JP3118153U - 電線保護管 - Google Patents
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Abstract
【課題】電線に対する装着作業性を改善し、併せて、電線保護管本体や結合具本体、結合手段を安価に提供する。
【解決手段】電線保護管本体を第1及び第2の弧状断面形状の割り部材4によって形成する。電線保護管本体と組み合わせて用いる結合具を、弧状の板片でなる結合具本体5と、この結合具本体5を第1及び第2の割り部材4に結合するための結合手段とを備える。結合手段を、頭付きねじ又は頭付き釘と、結合具本体5に開設した孔部52,53とによって構成する。
【選択図】図1
【解決手段】電線保護管本体を第1及び第2の弧状断面形状の割り部材4によって形成する。電線保護管本体と組み合わせて用いる結合具を、弧状の板片でなる結合具本体5と、この結合具本体5を第1及び第2の割り部材4に結合するための結合手段とを備える。結合手段を、頭付きねじ又は頭付き釘と、結合具本体5に開設した孔部52,53とによって構成する。
【選択図】図1
Description
本考案は、電線保護管、特に、電線保護管を電線に装着しやすくするための対策が講じられている電線保護管に関する。
図5は電線100に装着された電線保護管1を示した概略説明図である。この電線保護管1は、電線100が樹木の枝などに接触することを防止したり、電線100に直接に積雪が起こることを防いだりすることなどを目的として、主に架空電線の適所に外嵌状態で装着される。そして、この種の電線保護管1は既設の電線100に対して装着されることから、その装着作業の便宜を図るための種々の提案が従来よりなされている(たとえば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1によって提案されている電線防護管(本考案の対象である電線保護管に相当)では、電線に外嵌合される筒体の周縁の一部に互いに噛合い可能な凹凸が設けられていて、その筒体を開いて電線に嵌合させた後に上記凹凸を噛み合わせて落下しないように電線に装着するというものである。このため、この電線防護管は、筒体の周縁に凹凸を形成しておくことが不可欠であり、そのことが、電線防護管のコストアップにつながるという問題があった。
本考案はこの問題点を改善するためになされたものであり、電線保護管本体を形成する筒体の構造がきわめて簡単でありながら、当該電線保護管を電線に対して容易に作業性よく装着することのできる安価な電線保護管を提供することを目的とする。
本考案に係る電線保護管は、電線が挿通される筒体を第1及び第2の弧状断面形状の割り部材に2分割してなる電線保護管本体と、この電線保護管本体と組み合わせて用いられる結合具とを有し、上記結合具が、2つの上記割り部材を合わせて形作られた上記筒体の端面に重ね合わされてそれら2つの割り部材に跨る弧状の板片でなる結合具本体と、この結合具本体を第1及び第2の上記割り部材に結合するための結合手段とを備えている。
この構成であれば、弧状断面形状の第1及び第2の2つの割り部材を既設の電線に被せて筒体を形作り、その筒体の端面に弧状の板片でなる結合具本体を重ね合わせた後、その結合具本体を結合手段によって上記2つの割り部材に結合する、という簡単な作業を行うだけで、当該電線保護管が容易かつ迅速に電線に装着される。しかも、電線保護管本体が上記した2つの弧状の割り部材を筒形に合わせることによって形作られ、結合具本体が弧状の板片でなるという構成を採用したので、当該電線保護管を安価に製作することが可能になる。
本考案では、上記結合手段が、上記電線保護管本体に埋入状に固着される軸部に鍔形の頭部が具備された軸形止具と、上記結合具本体の周方向中間部に設けられて上記軸形止具の頭部によって上記第1割り部材の端面に押し付けられる第1結合部と、上記結合具本体の端部に設けられて別の上記軸形止具の頭部によって上記第2割り部材の端面に押し付けられる第2結合部とを備えるものであることが望ましい。この考案においては、上記軸形止具が頭付きねじ又は頭付き釘から選択され、上記第1及び第2の結合部が結合具本体に開設されて上記軸形止具の軸部が挿通される孔部でなることが望ましい。
この構成を採用した電線保護管によると、第1及び第2の2つの割り部材を電線に被せて筒形に合わせることによって形成した電線保護管本体の端面に結合具本体を重ね合わせた後、その結合具本体の孔部に挿通させた頭付きねじをねじ込むという操作を行うか、あるいは、その結合具本体の孔部に挿通させた頭付き釘を打ち込むという操作を行うだけで、電線保護管本体を形成している2つの上記割り部材が結合されて当該電線保護管が電線に装着される。
本考案では、第1及び第2の上記割り部材のそれぞれが半円弧状断面形状を有し、上記結合具本体が円弧状に形成されていると共に、その結合具本体の欠円部の開き角度が180度より小さく定められて上記第2割り部材の端面に重なり合う上記結合具本体の両端部に上記第2結合部が設けられている、という構成を採用することが可能であり、そうすることにより、軸形止具の必要数が最少限度に抑えられるにもかかわらず、第1及び第2の割り部材が結合手段を介して強固に結合される。
以上のように、本考案の電線保護管によれば、電線保護管本体を形成している筒体を第1及び第2の2つの割り部材によって構成し、それらの割り部材を結合する際に、弧状の板片でなる結合具本体や汎用的な頭付きねじ又は頭付き釘を用い得る構成を採用したので、電線に対する装着作業性が改善されるだけでなく、電線保護管本体や結合具本体、結合手段を安価に製作でき、しかも結合手段としての軸形止具を安価に入手することができるようなる。したがって、本考案によれば、電線に作業性よく装着できる電線保護管を安価に提供することが可能になる。
図1は本考案に係る電線保護管の正面図、図2は図1のII−II線に沿う断面図、図3は図2の要部の拡大図、図4は結合具本体を分解して示した正面図である。
図1、図2、図4を併せ見ることによって判るように、電線保護管本体2は、一定長の筒体を2分割することにより形成された第1及び第2の2つの割り部材3,4の組み合わせでなり、これら2つの割り部材3,4を合わせて筒形に形作ることによって構成される。図例の割り部材3,4のそれぞれは半円弧状の断面形状を有する樹脂成形体でなり、図4のように、一方側の第1割り部材3の一端面(他端面も同様)には、その周方向中央位置である頂部にねじ孔31が穿孔されているのに対し、他方側の第2割り部材4の一端面(他端面も同様)には、その周方向両端位置である端部のそれぞれにねじ孔41、41が穿孔されている。
電線保護管本体2と組み合わせて用いられる結合具5には金属製の板片でなる結合具本体5が含まれている。図1のように、この結合具本体5は円弧状に形成されていて、当該結合具本体5の欠円部51の開き角度θが180度よりも小さく定められている。また、その周方向の中央部1箇所に第1結合部としての孔部52が開設されているのに対し、その両端部の対称位置に第2結合部としての孔部53、53が開設されている。そして、この結合具本体5の3箇所の孔部52,53が、後述する軸形止具6と共に結合手段を構成している。
以上説明した構成を有する電線保護管1は、たとえば次に説明する手順に従って電線100に装着される。すなわち、第1及び第2の2つの割り部材3,4で電線100(図5参照)を包み込むようにしてそれらの周方向端面同士を重ね合わせることにより電線保護管本体2としての筒体を形作った後、その筒体の一端面と他端面とに円弧状の板片でなる結合具本体5を重ね合わせてその結合具本体5を図1のように2つの割り部材3,4の相互間に跨らせて配備する。次に、その結合具本体5を軸形止具6によって筒体を形作っている2つの割り部材3,4のそれぞれに結合する。このようにすることにより、電線保護管1が電線100に装着されてその電線が100が保護される。
軸形止具6には頭付きねじ又は頭付き釘を好適に用いることができる。頭付きねじを用いて結合具本体5を2つの割り部材3,4に結合するときには、軸形止具6としての頭付きねじを結合具本体5の3箇所の孔部52,53に挿通させてそれらの軸部61を第1割り部材3の1箇所のねじ孔31及び第2割り部材4の両端部2箇所のねじ孔41,41にそれぞれねじ込んで締め付ける。このようにすると、それぞれの頭付きねじの軸部61が図2又は図3のように第1又は第2の割り部材3,4に埋入状に固着され、かつ、その頭部62が第1又は第2の結合部としての孔部52,53を第1又は第2の割り部材3,4の端面に押し付けるので、それらの第1又は第2の割り部材3,4が結合具本体5を介して強固に結合されてなる電線保護管本体2が形成され、その電線保護管本体2によって電線100が保護される。軸形止具6に頭付き釘を用いるときは、頭付き釘を結合具本体5の3箇所の孔部52,53に挿通させてそれらの軸部を第1割り部材3の1箇所のねじ孔31及び第2割り部材4の両端部2箇所のねじ孔41,41にそれぞれ打ち込む。このようにしても、それぞれの頭付き釘の軸部が第1又は第2の割り部材3,4に埋入状に固着され、かつ、その頭部が第1又は第2の結合部としての孔部52,53を第1又は第2の割り部材3,4の端面に押し付けるので、それらの第1又は第2の割り部材3,4が結合具本体5を介して強固に結合されて電線保護管本体2が形成され、その電線保護管本体2によって電線100が保護される。
なお、軸形止具6に頭付きねじ又は頭付き釘を用いる場合には、2つの割り部材3,4の第1及び第2の結合部を形成している孔部31,41は必ずしも設ける必要がない。すなわち、頭付きねじを割り部材3,4の端面に直接ねじ込んでも、頭付き釘を割り部材3,4の端面に直接打ち込んでもよく、この場合には、第1結合部や第2結合部が割り部材3,4の端面によって形成されていることになる。
この実施形態では、筒形に重ね合わせた2つの割り部材3,4を結合具本体5を介して結合する際に3本の頭付きねじ又は頭付き釘を用いるだけで済むので、軸形止具6としての頭付きねじや頭付き釘の必要本数が少なくて済み、それだけ2つの割り部材3,4の結合作業を容易にかつ短時間で行うことができるようになるという利点がある。
1 電線保護管
2 電線保護管本体
3 第1割り部材
4 第2割り部材
5 結合具本体(結合具の1要素)
6 軸形止具
51 結合具本体の欠円部
52 孔部(第1結合部)
53 孔部(第2結合部)
61 軸部
62 頭部
100 電線
θ 結合具本体の欠円部の開き角度
2 電線保護管本体
3 第1割り部材
4 第2割り部材
5 結合具本体(結合具の1要素)
6 軸形止具
51 結合具本体の欠円部
52 孔部(第1結合部)
53 孔部(第2結合部)
61 軸部
62 頭部
100 電線
θ 結合具本体の欠円部の開き角度
Claims (4)
- 電線が挿通される筒体を第1及び第2の弧状断面形状の割り部材に2分割してなる電線保護管本体と、この電線保護管本体と組み合わせて用いられる結合具とを有し、
上記結合具が、2つの上記割り部材を合わせて形作られた上記筒体の端面に重ね合わされてそれら2つの割り部材に跨る弧状の板片でなる結合具本体と、この結合具本体を第1及び第2の上記割り部材に結合するための結合手段とを備えることを特徴とする電線保護管。 - 上記結合手段が、上記電線保護管本体に埋入状に固着される軸部に鍔形の頭部が具備された軸形止具と、上記結合具本体の周方向中間部に設けられて上記軸形止具の頭部によって上記第1割り部材の端面に押し付けられる第1結合部と、上記結合具本体の端部に設けられて別の上記軸形止具の頭部によって上記第2割り部材の端面に押し付けられる第2結合部とを備える請求項1に記載した電線保護管。
- 上記軸形止具が頭付きねじ又は頭付き釘から選択され、上記第1及び第2のそれぞれの結合部が結合具本体に開設されて上記軸形止具の軸部が挿通される孔部でなる請求項2に記載した電線保護管。
- 第1及び第2の上記割り部材のそれぞれが半円弧状断面形状を有し、上記結合具本体が円弧状に形成されていると共に、その結合具本体の欠円部の開き角度が180度より小さく定められて上記第2割り部材の端面に重なり合う上記結合具本体の両端部に上記第2結合部が設けられている請求項2又は請求項3に記載した電線保護管。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2005009060U JP3118153U (ja) | 2005-10-31 | 2005-10-31 | 電線保護管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005009060U JP3118153U (ja) | 2005-10-31 | 2005-10-31 | 電線保護管 |
Publications (1)
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JP3118153U true JP3118153U (ja) | 2006-01-26 |
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Family Applications (1)
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JP2005009060U Expired - Fee Related JP3118153U (ja) | 2005-10-31 | 2005-10-31 | 電線保護管 |
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JP (1) | JP3118153U (ja) |
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2005
- 2005-10-31 JP JP2005009060U patent/JP3118153U/ja not_active Expired - Fee Related
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