JP3119165U - ゲーム用歴史年表 - Google Patents

Abstract

【課題】学習に遊びの要素を取り入れて児童の関心を高め、自発的な学習を促し、ゲームをしながら自然に歴史に関する知識を習得することができるトランプカードゲーム形式の学習材を提供する。
【解決手段】年表シート１においては、絵柄とその絵柄の説明である歴史的項目を表示した複数の項目表示面６が、種目表題部３の各種目グループ５ごとに時代表題部２の各時代グループ４に分けて古い時代から新しい時代へ順に並べて配置されている。年表シート１の各項目表示面６にはトランプゲームに利用する識別マークが表示されている。各項目表示面６をトランプカードとしてミシン目８で互いに分離し得る。年表シート１自体が従来の歴史年表と同様に学習教材として役立つ。年表シート１を切断してトランプカードにすればトランプゲームを行うことができる。
【選択図】図１

Description

本考案は、トランプなどのゲームに利用することができるゲーム用歴史年表に関するものである。

第６学年の歴史学習について、小学校学習指導要領解説では、内容の取扱いの中で「小学校の歴史学習は、人物の働きや代表的な文化遺産を中心として学習することとしている。児童にとって我が国の歴史を初めて学習することから、児童の興味や関心を重視し、取り上げる人物や文化遺産を精選する必要がある。このことは、小学校の歴史学習において、歴史上の細かな出来事や年号などを覚えさせることより、まず歴史に対する興味や関心をもたせ、歴史を学ぶ楽しさを味わわせ、その大切さに気付くようにすることを重視しているものである。」とある。また、「実際の指導においては、取り上げる歴史的事象と人物の働きや代表的な文化遺産を関連させ、…」とある。

しかし、学習現場では、まだ、児童の学習が教科書を読むことや教師の説明を聞くなどの受身の学習になっている場合や、習得すべき内容が多岐にわたるため焦点化されず理解が十分に図れない場合があり、学習が苦痛となり、歴史嫌いの児童が出ていることが考えられる。そのような状況の中、従来の学習材は知識の整理や習得に重点がおかれ、ゲームなどの遊びの要素は学校現場でなかなか受け入れられるものではなかった。

この考案は、学習にゲームの要素を取り入れて児童の関心を高めるとともに自発的な学習を促し、ゲームをしながら自然に歴史に関する知識を習得できるようにすることを目的としている。

後記実施形態の図面（図１〜６）の符号を援用して本考案にかかるゲーム用歴史年表を説明する。
請求項１の考案にかかるゲーム用歴史年表においては、歴史的項目７を表示した複数の項目表示面６を古い時代から新しい時代へ順に並べて年表シート１に配置し、その年表シート１の各項目表示面６にはゲームに利用する識別マーク１６を表示するとともに、各項目表示面６をゲームカード２２として互いに分離し得る。

請求項１の考案では、年表シート１自体が従来の歴史年表と同様に学習教材として役立つ。しかも、その年表シート１を切断してゲームカード２２にすれば、識別マーク１６を利用してゲームを行うことができる。

請求項２の考案にかかるゲーム用歴史年表においては、歴史的項目７を表示した複数の項目表示面６を古い時代から新しい時代へ順に並べて年表シート１に配置し、その年表シート１の各項目表示面６にはトランプゲームに利用する識別マーク１６を表示するとともに、各項目表示面６をトランプカード２２として互いに分離し得る。

請求項２の考案を前提とする請求項３の考案において、前記各項目表示面６の識別マーク１６は、種類であるスペード・ハート・ダイヤ・クラブのそれぞれにＡ・２・３・４・５・６・７・８・９・１０・Ｊ・Ｑ・Ｋの数字またはアルファベットを付したものと、種類であるジョーカーを付したものとであって、この各項目表示面６は古い時代から新しい時代へＡ・２・３・４・５・６・７・８・９・１０・Ｊ・Ｑ・Ｋの順で並べられている。

請求項２〜３の考案では、年表シート１自体が従来の歴史年表と同様に学習教材として役立つ。しかも、その年表シート１を切断してトランプカード２２にすれば、識別マーク１６を利用して児童が親しみ易いトランプゲームを行うことができる。

請求項１または請求項２または請求項３の考案を前提とする請求項４の考案において、前記年表シート１には各項目表示面６をゲームカード２２（トランプカード２２）として互いに分離し得る切断可能線８を設けている。請求項４の考案では、切断可能線８により、年表シート１からゲームカード２２（トランプカード２２）を容易に分離することができる。

請求項１から請求項４のうちいずれかの請求項の考案を前提とする請求項５の考案において、前記年表シート１には古い時代から新しい時代へ順に並べて区分した複数の時代グループ４を示す時代表題部２を設けるとともに、前記各項目表示面６はその各時代グループ４に分けて年表シート１に配置されている。請求項５の考案では、時代表題部２により各項目表示面６の属する時代を判別し易い。

請求項１から請求項４のうちいずれかの請求項の考案を前提とする請求項６の考案において、前記年表シート１には古い時代から新しい時代へ順に並べて区分した複数の時代グループ４を示す時代表題部２を設けるとともに、前記各項目表示面６はその各時代グループ４に分けて年表シート１に配置され、その時代表題部２では時代グループ４ごとに互いに異なる色を付している。請求項６の考案では、時代表題部２により各項目表示面６の属する時代を判別し易いとともに、年表シート１からゲームカード２２（トランプカード２２）として互いに分離した際にもそのゲームカード２２（トランプカード２２）を年表シート１として並べ易い。

請求項５または請求項６の考案を前提とする請求項７の考案において、前記時代グループ４ごとの項目表示面６は一つの種目グループ５でまたは二以上に分けた種目グループ５で年表シート１に配置され、その年表シート１にはその種目グループ５を示す種目表題部３を設けている。請求項７の考案では、年表シート１からゲームカード２２（トランプカード２２）として互いに分離した際にもそのゲームカード２２（トランプカード２２）を種目グループ５ごとに区別して整理し易い。

請求項６の考案を前提とする請求項８の考案において、前記各項目表示面６の歴史的項目７は、絵柄１２とその絵柄１２の説明１３，１４を含む。請求項８の考案では、児童が歴史を理解し易い。

請求項８の考案を前提とする請求項９の考案において、前記各項目表示面６にはその項目表示面６が含まれる時代グループ４を示す時代名１５を付している。請求項９の考案では、年表シート１からゲームカード２２（トランプカード２２）として互いに分離した際にもそのゲームカード２２（トランプカード２２）を時代名１５ごとに区別して整理することができる。

請求項９の考案を前提とする請求項１０の考案にかかる各時代グループ４の項目表示面６において、その項目表示面６の外周を囲う枠部１１とその項目表示面６内にある時代名１５とのうち少なくとも一方には、前記時代表題部２の時代グループ４の色と同じ色を付している。請求項１０の考案では、年表シート１からゲームカード２２（トランプカード２２）として互いに分離した際にもそのゲームカード２２（トランプカード２２）を色別に区別して整理することができる。

本考案は、児童が興味を持って自発的に学習することを配慮して学習内容を効果的に盛り込んだトランプカード等のゲーム形式の学習材を提供し、学習に遊びの要素を取り入れて児童の関心を高め、自発的な学習を促し、ゲームをしながら自然に歴史に関する知識を習得することができる。

以下、本考案の一実施形態にかかるトランプゲーム用歴史年表について図面を参照して説明する。
図１に示す長方形状の年表シート１において、その表側の上辺には横方向に長い帯状の時代表題部２が配設されているとともに、その表側の左辺には縦方向に長い帯状の種目表題部３が配設されている。図２〜５にも示すように、この時代表題部２においては、複数の時代グループ４が古い時代から新しい時代へ順に並べられて区分され、この各時代グループ４は、例えば、「弥生時代」、「古墳時代」、「奈良時代」、「平安時代」、「鎌倉時代」、「室町時代」、「安土桃山時代」、「江戸時代１，２，３」、「明治時代１，２，３」及び「大正昭和時代」である。この時代表題部２には世紀（１００年）ごとの目盛りを入れてもよい。図２にも示すように、この種目表題部３においては、複数の種目グループ５が順に並べられて区分され、この各種目グループ５は、例えば、「おもな人物」と「できごとや文化遺産」とである。前記年表シート１の表側においては、長方形状をなす複数の項目表示面６が時代表題部２に沿った横方向と種目表題部３に沿った縦方向とで並べられて配置され、この各項目表示面６には互いに異なる歴史的項目７が表示されている。この各項目表示面６は原則として種目グループ５ごとに分けられ、さらに各種目グループ５に区分された各項目表示面６が古い時代から新しい時代へ時代グループ４ごとに分けられて順に並べられている。前記時代表題部２と前記各項目表示面６との間の境界部と、前記種目表題部３と前記各項目表示面６との間の境界部と、各項目表示面６のうち互いに隣接する両項目表示面６間の境界部とでそれぞれ、前記年表シート１には、切断可能線としてのミシン目８が付されている。

前記各項目表示面６においては、その外周を囲う枠部９がミシン目８の内側で形成され、この枠部９は、ミシン目８の内側に沿う外枠部１０と、その外枠部１０の内側に沿う内枠部１１とからなる。図６（ａ）（ｂ）に示すように、この各項目表示面６の歴史的項目７は、この内枠部１１内の全体に印刷された絵や写真などの絵柄１２と、この内枠部１１内の上部に印刷されたこの絵柄１２の名称１３と、この内枠部１１内の下部に印刷されたこの絵柄１２の解説文１４とからなる。この内枠部１１内の下部には前記各時代グループ４のすべてに対応する各時代名１５が印刷され、その各時代名１５のうち、特定の項目表示面６が含まれる特定の時代グループ４と一致する特定の時代名１５が他の時代名１５よりも大きく印刷されている。前記各時代グループ４には互いに異なる色が付され、特定の時代グループ４に含まれる特定の項目表示面６において大きく印刷された時代名１５と内枠部１１とにはその特定の時代グループ４の色と同じ色が付されている。ちなみに、種目グループ５（「おもな人物」）では学習指導要領で例示されている４２名中の３７名を扱い、人物やできごとや文化遺産と関連付けて前記絵柄１２の解説文１４でその４２名中の５名を扱う。

トランプゲームの場合、前記各項目表示面６は、スペード・ハート・ダイヤ・クラブそれぞれ１３枚になるもの（「大正昭和時代」を除く各時代グループ４）と、ジョーカー１枚になるもの）と、予備の３枚になるもの（「大正昭和時代」２枚と白紙１枚）とからなる。トランプゲームに利用する識別マーク１６は、「弥生時代」、「古墳時代」、「奈良時代」、「平安時代」、「鎌倉時代」、「室町時代」、「安土桃山時代」、「江戸時代１」、「江戸時代２」、「江戸時代３」、「明治時代１」、「明治時代２」、「明治時代３」の各項目表示面６でその上角部と右下角部とに表示され、種類であるスペード・ハート・ダイヤ・クラブのそれぞれにＡ・２・３・４・５・６・７・８・９・１０・Ｊ・Ｑ・Ｋの数字またはアルファベトを付したものである。前記各項目表示面６は、種目グループ５（「おもな人物」）に属するスペードとハートとダイヤと、種目グループ５（「できごとや文化遺産」）に属するクラブとに区分され、古い時代から新しい時代へＡ・２・３・４・５・６・７・８・９・１０・Ｊ・Ｑ・Ｋの順で並べられている。予備３枚のうち２枚においては項目表示面６の上角部と右下角部とにスペード・ハート・ダイヤ・クラブ及びＡ・２・３・４・５・６・７・８・９・１０・Ｊ・Ｑ・Ｋを手書きすることができる空白１７が設けられている。なお、前記年表シート１の裏側において各項目表示面６に対する反対側の裏面１８にはすべて同一の絵柄が印刷されている。

前記年表シート１の右辺側の余白部１９において、表側には使い方の説明２０が記載されているとともに、裏側にはケースの作り方２１が記載されている。この余白部１９と前記各項目表示面６との間の境界部にも年表シート１に切断可能線としてのミシン目８が付されている。図示しないが、このような余白部１９を年表シート１の左辺側に配置してもよい。

このような年表シート１自体は従来の歴史年表と同様に学習教材として役立つ。しかも、その年表シート１をミシン目８で切断して各項目表示面６ごとに分離すると、例えば図６（ａ）（ｂ）に示すように、スペード・ハート・ダイヤ・クラブ四組１３枚とジョーカー１枚とからなる合計５３枚のトランプカード２２となる。それらの切断後、年表シート１から切り離された余白部１９を前記ケースの作り方２１に従って折ると、保管用簡易ケース（図示せず）を形成することができる。その保管用簡易ケースにトランプカード２２を収納することができる。

このようなトランプカード２２を利用する際には、例えば、前記使い方の説明２０を参照して、時代並べ（七並べ）や時代合わせ（神経衰弱）などを行う。時代並べ（七並べ）では、トランプカード２２が時代順に並んで歴史の流れを捉えることができる。その際、中心となるスペード・ハート・ダイヤ・クラブの７のトランプカード２２には児童にも知名度の高い信長や秀吉や家康や長篠の戦いを付し、その７のトランプカード２２を中心にしてそれ以前及び以後の人物やできごとや文化遺産に関するトランプカード２２を並べることができる。また、時代合わせ（神経衰弱）では、トランプカード２２を同じ時代グループ４の人物やできごとや文化遺産ごとに合わせることにより、時代の特徴を捉えることができる。

このようなトランプカード２２によるゲーム以外にも、単元学習時にカード資料として時代ごとに活用することができる。児童は初めて日本の歴史を学習するが、学習前の時代名を知らない段階でも、トランプカード２２の数字や内枠部１１の色を指示すれば、全トランプカード２２から必要なものを用意することができる。各単元学習の導入時にトランプカード２２を児童の手元に用意させれば、児童の興味や関心を持たせることにも役立つ。例えば、トランプカード２２の人物やできごとや文化遺産について知っていることを発表させたり教科書や学習材などで詳しく調べさせたりすることができる。

以上詳述したトランプゲーム用歴史年表では、トランプゲームの遊びを通して、児童の歴史への興味及び関心を高め、無理なく自発的な学習を行い、遊びながら歴史に関する知識（人物や出来事及び文化遺産や歴史の流れ等）を自然に覚えて習得することができる。また、各トランプカード２２で時代グループ４ごとに異なる内枠部１１の色から、時代グループ４を内枠部１１の色と結び付けて自然に捉えることができる。このような知識は身に付き易く、中学校以降の歴史学習にも役立つことと思われる。

（ａ）は本実施形態にかかるトランプゲーム用歴史年表において表側を示す平面図であり、（ｂ）は同じく裏側を示す底面図である。 図１（ａ）に示すトランプゲーム用歴史年表の部分拡大平面図である。 図１（ａ）に示すトランプゲーム用歴史年表の部分拡大平面図である。 図１（ａ）に示すトランプゲーム用歴史年表の部分拡大平面図である。 図１（ａ）に示すトランプゲーム用歴史年表の部分拡大平面図である。 （ａ）（ｂ）は図１（ａ）に示すトランプゲーム用歴史年表から分離したトランプカードの一例を示す拡大平面図である。

符号の説明

１…年表シート、２…時代表題部、３…種目表題部、４…時代グループ、５…種目グループ、６…項目表示面、７…歴史的項目、８…切断可能線であるミシン目、１１…項目表示面の内枠部、１２…項目表示面の絵柄、１３…絵柄の説明である絵柄の名称、１４…絵柄の説明である絵柄の解説文、１５…時代名、１６…識別マーク、２２…トランプカード（ゲームカード）。

Claims (10)

1. 歴史的項目を表示した複数の項目表示面を古い時代から新しい時代へ順に並べて年表シートに配置し、その年表シートの各項目表示面にはゲームに利用する識別マークを表示するとともに、各項目表示面をゲームカードとして互いに分離し得ることを特徴とするゲーム用歴史年表。
2. 歴史的項目を表示した複数の項目表示面を古い時代から新しい時代へ順に並べて年表シートに配置し、その年表シートの各項目表示面にはトランプゲームに利用する識別マークを表示するとともに、各項目表示面をトランプカードとして互いに分離し得ることを特徴とするゲーム用歴史年表。
3. 前記各項目表示面の識別マークは、種類であるスペード・ハート・ダイヤ・クラブのそれぞれにＡ・２・３・４・５・６・７・８・９・１０・Ｊ・Ｑ・Ｋの数字またはアルファベットを付したものと、種類であるジョーカーを付したものとであって、この各項目表示面は古い時代から新しい時代へＡ・２・３・４・５・６・７・８・９・１０・Ｊ・Ｑ・Ｋの順で並べられていることを特徴とする請求項２に記載のゲーム用歴史年表。
4. 前記年表シートには各項目表示面をゲームカードとして互いに分離し得る切断可能線を設けていることを特徴とする請求項１または請求項２または請求項３に記載のゲーム用歴史年表。
5. 前記年表シートには古い時代から新しい時代へ順に並べて区分した複数の時代グループを示す時代表題部を設けるとともに、前記各項目表示面はその各時代グループに分けて年表シートに配置されていることを特徴とする請求項１から請求項４のうちいずれかの請求項に記載のゲーム用歴史年表。
6. 前記年表シートには古い時代から新しい時代へ順に並べて区分した複数の時代グループを示す時代表題部を設けるとともに、前記各項目表示面はその各時代グループに分けて年表シートに配置され、その時代表題部では時代グループごとに互いに異なる色を付していることを特徴とする請求項１から請求項４のうちいずれかの請求項に記載のゲーム用歴史年表。
7. 前記時代グループごとの項目表示面は一つの種目グループでまたは二以上に分けた種目グループで年表シートに配置され、その年表シートにはその種目グループを示す種目表題部を設けていることを特徴とする請求項５または請求項６に記載のゲーム用歴史年表。
8. 前記各項目表示面の歴史的項目は、絵柄とその絵柄の説明を含むことを特徴とする請求項６に記載のゲーム用歴史年表。
9. 前記各項目表示面にはその項目表示面が含まれる時代グループを示す時代名を付していることを特徴とする請求項８に記載のゲーム用歴史年表。
10. 前記各時代グループの項目表示面において、その項目表示面の外周を囲う枠部とその項目表示面内にある時代名とのうち少なくとも一方には、前記時代表題部の時代グループの色と同じ色を付していることを特徴とする請求項９に記載のゲーム用歴史年表。

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