JP3117474B2 - 輸液用バッグ - Google Patents
輸液用バッグInfo
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- JP3117474B2 JP3117474B2 JP03076834A JP7683491A JP3117474B2 JP 3117474 B2 JP3117474 B2 JP 3117474B2 JP 03076834 A JP03076834 A JP 03076834A JP 7683491 A JP7683491 A JP 7683491A JP 3117474 B2 JP3117474 B2 JP 3117474B2
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- transparent synthetic
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、透明性、柔軟性、衛生
性、耐熱性、加工性の各性能に優れている透明プラスチ
ックスフイルムよりなる輸液用バッグに関するものであ
る。
性、耐熱性、加工性の各性能に優れている透明プラスチ
ックスフイルムよりなる輸液用バッグに関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】透明プラスチックスフイルムよりなる輸
液用バッグは周知のものであるが、従来のこの種輸液用
バッグは主体がエチレンー酢酸ビニル共重合体やリニア
ポリエチレン樹脂などの単層または積層透明合成樹脂フ
イルムにより構成されているのを普通とする（例えば、
特公平１ー４７１８８号）。
液用バッグは周知のものであるが、従来のこの種輸液用
バッグは主体がエチレンー酢酸ビニル共重合体やリニア
ポリエチレン樹脂などの単層または積層透明合成樹脂フ
イルムにより構成されているのを普通とする（例えば、
特公平１ー４７１８８号）。
【０００３】ところが、エチレンー酢酸ビニル共重合体
やリニアポリエチレン樹脂などにより構成されている従
来のものは、柔軟性、衛生性、耐熱性、加工性の各性能
には優れているが、透明性のうえで若干の問題が残され
ており、この改善が業界において強く要望されている。
即ち、輸液用バッグは輸液充填後に摂氏１２０度前後で
２０分程度の滅菌処理を施すのを普通とするため、この
滅菌処理後にそのまま通常の冷却を行うと白化失透して
透明性が不十分となる。このため、滅菌処理後の冷却を
特殊な急冷装置で冷却することにより失透を防ぐことも
行われているが、特殊な急冷装置は高価なうえ処理に手
数を要し、コスト高となるという問題点があった。
やリニアポリエチレン樹脂などにより構成されている従
来のものは、柔軟性、衛生性、耐熱性、加工性の各性能
には優れているが、透明性のうえで若干の問題が残され
ており、この改善が業界において強く要望されている。
即ち、輸液用バッグは輸液充填後に摂氏１２０度前後で
２０分程度の滅菌処理を施すのを普通とするため、この
滅菌処理後にそのまま通常の冷却を行うと白化失透して
透明性が不十分となる。このため、滅菌処理後の冷却を
特殊な急冷装置で冷却することにより失透を防ぐことも
行われているが、特殊な急冷装置は高価なうえ処理に手
数を要し、コスト高となるという問題点があった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
従来の問題点を解決して、透明性、柔軟性、衛生性、耐
熱性、加工性の各性能に優れており、しかも、安価に量
産できる輸液用バッグを提供することにある。
従来の問題点を解決して、透明性、柔軟性、衛生性、耐
熱性、加工性の各性能に優れており、しかも、安価に量
産できる輸液用バッグを提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明の輸液用バッグは、透明プラスチッ
クスフイルムよりなる輸液用バッグにおいて、主体がポ
リプロピレン樹脂系の透明合成樹脂よりなる表層と、接
着性透明合成樹脂よりなる中間層と、ポリエチレン樹脂
系の透明合成樹脂よりなる内層との積層透明合成樹脂フ
イルムにより構成されていることを特徴とするものであ
る。
めになされた本発明の輸液用バッグは、透明プラスチッ
クスフイルムよりなる輸液用バッグにおいて、主体がポ
リプロピレン樹脂系の透明合成樹脂よりなる表層と、接
着性透明合成樹脂よりなる中間層と、ポリエチレン樹脂
系の透明合成樹脂よりなる内層との積層透明合成樹脂フ
イルムにより構成されていることを特徴とするものであ
る。
【０００６】本発明において使用されるポリプロピレン
樹脂系の透明合成樹脂とは、通常のフイルム成形用のポ
リプロピレン樹脂の外、主成分となるポリプロピレンと
エチレン、スチレンとの共重合体である改質ポリプロピ
レン樹脂（例えば、商品名三菱油化ＳＰＸ 三菱油化株
式会社製）などを含むものであるが、融点が滅菌処理温
度よりかなり高い摂氏１３５度以上あることが好まし
い。
樹脂系の透明合成樹脂とは、通常のフイルム成形用のポ
リプロピレン樹脂の外、主成分となるポリプロピレンと
エチレン、スチレンとの共重合体である改質ポリプロピ
レン樹脂（例えば、商品名三菱油化ＳＰＸ 三菱油化株
式会社製）などを含むものであるが、融点が滅菌処理温
度よりかなり高い摂氏１３５度以上あることが好まし
い。
【０００７】また、本発明において内層として使用され
るポリエチレン樹脂系とは、通常のフイルム成形用のポ
リエチレン樹脂の外、リニアポリエチレン樹脂（ＬＬＤ
ＰＥまたはＬＤＰＥ）、エチレンーαオレフィン共重合
体などを含むものであるが、融点は滅菌処理温度以上あ
ることが好ましく、さらに、中間層は表層であるポリプ
ロピレン樹脂系の透明合成樹脂と内層であるポリエチレ
ン樹脂系の透明合成樹脂とをラミネートするためのもの
であるからエチレンー酢酸ビニル共重合体やエチレンー
αオレフィン共重合体、プロピレンーαオレフィン共重
合体などを表層と内層として使用する透明合成樹脂の種
類に応じ適宜使用するものとし、その融点は充填物であ
る輸液にも滅菌処理媒体である蒸気にも触れることがな
いので摂氏１１５度前後のものでよい。また、肉厚は従
来のこの種輸液用バッグの主体を構成する透明合成樹脂
フイルムの厚みとなんら変わることはないし、本発明に
お ける表層と、中間層と、内層との厚みも任意であって
三者を等厚とするか中間層のみを他の２層に比べて若干
薄くしておくのが一般的である。
るポリエチレン樹脂系とは、通常のフイルム成形用のポ
リエチレン樹脂の外、リニアポリエチレン樹脂（ＬＬＤ
ＰＥまたはＬＤＰＥ）、エチレンーαオレフィン共重合
体などを含むものであるが、融点は滅菌処理温度以上あ
ることが好ましく、さらに、中間層は表層であるポリプ
ロピレン樹脂系の透明合成樹脂と内層であるポリエチレ
ン樹脂系の透明合成樹脂とをラミネートするためのもの
であるからエチレンー酢酸ビニル共重合体やエチレンー
αオレフィン共重合体、プロピレンーαオレフィン共重
合体などを表層と内層として使用する透明合成樹脂の種
類に応じ適宜使用するものとし、その融点は充填物であ
る輸液にも滅菌処理媒体である蒸気にも触れることがな
いので摂氏１１５度前後のものでよい。また、肉厚は従
来のこの種輸液用バッグの主体を構成する透明合成樹脂
フイルムの厚みとなんら変わることはないし、本発明に
お ける表層と、中間層と、内層との厚みも任意であって
三者を等厚とするか中間層のみを他の２層に比べて若干
薄くしておくのが一般的である。
【０００８】なお、本発明において表層の主体の少なく
とも表側をポリプロピレン樹脂系の透明合成樹脂により
構成することにより滅菌処理時における白化失透がなく
なる理由はポリプロピレン樹脂は融点が滅菌処理より遙
かに高いからであって、輸液バッグとして要求される性
能である透明性、柔軟性、衛生性、耐熱性、加工性の各
性能を兼ね備えた合成樹脂で融点が滅菌処理より遙かに
高いポリプロピレン樹脂系の透明合成樹脂を選択採用し
た点に本発明の特徴がある。
とも表側をポリプロピレン樹脂系の透明合成樹脂により
構成することにより滅菌処理時における白化失透がなく
なる理由はポリプロピレン樹脂は融点が滅菌処理より遙
かに高いからであって、輸液バッグとして要求される性
能である透明性、柔軟性、衛生性、耐熱性、加工性の各
性能を兼ね備えた合成樹脂で融点が滅菌処理より遙かに
高いポリプロピレン樹脂系の透明合成樹脂を選択採用し
た点に本発明の特徴がある。
【０００９】
【実施例】表層として改質ポリプロピレン樹脂（例え
ば、商品名 三菱油化ＳＰＸ 三菱油化株式会社製）、
中間層としてプロピレンαオレフィン共重合体、内層と
してリニアポリエチレン＋エチレンαオレフィン共重合
体を使用した３層の積層透明合成樹脂フイルムにより主
体が構成されている実施例をＡとし、表層として改質ポ
リプロピレン樹脂（例えば、商品名 三菱油化ＳＰＸ
三菱油化株式会社製）、中間層としてリニアポリエチレ
ン＋エチレンαオレフィン共重合体、内層としてリニア
ポリエチレン＋エチレンαオレフィン共重合体を使用し
た３層の積層透明合成樹脂フイルムにより主体が構成さ
れている実施例をＢとし、この２つの実施例を、表層と
してリニアポリエチレン樹脂、中間層としてリニアポリ
エチレン＋エチレンαオレフィン共重合体、内層として
リニアポリエチレン＋エチレンαオレフィン共重合体を
使用した３層の積層透明合成樹脂フイルムにより主体が
構成されている従来例との比較において実験した光線透
過率の実験結果は下表１のとおりであった。なお、表１
中ＬＬＤＰＥとは、リニアポリエチレンを示し、改質Ｐ
Ｐとは改質ポリプロピレン樹脂の略であり、光線透過率
は左側の数値が滅菌前、右側の数値が摂氏１２０度にお
ける蒸気滅菌処理後である。
ば、商品名 三菱油化ＳＰＸ 三菱油化株式会社製）、
中間層としてプロピレンαオレフィン共重合体、内層と
してリニアポリエチレン＋エチレンαオレフィン共重合
体を使用した３層の積層透明合成樹脂フイルムにより主
体が構成されている実施例をＡとし、表層として改質ポ
リプロピレン樹脂（例えば、商品名 三菱油化ＳＰＸ
三菱油化株式会社製）、中間層としてリニアポリエチレ
ン＋エチレンαオレフィン共重合体、内層としてリニア
ポリエチレン＋エチレンαオレフィン共重合体を使用し
た３層の積層透明合成樹脂フイルムにより主体が構成さ
れている実施例をＢとし、この２つの実施例を、表層と
してリニアポリエチレン樹脂、中間層としてリニアポリ
エチレン＋エチレンαオレフィン共重合体、内層として
リニアポリエチレン＋エチレンαオレフィン共重合体を
使用した３層の積層透明合成樹脂フイルムにより主体が
構成されている従来例との比較において実験した光線透
過率の実験結果は下表１のとおりであった。なお、表１
中ＬＬＤＰＥとは、リニアポリエチレンを示し、改質Ｐ
Ｐとは改質ポリプロピレン樹脂の略であり、光線透過率
は左側の数値が滅菌前、右側の数値が摂氏１２０度にお
ける蒸気滅菌処理後である。
【表１】 上表１から明らかなように、本発明の実施例であるＡお
よびＢは、透明性を示す滅菌後における光線透過率の低
下が僅かで共に８０％以上あり、輸液管理上有効である
ことが確認されている。また、柔軟性の点では僅かに従
来例より劣るが使用上何等支障がなく、加工性、衛生性
の点では従来例と全く変わることがないのに対し、耐熱
性の点では遙かにすぐれていることも確認されている。
よびＢは、透明性を示す滅菌後における光線透過率の低
下が僅かで共に８０％以上あり、輸液管理上有効である
ことが確認されている。また、柔軟性の点では僅かに従
来例より劣るが使用上何等支障がなく、加工性、衛生性
の点では従来例と全く変わることがないのに対し、耐熱
性の点では遙かにすぐれていることも確認されている。
【００１０】
【発明の効果】本発明は以上の説明からも明らかなよう
に、透明性の点で従来のものに比べて著しい改善がみら
れるので病院における輸液管理上優れているうえに耐熱
性にも優れており、しかも、柔軟性、衛生性、、加工性
の各性能も基準値を超えており、特に、本発明では内層
および中間層が従来のものとかわらないので柔軟性、衛
生性、加工性の各性能も従来のものと略同等の性能を発
揮するものであり、特に高価な素材を使用するものでは
ないうえに滅菌設備を特別なものにしたり複雑な冷却工
程を必要としないので安価に量産できる利点と相俟ち、
従来の輸液用バッグの問題点を解決したものとしてとし
て医療分野に寄与するところ極めて大きいものがある。
に、透明性の点で従来のものに比べて著しい改善がみら
れるので病院における輸液管理上優れているうえに耐熱
性にも優れており、しかも、柔軟性、衛生性、、加工性
の各性能も基準値を超えており、特に、本発明では内層
および中間層が従来のものとかわらないので柔軟性、衛
生性、加工性の各性能も従来のものと略同等の性能を発
揮するものであり、特に高価な素材を使用するものでは
ないうえに滅菌設備を特別なものにしたり複雑な冷却工
程を必要としないので安価に量産できる利点と相俟ち、
従来の輸液用バッグの問題点を解決したものとしてとし
て医療分野に寄与するところ極めて大きいものがある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) A61J 1/10
Claims (1)
- 【請求項１】 透明プラスチックスフイルムよりなる輸
液用バッグにおいて、主体がポリプロピレン樹脂系の透
明合成樹脂よりなる表層と、接着性透明合成樹脂よりな
る中間層と、ポリエチレン樹脂系の透明合成樹脂よりな
る内層との積層透明合成樹脂フイルムにより構成されて
いることを特徴とする輸液用バッグ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03076834A JP3117474B2 (ja) | 1991-03-15 | 1991-03-15 | 輸液用バッグ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03076834A JP3117474B2 (ja) | 1991-03-15 | 1991-03-15 | 輸液用バッグ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04288162A JPH04288162A (ja) | 1992-10-13 |
| JP3117474B2 true JP3117474B2 (ja) | 2000-12-11 |
Family
ID=13616709
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03076834A Expired - Fee Related JP3117474B2 (ja) | 1991-03-15 | 1991-03-15 | 輸液用バッグ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3117474B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CH692846A5 (it) * | 1997-02-24 | 2002-11-29 | Baxter Biotech Tech Sarl | Film a più strati coestrusi per contenitori di fluidi sterilizzabili. |
-
1991
- 1991-03-15 JP JP03076834A patent/JP3117474B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04288162A (ja) | 1992-10-13 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20000919 |
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| S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
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