11.889ガロンの70重
量%硝酸(残りは水)を加えた。次いで、混合タンクの
内容物を機械的ミキサーで20分間混合した。この混合
物に110.23ポンドのAl(NO3 3 ・9H2
粉末を加えた。この混合物を6分間混合した。この混合
物に200ガロンの0.5重量%凝固剤カルゴン246
6および66.7ガロンの0.5重量%凝集剤カルゴン
7736を加えた。得られた混合物を8時間混合し、上
記の順のフィルターで濾過した。
【0073】表IおよびIIは、本発明の方法により処理
する前と処理した後の廃不凍液/冷却剤の分析結果を示
す。表Iで、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ルおよびプロピレングリコールの分析は標準的な屈折率
およびガスクロマトグラフィーにより行い、オイル百分
率はガスクロマトグラフィーにより測定し、総浮遊固体
は重量分析により測定し、その他の分析はすべて高圧液
体クロマトグラフィー(HPLC)分析またはイオンク
ロマトグラフィー(IC)により行った。表IIは、幾つ
かの金属のICP分析の結果を、それらの可溶および不
溶形で、本発明に係わる処理の前後で示す。その上、最
初の100ミクロンフィルターバッグにより集めた沈殿
物を分析した。表IおよびIIは、廃不凍液/冷却剤から
重金属、特に鉛、鉄、銅、アルミニウム、マグネシウ
ム、亜鉛、およびオイルを除去する際の、本方法の効果
を立証している。表Iは、本方法の一実施形態で、TT
Z、BZT(ベンゾチアゾール)、オイル、安息香酸
塩、グリコール酸塩および総浮遊固体(TTS)の濃度
が処理後に低下したことを示している。表IIは、アルミ
ニウム、ホウ素、カルシウム、鉄、カリウム、マグネシ
ウム、モリブデン、リン、鉛、ケイ素および亜鉛の可溶
形が減少したことを示している。アルミニウム、ホウ
素、鉄、マグネシウム、モリブデン、リン、鉛および亜
鉛の不溶形は減少した。
【0074】本発明に係わる処理の後、不凍液/冷却剤
中に可溶または不溶の鉛はICP分析の検出限界(2pp
m )まで存在せず、したがって、現行の、および現在提
案されている環境保護局の規則に、非危険性物質として
適合することは特に重要である。さらに、沈殿物中の重
金属は水により浸出しない形であることも観察されてい
る。その上、沈殿物は様々な有用な金属成分を含んでお
り、セメント、コンクリートの成分として再使用でき
る、あるいは他の金属被覆分野で使用できる。
【0075】 表I 化学処理前後の不凍液/冷却剤組成 分析 処理前 処理後 pH 8.3 6.39 EG、重量% 53.0 48.1 DEG、重量% 2.0 1.9 PG、重量% 0.33 0.34 TTZ、ppm 908 258 BZT(ベンゾチアゾール)、ppm 114 ND NO2 、ppm 92 115 NO3 、ppm 1029 4166 安息香酸塩 3520 2896 オイル、% 0.5 ND F、ppm 180 1.41 Cl、ppm 137 141 SO4 、ppm 290 259 酢酸塩 55 66 グリコール酸塩 820 660 ギ酸塩 199 197 すべての酸、% 0.05 0.04TSS、ppm 509 19.0 表II 化学処理前後の不凍液/冷却剤組成 元素名 可溶形 不溶形 沈殿物 前 後 前 後 Al 2.6 ND 6.1 ND 1340 B 434.8 303.6 23.7 3.2 1493 Ca 14.7 ND 6.7 ND 100.1 Fe 2.4 ND 23.6 ND 32.6 K 1206 986.6 ND ND 789.5 Mg 8.1 ND 3.0 ND 30.6 Mo 48.5 20.5 ND ND ND Na 2811 2308 65.0 30.9 2110 P 646.1 240.8 24.9 ND 95.8 Pb 3.0 ND 10.2 ND 11.5 Si 66.5 31.4 5.3 ND 15200Zn 5.6 ND 5.4 ND 5.0 :濃度(ppm ) :NDは2ppm 以上で検出されないことを示す。 :EP毒性試験(抽出可能な鉛)結果は0.1ppm 未
満であった。実施例2 自動車およびトラックエンジンの冷却機構から得た廃不
凍液/冷却剤を、本発明により、下記の装置を、記載す
る順で使用して処理した。 (1)30ガロンタンク、 (2)1/2”ダイアフラム空気ポンプ、 (3)12”50ミクロンバッグフィルター(マクマス
ター カー 5167K56) (4)20”40ミクロンカートリッジ(パルNo. RF
400)、 (5)10”10ミクロンカーボンフィルター(フルフ
ロNo. RC10)、 (6)20”5ミクロンカートリッジフィルター(パル
RF050)、および (7)1.8リットル陽イオン交換樹脂(ローム アン
ド ハース アンバーライトNo. IRC−718)。
【0076】10ガロンの廃不凍液/冷却剤試料を30
ガロン混合タンクに入れ、続いて60mlの70重量%硝
酸(残りは水)を加えた。この混合物に0.24ポンド
のAl(NO3 3 ・9H2 O粉末を加えた。この混合
物を15分間混合した。この混合物に1135.5mlの
0.5重量%凝固剤カルゴン2466および378.5
mlの0.5重量%凝集剤カルゴン7736を加えた。得
られた混合物を30分間混合し、上記の順のフィルター
で濾過した。
【0077】表III は、本発明の方法により処理する前
の廃不凍液/冷却剤の不凍液/冷却剤および金属の分析
結果を示す。この分析はICP(誘導結合プラズマ)分
析により行った。表IVおよびVは、幾つかの金属および
化合物のICP分析結果を、本発明に係わる処理工程の
後の、それらの可溶および不溶形で示す。グラフィー
(IC)により行った。表IVおよびVは、廃不凍液/冷
却剤組成物から重金属、特に鉛およびモリブデンを除去
する際の、本方法の効果を立証している。表Vは、本方
法の一実施形態で、処理後に、カリウム、モリブデン、
ホウ素、鉄、リンおよびケイ素の可溶形が減少したこと
を示している。アルミニウム、カルシウム、鉄、マグネ
シウム、ナトリウム、ケイ素、リン、鉛および亜鉛の不
溶形は減少した。さらに、表IVは、本方法の、処理され
た不凍液/冷却剤中のTTZおよび安息香酸塩を除去
し、総浮遊固体(TTS)を減少させる能力を立証して
いる。
【0078】本発明に係わる処理の後、不凍液/冷却剤
中に、ICP分析の検出限界(約2ppm 未満)内で検出
可能な鉛が存在しないことは特に重要である。さらに、
不凍液/冷却剤を5ミクロンフィルターおよび陽イオン
交換樹脂(有効フィルター径2.0ミクロン)を通過さ
せているので、最終的な処理した不凍液/冷却剤は、鉛
含有量に基づく非危険性物質に関する現行の環境保護局
の規則に適合する。さらに、沈殿物中の重金属は水によ
り浸出しない形であることも観察されている。
【0079】 表III A.化学処理前* の不凍液/冷却剤の組成 pH 9.42 EG、重量% 32.2 DEG、重量% 1.2 PG、重量% 0.6 Cl 25 SO4 91 TTZ 262 NO2 ND NO3 472 安息香酸塩 652 TSS 650 * 数値はマイクログラム/ミリリットル単位、NDは2
ppm 以上で検出されないことを示す。
【0080】 B.処理前の可溶物質 元素 平均 * Al ND B 179.8 Ca ND Cu ND Fe 11.5 K 334.9 Mg ND Mo 9.7 Na 1509.0 P 464.0 Pb ND Si 70.7 Sn ND Zn ND * 数値はppm 単位、NDは2ppm 以上で検出されないこ
とを示す。
【0081】 C.処理前の不溶物質 元素 平均 * Al 13.6 B 9.9 Ca 10.2 Cu ND Fe 80.7 K ND Mg 3.5 Mo ND Na 47.5 P 24.9 Pb 26.6 Si 10.7 Sn ND Zn 7.4 * 数値はppm 単位、NDは2ppm 以上で検出されないこ
とを示す。
【0082】 表IV 測定項目 50μm 40μm カーボン 5μm 陽イオン フィルター フィルター フィルター フィルター 交換樹脂 の後 の後 の後 の後 の後 重量%EG(GC) 28.3 28.5 28.3 28.5 28.5 重量%EG(RI) 29.9 30.0 29.8 30.0 30.0 pH 6.7 6.8 6.7 6.8 7.9 重量%DEG 1.05 1.02 0.98 0.99 0.96 重量%PG 0.51 0.51 0.51 0.48 0.51 F 76 74 75 76 77 Cl 23 23 23 23 25 SO4 96 97 98 97 107 TTZ 206 235 90 101 61 NO3 3141 3017 2759 3103 3105 安息香酸塩 325 318 250 232 247TSS/PPM 456 112 68 36 24 表V 50ミクロンバッグの後 40ミクロンフィルターの後 可溶 不溶 可溶 不溶 Al ND 131.7 ND 11.7 B 155.8 16.8 161.8 9.7 Ca ND 6.8 ND 4.0 Cu ND ND ND ND Fe ND 32.2 ND ND K 499.5 23.3 513.1 ND Mg ND 2.0 ND ND Mo 7.7 ND 8.1 ND Na 1414 73.2 1434 21.6 P 190.9 161.2 194.7 7.8 Pb ND ND ND ND Si 34.7 11.8 35.4 12.2 Sn ND ND ND NDZn ND 3.8 ND ND
【0083】 表V(続き) 元素 カーボン後 5ミクロンフィルター後 陽イオン交換樹脂後 可溶 不溶 可溶 不溶 可溶 不溶 Al ND 21.1 ND 3.2 ND 4.0 B 162.3 10.7 156.3 8.6 147.2 11.6 Ca 2.6 4.0 2.1 2.3 2.2 3.1 Cu ND ND ND ND ND ND Fe ND 3.1 ND ND ND ND K 526.7 ND1 509.6 ND 252.3 ND Mg ND ND ND ND ND ND Mo 8.7 ND 8.3 ND ND ND Na 1495 27.1 1440 19.2 1962 29.3 P 205.1 18.6 199.0 ND 202.0 ND Pb ND ND ND ND ND ND Si 34.8 3.9 33.9 3.0 33.7 6.5 Sn ND ND ND ND ND NDZn ND ND ND ND ND ND
【0084】実施例3 自動車およびトラックの廃不凍液/冷却剤を交換する事
業所から廃不凍液/冷却剤を入手した。廃不凍液/冷却
剤の一部に下記の化学処理の一つを行い、処理工程に対
するpH調節剤、沈殿剤、凝固剤および凝集剤変化の影響
を確認した。各処理の凝固剤はカルゴン2466で、凝
集剤はカルゴン7736であった。下記の10種類の異
なった化学処理を行い、処理した不凍液/冷却剤試料が
500ミリリットルであった以外は、上記の様にして処
理および分析を行った。 1:有機酸(酢酸CH3 COOH、99.7%溶液)で
試料のpHを約7.0に調節した。0.75mlの有機酸で
処理し、続いて1.3gのAl(NO3 3 ・9H2
を加え、次いで30mlの凝固剤(0.25体積%)溶液
を加え、続いて10mlの0.25%凝集剤に溶液を加え
た。 2:1.9gのCa(NO3 3 ・2H2 Oで試料のpH
を約7.0に調節した(pH調節剤、凝固剤および凝集剤
は加えずに)。 3:0.75mlの無機酸(70重量%硝酸)で試料のpH
を約7.0に調節し、続いて沈殿剤として1.3gのA
l(NO3 3 ・9H2 Oで処理し、さらに30mlの
0.25%凝固剤溶液を加えた。 4:0.75mlの硝酸溶液(70重量%HNO3 )で試
料のpHを約7.0に調節し、続いて沈殿剤として1.3
gのAl(NO3 3 ・9H2 Oを加え、さらに10ml
の0.25重量%の凝集剤溶液を加えた。 5:0.75mlの硝酸水溶液(70重量%HNO3 )で
試料のpHを約7.0に調節し、続いて1.3gのAl
(NO3 3 ・9H2 Oを加え、さらに10mlの0.2
5重量%の凝集剤水溶液を加え、次いで30mlの0.2
5重量%の凝固剤水溶液を加えた。 6:0.75mlの硝酸水溶液(70重量%HNO3 )で
試料のpHを約7.0に調節し、続いて1.3gのAl
(NO3 3 ・9H2 Oで処理し、続いて10mlの0.
25重量%の凝固剤溶液を加え、次いで30mlの0.2
5重量%の凝集剤水溶液を加えた。 7:0.75mlの硝酸水溶液(70重量%HNO3 )で
試料のpHを約7.0に調節し、続いて1.3gのAl
(NO3 3 ・9H2 Oを混合し、続いて30mlの0.
25重量%の凝固剤溶液を加え、次いで10mlの0.2
5重量%の凝集剤水溶液を加えた。 8:0.75mlの硝酸水溶液(70%HNO3 )で試料
のpHを約7.0に調節し、続いて1.3gのAl(NO
3 3 ・9H2 Oを混合し、続いて15mlの0.5重量
%の凝固剤溶液を加え、次いで5mlの0.5重量%の凝
集剤水溶液を加えた。 9:0.7mlのギ酸水溶液(88%ギ酸HCOOH)で
試料のpHを約7.0に調節し、続いて1.3gのAl
(NO3 3 ・9H2 Oを混合し、続いて30mlの25
重量%の凝固剤水溶液を加え、次いで10mlの0.25
重量%の凝集剤水溶液を加えた。 10:試料を30mlの0.25重量%の凝固剤水溶液お
よび10mlの0.25重量%の凝集剤水溶液で処理した
(pH調節剤および沈殿剤を含まない比較試料)。
【0085】次いで、上記の試料のそれぞれを25ミク
ロンフィルターを通して濾過し、最終的な処理をした不
凍液/冷却剤を分析した。分析の結果を表VIに示す。表
VIは、pHを約4.0〜約7.5に調節すること、沈殿剤
の使用、および幾つかの濃度の凝固剤および凝集剤の使
用により得られる驚くべき結果を示している。
【0086】 表VI 処理番号 比較* 1 2 3 4 5 pH 9.1 5.87 7.5 5.54 5.18 5.39 Al、ppm 15.9 ND ND ND ND ND B、 ppm 146.2 125 147 127 125 125 Ca、ppm 3.2 2.4 33.2 3.0 3.4 2.8 Fe、ppm 24.7 ND ND ND ND ND K、 ppm 640.0 506 604 483 522 490 Mg、ppm ND** ND ND ND ND ND Mo、ppm 16.7 12.3 12.8 11.9 12.4 12.1 Na、ppm 1471 1319 1437 1366 1367 1331 P、 ppm 444 142 61.9 139 137 140 Pb、ppm 19.7 ND ND ND ND ND Si、ppm 109.3 44.7 55.2 44.5 45.9 39.8Zn、ppm 7.2 ND ND ND ND ND * 自動車/トラックの冷却機構から得た時の、処理前の
不凍液/冷却剤。**NDは2ppm 以上で検出されないこ
とを示す。
【0087】 表VI(続き) 処理番号 6 7 8 9 10 pH 5.41 5.55 5.25 5.13 9.1 Al、ppm ND ND ND ND 3 B、 ppm 121 127.4 130.6 129.4 128 Ca、ppm ND 2.8 3.5 ND ND Fe、ppm ND ND ND ND 3.0 K、 ppm 487 490.0 506.4 517.0 507.0 Mg、ppm ND ND ND ND ND Mo、ppm ND 11.8 12.2 ND 13.3 Na、ppm 1350 1295 1365 1426 1210 P、 ppm 136 141 147 139 331 Pb、ppm ND ND ND ND 2.8 Si、ppm ND 40.7 40.6 ND 42.0Zn、ppm ND ND ND ND ND 表VIの結果は、pHを調節し、沈殿剤を使用し(例えば処
理番号6および9)、続いて凝固剤および凝集剤を加え
る方が、凝固剤および凝集剤だけを使用する(例えば処
理番号10)、または沈殿剤としてCa(NO3 3
2H2 Oだけを使用する(処理番号2)場合よりも効果
的であることを立証している。本発明の方法を使用する
と(処理番号6および9の様に)、処理番号6および9
で処理した溶液は、鉄、モリブデン、ケイ素および亜鉛
の濃度が検出限界(2ppm )未満に下がることが分か
る。さらに、処理6および9とも検出可能な可溶化した
鉛を除去したのに対し、処理番号10(凝固剤および凝
集剤を加えただけ)で処理した製品は、2.8ppm のP
b、3.0ppm のFe、3.0ppm のAlおよび13.
3ppm のMoを含んでいた。
【0088】実施例4 表VII に示す組成を有するプロピレングリコール系不凍
液/冷却剤を使用して実施例3(処理番号7)の方法を
実行した。このプロピレングリコール系不凍液/冷却剤
は、この実施例で使用する「元の使用済み不凍液/冷却
剤」を与えるために自動車の冷却機構で不凍液/冷却剤
として使用されていた。pH調節剤(HNO3 )、沈殿剤
(Al(NO3 3 ・9H2 O)、凝固剤(カルゴン2
466)および凝集剤(カルゴン7736)による処理
を実施例3と同様に行い、下記の表VII に示す様な処理
したプロピレングリコール系不凍液/冷却剤を得た。表
VII に示す様に、本方法は、元の使用済み不凍液/冷却
剤からある量のカリウム、リンおよび総浮遊固体を除去
するのに効果的であった。元の使用済み不凍液/冷却剤
は約2ppm を超える検出水準で、幾つかの金属を含んで
いなかったので、本発明によるこれらの金属の除去は定
量的に評価できなかった。
【0089】 表VII 試験 不凍液/冷却剤の特性 元の使用済み不凍液/冷却剤 処理後 pH 8.2 6.1 PG、% 52.5 49.8 TTZ 28 26.0 安息香酸塩 ND ND NO3 803 3700 SO4 171 152 F 80 66 Cl 50 50 TSS 238 14 Al、ppm ND ND B、 ppm 367.1 307.4 Ca、ppm ND ND Cu ND ND Fe、ppm ND ND K、 ppm 94 59.5 Mg、ppm ND ND Mo、ppm ND ND Na、ppm 2083 1759 P、 ppm 749.8 285.4 Pb、ppm ND ND Si、ppm 57 48.8Zn、ppm ND ND
【0090】実施例5 本発明に係わる再腐食防止した、使用済み不凍液/冷却
剤(AC)を商業的循環工程から得た循環された不凍液
/冷却剤から調製する。循環された不凍液/冷却剤の化
学的指紋ならびに最終的な再腐食防止された不凍液/冷
却剤中の化学成分の最終濃度を記載する。さらに、最終
的な不凍液/冷却剤を達成するために使用した2つの添
加剤中の化学成分濃度(循環された不凍液/冷却剤1米
国ガロン(128 oz.)あたり各添加剤4 oz.の添加に
基づく)を2つの添加剤パッケージ(AおよびB)とし
て記載し、循環された不凍液/冷却剤に添加剤パッケー
ジAを加えた後、添加剤パッケージBを加える。リンは
リン酸塩を、ホウ素はホウ酸塩を、ケイ素はケイ酸塩お
よびシリコーンを表すものとする。各パッケージ内の化
学成分は次のとおりである。パッケージA パッケージB エチレングリコール(EG) エチレングリコール(EG) 水 水 NaOH TTZ MBT ボラックス、EG中20% モリブデン酸ナトリウム リン酸 シリコーン ポリシロキサンやポリオキシアルキレングリ コールなどの公知のあわ止め剤 ケイ酸Na ウラニン染料やアリザリン染料などの公知の 染料 ウラニン染料やアリザリン染料 などの公知の染料 本発明に係わる相関関係は下記のとおりである。
【0091】 循環AC(ppm ) 最終AC(ppm ) 添加剤(ppm ) リン 0 782.0 26588 ホウ素 118 295.0 6264 硝酸塩 843 729.0 0 ケイ素 37 227.0 6534 TTZ 178 745.0 19634 あわ止め剤 33.5 1139 染料 15.0 510 染料 10.0 340 水酸化ナトリウム − − −* * 水酸化ナトリウムはpHを約9〜約10.5に調節する
ために加える。
【0092】実施例6 本発明に係わる再腐食防止した、使用済み不凍液/冷却
剤(AC)を商業的循環工程から得た循環された不凍液
/冷却剤から調製する。循環された不凍液/冷却剤の化
学的指紋ならびに最終的な再腐食防止された不凍液/冷
却剤中の化学成分の最終濃度を記載する。さらに、最終
的な不凍液/冷却剤を達成するために使用した2つの添
加剤中の化学成分濃度(循環された不凍液/冷却剤1ガ
ロンあたり各添加剤4 oz.の添加に基づく)を2つの添
加剤パッケージ(AおよびB)として記載し、循環され
た不凍液/冷却剤に添加剤パッケージAを加えた後、添
加剤パッケージBを加える。リンはリン酸塩を、ホウ素
はホウ酸塩を、ケイ素はケイ酸塩およびシリコーンを表
すものとする。各パッケージ内の化学成分は次のとおり
である。パッケージA パッケージB エチレングリコール(EG) エチレングリコール(EG) 水 水 NaOH TTZ MBT ボラックス、EG中20% モリブデン酸ナトリウム リン酸 シリコーン あわ止め剤 ケイ酸Na 染料 染料 本発明に係わる相関関係は下記のとおりである。 循環AC(ppm ) 最終AC(ppm ) 添加剤(ppm ) リン 0 828.0 28152 ホウ素 118 186.0 2548 硝酸塩 846 905.0 3698 ケイ素 37 240.0 6976 TTZ 178 542.0 12732 あわ止め剤 33.5 1139 染料 15.0 510 染料 10.0 340 水酸化ナトリウム − − −* * 水酸化ナトリウムはpHを約9〜約10.5に調節する
ために加える。
【0093】実施例7 本発明に係わる再腐食防止した、使用済み不凍液/冷却
剤(AC)を、1990年8月8日提出野米国特許出願
第07/564,262号の循環方法により得た循環さ
れた不凍液/冷却剤から調製する。循環された不凍液/
冷却剤の化学的指紋ならびに最終的な再腐食防止された
不凍液/冷却剤中の化学成分の最終濃度を記載する。さ
らに、最終的な不凍液/冷却剤を達成するために使用し
た2つの添加剤中の化学成分濃度(循環された不凍液/
冷却剤1米国ガロン(128 oz.)あたり各添加剤4 o
z.の添加に基づく)を2つの添加剤パッケージ(Aおよ
びB)として記載し、循環された不凍液/冷却剤に添加
剤パッケージAを加えた後、添加剤パッケージBを加え
る。リンはリン酸塩を、ホウ素はホウ酸塩を、ケイ素は
ケイ酸塩およびシリコーンを表すものとする。各パッケ
ージ内の化学成分は次のとおりである。パッケージA パッケージB エチレングリコール(EG) エチレングリコール(EG) 水 水 NaOH TTZ MBT ボラックス、EG中20% モリブデン酸ナトリウム リン酸 シリコーン あわ止め剤 ケイ酸Na 染料 染料 本発明に係わる相関関係は下記のとおりである。
【0094】 循環AC(ppm ) 最終AC(ppm ) 添加剤(ppm ) リン 261 782.0 18236 ホウ素 186 295.0 4078 硝酸塩 3500 729.0 0 ケイ素 61 227.0 5766 TTZ 114 248.0 4784 あわ止め剤 33.5 1139 染料 15.0 510 染料 10.0 340 水酸化ナトリウム − − −* * 水酸化ナトリウムはpHを約9〜約10.5に調節する
ために加える。
【0095】実施例8 本発明に係わる再腐食防止した、使用済み不凍液/冷却
剤(AC)を、1990年8月8日提出野米国特許出願
第07/564,262号の循環方法により得た循環さ
れた不凍液/冷却剤から調製する。循環された不凍液/
冷却剤の化学的指紋ならびに最終的な再腐食防止された
不凍液/冷却剤中の化学成分の最終濃度を記載する。さ
らに、最終的な不凍液/冷却剤を達成するために使用し
た2つの添加剤中の化学成分濃度(循環された不凍液/
冷却剤1米国ガロン(128 oz.)あたり各添加剤4 o
z.の添加に基づく)を2つの添加剤パッケージ(Aおよ
びB)として記載し、循環された不凍液/冷却剤に添加
剤パッケージAを加えた後、添加剤パッケージBを加え
る。リンはリン酸塩を、ホウ素はホウ酸塩を、ケイ素は
ケイ酸塩およびシリコーンを表すものとする。各パッケ
ージ内の化学成分は次のとおりである。パッケージA パッケージB エチレングリコール(EG) エチレングリコール(EG) 水 水 NaOH TTZ MBT ボラックス、EG中20% モリブデン酸ナトリウム リン酸 シリコーン あわ止め剤 ケイ酸Na 染料 染料 本発明に係わる相関関係は下記のとおりである。
【0096】 循環AC(ppm ) 最終AC(ppm ) 添加剤(ppm ) リン 261 782.0 18236 ホウ素 186 295.0 4078 硝酸塩 3500 729.0 0 ケイ素 61 279.0 7534 TTZ 114 745.0 21682 あわ止め剤 33.5 1139 染料 15.0 510 染料 10.0 340 水酸化ナトリウム − − −* * 水酸化ナトリウムはpHを約9〜約10.5に調節する
ために加える。
【0097】実施例9 本発明に係わる再腐食防止した、使用済み不凍液/冷却
剤(AC)を、BGプロダクツ社から市販されている循
環方法により得た循環された不凍液/冷却剤から調製す
る。循環された不凍液/冷却剤の化学的指紋ならびに最
終的な再腐食防止された不凍液/冷却剤中の化学成分の
最終濃度を記載する。さらに、最終的な不凍液/冷却剤
を達成するために使用した2つの添加剤中の化学成分濃
度(循環された不凍液/冷却剤1米国ガロン(128 o
z.)あたり各添加剤4 oz.の添加に基づく)を2つの添
加剤パッケージ(AおよびB)として記載し、循環され
た不凍液/冷却剤に添加剤パッケージAを加えた後、添
加剤パッケージBを加える。リンはリン酸塩を、ホウ素
はホウ酸塩を、ケイ素はケイ酸塩およびシリコーンを表
すものとする。各パッケージ内の化学成分は次のとおり
である。パッケージA パッケージB エチレングリコール(EG) エチレングリコール(EG) 水 水 NaOH TTZ MBT ボラックス、EG中20% モリブデン酸ナトリウム リン酸 シリコーン あわ止め剤 ケイ酸Na 染料 染料 本発明に係わる相関関係は下記のとおりである。
【0098】 循環AC(ppm ) 最終AC(ppm ) 添加剤(ppm ) リン 0 782.0 26588 ホウ素 0 295.0 10030 硝酸塩 0 729.0 24786 ケイ素 12 227.0 7718 TTZ 0 745.0 25330 あわ止め剤 33.5 1139 染料 15.0 510 染料 10.0 340 水酸化ナトリウム − − −* * 水酸化ナトリウムはpHを約9〜約10.5に調節する
ために加える。
【0099】実施例10 本発明に係わる再腐食防止した、使用済み不凍液/冷却
剤(AC)を、米国特許第4,946,595号の循環
方法により得た循環された不凍液/冷却剤から調製す
る。循環された不凍液/冷却剤の化学的指紋ならびに最
終的な再腐食防止された不凍液/冷却剤中の化学成分の
最終濃度を記載する。さらに、最終的な不凍液/冷却剤
を達成するために使用した2つの添加剤中の化学成分濃
度(循環された不凍液/冷却剤1米国ガロン(128 o
z.)あたり各添加剤4 oz.の添加に基づく)を2つの添
加剤パッケージ(AおよびB)として記載し、循環され
た不凍液/冷却剤に添加剤パッケージAを加えた後、添
加剤パッケージBを加える。リンはリン酸塩を、ホウ素
はホウ酸塩を、ケイ素はケイ酸塩およびシリコーンを表
すものとする。各パッケージ内の化学成分は次のとおり
である。パッケージA パッケージB エチレングリコール(EG) エチレングリコール(EG) 水 水 NaOH TTZ MBT ボラックス、EG中20% モリブデン酸ナトリウム リン酸 シリコーン ポリシロキサンやポリオキシアルキレングリ コールなどの公知のあわ止め剤 ケイ酸Na ウラニン染料やアリザリン染料などの公知の 染料 ウラニン染料やアリザリン染料 などの公知の染料 本発明に係わる相関関係は下記のとおりである。
【0100】 循環AC(ppm ) 最終AC(ppm ) 添加剤(ppm ) リン 669 828.0 5784 ホウ素 267 186.0 N/A** 硝酸塩 780 905.0 5810 ケイ素 131 542.0 5564 TTZ 402 542.0 5564 あわ止め剤 33.5 1139 染料 15.0 510 染料 10.0 340 水酸化ナトリウム − − −* * 水酸化ナトリウムはpHを約9〜約10.5に調節する
ために加える。** 測定せず
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ピーター、エム、ウォイチェシェス アメリカ合衆国コネチカット州、ウッド ベリー、ウェストウッド、ロード、37 (72)発明者 アレクセイ、ブイ、ゲルシュン アメリカ合衆国コネチカット州、ダンベ リー、ペンボーク、ロード、ナンバー、 57、136 (72)発明者 スティーブン、エム、ウッドウォード アメリカ合衆国コネチカット州、レイク サイド、ロード、23 (56)参考文献 特開 昭51−21503(JP,A) 特開 昭61−266690(JP,A) 特開 昭53−79695(JP,A) 特開 昭57−71688(JP,A) 特開 昭61−188865(JP,A) 特開 昭53−90653(JP,A) 特開 昭53−124499(JP,A) 特開 昭54−128495(JP,A) 特開 昭55−62133(JP,A) 特開 昭54−86443(JP,A) 特開 昭58−193461(JP,A) 特開 昭60−158059(JP,A) 特公 昭55−33952(JP,B2) 特表 昭63−501575(JP,A) 米国特許4946595(US,A)

Claims (51)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の(イ)および(ロ)の特徴を有する
    ものである、内燃機関から得られた、少なくとも1種の
    腐食防止剤を含み、循環操作を経た循環不凍液/冷却剤
    の再腐食防止方法。 (イ) 予め選択された有効腐食防止量において、再腐
    食防止剤パッケージの化学組成を、前記の循環不凍液/
    冷却剤の化学組成に、および前記再腐食防止済みの循環
    不凍液/冷却剤の化学組成に、に関係づける(correlat
    ing)ことからなり、 (ロ) その場合の関係づけを、少なくとも一種の腐食
    防止剤(この腐食防止剤は、前記循環不凍液/冷却剤中
    の腐食防止剤を含む)を前記内燃機関の冷却機構中の少
    なくとも一種の金属の腐食防止に有効な量で加えること
    によって行ない、これによって、前記の予め選択された
    腐食防止性を有する、再腐食防止済みの、不凍液/冷却
    剤を形成させる。ここにおいて、加えられた腐食防止剤
    (これは、前記循環不凍液/冷却剤中の前記再腐食防止
    剤に相当するものである)は、前記再腐食防止剤パッケ
    ージ中で、有効腐食防止量未満の、前記循環不凍液/冷
    却剤中の前記腐食防止剤の残留濃度に応じて、その濃度
    が高まるようにし、そしてここにおいて、前記関係づけ
    においては、ホウ酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩、シリコー
    ン、アゾールおよびモリブデン酸塩からなるグループか
    ら選択された少なくとも一種の成分の濃度の関係づけを
    行なう。
  2. 【請求項2】再腐食防止済みの、循環不凍液/冷却剤の
    pHが、8.5〜11.5であることを特徴とする、請
    求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】再腐食防止済みの、循環不凍液/冷却剤の
    pHが、9.0〜10.5であることを特徴とする、請
    求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】再腐食防止済みの、循環不凍液/冷却剤
    が、予め選択された保存アルカリ度を有することを特徴
    とする、請求項2に記載の方法。
  5. 【請求項5】循環操作が、5重量%〜95重量%の多価
    アルコールを含有する水性組成物の処理を含んでなり、
    この水性組成物は内燃機関の冷却機構から採取した不凍
    液/冷却剤であって、pH値を有し、かつ、少なくとも
    一種の重金属を含むものである、下記の特徴を有する請
    求項1に記載の方法。 (i) この冷却機構から不凍液/冷却剤を取出し、次いで
    有効量のpH調節剤を加えることにより、水性組成物の
    pHを4.0〜7.5に調節してpH調節済み組成物を
    形成させ、そこに有効量の当該重金属のための有効量の
    沈殿剤を加えて沈殿を形成させる工程。
  6. 【請求項6】循環操作が、下記の追加の工程を含んでな
    ることを特徴とする、請求項5に記載の方法。 (ii)pH調節済み組成物に、有効量の凝固剤および有効
    量の凝集剤を加えて、少なくとも一種の重金属を含む沈
    殿物を形成させる工程、および (iii)pH調節済み組成物を第一の濾過手段を通過させ
    て、重金属含有沈殿物を前記pH調節済み組成物から除
    去する工程。
  7. 【請求項7】循環操作が、下記の追加の工程を含んでな
    ることを特徴とする、請求項5に記載の方法。 (iv)前記工程(iii) のpH調節済み組成物を40ミクロ
    ンより大きな物質を物理的に分離するのに有効な第二の
    濾過手段を経由させる工程、 (v) 前記工程(iv)から得たpH調節済み組成物を前記p
    H調節組成物から多価アルコール以外の有機化合物を除
    去するのに有効な有機分離手段を経過させる工程、 (vi)前記pH調節済み組成物を0.2ミクロンより大き
    な物質を物理的に分離すのに有効な第三の濾過手段を経
    由させる工程、および、 (vii) 前記工程(vi)のpH調節済み組成物を前記pH調
    節済み組成物中に存在する少なくとも一つの可溶化され
    た重金属を除去するのに有効なイオン交換体を経由させ
    る工程。
  8. 【請求項8】循環操作が、下記の追加の工程を含んでな
    ることを特徴とする、請求項5に記載の方法。 (viii) 前記工程(i)の最終pH調節済み組成物から沈殿
    物の部分をすくい取る工程。
  9. 【請求項9】水性組成物が、自動車の内燃機関の冷却機
    構から採取した、重金属を含む、多価アルコール含有不
    凍液/冷却剤であることを特徴とする、請求項1に記載
    の方法。
  10. 【請求項10】多価アルコールが、エチレングリコール
    であることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】エチレングリコールが、30〜70体積
    %の量で存在することを特徴とする、請求項10に記載
    の方法。
  12. 【請求項12】冷却機構が、自動車の冷却機構であり、
    重金属が、鉛、モリブデン、鉄、亜鉛および銅からなる
    グループから選択された少なくとも一種の重金属である
    ことを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  13. 【請求項13】多価アルコールが、エチレングリコー
    ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
    プロピレングリコール、グリセロール、ブテングリコー
    ル、プロピレングリコールのモノ酢酸エステル、グリセ
    ロールのモノエチルエーテル、グリセロールのジメチル
    エーテル、アルコキシアルカノールおよびそれらの混合
    物からなるグループから選択されることを特徴とする、
    請求項9に記載の方法。
  14. 【請求項14】多価アルコールが、エチレングリコー
    ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコールおよ
    びそれらの混合物からなるグループから選択されること
    を特徴とする、請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】前記工程(i) におけるpHを、4.5〜
    7.0に調節することを特徴とする、請求項5に記載の
    方法。
  16. 【請求項16】pH調節剤が、有機酸、無機酸、酸性有
    機塩、酸性無機塩およびそれらの混合物からなるグルー
    プから選択されることを特徴とする、請求項5に記載の
    方法。
  17. 【請求項17】pH調節剤が、硝酸、リン酸、硫酸、塩
    酸、カルボン酸およびそれらの混合物からなるグループ
    から選択されることを特徴とする、請求項16に記載の
    方法。
  18. 【請求項18】pH調節剤が、硝酸であることを特徴と
    する、請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】沈殿剤が、塩化物、硫酸塩、リン酸塩、
    硝酸アルミニウムおよびそれらの混合物からなるグルー
    プから選択されることを特徴とする、請求項5に記載の
    方法。
  20. 【請求項20】凝集剤が、陽イオン系凝集剤からなるグ
    ループから選択されることを特徴とする、請求項6に記
    載の方法。
  21. 【請求項21】凝固剤が、陽イオン系凝固剤からなるグ
    ループから選択されることを特徴とする、請求項6に記
    載の方法。
  22. 【請求項22】凝固剤が75ppm 〜300ppm であり、
    凝集剤が25ppm 〜300ppm であることを特徴とす
    る、請求項6に記載の方法。
  23. 【請求項23】水性組成物が、内燃機関の冷却機構から
    得られ、5体積%〜95体積%のエチレングリコールを
    含み、150ppm までの鉛を含み、pH調節剤が硝酸で
    あり、沈殿剤がAl(NO・9HOであり、凝
    固剤が75ppm〜300ppmで存在し、凝集剤が25ppm
    〜300ppmで存在することを特徴とする、請求項6に
    記載の方法。
  24. 【請求項24】第一の濾過手段が、100ミクロンより
    大きい物質を分離するのに有効なものであることを特徴
    とする、請求項6に記載の方法。
  25. 【請求項25】(a)第一の濾過手段が100ミクロン
    より大きい物質を分離するのに有効なものであり、 (b)40ミクロンより大きい物質を分離するのに有効
    な第二の濾過手段を設け、 (c)活性炭フィルターを含んでなる有機分離手段を設
    け、 (d)5ミクロンより大きい物質を分離するのに有効な
    第三の濾過手段を設け、 (e)少なくとも一種の重金属を除去するのに有効な陽
    イオン交換手段を含んでなるイオン交換体を設けること
    を特徴とする、請求項6に記載の方法。
  26. 【請求項26】循環操作が、18〜45℃の有効温度で
    実施されることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  27. 【請求項27】循環操作が、内燃機関の冷却機構から得
    た、5重量%〜95重量%の、エチレングリコール、ジ
    エチレングリコール、プロピレングリコールおよびそれ
    らの混合物からなるグループから選択された多価アルコ
    ールを含み、鉛、モリブデン、鉄、亜鉛および銅からな
    るグループから選択された少なくとも一つの可溶化され
    た重金属を含む水性の不凍液/冷却剤組成物の処理を含
    んでなり、 この操作が、下記の工程を含んでなることを特徴とす
    る、請求項1に記載の方法。 (i) 有効量のpH調節剤を加えることにより、前記不凍
    液/冷却剤組成物のpHを4.0〜7.5に調節して、
    pH調節済み組成物を形成させ、また有効量の前記重金
    属の沈殿物を形成するのに有効な量の沈殿剤を加える工
    程、 (ii)前記pH調節済み組成物に、有効量の少なくとも一
    つの凝固剤および凝集剤を加えて、重金属含有沈殿物を
    形成させる工程、 (iii) 前記工程(ii)のpH調節済み組成物および前記重
    金属含有沈殿物を第一の濾過手段を通過させて、100
    ミクロンより大きい前記重金属含有沈殿物を除去する工
    程、 (iv)前記工程(iii) のpH調節済み組成物を40ミクロ
    ンより大きな物質を物理的に分離するのに有効な第二の
    濾過手段を経由させる工程、 (v) 前記工程(iv)からのpH調節済み組成物を前記pH
    調節済み組成物の前記多価アルコールから有機化合物を
    除去するのに有効な有機分離手段を経由させる工程、 (vi)前記pH調節済み組成物を5ミクロンより大きな物
    質を物理的に分離するのに有効な第三の濾過手段を経由
    させる工程、および (vii) 前記工程(vi)のpH調節済み組成物を前記工程(v
    i)からのpH調節済み組成物中に存在する少なくとも一
    種の可溶化された重金属を除去するのに有効な陽イオン
    交換手段を経過させる工程、
  28. 【請求項28】循環操作が、下記の追加の工程を含むこ
    とを特徴とする、請求項27に記載の方法。 (viii)前記工程(vii) のpH調節済み組成物を水除去手
    段を経過させて前記pH調節組成物から10重量%〜1
    00重量%の前記水を除去する工程。
  29. 【請求項29】重金属が鉛であることを特徴とする、請
    求項27に記載の方法。
  30. 【請求項30】多価アルコールが、エチレングリコール
    およびジエチレングリコールの混合物からなることを特
    徴とする、請求項27に記載の方法。
  31. 【請求項31】エチレングリコールが、30〜70体積
    %の量で存在することを特徴とする、請求項30に記載
    の方法。
  32. 【請求項32】冷却機構が自動車の冷却機構であり、重
    金属が鉛のグループから選択される少なくとも1種の重
    金属であることを特徴とする、請求項27に記載の方
    法。
  33. 【請求項33】多価アルコールが、プロピレングリコー
    ルであることを特徴とする、請求項27に記載の方法。
  34. 【請求項34】工程(i) におけるpHが、4.5〜7.
    5であることを特徴とする、請求項27に記載の方法。
  35. 【請求項35】pH調節剤が、有機酸、無機酸、酸性有
    機塩、酸性無機塩およびそれらの混合物からなるグルー
    プから選択される少なくとも一種のpH調節剤であるこ
    とを特徴とする、請求項27に記載の方法。
  36. 【請求項36】pH調節剤が、硝酸、リン酸、硫酸、塩
    酸、カルボン酸およびそれらの混合物からなるグループ
    から選択されることを特徴とする、請求項35に記載の
    方法。
  37. 【請求項37】pH調節剤が、硝酸であることを特徴と
    する、請求項36に記載の方法。
  38. 【請求項38】沈殿剤が、塩化物、硫酸塩、リン酸塩、
    硝酸アルミニウムおよびそれらの混合物からなるグルー
    プから選択されることを特徴とする、請求項27に記載
    の方法。
  39. 【請求項39】凝集剤が、陽イオン系凝集剤からなるグ
    ループから選択されることを特徴とする、請求項27に
    記載の方法。
  40. 【請求項40】凝固剤が、陽イオン系凝固剤からなるグ
    ループから選択されることを特徴とする、請求項27に
    記載の方法。
  41. 【請求項41】凝集剤が陰イオン系凝集剤であり、凝固
    剤が陰イオン系凝固剤であることを特徴とする、請求項
    27に記載の方法。
  42. 【請求項42】凝固剤が75ppm 〜300ppm であり、
    凝集剤が25ppm 〜100ppm であることを特徴とす
    る、請求項27に記載の方法。
  43. 【請求項43】不凍液/冷却剤の組成物が、5体積%〜
    95体積%のエチレングリコールを含み、250ppm ま
    での鉛を含み、pH調節剤が硝酸であり、沈殿剤がAl
    (NO・9HOであり、凝固剤が75ppm〜3
    00ppmの有効量で存在し、凝集剤が25ppm〜300pp
    mの有効量で存在することを特徴とする、請求項27に
    記載の方法。
  44. 【請求項44】沈殿物が、水性の不凍液/冷却剤組成物
    からの鉛を含むことを特徴とする、請求項27に記載の
    方法。
  45. 【請求項45】ケイ酸塩が、再腐食防止済み循環不凍液
    /冷却剤中で塩基安定化させたオルガノポリシロキサン
    類であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  46. 【請求項46】内燃機関の冷却機構からの循環不凍液/
    冷却剤に添加するための、第一の再腐食防止剤パッケー
    ジおよび第二の再腐食防止剤パッケージから本質的にな
    る2成分再腐食防止剤パッケージであって、第一の再腐
    食防止剤パッケージが有効量の塩基安定化させたケイ酸
    塩を含むと共に、pHが12を超えるものであり、第二
    の再腐食防止剤パッケージがpHが12未満で、有効量
    の内燃機関の冷却機構中の少なくとも一種の金属の腐食
    防止に有効な少なくとも一種の腐食防止剤を含有し、ま
    た緩衝剤を含むものであることを特徴とする、2成分再
    腐食防止剤パッケージ。
  47. 【請求項47】第一の再腐食防止剤パッケージおよび第
    二の再腐食防止剤パッケージの成分の濃度を、循環不凍
    液/冷却剤の化学成分の残留濃度と関係づけて予め選択
    された腐食防止性が生じるようにしてある、請求項46
    に記載の2成分再腐食防止剤パッケージ。
  48. 【請求項48】再腐食防止済み循環不凍液/冷却剤中有
    効腐食防止量の少なくとも一種の腐食防止剤を含有して
    いて、その濃度が前記循環不凍液/冷却剤中のそれより
    も大きいことを特徴とする、請求項47に記載の2成分
    再腐食防止剤パッケージ。
  49. 【請求項49】内燃機関の冷却機構内で使用した結果と
    しての化学成分を含む循環不凍液/冷却剤を再腐食防止
    するための、下記の特徴を有するものである、請求項4
    6に記載の2成分再腐食防止剤パッケージ。この2成分
    再腐食防止剤パッケージは、前記循環不凍液/冷却剤の
    化学成分の濃度と関係づけてあって、それによって、有
    効腐食防止量の少なくとも一種の腐食防止剤を有すると
    共に、9.0〜10.5のpHを有する、再腐食防止済
    み循環不凍液/冷却剤が形成されている。
  50. 【請求項50】第二の再腐食防止剤パッケージのpH
    が、12未満であることを特徴とする、請求項49に記
    載の2成分再腐食防止剤パッケージ。
  51. 【請求項51】ケイ酸塩が、再腐食防止済み循環不凍液
    /冷却剤中で塩基安定化させたオルガノポリシロキサン
    類であることを特徴とする、請求項46に記載の2成分
    再腐食防止剤パッケージ。
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