JP3118882B2 - マイクロメカニカル構造体の製造方法 - Google Patents

マイクロメカニカル構造体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体、金属等の基体
に対して多方面から半導体微細加工を施すことにより3
次元的なマイクロメカニカル構造体を製造する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】現在までに提案、実現されているマイク
ロマシンやマイクロセンサ等のマイクロメカニカル構造
体は、そのほとんどが半導体製造プロセスと同様の半導
体加工により製造されている。具体的には、シリコン等
の半導体基板(ウェハ)の表面を複数の領域(セグメン
ト)に区画し、これらセグメントに対してフォトリソグ
ラフィ、拡散、イオン注入、各種エッチング、各種の薄
膜形成等の一連の工程からなる所望の半導体微細加工、
および、接合、研削等の半導体実装加工を施してマイク
ロメカニカル構造体を製造している。
【0003】図15は、マイクロメカニカル構造体の一
例である従来の半導体加速度センサを示す平面図、図1
6は断面図である(Roylance, L.M. et. al., "A Batch
-Fabricated Silicon Accelerometer" IEEE Trans. Ele
ctron Devices vol.ED-26,pp.1911, DEC. 1979 参
照)。これらの図において、1はシリコン基板、2はこ
のシリコン基板1に形成されたくり抜き部であり、この
くり抜き部2は、選択的エッチングによりその部分が取
り除かれるように形成されている。そして、このくり抜
き部2により、固定部5から突出する細く薄い片持ちは
り部3と、この片持ちはり部3の自由端側に一体的に設
けられる肉厚の重り部4が形成される。片持はり部3の
上面には、例えば拡散によるP型半導体としてピエゾ抵
抗6(ゲージ抵抗に相当)が形成されている。ピエゾ抵
抗6は、加速度により重り部4の重量を受けて片持はり
部3が撓んだときに発生する応力によりその抵抗値が変
化する。さらに、固定部5の上にもピエゾ抵抗6と同一
の抵抗7が形成されており、この抵抗7とピエゾ抵抗6
とがブリッジ接続され、センサ出力が出力端子8から取
り出される。このような半導体加速度センサは、ICの
製造プロセスにより、いわゆるバッチ処理で製作するこ
とができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
マイクロメカニカル構造体の製造方法は、半導体基板そ
のものに半導体微細加工を施してマイクロメカニカル構
造体を製造していたので、次に述べるような問題を抱え
ていた。
【0005】すなわち、通常の半導体微細加工によれ
ば、基板の表面(主平面)に垂直な方向に沿った加工は
非常に精度良く行うことができるが、基板の表面に水平
な方向に沿った加工は、一旦選択的エッチングにより基
板や薄膜部の一部を除去して基板表面に垂直な面を露出
させ、この垂直面に対してさらに選択的エッチング等を
行う以外に方法がない。しかも、ドライエッチングによ
りシリコン基板を垂直に掘り下げて溝を形成しても、そ
のエッチング速度より実用的深さはせいぜい数十μmが
限度であり、その自由度に限界がある。
【0006】また、フォトリソグラフィ工程は垂直面に
対してはほとんど不可能で、限られた種類の薄膜形成
や、斜め方向へのイオン注入により、基板表面に対して
垂直でない方向に沿った加工も可能であるが、加工の種
類およびその自由度にも大きな限界がある。以上のこと
から、従来の製造方法によっては、一基準面に対して2
次元的に薄膜を積層した構造を基本とするマイクロメカ
ニカル構造体しか実用的に製造することができなかっ
た。
【0007】従って、3次元的形状を有するマイクロメ
カニカル構造体についての提案は既に存在するものの
(例えば、特開昭62−118260号公報参照)、従
来の製造方法では、自由な3次元的形状を有するマイク
ロメカニカル構造体を製造することが困難であった。
【0008】本発明の目的は、多方向からの半導体微細
加工を実現し、自由な3次元的形状を有するマイクロメ
カニカル構造体を簡易かつ正確に製造することの可能な
マイクロメカニカル構造体の製造方法を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】一実施例を示す図1に対
応付けて説明すると、本発明は、マイクロメカニカル構
造体の製造方法を、半導体微細加工が施される複数の露
出面を備えた基体10を製造する工程と、前記露出面の
うち少なくとも1つの面10aを露出させた状態で前記
基体10を基板20に固定する工程と、基板20への基
体固定工程の後、前記露出された面10aに対して半導
体微細加工を施す工程とを含んだものとすることによ
り、上述の目的を達成している。
【0010】
【作用】基板20に固定された基体10は、その露出面
のうち少なくとも1つの面10aが露出された状態にあ
るので、この露出された面10aに対して半導体微細加
工を施せば、従来の半導体製造プロセスにより基体10
の任意の露出面に対して半導体微細加工を施すことがで
きる。
【0011】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0012】
【実施例】
−第1実施例− 図1は、本発明によるマイクロメカニカル構造体の製造
方法の第1実施例の一部の工程を示す断面図、図2は平
面図である。これらの図において、10はシリコン(半
導体)からなる外形が略立方体形状の基体、20はシリ
コンからなる基板であり、基体の寸法によっては市販の
汎用シリコンウエハを加工して用いる。この基板20の
表面には平面形状が矩形の凹部30が多数形成され、こ
れら各凹部30内には基体10がそれぞれ嵌入されてい
る。基体10の上面10aは、図1に示すように、基板
20に嵌入された状態で、この基板20の表面より若干
高い同一平面(a−a’)上に位置されている。
【0013】基体10は、例えば所定厚にスライスされ
たシリコンウェハがダイシングソー等の切断手段により
所定角に切断されて製造される。この基体10は、真空
チャック等の把持手段により1個ずつ把持されて基板2
0の凹部30付近にまで案内され、凹部30内に嵌め込
まれる。あるいは、はさみ持つ手段を備えたロボットア
ームあるいは、ピンセット等を用いて手作業で凹部30
内に嵌め込まれる。
【0014】基板20は、後述する半導体微細加工中に
高熱処理も含まれることから、熱膨張により基体10と
凹部30との間に隙間が形成されて嵌合度が変化するこ
とのないように、その熱膨張係数等の物性が基体10の
物性になるべく近い物性を有する材質から形成されるこ
とが望ましい。本実施例では、基体10および基板20
はいずれもシリコンから形成されているため、高熱処理
等によっても基体10と凹部30との間に間隙が形成さ
れるような事態は生じない。
【0015】また、基板20の凹部30以外の表面は、
後述する半導体微細加工により高熱のガスやプラズマ、
各種の酸、塩基性水溶液、液体有機物等に晒されるた
め、これら工程において耐性を有する材質であることが
好ましい。但し、少なくともこれら物質に対して耐性を
有する表面加工を施すことができればよい。
【0016】この際、型による一体成形が可能な材質で
基板20が形成されている場合は、基板20と凹部30
とを一体成形により形成すればよいが、本実施例のよう
にシリコン等の半導体で基板20が形成されている場合
は、選択的エッチング等により垂直面を有する溝を形成
して凹部30を形成すればよい。あるいは、基板20が
金属で形成されている場合は、プレス加工または切削加
工等により凹部30を形成すればよい。
【0017】図1および図2に示すように基板20の凹
部30内に嵌入、固定された基体10は、この基板20
上に固定された状態で、その上面(図1に示すa−a’
平面)10aに対して各種のフォトリソグラフィ、酸
化、拡散、イオン注入、各種エッチング、各種の薄膜形
成等の一連の工程からなる所望の半導体微細加工または
その応用工程が、通常の半導体ウェハに対してと同様に
施される。さらに、この基体10の上面10aに対して
接合、研削等の半導体実装加工も施される。
【0018】次いで、基体10が基板20の凹部30か
ら取り外され、上述の真空チャック等の把持手段、ある
いは手作業により、既に加工された面と異なる面を上面
にして基体10が再度基板20の凹部30内に嵌め込ま
れる。さらに、この上面に対して、所望の半導体微細加
工、半導体実装加工等が行われる。このようにして、基
体10の少なくとも隣接する2主面について上述の工程
を繰り返すことにより、基体10に対して3次元的な多
方面から半導体微細加工等を行い、マイクロメカニカル
構造体を製造することができる。
【0019】従って、本実施例によれば、基体10の露
出面のそれぞれに対してこれに垂直な方向に沿って半導
体微細加工等を行うことができるので、従来の半導体製
造プロセスを用いて3次元的な加工を容易に行え、もっ
て、自由な3次元的な形状を有するマイクロメカニカル
構造体を簡易かつ正確に製造することが可能となる。一
例として、図3に示すような複雑な形状を有する基体1
0を考えた場合、面α、α1〜ψの合計18面のうち、
α、α1、β1、β2、δ1、ε1、ε2の一部や面δ2の全
部については、フォトリソグラフィ工程や一部の成膜工
程(例えばスパッタリング成膜工程)に限ってその実施
が困難であるが、これ以外の面に対しての半導体微細加
工等は上述の方法により十分になしうる。また、上述の
面についても他の工程(例えばイオン注入工程)の適用
は可能である。
【0020】しかも、本実施例では、基体10の上面
(図1においてa−a’)10aが基板20の表面より
高い位置に配置されているので、上面以外の4つの側面
もその一部が基板20から露出している。従って、基体
10の4つの側面の露出部分についても同時に半導体微
細加工等を行うことができ、底面を除く基体10の5面
に対して同時に半導体微細加工等が行える。このため、
基体10の露出面を取り替える工程を経ることなくマイ
クロメカニカル構造体を製造することができる場合もあ
る。しかも、基体10間の間隙を利用して、斜めイオン
注入や斜めからのフォトリソグラフィ等斜め方向に沿っ
た加工も可能である。
【0021】−第1実施例の変形例− 上述の第1実施例では、基板20上に固定された基体1
0は全て同一寸法であったが、図4に示すように、異な
る寸法を有する基体10を基板20上に固定して、その
上面10aに対して半導体微細加工等を施してもよい。
この場合、上面10aの高さ(図4においてa2−a2')
を揃える場合は凹部30の形状を適宜調整する必要があ
るが、全ての工程について全ての基体10に共通に加工
を行う必要がない場合は、図5に示すように、凹部30
の形状を変更せずに複数の上面高さ(図5においてa3
a3'およびa4−a4')を有するようにしてもよい。
【0022】あるいは、上述の第1実施例では、基体1
0の上面10aが基板20の表面より高い位置にあった
が、図6に示すように、基体10の上面高さ(図6にお
いてa5−a5')を基板20の表面より低い位置に置いて
もよい。この場合、基体10の角部保護に役立つ。ま
た、基体10の上面10aと基板20の表面とを同一平
面上に配置してもよい。
【0023】−第2実施例− 図7は本発明によるマイクロメカニカル構造体の製造方
法の第2実施例を示す断面図である。本実施例では、基
体11の外形が球状に形成されているのに対し、基板2
1の表面に形成された凹部31は上述の実施例と同様に
平面形状が矩形に形成されている。従って、基体11と
凹部31との間には部分的に間隙が生ずるため、この基
体11を基板21に強固に固定する目的で、あるいは基
体1上部以外の基体11表面を保護する目的で、凹部3
1内に充填材41が充填されている。この充填材41の
材質としては、ガラス類,樹脂などでその後の工程(少
なくとも直後の)に対して耐性がある物質でシリケート
ガラス、ポリイミド樹脂等が挙げられる。
【0024】従って、本実施例によっても、基体11の
上端部11aを同一平面(図7においてb−b’)上に
配置した状態で基体11を基板21の凹部31内に固定
し、この上端部11aに対して半導体微細加工等を行う
ことにより自由な3次元形状を有するマイクロメカニカ
ル構造体を製造することができる。よって、本実施例に
よっても、上述の第1実施例と同様の作用効果を得るこ
とができる。
【0025】−第2実施例の変形例− 第2実施例では基体11の外形が球状に形成されていた
が、例えば図8に示すように、外形が楕円体状に形成さ
れた基体12であってもよく、この場合、基板22に形
成される凹部32の平面形状は長方形に形成されてい
る。なお、基体12は、充填材42を介して基板22に
固定された状態で、その上端部12aが同一平面(図8
においてc−c’)上に配置されている。
【0026】あるいは、図9に示すように、外形が楕円
体状に形成された基体13の一部に平坦面13aが存在
する場合、この平坦面13aが同一平面(図9において
d−d’)上に位置するように、充填材43を介して基
体13を基板23の凹部33に固定すればよい。この
際、基板23を上部基板23aと下部基板23bとに分
割し、下部基板23bに平面形状が長方形の凹部33b
を形成するとともに、上部基板23aにその側壁の形状
が基体13の上部形状に合致するような貫通孔33aを
穿設し、これら上部基板23aと下部基板23bとで基
体13を挟持すれば、基体13の位置決めの精度が向上
してフォトリソグラフィ等の微細加工が精度良く行え
る。
【0027】上部基板23aは必ずしも下部基板23b
と同じ材質で形成する必要はなく、例えば、ポリイミド
樹脂のように型による成形が可能な材質で形成してもよ
い。また、これら上部基板23aおよび下部基板23b
の間の接合方法も任意であり、周知の方法が適用され
る。例えば、上部基板23aおよび下部基板23bがと
もにシリコンで形成される場合は、互いの接合面を鏡面
仕上げし、加熱状態で圧接して直接接合すればよい(但
し、高温900℃以上であれば圧接しなくてもよい)。
一方、下部基板23bがシリコンで形成され、上部基板
23aが異なる材質で形成されている場合は、上部基板
23aの接合面に低融点ガラスの薄膜を形成し、ガラス
薄膜側に負電圧を印加してシリコン(下部基板23b)
との静電引力により接合すればよい。
【0028】−第3実施例− 図10は本発明によるマイクロメカニカル構造体の製造
方法の第3実施例を示す断面図である。本実施例では、
基体14および基板24がともにシリコンで形成されて
いる。基体14および基板24は、その水平面の面方位
がそれぞれ(100)とされ、これら基体14および基
板24に形成された凹部34の側面は、塩基性溶液によ
る異方性エッチングにより形成された、例えば面方位
(111)の斜面とされている。
【0029】また、上述の第2実施例の変形例と同様
に、基板24は上部基板24aと下部基板24bとに分
割され、下部基板24bにはこの下部基板24bを貫通
しない断面V字形の凹部34bが形成されているととも
に、上部基板24aにはこの基板24aを貫通する貫通
孔34aが形成され、これら凹部34bおよび貫通孔3
4aにより基板24の凹部34が構成されている。
【0030】上部基板24aおよび下部基板24bは、
上述の第2実施例の変形例と同様に、互いの接合面を鏡
面仕上げし、加熱状態で圧接して直接接合すればよい。
あるいは、一方の接合面に低融点ガラスの薄膜を形成
し、ガラス薄膜側に負電圧を印加して他方の接合面との
静電引力により接合すればよい。但し、本実施例では基
体14および基板24がともにシリコンで形成されてい
るため、これら基体14および基板24が、上部基板2
4a、下部基板24bの接合作業時に、その加熱処理に
より接合されてしまい基体と基板の分離に支障をきたす
ことを避ける必要がある。一例として、基体14の側面
に、一連の加工処理後においてエッチングにより溶解さ
れ易い、リンを含有した酸化膜(PSG)等を形成し、
所望時にPSGを選択的に溶解すればよい。
【0031】また、本実施例では、下部基板24bの凹
部34bの下部に空隙が形成されているが、基体14と
凹部34との密着性が良好である場合、この空隙内に気
体が封入されて上部基板24a、下部基板24bの接合
時に高温・高圧になる可能性があるので、これら基板2
4a、24bの接合作業を真空に近い雰囲気下で行うこ
とが好ましい。あるいは、上述の第2実施例と同様に、
充填物を充填することが好ましい。
【0032】従って、本実施例によっても、基体14の
上面14aを同一平面(図10においてe−e’)上に
配置した状態で基体14を基板24の凹部34内に固定
し、この上面14aに対して半導体微細加工等を行うこ
とにより自由な3次元形状を有するマイクロメカニカル
構造体を製造することができる。よって、本実施例によ
っても、上述の第1実施例と同様の作用効果を得ること
ができる。
【0033】−第3実施例の変形例− 上述の第3実施例では、下部基板24bに形成された凹
部34bはこの下部基板24bを貫通していなかった
が、図11(a)に示すように、これを上部基板24a
と同様に貫通孔35bとしてもよい。この場合、基体1
5はその上下面15a、15bを同一平面(図11にお
いてf−f’およびg−g’)上に配置した状態で基板
25の凹部35内に固定されるので、上下面15a、1
5bに対して同時にウェット(溶液)エッチング等の半
導体微細加工が行える、という利点がある。また、図1
1(b)に示すように基体の斜面に微細加工を施せる。
【0034】−第4実施例− 図12(a)は本発明によるマイクロメカニカル構造体
の製造方法の第4実施例を示す断面図である。本実施例
では、基体16が上述の第3実施例と同様に異方性エッ
チングによるシリコンで形成されているとともに、基板
26が合成樹脂により形成されている。基板26の材質
は、金属、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等、比較的高
温に耐え、かつ、半導体微細加工の各工程の処理に対し
て耐性のある材料であればよく、何等限定されない。基
板26は、基体16を所定位置に配置し、この基体16
の上下面16a、16bを露出させた状態で一体成形に
より形成される。ゆえに、凹部36は基体16の側面に
合致した形状に形成される。基板26と基体16とが類
似(少なくともある種の薬液等に対する溶解性等)のも
のである場合には、基体16の上下を含め、充填材37
で被覆して、基板のみを溶解することができる。充填材
37の材質は、酸化膜または窒素膜等でよい。
【0035】従って、本実施例によっても、基体16の
上下面16a、16bを同一平面(図12においてh−
h’およびi−i’)上に配置した状態で基体16を基
板26の凹部36内に固定でき、この上下面16a、1
6bに対して半導体微細加工等を行うことにより自由な
3次元形状を有するマイクロメカニカル構造体を製造す
ることができる。よって、本実施例によっても、上述の
第1実施例と同様の作用効果を得ることができる。ま
た、図12(b)により斜面にも加工を施せる。
【0036】−第5実施例− 図13は本発明によるマイクロメカニカル構造体の製造
方法の第5実施例を示す断面図である。本実施例では、
基体18および基板28はともにシリコンで形成されて
いるが、上述の各実施例と異なり、基板28は平板状に
形成され、凹部は基板28上に形成されていない。従っ
て、基体18は、基板28の表面に直接接合されてい
る。
【0037】接合方法は任意であり、上述のごとく、互
いの接合面を鏡面仕上げし、加熱状態で直接接合すれば
よい。あるいは、一方の接合面に低融点ガラスの薄膜を
形成し、ガラス薄膜側に負電圧を印加して他方の接合面
との静電引力により接合すればよい。また、所望の一連
の半導体微細加工を施した後、基体18を基板28から
分離する必要があれば、化学的結合に基づく直接接合を
避けて他の周知の接合法を採用すればよい。
【0038】従って、本実施例によっても、基体18の
上面18aを同一平面(図13においてab−ab’)上に
配置した状態で基体18を基板28の表面に固定し、こ
の上面18aに対して半導体微細加工等を行うことによ
り自由な3次元形状を有するマイクロメカニカル構造体
を製造することができる。よって、本実施例によって
も、上述の第1実施例と同様の作用効果を得ることがで
きる。
【0039】−第5実施例の変形例− 上述の第5実施例では、基体18の上面18aのみなら
ず4つの側面も露出しており、上面への半導体微細加工
時に側面も同時に加工されてしまう可能性がある。そこ
で、図14に示すように、基体19の4つの側面を上述
の充填材と同様の材質からなる被覆材49で被覆し、側
面の保護を図ることもできる。
【0040】なお、本発明のマイクロメカニカル構造体
の製造方法は、その細部が上述の実施例に限定されず、
種々の変形例が可能である。一例として、上述の実施例
は基体に半導体微細加工等を施すことによりマイクロメ
カニカル構造体を製造していたが、基板の一部を取り込
んでマイクロメカニカル構造体を製造してもよい。すな
わち、例えば基体と基板とがともにシリコンで形成され
る場合、基体と基板との接合に先立って基板のみに半導
体微細加工を施し、これら基体と基板とを直接接合して
一体化を図る、あるいは接合後に基体と基板との双方に
半導体微細加工等を施すことが可能である。このよう
に、基体と基板とが接合された実施例の場合、後に基体
・基板接合体をマイクロメカニカル構造体毎に切断する
必要があるが、この切断後に更に半導体微細加工等を施
してもよい。
【0041】あるいは、基板の表面に半導体微細加工を
施した後、この基板を切断して上述の基体を製造し、そ
の後、切断面等を上面に露出させた状態でこの基体を別
の基板上に固定し、半導体微細加工等を施してマイクロ
メカニカル構造体を製造してもよい。なお、基体、基板
の材質の組合せは任意であり、上述の実施例に限定され
ない。
【0042】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、基体の露出面のそれぞれに対してこれに垂直な方
向に沿って半導体微細加工等を行うことができるので、
従来の半導体製造プロセスを用いて3次元的な加工を容
易に行え、もって、自由な3次元的な形状を有するマイ
クロメカニカル構造体を簡易かつ正確に製造することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例であるマイクロメカニカル
構造体の製造方法の一部を示すための断面図であり、図
2のA−A’線に沿う矢視断面図である。
【図2】第1実施例の製造方法の一部を示す平面図であ
る。
【図3】3次元的な形状を有するマイクロメカニカル構
造体の一例を示す斜視図である。
【図4】第1実施例の変形例を示す断面図である。
【図5】図4と同様の図である。
【図6】図5と同様の図である。
【図7】本発明の第2実施例であるマイクロメカニカル
構造体の製造方法の一部を示すための断面図である。
【図8】第2実施例の変形例を示す断面図である。
【図9】図8と同様の図である。
【図10】本発明の第3実施例であるマイクロメカニカ
ル構造体の製造方法の一部を示すための断面図である。
【図11】第3実施例の変形例を示す断面図である。
【図12】本発明の第4実施例であるマイクロメカニカ
ル構造体の製造方法の一部を示すための断面図である。
【図13】本発明の第5実施例であるマイクロメカニカ
ル構造体の製造方法の一部を示すための断面図である。
【図14】第5実施例の変形例を示す断面図である。
【図15】従来の半導体加速度センサの一例を示す平面
図である。
【図16】図15の断面図である。
【符号の説明】
10〜16、18 基体 10a〜16a、18a 上面 20〜26、28 基板 30〜36 凹
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B81C 1/00 C23C 16/44 G01P 15/12 H01L 29/84

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体微細加工が施される複数の露出面
    を備えた基体を製造する工程と、 前記露出面のうち少なくとも1つの面を露出させた状態
    で前記基体を基板に固定する工程と、 基板への基体固定工程の後、前記露出された面に対して
    半導体微細加工を施す工程とを備えたことを特徴とする
    マイクロメカニカル構造体の製造方法。
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